北島百合子 論文内容の要旨
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(2) 結. 果 C 群と比べ OVX 群では、有意な体重増加と子宮萎縮を認めたが、E 群は C 群と有 意差を認めなかった。骨髄単核球の細胞数は 3 群で有意差が認められなかったが、c-kit 陽性造血幹細胞数は OVX 群で有意に増加していた。一方、造血幹細胞の機能を示す コロニー形成能は OVX 群で有意に低下していた。また、骨髄単核球中の CD90 陽性 細胞数は 3 群で有意差を認めなかったが、CD105 陽性細胞数は、OVX 群で有意差に 低下し、E群では増加した。さらに、PAX7 陽性骨格筋幹細胞数を検討したところ、3 群間で有意差は認められなかった。. 考. 察 エストロゲンは、核内転写因子であるエストロゲン受容体(ERα、ERβ)を介して 生殖臓器のみならず非生殖臓器にも作用する。万能胚性幹細胞を含め、生体内の各組 織・臓器に存在している組織特異的幹細胞にはエストロゲン受容体が発現しているこ とが知られており、本研究ではエストロゲン欠乏が組織幹細胞の性状や機能にどのよ うに影響を与えるかマウスモデルを用いて検討した。その結果、エストロゲン欠乏に より、骨髄中に造血幹細胞の数は増えるものの、造血幹細胞としての機能は低下する ことが示唆された。一方、骨髄由来間葉系幹細胞の数はエストロゲン欠乏により減少 し、造血幹細胞とは異なる作用の存在が示唆された。また,骨格筋幹細胞の数に関し ては治療後8週間までに有意な変化が認められなかった。今後は長期追跡や細胞の機 能評価が必要と考える。 以上のことから、エストロゲン欠乏がマウスの組織幹細胞に与える影響は,幹細胞 によって異なり,それらが閉経後の臓器特異的な機能障害に関与することを示唆され た。それらの分子生物学的機序を更に解明することは、閉経後の女性の健康障害に対 する治療法の開拓に寄与することになるであろう。.
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