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Academic year: 2021

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(1)

静岡理工科大学紀要

5 1  

ダイオキシン類汚染土壌から分離された微生物の特徴について

I s o l a t i o n  and C h a r a c t e r i z a t i o n  o f  a  f l l n g u s  from a  d i o x i n ‑ c o n t a m i n a t e d  s o i l  

惣 田 呈 夫 へ 今 井 絵 理 奈 州 、 古 市 徹 * 枇

IkuoSOUTA

E r i n a

W**and T h o r u  FURUICHI*** 

A b s t r a c t  

A f l l n g a l  i s o l a t e  from a  d i o x i n ‑ c o n t a m i n a t e d  s o i l  sample was c h a r a c t e r i z e d  f o r  i t s   a b i l i t y  t o   d e g r a d e  t h e  d i o x i n  ‑ l i l

ec o m p o l l n d  3 C I ‑DD and l i g n i n .  The f o l l o w i n g  became  c l e a r .  1 )  L i g n i n  was d e c o l o r i z e d  by 90% a f t e r  3  days o f  c u l t u r e .  2 )  Based on t h e  a n a l y s i s  o f   288 rDNA

, 

t h e  fungus was i d e n t i f i e d  a s   A

e l i g i l l u s f a . ponik a . .   3 )  D l l r i n g  t h e  same t i m e   p e r i o d ,  t h e 五 mgali s o l a t e  was a b l e  t o  d e g r a d e  20% o f t h e  1 0 0  ppm 3CI‑DD p r e s e n t  i n  t h e   c u l t u r e  medium. 

1 .  

はじめに

ダイオキシン類は、ポリ塩化ジベンゾーパラージオキシン

( P C D D )

とポリ塩化ジベンゾフラン

( P C D F )

に加え、コプ ラナーポリ塩化ビフェニノレ

( C o ‑ P C B s )

の三種類の化合物 の総称である。異性体が多く、そのうち毒性のあるものは

PCDD

では

7 5

種類中

7

種類、

PCDF

1 3 5

種類中

1 0

種類、

PCB209

種類中

Co‑PCB

1 3

種類とされている。最も毒性の 強し、異性体は、

2

3

7

8‑TCDDである。ダイオキシン類は、

量的に少ない量で急性毒性を示し、長期摂取により発ガン、

成長抑制、生殖毒性などの慢性毒性も示す特異的な化学物

1 )

である。

ダイオキシン類の主な発生源は、有機塩素系農薬等の製 造過程や、塩素漂白や塩素殺菌の過程、廃棄物の焼却燃焼 過程、過去に生産された化学物質である。中でもゴミ焼却 による発生が多いとされ、現在では排出抑制基準が設けら れ発生量は減少し大気中のダイオキシン濃度は低くなっ ているが、解体された焼却場の適正な処理が行われなかっ たこと等により、これらのダイオキシン汚染土壌等の無害 化処理は現在でも課題となっている。

2010

3

5

日受理

理 工 学 部 物 質 生 命 科 学 科 制 理 工 学 部 物 質 生 命 科 学 科 卒 業 生 州*北海道大学大学院工学研究科

本研究では、厚木飛行場周辺の焼却施設から排出されたダ イオキシン類により汚染された土壌のバイオレメディエ ーションの実験を行い、ダイオキシン類が減少しているラ イシメータ

‑2)

から、ダイオキシン分解薗の分離を試みた。

リグニン分解菌はダイオキシン類を分解

3

4

5

ω

するという 報告があることから、分離した薗がリグニンと三塩素化ダ イ オ キ シ ン で あ る

3

7‑threechlor

ibenzo‑p‑Dioxin ( 3 C l ‑ D D )

の分解の特徴を調べた。また分離した分離菌の薗 種の同定も行った。

2 実験方法

2 . 1  

ダイオキシン分解菌の分離と培養条件

厚木飛行場周辺のダイオキシン汚染土壌を用いバイオ レメディエーションの実験を行いダイオキシン類の減少 が認められた土壌

19

を生理食塩水

9ml

に溶かし、その上

1ml

をリグニン培地

20ml

の入った

50ml

の遠沈管に入 れ、室温で

1

週間、

150rpm

で援とう培養した。

1

週間後、

ジグニン脱色が確認されたサンプルから

1mlをどフェニ

ール

200ppmの入った LB

平板培地に入れ

30

0

C

で培養し た。ピフェニールが分解され黄色くなった培地に生育した 菌をリグニン培地

20ml

に一白金耳植薗し、同じく室温で

1

週間,

150rpm

で振とう培養した。リグニンの脱色を確認 された培地をダイオキシン分解薗とした。リグニン培地組

(2)

5 2  

成は、リグニン

O .1 9

、グルコース1.

0g

K2HP04 O . l g

(NH4) 804 0 . 2 g

Mg804'7H20 O . l g

NaCIO.2g

CaC03 0 . 2 g

,微量塩類溶液

0.lm

l(

Fe804

7H20O . O l g

MnCb

4H20  0 . 0 1 g

Zn804

7H20 0.01g/100m

l)である。

2 . 2  

リグニン脱色と菌数の測定

リグニン培地

20ml

50ml

遠沈管に入れ培養し、その 1.

0ml

をマイクロチューブに取り、

12000rpm

1 5

分間 遠心分離した。上清

0.5ml

4

倍稀釈した後

480nm

透過率を測定し、リグ、ニンの脱色の変化を測定した。また、

混釈法により菌数を測定した。シャーレに稀釈水

l m l

とツ アベックドックス寒天培地を加え、

3 0

0

C

1

週間培養した。

培養後コロニー数をカウントし、菌数を求めた。

2 . 3  

ダイオキシン類分解試験

本分解試験では

3CI‑DD

を使用した。リグ、ニンの脱色試験 で脱色が確認できたサンフ。ルから

1ml

をリグニン培地に 入れ再度

4‑6

日間前培養した。リグ、ニンを除いたリグ、ニン 培地

25ml

の入った遠沈管に各々

5ml

ずつ分注した。この 遠沈管の最終濃度が各々

1ppm

10ppm

100ppm

となる よう

3CI‑DD

を添加し、

3

種類の試料を作成し、

3

日間

25

0

C

, 

150rpm

で援とう培養した。

2

.4抽出方法

2

.4

. 1  

分解代謝物の抽出

7

8 )

培養後、培地液を

50ml

共栓試験管に移し、塩酸を加え

pH2

とした。この試料を酸性抽出画分とした。抽出は、

酢酸エチノレ

10ml

を入れ約

5

分間接とう後、軽く遠心し、

酢酸エチル層を分取した。これを

2

回繰り返した。次に分 取した酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、

1 ml

以下に濃縮した。

2

.4

. 2  

ダイオキシン類抽出

9

1 0 )

酢酸エチルで抽出した後の培地を水酸化ナトリウムで 中性に戻し、中性抽出面分とした。抽出は、トルエン

10ml

を入れ約

5

分間振とうし、トルエン層を分取した。これを

2回繰り返した。次に有機物の分配のため、硫酸を用いて

トルエン層を洗浄した。この洗浄は、硫酸層の黄色の着色 が呂で確認できなくなるまで、行った。硫酸処理したトルヱ ン層は蒸留水で

2

回洗浄した。さらに無水硫酸ナトリウム

Vo

1.1

8 . 2   0 1  0 

で脱水後、濃縮し

1ml

に定量した。

2

.4

. 3  

回収率の測定

権菌していない水

20ml

およびリグニン培地

20ml

より ダイオキシン類の抽出を行った。

3CI‑DD

分解試験においても培養後の培地に内部標準物質 として

1 3 C

でラベルした

2

3

7 ・ 3CI‑DD

を添加し、回収率 を求めた。

2 . 5

分析条件

GC‑M8

分析言十 島津製

QP‑5050A

型を用いて分析した。

分析条件は以下の通りである。

カラム

DB‑5  (0.22mm  x  30m) 

キャリアガス

He

1.

3m

l/

min 

インターフェイス:

250

0

C  3CI‑DD

代謝物分析の

GC

条件:

昇温条件:

100 o C

, 

1  min h o l d

1 0 0 ' " " ' ‑ ' 2 5 0

0

C/10 o C/min

250

0

C  5min h o l d  

測定モード:

Scan 

3CI‑DD

定量分析の

GC

条件 昇温条件:

1 0 0

0

C

1min h o l d

1 0 0 ' " " ' ‑ '  250

0

lO

o C/min  250

0

C  5min h o l d  

測定モード:

SIM 

SIM

測定イオン:

2 8 6 . 9 5   2 9 8 . 0 0  

2 . 6   8DS‑PAGE

1 1 、 1 2 ) 2 . 6 . 1  

酵素の抽出

培養

8

日目の培地液

20ml;

2000rpm

1 0

分間違心分 離し、上清と沈殿物に分けた。上清は、使搾型ウルトラホ ルダーで、

5ml

以下になるまで濃縮した。

沈殿した菌体は、ピーだピーターで

1 0

分間破砕した後 メンブレンフィルター

( 0

.4

5μm)

付きマイクロチューブ を用いて

10000rpm

1 0

分間遠心を行い、溶液を濃縮した。

2 . 6 . 2   SDS‑PAGE

の作成

BIO‑RAD

製を使用し、以下の組成で

γ

ノレを作製し、

50

(3)

静岡理工科大学紀要

m A

で電気泳動し、染色、脱色を行なったc

11%

アクリル アミドゲ、ルの組成は以下の通りである。

アクリルアミド

3 . 7 m l  

L5M

トリス

2.5ml 

10%8D8  O . l m l  

イオン交換水

4

.4

ml 

テトラメチルメチレンジアミン

0.012ml 

AP8  O.lml 

2 . 7  

分解菌の同定

1 3

1 4 )

2 . 7 . 1  

光学顕微鏡による形態観察

ダイオキシン分解酵素を出すカビをツアベックドック ス液体培地にて、

150rpm

3

日間振とう培養し、ベレツ ト状の菌体をプレパラートに乗せ、光学顕微鏡により観察 した。

2 . 7 . 2   SEM

による形態観察

ダイオキシン分解酵素を出すカビをツアベックドック ス平板培地で

30

0

C

1

週間ほど培養し、

8EM(J8M'5400

日本電子)により観察した。

観察試料は、真銭試料台に培養したカビを両面テープで

FINE COAT (JFC'

1l

00E

、 日本電子) で

5

分間金 蒸着した。

2 . 7 . 3   DNA

解 析

1 5 )

ポテトデキストロース寒天培地「ダイゴ

J

(日本製薬、

東京)で

25

0

C

3

日間培養した菌株を用いて

DNeasyp l a n t   Mini Ki t(Q1AGEN

Hilden

Germany)

により

DNA

を調整

し,これをテンプテートとしてプライマ‑

NLl

NL2

NL3 

及 び

NL4(Donnell

1 9 9 3 )

PCR 

を 行 っ た 。

AB1  PRI8M3100 G e n e t i c  Analyzer 8ystem

でシークエンス

を行い、国際塩基性配列データベースで相向性検索を行っ

3 .  

実験結果

3 . 1  

リグ、ニン分解菌の分離

リクcニ ン 分 解 用 培 地 に ダ イ オ キ シ ン 類 含 有 土 壌 サ ン プ ルを入れ培養したところ、リグ、ニンが分解され脱色が確認

5 3  

されたc この試料を

3

回ほど集積培養し、その中から

1

類の、リグニンを分解する菌が分離され、

8 I ' 2 0 0 0

とした。

3 . 2  

リグニン脱色と菌増殖の測定

リグニン脱色と菌増殖の測定結果を図 lに示した。 図 1 より菌数は、培養開始から 3日間で

1 0 8

を越え、定常期と なった。 リグニンの脱色は菌の増殖からやや遅れて 3~6

日目に活性が高くなった。リクマニン脱色率は、

8R

90%

となった。培養8日後の脱色の写真を図 2に示した。

1

問「

きl.

E+08 3 

主l.

E+07 E  e 

~ t

E+06  S 

.l

E+05 

3  4 

6  7 

80  $ 

i ‑ l j  

図 l リグニンの脱色率と菌増殖の関係

.Lignin degradated rate.Bacteria numbe l ' s 

8

日間培養後

2 8

日 後 の

81.2000

株 に よ る リ グ ニ ン の 脱 色

3 . 3  

ダイオキシン類分解試験

3 . 3 . 1  

好気的分解試験

8 1 ' 2 0 0 0

を用いて、

1

1 0

100ppm

3

種類入った

3Cl.DD

分解試験を行った。分解能力の検定を行うため

3日間測定

した結果を図

3

に示した。

3Cl.DD

濃度が

1ppm(5μg

有)の場合,

3

日目で

GCM8

T1C

3Cl.DD

のピークが検 出されなくなった。

10ppm(

50μg)

で、は約

70%(35μg)

(4)

5 4  

100ppm

では約

20%

の減少率

(100μg)

で、あった。

100  ま 80

ω 60 

、 ー

c  o 

5 4 0

山幸

2

・ ?  20 

d a y s  

3 3  CI‑DD

の濃度の違いによる分解の経時変化

3 . 3 . 2  

回収率測定

ダイオキシン類抽出におけるロスを換算するため、回収 率の測定を行った。植菌していない水

20ml

およびリグニ ン培地

20ml

よりダイオキシン類の抽出を行った結果、水 からはほぼ

100%

、リグニン培地からは

90%

回収できた。

また、

3CI‑DD

分解試験においても培養後の培地に内部 標準物質として

1 3 C

でラベルした

2

3 . 7 ‑ 3 C I ‑ D D

を添加し たところ、約

80%

の回収率であった。

Vo 1 . 1 8

2  0 1  0 

いるリグニンベルオキ乙ダ ゼは

22kDa

PheB

35kDa

ラッカーゼは

53kDa

と判明しているc これらの位置にバ ンドが認められたQ

3 . 5  

分解菌の同定

3 . 5 . 1  

顕微鏡観察

1 5 )

光学顕微鏡で観察した菌の写真を図

5

に示したコまた、

8EM

で撮影した菌全体の写真を図

6

に示した。

5

顕微鏡による

8 1 ‑ 2 0 0 0

6

電子顕微鏡による菌糸と 胞子

顕微鏡による観察で菌糸が、

8EM

では菌体の長さ約

250 3 . 4  

リグ、ニン分解酵素の

8 D 8 ‑ P A G E I 6 . 1 7 )

μm 、胞子は 3~4μm と確認された。また、胞子は突起状

リ グ ニ ン の 脱 色 を 行 う 菌 の 酵 素 を 確 認 す る た め の球形をしていた。

8D8‑PAGE

を図

4

示した。細胞内と細胞外濃縮液を泳動

3 ‑ 5 . 2   DNA

解析及び系統樹

1 5

1 6 )

した。細胞内濃縮液に

20

近くのバンドが確認された。こ

288R‑DNA

の解析を行った。解析した結果、

A s p e r i g i l u s

のうち

22kDa

35kDa

53kDa

57kDa

90kDa

の位置 ]apOnlCa  近縁種の糸状菌であった。その系統樹を図

7

にバンドが確認された。リグ、ニン分解酵素として知られて 示した。

4 8 1 ‑ 2 0 0 0

の酵素の

8DS‑PAGE

4 .  

考 察

分離菌のリグニン分解試験の結果では、

1 0

日間でリグ、ニ ンの茶褐色を分解・脱色することがわかった。

リグ、ニンの濃度が

100ppm

程度に下がると、肉眼ではほ ぼリグニンの茶褐色の色は確認できなくなるが、実験開始 時 リ グ ニ ン の 濃 度 が

1000ppm

の培地が、

1 0

日後には

123.8ppm

まで低下し、脱色がはっきりと目視された

c

の結果から菌数の増加は早く、リグ、ニン脱色は遅れている

ことから、脱色するのは菌の生成した酵素、リグニンペル オ キ シ ダ ← ゼ 等

1 2 )

に よ る 分 解 で あ る と 推 測 さ れ た

c

8DS‑PAGE

でも

22kDa

の位置に酵素の存在が認められて

(5)

静悶理工科大学紀要

いる。

リグPニンは製紙・パルプ工業における廃液に多く含まれ、

河川の泥濁を引き起こし問題となっている。今回分離した 菌種はリク、、ニンを効率よく分解することから、本菌を利用 するならリグニン廃液を効率よく分解処理

1 2 )

出来るので はないかと思っている。

3CI‑DD

の各濃度の分解試験では、濃度によって分解率 が異なっている。一般に化学物質の分解は存在する酵素量 に比例することから

3CI‑DD

の分解量は菌が生産した酵素 量 に よ っ て 決 定 さ れ る 。 培 地 中 の 含 有 濃 度 が

500μg

(100ppm)

と多いほど分解率は

20%

と低いが分解量は

100μg

と多い。高濃度の方が菌の活性を高め分解酵素生 産量を多くしているようである。

0 . 0 0 5  

A s p e r g l l l u s  a c u J e a l l l s  U28829  A s p e r g i l l l l s  ; a p o n i c u s  U28823  2 1   I A s p e r g 

J

a pan

削 , 町 叩e

A s p e r g l f l u s  j a p o n i c

U$

U28826  6 2  JAsP 吋 H

町 中

o n i c u sU2

2 5 Asperg

iIJ

l l s j a p o n i c

lt.

s  U28828 

65L  A s p e r g i l i l l s  j a p o l l i c u s  U28827 

A s p e r g i l l l l s  c o r b o n a r i u s  AF459732  A s p e r g i / l u s  c o r b o n a r i u s  AF459734 

A s p e r g i l l l l s   j 1 a v i p e s  A  Y216668  A s p e r g i l l u s

f1

o ¥ '

U$ 

AF454160 

7 A s p e r i g i l u s   j a p o n i c a   S I ‑ 2 0 0 0

の系統樹

菌の活性は、添加された化学物質の量や毒性によっても 異なる。本菌株を有効利用する場合、酵素の活性化条件は 重要となる。コンカイ}

8D8‑PAGE

8

日目の分解終了時の培 養液の泳動であることから確認されたバンドが薄いもの となっている。今後さらに検討し、酵素類の解析を進めた

5 5  

いと考えている。

また、一般にダイオキシン類の分解では中間代謝物

10 , 17 , 1 8 )

が生成する。

GC‑M8

3CI‑DD

分解と分解代謝物 を調べたが、予想される開環前の中間代謝物は確認されな かった。そのため本分解菌による分解代謝経路を確定でき なかった。しかし、リグニンベルオキシダーゼやラッカー ゼ等の酵素を含む培養液によるダイオキシン類を分解し た報告

6 , 1 2 )

によると関環前の分解物がわずかながら検出さ れることや本試験でも開環後の代謝物と思われるベンゼ ン化合物が確認されたことから、本菌株による

3CI‑DD

分解が行われたものと推測している。

菌種の同定では、光学顕微鏡による形態観察で糸状菌と 確認された。糸状菌は、カピと呼ばれ糸状の菌糸を伸ばし て生育し、胞子を形成する。

8EM

写真では萄糸と胞子嚢、胞子が確認され、顕微鏡 では菌糸などが見られた。これらの結果から糸状菌と確認 された。また、本菌株の

288 r ‑ DNA

の解析と系統樹作成に より

p e l i g i r u s j a p o n I k a

の近縁穏と判明してし、る。本 菌株は有害性の少ない菌種であると考えている。

5 ̲  

まとめ

ダイオキシン汚染土壌からダイオキシン分解菌として 分離した分解菌

8 1 ‑ 2 0 0 0

の特徴を調べた。 以下のことが 明らかとなった。

)分離菌

8 1 ‑ 2 0 0 0

によりリグニン分解が確認された。

2 )   8 1 ‑ 2 0 0 0

株による

3

塩素化ダイオキシンの分解が確認 された。

3)培養液中からリグニン及びダイオキシン分解酵素とし て知られているリグニンベルオキシゲ、ナーゼとラッカ

ーゼのバンドが認められた。

4 )   8 1 ‑ 2 0 0 0

株は、

288r‑DNA

の解析から

A 申 e l i g i r u s j a p o n I k a

の近縁種の糸状菌と同定された。

謝辞

本研究は平成

1 7

年度環境省廃棄物処理等科学研究費の 援助で実施した。また遺伝子の解析で(株)テクノスルガ (静岡市清水区)の援助をいただいた。併せて感謝します。

(6)

5 6  

7.

参考文献

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51

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p ' D i o x i n by  a G r a m ' P o s i t i v e   Bacterium

, 

R

d o c o c c u sopacusSAOl0 1 .  

J. 

B i o s c i .  B i o e n g .  

92

1 3 8 ・ 1 4 3 ( 2 0 0

1)

8 )   Kensuke Furukawa

, 

Noboru Tomizuka

, 

and  A k i r a  Kamibayashi:  M e t a b o l i c   Breakdown  o f   K a n e c l o r s   ( P o l y c h l o r o b i p h e n y l s )   and  T h e i r   P r o d u c t s   by  A c i n e t o b a c t e r   s p .   A p p l .   E n v i r o n .   M i c r o b i o   , l 46

, 

140 ・ 1 4 5 ( 1 9 8 3 )

9 )  R o l i f ‑ M i c h a e l  W i t t i c h  e t  a l :  D e g r a d a t i o n  o f  d i o x i n ‑ l i k e  

mpounds  by  m i c r o o r g a n i s m s

, 

A p p l .   En

r o n . M i c r o b i o l   A

, 

49

489 ・ 499

( 1 9 9 8 )

1 0 )  Kunichika Nakamiya

Tohru F u r u i c h i  :  I s o l a t i o n  o f  a  fungus

omd e n i t r i f y i n g  a c t i v a t e d  s l u d g e  t h a t  d e g r a d e s   h i g h l y   c h l o r i n a t e d   d i o x i n s  

J Mater Cy

cJ

e s  

~均ste

Manage

, 

4

1 2 7 ・ 1 3 4 ( 2 0 0 2 )

1 1 )

井本泰治 著:蛋白質工学研究法、生物化学実験法

40

学会出版センター

( 2 0 0 2 )

1 2 )

金 山 望 他

:A

ξ

p e r g i l l u sten

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の生産する

Vo 1 . 1 8

2  0  1  0 

アルカリ性リグ、ニンベルオキシダーゼの精製と詩性質、環 境技術、

31

644‑65

1(

2 0 0 2 )

1 3 )

山崎省二 編:カラーアトラス環境微生物、オーム社

( 2 0 0 2 )  

1 4 )

山田英智 編:微生物学における電子顕微鏡技術、医 学・生物学のための電子顧微鏡実験法

4

、学会出版センタ

( 1 9 9 5 )

1 5 )

久米田裕子カビ同定法の簡易、迅速化一分子生物学 的手法を中心に一,防菌防微誌,

33

, 

5 6 9 ‑ 5 7 6 ( 2 0 0 5 )   1 6 )  

鈴木健一郎 編微生物の分類・同定実験法、シュ プリンガー・フェアラーク東京

( 2 0 0 2 )

1 7 )   R o l i f ‑

Mi

c h a e l   W i t t i c   e t   a l   : Metabolism  o f   D i b e z o

p ‑D i o x i n  by  Sphingomonas s p .  S t r a i n  RW1

, 

Appl  En

r o n .M i c r o b i o l

, 

58

, 

1 0 0 5

1 0 1 0 ( 1 9 9 2 )

1 8 ) S a t o s h i  Takada e t  a l :  D e g r a d a t i o n  o f P o l y c h l o r i n a t e d  

Dibenzo 

71

D i o x i n s  and P o l y c h l o r i n a t e d  D i b e n z o f u r a n s  

by  t h e   White 

Ro

t Fungus  P h a n e r o c h a e t e   s o r i d i d a  

YK‑624

, 

Appl En

r o n .

Mi

・ C r o b i o l .

62

, 

4323 ・ 4 3 2 8 ( 1 9 9 6 )

参照

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