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「探索・案内機能」を新たに搭載した人間共生ロボット「EMIEW2」

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Academic year: 2021

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137 2013.01 研究開発 H I G H L I G H T S 2 0 1 3

「探索・案内機能」を新たに搭載した

人間共生ロボ

EMIEW2

産業分野ではさまざまなロボットが活躍しているが,案内・巡回や搬送・管理, 生活支援を行うサービスロボットの市場が生まれるのも,そう遠くない時期だと言われている。 日立グループは,オフィスや公共施設での案内サービスを目的とした人間共生ロボット「EMIEW 2」に,「探索・案内機能」を新たに搭載した。 ネットワークカメラを「目」として物を探し出し,その場所まで人を案内するという機能を可能にした技術開発について,研究者たちに聞いた。 ITやインフラとの親和が可能にしたロボットの進化  日立グループは,人と共生して人の手助けをすることを 目的に,サービスロボットの研究開発を進めています。 2007年に開発した人間共生ロボット「EMIEW(Excellent

Mobility and Interactive Existence as Workmate)2」は,

二輪で自律走行する小型・軽量のロボットですが,その後 も雑音の中で人の声を聞き分けたり,床の段差を乗り越え たりすることができるよう,性能を向上させてきました。  ロボットのよさの一つは,IT(Information Technology) やインフラとの親和性の高さです。インターネット上では おすすめ商品を自動的に表示してくれる機能があります が,そういった技術を取り込むと何ができるのか考えた結 果,今回は屋内の様子を監視しているネットワークカメラ を使って,「ロボットに物の場所を尋ねるとネットワーク カメラ画像を用いて屋内を探索し,その場所までスムーズ に人を案内する」という探索・案内機能を搭載したのです。 Webとネットワークカメラを連携させた技術開発  探索・案内機能の追加にあたっては,二つの技術を開発 しました。Web上から自動収集した画像データを使って 物を識別する物体認識技術と,複数のネットワークカメラ と連携し,物のある場所を探し出す物体探索技術です。  物体認識技術では,日立グループがすでに開発していた 高速類似探索技術を核として,Web上の膨大な画像の中 から色分布や形状などの画像特徴量に基づいて,見た目が 似ているものを検索します。同時に,その画像に付随した 日立製作所日立研究所機械研究センタロボティクス研究部の中村亮介研 究員(左),日立製作所中央研究所情報システム研究センタ知能システム 研究部の住吉貴志研究員(右) テキスト情報を統計処理することで,物の名前を推定しま す。新しい商品が出た場合も,最新のWeb情報に更新す ることができるので,問題なく物を認識することができま す。また,物体探索技術では,複数のネットワークカメラ で撮影した画像の中から物を切り出し,それが撮影された 位置や時刻に関する情報と,物体認識技術で推定した物の 名前を高速でマッチングします。それによって,物の所在 位置を特定し,音声対話で回答できるようにしました。  さらに,人をスムーズに案内するため,モデル予測姿勢 制御技術を用いて,急なカーブや連続カーブでも速度を落 とさずに走行できるようにしました。姿勢の傾きを補正す るアクティブサスペンション機構をすでに実装していまし たが,今回,遠心力の変化を予測して最適な姿勢をリアル タイムで計算する技術を組み合わせて実現した機能です。 より円滑な案内サービスをめざして  すでに極限作業を行うロボットなどは実用化に入ってい ますが,サービスロボットに関しては市場が形成された状 況ではなく,まだしばらくは技術を伸ばしていく段階が続 くと考えています。今後,より円滑な案内サービスの実現 のため,移動機能やコミュニケーション機能のほか,知能 機能の強化に向けて着実に研究を続けていきます。 ※ 「EMIEW2」は,独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO)の委託事業「次世代ロボット実用化プロジェクト(プロトタイプ開発 支援事業)」の一環として2005年に開発された「EMIEW」の技術をベースに, さらに発展させたものである。 ネットワークカメラ これは何? 時計はどこ? 時計です EMIEW2 カメラ画像 ネットワーク カメラ画像 Webから類似画像を検索し, 物体の名前を推定 ネットワークカメラ画像中の物体切り出しと 名称推定により,場所と物体名を特定 携帯電話, 本… 時計, カメラ… 案内します 物体認識技術(上)と物体探索技術(下)

参照

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