(付録)
「静電場
electrostatic electric field」(2)
1.
静電ポテンシャル(電位)
2.
デルタ(
δ)関数
3.
ポテンシャルエネルギー(静電場)
4.
重ね合わせの原理
5.電気双極子
6.
一様電場中の電気双極子
7.
ガウスの法則を使うタイミング
暫定版
修正・加筆の可能性あり
注意
電磁波を記述する「マクスウェル方程式」の理解に必要を思われるトピックスに限定
磁場でお馴染みの「H」と「B」
注意:英語ではHもBもmagnetic fieldと呼ばれる。混同しやすい。
本付録では「磁場H」、「磁場B」と記す。 単位
•磁場H:magnetic H field
•磁場の強さ:magnetic field intensity
•磁場B:magnetic B field
•磁束密度:magnetic flux density
•T:テスラ、Wb:ウェーバー
A m T =Wb m2
おことわり
電場でお馴染みの「E」と「D」
本付録では「電場E」、「電束密度D」と記す。 単位
•電場E:electric field
•電界E
•電束密度D:electric flux density
•電気変位D:electric displacement field
•C:クーロン
V m C m2
静電ポテンシャル(電位)
1. 静電場Eは「保存場」:回転が零
2. 静電ポテンシャル(電位)φが「必ず」定義できる。
( )
= −∇φ ( )
↔ ∇×( )
= 0E r r E r
向きは球面に垂直 電場E:大きさ
2 2
0 0
4 4
q q
r r r
πε πε
= → = r
E E
r
正電荷 q
真空中に置かれた正電荷q
向きは球面に垂直
r r
点電荷による電場E:正電荷でも負電荷でも
( )
34 0
q
πε
r= r
E r
点電荷による静電ポテンシャル(電位)φ:スカラー(scalar)関数
( )
0
1 4
q
φ
r=
πε
r静電ポテンシャル(r=0:無限大)
向きは:外向き(正電荷)
内向き(負電荷)
静電ポテンシャル(電位):electrostatic potential 電位:electric potential
(
, ,)
,r = x y z r = r
計算例
1. 静電場Eは「保存場」:回転が零
2. 静電ポテンシャル(電位)φが「必ず」定義できる。
( ) ( ) ( )
2 2 2
2
2 2 2
0
, , , , ,
, , 0
, , ,
x y z x y z
y z z y z x x z x y y x
x y z
φ
φ φ φ φ
φ
φ φ φ φ φ φ
ρ ε
φ φ φ φ ρ
ε
= −∇ ↔ ∇× =
∂ ∂ ∂ ∂ ∂ ∂
∇ = ∂ ∂ ∂ ∇ = ∂ ∂ ∂
∇× = −∇×∇
∂ ∂ ∂ ∂ ∂ ∂ ∂ ∂ ∂ ∂ ∂ ∂
= − ∂ ∂ − ∂ ∂ ∂ ∂ − ∂ ∂ ∂ ∂ − ∂ ∂ =
∇ =
∂ ∂ ∂
−∇ ∇ = ∇ = ∆ → ∆ = − ∆ = ∂ ∂ ∂
E r r E r
E
E
ポアソン(Poisson)の方程式
デルタ(δ)関数と点電荷
点電荷に対するガウスの法則:真空中
( ) ( ) ( )
30 0
E ,
4
r r
r E r q
r
ρ
ε πε
∇ = =
( )
r dV q q( )
r dV qρ
= ⇔δ
=∫ ∫
点電荷に対する電荷密度:位置(原点r=0)
( )
r q( )
rρ δ
∴ =
δ関数の一例
ガウスの法則へ代入
δ関数の定義:超関数(distribution function)
• Diracのデルタ関数と呼ぶ場合もある。
( )
1 34 r r
δ
rπ
= ∇
点電荷に対する静電ポテンシャル(電位):δ関数
( ) ( ) ( ) ( ) ( )
0
1 , 4
E r r r r r
r
φ φ ρ δ
ε π
= −∇ ↔ − ∆ = ↔ = ∆ − ∆ = ∇ ∇
δ関数の一例
( )
1 3 ,( )
14 4
r r r
r r
δ δ
π π
= ∇ = ∆ −
Δ:ラプラシアン
( ) ( ) ( ) ( )
-
@ 0
0 @ 0
r r r' r' r r
r
dV f
δ
fδ
=
∞ =
= ≠
∫
( )
r r'-(
x x') (
y y') (
z z')
δ
=δ
−δ
−δ
−厳密:体積分 dV = dxdydz
電荷q1:位置(r=0)
( )
11
0
1 4
q
φ
r=
πε
r電荷q1による静電ポテンシャル(電位):電荷位置(r=0)
ポテンシャルエネルギー:静電場E(1)
1.
電荷q1による静電ポテンシャル中に電荷q2を置く
2.電荷q2のポテンシャルエネルギー:
3.
電荷q1の位置:原点(固定)
4.
電荷q2の位置:
( )
2 1 2
q
φ
r電荷q2のポテンシャルエネルギー
( )
1 22 1 2
0 2
1 4
q q q
φ
r=
πε
r点電荷q1による電場E
( )
1 2( ) ( )
1 3 2 1 2 1 2
4 0
q W q W q
r
φ
πε
∞= r → = −
∫
r → =E r E r' dr' r
電荷q2:位置r=∞からr2まで移動
( )
2 1( )
1 2 34 0
q q q
πε
r= = r
F r E r
クーロンの法則:Coulom’s law
W:外力が点電荷q2の移動に費やす仕事(エネルギー) 電荷q2が獲得する エネルギー
φと書くこともあれば、Vと書くこともある
ポテンシャルエネルギー:potential energy
( )
2 = x y z2, 2, 2 , r2 = 2
r r
ポテンシャルエネルギー:静電場E(2)
1.
電荷q1による静電ポテンシャル中に電荷q2を置く
2.電荷q1の位置:原点(固定)
3.
電荷q2の位置:
4.
電荷q2のポテンシャルエネルギー:
W = q2 1φ ( )
r2ポテンシャルエネルギーWの意味
1.
点電荷q2の移動で外力がなす仕事(エネルギー)
2.
電荷q2が獲得するエネルギー
電荷q2:位置r=∞からr2まで移動 電荷q1による静電ポテンシャル(電位)電荷q1の位置(r=0)
( )
2 0
1
e 2
U =
ε ∫
E r dV dV = dxdydz2 2
0
1 1 1
2 2 2
Ue = qV = CV =
ε
E ×Sdコンデンサーを充電するために外力がなす仕事 = 静電エネルギー(参照402-6)、φ:極板間電圧(電位)
静電エネルギー密度
( )
2 0
1
e 2
u =
ε
E r次頁:ポテンシャルエネルギーと静電エネルギーを比較
( )
2 1 2
W = q
φ
rポテンシャルエネルギー
但し、静電ポテンシャル(電位)Vをφと書く 類似?
係数(1/2)?
( )
2 = x y z2, 2, 2 , r2 = 2
r r
V:極板間電圧(電位) V:空間
ポテンシャルエネルギー(静電場E)と静電エネルギー(1)
静電エネルギー:2個の点電荷の例
( ) ( )
20 1 2
1
e 2
U =
ε ∫
E r +E r dV電荷q1による電場E
( )
E r1
電荷q2による電場E
( ) ( ) ( ) ( )
2
0 1
2
0 2
0 1 2
1 2 1 2
dV dV
dV
ε
ε ε
= + +
∫
∫
∫
E r E r E r E r
電荷q1:静電エネルギー(単独)
係数(1/2)は有
電荷q2:静電エネルギー(単独)
係数(1/2)は有 展開
相互作用による静電エネルギー 係数(1/2)は無
( )
E2 r
注目:相互作用による静電エネルギー
( ) ( ) [ ]
[ ]
1
0 1 2 0 2 1 0 2
0 2 1
x
x
dV dV E dV
x E
ε ε φ ε φ
ε φ
= −∇ = − ∂ +
∂
= −
∫
E r E r∫
E ∫
( ) ( )
2
0 1 0 2 1 2 1 2 1 2
E x
dV dV dV q
ε
∂ xφ ε φ ρ φ φ
+ + → ∇ = =
∫
∂ ∫
E∫
r条件:点電荷の場合、距離無限大で電場Eは存在 しない。静電ポテンシャル(電位)は零
定義:静電ポテンシャル(電位)
ガウスの法則:微分型
r2:点電荷q2の位置
( )
2 q2 2
ρ
=δ
r r−
点電荷q2の電荷密度
注意:デルタ関数(403-5)
ポテンシャルエネルギー(静電場E)と静電エネルギー(2)
ポテンシャルエネルギーの物理的な意味
1.
点電荷q1固定、q2の移動で外力がなす仕事(エネルギー)、電荷q2が獲得するエネルギー
2.点電荷q2固定、q1の移動で外力がなす仕事(エネルギー)、電荷q1が獲得するエネルギー
3.相互作用による静電エネルギー
静電エネルギー:2個の点電荷の例
( ) ( )
20 1 2
1
e 2
U =
ε ∫
E r +E r dV電荷q1による電場E
( )
E r1
電荷q2による電場E
( ) ( ) ( ) ( )
2
0 1
2
0 2
0 1 2
1 2 1 2
dV dV
dV
ε
ε ε
= + +
∫
∫
∫
E r E r E r E r
電荷q1:静電エネルギー(単独)
電荷q2:静電エネルギー(単独)
展開
相互作用による静電エネルギー
( )
E2 r
注意:電荷q2の位置r2 変数r:体積分 注意:電荷q1の位置r1
1.
電荷q1の位置:原点(固定)
2.
電荷q1による静電ポテンシャル中に電荷 q2を置く
3.
電荷q2のポテンシャルエネルギー:W
1.
電荷q2の位置:原点(固定)
2.
電荷q2による静電ポテンシャル中に電荷 q1を置く
3.
電荷q1のポテンシャルエネルギー:W
( ) ( ) ( ) ( )
2 1 2 0 1 2 1 2 1
W = q
φ
r ⇔ε ∫
E r E r dV ⇔ W = qφ
r重ね合わせの原理:superposition principle
例題:2個の点電荷が作る電場E
( )
1( )
2( )
E r = E r +E r 1
( )
1 3 2( )
2 30 1 0 2
4 , 4
q q
πε πε
= =
− −
r r
E r E r
r r r r
1 , 2
2 2
a a
r = − r =
点電荷位置
1 原点
q q2
お約束:
• 正電荷 負電荷 > 0 < 0
1, 2
q q
重ね合わせの原理:superposition principle
重ね合わせの原理
1.
「電場E1とは電荷1が単独で存在する場合の電場」、「電場E2とは電荷2が単独で存在する場合の電場」
2.
点電荷が同時に存在しても、電場Eは個々の電荷が作る電場E1、E2の和でよろしい。
3.
電荷1が単独で存在する場合の電場E1は電荷2が存在することによって乱されない。
4.
電荷2が単独で存在する場合の電場E2は電荷1が存在することによって乱されない。
5.
これは、実験的に得られている事実である。点電荷の数が増しても原理は成立する。
物理の世界で「原理」というものは、「どうして?」と不思議に思っても構わないが、正しいものと しておきましょう。哲学的に言えば、「他を必要としない、他が必要とする源のようなもの。」
1.
近接作用の原理:principle of locality
2.フェルマーの原理:Fermat’s principle
3.最小作用の原理:principle of least action
a
電気双極子が「遠くに」作る電場E
電気双極子:electric dipole
電気双極子モーメント:electric dipole moment
電気双極子:正負電荷対
1 , 2
2 2
a a
r = − r =
点電荷位置 原点
−q q > 0
ベクトルの向き:負から正電荷、大きさ:間隔
どれくらい遠く?:間隔aと観測者位置rの大小関係 注意:無限遠では困る!
負電荷 正電荷
r a r ≡ ≡ a
a
(
, ,)
r = x y z r a
観測者位置での
静電ポテンシャル(電位)
( )
0 0 2
1 1
4 1 4
r r r r r
q q
φ πε πε
= − +
− −
重ね合わせの原理 = 負電荷が作る静電ポテンシャル(電位)+ 正電荷が作る....
観測者位置
( ) ( ) ( ) ( )
3 5
0
1 3 4
r a p p r r
E r r E r
r r
φ πε
= −∇ → = − −
電気双極子が「遠くに」作る電場E 観測者位置
p = qa
電気双極子モーメント(ベクトルの向き:負から正電荷) 次頁:導出
導出過程(1)
( ) ( )
( ) ( ) ( )
( ) ( )
2 2 2
2 2 2
2 2 2
2
2 3 3
, , , , , ,
1 1
2 2 2 2
1 1 1
1
1 1 1 1 1 1 1
1 2 2 2 2
r a
a r r
r a
a r a
x y z
x y z
x y z
x y z
x y z x y z
a a a x y z r x y z
x a y a z a
r a x a y a z x y z a x a y a z
r a x a y a z a x a y a z
r r r r r r r r
>>
= = ≡ = + +
+ = − + − + −
→ =
+ +
+ + + + + +
+ + + +
− = − = + − = + ∇
準備
( )
( ) ( ) ( )
3 3
1 3
2 2 2 2 2 2 2 2
3
1 1 1 1 1
, , , ,
1 1
2 2
x y z r
r x r y r z r r r
x y z x y z x x
x r x r
− −
∂ ∂ ∂
∇ = ∂ ∂ ∂ = − = −
∂ = ∂ + + = − + + = −
∂ ∂
( )
0 0 2 0
1 1 1 1
4 1 4 4 2 2
r r r r r r a r a
q q q
φ πε πε πε
= − − + − = − − +
導出過程(2)
3
1 1 1 1
2 2 ,
r a a r
r a r r r r
>>
→ = ± ∇ ∇ = −
±
( )
0
3
0 0
1 1 1 1
4 2 2
1 1
4 4 ,
q
r r r r
q q
r r
φ πε
πε πε
− ∇ − + ∇
= − ∇ = =
a a
r
a p r p a
( )
( ) ( ) ( )
3 3 3 3 5 5
3 5
2 2 2 2 2 2 2 2
5
1 1 1 1 1
, , , ,
1 3
2 2
x y z r
r x r y r z r r r
x y z x y z x x
x r x r
− −
∂ ∂ ∂
∇ = ∂ ∂ ∂ = − = −
∂ ∂
= + + = − + + = −
∂ ∂
観測者位置での静電ポテンシャル(電位)
参照:403-12
準備
導出過程(3)
( ) ( ) ( ) ( )
( ) ( )
( )
3 3 3 3 5
3 0
3 5
0
1 1
,
1 4 1 3
4
r r r r r
r
r r
φ πε
πε
∇ = ∇ + ∇ = + ∇ =
= −∇ = − ∇
= − −
p r p r
p r p r p r p r p
E r r p r
p r r p
静電ポテンシャル(電位)と電場E
電気双極子が「遠くに」作る電場E
( ) ( )
3 5
0
1 3 4
p r r E r p
r r
πε
= − −
電気双極子モーメント(ベクトルの向き:負から正電荷) p = qa
赤線:電気双極子による電気力線 下手な図でスミマセン
r a r ≡ = a
― +
まとめ:電気双極子
赤線:電気双極子による電気力線
( ) ( )
3 5
0
1 3 4
p r r E r p
r r
πε
= − −
電気双極子が「遠くに」作る電場E
電気双極子による静電ポテンシャル(電位)
注意:本当は電荷位置で無限大(小)
負電荷
正電荷
電気双極子が「遠くに」作る静電ポテンシャル
( )
30
1
4 r
φ
=πε
r p r電気双極子モーメント(ベクトルの向き:負から正電荷)。
p = qa r ≡ r a ≡ a
目的:一様電場と電気双極子の相互作用エネルギーの計算
+
‐
p = qa
青矢印:一様電場(ベクトル)
黒線:一様な電場の電気力線
一様電場中の電気双極子(1)
答え Hint = −p E 2 E2:一様電場
constant vector filed E2 = const.
相互作用エネルギー 参照403-8
( ) ( ) [ ]
int 0 E r E1 2 r 0 E1 2
H =
ε ∫
dV =ε ∫
−∇φ
dVE1:双極子電場 一様電場による
静電ポテンシャル(電位)
電荷密度:双極子の場合
( )
( )
1 2
2 r a r a q q
ρ δ
δ
= − +
+ −
計算過程:参照403-8 →
∫ ( ε
0∇E1) φ
2dV =∫ ρ φ
1 2dV( ) ( )
2( )
2( )
int 1 2 2 2
2 2
2 2
H dV q q q
φ φ
ρ φ φ φ
− −=
∫
= − −a + a = a a a a2 2
a p E
q
φ
= ∇ = −
一様電場の場合 一様電場でない場合 1
2 2
a qa
φ
p E → ∇ = −
要するに、双極子付近で電場が一様であればよい。
一様電場中の電気双極子(2)
ややこしいかな:
1. 一様電場中に正電荷を設置するために外力がなす仕事(一様電場と正電荷の相互作用)
2. 一様電場中に負電荷を設置するために外力がなす仕事(一様電場と負電荷の相互作用)
3. 両者の和が一様電場と電気双極子の相互作用エネルギー
4. 但し、正電荷と負電荷を接近させて電気双極子を作るために外力がなす仕事は含まれない。(正電荷 と負電荷の相互作用)
( ) ( )
2 a 2 2 a 2 int p E2
W = −q
φ
− +qφ
→ W = H = − 注意:双極子自身のエネルギー(単独)は含まれていない。
参考文献:和田純夫「電磁気学のききどころ」p.114、岩波書店
静電エネルギー:参照403-8
( ) ( )
20 1 2
1
2 E r E r
Ue =
ε ∫
+ dV双極子電場
( )
E r1
一様電場
双極子電場:静電エネルギー(単独)
係数(1/2)は有
一様電場:静電エネルギー(単独)
係数(1/2)は有 展開
相互作用による静電エネルギー 係数(1/2)は無
( )
E2 r
( ) ( ) ( ) ( )
2
0 1
2
0 2
0 1 2
1 2 1 2
dV dV
dV
ε
ε ε
= + +
∫
∫
∫
E r E r E r E r
( ) ( )
int 0 E r E1 2 r p E2
H =
ε ∫
dV = − int p E2
H = −
一様電場による静電ポテ ンシャル(電位)
位置:r
( )
2 r
φ
ガウスの法則を使うタイミング(1)
例:無限長平行平板による電場E
電場E:スカラー表示(向きは頭に入れておく)
正極:正電荷:q
負極:負電荷:-q
青線:正極が作る電気力線
q
σ
= S
直方体:奥行を考慮 正極による電場E1:上下面に垂直
ガウスの法則:閉曲面は直方体表面
赤線:負極が作る電気力線 直方体:奥行を考慮
電荷密度 1
0
1
0
2
2 E S q
E
ε σ
ε
× =
→ =
負極による電場E2:上下面に垂直 ガウスの法則:閉曲面は直方体表面
2
2 0
E
σ
=
ε
向きは異なるが、大きさは同じ
正極:正電荷:q
負極:負電荷:-q
ガウスの法則を使うタイミング(2)
例:無限長平行平板による電場E 重ね合わせの原理
正極上側:合成電場Eは零
負極下側:合成電場Eは零
1 2 0
E − E =
平行平板間の電場E:上下面に垂直
1 2 0
E −E =
1 2
0
E E E
σ
= + =
ε
既知情報:「正極上側、負極下側の電場Eは零」
ガウスの法則を閉曲面(直方体)のみに適用
0 0
E S q E
σ
ε ε
× = → =
直方体:奥行を考慮
ややこしいかな!:重ね合わせの原理を利用して、「正極上側、負極下側の電場E は零」が既知情報になったから、ガウスの法則は正極側、負極側の一方でのみ適用 すればよい。仮に、既知情報を利用した後で、ガウスの法則を両極で適用し、電場 を重ね合わせるなら、重ね合わせの原理の重複利用になり、不正解となる。
正極:正電荷:q
負極:負電荷:-q
正極:正電荷:q
負極:負電荷:-q
ガウスの法則を使うタイミング(3)
例:無現長平行平板による電場E
電場E:スカラー表示(向きは頭に入れておく) 青線:正極が作る電気力線
直方体:奥行を考慮
質問
1.
電気力線は極板を通過できる?
2.
通過できるということは、極板内の電 位は一様でない?
3.
抵抗が無視できるような完全導体では 電位は一様、極板内の電場Eは零
答え:極板が完全導体であれば
1.
もちろん電気力線は極板内に存在しません。
2.
極板内の電位は一様、電場E零
3.
但し、右上の図は重ね合わせの原理を利用する 前の正極の状態
4.
正確に言えば、負極の存在を無視している右下 の図のような状態
5.
同様に、重ね合わせの原理を適用する前の段階 で負極の状態を考慮する時、正極の存在は無視
青線:正極が作る電気力線
次頁
重ね合わせの原理を利用するタイミングとガウスの法則を適用す るタイミング(順番)に注意しましょう!
正極:正電荷:q
正極:正電荷:q 負極:負電荷:-q
ガウスの法則を使うタイミング(4)
重要:
1.
重ね合わせの原理を利用して「情報」を獲得後(既知情報)、ガウスの法則を適用
2.ガウスの法則を適用した後で重ね合わせの原理を最後に利用することも可
3.
重ね合わせの原理を利用することと既知情報を利用することは同じ行為
4.既知情報を利用した後、再度、重ね合わせの原理を利用することはNG
例:帯電した球殻の電場E
既知情報:殻内は電場E零、殻外では球面に垂直外向き ガウスの法則:閉曲面は点線球面
矢印:電場Eベクトル 1. 放射状
2. 電気力線:無限遠まで伸びている
2
0 0
4 q
E
π
r Eσ
ε ε
× = → =
r
既知情報:殻内は電場E零、殻外では球面に垂直外向き ガウスの法則:閉曲面は球面の一部
注意:既知情報を利用した後、球面の残りの部分からの 影響を「重ね合わせの原理」で検討する必要はなし。
∆S
電荷面密度(表面電荷密度)
4 2
q
σ
r=
π
0 0
E S
σ
S Eσ
ε ε
× ∆ = ∆ → =
帯電した球殻の電場Eに関して重ね合わせの原理を最後に利用する解法 参考文献:前野昌弘「よくわかる電磁気学」p.38、東京図書
正電荷:q