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2019年 医療安全管理室業務活動報告 利用統計を見る

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2019 年 医療安全管理室業務活動報告

医療安全管理室長

梅 木 まり子

は じ め に

医療安全管理室が院長直轄の部署として独立してから 現在⚖年目を迎えた。医療の質の向上を目指す中で、組 織横断的に医療の安全管理の体制確保および推進に取り 組む活動等を行っている。

⚑.インシデント・アクシデント報告 集計

ハインリッヒの法則により、重大事故を防ぐにはイン シデント及びアクシデントを分析することが重要である とされている。そのため当院でも報告数は年間 1000 件 以上を目標としている。2019 年の報告件数(図⚑)は 1461 件であった。毎年のことであるが、医師からの報告 が少ない現状である。

報告内容(図⚒)については、「転倒転落」が療養上の 世話の中で最も多く、それは全体報告の 23%と一番多い 報告数となっている。次いで「点滴・注射」や「カニュー レ・ドレーン」「与薬」といった診療の業務に関するもの だった。

⚒.医療安全管理室体制

2018 年⚔月に設置された患者サポート室に所属して いた警察 OB が、2019 年⚔月より医療安全管理室の傘下 へ再度配属となった。そのため名称も『患者支援対策監』

から『院内保安対策監』へ変更となった。従来通り警察

OB としての役割を継続しつつ医療安全管理室での業務 を行う事となった。また、2018 年⚔月に『室長補佐』と して配属となった看護課長が定年退職となり、専従業務 看護師は⚑名となった。

患者サポート室とは、設置当初から変わらず連携体制 をとっている。週⚑回カンファレンスを実施し、情報を 共有している。

⚓.専任チーム

2014 年⚔月、安全管理体制の構築および推進のため職 種横断的な医療安全活動の推進や部門を超えた連携に考 慮し、且つ、より実効性のある医療安全対策を実施する ために専任者制とした。

専任者は、2017 年⚑月から医師・看護師・薬剤師・放 射線技師・臨床検査技師・栄養士・臨床工学技士(医療 機器安全管理責任者)・リハビリテーション科の⚘名と なり、各部局のインシデント事案の内容がより明確とな り、問題点も導きやすくなった。

カンファレンスは従来通り週⚑回木曜日に行い、院内 におけるインシデント・アクシデント及びリスクマネー ジメント活動の評価および改善策等を検討している。

⚔.セーフティーマネージャー活動

2007 年⚔月より医療安全管理者の配置に加え、医療安 全管理体制の組織強化と医療安全に組織的に取り組む風 土づくりのため、各部門・部署ごとにセーフティーマネー

59

室蘭病医誌(第 45 巻 第⚑号 令和⚒年⚙月)

図⚑ 報告数年次推移 図⚒ 報告内容の年次推移

(2)

ジャー(医療安全推進担当者)を配置している。

麻薬に関しては、「麻薬及び向精神薬取締法」に基づき 厳格な規制のある麻薬取扱いにおける意識向上と当院の

「麻薬取扱いマニュアル」および「看護実践マニュアル」

を正しく知り、実行できる事を目的に 2017 年から年⚔

回『麻薬取扱い Q & A』を用いた知識確認を行い毎年継 続されている。『麻薬取扱い Q & A』は、麻薬の取扱い についての正誤問題(出題された問題に対して○か×で 解答する)形式で行い、誤りの多い設問は何度も繰り返 し実施する事で基本的な知識が修得されインシデント減 少に成果をあげている。

2019 年は「⚑.インシデント・アクシデント内容の可 視化」「⚒.院内ラウンドの実施」「⚓.発生事案に対す る事案検証カンファレンスへの参加」の⚓点を活動目標 に掲げ実践に取り組んだ。インシデント・アクシデント 内容の可視化については、各部署で提出された⚑か月分 のインシデント・アクシデント報告書を集計分類したも のをグラフ化し毎月掲示し注意喚起を行ってきた。セー フティーマネージャー自身が自部署で報告されたインシ デント・アクシデント報告内容を分析・分類し、医療安 全管理対策委員会で報告されている分類とすり合わせを することで問題意識の向上につながってきている。院内 ラウンドは、一度に⚓~⚔部署を輪番とし毎週⚑回実施 しており、全部署から提出された『医療安全業務改善計 画書』に沿って改善策の実施状況など進捗状況の把握や、

各部署でインシデント・アクシデント内容の可視化がさ れているかの実態調査を実施している。セーフティーマ

ネージャーによる院内ラウンドは、徐々に現場へも浸透 してきている。事案検証カンファレンスの実施に関して は、セーフティーマネージャーのほとんどが三交代勤務 を行っているためカンファレンスの日程調整の難しく実 際には実行できていない状況であり今後の検討課題であ る。

2018 年から行っている「転倒・転落」に関しては、引 き続き継続しており、2019 年に入って⚑年後評価を行い ポスターやパンフレットの内容見直しを行った。売店で の履物は毎月およそ 40 足余りが継続販売されている。

今後も取り組みを継続していき、定期的に評価を行って いこうと考えている。

⚕.西胆振医療安全ネットワーク(表⚑)

2015 年⚗月、室蘭市医療安全ネットワークから『西胆 振医療安全ネットワーク』に拡大し、2019 年も 16 の参 加病院で活動を継続し年⚓回開催している。

テーマ⚑回目は 2018 年⚔月から「医療安全地域連携 加算」が施設基準に追加され、加算病院⚑・⚒が相互訪 問を実施した後の振り返りを、⚒回目は「近隣病院にお ける取り組み・改善事例報告」を⚓病院が報告、⚓回目 は転倒転落と薬剤の関連性を製薬会社から講師を招き講 演を実施した。毎回、参加病院との意見交換も活発に行 われ、お互いに刺激し合える場となっている。

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表⚑ 西胆振医療安全ネットワークの記録

開催日 テーマ 開催病院

第⚑回 ⚑ 月 25 日 医療安全地域連携加算相互訪問実施後の報告

~得られた学びと自施設の課題~ 製鉄記念室蘭病院 第⚒回 ⚕ 月 17 日 近隣病院における取り組み・改善事例報告

恵愛病院・三村病院・三愛病院 市立室蘭総合病院 第⚓回 ⚙ 月 13 日 『転倒転落』薬剤によるリスクについて 日鋼記念病院

表⚒ 医療安全研修会の記録

開催日 テーマ 演 者

第⚑回 ⚓ 月 19 日 体内時計を整えてよりよく眠

る方法 睡眠健康指導士

柚木 明男 第⚒回 ⚗ 月 ⚘ 日 刺股指定員等訓練 院内保安対策監

苅谷 一道 第⚓回 12 月 11 日 輸血に潜むリスク【前編】

~院内全体で輸血の有害事象 に備えよう~

北海道ブロック血液 センター学術情報課長

森下 勝哉 第⚔回 12 月 13 日 輸血に潜むリスク【後編】

~輸血過誤は防げる~ 北海道ブロック血液 センター学術情報課長

森下 勝哉

(3)

⚖.院内研修会(表⚒、写真⚑・⚒)

全職員対象の研修会であること、出席者数の増加を目 指すことを考え、テーマや研修内容の工夫を心がけてい る。

2019 年は、全職員に共通した内容として、輸血に潜む リスクに注目し、【前編】【後編】の⚒回シリーズで輸血 の有害事象や輸血過誤防止について講演いただいた。輸 血と言うと医師・看護師・検査技師といった一部の限ら れた職種に係わっていると思われがちであるが、「輸血 中患者の有害事象を病室の清掃員が異変に気がつき早期 発見ができた」というエピソードから職種に係わらず院 内全体でのリスク管理の重要性を印象づけた。当院の会 場の収容人数にも限りがあるが、今後の研修会について も職員が興味を持つテーマを検討していきたい。

⚗.医療安全対策地域連携加算に伴う 連携病院訪問

2018 年⚔月から、医療安全対策加算において医療安全 対策地域連携加算が新設された。当院は地域連携加算⚑

を申請した。施設基準として、医療安全対策加算⚑及び 加算⚒に係る届出を行っている保険医療機関との連携が 必要となり、少なくとも年⚑回程度の訪問評価を行う事 が定められている。今年度の当院との連携施設は「加算

⚑:製鉄記念室蘭病院」「加算⚒:JCHO 登別病院」であ り、11/5 には当院から製鉄記念室蘭病院へ、11/26 には 製鉄記念室蘭病院から当院へ相互訪問と評価を行った。

その後、加算⚒である JCHO 登別病院へ訪問した。相互 訪問により各病院の医療安全に対する考え方や取り組み 方を学べる機会となり、刺激となるだけではなく、情報 共有の場としても有意義であると感じた。製鉄記念室蘭 病院からの指摘事項については今後の課題としていく。

⚘.相談関係

当院には⚑階に患者相談窓口があり、医療安全管理室 では相談窓口等の担当者と連携を図りながら対応を行っ ている。2019 年医療安全管理室で受けた相談件数は 25 件であった(表⚓)。

『みなさんの声』では投函数が 76 件であった。

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写真⚑・⚒ 第⚒回 医療安全研修会の様子

表⚓ 相談関係の内訳

相談内容 件数

苦 情 19 件

要 望 0 件

その他 6 件

参照

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