(公社)岡山県医師会長 殿 (一社)岡山県病院協会長 岡山県保健福祉部長 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則の 一部を改正する省令の施行に伴う各種改正について このことについて、厚生労働省健康局結核感染症課長から別添のとおり通知があ りましたので、貴会員への周知をお願いいたします。 なお、急性弛緩性麻痺(AFP)(ポリオを除く。)が五類感染症に追加され、医師 が AFP(ポリオを除く。)を発症した 15 歳未満の患者を診断したときは、7日以内 に最寄りの保健所に届出を行っていただくことになります。 また、この通知は次のホームページに掲載していますのでお知らせいたします。 記 岡山県保健福祉部からの医療安全情報等のお知らせ http://www.pref.okayama.jp/hoken/hohuku/tuuchi/top.htm 保健福祉部健康推進課 感染症対策班 TEL:086-226-7331 FAX:086-225-7283
都 道 府 県 各 保健所設置市 衛生主管部(局)長 殿 特 別 区 厚生労働省健康局結核感染症課長 (公 印 省 略) 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則 の一部を改正する省令の施行に伴う各種改正について 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則の一部を 改正する省令(平成30年厚生労働省令第22号)が本年3月14日に別紙1のとお り公布されたところであり、その概要等は下記のとおりである。 また、同令の施行に伴い、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に 関する法律の施行に伴う感染症発生動向調査事業の実施について」(平成11年 3月19 日付け健医発0319第458号厚生省保健医療局長通知)の別添「感染症発 生動向調査事業実施要綱」の一部を別紙2のとおり、「感染症の予防及び感染症 の患者に対する医療に関する法律第12 条第1項及び第14 条第2項に基づく届 出の基準等について」(平成18年3月8日健感発第0308001号厚生労働省健康局 結核感染症課長通知)の別紙「医師及び指定届出機関の管理者が都道府県知事 に届け出る基準」(以下「基準」という。)の一部を別紙3のとおり改正し、 本年5月1日から適用することとした。 貴職におかれては、これらの内容を御了知の上、関係機関等への周知を図る とともに、その実施に遺漏なきを期されたい。 なお、本通知においては、同令による改正後の感染症の予防及び感染症の患 者に対する医療に関する法律施行規則(平成10年厚生労働省令第99号)を「施 行規則」と略称する。 記 1 改正の趣旨
急性弛し緩性麻痺(Acute Flaccid Paralysis。以下「AFP」という。)は、急 性灰白髄炎(以下「ポリオ」という。)等の急性な弛し緩性麻痺を呈する疾患の 総称である。 世界保健機関(WHO)は、ポリオ対策の観点から、各国で AFP を発症した 15 歳未満の患者を把握し、当該患者に対してポリオにり患しているか否かの検 査(以下「ポリオウイルス検査」という。)を実施することでポリオが発生し ていないことを確保することを求めている。 我が国においても、AFP を発症した 15 歳未満の患者に対してポリオウイル ス検査が確実に実施されることを担保するために、AFP を発症した 15 歳未満 の患者のうち、ポリオでない者を届出の対象とする。
また、医師が AFP(ポリオを除く。)を発症した 15 歳未満の患者を診断した ときは、7日以内に当該患者の年齢、性別等を都道府県知事に届け出なけれ ばならないこととする。(施行規則第4条第4項関係) 3 施行期日 平成 30 年5月1日 (参考) 基準については下記の URL を参照のこと。 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/ke kkaku-kansenshou/kekkaku-kansenshou11/01.html#list01
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則の一部を改正する省令 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則 ︵平成十年厚生省令第九十九号︶ の一部を次の表のように改正する。 ︵傍線部分は改正部分︶ 改 正 後 改 正 前 ︵五類感染症︶ ︵五類感染症︶ 第一条 感染症の予防及び感染症の患者に対 する医療に関する法律︵平成十年法律第百 十四号。以下﹁法﹂という。 ︶第六条第六項 第九号に規定する厚生労働省令で定める感 染性の疾病は、次に掲げるものとする。 第一条 感染症の予防及び感染症の患者に対 する医療に関する法律︵平成十年法律第百 十四号。以下﹁法﹂という。 ︶第六条第六項 第九号に規定する厚生労働省令で定める感 染性の疾病は、次に掲げるものとする。 一∼六 ︵略︶ 一∼六 ︵略︶ 七 急性弛 し 緩性麻痺︵ 急性灰白髄炎を除 く。 ︶ ︵新設︶ 八 ∼十二 ︵略︶ 七 ∼十一 ︵略︶ 十三 細菌性髄膜炎︵第十五号 から第十七 号 までに該当するものを除く 。以下同 じ。 ︶ 十二 細菌性髄膜炎︵第十四号 から第十六 号 までに該当するものを除く 。以下同 じ。 ︶ 十四 ∼三十九 ︵略︶ 十三 ∼三十八 ︵略︶ 第四条 ︵略︶ 第四条 ︵略︶ 2・3 ︵略︶ 2・3 ︵略︶ 4 法第十二条第一項第二号に規定する厚生 労働省令で定める五類感染症︵法第十二条 第一項の規定により、当該感染症の患者に ついて届け出なければならないものに限 る。 ︶は、次に掲げるものとする。 4 法第十二条第一項第二号に規定する厚生 労働省令で定める五類感染症︵法第十二条 第一項の規定により、当該感染症の患者に ついて届け出なければならないものに限 る。 ︶は、次に掲げるものとする。 一∼三 ︵略︶ 一∼三 ︵略︶ 四 急性弛 し 緩性麻痺︵ 急性灰白髄炎を除 く。 ︶︵患者が十五歳未満のものに限る。 ︶ ︵新設︶ 五 ∼二十一 ︵略︶ 四 ∼二十 ︵略︶ 5∼8 ︵略︶ 5∼8 ︵略︶ 附 則 この省令は、平成三十年五月一日から施行する。 関する法律施行規則の一部を改正する省令を次のように定める。 項第九号及び第十二条第一項第二号の規定に基づき、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律︵平成十年法律第百十四号︶第六条第六 〇厚生労働省令第二十二号 平成三十年三月十四日 厚生労働大臣 加藤 勝信
新 旧 感染症発生動向調査事業実施要綱 第1 (略) 第2 対象感染症 本事業の対象とする感染症は次のとおりとする。 1 全数把握の対象 一類感染症~四類感染症 (略) 五類感染症(全数) (64)~(66) (略) (67)急性弛緩性麻痺(急性灰白髄炎を除く。) (68)~(87) (略) 新型インフルエンザ等感染症 (略) (112)~(113) 指定感染症 (略) 2 定点把握の対象 五類感染症(定点) (88)~(111) (略) 感染症発生動向調査事業実施要綱 第1 (略) 第2 対象感染症 本事業の対象とする感染症は次のとおりとする。 1 全数把握の対象 一類感染症~四類感染症 (略) 五類感染症(全数) (64)~(66) (略) (新設) (67)~(86) (略) 新型インフルエンザ等感染 (111)~(112) 症指定感染症 (略) 2 定点把握の対象 五類感染症(定点) (87)~(100) (略)
法第 14 条第1項に規定する厚生労働省令で定める疑似症 (114)~(115) (略) 3 (略) 第3~第4 (略) 第5 事業の実施 1 一類感染症、二類感染症、三類感染症、四類感染症、五類感染 症(第2の(75)、(85)及び(86))、新型インフルエンザ等感染症 及び指定感染症 (1)調査単位及び実施方法 ア 診断した医師 一類感染症、二類感染症、三類感染症、四類感染症、五類感 染症(第2の(75)、(85)及び(86))、新型インフルエンザ等感 染症及び指定感染症を届出基準等通知に基づき診断した場合 は、別に定める基準に基づき直ちに最寄りの保健所に届出を行 う。 イ~ク (略) 法第 14 条第1項に規定する厚生労働省令で定める疑似症 (113)~(114) (略) 3 (略) 第3~第4 (略) 第5 事業の実施 1 一類感染症、二類感染症、三類感染症、四類感染症、五類感染 症(第2の(74)、(84)及び(85))、新型インフルエンザ等感染症 及び指定感染症 (1)調査単位及び実施方法 ア 診断した医師 一類感染症、二類感染症、三類感染症、四類感染症、五類感 染症(第2の(74)、(84)及び(85))、新型インフルエンザ等感 染症及び指定感染症を届出基準等通知に基づき診断した場合 は、別に定める基準に基づき直ちに最寄りの保健所に届出を行 う。 イ~ク (略)
2 全数把握対象の五類感染症(第2の(75)、(85)及び(86)を除く。) (1)調査単位及び実施方法 ア 診断した医師 全数把握対象の五類感染症(第2の(75)、(85)及び(86)を除 く。)の患者を診断した医師は、別に定める基準に基づき診断 後7日以内に最寄りの保健所に届出を行う。 イ~ク (略) 3 定点把握対象の五類感染症 (1) (略) (2) 定点の選定 ア 患者定点 定点把握対象の五類感染症の発生状況を地域的に把握する ため、都道府県は次の点に留意し、関係医師会等の協力を得 て、医療機関の中から可能な限り無作為に患者定点を選定す る。また、定点の選定に当たっては、人口及び医療機関の分 布等を勘案して、できるだけ当該都道府県全体の感染症の発 生状況を把握できるよう考慮すること。 ① 対象感染症のうち、第2の(88)から(97)までに掲げるものに ついては、小児科を標榜する医療機関(主として小児科医療 を提供しているもの)を小児科定点として指定すること。小 2 全数把握対象の五類感染症(第2の(74)、(84)及び(85)を除く。) (1)調査単位及び実施方法 ア 診断した医師 全数把握対象の五類感染症(第2の(74)、(84)及び(85)を除 く。)の患者を診断した医師は、別に定める基準に基づき診断 後7日以内に最寄りの保健所に届出を行う。 イ~ク (略) 3 定点把握対象の五類感染症 (1) (略) (2) 定点の選定 ア 患者定点 定点把握対象の五類感染症の発生状況を地域的に把握するた め、都道府県は次の点に留意し、関係医師会等の協力を得て、 医療機関の中から可能な限り無作為に患者定点を選定する。ま た、定点の選定に当たっては、人口及び医療機関の分布等を勘 案して、できるだけ当該都道府県全体の感染症の発生状況を把 握できるよう考慮すること。 ① 対象感染症のうち、第2の(87)から(96)までに掲げるものに ついては、小児科を標榜する医療機関(主として小児科医療 を提供しているもの)を小児科定点として指定すること。小
児科定点の数は下記の計算式を参考として算定すること。こ の場合において、小児科定点として指定された医療機関は、 ②のインフルエンザ定点として協力するよう努めること。 表 (略) ② 対象感染症のうち、第2の(98)に掲げるインフルエンザ(鳥 インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く。以 下同じ。)については、前記①で選定した小児科定点のうち インフルエンザ定点として協力する小児科定点に加え、内科 を標榜する医療機関(主として内科医療を提供しているもの) を内科定点として指定し、両者を合わせたインフルエンザ定 点及び別途後記⑤に定める基幹定点とすること。内科定点の 数は下記の計算式を参考として算定すること。 表以下 (略) ③ 対象感染症のうち、第2の(99)及び(100)に掲げるものにつ いては、眼科を標榜する医療機関(主として眼科医療を提供 しているもの)を眼科定点として指定すること。眼科定点の 数は下記の計算式を参考として算定すること。 表 (略) ④ 対象感染症のうち、第2の(101)から(104)に掲げるものにつ いては、産婦人科、産科若しくは婦人科(産婦人科系)、医 療法施行令(昭和23年政令第326号)第3条の2第1項 児科定点の数は下記の計算式を参考として算定すること。こ の場合において、小児科定点として指定された医療機関は、 ②のインフルエンザ定点として協力するよう努めること。 表 (略) ② 対象感染症のうち、第2の(97)に掲げるインフルエンザ(鳥 インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く。以 下同じ。)については、前記①で選定した小児科定点のうち インフルエンザ定点として協力する小児科定点に加え、内科 を標榜する医療機関(主として内科医療を提供しているもの) を内科定点として指定し、両者を合わせたインフルエンザ定 点及び別途後記⑤に定める基幹定点とすること。内科定点の 数は下記の計算式を参考として算定すること。 表以下 (略) ③ 対象感染症のうち、第2の(98)及び(99)に掲げるものについ ては、眼科を標榜する医療機関(主として眼科医療を提供し ているもの)を眼科定点として指定すること。眼科定点の数 は下記の計算式を参考として算定すること。 表 (略) ④ 対象感染症のうち、第2の(100)から(103)に掲げるものにつ いては、産婦人科、産科若しくは婦人科(産婦人科系)、医 療法施行令(昭和23年政令第326号)第3条の2第1項
第1号ハ及びニ(2)の規定により性感染症と組み合わせた名 称を診療科名とする診療科、泌尿器科又は皮膚科を標榜する 医療機関(主として各々の標榜科の医療を提供しているもの) を性感染症定点として指定すること。性感染症定点の数は下 記の計算式を参考として算定すること。 表 (略) ⑤ 対象感染症のうち、第2の(91)のうち病原体がロタウイルス であるもの及び(105)から(111)までに掲げるものについて は、対象患者がほとんど入院患者であるため、患者を300 人以上収容する施設を有する病院であって内科及び外科を標 榜する病院(小児科医療と内科医療を提供しているもの)を 2次医療圏域毎に1カ所以上、基幹定点として指定すること。 イ 病原体定点 病原体の分離等の検査情報を収集するため、都道府県は、次 の点に留意し、関係医師会等の協力を得て病原体定点を選定す る。また、定点の選定に当たっては、人口及び医療機関の分布 等を勘案して、できるだけ当該都道府県全体の感染症の発生状 況を把握できるよう考慮すること。 ① (略) ② アの①により選定された患者定点の概ね10%を小児科病 原体定点として、第2の(88) から(97)までを対象感染症とす 第1号ハ及びニ(2)の規定により性感染症と組み合わせた名 称を診療科名とする診療科、泌尿器科又は皮膚科を標榜する 医療機関(主として各々の標榜科の医療を提供しているもの) を性感染症定点として指定すること。性感染症定点の数は下 記の計算式を参考として算定すること。 表 (略) ⑤ 対象感染症のうち、第2の(90)のうち病原体がロタウイルス であるもの及び(104)から(110)までに掲げるものについて は、対象患者がほとんど入院患者であるため、患者を300 人以上収容する施設を有する病院であって内科及び外科を標 榜する病院(小児科医療と内科医療を提供しているもの)を 2次医療圏域毎に1カ所以上、基幹定点として指定すること。 イ 病原体定点 病原体の分離等の検査情報を収集するため、都道府県は、次 の点に留意し、関係医師会等の協力を得て病原体定点を選定す る。また、定点の選定に当たっては、人口及び医療機関の分布 等を勘案して、できるだけ当該都道府県全体の感染症の発生状 況を把握できるよう考慮すること。 ① (略) ② アの①により選定された患者定点の概ね10%を小児科病 原体定点として、第2の(87) から(96)までを対象感染症とす
ること。 ③ アの②により選定された患者定点の概ね10%をインフル エンザ病原体定点として、第2の(98)を対象感染症とするこ と。なお、インフルエンザ病原体定点の選定に当たっては、 小児科定点から10%以上及び内科定点から10%以上を、 それぞれ3定点と2定点を下回らないよう選定することと し、法第14条の2第1項に規定する指定提出機関として指 定すること。 ④ アの③により選定された患者定点の概ね10%を眼科病原 体定点として、第2の(99)及び(100)を対象感染症とするこ と。 ⑤ アの⑤により選定された患者定点の全てを基幹病原体定点 として、第2の(91)のうち病原体がロタウイルスであるもの、 (106)及び(109)を対象感染症とすること。 (3)調査単位等 ア 患者情報のうち、(2)のアの①、②、③及び⑤(第2の(107)、 (110)及び(111)に関する患者情報を除く。)により選定された 患者定点に関するものについては、1週間(月曜日から日曜日) を調査単位として、(2)のアの④及び⑤(第2の(107)、(110) 及び(111)に関する患者情報のみ)により選定された患者定点に ること。 ③ アの②により選定された患者定点の概ね10%をインフル エンザ病原体定点として、第2の(97)を対象感染症とするこ と。なお、インフルエンザ病原体定点の選定に当たっては、 小児科定点から10%以上及び内科定点から10%以上を、 それぞれ3定点と2定点を下回らないよう選定することと し、法第14条の2第1項に規定する指定提出機関として指 定すること。 ④ アの③により選定された患者定点の概ね10%を眼科病原 体定点として、第2の(98)及び(99)を対象感染症とするこ と。 ⑤ アの⑤により選定された患者定点の全てを基幹病原体定点 として、第2の(90)のうち病原体がロタウイルスであるもの、 (105)及び(108)を対象感染症とすること。 (3)調査単位等 ア 患者情報のうち、(2)のアの①、②、③及び⑤(第2の(106)、 (109)及び(110)に関する患者情報を除く。)により選定された 患者定点に関するものについては、1週間(月曜日から日曜日) を調査単位として、(2)のアの④及び⑤(第2の(106)、(109) 及び(110)に関する患者情報のみ)により選定された患者定点に
関するものについては、各月を調査単位とする。 イ 病原体情報のうち、(2)のイの③により選定された病原体 定点に関するものについては、第2の(98)に掲げるインフルエ ンザの流行期((2)のアの②により選定された患者定点当た りの患者発生数が都道府県単位で1を超えた時点から1を下回 るまでの間)には1週間(月曜日から日曜日)を調査単位とし、 非流行期(流行期以外の期間)には各月を調査単位とする。そ の他の病原体定点に関するものについては、各月を調査単位と する。 (4)実施方法 ア (略) イ 病原体定点 ①~② (略) ③ (2)のイの②により選定された病原体定点においては、第 2の(88)から(97)までの対象感染症のうち、患者発生状況等 を踏まえ都道府県等においてあらかじめ選定した複数の感染 症について、調査単位ごとに、概ね4症例からそれぞれ少な くとも1種類の検体を送付するものとする。 ④ (2)のイの③により選定された病原体定点においては、第 2の(98)に掲げるインフルエンザ(インフルエンザ様疾患を 関するものについては、各月を調査単位とする。 イ 病原体情報のうち、(2)のイの③により選定された病原体 定点に関するものについては、第2の(97)に掲げるインフルエ ンザの流行期((2)のアの②により選定された患者定点当た りの患者発生数が都道府県単位で1を超えた時点から1を下回 るまでの間)には1週間(月曜日から日曜日)を調査単位とし、 非流行期(流行期以外の期間)には各月を調査単位とする。そ の他の病原体定点に関するものについては、各月を調査単位と する。 (4)実施方法 ア (略) イ 病原体定点 ①~② (略) ③ (2)のイの②により選定された病原体定点においては、第 2の(87)から(96)までの対象感染症のうち、患者発生状況等 を踏まえ都道府県等においてあらかじめ選定した複数の感染 症について、調査単位ごとに、概ね4症例からそれぞれ少な くとも1種類の検体を送付するものとする。 ④ (2)のイの③により選定された病原体定点においては、第 2の(97)に掲げるインフルエンザ(インフルエンザ様疾患を
含む。)について、調査単位ごとに、少なくとも1検体を送 付するものとする。 ウ~ケ (略) 4 法第14条第1項に規定する厚生労働省令で定める疑似症 (1) 略 (2)定点の選定 ア 疑似症定点 疑似症の発生状況を地域的に把握するため、都道府県は次の 点に留意し、関係医師会等の協力を得て、医療機関の中から可 能な限り無作為に疑似症定点を選定する。また、定点の選定に 当たっては、人口及び医療機関の分布等を勘案して、できるだ け当該都道府県全体の疑似症の発生状況を把握できるよう考慮 すること。 対象疑似症のうち、第2の(114)に掲げるものについては、小 児科を標榜する医療機関(主として小児科医療を提供している もの)又は内科を標榜する医療機関(主として内科医療を提供 しているもの)を第一号疑似症定点として指定すること。 また、第2の(115)に掲げるものについては、小児科を標榜す る医療機関(主として小児科医療を提供しているもの)、内科 を標榜する医療機関(主として内科医療を提供しているもの) 含む。)について、調査単位ごとに、少なくとも1検体を送 付するものとする。 ウ~ケ (略) 4 法第14条第1項に規定する厚生労働省令で定める疑似症 (1) 略 (2)定点の選定 ア 疑似症定点 疑似症の発生状況を地域的に把握するため、都道府県は次の 点に留意し、関係医師会等の協力を得て、医療機関の中から可 能な限り無作為に疑似症定点を選定する。また、定点の選定に 当たっては、人口及び医療機関の分布等を勘案して、できるだ け当該都道府県全体の疑似症の発生状況を把握できるよう考慮 すること。 対象疑似症のうち、第2の(113)に掲げるものについては、小 児科を標榜する医療機関(主として小児科医療を提供している もの)又は内科を標榜する医療機関(主として内科医療を提供 しているもの)を第一号疑似症定点として指定すること。 また、第2の(114)に掲げるものについては、小児科を標榜す る医療機関(主として小児科医療を提供しているもの)、内科 を標榜する医療機関(主として内科医療を提供しているもの)
又は皮膚科を標榜する医療機関(主として皮膚科医療を提供し ているもの)を第二号疑似症定点として指定すること。 なお、各疑似症定点の数は下記の計算式を参考として算定す るとともに、内科を標榜する医療機関については、第5の3(2) ア⑤に掲げる基幹定点の要件を満たす病院を2次医療圏域毎に 1カ所以上含むよう考慮すること。 表 (略) 5~6 (略) 第6 (略) 第7 実施時期 この実施要綱は、平成11年4月1日から施行する。ただし、病原体 情報及び病原体定点に関する項目については、各都道府県等において実 施可能となり次第、実施することとして差し支えない。 この実施要綱の改正は、平成14年11月1日から施行する。 (中略) この実施要綱の一部改正は、平成30年3月1日から施行する。 この実施要綱の一部改正は、平成30年5月1日から施行する。 別記様式 (略) 又は皮膚科を標榜する医療機関(主として皮膚科医療を提供し ているもの)を第二号疑似症定点として指定すること。 なお、各疑似症定点の数は下記の計算式を参考として算定す るとともに、内科を標榜する医療機関については、第5の3(2) ア⑤に掲げる基幹定点の要件を満たす病院を2次医療圏域毎に 1カ所以上含むよう考慮すること。 表 (略) 5~6 (略) 第6 (略) 第7 実施時期 この実施要綱は、平成11年4月1日から施行する。ただし、病原体 情報及び病原体定点に関する項目については、各都道府県等において実 施可能となり次第、実施することとして差し支えない。 この実施要綱の改正は、平成14年11月1日から施行する。 (中略) この実施要綱の一部改正は、平成30年3月1日から施行する。 別記様式 (略)
新 旧 別紙 医師及び指定届出機関の管理者が都道府県知事に届け出る基準 第1~5 (略) 第6 五類感染症 1~3 (略) 4 急性弛緩性麻痺(急性灰白髄炎を除く。) (1)定義 ウイルスなどの種々の病原体の感染により弛緩性の運動麻痺症状 を呈する感染症である。 (2)臨床的特徴 多くは何らかの先行感染を伴い、手足や呼吸筋などに筋緊張の低 下、筋力低下、深部腱反射の減弱ないし消失、筋萎縮などの急性の弛 緩性の運動麻痺症状を呈する。発症機序が同一ではないが、同様の症 状を呈するポリオ様麻痺、急性弛緩性脊髄炎、急性脳脊髄炎、急性脊 髄炎、ギラン・バレー症候群、急性横断性脊髄炎、Hopkins 症候群等 もここには含まれる。 (3)届出基準 ア 患者(確定例) 医師は、(2)の臨床的特徴を有する者を診察した結果、症状や 別紙 医師及び指定届出機関の管理者が都道府県知事に届け出る基準 第1~5 (略) 第6 五類感染症 1~3 (略) (新設)
所見から急性弛緩性麻痺が疑われ、かつ、(4)届出に必要な要件 を満たすと診断した場合には、法第12条第1項の規定による届出 を7日以内に行わなければならない。 イ 感染症死亡者の死体 医師は、(2)の臨床的特徴を有する者の死体を検案した結果、 症状や所見から、急性弛緩性麻痺が疑われ、かつ、(4)の届出の ために必要な要件を満たすと判断した場合には、法第12条第1項 の規定による届出を7日以内に行わなければならない。 (4)届出に必要な要件(3つすべてを満たすもの) 5~49 (略) 別記様式1~4 (略) 別記様式5-1~5-3 (略) ア 15歳未満 イ 急性の弛緩性の運動麻痺症状を伴って死亡した者、又は当該症状が 24時間以上消失しなかった者 ウ 明らかに感染性でない血管障害、腫瘍、外傷、代謝障害などでない こと、及び痙性麻痺でないこと 4~48 (略) 別記様式1~4 (略) 別記様式5-1~5-3 (略)
別記様式5-4 (新設) 別記様式5—4 急性弛緩性麻痺(急性灰白髄炎を除く。)発生届 都道府県知事(保健所設置市長・特別区長) 殿 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第12条第1項(同条第6項において準用する場 合を含む。)の規定により、以下のとおり届け出る。 報告年月日 平成 年 月 日 医師の氏名 印 (署名又は記名押印のこと) 従事する病院・診療所の名称 上記病院・診療所の所在地(※) 電話番号(※) ( ) — (※病院・診療所に従事していない医師にあっては、その住所・電話番号を記載) 1 診断(検案)した者(死体)の類型 ・患者(確定例) ・感染症死亡者の死体 2 性別 3 診断時の年齢(0歳は月齢) 男・女 歳( か月) 病 型 11 感染原因・感染経路・感染地域 1)病原体( ) 2)病原体不明 ①感染原因・感染経路(確定・推定) 1 飛沫・飛沫核感染(感染源の種類・状況: ) 2 接触感染(接触した人・物の種類・状況: ( ) 3 経口感染(飲食物の種類・状況: ) 4 その他( ) ②感染地域( 確定・推定 ) 1 日本国内( 都道府県 市区町村) 2 国外( 国 詳細地域 ) ③ポリオウイルス検査の実施(有・無) ④ポリオ含有ワクチン接種歴 1回目 有( か月)・無・不明 ワクチンの種類(生・IPV・DPT-IPV・不明) 接種年月日(S・H 年 月 日 ・不明) 製造会社/Lot 番号( / ・不明) 2回目 有( か月)・無・不明 ワクチンの種類(生・IPV・DPT-IPV・不明) 接種年月日(S・H 年 月 日 ・不明) 製造会社/Lot 番号( / ・不明) 3回目 有( か月)・無・不明 ワクチンの種類(生・IPV・DPT-IPV・不明) 接種年月日(S・H 年 月 日 ・不明) 製造会社/Lot 番号( / ・不明) 4回目 有( 歳)・無・不明 ワクチンの種類(生・IPV・DPT-IPV・不明) 接種年月日(S・H 年 月 日 ・不明) 製造会社/Lot 番号( / ・不明) その他:海外でポリオ含有ワクチンの接種歴が ある場合(生・IPV 含有ワクチン・不明) 接種年月日(H 年 月 日 ・不明) 製造会社/Lot 番号( / ・不明) 4 症 状 ・弛緩性麻痺 左上肢・右上肢・左下肢・右下肢・呼吸筋・顔面・ 他( ) ・深部腱反射低下 ・膀胱直腸障害 ・瞳孔散大 ・筋萎縮・筋肉痛・頭痛・髄液蛋白質増加 ・髄液細胞数増加・発熱・喘鳴・咳・鼻汁 ・下痢・嘔吐・便秘・腹痛・意識障害・感覚障害 ・小脳症状・不随意運動・脊髄の画像異常所見 ・その他( ) 5 診 断 方 法 ・次の①~③の全ての要件を満たすことを確認 ①15歳未満 ②急性の弛緩性の運動麻痺症状を伴って死亡し た者、又は当該症状が24時間以上消失しなか った者 ③明らかに感染性でない血管障害、腫瘍、外傷、 代謝障害などでないこと、及び痙性麻痺でない こと 6 初診年月日 平成 年 月 日 7 診断(検案(※))年月日 平成 年 月 日 8 感染したと推定される年月日 平成 年 月 日 9 発病年月日(*) 平成 年 月 日 10 死亡年月日(※) 平成 年 月 日 (1,2,4,11 欄は該当する番号等を○で囲み、3,6 から 10 欄は年齢、年月日を記入すること。 (※)欄は、死亡者を検案した場合のみ記入すること。 (*)欄は、患者(確定例)を診断した場合のみ記入すること。 4,11 欄は、該当するものすべてを記載すること。) 1.急性灰白髄炎との鑑別のため、診断後速やかに病原体検査のための検体を採取し、検査結果を待つこと なく、出来るだけ速やかに管轄の保健所へ急性弛緩性麻痺の届出をしていただきますようお願いします。 2.届出後、病原体検査により急性灰白髄炎と診断された場合については、届出の取り下げ等にご協力いた だきますようお願いします。
別記様式5-5~5-24 (略)
別記様式6 (略)
別記様式5-4~5-23 (略)
1 -第1 趣旨及び目的 感染症発生動向調査事業については、昭和56年7月から18疾病を対象に開始され、 昭和62年1月からはコンピュータを用いたオンラインシステムにおいて27疾病を対 象にする等、充実・拡大されて運用されてきたところである。平成10年9月に「感染 症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(平成10年法律第114号。 以下「法」という。)が成立し、平成11年4月から施行されたことに伴い、法に基づ く施策として感染症発生動向調査が位置づけられた。本事業は、感染症の発生情報の正 確な把握と分析、その結果の国民や医療関係者への迅速な提供・公開により、感染症に 対する有効かつ的確な予防・診断・治療に係る対策を図り、多様な感染症の発生及びま ん延を防止するとともに、病原体情報を収集、分析することで、流行している病原体の 検出状況及び特性を確認し、適切な感染症対策を立案することを目的として、医師等の 医療関係者の協力のもと、的確な体制を構築していくこととする。 第2 対象感染症 本事業の対象とする感染症は次のとおりとする。 1 全数把握の対象 一類感染症 (1)エボラ出血熱、(2)クリミア・コンゴ出血熱、(3)痘そう、(4)南米出血熱、(5)ペス ト、(6)マールブルグ病、(7)ラッサ熱 二類感染症 (8)急性灰白髄炎、(9)結核、(10)ジフテリア、(11)重症急性呼吸器症候群(病原体が ベータコロナウイルス属SARSコロナウイルスであるものに限る。)、(12)中東呼 吸器症候群(病原体がベータコロナウイルス属MERSコロナウイルスであるものに 限る。)、 (13)鳥インフルエンザ(H5N1)、(14)鳥インフルエンザ(H7N9) 三類感染症 (15)コレラ、(16)細菌性赤痢、(17)腸管出血性大腸菌感染症、(18)腸チフス、(19)パ ラチフス 四類感染症 (20)E型肝炎、(21)ウエストナイル熱(ウエストナイル脳炎を含む。)、(22)A型肝 炎、(23)エキノコックス症、(24)黄熱、(25)オウム病、(26)オムスク出血熱、(27)回帰 熱、(28)キャサヌル森林病、(29)Q熱、(30)狂犬病、(31)コクシジオイデス症、(32)サ ル痘、(33)ジカウイルス感染症、(34)重症熱性血小板減少症候群(病原体がフレボウ イルス属SFTSウイルスであるものに限る。)、(35)腎症候性出血熱、(36)西部ウ マ脳炎、(37)ダニ媒介脳炎、(38)炭疽、(39)チクングニア熱、(40)つつが虫病、(41)デ
2 -群、(48)Bウイルス病、(49)鼻疽、(50)ブルセラ症、(51)ベネズエラウマ脳炎、(52) ヘンドラウイルス感染症、(53)発しんチフス、(54)ボツリヌス症、(55)マラリア、(56) 野兎病、(57)ライム病、(58)リッサウイルス感染症、(59)リフトバレー熱、(60)類鼻疽、 (61)レジオネラ症、(62)レプトスピラ症、(63)ロッキー山紅斑熱 五類感染症(全数) (64)アメーバ赤痢、(65)ウイルス性肝炎(E型肝炎及びA型肝炎を除く。)、(66) カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症、(67)急性弛緩性麻痺(急性灰白髄炎を除く。) (68)急性脳炎(ウエストナイル脳炎、西部ウマ脳炎、ダニ媒介脳炎、東部ウマ脳炎、 日本脳炎、ベネズエラウマ脳炎及びリフトバレー熱を除く。)、(69)クリプトスポリ ジウム症、(70)クロイツフェルト・ヤコブ病、(71)劇症型溶血性レンサ球菌感染症、 (72)後天性免疫不全症候群、(73)ジアルジア症、(74)侵襲性インフルエンザ菌感染症、 (75)侵襲性髄膜炎菌感染症、(76)侵襲性肺炎球菌感染症、(77)水痘(患者が入院を要す ると認められるものに限る。)、(78)先天性風しん症候群、(79)梅毒、(80)播種性クリ プトコックス症、(81)破傷風、(82)バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症、(83) バンコマイシン耐性腸球菌感染症、(84)百日咳、(85)風しん、(86)麻しん、(87)薬剤 耐性アシネトバクター感染症 新型インフルエンザ等感染症 (112)新型インフルエンザ、(113)再興型インフルエンザ 指定感染症 該当なし 2 定点把握の対象 五類感染症(定点) (88)RSウイルス感染症、(89)咽頭結膜熱、(90)A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、(91) 感染性胃腸炎、(92)水痘、(93)手足口病、(94)伝染性紅斑、(95)突発性発しん、 (96) ヘルパンギーナ、(97)流行性耳下腺炎、(98)インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新 型インフルエンザ等感染症を除く。)、(99)急性出血性結膜炎、(100)流行性角結膜炎、 (101)性器クラミジア感染症、(102)性器ヘルペスウイルス感染症、(103)尖圭コンジロ ーマ、(104)淋菌感染症、(105)クラミジア肺炎(オウム病を除く。)、(106)細菌性髄 膜炎(インフルエンザ菌、髄膜炎菌、肺炎球菌を原因として同定された場合を除く。)、 (107)ペニシリン耐性肺炎球菌感染症、(108)マイコプラズマ肺炎、(109)無菌性髄膜炎、 (110)メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症、(111)薬剤耐性緑膿菌感染症 法第14条第1項に規定する厚生労働省令で定める疑似症 (114)摂氏38度以上の発熱及び呼吸器症状(明らかな外傷又は器質的疾患に起因す
3 -場合を除く。) 3 オンラインシステムによる積極的疫学調査結果の報告の対象 二類感染症 (13)鳥インフルエンザ(H5N1) 第3 実施主体 実施主体は、国、都道府県及び保健所を設置する市(特別区を含む。)とする。 第4 実施体制の整備 1 中央感染症情報センター 中央感染症情報センターは、都道府県、保健所を設置する市及び特別区(以下「都 道府県等」という。)から報告された患者情報、疑似症情報及び病原体情報(検査情 報を含む。以下同じ。)を収集、分析し、その結果を全国情報として速やかに都道府 県等に提供・公開するための中心的役割を果たすものとして、国立感染症研究所感染 症疫学センター内に設置する。 2 地方感染症情報センター及び基幹地方感染症情報センター 地方感染症情報センターは各都道府県等域における患者情報、疑似症情報及び病原 体情報を収集・分析し、都道府県等の本庁に報告するとともに、全国情報と併せて、 これらを速やかに医師会等の関係機関に提供・公開することとして、各都道府県等域 内に1カ所、原則として地方衛生研究所の中に設置する。また、都道府県、保健所を 設置する市、特別区間等の協議の上、当該都道府県内の地方感染症情報センターの中 で1カ所を基幹地方感染症情報センターとして、都道府県全域の患者情報、疑似症情 報及び病原体情報を収集、分析し、その結果を各地方感染症情報センターに送付する ものとする。 なお、都道府県等の本庁が地方感染症情報センターの役割を代替することができる ものとする。 3 指定届出機関及び指定提出機関(定点) (1)都道府県は、定点把握対象の感染症について、患者情報及び疑似症情報を収集す るため、法第14条第1項に規定する指定届出機関として、患者定点及び疑似症定 点をあらかじめ選定する。 (2)都道府県は、定点把握対象の五類感染症について、患者の検体又は当該感染症の 病原体(以下「検体等」という。)を収集するため、病原体定点をあらかじめ選定 する。なお、法施行規則第7条の2に規定する五類感染症については、法第14条 の2第1項に規定する指定提出機関として、病原体定点を選定する。
4 -本事業の適切な運用を図るために、厚生労働省に国立感染症研究所の代表、全国 の保健所及び地方衛生研究所の代表、その他感染症対策に関する学識経験者からな る中央感染症発生動向調査委員会を置く。同委員会の事務局は中央感染症情報セン ターとする。 (2)地方感染症発生動向調査委員会 各都道府県域内における情報の収集、分析の効果的・効率的な運用を図るため、 都道府県に小児科、内科、眼科、皮膚科、泌尿器科、婦人科、微生物学、疫学、獣 医学、昆虫学等の専門家、保健所及び地方衛生研究所の代表、地域の医師会の代表 等(10名程度)からなる地方感染症発生動向調査委員会を置く。 5 検査施設 各都道府県等域内における本事業に係る検体等の検査については、地方衛生研究所 又は保健所等の検査施設(以下「地方衛生研究所等」という。)において実施する。 地方衛生研究所等は、別に定める検査施設における病原体等検査の業務管理要領(以 下「病原体検査要領」という。)に基づき検査を実施し、検査の信頼性確保に努める こととする。 また、都道府県等は、各都道府県等域内における検査が適切に実施されるよう施設 間の役割を調整するとともに、地方衛生研究所を設置しない都道府県等においては、 他の都道府県等の設置する地方衛生研究所等に検査事務を委託する等検査実施体制の 整備を図るものとする。 第5 事業の実施 1 一類感染症、二類感染症、三類感染症、四類感染症、五類感染症(第2の(75)、(85) 及び(86))、新型インフルエンザ等感染症及び指定感染症 (1)調査単位及び実施方法 ア 診断した医師 一類感染症、二類感染症、三類感染症、四類感染症、五類感染症(第2の(75)、 (85)及び(86))、新型インフルエンザ等感染症及び指定感染症を届出基準等通知に 基づき診断した場合は、別に定める基準に基づき直ちに最寄りの保健所に届出を 行う。 イ 検体等を所持している医療機関等 保健所等から当該患者の病原体検査のための検体等の提供について、依頼又は 命令を受けた場合にあっては、検体等について、別記様式の検査票を添付して提 供する。 ウ 保健所 ① 届出を受けた保健所は、直ちに感染症発生動向調査システムに届出内容を入
5 -について、別記様式の検査票を添付して依頼等するものとする。なお、病原体 検査の必要性の判断及び実施等について、必要に応じて地方衛生研究所と協議 する。 ② 保健所は、検体等の提供を受けた場合には、別記様式の検査票を添付して地 方衛生研究所等へ検査を依頼するものとする。 ③ 保健所は、届出を受けた感染症に係る発生状況等を把握し、市町村、指定届 出機関、指定提出機関その他の関係医療機関、医師会、教育委員会等の関係機 関に発生状況等を提供し連携を図る。 エ 地方衛生研究所等 ① 地方衛生研究所等は、別記様式の検査票及び検体等が送付された場合にあっ ては、別に定める病原体検査要領に基づき当該検体等を検査し、その結果を保 健所を経由して診断した医師に通知するとともに、別記様式により保健所、都 道府県等の本庁及び地方感染症情報センターに送付する。また、病原体情報に ついて、速やかに中央感染症情報センターに報告する。(検査事務を委託して いる都道府県等においては、委託元の都道府県等の責任において報告を実施す ること。) ② 検査のうち、当該地方衛生研究所等において実施することが困難なものにつ いては、必要に応じて、他の都道府県等又は国立感染症研究所に協力を依頼す る。 ③ 地方衛生研究所等は、患者が一類感染症と診断されている場合、都道府県域 を超えた感染症の集団発生があった場合等の緊急の場合及び国から提出を求め られた場合にあっては、検体等を国立感染症研究所に送付する。 オ 国立感染症研究所 国立感染症研究所は、地方衛生研究所等から検査依頼又は提出を受けた検体等 について検査を実施し、その結果を当該地方衛生研究所等及び中央感染症情報セ ンターへ通知する。 カ 地方感染症情報センター及び基幹地方感染症情報センター ① 地方感染症情報センターは、当該都道府県等域内の患者情報について、保健 所から情報の入力があり次第、登録情報の確認を行う。 ② 地方感染症情報センターは、当該都道府県等域内の全ての患者情報及び病原 体情報を収集、分析するとともに、その結果を週報(月単位の場合は月報)等 として公表される都道府県情報、全国情報と併せて、保健所等の関係機関に提 供・公開する。 ③ 基幹地方感染症情報センターは、当該都道府県域内の全ての患者情報及び病 原体情報を収集、分析するとともに、その結果を週報(月単位の場合は月報)
6 -キ 中央感染症情報センター ① 中央感染症情報センターは、地方感染症情報センターで確認された患者情報 を速やかに集計し、分析評価を加えた全国情報を、全数把握の五類感染症、定 点把握の五類感染症及び疑似症の収集、分析結果とともに、週報(月単位の場 合は月報)等として作成して、都道府県等に提供する。 ② 中央感染症情報センターは、エの①により報告された病原体情報及びオに基 づいて国立感染症研究所が実施した検査の情報の分析評価を行い、その結果を 速やかに週報(月単位の場合は月報)等として作成して、都道府県等に提供す る。 ク 都道府県等の本庁 都道府県等の本庁は、地方感染症情報センターが収集、分析した患者情報及び 病原体情報を感染症対策に利用し、関係機関との連携・調整を行う。なお、緊急 の場合及び国から対応を求められた場合においては、都道府県等の本庁は、直接 必要な情報を収集するとともに、国及び他の都道府県等とも連携の上、迅速な対 応を行う。 2 全数把握対象の五類感染症(第2の(75)、(85)及び(86)を除く。) (1)調査単位及び実施方法 ア 診断した医師 全数把握対象の五類感染症(第2の(75)、(85)及び(86)を除く。)の患者を診 断した医師は、別に定める基準に基づき診断後7日以内に最寄りの保健所に届出 を行う。 イ 検体等を所持している医療機関等 保健所等から当該患者の病原体検査のための検体等の提供の依頼を受けた場合 にあっては、検体等について、保健所に協力し、別記様式の検査票を添付して提 供する。 ウ 保健所 ① 届出を受けた保健所は、直ちに感染症発生動向調査システムに届出内容を入 力するものとする。また、保健所は、病原体検査が必要と判断した場合には、 検体等を所持している医療機関等に対して、病原体検査のための検体等の提供 について、別記様式の検査票を添付して依頼するものとする。なお、病原体検 査の必要性の判断及び実施等について、必要に応じて地方衛生研究所と協議す る。 ② 保健所は、検体等の提供を受けた場合には、別記様式の検査票を添付して地
7 -出機関、指定提出機関その他の関係医療機関、医師会、教育委員会等の関係機 関に発生状況等を提供し連携を図る。 エ 地方衛生研究所等 ① 地方衛生研究所等は、別記様式の検査票及び検体等が送付された場合にあっ ては、別に定める病原体検査要領に基づき当該検体等を検査し、その結果を保 健所を経由して診断した医師に通知するとともに、別記様式により保健所、都 道府県等の本庁及び地方感染症情報センターに送付する。また、病原体情報に ついて、速やかに中央感染症情報センターに報告する。(検査事務を委託して いる都道府県等においては、委託元の都道府県等の責任において報告を実施す ること。) ② 検査のうち、当該地方衛生研究所等において実施することが困難なものにつ いては、必要に応じて、他の都道府県等又は国立感染症研究所に協力を依頼す る。 ③ 地方衛生研究所等は、都道府県域を超えた感染症の集団発生があった場合等 の緊急の場合及び国から提出を求められた場合にあっては、検体等を国立感染 症研究所に送付する。 オ 国立感染症研究所 国立感染症研究所は、地方衛生研究所等から検査依頼又は提出を受けた検体等 について検査を実施し、その結果を当該地方衛生研究所等及び中央感染症情報セ ンターへ通知する。 カ 地方感染症情報センター及び基幹地方感染症情報センター ① 地方感染症情報センターは、当該都道府県等域内の患者情報について、保健 所からの情報の入力があり次第、登録情報の確認を行う。 ② 地方感染症情報センターは、当該都道府県等域内の全ての患者情報及び病原 体情報を収集、分析するとともに、その結果を週報(月単位の場合は月報)等 として公表される都道府県情報、全国情報と併せて、保健所等の関係機関に提 供・公開する。 ③ 基幹地方感染症情報センターは、当該都道府県域内の全ての患者情報及び病 原体情報を収集、分析するとともに、その結果を週報(月単位の場合は月報) 等として公表される全国情報と併せて、地方感染症情報センター等の関係機関 に提供・公開する。 キ 中央感染症情報センター ① 中央感染症情報センターは、地方感染症情報センターで確認された患者情報 を速やかに集計し、分析評価を加えた全国情報を、一類感染症から四類感染症、
8 -都道府県等に提供する。 ② 中央感染症情報センターは、エの①により報告された病原体情報及びオに基 づいて国立感染症研究所が実施した検査の情報の分析評価を行い、その結果を 速やかに週報(月単位の場合は月報)等として作成して、都道府県等に提供す る。 ク 都道府県等の本庁 都道府県等の本庁は、地方感染症情報センターが収集、分析した患者情報及び 病原体情報を感染症対策に利用し、関係機関との連携・調整を行う。なお、緊急 の場合及び国から対応を求められた場合においては、都道府県等の本庁は、直接 必要な情報を収集するとともに、国及び他の都道府県等とも連携の上、迅速な対 応を行う。 3 定点把握対象の五類感染症 (1)対象とする感染症の状態 各々の定点把握対象の五類感染症について、別に定める報告基準を参考とし、当 該疾病の患者と診断される場合とする。 (2)定点の選定 ア 患者定点 定点把握対象の五類感染症の発生状況を地域的に把握するため、都道府県は 次の点に留意し、関係医師会等の協力を得て、医療機関の中から可能な限り無 作為に患者定点を選定する。また、定点の選定に当たっては、人口及び医療機 関の分布等を勘案して、できるだけ当該都道府県全体の感染症の発生状況を把 握できるよう考慮すること。 ① 対象感染症のうち、第2の(88)から(97)までに掲げるものについては、小児科 を標榜する医療機関(主として小児科医療を提供しているもの)を小児科定点 として指定すること。小児科定点の数は下記の計算式を参考として算定するこ と。この場合において、小児科定点として指定された医療機関は、②のインフ ルエンザ定点として協力するよう努めること。 保健所管内人口 定点数 ~3万人 1 3万人~7.5万人 2 7.5万人~ 3+(人口-7.5万人)/5万人
9 -及び新型インフルエンザ等感染症を除く。以下同じ。)については、前記①で 選定した小児科定点のうちインフルエンザ定点として協力する小児科定点に加 え、内科を標榜する医療機関(主として内科医療を提供しているもの)を内科 定点として指定し、両者を合わせたインフルエンザ定点及び別途後記⑤に定め る基幹定点とすること。内科定点の数は下記の計算式を参考として算定するこ と。 保健所管内人口 定点数 ~7.5万人 1 7.5万人~12.5万人 2 12.5万人~ 3+(人口-12.5万人)/10万人 なお、基幹定点における届出基準は、インフルエンザ定点と異なり、入院患 者に限定されることに留意すること。 ③ 対象感染症のうち、第2の(99)及び(100)に掲げるものについては、眼科を標 榜する医療機関(主として眼科医療を提供しているもの)を眼科定点として指 定すること。眼科定点の数は下記の計算式を参考として算定すること。 ④ 対象感染症のうち、第2の(101)から(104)に掲げるものについては、産婦人 科、産科若しくは婦人科(産婦人科系)、医療法施行令(昭和23年政令第3 26号)第3条の2第1項第1号ハ及びニ(2)の規定により性感染症と組み合わ せた名称を診療科名とする診療科、泌尿器科又は皮膚科を標榜する医療機関(主 として各々の標榜科の医療を提供しているもの)を性感染症定点として指定す ること。性感染症定点の数は下記の計算式を参考として算定すること。 保健所管内人口 定点数 ~7.5万人 0 7.5万人~ 1+(人口-7.5万人)/13万人 保健所管内人口 定点数 ~12.5万人 0 12.5万人~ 1+(人口-12.5万人)/15万人
- 10 - あるため、患者を300人以上収容する施設を有する病院であって内科及び外 科を標榜する病院(小児科医療と内科医療を提供しているもの)を2次医療圏 域毎に1カ所以上、基幹定点として指定すること。 イ 病原体定点 病原体の分離等の検査情報を収集するため、都道府県は、次の点に留意し、関 係医師会等の協力を得て病原体定点を選定する。また、定点の選定に当たっては、 人口及び医療機関の分布等を勘案して、できるだけ当該都道府県全体の感染症の 発生状況を把握できるよう考慮すること。 ① 医療機関を病原体定点として選定する場合は、原則として、患者定点として 選定された医療機関の中から選定すること。 ② アの①により選定された患者定点の概ね10%を小児科病原体定点として、 第2の(88)から(97) までを対象感染症とすること。 ③ アの②により選定された患者定点の概ね10%をインフルエンザ病原体定点 として、第2の(98)を対象感染症とすること。なお、インフルエンザ病原体定 点の選定に当たっては、小児科定点から10%以上及び内科定点から10%以 上を、それぞれ3定点と2定点を下回らないよう選定することとし、法第14 条の2第1項に規定する指定提出機関として指定すること。 ④ アの③により選定された患者定点の概ね10%を眼科病原体定点として、第 2の(99)及び(100)を対象感染症とすること。 ⑤ アの⑤により選定された患者定点の全てを基幹病原体定点として、第2の(9 1)のうち病原体がロタウイルスであるもの、(106)及び(109)を対象感染症とす ること。 (3)調査単位等 ア 患者情報のうち、(2)のアの①、②、③及び⑤(第2の(107)、(110)及び(11 1)に関する患者情報を除く。)により選定された患者定点に関するものについて は、1週間(月曜日から日曜日)を調査単位として、(2)のアの④及び⑤(第 2の(107)、(110)及び(111)に関する患者情報のみ)により選定された患者定点に 関するものについては、各月を調査単位とする。 イ 病原体情報のうち、(2)のイの③により選定された病原体定点に関するもの については、第2の(97)に掲げるインフルエンザの流行期((2)のアの②によ り選定された患者定点当たりの患者発生数が都道府県単位で1を超えた時点か ら1を下回るまでの間)には1週間(月曜日から日曜日)を調査単位とし、非流 行期(流行期以外の期間)には各月を調査単位とする。その他の病原体定点に関 するものについては、各月を調査単位とする。 (4)実施方法
11 -調査単位の期間の診療時における別に定める報告基準により、患者発生状況の 把握を行うものとする。 ② (2)のアにより選定された定点把握の対象の指定届出機関においては、別 に定める基準に従い、それぞれ調査単位の患者発生状況等を記載する。 ③ ②の届出に当たっては法施行規則第7条に従い行うものとする。 イ 病原体定点 ① 病原体定点として選定された医療機関は、必要に応じて病原体検査のために 検体等を採取する。 ② 病原体定点は、検体等について、別記様式の検査票を添えて、速やかに地方 衛生研究所等へ送付する。 ③ (2)のイの②により選定された病原体定点においては、第2の(88)から(9 7)までの対象感染症のうち、患者発生状況等を踏まえ都道府県等においてあら かじめ選定した複数の感染症について、調査単位ごとに、概ね4症例からそれ ぞれ少なくとも1種類の検体を送付するものとする。 ④ (2)のイの③により選定された病原体定点においては、第2の(98)に掲げ るインフルエンザ(インフルエンザ様疾患を含む。)について、調査単位ごと に、少なくとも1検体を送付するものとする。 ウ 検体等を所持している医療機関等 保健所等から当該患者の病原体検査のための検体等の提供の依頼を受けた場合 にあっては、検体等について、保健所に協力し、別記様式の検査票を添付して提 供する。 エ 保健所 ① 保健所は、患者定点から得られた患者情報が週単位の場合は調査対象の週の 翌週の火曜日までに、月単位の場合は調査対象月の翌月の3日までに、感染症 発生動向調査システムに入力するものとし、併せて、対象感染症についての集 団発生その他特記すべき情報についても都道府県等の本庁及び地方感染症情報 センターへ報告する。また、保健所は、病原体検査が必要と判断した場合は、 検体等を所持している医療機関等に対して、病原体検査のための検体等の提供 について、別記様式の検査票を添付して依頼するものとする。なお、病原体検 査の必要性の判断及び実施等について、必要に応じて地方衛生研究所と協議す る。 ② 保健所は、検体等の提供を受けた場合には、別記様式の検査票を添付して地 方衛生研究所等へ検査を依頼するものとする。 ③ 保健所は、定点把握の対象の五類感染症の発生状況等を把握し、市町村、指 定届出機関、指定提出機関その他の関係医療機関、医師会、教育委員会等の関
- 12 - オ 地方衛生研究所等 ① 地方衛生研究所等は、別記様式の検査票及び検体等が送付された場合にあっ ては、別に定める病原体検査要領に基づき当該検体を検査し、その結果を病原 体情報として病原体定点に通知するとともに、都道府県等の本庁及び地方感染 症情報センターに送付する。また、病原体情報については、速やかに中央感染 症情報センターに報告する。(検査事務を委託している都道府県等においては、 委託元の都道府県等の責任において報告を実施すること。) ② 検査のうち、当該地方衛生研究所等において実施することが困難なものにつ いては、必要に応じて、他の都道府県等又は国立感染症研究所に協力を依頼す る。 ③ 地方衛生研究所等は、都道府県域を超えた感染症の集団発生があった場合等 の緊急の場合及び国から提出を求められた場合にあっては、検体等を国立感染 症研究所に送付する。 カ 国立感染症研究所 国立感染症研究所は、地方衛生研究所等から検査依頼又は提出を受けた検体等 について検査を実施し、その結果を当該地方衛生研究所等及び中央感染症情報セ ンターへ通知する。 キ 地方感染症情報センター及び基幹地方感染症情報センター ① 地方感染症情報センターは、当該都道府県等域内の患者情報について、保健 所からの情報の入力があり次第、登録情報の確認を行う。 ② 地方感染症情報センターは、当該都道府県等域内の全ての患者情報及び病原 体情報を収集、分析するとともに、その結果を週報(月単位の場合は月報)等 として公表される都道府県情報、全国情報と併せて、保健所等の関係機関に提 供・公開する。 ③ 基幹地方感染症情報センターは、当該都道府県域内の全ての患者情報及び病 原体情報を収集、分析するとともに、その結果を週報(月単位の場合は月報) 等として公表される全国情報と併せて、地方感染症情報センター等の関係機関 に提供・公開する。 ク 中央感染症情報センター ① 中央感染症情報センターは、地方感染症情報センターで確認された患者情報 を速やかに集計し、分析評価を加えた全国情報を、一類から四類感染症、新型 インフルエンザ等感染症、指定感染症、全数把握の五類感染症及び疑似症の収 集、分析結果とともに、週報(月単位の場合は月報)等として作成して、都道 府県等に提供する。 ② 中央感染症情報センターは、オの①により報告された病原体情報及びカに基
- 13 - る。 ケ 都道府県等の本庁 都道府県等の本庁は、地方感染症情報センターが収集、分析した患者情報及び 病原体情報を感染症対策に利用し、関係機関との連携・調整を行う。なお、緊急 の場合及び国から対応を求められた場合においては、都道府県等の本庁は、直接 必要な情報を収集するとともに、国及び他の都道府県等とも連携の上、迅速な対 応を行う。 4 法第14条第1項に規定する厚生労働省令で定める疑似症 (1)対象とする疑似症の状態 各々の疑似症について、別に定める報告基準を参考とし、当該疑似症の患者と診断 される場合とする。 (2)定点の選定 ア 疑似症定点 疑似症の発生状況を地域的に把握するため、都道府県は次の点に留意し、関係医 師会等の協力を得て、医療機関の中から可能な限り無作為に疑似症定点を選定する。 また、定点の選定に当たっては、人口及び医療機関の分布等を勘案して、できるだ け当該都道府県全体の疑似症の発生状況を把握できるよう考慮すること。 対象疑似症のうち、第2の(114)に掲げるものについては、小児科を標榜する医療 機関(主として小児科医療を提供しているもの)又は内科を標榜する医療機関(主 として内科医療を提供しているもの)を第一号疑似症定点として指定すること。 また、第2の(115)に掲げるものについては、小児科を標榜する医療機関(主とし て小児科医療を提供しているもの)、内科を標榜する医療機関(主として内科医療 を提供しているもの)又は皮膚科を標榜する医療機関(主として皮膚科医療を提供 しているもの)を第二号疑似症定点として指定すること。 なお、各疑似症定点の数は下記の計算式を参考として算定するとともに、内科を 標榜する医療機関については、第5の3(2)ア⑤に掲げる基幹定点の要件を満た す病院を2次医療圏域毎に1カ所以上含むよう考慮すること。 保健所管内人口 定点数 ~3万人 3 3万人~7.5万人 4 7.5万人~12.5万人 7 12.5万人~ 7+6×(人口-12.5万人)/10万人
- 14 - (3)実施方法 ア 疑似症定点 ① 疑似症定点として選定された医療機関は、速やかな情報提供を図る趣旨から、 診療時における別に定める報告基準により、直ちに疑似症発生状況の把握を行う ものとする。 ② (2)のアにより選定された定点把握の対象の指定届出機関においては、別に 定める基準に従い、直ちに疑似症発生状況等を記載する。なお、当該疑似症の届 出については、原則として症候群サーベイランスシステムへの入力により実施す ることとする。 ③ ②の届出に当たっては法施行規則第7条に従い行うものとする。 イ 保健所 ① 保健所は、疑似症定点における症候群サーベイランスシステムへの入力を実施 することができない場合は、当該疑似症定点から得られた疑似症情報を、直ちに、 症候群サーベイランスシステムに入力するものとし、また、対象疑似症について の集団発生その他特記すべき情報について都道府県等の本庁及び地方感染症情報 センターへ報告する。 ② 保健所は、疑似症の発生状況等を把握し、市町村、指定届出機関、指定提出機 関その他の関係医療機関、医師会、教育委員会等の関係機関に発生状況等を提供 し連携を図る。 ウ 地方感染症情報センター及び基幹地方感染症情報センター ① 地方感染症情報センターは、当該都道府県等域内の疑似症情報について、保健 所からの情報の入力があり次第、登録情報の確認を行う。 ② 地方感染症情報センターは、当該都道府県等域内の全ての疑似症情報を収集、 分析するとともに、その結果を週報等として公表される都道府県情報、全国情報 と併せて、保健所等の関係機関に提供・公開する。 ③ 基幹地方感染症情報センターは、当該都道府県域内の全ての疑似症情報を収集、 分析するとともに、その結果を週報等として公表される全国情報と併せて、地方 感染症情報センター等の関係機関に提供・公開する。 エ 中央感染症情報センター 中央感染症情報センターは、地方感染症情報センターで確認された疑似症情報を 速やかに集計し、分析評価を加えた全国情報を、一類から四類感染症、新型インフ ルエンザ等感染症、指定感染症、全数把握の五類感染症及び定点把握の五類感染症 の収集、分析結果とともに、週報等として作成し、都道府県等に提供する。 オ 都道府県等の本庁
- 15 - 対応を求められた場合においては、都道府県等の本庁は、直接必要な情報を収集す るとともに、国及び他の都道府県等とも連携の上、迅速な対応を行う。 5 オンラインシステムによる積極的疫学調査結果の報告の実施方法 (1)保健所 鳥インフルエンザ(H5N1)に係る積極的疫学調査を実施した保健所は、別に 定める基準に従い、直ちに疑い症例調査支援システムに調査内容を入力するものと する。 なお、医療機関より提出される検体等には、疑い症例調査支援システムが発行す る検査依頼票を添付すること。 (2)地方衛生研究所等 ア 地方衛生研究所等は、検査依頼票及び検体等が送付された場合にあっては、 当該検体等を別に定める病原体検査要領に基づき検査し、その内容を直ちに疑 い症例調査支援システムに入力する。 イ 鳥インフルエンザ(H5N1)に係る積極的疫学調査の結果を厚生労働省に 報告する場合にあっては、法施行規則第9条第2項に従い、検体等を国立感染 症研究所に送付する。 (3)国立感染症研究所 国立感染症研究所は、地方衛生研究所等から送付された検体等について検査を実 施し、その結果を直ちに疑い症例調査支援システムに入力する。 6 その他 (1)感染症発生動向調査は、全国一律の基準で実施されるべきものであるが、上記の 実施方法以外の部分について、必要に応じて、各都道府県等の実状に応じた追加を 行い、地域における効果的・効率的な感染症発生動向調査体制を構築していくこと が求められる。 (2)政令市又は特別区において、当該検査事務を他の地方公共団体に委託する場合に は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の14の規定の定めるとこ ろによること。 (3)感染症発生動向調査のために取り扱うこととなった検体等については、感染症の 発生及びまん延防止策の構築、公衆衛生の向上のために使用されるものであり、そ れ以外の目的に用いてはならない。また、検体採取の際には、その使用目的につい て説明の上、できるだけ、本人等に同意をとることが望ましい。なお、上記に掲げ る目的以外の研究に使用する場合は、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指