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2016/2017 シーズンバレエ ダンス舞踊芸術監督大原永子 2016/2017 シーズンは 全幕バレエ ロメオとジュリエット で開幕いたします 英国の生んだ 20 世紀の最も重要な振付家の一人 ケネス マクミランの代表作であると同時に ドラマティック バレエの最高傑作として世界中で愛されている作

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Contents

※本資料中のスタッフ・キャストは全て予定であり、変更される可能性がございます。 何卒ご承知おきください。

舞踊芸術監督 大原永子

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2

2016/2017シーズン バレエ ラインアップ

・・・・・・・・・

3

ロメオとジュリエット

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

4

シンデレラ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

8

ヴァレンタイン・バレエ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

12

コッペリア

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

18

眠れる森の美女

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

22

ジゼル

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26

平成28年度公演

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

29

平成28年度 新国立劇場こどものためのバレエ劇場

白鳥の湖

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

30

2016/2017シーズン ダンス ラインアップ

・・・・・・・・・

33

JAPON dance project 2016

・・・・・・・・・・・・・・

34

新国立劇場バレエ団

DANCE to the Future 2016 Autumn

36

中村恩恵×新国立劇場バレエ団

「ベートーヴェン・ソナタ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

37

小野寺修二 カンパニーデラシネラ

「ふしぎの国のアリス」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

38

公演一覧(1997.10~2016.6)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

40

2016/02/15

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2

2016/2017 シーズン バレエ・ダンス

舞踊芸術監督

大原永子

2016/2017 シーズンは、全幕バレエ『ロメオとジュリエット』で開幕いたします。

英国の生んだ

20 世紀の最も重要な振付家の一人、ケネス・マクミランの代表作であ

ると同時に、ドラマティック・バレエの最高傑作として世界中で愛されている作品で

す。新国立劇場バレエ団では

2001 年 10 月の初演以降、大切なレパートリー作品と

して再演を重ねてきました。このバレエでは舞台に登場するダンサー一人ひとりが振

付だけでなく、役柄、時代設定等を深く理解した上で表現することが求められます。

私自身ドラマティック・バレエの魅力に強く惹かれ、バレエダンサーとしてのキャリ

アを積んでまいりました。今回の上演を通じて、ダンサー達の表現力と芸術性をさら

に高め、物語と登場人物の心理を克明に描き出す深遠な舞台を創っていきたいと切望しております。

12 月にはクリスマスシーズンの人気演目アシュトン振付『シンデレラ』を上演。2 月には『ヴァレンタイン・バ

レエ』と銘打って、個性豊かな珠玉の作品群を上演します。バランシン振付『テーマとヴァリエーション』、古典

の名作『ドン・キホーテ』

『白鳥の湖』からのパ・ド・ドゥに加え、深川秀夫振付『ソワレ・ド・バレエ』

、バラン

シン『タランテラ』、そしてロバート・ノース『トロイ・ゲーム』といった新旧の作品で構成します。ローラン・

プティの洒脱な振付が光る『コッペリア』、そして

5 月には 2014 年に新制作した古典の最高傑作『眠れる森の美女』

を上演し、6 月にはロマンティック・バレエの傑作『ジゼル』で、シーズンを締めくくります。

ダンスでは、新国立劇場ならではの多彩な4公演をお届けします。JAPON dance project 2016 公演では国際的

に振付家/ダンサーとして活躍するメンバーを中心とした「ジャポン・ダンス・プロジェクト」と新国立劇場バレ

エ団ダンサーがコラボレートを行い、新作を発表します。今回で5回目の企画となる「DANCE to the Future 2016

Autumn」では、新国立劇場バレエ団ダンサーによる振付作品を上演します。創作活動を通じて拓かれる彼らの身

体と創造の可能性にご期待ください。3 月には、中村恩恵がベートーヴェンの音楽と彼の生き方にインスピレーシ

ョンを得た新作『ベートーヴェン・ソナタ』を新国立劇場バレエ団のために創作。6 月には、2014/2015 シーズン

にご好評いただきました『大人もこどもも楽しめるダンス公演』の第2弾として、小野寺修二による『ふしぎの国

のアリス』が登場し、シーズンの最後を飾ります。

幅広いお客様に満足していただけるような多様性に富んだ、質の高い新国立劇場のバレエ、ダンス公演でありた

いと願っています。ぜひ、劇場へ足をお運びください。

〈プロフィール 〉 橘秋子、牧阿佐美、アレクサンドラ・ダニロワ、イゴール・シュベッツォフに師事。橘バレエ学校を卒業後、橘バレエ団 を経て 1956年、牧阿佐美バレヱ団結成と同時に入団。62年に『白鳥の湖』の主役に抜擢され、以後同団のプリマ・バレ リーナとして古典、創作を問わず数多くの作品に主演する。71年にアメリカに留学し、74年に渡英。ニューロンドンバレ エからロンドン・フェスティバル・バレエ、さらにスコティッシュ・バレエへと移籍。77年、スイスのバーゼル・バレエ に一時在籍した後、78年に再びスコティッシュ・バレエに戻り、96年までプリンシパル・ダンサーとして活躍。72年舞踊 批評家協会賞、82年芸術選奨文部大臣賞、91年服部智恵子賞を受賞。95年よりスコティッシュ・バレエでコーチを務める。 97年には大英勲章(OBE)を日本人アーティストとして初めて授与された。 2004年紫綬褒章受章。12年橘秋子賞特別賞受賞。14年に旭日小綬章を受章。1999年より新国立劇場バレエ団のバレエ・ミ ストレスを務め、2010年に同バレエ団の監督補。14年9月新国立劇場舞踊芸術監督に就任。

(3)

3

Ballet

2016/2017 シーズン バレエ ラインアップ

〈計6演目 29公演〉

2016 年 10 月~11 月

ロメオとジュリエット

6回公演

2016 年 12 月

シンデレラ

7回公演

2017 年 2 月

ヴァレンタイン・バレエ

2回公演

2017 年 2 月

コッペリア

4回公演

2017 年 5 月

眠れる森の美女

5回公演

2017 年 6 月~7 月

ジゼル

5回公演

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ロメオとジュリエット

Romeo and Juliet

オペラパレス│ 6回公演 --- 2016 年 10/29(土) 14:00、 30(日) 14:00、 11/2(水)13:00、 3(木・祝)14:00、 4(金)14:00、 5(土)14:00 ●料金 S:12,960 円 A:10,800 円 B:7,560 円 C:4,320 円 D:3,240 円

英国が生んだ20世紀の最も重要な振付家にして、大胆かつ革新的な振付家であるケネス・マクミラン

の最高傑作です。本作品は1965年に英国ロイヤル・バレエで初演されました。ダンサーの身体を通して

登場人物の心理を克明に表現する演劇的な振付は、バレエの可能性を大いに広げました。プロコフィエ

フの劇的で多彩な音楽とマクミランの振付が一体となった本作品では、シェイクスピア原作の悲劇が奥

深く描き出されます。新国立劇場バレエ団では2001年10月に初演し、再演を重ねている大切なレパート

リー作品です。テクニックは勿論のこと、高い演技力をも必要とされるドラマティック・バレエで、ダ

ンサー達が紡ぐ重層的な物語にご期待ください。

音楽:セルゲイ・プロコフィエフ

Music by Sergei PROKOFIEV

振付:ケネス・マクミラン

Choreography by Sir Kenneth MACMILLAN

装置・衣裳:ポール・アンドリュース

Set & Costume Designer : Paul ANDREWS

照明:沢田祐二

Lighting Designer : SAWADA Yuji

指揮:マーティン・イェーツ

Conductor : Martin YATES

管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

Orchestra : Tokyo Philharmonic Orchestra

2016 年 10/29~11/5

<レパートリー>

Repertoire

●会員先行販売期間: 2016 年 7/3(日)~7/13(水) ●一般発売日: 2016 年 7/17(日)

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2011 年公演より(撮影:鹿摩隆司)

ものがたり

イタリア、ヴェローナの街では、敵対する二つの名家、モンタギュー家とキャピュレット家が争いを繰り広げ

ている。モンタギューの一人息子ロメオは、親友ベンヴォーリオ、マキューシオと連れ立ち、キャピュレット家

の仮面舞踏会に忍び込み、キャピュレットの一人娘ジュリエットに出会う。運命に導かれるように強く惹かれあ

った二人は、その夜、ジュリエットの部屋のバルコニーで溢れる想いを確かめ合う。

翌日、ロレンス神父のもとで秘密の結婚式を挙げる二人。

式を終えたロメオを待っていたのは、友人たちと、ジュリエットの従兄ティボルトとの抗争だった。争いをや

めさせようとするロメオだが、それがあだとなりマキューシオはティボルトの刃に倒れる。親友の死に激高した

ロメオは、その仇を討ち、街から追放となる。

ロメオの旅立ちの前に、ジュリエットの部屋で二人だけの夜を過ごす恋人たち。両親から、パリス伯爵との結

婚話を強引に進められ、絶望したジュリエットは、ロレンス神父に相談、神父は、仮死状態になる薬を授ける。

ジュリエットが死んだことにして、ロメオとともに逃がそうという算段だった。

パリスとの婚礼の朝、冷たくなったジュリエットは、一族の墓廟に埋葬される。そこに駆け付けたロメオは、

嘆き悲しみ、毒薬をあおる。神父からの手紙が届かず、事の真相を知らなかったのだ。目覚めたジュリエットは、

ロメオの死を知ると、迷うことなく彼の短剣をわが身に突き立て、そのあとを追うのだった。

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ロメオとジュリエット

スタッフ プロフィール

振付:

ケネス・マクミラン

Choreography by Sir Kenneth MACMILLAN

1929年スコットランド生まれ。サドラーズ・ウェルズ(現英国ロイヤル)バレエ学校で学び、 46年にはサドラーズ・ウェルズ・シアター・バレエの創立メンバーとなる。その後コヴェント・ ガーデンの英国ロイヤルバレエでも踊り、優秀なクラシック・ダンサーとしてだけでなく、面 白く共感を呼ぶマイムも得意とした。52年にサドラーズ・ウェルズ・シアター・バレエでの最 初の振付作品『夢遊病』がヒットする。これ以来『隠れ家』『招待』『春の祭典』『ラス・エ ルマナス』、そして最初の全幕バレエである『ロメオとジュリエット』など次々と優れた作品 を発表。この間シュトゥット・ガルト・バレエやベルリン・ドイツ・オペラ・バレエのために も作品を振り付けた。英国ロイヤルバレエの1970/71シーズンにアシュトンの後任として芸術 監督に就任、全幕作品の『アナスタシア』『マノン』などを創る。77年に英国ロイヤルバレエ の芸術監督を辞任して振付に専念、『マイヤリンク(うたかたの恋)』『グローリア』『影の 峡谷』『パゴダの王子』『三人姉妹』『ユダの木』などの作品を発表する。92年『マイヤリン グ』上演中のロイヤルバレエの楽屋で死去。 装置・衣裳:

ポール・アンドリュース

Set & Costume Designer: Paul ANDREWS

ウィンブルドン美術デザインスクールで舞台美術を学ぶ。彼の卒業制作を見たマクミランから 『ロメオとジュリエット』の舞台美術および衣裳のデザインを依頼された。その後、『ウエス ト・サイド物語』(ケンブリッジ・フェスティバル)『じゃじゃ馬ならし』『ヴェニスの商人』 『サウンド・オブ・ミュージック』(ウエスト・ヨークシャー劇場)をはじめ、ノリッジ劇場、 ブッシュ劇場、オールド・ヴィク劇場など英国各地で上演された数々の演劇作品を手がけ、バ レエでは英国ロイヤルバレエの小品や、ノルウェー・オペラ劇場『白鳥の湖』の美術も担当し ている。衣裳デザイナーとして映画部門にも進出したが、1997年に死去。

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スタッフ プロフィール

照明:

沢田祐二

Lighting Designer: SAWADA Yuji

東京生まれ。文化庁派遣在外研修性としてロンドン、ベルリンで演劇、オペラ、バレエの照明 法を学ぶ。現在は演劇、オペラ、バレエ、ミュージカルなど幅広いジャンルで照明デザイナー として活躍。新国立劇場におけるバレエ公演では『眠れる森の美女』『ホフマン物語』『シン デレラ』『ロメオとジュリエット』『ライモンダ』『白鳥の湖』『ジゼル』『マノン』『カル メン』『オルフェとエウリディーチェ』『椿姫』『火の鳥』『パゴダの王子』など。日本バレ エ協会公演『白鳥の湖』『ジゼル』『眠れる森の美女』『アンナカレニーナ』なども手掛ける。 他に新国立劇場ではオペラで『カルメン』『魔弾の射手』『黒船』『修善寺物語』『鹿鳴館』 『夜叉ヶ池』など。演劇では『城』『わが町』『アジア温泉』『ピグマリオン』。第1、10回 照明家協会賞大賞、文部大臣奨励賞。第1回読売演劇大賞最優秀スタッフ賞。第33回紀伊国屋 演劇賞。第1回橘秋子舞台クリエイティブ賞を受賞。 指揮:

マーティン・イェーツ

Conductor: Martin YATES

20年余りにわたり多彩なジャンルで活躍してきた、英国人指揮者。ピアノ、作曲、指揮を学ん だ後、イスラエル・ナショナル・オペラで指揮者としてデビュー。以降、英国内のロンドン交 響楽団、フィルハーモニア管弦楽団、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、バーミンガム市 立交響楽団、ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー、ハレ管弦楽団などのオーケストラ に客演し、ヨーロッパ各地の管弦楽団に招かれている。スウェーデン室内管弦楽団ではマーク =アンソニー・タネジの『A Prayer Out of Stillness』の世界初演を指揮。また一流の伴奏者 としても評価が高く、ホセ・カレーラス、バーバラ・ヘンドリックス、ブリン・ターフェル、 モンセラート・カバリエ、ロベルト・アラーニャ、アンジェラ・ゲオルギュー、ヨーヨー・マ ら世界的に有名な芸術家と共演している。一方ではミュージカル指揮者としても知られており、 ウェスト・エンドのミュージカルのヒット作の音楽監督を多数務めている。バレエは音楽活動 の中心的位置を占めており、英国ロイヤル・バレエとは、2004年2月にストラヴィンスキー作 曲『アゴン』でデビューして以来、これまでに『マノン』『ロメオとジュリエット』『うたか たの恋』『七つの大罪』『白鳥の湖』を指揮したほか、同団の公演に同行している。ノルウェ ー国立バレエ団、フィンランド国立バレエ団にもたびたび客演し、成功を収める。新国立劇場 では、12年『マノン』、14年『シンデレラ』を指揮している。

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シンデレラ

Cinderella

オペラパレス│ 7回公演 --- 2016年12/17(土)14:00、 18(日)14:00、 19(月)13:00、 23(金・祝)13:00/18:00、 24(土)14:00、 25(日)14:00 ●料金 S:12,960 円 A:10,800 円 B:7,560 円 C:4,320 円 D:3,240 円

新国立劇場バレエ団のクリスマス定番演目として多くの観客に愛されている作品。アシュトン振付に

よるこの作品は、数あるバレエ『シンデレラ』の中でも最高傑作として英国ロイヤル・バレエを始め、

世界中で一流のバレエ団によって上演されています。日本では唯一、新国立劇場バレエ団だけが持つ貴

重なレパートリーです。

プロコフィエフが作曲した音楽は、色鮮やかなメロディーとリズム感にあふれ、

本作の大きな魅力の一つとなっています。豊かな四季を奏でる音楽とそれを踊る春夏秋冬の妖精たち、

12 時を告げる時計にシンデレラの魔法がとける瞬間の驚くような仕掛け、それに意地悪な姉妹が見せる

愉快なマイムの数々に彩られたシンデレラの物語は、誰をも幸せな気分に包みこむクリスマスシーズン

に相応しいバレエ作品です。

音楽:セルゲイ・プロコフィエフ

Music by Sergei PROKOFIEV

振付:フレデリック・アシュトン

Choreography by Sir Frederic ASHTON

監修・演出:ウェンディ・エリス・サムス

Production Director and Supervisor : Wendy Ellis SOMES

装置・衣裳:デヴィッド・ウォーカー

Set & Costume Designer : David WALKER

照明:沢田祐二

Lighting Designer : SAWADA Yuji

指揮:マーティン・イェーツ

Conductor : Martin YATES

管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

Orchestra : Tokyo Philharmonic Orchestra

2016 年 12/17~12/25

<レパートリー>

Repertoire

●会員先行販売期間: 2016 年 7/18(月・祝)~7/27(水) ●一般発売日: 2016 年 7/31(日)

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2014 年公演より(撮影:瀬戸秀美)

ものがたり

シンデレラは、父親と二人の義理の姉と暮らしている。姉たちは好き勝手に振る舞い、シンデレラを召使のよう

に扱っている。汚れた灰色の服で家中を掃除するシンデレラ。それでも笑顔を絶やさず、物乞いの老婆にも優しく

接する。

宮殿の舞踏会に招かれている姉たちは、派手に着飾り、ダンスのレッスンを受け、父親とともに出かけていく。

一人残されたシンデレラのもとに、先ほどの老婆、実は仙女が現れる。仙女が春夏秋冬を出現させる間に、かぼち

ゃは馬車に、シンデレラは美しいドレス姿に変身。12 時の鐘が鳴り終わる前に戻ってくるようにと念を押す仙女

に見送られ、シンデレラは期待に胸を膨らませ、お城へと向かう。

宮殿の舞踏会。シンデレラが広間に入ってくると、輝くばかりの気品、軽やかな足どりが人々を魅了、王子まで

もが心を奪われる。踊りながら距離を縮めていく王子とシンデレラ。しかし

12 時を告げる鐘が鳴りはじめ、シン

デレラは大慌てで立ち去り、ガラスの靴を片方落としてしまう。

家に戻ったシンデレラは、夢のような時間を思い返している。そこに王子一行がやってくる。片方残った靴を手

掛かりに、舞踏会で出会った女性を探しているのだ。小さな靴に無理やり足を入れようとする姉たちを見かねたシ

ンデレラが飛び出したとき、ポケットから転がり落ちたのは、もう片方の靴。王子は、身なりは貧しくとも、彼女

こそが自分が探している女性だと悟り、その手を取る。

仙女の祝福を受けた二人は永遠に結ばれるのだった

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シンデレラ

スタッフ プロフィール

振付:

フレデリック・アシュトン

Choreography by Sir Frederick ASHTON

1904年、南エクアドルに生まれる。英国人ダンサー、振付家。アンナ・パブロワの舞台を見て バレエを志し、英国に戻って学業を終えた後レオニード・マシーンに入門。さらに、マリー・ ランベールほかの著名教師に師事して種々の舞台に立つ一方、26年に処女作『ファッションの 悲劇』を発表する。28年にはパリのイダ・ルビンスタインの舞踊団にダンサーとして参加し、 ブロニスラヴァ・ニジンスカの作風に強い影響を受ける。35年英国ロイヤル・バレエの前身で あるヴィック・ウェルズ・バレエにダンサー兼首席振付家として招かれる。同時期に入団しや がて英国最高のバレリーナに成長するマーゴ・フォンテインに多くの新作を振り付け、バレエ 団発展の原動力となるとともに、英国バレエ独自の気風を確立した。63年には設立者ニネッ ト・ド・ヴァロワの後を継いでロイヤル・バレエの芸術監督に就任。70年の退任後も80年代半 ばまで創作を続け、88年に英国サセックスにて永眠。主な作品として、『シンデレラ』『ラ・ フィーユ・マル・ガルデ』『二羽の鳩』『真夏の夜の夢』『田園の出来事』などがある。 指揮:

マーティン・イェーツ

Conductor: Martin YATES

※7ページ『ロメオとジュリエット』を参照

監修・演出:

ウェンディ・エリス・サムス

Production Director and Supervisor : Wendy Ellis SOMES

ランカシャー州ブラックバーンに生まれる。地元のバレエ学校で学んだ後、奨学金を得てロン ドンのホワイトロッジおよびロイヤル・バレエ学校に進む。1970年にロイヤル・バレエに入団、 75年にソリスト、79年にはプリンシパルに昇格する。『ロメオとジュリエット』『眠れる森の 美女』『シンデレラ』『エリート・シンコペーション』『ファサード』『ライモンダ』『ゼン ツアーノの花祭り』『ジャズ・カレンダー』『ジゼル』『エニグマ・ヴァリエーションズ』『レ・ パティヌール』『レ・シルフィード』『ラ・バヤデール』『真夏の夜の夢』『シンフォニック・ ヴァリエーションズ』『誕生日の贈り物』などの主要な役を踊り、90年に引退。ロイヤル・バ レエでマーゴ・フォンテインをパートナーにアシュトンの傑作を多く踊ってきたマイケル・サ ムスはアシュトンから『シンデレラ』と『シンフォニック・ヴァリエーションズ』の著作権を 譲られたが94年に死去したため、彼女が夫の仕事を引き継ぎ、ロイヤル・バレエをはじめ世界 中の多くのバレエ団に同作品の指導を行っている。

(11)

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スタッフ プロフィール

装置・衣裳:

デヴィッド・ウォーカー

Set & Costume Designer : David WALKER

セントラル・スクール・オブ・アーツ・アンド・クラフトで学んだ後、シアター・ワークショ ップにてジョアン・リトルウッドとともにデザインの仕事を始める。英国ロイヤルオペラ、ス トックホルム・ロイヤル・オペラ、エジンバラ・フェスティバル、テアトロ・マッシモ、フェ ニーチェ劇場、メトロポリタン・オペラ、ジョフリー・バレエ、ボストン・バレエ、カナダ国 立バレエ、シュトゥットガルト・バレエなどに招かれ、世界中の多くの劇場でオペラ、バレエ 作品の舞台美術や衣裳デザインを手がけた。2008年死去。 照明:

沢田祐二

Lighting Designer : SAWADA Yuji ※7ページ『ロメオとジュリエット』を参照

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ヴァレンタイン・バレエ

Valentine's Ballet

オペラパレス│ 2回公演 --- 2017年2/17(金)19:00、 2/18(土)14:00 ●料金 S:10,800 円 A:8,640 円 B:6,480 円 C:4,320 円 D:3,240 円

新旧の個性豊かな作品が揃い、多彩なバレエの世界をご堪能いただける公演です。『ドン・キホーテ』の華やかな

グラン・パ・ド・ドゥ、古典の名作『白鳥の湖』第3幕より黒鳥のパ・ド・ドゥを日替わりで、またバランシンの

音楽的振付を楽しめる『テーマとヴァリエーション』、超絶技巧が盛り込まれた『タランテラ』、日本人振付家の

深川秀夫の振付作品『ソワレ・ド・バレエ』、男性ダンサーのみで踊られるエンターテインメント性の高い人気作

『トロイ・ゲーム』を一挙に上演します。作品に応じて自在に変容するダンサーの身体性と表現力にご注目くださ

い。

指揮:ポール・マーフィー

Conductor : Paul MURPHY

管弦楽:東京交響楽団

Orchestra : Tokyo Symphony Orchestra

第1部

テーマとヴァリエーション Theme and Variations

音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー

Music by Pyotr Ilyich TCHAIKOVSKY

振付:ジョージ・バランシン

Choreography by George BALANCHINE

装置:牧野良三

Set Designer : MAKINO Ryozo

衣裳:大井昌子

Costume Designer : OOI Masako

照明:磯野睦

Lighting Designer : ISONO Mutsumi

20 世紀アメリカを代表する振付家ジョージ・バランシンがチャイコフスキーとロシア・バレエに捧げたオマージ

ュとして

1974 年に発表した作品です。

『眠れる森の美女』の宮殿の大広間のように美しい舞台の幕が上がると、主

役の男女がヴァイオリンの奏でる主題と共にクラシック・バレエの基本的なステップを示します。それに続く12

の変奏が進むにつれ回転や跳躍などの妙味が加わり、有名なパ・ド・ドゥ、そして華やかなフィナーレへと展開し

て行きます。音楽と絶妙に融合したバレエのテクニックがふんだんに盛り込まれ、ステップとフォーメーションの

複雑さからバレエ団の実力が問われる作品とも言われます。

2017 年 2/17~2/18

●会員先行販売期間: 2016 年 10/1(土)~10/11(火) ●一般発売日: 2016 年 10/15(土)

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第2部

パ・ド・ドゥ集

「ドン・キホーテ」グラン・パ・ド・ドゥ

Don Quixote, Grand Pas de deux (17日)

音楽:レオン・ミンクス

Music by Léon MINKUS

振付:マリウス・プティパ/アレクサンドル・ゴルスキー

Choreography by Marius PETIPA / Alexandr GORSKY

『ドン・キホーテ』第3幕のキトリとバジルの結婚式の場面で踊られるグラン・パ・ド・ドゥです。導入部分はゆ

ったりとしたグラン・アダージオから始まり、最後のコーダではキトリの32回のグラン・フェッテ、バジルのジ

ャンプや回転などテクニックを披露し、ダンサー同士の華やかなテクニックの応酬となります。静と動の両方を楽

しめる屈指の名場面です。

「白鳥の湖」第3幕より 黒鳥のパ・ド・ドゥ

Black Swan, Pas de deux (18日)

音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー

Music by Pyotr Ilyich TCHAIKOVSKY

振付:マリウス・プティパ

Choreography by Marius PETIPA

黒鳥オディールが『白鳥の湖』第3幕でジークフリード王子を誘惑する場面でのパ・ド・ドゥです。コーダ(終曲)

での

32 回のグラン・フェッテ・アントゥールナンはあまりにも有名ですが、オディールを演じるダンサーにはテ

クニックだけでなく、白鳥オデットを愛する王子が思わずオディールに愛を誓ってしまうほどの魅力を放つ表現力

も要求されます。

ソワレ・ド・バレエ

Soirée de Ballet

音楽:アレクサンドル・グラズノフ

Music by Alexandr GLAZUNOV

振付:深川秀夫

Choreography by FUKAGAWA Hideo

舞踊家、振付家として国際的に高い評価を得ている深川秀夫による振付作品で、

1983 年に初演されました。グラ

ズノフの音楽に振り付けた作品をガラ公演用に一部抜粋した、パ・ド・ドゥです。バレエの美しさを活かした現代

振付家の世界をお楽しみください。

タランテラ

Tarantella

音楽:ルイス・モロー・ゴットシャルク/ハーシー・ケイ

Music by Louis Moreau GOTTSCHALK / Hershy KAY

振付:ジョージ・バランシン

Choreography by George BALANCHINE

「タランテラ」とは、加速する

3/8 拍子または 6/8 拍子で踊られるイタリアの民俗舞踊のことで、ほとんどの場合

カップルで踊られます。名称はイタリアの都市タラントに由来しています。

14 世紀にこの町で、タランチュラ(毒

グモ)に噛まれた人々が、毒が汗で流れ出すまで踊り続けたという伝説があります。1964 年にバランシンが振付

したこの作品では、約7分間という短い上演時間に超絶技巧が盛り込まれています。

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「トロイ・ゲーム」2015 年公演より(撮影:鹿摩隆司)

ヴァレンタイン・バレエ

第3部

トロイ・ゲーム

Troy Game

音楽:ボブ・ダウンズ、バトゥカーダ

Music by Bob DOWNES and Selections from Batucada

振付:ロバート・ノース

Choreography by Robert NORTH

男性ダンサーのみによって踊られる、勇猛果敢で力強い動きやユーモアにあふれた作品です。ロンドン・コンテン

ポラリー・ダンス・シアター

(LCDT)の設立メンバーの一人で、バレエ・ランベール、スコティッシュ・バレエ、ス

ウェーデン・ヨーテボリ・バレエの芸術監督などを歴任したロバート・ノースの代表作であり、

1974年LCDTで初

演され、世界中で上演されています。新国立劇場バレエ団では

2015年3月に初演し、好評を博しました。8名の男性

ダンサー一人ひとりの個性が際立つ場面や思わず笑ってしまう技の競い合いなど、どなたにも楽しんでいただける

ことでしょう。

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15

スタッフ プロフィール

「テーマとヴァリエーション」「タランテラ」 “

Theme and Variations” “Tarantella”

振付:

ジョージ・バランシン

Choreography by George BALANCHINE

1904年、サンクトペテルブルグ生まれ。帝室バレエ学校に学ぶ。21年にキーロフ記念レニング ラード国立オペラ・バレエ(現マリインスキー劇場バレエ)に入団、前衛振付家として頭角をあ らわす。併行して、ペトログラード音楽院で、音楽理論とピアノを学んだ。24年、同僚ダンサ ーと巡業中だったパリで、ディアギレフのバレエリュスに入団する。29年に同団が解散するま で、『アポロ』『放蕩息子』など10作を振付けた。33年に渡米、リンカン・カースティン等と ニューヨークで、スクール・オブ・アメリカン・バレエを開校する。48年に発足したニューヨ ーク・シティ・バレエを終生の活動拠点とし、アブストラクト・バレエを主体とする、スピー ド感溢れる清新なスタイルを確立した。アメリカを代表する振付家であるだけでなく、20世紀 の最も重要な振付家の一人。1983年ニューヨークにて死去。

「ドン・キホーテ」「白鳥の湖」 “

Don Quixote” “Swan Lake”

振付:

マリウス・プティパ

Choreography by Marius PETIPA

1818年フランス・マルセイユ生まれ。舞踊家、舞踊教師、振付家。13歳のときに父の作品で舞 台デビューを果たし47年にサンクトペテルブルグの帝室ボリショイ劇場に招かれた。55年から は父の後任として、劇場附属バレエ学校で、踊りと得意としていたマイムの教師を兼任してい る。62年に振り付けた『ファラオの娘』が大成功し、副バレエマスターに就任。69年にはサン =レオンが退任したため、首席バレエマスターとなる。以後『ドン・キホーテ』(1869)、『ラ・ バヤデール』(1877)、『眠れる森の美女』(1890)、『白鳥の湖』(1895、イワーノフと 共作)、『ライモンダ』(1898)など、数々の傑作を残しロシア・バレエの伝統を確立した。 1903年初演の『魔法の鏡』まで、改訂振付を加えれば70以上の作品をロシアで振り付けている。 10年、クリミア地方グルズフで死去。

「ドン・キホーテ」 “

Don Quixote”

振付:

アレクサンドル・ゴルスキー

Choreography by Alexandr GORSKY

1871年ペテルブルク生まれのダンサー、振付家、バレエマスター、バレエ指導者。ペテルブル ク帝室舞踊学校卒業後、89年にマリインスキー劇場バレエに入団する。99年にモスクワのボリ ショイ劇場で、師プティパの『眠れる森の美女』を上演し、翌年ボリショイ・バレエのダンサ ー兼リハーサル監督となった。この年、プティパの人気作品『ドン・キホーテ』を大胆に改訂 した新版を発表し、批評家の間に賛否両論を巻き起こす。以後、死の前年まで古典全幕バレエ の改訂版と1幕物の新作を次々と発表し、演劇性と現実性を重視する新しいバレエの確立に努 めた。代表作には『ギュデールの娘』(1902年)、『サランボー』(1910年)、『交響曲第5 番』(1916年)、『白鳥の湖』改訂版(1901、1920、1922年)などがある。1924年、モスク ワにて死去。

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ヴァレンタイン・バレエ

スタッフ プロフィール

「ソワレ・ド・バレエ」 “

Soirée de Ballet”

振付:

深川秀夫

Choreography by FUKAGAWA Hideo

名古屋市出身。14歳の時、越智バレエ団でバレエを始める。ジャン・クロード・ルイーズ、ジ ョン・クランコ、ノラ・キッス、ユールゲン・シュナイダーの各氏に師事。1969年第1回モス クワ国際バレエコンクールにて銀賞と同時にS.リファールよりニジンスキー賞を受賞。70年東 ベルリンコミッションオペラにソリストとして契約。同年第5回ヴァルナ国際コンクールで第 2位を受賞し、シュツットガルト・バレエ団に入団。さらにミュンヘン国立オペラ・バレエ劇 場のエトワールとして契約、ヨーロッパを中心に世界各地の舞台にゲスト出演し、N.ポントワ、 F.クレール、L.コリア、M.チェルカスキー等と共演。80年に帰国後は、フリーの振付家として 『顔のない女』『ディ・テンツァリン』『ホフマン物語』『追憶』『真夏の夜の夢』など多く の作品を発表。おしゃれで独特な感性に彩られた作品は、古典・創作を含め各地で好評を得て いる。またローザンヌ国際バレエコンクール、米国ジャクソン・コンクール、ヴァルナ国際バ レエ・コンクールなど数多くのコンクールで審査員を務める。87年大阪文化祭奨励賞、99年愛 知県芸術文化選奨文化賞、2008年名古屋市芸術特賞、第24回橘秋子賞特別賞を受賞。

「トロイ・ゲーム」 “

Troy Game”

振付:

ロバート・ノース

Choreography by Robert NORTH

サウスカロライナ生まれ。1966年にロンドン·コンテンポラリー·ダンス·シアター(LCDT)に 入団。1969年にロンドンに戻る前に4シーズンにわたってアメリカのマーサ·グラハム・カンパ ニーで活躍。LCDTでダンサーとして踊る一方、振付を行い、1980年にマーサ・グラハム・カ ンパニーの共同芸術監督となった。1981年、バレエ・ランベール、90年にトリノ王立歌劇場、 91年から96年までスウェーデンのヨーテボリ·バレエの芸術監督に就任。97年にイタリアでア リーナ・ディ·ヴェローナのディレクターに任命された。 99年から2002年まで、スコティッシ ュ·バレエの芸術監督を務め、現在はドイツ、クレーフェルト·バレエのディレクターである。 振付作品としては、『トロイ・ゲーム』、『死と乙女』、『受胎告知』等、全幕バレエ『Elvira Madigan』、『ロミオとジュリエット』、『Living In America, Prince Rama And The Demons』 等を創作している。1997年に全幕バレエ『スノーマン』の振付を行い、この作品は98年12月8 日からロンドンのピーコック劇場で毎年クリスマスの時期に上演されている。

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「テーマとヴァリエーション」2015 年公演より(撮影:鹿摩隆司) Photograph from Theme and Variations, © The George Balanchine Trust.

スタッフ プロフィール

指揮:

ポール・マーフィー

Conductor : Paul MURPHY

バーミンガム・ロイヤルバレエとそのオーケストラ、ロイヤル・バレエ・シンフォニアの首席 指揮者。劇場での公演に加え、コンサートや収録でも共に仕事をしている。1994年以来、英国 ロイヤルバレエで定期的にゲスト指揮者を務めており、ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団と 定期的に仕事をしている。その他、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、ハレ管弦楽団、ロ イヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団、BBCナショナル・ウェールズ管弦楽団、 ニュー・クイーンズ・ホール管弦楽団、BBCコンサート・オーケストラ、オペラ・ノース管弦 楽団、バーミンガム市交響楽団等、英国の優れたオーケストラを多数指揮している。また、ニ ューヨーク・シティ・バレエ、ライン・バレエ、ロイヤル・フランダース・バレエ、オランダ 国立バレエ、最近ではオーストラリア・バレエのゲスト指揮者を務めている。97年、英国王立 音楽院のアソシエイトに選ばれた。新国立劇場では、『アラジン』『カルミナ・ブラーナ』『ガ ラントゥリーズ』『火の鳥』『シンフォニー・イン・C』『ペンギン・カフェ』『パゴダの王 子』『ファスター』『ホフマン物語』ほかを指揮している。

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コッペリア

Coppélia

オペラパレス│ 4回公演 --- 2017年2/24(金)19:00、 25(土)13:00/18:00、 26(日)14:00 ●料金 S:10,800 円 A:8,640 円 B:6,480 円 C:4,320 円 D:3,240 円

ローラン・プティが画期的な演出と振付で創作した『コッペリア』は、1976年に国立マルセイユ・バ

レエ団で誕生しました。それまで世界中で上演されていた『コッペリア』が19世紀の時代精神を体現す

るバレエだとすると、本作品は現代に生きる人々が主人公で、時代を超越した人生と愛がテーマとして

はっきり浮き上がる作品です。プティ自身が演じたコッペリウスの名演が今でも語り継がれる、彼の代

表作です。プティ独特のユーモアやフランス流の洒落た仕掛けの妙味はもちろん、奥深いメッセージが

心に残るラストが待ち受けています。

音楽:レオ・ドリーヴ

Music by Léo DELIBES

振付:ローラン・プティ

Choreography by Roland PETIT

芸術アドヴァイザー/ステージング:ルイジ・ボニーノ

Artistic Advisor / Staging : Luigi BONINO

装置・衣裳:エツィオ・フリジェーリオ

Set & Costume Designer : Ezio FRIGERIO

照明:ジャン・ミシェル・デジレ

Lighting Designer : Jean-Michel DÉSIRÉ

指揮:ポール・マーフィー

Conductor : Paul MURPHY

管弦楽:東京交響楽団

Orchestra : Tokyo Symphony Orchestra

2017 年 2/24~2/26

<レパートリー>

Repertoire

●会員先行販売期間: 2016 年 10/23(日)~11/2(水) ●一般発売日: 2016 年 11/6(日)

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2009 年公演より(撮影:瀬戸秀美)

ものがたり

人気者の衛兵たちと街の女の子で賑わうマルセイユの広場。スワニルダはフランツに夢中だが、フランツの方

は気もそぞろ。彼は、コッペリウスの家のバルコニーに座っているクールな美少女コッペリアに心惹かれている

のだ。

「彼を惑わすコッペリアってどんな女の子なの?」居てもたってもいられないスワニルダは、コッペリウスが落と

した鍵を拾い、その留守宅に友人たちと忍び込む。

人形の腕や足などの部品が無数に置かれているコッペリウスの家。帰宅したコッペリウスは、スワニルダたち

を追い出すと、コッペリアとシャンパンで乾杯。愛しそうに彼女の手を取りワルツを踊る。だが何をしてもコッ

ペリアは無表情。それもそのはず、彼女はコッペリウスが作った自動人形だった。ダンディな紳士コッペリウス

の秘密はそれだけではない。彼は、若いスワニルダに想いを寄せ、彼女そっくりに作った人形で、孤独を慰めて

いたのだった。

そこへコッペリアに会おうとフランツが忍び込んできた。コッペリウスは、彼を眠らせ、その魂を抜き出しコ

ッペリアに注入。彼女を人間にしようというのだ。すると本当にコッペリアが動き出したではないか!コッペリ

アは気ままにふるまいコッペリウスを翻弄する。実はこれにはからくりがあった。スワニルダがコッペリアの振

りをしていたのだ。真相が明らかになると、フランツは自分の本当の気持ちに気が付く。幸せな若いカップルは

友人たちの祝福を受けるが、愛するものを失ったコッペリウスは独り茫然と立ち尽くすのだった。

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コッペリア

スタッフ プロフィール

振付:

ローラン・プティ

Choreography by Roland PETIT

パリ生まれ。オペラ座バレエ学校で学んだ後、パリ・オペラ座バレエに入団。当時芸術監督だ ったセルジュ・リファールらに才能を認められるが、自由な創作の場を求めて20歳の時に退団。 ジャン・コクトー、パブロ・ピカソなどの芸術家、知識人と交流しながら『若者と死』(46年)、 『カルメン』(49年)などの力作を次々と発表し、一躍時代の寵児となった。50~60年代には 映画やミュージック・ホール、テレビの分野に精力を傾け、パリ・オペラ座バレエに振り付け た『ノートルダム・ド・パリ』(65年)以降さらに自由で洗練された表現に結びついていく。 72年に国立マルセイユ・バレエの芸術監督に招かれ、98年に同団を退くまで、『アルルの女』 『プルースト』(74年)『長靴をはいた猫』(85年)『マ・パヴロヴァ』(86年)など、多く の新作を発表。ダンサーとしても独自の存在感を発揮。プティが生み出すバレエの魅力はパリ っ子らしい軽妙洒脱さ、小粋さにあると言われ、バレエ一筋の経歴ではなくミュージカルやレ ビューなどを手掛けた経験が自由さや柔軟さを作り出す。01年ボリショイ劇場での『スペード の女王』の制作などに対して、ロシアの最高国家章をフランス人で初めて受章した。2011年7 月10日、スイスのジュネーヴで死去。 芸術アドヴァイザー/ステージング:ルイジ・ボニーノ :

ルイジ・ボニーノ

Artistic Advisor / Staging : Luigi BONINO

イタリアのブラ生まれ。10歳の時にトリノでバレエを始める。1973年にクルベリ・バレエに入 団し、プリンシパルダンサーとして『ロメオとジュリエット』などを踊る。75年にローラン・ プティの国立マルセイユ・バレエに移籍。以来、『コッペリア』コッペリウス、『若者と死』、 『ノートル・ダム・ド・パリ』フロロ、『こうもり』ウルリック、『長靴をはいた猫』、『眠 れる森の美女』カラボスなど、数々のプティ振付作品を踊る。これまでにマーゴ・フォンテイ ン、ジジ・ジャンメール、ナタリヤ・マカロワ、カルラ・フラッチなどと共演。また91年にマ ルセイユで初演の『ダンシング・チャップリン』では彼の個性が遺憾なく発揮され好評を得た。 プティ作品の指導をまかされており、ナポリのサン・カルロ歌劇場、ミラノ・スカラ座、パリ・ オペラ座バレエ、牧阿佐美バレヱ団、ボリショイ劇場などによる公演で、プティを補佐してき た。新国立劇場へは2002年ローラン・プティの『こうもり』初演で初登場、振付指導をおこな うと同時にウルリック役でも出演。軽やかな身のこなしと絶妙の演技でプティ・バレエの真髄 を体現してみせた。その後『こうもり』再演での振付指導に続き、新国立劇場バレエ団でのプ ティ『コッペリア』の上演で振付指導をおこない、コッペリウス役を踊った。 装置・衣裳:

エツィオ・フリジェーリオ

Set & Costume Designer : Ezio FRIGERIO

建築を学んだ後、ミラノのピッコロ・テアトロで衣裳製作を手がけたことから舞台芸術分野にか かわるようになる。アート・ディレクターとプロデューサーも担当し、ピランデルロ『山の巨人 たち』、ブレヒト『屠殺場の聖ヨハンナ』、シェークスピア『リア王』、パリ・オデオン座で 初演のコルネイユ『舞台は夢』、フィリッポ『大魔術』など重要な戯曲作品から独特の舞台を 立ち上げる。オペラの美術デザインとしてはパリ・オペラ座でリリアーナ・カヴァーニが演出 したケルビーニ『メディア』、王立モネ劇場のシュトラウス『エレクトラ』(ヌリア・エスペ ル演出)、ミラノ・スカラ座のヴェルディ『エルナニ』(ルーカ・ロンコーニ演出)など、映 画の美術も手がけラブノー監督の『シラノ・ド・ベルジュラック』では1990年アカデミー美術 賞にノミネートされている。

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スタッフ プロフィール

照明:

ジャン・ミシェル・デジレ

Lighting Designer : Jean-Michel DÉSIRÉ

マルセイユ生まれ。地元マルセイユのオペラ劇場に就職し、プティと出会う。国立マルセイユ・ バレエのツアーに同行して世界各地を回り、プティの妻ジジ・ジャンメールのショー公演にも 参加する。96年、プティがミラノ・スカラ座のカルラ・フラッチのために振り付けた『シェリ』 で照明を担当。同年のパリ・オペラ座での『ノートルダム・ド・パリ』再演、その後スカラ座、 牧阿佐美バレヱ団、ブエノスアイレスのコロン劇場での同作品上演にあたり照明を監修する。 以後、マルセイユ国立バレエでの仕事を経て再びプティとの仕事を再開、『アルルの女』『プ ルースト』『デューク・エリントン・バレエ』『スペードの女王』など、世界各地のバレエ団 でプティ振付作品が上演される際にスタッフとして参画している。 指揮:

ポール・マーフィー

Conductor : Paul MURPHY

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眠れる森の美女

The Sleeping Beauty

オペラパレス│ 5回公演 --- 2017年5/5(金・祝)14:00、 6(土)14:00、 7(日)14:00、 12(金)未定、 13(土)14:00 ●料金 S:12,960 円 A:10,800 円 B:7,560 円 C:4,320 円 D:3,240 円 ※消費税率の改定に伴い、料金が変更になる場合があります。

大原永子が舞踊芸術監督に就任した2014/2015シーズンの開幕を飾った新国立劇場版『眠れる森の美女』

を再演します。2014年11月の初演時には、古典のスタイルを守りながらも現代的な感覚を活かしたウエ

イン・イーグリングによる振付、元ダンサーとしてのセンスが光るトゥール・ヴァン・シャイクの洗練

された色彩豊かな衣裳、川口直次による格調高く豪華絢爛な美術は「シンプルにして豪華」な舞台とし

て絶賛されました。また、主役級のダンサーが次々とソリストとして登場し、新国立劇場バレエ団のダ

ンサーの層の厚さを実感していただけます。チャイコフスキー作曲の3大バレエの一つとして世界中で

愛されている本作品で、総合芸術としてのバレエの醍醐味をご堪能ください。

音楽

:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー

Music by Pyotr Ilyich TCHAIKOVSKY

振付:ウエイン・イーグリング

Choreography by Wayne EAGLING

(マリウス・プティパ原振付による)

( after Marius PETIPA )

装置:川口直次

Set Designer: KAWAGUCHI Naoji

衣裳:トゥール・ヴァン・シャイク

Costume Designer : Toer van SCHAYK

照明:沢田祐二

Lighting Designer : SAWADA Yuji

指揮:未定

Conductor : TBA

管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

Orchestra : Tokyo Philharmonic Orchestra

2017 年 5/5~5/13

<レパートリー>

Repertoire

●会員先行販売期間: 2016 年 11/27(日)~12/7(水) ●一般発売日: 2016 年 12/11(日)

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2014 年公演より(撮影:鹿摩隆司)

ものがたり

栄華を誇るフロレスタン王の宮廷は、一人娘オーロラ姫の誕生に湧き上がり、幸せに包まれている。リラの精

はじめ妖精たちも招かれた晴れやかな祝祭のさなか、突然雷鳴がとどろき、激怒した悪の精カラボスが登場。手

違いで、ただ一人招かれなかったことを恨んだカラボスは、「姫は編み針を刺して死ぬだろう」と、不吉な予言を

する。リラの精は、姫を守ることを約束、一同は安堵する。

時は流れ、芳しく成長したオーロラ姫

16 歳の誕生日。盛大な宴が開かれている。そこに見知らぬ老婆が現れ、

姫に花束を渡す。花を手に無邪気に踊る姫が突然倒れた!花束の中に針が隠されていたのだ。老婆の正体はカラ

ボスだ。姫は死んでしまったのか…、宮廷の人々は悲しみに沈む。リラの精が現れ、姫と王国全体を長い眠りに

つかせる。

100 年の歳月が流れた森に、デジレ王子と狩りの一行がやってくる。一人憂鬱な気持ちにとらわれた王子のもと

に現れたリラの精は、その前にオーロラ姫の幻影を浮かび上がらせる。姫に魅せられた王子は、リラの精ととも

に姫が眠る森の奥の城へと向かう。城を見張っていたカラボスと手下だが、知と勇気を持つ王子を伴ったリラの

精の前ではもはや無力だ。王子の優しい口づけで目覚めた姫は、愛をこめて彼を見つめる。姫もまた夢の中で王

子に恋していた。時間を取り戻すように愛を育む二人。

100 年ぶりに目覚めた宮廷では、オーロラとデジレの結婚式が盛大に行われ、幸せに満ちた若きロイヤル・カッ

プルの門出を皆が祝福する。

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眠れる森の美女

スタッフ プロフィール

振付:

ウエイン・イーグリング

Choreography by Wayne EAGLING

カナダのモントリオール生まれ。ロンドンのロイヤル・バレエ学校で学び、卒業後1969年にロ イヤル・バレエに入団。1975年にはプリンシパル・ダンサーに昇進。同バレエ団のレパートリ ーの主たる古典的な役の全てを踊り、マクミラン、アシュトン、バランシン、ロビンス、ハン ス・ファン・マーネン、ノイマイヤー、ヌレエフ、ビントレーといった振付家の作品に出演。 ロイヤル・バレエ・スクール用に『R.B.Sque』(83年)、ロイヤル・バレエ公演に『フランケ ンシュタイン、現代のプロメテウス』(85年)などを創作。91年にダンサーとしての現役を引 退し、その後13年間オランダ国立バレエの芸術監督を務める。オランダ国立バレエのための振 付作品は、『Ruins of Time』(1993年)、『魔笛』(1998年)、『春の祭典』(2000年)な ど。2005年から2012年までロンドンのイングリッシュ・ナショナル・バレエの芸術監督として 『レゾリューション』(2008年)、『Men Y Men』(2009年)、『くるみ割り人形』(2010 年)、『遊戯』(2012年)の振付を行っている。新国立劇場バレエ団では2014年『眠れる森の 美女』を改訂振付した。 原振付:

マリウス・プティパ

Original Choreography by Marius PETIPA ※15ページ「ヴァレンタイン・バレエ」を参照

装置:

川口直次

Set Designer: KAWAGUCHI Naoji

1962年日本放送協会に入局。大河ドラマなどテレビドラマの美術で活躍するかたわら、オペ ラ・バレエ・演劇などの舞台美術を数多く手がける。77年伊藤熹朔賞受賞。83年文化庁派遣芸 術家在外研修員として渡伊。日本放送協会を退職後、武蔵野美術大学で、舞台美術、映像美術 の教育に携わる。新国立劇場では、バレエ『眠れる森の美女』『ホフマン物語』『パキータ』 『こどものためのバレエ劇場 シンデレラ』、オペラ『セビリアの理髪師』『トスカ』『こうも り』の美術を手がけた。バレエの代表作としては、『新 白鳥の湖』『ロミオとジュリエット』 (松山バレエ団)、『ドン・キホーテ』(牧阿佐美バレエ団)など。近年手がけたオペラ作品 としては『ラ・ボエーム』『フィガロの結婚』『セビリアの理髪師』(名古屋二期会)、新作 オペラ『いのち』(長崎県オペラ協会公演)などがある。オペラ、バレエのほかに演劇や映画 の美術を多数手がけており、代表的な映画作品に伊丹十三監督作品『静かな生活』『スーパー の女』『マルタイの女』がある。武蔵野美術大学名誉教授。

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スタッフ プロフィール

衣裳:

トゥール・ヴァン・シャイク

Costume Designer : Toer van SCHAYK

アムステルダム生まれ。1955年~1959年までネザーランド・バレエで踊るが、ハーグ王立芸術 アカデミーにて彫刻を学ぶために一時、ダンサーとしてのキャリアを中断する。65年ダンスの 世界に戻り、オランダ国立バレエでソリストとして活躍。 71年に振付家としてデビュー。76年、オランダ国立バレエの常任振付家に指名され、30を超え るバレエ作品を創作。作品は、世界的なバレエ団でレパートリーとして上演されている。また、 著名な視覚芸術家でもあり、世界各地で展覧会を開催している。 96年『くるみ割り人形とねずみの王様』の舞台美術と衣裳をデザインして賞賛を浴びる。本作 品ではウェイン・イーグリングと共に振付けも担当し、ヘルシンキとワルシャワで上演された。 99年、再びこのコラボレーションでノーカット版バレエ『魔笛』を創作。同年、演出家ヨープ・ ファン・デン・エンデによる、ミュージカル『エリザベート』の振付を担当。2003年、アシュ トン『シンデレラ』の新制作を担当し、英国ロイヤル・バレエでの舞台美術デザイナーとして デビューを果たした。また、『ロミオとジュリエット』の舞台美術デザインを行い、09年にオ ランダ国立バレエの新制作バレエ『ジゼル』の舞台美術デザインを担当した。11年、振付家お よび舞台美術・衣裳デザイナーとしての業績で、ブノワ賞を受賞。 新国立劇場では、02年V.ダンツィヒ『四つの最後の歌』の装置・衣裳を手がけている。 照明:

沢田祐二

Lighting Designer : SAWADA Yuji ※7ページ『ロメオとジュリエット』を参照

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ジゼル

Giselle

オペラパレス│ 5回公演 --- 2017年6/24(土)13:00/18:00、 25(日)14:00、 30(金)未定、 7/1(土)14:00 ●料金 S:10,800 円 A:8,640 円 B:6,480 円 C:4,320 円 D:3,240 円 ※消費税率の改定に伴い、料金が変更になる場合があります。

1841 年にパリで初演された、ロマンティック・バレエ屈指の名作です。新国立劇場では 1998 年にマ

リインスキー・バレエ

旧キーロフ・バレエ

のセルゲーエフ版を上演して以降、人気レパートリー作

品として再演を重ねてきました。超自然的なものの喚起、不滅の愛、肉体と霊についての感覚といった

当時のロマン主義の風潮を色濃く反映した作品です。素朴な村娘のジゼルが恋人の裏切りから死に至る

までの錯乱の場面で見せるジゼル役ダンサーのドラマティックな表現、第2幕でのコール・ド・バレエ

による重さを感じさせないポワント・ワークを駆使した美しく幽玄な場面など、ロマンティック・バレ

エの真髄を描き出します。

音楽:アドルフ・アダン

Music by Adolphe ADAM

振付:ジャン・コラリ

Choreography by Jean CORALLI

ジュール・ペロー

Jules PERROT

マリウス・プティパ

Marius PETIPA

改訂振付:コンスタンチン・セルゲーエフ

Production by Konstantin SERGEYEV

台本:テオフィール・ゴーチェ

Libretto by Theophile GAUTIER

ヴェルノワ・サン=ジョルジュ

Vernoy de SAINT-GEORGES

ジャン・コラリ

Jean CORALLI

装置・衣裳:ヴャチェスラフ・オークネフ

Set & Costume Designer : Vyacheslav OKUNEV

照明:沢田祐二

Lighting Designer : SAWADA Yuji

指揮:アレクセイ・バクラン

Conductor : Alexei BAKLAN

管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

Orchestra : Tokyo Philharmonic Orchestra

2017 年 6/24~7/1

<レパートリー>

Repertoire

●会員先行販売期間: 2017 年 2/12(日)~3/1(水) ●一般発売日: 2017 年 3/5(日)

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2013 年公演より(撮影:瀬戸秀美)

ものがたり

中世、ドイツの農村、葡萄がたわわになる頃。踊りが好きな村娘ジゼルは、農夫ロイスに一途な恋をしている。

しかし、ジゼルは知る由もないが、ロイスという名も身分も偽りで、その真の姿は貴族アルベルト伯爵なのだ。

仲睦まじい二人の様子に、ジゼルに想いを寄せる森番ハンスは嫉妬、物腰のスマートなロイスに疑いの目を向

ける。またジゼルの母は病弱な娘の身を案じていた。

狩りの途中で村に立ち寄った公爵の令嬢バチルド姫は、愛らしいジゼルに言葉をかけ、ジゼルは「婚約者がいる

んです」とはにかみながら告白する。

葡萄の収穫祭のさなか、ハンスはロイスの正体を告発。ロイスは突然貴族としての顔を見せ、バチルドの手に

恭しく口づける。二人は婚約していたのだ。ショックのあまり心が壊れてしまうジゼル。彼女は錯乱の末に、こ

と切れてしまう。

深夜の森、女王ミルタに率いられたウィリ達が墓から起き上がってくる。結婚前に亡くなった乙女たちは精霊

ウィリとなり、若い男性を死ぬまで踊らせるのだ。

後悔に苛まれ、墓参りに来たアルベルトがウィリに捕まった。ウィリに迎え入れられたばかりのジゼルは、身

を挺して彼を守ろうとするが、ミルタはアルベルトを踊りに誘うよう命じる。アルベルトとジゼルによる、いつ

果てるとも知れぬ死の舞が続く。アルベルトの体力が尽きたと思われたその瞬間、夜明けを告げる鐘が聞こえて

きた。ウィリたちは墓に戻らなければならない。

愛する人の命を守り切り、ジゼルは朝の光の中そっと消えていくのだった。

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ジゼル

スタッフ プロフィール

装置・衣裳:

ヴャチェスラフ・オークネフ

Set & Costume Designer : Vyacheslav OKUNEV

レニングラード生まれ。チェルカーソフ記念レニングラード演劇・音楽・映画大学卒業。ロシ ア人民芸術家。ミハイロフスキー劇場首席美術家。大学在学中の1975年以来、デザインを手が けたオペラ・バレエ作品は300本を超える。マリンスキー劇場・オペラ公演としては、『三つ のオレンジへの恋』『フィガロの結婚』、同劇場バレエ公演では、『コッペリア』『ジゼル』 『アンナ・カレーニナ』(シチェドリン作曲)『ペトルーシュカ』。ボリショイ劇場のオペラ 公演としては、『ホヴァンシチナ』、同劇場バレエ公演では『ラ・シルフィード』『ロシアの ハムレット』(エイフマン振付)。エイフマン・バレエ団では『ドン・キホーテ』『チャイコ フスキー』『カラマーゾフ』『赤いジゼル』『アンナ・カレーニナ』、ミハイロフスキー劇場・ オペラ公演では『カルメン』『トラヴィアータ』『リゴレット』『オテロ』、同劇場バレエ公 演では『白鳥の湖』『ライモンダ』『ジゼル』『スパルタクス』がある。近年ではミラノ・ス カラ座、ヴェローナ野外歌劇場、グラスゴー王立歌劇場、ギリシャ、ポーランド、ハンガリー、 韓国などの国立歌劇場、ニューヨーク・シティ・バレエなどの委嘱を受けて数多くの舞台美術 を手がけている。新国立劇場では『白鳥の湖』『ジゼル』『ドン・キホーテ』『レ・シルフィ ード』の舞台美術および衣裳デザインを手がけている。 照明:

沢田祐二

Lighting Designer : SAWADA Yuji ※7ページ『ロメオとジュリエット』を参照

指揮:

アレクセイ・バクラン

Conductor : Alexei BAKLAN

ウクライナ国立歌劇場指揮者。1987年、キエフ国立音楽院を卒業後、ウクライナ国立歌劇場に て指揮者を務める。1995年、キエフ市アカデミー・オペラ・バレエ劇場首席指揮者に就任。ウ クライナ芸術功労活動家の称号を授与される。 ウクライナ国立歌劇場では『マーメイド』『コッペリア』『ウィンナー・ワルツ』『海賊』また、 キエフ市アカデミー・オペラ・バレエ劇場では『リゴレット』『ロメオとジュリエット』『ラ・ バヤデール』『ジゼル』『白鳥の湖』『不死身のカシェイ』(リムスキー=コルサコフ)、『森 の詩』(スコルリスキー)などのオペラ、バレエに指揮者・音楽監督として参加。交響曲では ベートーヴェン『交響曲第9番』、ロッシーニ『スターバト・マーテル』、オルフ『カルミナ・ ブラーナ』などを手がける。 2003年、06年にはメキシコで、世界のバレエ界のスターたちを集めて行なわれたガラ・コンサ ート《バレエティッシモ》で指揮を務めた。06年にザグレブ国立歌劇場に招かれたほか、メキ シコシティ国立バレエ団に度々招かれ、『ロメオとジュリエット』などの指揮を務める。また、 ウクライナ国立歌劇場のドイツ、フランス、スペイン、スロベニア、ポルトガル、韓国、南ア フリカ、メキシコ公演、およびキエフ市アカデミー・オペラ・バレエ劇場イギリス公演(05、 06、07年)に参加。 新国立劇場バレエ団では08年以降、『ラ・バヤデール』『白鳥の湖』『ドン・キホーテ』『シ ンフォニー・イン・スリー・ムーヴメンツ』『大フーガ』『テーマとヴァリエーション』『く るみ割り人形』で指揮を務めている。

(29)

29

Ballet

平成 28 年度 バレエ公演

〈1演目8公演〉

2016 年 7 月

新制作

平成 28 年度

新国立劇場 こどものためのバレエ劇場

白鳥の湖

8回公演

(30)

30

平成28年度 新国立劇場 こどものためのバレエ劇場

白鳥の湖

Swan Lake for Children

オペラパレス│ 8回公演 --- 2016年7/21(木) 11:30 / 15:00、 22(金)11:30 / 15:00、 23(土)11:30 / 15:00、 24(日)11:30 / 15:00 ●料金 こども(4 歳から小学 6 年生):2,160 円 / 大人(中学生以上):3,240 円

新国立劇場では、次世代を担うこどもたちが優れたバレエ芸術に親子で触れられる機会を提供する目

的で、

2009 年より「新国立劇場 こどものためのバレエ劇場」を実施し、現在まで『しらゆき姫』『シン

デレラ』をレパートリー作品として上演しています。今回の『白鳥の湖』は、世界中で最も有名なバレ

エを、初めてバレエを鑑賞する低年齢層の方にもわかりやすいよう工夫した構成となっております。ま

た新国立劇場バレエ団ダンサーによって踊られる舞台は、お子様だけでなく大人の方にも十分見ごたえ

があり、

「バレエ鑑賞デビュー」を考えておられるご家族に自信を持ってお勧めできるプロダクションで

す。

音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー

Music by Pyotr Ilyich TCHAIKOVSKY

原振付:マリウス・プティパ/レフ・イワーノフ

Choreography by Marius PETIPA / Lev IVANOV

監修:大原永子

Production : OHARA Noriko

2016 年 7/21~7/24

<新制作>

New Production

●会員先行販売期間: 2016 年 4/10(日)~4/20(水) ●一般発売日: 2016 年 4/24(日)

参照

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