Research on Ambiguity in Forms of Modern Landscape Design in the United States of America

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(1)Title. Author(s). Citation. Issue Date. URL. Research on Ambiguity in Forms of Modern Landscape Design in the United States of America( Abstract_要旨 ). Murakami, Shuichi. 京都大学. 2001-03-23. http://hdl.handle.net/2433/150803. Right. Type. Textversion. Thesis or Dissertation. none. Kyoto University.

(2) 亡8 21】 むら. かみ. しゅう. 村. 上. 修. 学位( 専攻分野). 博. 士. 学 位 記 番 号. 論 農 博 第 2372 号. 学位授与の 日付. 平 成 13 年 3 月 23 日. 学位授与の要件. 学 位 規 則 第 4条 第 2項 該 当. 学位 論 文題 目. Re s e a r c h√ o n Ambi gul t yi n Fo r msofMode r n La nds c a peDe s i gn i n t heUni t e dSt a t e sofAme r i c a. 氏. 名. ( 農. いち. 学). ( 米国近代 ラン ドスケープ ・デザインの形態 にみる暖昧性の研究) ( 主 査). 論文調査委貞. 教 授 吉 田 博 宣. 論. 文. 内. 教 授 増 田. 容. の. 要. 稔. 教 授 水 山 高 久. 旨. 本論文は,既往研究で近代芸術の影響が指摘 された,米国近代 ラン ドスケープ ・デザインの 4作家 による空間形態 に,彼 らの空間思考 にもとづ く分析考察 をおこない,近代の視覚芸術や建築 に共通する形態の唆昧性 ( 多重解釈性)を実証 したも のである。 欧米の視覚芸術や建築 における近代主義の空間成果 に,機能的な明確 さや合理的な均質 さといった従来の近代空 間観 とは異 なる,今 日的な概念 としての複雑 さや多様性 に通 じる形態の唆昧性が注 目されることが背景であった。 4作家の 思考お よび形態の分析考察の内容 は,以下のように要約 され、る。 1.チ ャーチ ( 1 9 0 2 1 9 7 8 年)による著作 2 7点 ( 1 9 3 3-5 5 年 :雑誌記事 2 6 点,図書 1点)を調査 し,機能 ・土地条件 ・素材 性 を重視す る一方で,近代芸術 の形態模倣 に否定的な思考 を明 らかにした。 また,床面意匠の記述 より,唆味な形態の可能 性 を示 した。その記述 をもとに,代表作である ドネル庭園 1 9 4 8 年)を対象事例 として,図面資料および現地踏査記録 をも とに空間を分析 した ところ,屋内外間のガラネ面および床面意匠による暖昧性が認め られた。 また,園路沿いの視点移動 に ともなう暖昧性や,床面 に投影 された樹影の時間変化 による暖昧性 と,床面意匠 との関係 を明 らかにした。. 2.エ クボ ( 1 9 1 02 0 0 0 年)による著作2 5点 ( 1 9 3 7-6 9 年 :雑誌記事21 点,図書 4点)を調査 した結果,空間構成 ・人の利 用 ・素材性 ・土地条件 を基本 に,境界の多様化 による多様 な単位領域の形成 とい う空間論 を明 らかにした。 また,視覚芸術 や建築における近代主義 に対す る積極的な意識 を明 らかにした。さらに,近代の空間成果 を応用 して考案 した とする 「自由 な矩形」 という形態 に,暖味な形態の可能性 を示 した。著作掲載事例の うち 「自由な矩形」 をもつ 4事例 を対象 に,図面資 料 をもとに空間を分析 した ところ,高木列植 ・低木列植の直交配置 による暖昧性が認め られた。 また,視点移動 にともない 体験 される高木領域の形態変化,列毎 に樹種の時間変化が異なることを,その配置の特徴 として明 らかにした。. 3.ローズ ( 1 91 3 1 9 9 1 年)による著作 1 9点 ( 1 9 3 8-1 9 8 7 年 :雑誌記事 1 5 点,図書 4点)を調査 し,天井 ・側面 ・床面 によ って構成 されるヴォリュームを空間単位 とする空間論 を明 らかにした。 また,視覚芸術や建築の近代主義に対する積極的な 意識 を明 らかに した。要作 での出現頻度や建設経緯か ら, 自邸 ( 1 9 5 3 年)を対象事例 として抽出 した。現地調査および図面 資料 をもとに当該事例の空間を分析 した ところ,側面要素の視線透過性および要素の配置具合 による唆昧性が認め られた。 また,要素の形態や配置 と,主要動線上での視点移動 による暖昧性,お よび現象や作家の形態改変による暖昧性 との関係 を 明 らかにした。. 4. カイリー ( 1 91 2 年-)による著作 2点 ( 1 9 8 2 年,1 9 9 9 年)を調査 し,機能 によって空間単位 を定め,屋外では樹木で も その単位 を構成する空間論 を明 らかに した。また,樹間を抜 けるとい う体験理念 に,暖味な形態の可能性 を示 した。その体 験 を実現すべ く生み出 した,格子配置の樹木 をもつ1 9 5 0年代の 8事例 を対象 として抽出 した。図面資料 をもとに空間分析 し たところ,別空間を内包あるいは共存す る格子配置 による暖昧性が認め られた。 また,格子配置 によって視点移動 にともな う暖昧性が強め られることを明 らかに した。 さらに,格子や列毎 に樹種の時間変化が異なるとい う特徴 を明 らかにした。 上記の結果 を総合的に考察 し,視線の透過する構成要素による唆昧性,幾何学形要素の配置具合 による暖昧性, という共 通性 を明 らかにした。 また, この 2形式の唆昧性が,視覚芸術や建築における近代主義の空間成果に認められるもの と共通 -1 9 0 3-.

(3) す ることを示 した。 ざらに, 2形式の暖昧性 によって,視点移動 に伴 う暖昧性が強め られるとい う近代建築 との共通性 を明 らかに した。一万, 2形式の暖昧性 によって,時間経過 に伴 う唆昧性が強め られるとい う当該事例の特徴 を明 らかにした。 論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨 近代 ラン ドスケープ ・デザインに関す る従来の研究では,作家 ・作品をめ ぐる事実の発掘や社会背景 との関係 に議論の主 眼が置かれて きた。空間形態 について も分析考察がおこなわれて きたが,機能性の重視,あるいは諸条件への対応 という, 特定の見解が繰 り返 される。一方で,芸術 や建築 といった他領域 における近代主義の展開とラン ドスケープ ・デザインとの 関係が解明 されつつある 。 この ような状況の中,本論文は,今 日的体験 を実現 し得る空間成果 を近代の視覚芸術 と建築に暖 l 昧性 として兄い出 したことを端緒 に,その暖昧性が米国近代 ラン ドスケープ ・デザインの事例形態 に共有 されることを実証 した。 これは,近代の空間成果が当該事例の形態 として反映 されたことを示 したものである。 評価で きる点は以下の通 りで ある。 1.近代 ラン ドスケープ ・デザインと,視覚芸術や建築における近代主義 との関係性 についての研究は数多 くおこなわれて いるが,唆昧性 という特性が共有 されるという関係性 を明 らかに したことに独 自性が認め られる。. 2.上記の実証のために,作家の空間思考 を分析 して表現意図あるいは空間単位規定 を把握することで,形態の多重解釈 を お こなうとい う,従来の研究 には見 られない新 しい空間解釈手法 を確立 した。. 3.作家の空間思考 に関す る知見 としては,チ ャーチの床面意匠に対する表現意図,エクボの空間論,ローズ,カイリーの 空間単位規定,お よび 4作家の近代視覚芸術や近代建築 に対する意識 を明 らかにした。 また,作品に関する知見 としては, 各作家の代表事例 について,形態の特徴 を明 らかにした。. 4. 4作家の事例 に共通する形態特性 を 4形式の暖昧性 について明 らかにした。その うち 2形式の暖昧性 について,近代の 視覚芸術 と建築 に共通す ることを明 らかに し, 1形式の暖昧性 について建築 との共通性 を明 らかにした。 以上の ように,本論文 は,今 日的な空間概念である多様性や複雑 さに通 じる特性 を,近代の視覚芸術や建築 に共通するも の として,近代 ラン ドスケープ ・デザインの空間に新たに見出 したもので,ラン ドスケープ ・デザインの歴史 ・原論研究に とどまらず,意匠 ・計画の研究 に寄与す るところが大 きい。 よって,本論文 は博士 ( 農学)の学位論文 として価値あるもの と認める。 なお,平成 1 3年 2月1 4日,論文並 びにそれに関連 した分野にわた り試問 した結果,博士 ( 農学)の学位 を授与 される学力 が十分 あるもの と認めた。. -1 9 0 4-.

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