• 検索結果がありません。

石器使用痕からみた東アジアの初期農耕

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "石器使用痕からみた東アジアの初期農耕"

Copied!
9
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

石器使用痕からみた東アジアの初期農耕

著者 原田 幹

著者別表示 Harada Motoki

雑誌名 博士論文要旨Abstract

学位授与番号 13301甲第4224号

学位名 博士(文学)

学位授与年月日 2015‑03‑23

URL http://hdl.handle.net/2297/42251

Creative Commons : 表示 ‑ 非営利 ‑ 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by‑nc‑nd/3.0/deed.ja

(2)

様式 7(Form 7)

学 位 論 文 要 旨

Dissertation Abstract

学位請求論文題名 Dissertation Title

石器使用痕からみた東アジアの初期農耕

(和訳または英訳)Japanese or English Translation

Early Agriculture in the East Asia: Discussing from the Lithic Use-Wear Analysis

人間社会環境学 専 攻

Division)

氏 名

(Name)

原田 幹 主 任 指 導 教員 氏 名

(Primary Supervisor)

中村 慎一

(注)学位論文要旨の表紙 Note: This is the cover page of the dissertation abstract.

(3)

Abstract

This paper investigates the functions and usages of stone tools for the agriculture in the East Asia, based on the experimental use-wear analysis.

For the present study, stone artifacts considered to be the harvesting or plowing tools are selected from assemblages of Jomon and Yayoi Periods in the Japanese Archipelago, Neolithic and Bronze Ages in the Korean Peninsula, and Neolithic Age in the lower Yangtze River, China. I estimate the working edges, use motions and worked materials mainly by the high-power approach.

Furthermore, based on the harvesting and plowing experiments, I discuss roles of stone tools in the early agriculture.

This study indicates that there existed quite different body techniques of harvesting-behavior in the East Asia: to scrape and pick the ears off perpendicularly to the working edge and to push and cut the heads parallel to the working edge. It implies a necessity for considering the roles of agricultural tools from a wider perspective raging not only from harvesting the ears but weeding the fields and cutting the remaining culms. Furthermore it is also necessary to rethink the hypothesis that the plowing technology originated in the lower Yangtze River.

学位論文要旨

本論文は、実験使用痕分析の手法によって、東アジアの初期農耕にともなう石製農具の機能・用途に ついて研究したものである。本論には、石器使用痕分析を用いてどのようにして過去の技術や社会を復 元していくのかという分析の方法論に関するテーマと東アジアの新石器時代における農耕技術の形成・

発展過程における石器の機能的な役割の評価という二つの目的があり、前者を第1部石器使用痕の研究

(第1・2章)、後者を第2部石器使用痕からみた東アジアの初期農耕(第3~6章)として論じた。以 下、章ごとに概要を記す。

第1章 使用痕分析の方法

本研究の屋台骨となる微小光沢面を中心とした高倍率観察による分析法と実験データを参照しつつ分 析を進める実験使用痕分析の考え方についてまとめた。そのうえで、方法論上の課題となっている観察・

記録・解釈の客観化に向け、観察スケールごとに把握できる使用痕の属性について概要を述べた。また、

顕微鏡による観察記録の提示方法として、焦点合成ソフトを用いた多焦点使用痕画像の作成方法とその 活用事例を紹介した。

第2章 使用痕と人間行動の復元

石器の使用痕と過去の人間行動とをどのように関連づけ解釈していくのか、分析事例を取り上げつつ、

研究の視点を述べた。まず、道具としての石器は、使用者の身体器官の延長として作業対象に対し作用 する。その作業環境は直接的・間接的に自然環境、資源環境、社会環境、文化環境といった様々なレベ ルでの関係性によって成り立っており、石器使用痕分析の目的はこの関係性の復元にあるという考えを 示した。

石器の使用方法を推定するためには、使用部位、操作方法、作業対象物というように石器の機能を構 造的に把握することが必要である。また、使用痕には、機能部の痕跡(作用痕)と装着・保持の痕跡(装 着痕)があり、前者が作業対象との関係性、後者が使用する人間との関係性を示すものである。使用痕

(4)

研究の具体的なアプローチとして、石器のライフヒストリーのなかに使用痕を位置付け、作業の重複、

刃部の再生、転用、作り替えといった人間行動の結果生じた痕跡の分析事例をとりあげた。また、石器 の痕跡から一定のパターンで繰り返し行われた使用時の動作を明らかにすることで、道具使用に関わる 身体技法の復元が可能となるという見通しを示した。

第3章 石製農具の使用痕

農耕に関わる石器として、収穫に関連する石器と耕起等土掘りに関係する石器についての研究の現状 を概観し、使用痕の基本的な情報と研究の課題を整理した。

まず、穀物の収穫に関わる使用痕として古くから注目されてきたコーングロスとその形成機構に関す る研究を整理し、西アジアの初期農耕、東アジアの日本を中心とした研究事例によって、使用痕分析と 農耕研究との接点を示した。次に筆者の実施した実験石器をもとに、植物を対象とした作業で形成され る使用痕の特徴、穀物(イネ・アワ・キビ・コムギ)の収穫作業によって形成される使用痕について基 礎的なデータを提示した。

本章では、個別の事例として愛知県朝日遺跡をとりあげ、製作技術、形態的特徴の異なる3種類の石 器について、出土資料の使用痕分析と復元石器による実験的検証に基づいて、その機能と使用方法につ いて検討した。収穫関連石器の研究において、使用痕分析は、作業対象物の特定だけでなく、石器の操 作方法の推定にも有効であり、形態・製作技術の異なる石器を機能的に比較・検討するうえで大きな役 割をはたすことを指摘した。

土掘りに関する使用痕は、日本の打製石斧を中心に研究の現状とその問題点を確認し、筆者の実施し た実験データをもとに、土による使用痕の形成過程について概要を示した。出土資料の分析としては、

縄文時代及び弥生時代の打製石斧の使用痕分析の事例を示した。土による使用痕の形成機構にはまだ不 明な点が多く、土壌や土の状態などの条件、石器の操作方法に関わる条件によって、様々な様態の痕跡 が生じ、その内容は土に対する使用としてひとくくりにできないほど複雑である。特に、作業する土壌 に草本植物が含まれる場合に、どのような痕跡が形成されるのかは、その条件の制御も含め大きな課題 である。しかし、逆に考えれば、使用痕から土に対する作業の内容や石器が使用された環境を復元しう る余地が多く残されているということでもある。

第4章 日本列島における石製農具の使用痕分析

第3章で検討した収穫関連石器の研究を受け、収穫関連石器に認められる使用痕の分布パターンを

1・2a・2b・3 に類型化した。その上で、東海、北陸、中部高地、山陽の各地域の弥生時代の資料を分

析し、石製農具として用いられた石器を特定するとともに、地域における収穫関連石器の機能的組成を 検討した。

パターン1の穂摘み具は、石器の器面に穀物の穂を押さえつけ、手首を内側にひねることで、茎を切 断する収穫具である。稲作にともなって伝播したもので、磨製石庖丁と打製石庖丁がある。

パターン 2a は、大型直縁刃石器と呼ばれる石器に認められる。磨製大型石庖丁、板状石器や粗製剥 片石器など打製の刃器があるが、大型であること、刃角や器体の幅といった形態的な類似性をもった石 器である。使用痕分析からは、刃部を平行方向に操作し、根株など草本植物の束を引き切るように切断 する操作が推定され、複製石器による実験では、イネ株の根刈りなど厚みのある部位への有効性と使用 痕の類似性が確認された。この石器は磨製、打製とも日本列島で独自に創出された可能性が高く、初期 の稲作農耕の拡散とともに各地に定着していった石製農具である。また、パターン 2b は、刃を平行に 操作する点は 2a に類似するが、対象が細いため使用痕の形成範囲が刃縁に限定されるものである。穂 刈りなどの使用方法が想定されるが、信州南部など限定的な事例しか知られていない。

(5)

パターン3は石鎌の使用痕で、刃を直交方向に操作し、穀物の穂首を切断したものである。主に西日 本に分布しており、東日本では類例が少ない。

これまで弥生時代の収穫技術では、穂摘み具による収穫法が特に強調されてきたが、実際には「穂摘 み具+大型直縁刃石器」という機能的な組成の成立・定着こそが弥生時代の石製農具を特徴付けており、

残稈処理や除草といった耕作地の継続的な管理、稲藁等の資源としての利用を含む弥生農耕の技術シス テムを構成する要素として評価すべきであると指摘した。

第5章 朝鮮半島における石製農具の使用痕分析

韓国における新石器時代から青銅器時代にかけての農耕関連資料の分析調査に基づいて、石刀、剥片 石器、土掘具の使用痕の特徴とその機能を検討した。韓国では、新石器時代中期を中心とするアワ・キ ビの伝播、青銅器時代前期の灌漑水田を有する稲作の伝播と段階的な農耕化が指摘されている。

まず、石刀は日本の石庖丁と同じように「穂摘み」に用いられた収穫具であり、その出現時期は稲作 が波及・定着する青銅器時代にあることを確認した。韓国の石刀の使用痕の特徴として、穂を押さえつ ける面と反対側の紐孔の下部で光沢が発達するパターンがみられ、日本の石庖丁とは保持の方法や使用 方法に違いがある可能性を指摘した。一方、日本では一定量定着している大型直縁刃石器に相当する石 器は、韓国の青銅器時代には認められないこともあらためて確認された。また、稲作以前の新石器時代 のアワ・キビ農耕にともなう収穫具の特定は本調査の目的の一つであったが、今回の分析では明確な痕 跡は確認できなかった。

新石器時代の畑作に関連して、土掘具とされる長方形・楕円形の石器の分析を行った。土の掘削に関 わる使用痕を確認するとともに、摩滅痕の範囲が表裏で異なる事例があることから、鍬または鋤のよう に柄に装着する使用方法が考えられた。また、一部の資料では、草本植物よる使用痕が検出され、植物 を根元ですき取るような使用法も想定された。

第6章 長江下流域における石製農具の使用痕分析

稲作が発展した長江下流域の新石器時代後期良渚文化を中心とする石器の使用痕分析を行い、器種ご との機能とその使用方法を検討した。

主に除草具と考えられてきた「耘田器」は、穂を刈り取るための収穫具であることが明らかになった。

その使用方法は、石器を指と指の間にはさんで保持し、刃の上面の指で穂をつかみ、手首を外側に反ら し刃を押し出す動作で穂を切断するというものである。これは現在の中国南部から東南アジアにかけて の収穫具にみられる「押し切り」と同様な使用法と考えられる。有柄石刀にも草本植物に由来する微小 光沢面が確認され、耘田器と同じく「押し切り」による操作が行われた可能性が高い。

石鎌は、刃を平行に操作し、茎の中程から下部を切断する刈り具としての使用方法を復元した。同時 期の小型の石鎌を分析していないため課題は残るが、耘田器、有柄石刀などの収穫具とセットとなり、

穂を刈り取った後の残稈処理、あるいは耕作地周辺の除草などに用いられた道具とみられる。

長江下流域の収穫具について、耘田器の祖形となる形状の石器は、農具類が定型化する崧沢文化期に 出現しており、「押し切り」という使用動作は、この時期の収穫具の定型化とともに定着したこの地域独 自の身体技法であったと考えられる。しかし、良渚文化の後、耘田器は衰退し、かわって半月形片刃の 石刀が普及してくる。この石刀の使用方法は「穂摘み」であり、それまでの「押し切り」による収穫具 の身体技法は、長江以北の影響を受けた収穫具の定着によって、この地域では途絶えてしまったとみら れる。

破土器、石犂は、これまで耕起作業に関する石器として、中国における犂耕の起源を示す石製農具と して評価されてきた。今回の分析では、草本植物に関わる使用痕が認められ、土による痕跡は間接的な

(6)

ものとする新たな知見が得られた。本論文では、破土器を模した石器による実験的な検証をもとに、こ れを除草具とする考えを提示した。石犂についても、やはり草本植物に関する使用痕が検出され、犂と するこれまでの考えに疑問を呈した。さらに、農学的な視点から提起されている低湿地域における無耕 起農耕との関係を想定し、破土器・石犂が低湿地開発のための除草具としての機能をもった石器だとす る新たな仮説を提起した。

終章 総括

第1章から第6章までの検討に基づいて、石器使用痕の研究及び使用痕分析からみた地域ごとの石製 農具の機能についてまとめた。そのうえで、東アジアの初期農耕研究における石器使用痕分析の意義に ついて次のような展望を示した。

農具としての機能の検証において、実験使用痕分析に基づく機能推定は、製作技術や形態による類推 とは異なる視点から一定の成果をおさめた。草本植物や土といった比較的発達が顕著な痕跡は、作業対 象物だけでなく、道具としての構造や操作方法の復元にも有効である。定型化した使用パターンをもち 特定の機能・用途に特化した石器の定着は、農耕技術をめぐる社会の発展・複雑化とも無関係ではない。

日本の大型直縁刃石器のような収穫関連石器の役割については、狭義の収穫作業だけでなく、収穫後 の残稈処理や耕作地の維持管理のための除草作業等が考えられる。その背景には、食料生産だけでなく、

資源としての稲藁の利用など、生産をめぐるより広い社会・文化的な視点からの議論を提起する。

長江下流域の破土器、石犂に依拠した犂耕の起源は、再考する必要がある。これらの石器は耕作地の 拡大を意図した低地開発のための除草具とする仮説を述べたが、その検証には、耕作地の特定とその微 地形的な分析、土壌・植物など耕作地の環境を復元する研究、使用痕についてはより具体的な作業、環 境に即した使用実験と使用痕形過程の解明が不可欠である。

東アジアの収穫具として、「穂摘み」と「押し切り」の二つの身体技法が存在したことを明らかにした。

「穂摘み」具は中国北部のアワ・キビ農耕地帯で出現し、灌漑技術を備えた稲作農耕を構成する文化複 合の一要素として朝鮮半島、そして日本列島へと伝播拡散した。「押し切り」による収穫具は新石器時代 後期に長江下流域で成立するが、稲作を構成する要素としては北へ伝播せず、新石器時代の後は「穂摘 み」に置きかわる。本論文で示した石器研究における身体技法という視点は、農具としての歴史的な連 続性を考えるうえでの新たな研究課題となる。

(7)

学位論文審査報告書

平成27年 2 月 2 日

1 論文提出者

金沢大学大学院人間社会環境研究科 攻 人間社会環境学専攻 名 原田

2 学位論文題目(外国語の場合は,和訳を付記すること。

石器使用痕からみた東アジアの初期農耕

3 審査結果

定(いずれかに○印) 合 格 不合格

授与学位(いずれかに○印) 博士( 社会環境学・文学・法学・経済学・学術 )

4 学位論文審査委員

委員長 中村 慎一 藤井 純夫 中村 誠一 西本 陽一 員 足立 拓朗

(学位論文審査委員全員の審査により判定した。

(8)

5 論文審査の結果の要旨

本論は、実験使用痕分析により、東アジアの初期農耕関連石器の機能を再評価しようと するものである。対象は日本の弥生時代、韓国の新石器~青銅器時代、そして中国長江下

流域後期新石器時代の資料である。

資料の観察とその解釈については、いずれも手慣れた資料操作が行われており、概ね首 肯できる妥当な結論が導き出されている。なかでも、長江下流域の新石器時代石器に関し

ては中国の考古学界においても本格的な使用痕研究はこれまでに例がなく、その意味で、

この地域の石器研究の画期をなすものと言える。特に、「耘田器」と称される石器が、従 来想定されていた中耕・除草具ではなく一種の収穫具(穂摘み具)であり、なおかつその

操作方法が朝鮮半島や日本の石包丁とは異なり、手前から対象物に向って押し出すように して穂先を切断するものであることを明らかにした点は特筆すべき成果である。また、同 じく長江下流域の良渚文化や崧沢文化に見られる「石犂」や「破土器」といった石器の木

柄への装着法について蓋然性の高い復元案を提示しえたことも、対象物ばかりでなく操作

方法や作業部位の復元もきわめて重要であるとする筆者の主張を納得させるに十分な説 得力をもっており、石器使用痕研究に新境地を開くものと評価できる。

その一方、考古学におけるこれまでの農業研究の成果を十分に咀嚼しているとは言い難 い記述が散見すること、「身体技法」といった人類学用語を概念規定が曖昧なまま援用し ていることなど、改善を要する点があることも事実である。そして何よりも惜しまれるの

は、現代の考古学者が想定できない使用法を考古遺物について復元することはそもそも不

可能であるという点、一つの石器が多様な作業に用いられていたとしても単一の作業の結 果と復元されがちであるといった点など、石器使用痕研究がその開発当初から引きずる問

(9)

題点が今なお解決されないまま残されていることであろう。これらの欠点を実験使用痕分

析の構造的限界であると言うのは容易いことであるが、技術的革新を進めることでそれを 打破しようとする意気込みが期待される。

しかし本論を全体的に見れば、一人の研究者が地域的・時代的にこのように広範な資料

を扱った研究は世界的に見ても希有な事例である。それと同時に、前述のとおり、中国考

古学界では先駆的な業績であり、従来の先験的な想定に変更を迫ることになったことで石 器使用痕分析の有効性を実証した点はきわめて重要な成果と言える。また技術的方法の面

でも、石器の顕微鏡観察に焦点深度合成処理による多焦点顕微鏡画像の作成という最新の 技術を導入したことで、使用痕画像の精度を飛躍的に高めることに成功した点も高く評価 できる。

以上から、審査員一同、博士学位論文として十分な水準に達していると判断した。

参照

関連したドキュメント

In this, the first ever in-depth study of the econometric practice of nonaca- demic economists, I analyse the way economists in business and government currently approach

Therefore, with the weak form of the positive mass theorem, the strict inequality of Theorem 2 is satisfied by locally conformally flat manifolds and by manifolds of dimensions 3, 4

It is suggested by our method that most of the quadratic algebras for all St¨ ackel equivalence classes of 3D second order quantum superintegrable systems on conformally flat

For instance, Racke & Zheng [21] show the existence and uniqueness of a global solution to the Cahn-Hilliard equation with dynamic boundary conditions, and later Pruss, Racke

Keywords: continuous time random walk, Brownian motion, collision time, skew Young tableaux, tandem queue.. AMS 2000 Subject Classification: Primary:

, 6, then L(7) 6= 0; the origin is a fine focus of maximum order seven, at most seven small amplitude limit cycles can be bifurcated from the origin.. Sufficient

Then it follows immediately from a suitable version of “Hensel’s Lemma” [cf., e.g., the argument of [4], Lemma 2.1] that S may be obtained, as the notation suggests, as the m A

discrete ill-posed problems, Krylov projection methods, Tikhonov regularization, Lanczos bidiago- nalization, nonsymmetric Lanczos process, Arnoldi algorithm, discrepancy