22.
616. 5: 615. 927
〓 ニ 對 ス ル 灰 白 軟 膏 療 法 ノ實 驗 的 研 究
(第1報)
岡山醫科 大學津田外科 教室(主 任津 田教 授)
醫學士 菅
龍
正
[昭 和7年7月14日 受 稿]Aus der chirurgischen Klinik der Okayama Medizinischen Fakultat.
(Direktor: Prof. Dr. Seiji Tsuda.)
Experimentelle Studien uber die Behandlung des Furunkels
mit der "Grauen
Salbe".
(I. Mitteilung).
Von
Dr. Tatsumasa
Suga.
Eingegangen am 14. Juli 1932.
Es ist schon von mehrern Klinikern (Junkermann, Zechlin, Tsuda etc.) berichtet
worden, dass die "Graue Salbe" heilsam auf den Furunkel einwirkt. Von der Wirk
ungsweise der "Grauen Salbe" aber liegen noch keine experimentellen Studien vor. Ich
suchte daher die Heilwirkung der Salbe am Furunkel, der kunstlich auf der Haut des
Meerschweinchens hervorgerufen war, experimentell pathologisch-anatomisch und
bak
teriologisch zu untersuchen. Meine Ergebnisse seien folgendermassen zusammengefasst:
A) Studien auf der pathologisch-anatomischen Seite.
1) Bei der Behandlung des kunstlichen Furunkels mit der "Grauen
Salbe" be
obachtete ich nicht bloss makroskopisch eine mildere Entzundung, sondern auch mikro
skopisch eine schneller verlaufende Hyperamie, Leukozyteninfiltration und
Adszessbild
ung, als bei der Kontrolle.
Nach 3 tagiger Behandlung war der Abszess bedeutend
kleiner als beim Kontrolltier und die akute Entzundung war fast zum Abschluss gekom
men.
〓 ニ對 ス ル灰 白軟 膏 療 法 ノ實 驗 的 研 究(第1報) 337
Phagozytose befordert.
Nach 4 tagiger Behandlung beobachtete ich, dass die Zahl der
Staphylokokken im Abszesse stark vermindert war.
Bei denselben Versuchen mit "Zecamin" (Pasta aus Magnesium-sulfat) war die Ein
wirkung der letzteren schwacher als die der "Grauen Salbe".
2) Der Einfluss der "Grauen Salbe" auf die normale Haut des Meerschweinchens
war hochst schwach nach 3 Tagen, nach 4 Tagen etwas deutlicher und zwar als Zellwuch
erung im subkutanen und
intermuskularen Bindegewebe, wahrend der Einfluss von
" Zecamin" viel geringer als der der "Grauen Salbe" war.
B) Studien auf der bakteriologischen Seite.
1) Der kunstlich verursachte Furunkel an der Haut des Meerschweinchens wurde
nach 4 Tagen inzidiert und der herausgenommene Eiter kultiviert.
Der injizierten Sta
phylokokken wurden vom Eiter zahlreich gewachsen. Aber bei dem mit der "Grauen
Salbe" behandelten Furunkel wurde die Menge des Eiters stark vermindert und die kul
tivierten Kolonien waren sehr gering.
Daraus kann man schliessen, dass die "Graue
Salbe" auf das Wachstum der Staphylokokken bedeutend hemmend wirkt. Dieselbe
Wirkung wurde auch bei "Zecamin" konstatiert.
2) Und die Virulenz der Staphylokokken wurde bei der "Grauen
Salbe" mehr
deutlicher abgeschwacht, als bei der Kontrolle.
3) Auch konnte ich die direkte Wirkung der "Grauen Salbe" auf die Staphylokok
ken nachweisen, indem ich ein Stuckchen der "Grauen
Salbe" in die Mitte der Agar
platte legte, die mit Bakterien verstrichen wurde, d. h. auf der Agarplatte waren keine
Kolonien innerhalb des runden Hofes rings um die "Grauen Salbe" in der Entfernung
von einigen Zentimetern sichtbar.
Solch direkte Wirkung konnte ich bei "Zecamin"
fast gar nicht nachweisen.
4) Ich habe weiter festgestellt, dass die das Wachstum der Bakterien hemmende
Wirkung der Salbe nicht nur von der direkten Wirkuug, sondern auch von dem durch
die Warme verdunsteten Quecksilberdampf hervorgerufen wird.
(Autoreferat)
内
容
目
次
第1章 緒
言
第2章 病理學的檢索
第1節 灰 白軟膏 ノ人工的〓 ニ及 ボス影響
第1項 本節 概説
第2項 實驗 材料 及 ビ檢 査方法
第3項 實驗成績
第4項 本節總括
第2節 灰 白軟膏 ノ正常皮膚 ニ及 ボス影響
第1項 本節概 説
第2項 實驗材料及 ビ檢査 方法
第3項 實驗成績
第4項 本節總 括
第3章 細菌學的檢 索
第1節 灰 白軟膏 ノ人工 的〓 中 ノ葡萄状球 菌 ニ及
ボス 影 響第1項 本節 概説
125
第2項 實 驗材料 及 ビ檢 査方法
第3項 實 驗成績
第4項 本節總括
第2節 灰白軟膏 ノ直 接 葡 萄 状 球 菌 ニ及 ボス影
響
第1項 本節概説
第2項 實驗 材料 及 ビ檢 査方法
第3項 實驗 成績
第4項 本節 總括
第3節 灰 白軟膏 ヨ リ氣散 スル水銀蒸 氣 ノ葡萄状
球菌 ニ及 ボス影響
第1項 本節概説
第2項 實驗材料及 ビ檢査方 法
第3項 實驗成績
第4項 本節 總括
第4章 總
括
第5章 結
論
主要文獻
第1章
緒
言
灰 白 軟膏 ハ黴 毒竝 ニ毛 虱 ノ驅 除 劑 トシテ用 ヒ ラル ル ノ ミナ ラズ,消 炎 劑 トシテ蜂 〓 織 炎,淋
巴腺 炎 及 ビ腦 膜,漿 液 膜,眼 等 ノ炎 症 ニ外 用 セ ラル ル コ トハ既 ニ周 知 ノ事 實 ナ リ.
1926年K.
Junkermannハ
之 ヲ〓,癰 ニ用 ヒテ卓 效 ア ル コ トヲ 發表 セ リ.而 シテ 本軟 膏 ハ 單
ニ多 ク ノ軟 膏 劑 トシテ ノ作 用 ニ止 マ ラ ズ,血 液 傳 染 ニ對 シテ モ直接 解 毒 作 用 ヲ及 ボ スモ ノ トシ
テ推 獎 セ リ.
次 ギ テTh. Zechlinモ 本 劑 ヲ賞 用 シ,局 所 ノ充 血 ヲ惹 起 ス ル ノ ミナ ラズ,氣 散 セル 水 銀 蒸 氣
ハ 特 殊 ナル 深 達 作 用 ヲ呈 ス ル外,全 身 的 ニ刺戟 作用 ヲモ呈 スル モ ノ ナ ラ ン ト想 像 セ リ.
恩 師 津 田 数授 モ亦既 ニ本 劑 ノ〓 及 ビ癰 ノ治 療 ニ對 シテ ハ,多 年 御 愛 用 ノ結 果,著 效 ヲ有 ス ル
コ トヲ認 メラ レ,且 本軟 膏 ハ局 所 ニ働 キ病 原 菌 ノ毒 力 ヲ減 少 シ,其 ノ發 育 ヲ阻 止 スル モ ノ ノ如
ク,且 又 血 行 内 ニ吸 收 サ レテ細 菌 ノ血 行 内傳 染 ニ對 シ有 效 ナル モ ノ ナ ラ ン ト述 ベ ラ レタ リ.
嚮 キ ニ余 モ亦 大 ナ ル〓 及 ビ癰 ハ從 來 手 術 的療 法 ノ行 ハ レタ ル モ ノ ナ レ ド,本 軟 膏 療 法 ニ ヨ レ
バ 何等 切 開 ノ要 ナ ク無 痛 迅 速 ニ而 モ瘢 痕 ヲ殘 サ ズ治 癒 セ シ メ得 ルモ ノ ナ ル コ トヲ報 告 セ リ.
然 レ ドモ之 等 ノ總 ベ テ ハ何 レモ臨 牀 的 經驗 ニ立 脚 シ誠 ニ貴 重 ナル文 獻 ナ リ ト信 ズル モ,未 ダ
實 驗 的 研究 ヲ缺 キ,從
ツテ明 快 ナ ル價 値 批 判 ヲ下 ス ヲ得 ズ 隔 靴〓 痒 ノ感 ナ キ能 ハ ズ,依 ツ テ余
ハ 先 ヅ之 ガ精細 ナル 病 理 學 的 竝 ニ細 菌 學 的 研 究 ヲ企 テ,之
ガ臨牀 的效 果 ヲ立 證 セ ン トシ本 實 驗
ヲ企 圖 セ リ.尚 ホ之 ト「ゼ カ ミ ン」(之 ハ無 水 硫 酸 「マ グ ネ シウ ム」ニ無 水 「グ リセ リ ン」及 ビ硼 酸
ヲ配 シタ ル泥 膏 ニ シテ〓,癰
ニ對 シテ 甚 ダ有效 ナ リ ト稱 セ ラル ル モ ノ ナ リ.)ト ノ優 劣 ヲモ 比 較
考 察 セ ン トセ リ.
第2章
病 理 學 的 檢 索
第1節
灰白軟膏ノ人工的〓ニ及ボス影影響
第1項
本 節 概 説
126
〓 ニ對 スル灰白軟膏療 法 ノ實驗的研 究(第1報)
339
既 ニ周 知 ノ如 ク,〓 トハ葡 萄 状球 菌 ガ 毛 根 ヨ リ侵 入 シ,毛 嚢 及 ビ之 ニ附 隨 スル 皮 脂腺 竝 ニ 其 ノ周 圍 ノ 皮 下脂 肪 組 織 ヲ胃 ス所 ノ限 局 性 急性 皮 膚 疾 患 ナ リ. 〓 ヲ動 物皮 膚 ニ於 テ人 工 的 ニ 作 製 スル コ トハ 至 離 ナ レバ,余 ハ黄 色葡 萄 状球 菌 ヲ皮 下 ニ注 入 ス ル コ ト (之 ハ 恩 師 津 田 教 授 ガ1922年 皮 下 炎 症 ヲ檢 セ ラル ル タ メ,白 鼠 ノ脊 部 皮 下 ニ種 々 ナル 肺 炎 菌,連 鎖 状 球 菌 ヲ注入 シ,時 間 的 ニ 局所 皮 膚 ヲ取 リ,共 ノ組 織 標 本 ヲ作 製 セ ラ レ タル 方法 及 ビ注 意 ニ從 フ事 トナ セ リ.) ニ ヨ リ〓 ニ類 似 セ シ メ ン トセ リ.勿 論 〓 ト同 一 ノ モ ノニ非 ザ レ ドモ 略 ポ ソ レ ニ近 キ 症 状 ヲ得.而 モ 余 ノ 目的 ハ之 ニ對 ス ル灰 白 軟膏 ノ有 效 作 用 ヲ比較 考 察 セ ン トス ル ヲ 目 的 トナ ス モ ノニ シテ,其 ノ皮 下 ニ注 入 セ ル 菌 及 ビ其 ノ周 圍 組 織 、 白 血 球 等 ノ態 度 ヲ病 理 學 的 ニ檢 索 シ,以 テ 灰 白軟 膏 ノ〓 ニ及 ボ ス影 響 ヲ推 定 スル ハ 敢 テ 不 當 ナ ラズ ト信 ジ,本 實 驗 ヲ施 行 セ リ. 尚 ホ 且「ゼ カ ミ ン」ニ ヨ リテ モ同 様 治 療 ヲ行 ヒ比 較 對 照 トナ セ リ.第2項
實驗材料及 ビ檢査方法
實 驗 動 物 ハ 健 康 ナル4-500gノ 「モ ル モ ツ ト」ニ シ テ,實 驗 部 位 ハ 黒 色 ナラ ザ ル側 腹 壁 ヲ使 用 セ リ.黒 色 ナ ル モ ノハ 肉 眼 的 ニ其 ノ症 状 ヲ見 分 ケ難 ケ レ バ ナ リ.側 腹 壁 使 用 ハ濕 布,軟 膏 塗 布 ニ便 ナ ル ノ ミナ ラ ズ,標 本 作成 ニ至 極 便 ナ レ バ ナ リ. 黄 色 葡 萄 状 球 菌 ハ數 日前 某 患 者 病 竈 ヨ リ採取 シ タ ル モ ノ ニ シテ,當 津 田外 科研 究 室 ニ於 テ培 養 セ シ モ ノヲ使 用 セ リ. 注 射針 ハ 煮 沸 消 毒 ヲナ セ ル1/3注射 針 ニ シテ,注 射 筒 ハ 「ツ ベル ク リ ン」注射 器 ヲ使 用 セ リ. 注 射 部 位 ハ 注意 深 ク毛 ヲ剪 截 シ剃 毛 シ タル 後,可 及 的 皮 膚 刺 戟 ヲ避 クル タ メ,極 小 部 ノ ミニ於 テ 沃 度第1圖
「モ ル モ ツ ト」側 腹 壁 ニ 「ガ ー ゼ 」ヲ縫 着 セ ル 状 態 ヲ示 ス 丁 幾 ,酒 精 消 毒 ヲ行 ヘ リ. 次 ギテ 該 菌 ノ1白 金耳 ヲ食 鹽 水1ccニ 稀 釋 シ タル モ1ヲ0.05cc宛 各 「モ ル モ ツ ト」 ノ側 腹 壁 皮 下 ニ注 入 セ リ.本 浮 游 液 ハ使 用 ノ都度 ヨ ク振 盪 シ平 等 混 和 ニ努 メ タ リ.其 ノ際 浮游 液 ノ注 入 セ ラ レタ ル ヤ 否 ヤ ハ生 ズ ル 「ク ワ ツデ ル」 ニ ヨ リ知 リ得 タ リ.其 ノ「ク ワ ツデ ル」 ノ中心 ニ墨 汁 ヲ點 状 ニ塗 布 シ標本 作 製 ノ 便 トナ セ リ. 本 節 記 載 ノ實 驗 ニ於 テ,即 チ灰 白軟 膏 ノ人 工 的 〓 ニ及 ボ ス影 響 ヲ病 理 學 的 ニ檢 セ ン タ メ ニ使 用 セ シ動 物 數 ハ17匹,之 ヲ對 照 動 物 群,灰 白軟 膏 治療 動 物 群 及 ビ「ゼ カ ミ ン」治療 動 物 群 ノ3群 ニ分 テ リ.以 後 對 照 動 物 ヲ便 宜 上KT,灰 白 軟 膏 治 療 動 物 ヲGT,「 ゼ カ ミ ン 」 治 療 動 物 ヲZTト 略 記 シ,其 ノ1日 後 ノ モ ノ ヲKT (1), GT (1), ZT (1),其 ノ2日 後 ノ モ ノ ヲKT (2), GT (2), ZT (2)及 ビ 其 ノ3日 後, 4日 後 ノ モ ノ ヲ 夫 々KT (3), GT (3), ZT (3), KT (4), GT (4), ZT (4)ナ ル 略 號 ヲ 用 ヒ タ リ. KT群 ハ 注 射 ノ ミ ヲ 行 ヒ,其 ノ上 ニ 4ツ 折 ノ 約5cm2ノ 「ガ ー ゼ 」 ヲ以 テ 蔽 ヒ,之 ヲ 實 驗 病 竃 ニ 影 響 無 キ 遠 隔 部 ノ 皮 膚 ニ縫 着 セ リ(第1圖 參 照).GT群 ハ 注 射 ニ ヨ リ生 ゼ シ 「ク ワ ツ デ ル 」 ノ 上 ニ灰 白 軟 膏 ヲ2cm2ノ 「リ ン ト」布 ニ 約2mmノ 厚 サ ニ塗 布 セ ル モ ノ ヲ 當 テ,更 ニ1%醋 酸 礬 土 水 ニ テ 濕 シ タ ル 前 同 様4ツ 折 「ガ ー ゼ 」ヲ 以 テ 蔽 ヒ 濕 布 トナ セ リ. 本 「ガ ー ゼ 」ハ 皮 膚 ニ 縫 着 ス ル コ ト ニ ヨ リ 固 定 セ リ. 灰 白 軟 膏 ハ1日2囘 塗 布 交 換 ヲ ナ シ,醋 酸 礬 土 水 ハ 之 ヲ 温 メ,其 ノ上 ヨ リ1日5-6囘 濕 シ タ リ. ZT群 ハ 「ク ワ ツ デ ル 」ノ上 ニGTノ 場 合 ト同 様 「リ ン ト」布 ニ 塗 布 セ ル 「ゼ カ ミ ン」 ヲ 當 テ,其 ノ上 ヨ リ KTノ 場 合 ト同 様4ツ 折 「ガ ー ゼ 」 ヲ 以 テ 蔽 ヒ タ リ. 「ゼ カ ミ ン」 ハ1日5-6囘 塗 布 交 換 ヲ ナ セ リ(「 モ ル モ ツ ト」ガ 體 ヲ 曲 グ ル コ ト 及 ビ 「ゼ カ ミ ン」 ノ乾 燥 シ 易 キ コ ト等 ノ タ メ 脱 離 シ易 キ タ メ 度 々 交 換 セ リ) カ ク ノ如 ク 處 置 シ タ ル 「モ ル モ ツ ト」 ヲ1日 後, 2 日 後, 3日 後, 4日 後 ト區 別 シ,各 々 ヲ「ク ロ ロ ホ ル ム 」 吸 入 ニ テ 屠 殺 シ,其 ノ注 射 セ シ部 ノ皮 膚 ヲ 腹 壁 筋 ト共 ニ 廣 ク 切 除 シ,第2圖 ノ如 ク 厚 紙 ニ留 針 ヲ 以 テ 固 定 セ リ.
第2圖
(A)
(B)
切 除 セ ル 局 所 皮 膚 ヲ 固 定 セ ル 状 態 Aハ 上 方 ヨ リ, Bハ 其 ノ側 方 ヨ リ見 タル 圖 之 等 ヲ 直 チ ニ10%ノ 「フ オ ル マ リ ン」 水 ニ 投 ジ 固 定 セ ル 上,型 ノ如 ク 「バ ラ フ イ ン」切 片 ヲ作 製 セ リ. 之 ヲ 「へ マ ト キ シ リ ン ・エ オ ジ ン」重 複 染 色 及 ビGram 氏 染 色 ヲ 施 シ 檢 シ タ リ.第3項
實
驗 成
績
1日 後 所 見 I) KT (1) Nr. 1. 白(茶)色 性 〓 體 重390g 肉 眼 的 所 見; 局 所 ニ示 指 頭 壓大 ノ發 赤 ヲ認 メ,局 所 熱 感 及 ビ超 米 粒 大 ノ輕 度 ノ硬 結 ヲ觸 知 シ得 タ リ. 顯 微 鏡 的 所 見; 「ヘ マ トキ シ リン・エ オ ジ ン」 染 色 標 本 所 見(以 下 HE所 見 ト略 記 ス),局 所 皮 膚 肥 厚 ナ カ リキ.皮 下 組 織 内 ニハ 樹 枝 状 ニ限 局 セ ル 白 血 球 集 團 及 ビ其 ノ下 方 ノ上 層 筋 層 間 結 締 織 内 ニ汎 發 性 ニ 白血 球 浸 潤 ア リ, 之 等 白血 球 集 團 部又 ハ其 ノ周 圍 ニ於 テ 少 數 ノ充 血血 管 ヲ認 メ タ レ ド,組 織 内 出 血 及 ビ上 層 筋 纎 維 ノ變 化 等 ハ 認 メザ リキ. Gram氏 染 色 標 本 所 見(以 下G所 見 ト略 記 ス),白 血 球 集 團 部 内 ニハ 汎 發 性 ニ多 數 ノ葡萄 状 球 菌 ヲ認 メ〓 ニ對 スル灰 白軟膏療 法 ノ實 驗的 研究(第1報)
341
タ リ. Nr. 2. 白(茶 黒)色 性 ♀ 體 重450g 肉 眼 的所 見; 局所 ニ示 指頭 壓 大 ノ發 赤 ヲ認 メ,且 輕 度 ノ局 所 熱 感 及 ビ超 米粒 大 ノ硬 結 ヲモ觸 知 シ得 タ リ. 顯 微 鏡 的 所 見; HE所 見,輕 度 ノ局 所 皮 膚 肥 厚 ヲ認 メ タ リ.注 射 部 位 ノ皮 下 組 織 及 ビ上 層 筋 層 間 ニ各 々 白 血球 集 團 ア リ,之 ニ接 ス ル部 ニ多 數 ノ「エ オ ジ ン」ニ均 等 ニ染 色 セ ラ レ タル筋 纎 維 ア リキ.之 等 白血 球 集 團 ノ周 圍 ニ ハ少 數 ノ充 血血 管 ヲ認 メ,其 ノ血 管 内 ノ白 血球 ハ管 壁 ニ近 ク存 ス ル傾 向 ヲ有 セ リ. G所 見,白 血 球 集 團 内 ニハ 汎發 性 ニ多 數 ノ葡 萄 状 球 菌 ヲ認 メ得 タ リ. II) GT (1) Nr. 3. 白(茶)色 性 〓 體 重500g 肉 眼 的 所 見; 局 所 ニ小 指 頭 壓 大 ノ發 赤 ヲ認 メ,甚 ダ輕 度 ノ局 所 熱 感 及 ビ米 粒 大 ノ輕 度 ノ硬 結 ヲ觸 知 シ得 タ リ. 顯 微 鏡 的 所見; HE所 見,輕 度 ノ局 所 皮 膚 肥 厚 ア リキ.注 射 部 位 ノ皮 下組 織 内 ニ 限 局 セ ル 白 血 球集 團 ア リ,宛 モ樹 枝 状 ノ觀 ヲ呈 セ リ.其 ノ大 キ サKT (1)ト 大 差 ナ カ リ キ.コ ノ外 ニ皮 下 組織 内 ニ 輕 度 ニ點 在 セ ル 白 血球 浸 潤 ヲ認 メ タ レ ド,上 層 筋 層間 ニハ 白 血球 浸 潤 ハ甚 ダ 僅 少 ナ リキ.皮 下 組 織 内 ニ限 局 セ ル 白 血球 集 團 ノ周 圍,殊 ニ其 ノ表 皮 側 ニ於 テ,多 數 ノ充 血 血 管 ヲ認 メ タ リ.其 ノ内 ノ 白血 球 ハ血 管 壁 ニ近 ク存 ス ル傾 向 ヲ 有 セ リ.又 白 血球 集 團 ノ下 方 ニ於 ケ ル筋 纎 維 ハ2, 3 「エ オ ジ ン」ニ均 等 ニ染 色 セ ラ レ タ ル ヲ 見 タ リ. G所 見,白 血球 集 團 内 ニハ 汎 發 性 ニ多 數 ノ大 小 不 同 ノ葡萄 状 球 菌 ヲ認 メ タ リ. Nr. 4. 白(茶 黒)色 性 ♀ 體 重450g 肉 眼 的 所見; 局 所 ニ 小 指 頭 壓 大 ノ輕 度 ノ發 赤 ヲ認 メ,米 粒 大 ノ 硬 結 及 ビ輕 度 ノ局 所 熱 感 ヲ觸 知 シ得 タ リ. 顯 微 鏡 的 所 見; HE所 見,局 所 皮 膚 肥 厚 ナ カ リキ.注 射 部 位 ノ皮 下組 織 ニ主 トシテ 限 局 シ,且 樹 枝 状 ニ排 列 セ ル 白 血 球 集 團 ア リ.其 ノ集 團 ノ大 キ サKT (1)ニ 比 シ大 差 ナ カ リキ.コ ノ下 方 ノ上 層 筋 層 間 結 締 織 内 ニ モ輕 度 ノ白 血球 浸 潤 ヲ認 メ タ リ.之 ト上 方 ノ白 血 球 集 團 ト ノ間 ニ「エ オ ジ ン」ニテ 均 等 ニ染 色 セ ラ レタル 筋 纎 維 ヲ可 成 リ多 數 ニ認 メ タ リ. III) ZT (1) Nr. 5. 茶(白 黒)色 性 ♀ 體 重410g 肉 眼的 所 見; 局 所 ニ示 指 頭壓 大 ノ發 赤 ヲ認 メ,輕 度 ノ局 所 熱 感 及 ビ超 米 粒 大 ノ硬 結 ヲ觸 知 シ得 タ リ. 顯 微 鏡 的 所 見; HE所 見,局 所 皮 膚 肥 厚 ナ カ リキ.皮 下組 織 内 ニ 白血 球 ノ寧 ロ 扁 平 状 ニ シテ 樹 枝 状 ニ集 合 セ ル ヲ認 メ,其 ノ集 團 ノ大 キ サ ハ 略 ボKT (1)又 ハGT (1)ト 同 様 ナ リキ.尚 ホ上 層 筋 層 間結 締 織 内 ニ白 血 球 浸 潤 ヲ認 メ タ リ.皮 下 白 血球 集 團 ノ周 圍及 ビ其 ノ上 ノ眞 皮 層 殊 ニ其 ノ表 皮 層 ニ近 ク少 數 ノ充 血 血 管 ヲ認 メ タ リ.皮 下 及 ビ筋 層 間 白 血球 集 團 ノ間 ニ於 ケル2, 3筋 纎 維 ハ「エ オ ジ ン」エ均 等 ニ染 色 セ ラレ タ リ. G所 見,白 血 球 集 團 内 ニ大 小 不 同 ノ葡 萄 状 球 菌 多 數 存 在 シ,白 血 球 ニ ヨ リ喰 菌 セ ラ レタ ル モ ノ ヲ モ認 メ タ リ. Nr. 6. 茶(白)色 性 〓 體 重385g 肉 眼 的所 見; 局所 ニ示 指 頭 壓 大 ノ發 赤 ヲ認 メ,輕 度 ノ局 所 熱 感 及 ビ超 米 粒 大 ノ硬 結 ヲ觸 知 シ得 タ リ. 顯 微 鏡 的 所 見; EE所 見,局 所 皮 膚 肥厚 ナ カ リキ.皮 下組 織 内 ニ 限 局 シ樹 枝 状 ニ廣 ク存 在 セ ル所 ノ, KT (1)ノ ソ レ ト略 ボ相 等 シキ大 キ サ ヲ有 ス ル 白血 球 集 團 ア リキ.コ ノ周 圍 ニハ 多 數充 血血 管 ヲ認 メ タ リ.上 層 筋 層 間 ニ 於 テ 白 血球 浸 潤 ハ認 メラ レザ レ ド,皮 下 ニ於 テ ハ 汎 發 性 ニ存 ス ル ヲ認 メ得 タ リ.其 ノ下方 ニ數 箇 ノ 「エ オ ジ ン」 ニ均 等 ニ染 色 セ ラ レ タル筋 纎 維 ヲ見 タリ. G所 見,白 血球 集 團 内 ニ葡 萄 状 球 菌 ハ相 當 多 數 存 在 セ リ. 2日 後 所 見 I) KT (2) Nr. 7. 白(茶 黒)色 性 ♀ 體 重450g 肉 眼 的 所 見; 局 所 ニ小 指 頭 壓 大 ノ輕 度 ノ發 赤 ヲ認 メ,皮 膚 面 ヨ リ稍 々 膨 隆 セ ル 米 粒 大 ノ硬 結 ヲ觸 知 シ得 タ リ.サ レ ド局所 熱 感 ハ殆 ド認 メザ リキ. 顯 微 鏡的 所 見; HE所 見,局 所 皮 膚 稍 々肥 厚 セ リ.皮 下 組 織 及 ビ ソレ ニ接 スル 上 層筋 層 間 結 締 織 内 ニ膿 瘍 形 成 ア リ キ.更 ニ後 者 ノ兩 端 ヨ リ汎 發 性 ニ白 血 球 浸 潤 ア リ. 膿 瘍 ノ周 圍 ニ ハ 所 々 ニ 充 血 血 管 及 ビ組 織 内 出 血 ヲ認 メ タ リ.上 下2箇 ノ膿 瘍 間及 ビ下 方 膿 瘍 下 ニハ 「エ オ ジ ン」 ニ均 等 ニ染 色 セ ラ レタル 多 數 ノ筋 纎 維 ヲ見 タ リ. G所 見,兩 膿 瘍 内 ニ平 等 ニ大 小多 數 ノ「グ ラ ム」陽 性 ノ球 菌 ヲ認 メ タ リ. II) GT (2) Nr. 8. 白(茶)色 性 ♀ 體 重400g 肉 眼 的 所 見; 局 所 ニ 發 赤,熱 感 共 ニ ナ ク,米 粒 大 ノ硬 結 ヲ觸 知 シ得 タル ノ ミ. 顯 微 鏡 的所 見; HE所 見,局 所 皮 膚 肥 厚 ナ カ リキ.皮 下 組 織 内 ニ 白 血 球 ノ輕 度 ノ浸 潤 ア リ,其 ノ境 界 ハ 不 明 ニ シテ 樹 枝 状 ヲ呈 セ リ.多 數 ノ白 血球 ハ 破 壊 セ リ.筋 層 ニハ 著變 ナ ク,周 圍 ノ血 管 ハ充 血 セ ザ リキ.即 チ炎 症 現 象 ハ消退 ノ形 ヲ呈 セ リ. G所 見,白 血球 集 團 部 ニ於 テ多 數 ノ葡 萄 状 球 菌 及 ビ多 數 ノ喰 菌 白 血 球 ヲ認 メ タ リ. III) ZT (2) Nr. 9. 白(茶)色 性 〓 體 重380g 肉 眼 的所 見; 局 所 ニ小 指 頭 壓 大 ノ發 赤 ヲ認 メ,輕 度 ノ局 所 熱 感 及 ビ超 米 粒 大 ノ稍 々皮 膚 面 ヨ リ膨 隆 セ ル硬 結 ヲ觸 知 シ得 タ リ. 顯 微 鏡 的 所 見; HE見,局 所 皮 膚 肥 厚 ヲ認 メタ リ.皮 下組 織 ニ 一 大 白血 球 集 團 ア リ,共 ノ大半 ハ 膿 瘍 ヲ形 成 シ,一 部 外 界 ニ漏 膿 セ ン トセ リ.其 ノ殘 部 ハ 樹 枝 状 ニ排列 シ,破 壊 セル 白 血 球 ヲ 可成 リ多 數 包容 セ リ.コ ノ一 大 白 血球 集 團 ノ周 圍 ニハ 多 數 ノ充 血 セ ル 血管 ヲ認 メ タ リ.サ レ ド筋 層 間 白 血 球 浸 潤 ハ甚 ダ僅 少 ナ リキ. 該 白 血球 集 團 ノ下 方 ニハ「エ オ ジ ン」ニ均 等 ニ染 色 セ ラ レ タル筋 纎 維 多 數 存在 セ リ. G所 見 膿 瘍 内 ニ大 小 不 同 ノ「グ ラ ム」陽 性 ノ球 菌 稍 々多 數 存 在 シ,又 所 々 ニ白 血球 ニ ヨ リ喰 菌 セ ラ レ タル ヲ認 メ タ リ. 3日 後 所 見 I) KT (3) Nr. 10. 白(黒 茶)色 性 〓 體 重400g 肉 眼 的 所見; 局 所 ニ小 指 頭 壓 大 ノ輕 度 ノ發 赤 ヲ認 メ,輕 度 ノ局 所 熱 感 及 ビ皮膚 面 ヨ リ稍 々膨 隆 セ ル小 豆 大 ノ硬 結 ヲ 觸 知 シ得 タ リ. 顯 微 鏡 的 所 見; HE所 見,相 當 度 ノ局 所 皮 膚 肥 厚 ヲ認 メ タ リ.
〓 ニ對 ス ル灰 白 軟 膏 療 法 ノ實 驗 的 研 究(第1報) 343
第3圖
3日 後 ノ對 照 動 物(Nr. 10)局 所 皮 膚 組 織 標 本
aハ 膿 瘍, bハ 白 血 球 集 合 團,「 ヘ マ ト キ シ リ ン ・エ オ ジ ン 」染 色, Zeiss Obj. 3.5㎝ (f), Ok.ナ シ, KL. 35.0cm,約15倍 擴 大 第3圖 ニ於 テ 明 カ ナ ル如 ク,主 トシテ 皮 下 組 織 ニ 於 テ,一 部 ハ 眞 皮,表 皮 層 ニ及 ブ所 ノ, KT (2)ヨ リ 更 ニ大 ナ ル膿 瘍(a)ヲ 形 成 セ リ.一 部 漏 膿 セ ル ヲ認 メ タ リ.上 筋 層 間 ニ扁平 紡 錘 状 ノ白 血球 集 團(b)ア リ.膿 瘍 ノ周 圍 殊 ニ膿 瘍 ト筋 層 間 白 血球 集 團 トノ間 及 ビ筋 層 間 白血 球 集 團 ノ下 方 ニ於 テ 各血 管 ノ充 血顯 著 ニ シテ,且 「エ オ ジ ン」ニ均 等 ニ染 色 セ ラ レ タル多 數 ノ筋 纎 維 ヲ見 タ リ.膿 瘍 中 ニハ少 數 ノ「エ オ ジ ン」 嗜 好 白 血 球 ヲ認 知 シ得 タ リ. G所 見,膿 瘍 内 ニ ハ多 數 ノ葡 萄 状 球 菌 存 シ,其 ノ 球 菌 ノ一 部 ハ 破 壞 セ ラ レテ 粉 末 状 ヲナ シ,一 部 ハ 新 生 セ ラレ タ リ ト思考 サ ル ル所 見 ヲ得 タ リ.又 白 血 球 ノ喰 菌 現 象 認 メ ラ レ,就 中 筋 層 間 ノ白血 球 集 團 中 ニ ハ 稍 々多 數 ノ喰 菌 白 血球 存 在 セ リ. II) GT (3) Nr. 11. 白色 性 〓 體 重415g 肉 眼 的 所 見; 局 所 ニ ハ只 ダ米 粒 大 ノ硬 結 ヲ 觸 知 セ シ ノ ミ. 顯 微鏡 的 所見; HE所 見,局 所 皮 膚 肥厚 ナ カ リキ. 第4圖 ニ 於 テ 明 カナ ル如 ク,皮 下 組 織 内 ニKT (3) 及 ビ後 述 ノZT (3)ニ 比 シ 遙 ニ小 ナ ル膿 瘍(a)ア リ. 皮 下 及 ビ上筋 層 間 結 締 織 ノ白血 球 浸 潤 ハ甚 ダ輕 度 ニ シテ,且 筋 纎 維 ニ變 化 ナ ク,膿 瘍 周 圍 ノ充 血血 管 モ 僅 少 ナ リキ.即 チ炎 症 現 象 ハ消 退 ノ形 ヲ呈 セ リ. G所 見,膿 瘍 中 ニ尚 ホ相 當 多 數 ノ葡 萄 状 球 菌 及 ビ 多 數 ノ喰 菌 白 血球 ヲ認 メ タ リ. III) ZT (3) Nr. 12. 白(茶 黒)色 性 〓 體 重430g 肉 眼 的 所見; 局 所 ニ小 豆 大 ノ皮 膚 面 ニ稍 々 膨 隆 セ ル硬 結 ア リキ
顯 微 鏡 的 所 見; HE所 見,局 所 皮 膚 ハ 相 當 度 ニ肥 厚 セ リ.
第4圖
3日 後 ノ灰 白 軟 膏 治 療 動 物(Nr. 11)局 所 皮 膚 組 織 標 本
aハ 膿 瘍,「 ヘ マ ト キ シ リ ン ・エ オ ジ ン 」染 色, Zeiss Obj. 3.5cm (f), Ok.ナ シ, KL. 34.5cm,約15倍 擴 大
第5圖
3日 後 ノ「ゼ カ ミ ン」治 療 動 物(Nr. 12)局 所 皮 膚 組 織 標 本
aハ 膿 瘍,「 ヘ マ ト キ シ リ ン ・エ オ ジ ン」染 色, Zeiss Obj. 3.5cm (f), Ok.ナ シ, KL. 35.0cm,約15倍 擴 大
〓 ニ對 ス ル灰 白 軟 膏 療 法 ノ實 驗的 研 究(第1報) 345 第5圖 ニ於 テ 明 カ ナ ル 如 ク皮 下 ニ一 大膿 瘍(a)ア リ,其 ノ大 キ サKT (3)ヨ リ稍 々大 ナ レ ド,皮 下 及 ビ筋 層 間 ニ於 ケル 白 血球 浸 潤 ハKT (3)ニ 比 シ遙 ニ 僅 少 ナ リキ.膿 瘍 周 圍 ノ充 血 血 管 多 數 ニ シテ,膿 瘍 下 ノ筋 纎 維 稍 々傷 害 サ レ,且 其 ノ部 ノ結 締 織 細胞 ノ 腫 脹 ヲ來 セ リ.膿 瘍 ノ中央 ニハ 多 數 ノ「エ オ ジ ン」嗜 好 白 血球 ヲ認 メ タ リ. G所 見,葡 萄 状 球 菌 ハ膿 瘍 ノ周 邊 ニ多 ク,一 部 ハ 普 通 大 ナ レ ド,大 部 分 ハ破 壞 セ リ. ZT (2)ニ 比 シ其 ノ菌 數 ヲ減 少 セ リ. 4日 後 所 見 I) KT (4) Nr. 13. 白(茶 黒)色 性 ♀ 體 重500g 肉 眼 的 所 見; 局 所 ニ小 豆 大 ノ稍 々皮 膚 面 ヨ リ膨 隆 セ ル硬結 ヲ觸 知 セ リ. 顯 微 鏡 的 所見; HE所 見.相 當 度 ノ皮膚 肥 厚 ヲ認 メ タ リ.
第6圖
4日 後 ノ對 照 動 物(Nr. 13)局 所 皮 膚 組 織 標 本a, a´ハ 膿 瘍,「 へ マ ト キ シ ン ・エ オ ジ ン 」染 色, Zeiss Obj. 3.5cm (f), Ok.ナ シ. KL. 34.0cm,約15倍 擴 大 注 射 部 位 ノ皮 下 組 織 ニ網 状 排 列 ヲ ナ セ ル 白 血球 集 團 ア リ,且 ソレ ニ續 キ其 ノ上 方 ノ眞 皮 層 ヨ リ表 皮 層 ニ亙 リテ 大 ナ ル膿 瘍 形 成(a)ア リ,其 ノ膿 瘍 ノ一 部 ハ外 界 ト交 通 セ リ.上 筋 層 間 ニ モ亦 紡 錘 状 ヲ呈 セ ル 一 大膿 瘍(a´)ヲ 認 メ,更 ニ其 ノ兩 端 ヨ リ汎 發 性 ノ蜂 〓 織 炎様 白 血球 浸 潤 ア リキ.之 等 膿 瘍 ノ周 圍 ニ於 テ ハ 出 血,充 血共 ニ著 明 ニ シテ,其 ノ膿 瘍 間 ノ筋纎 維 及 ビ 筋 層 間膿 瘍 ノ下 方 ニ於 ケ ル 筋纎 維 ハ多 數 「エ オ ジ ン」 ニ均 等 ニ染 色 セ ラ レタル ヲ認 メ タ リ. G所 見,膿 瘍 中 ニ於 テ 多 數,漏 出 セ シ膿 汁 中 ニ 於 テ モ可 成 リ多 數 ノ「グ ラ ム」陽 性 ノ球 菌 ヲ認 メ タ リ. 筋 層 間 ノ膿 瘍 中 ニ於 テ モ亦 可成 リ多 數 ノ葡萄 状 球 菌 ノ破 壊 セル モ ノ ア リキ. Nr. 14. 白(黒)色 性 〓 體 重420g 肉 眼 的 所 見; 局 所 ニ小 豆 大 ノ皮 膚 面 ヨ リ判 然 ト膨 隆 セ ル硬 結 ア 133
リキ.サ レ ド發 赤,熱 感 共 ニ認 メ ザ リキ. 顯 微 鏡 的 所 見; HE所 見,局 所 皮 膚 肥 厚 顯 著 ナ リキ.皮 下 ニ一 大 膿 瘍 ヲ形 成 シ,其 ノ膿 瘍 ノ下 方 ノ筋 層 間 ニ モ小 膿 瘍 存 セ リ.其 ノ周 圍 ニハ 多 數 ノ充 血 血管,筋 層 ニ於 テ 所 々 ニ組 織 内出 血,多 數 ノ「エ オ ジ ン」ニ均 等 ニ染 色 セ ラレ タル筋 纎 維 ヲ認 メ タ リ. G所 見,大 小 不同 ニ シテ 且實 ニ多 數 ノ葡 萄 状 球 菌 ヲ膿 瘍 中 ニ 認 メ タ リ. II) GT (4) Nr. 15. 白(茶)色 性 ♀ 體 重410g 肉 眼 的 所 見; 米 粒 大 ノ硬 結 ヲ 觸 知 シ得 タ ル ノ ミ. 顯 微 鏡 的 所 見; HE所 見,局 所 皮 膚 肥 厚 ナ カ リ キ.
第7圖
4日 後 ノ灰 白軟 膏 治 療 動 物(Nr. 15)局 所 皮膚 組 織 標 本aハ 膿 瘍,「 へ マ ト キ シ リ ン ・エ オ ジ ン 」染 色, Zeiss Obj. 3.5cm (f), Ok.ナ シ, KL. 34.0cm,約15倍 擴 大 皮 下 組 織 内 ニ長 橢 圓 形 ノ膿 瘍(a)ア リ キ.上 筋 層 間 及 ビ膿 瘍 周 圍 ノ皮 下 組 織 ニ於 テ 甚 ダ輕 度 ノ白 血球 浸 潤 ヲ認 メ タ リ.筋 纎 維 ノ變 化 ナ ク,膿 瘍 ノ周 圍 殊 ニ其 ノ下 方 ニ於 テ少 數 ノ充 血 血 管 ヲ認 メ タ ル ノ ミ. G所 見,膿 瘍 中 ニ葡 萄 状 球 菌 殆 ド認 メラ レズ,只 ダ 膿 瘍 ノ周 邊 部 ニ僅 ニ個 々 ニ散 在 セ ル モ ノヲ認 メ タ リ. Nr. 16. 白色 性 ♀ 體 重450g 肉 眼 的 所 見; 米 粒 大 ノ硬 結 ヲ觸 知 シ得 タ ル ノ ミ. 顯 微 鏡 的 所 見; HE所 見,局 所 皮 膚 稍 々 肥厚 セ リ.皮 下 組 織 内 ニ 稍 々 大 ナ ル 長 橢 圓 形 ノ膿 瘍 ア リ,其 ノ周 圍 ニ於 ケ ル 白 血 球 浸 潤 ハ 甚 ダ僅 少 ナ リキ. III) ZT (4) Nr. 17. 白(茶)色 性 ♀ 體 重420g 肉 眼 的 所 見; 局 所 皮 膚 面 ヨ リ膨 隆 セ ル小 豆 大 ノ硬 結 ア リ,一 部 膿 汁 排 出 セ ラル ル ヲ認 メ タ リ. 顯 微 鏡 的所 見; HE所 見,局 所 皮 膚 肥 厚 顯 著 ナ リキ.
〓 ニ對 スル灰 白軟膏療法 ノ實驗的研究(第1報)
347
第8圖
4日 後 ノ「ゼ カ ミン」治 療 動 物(Nr. 17)局 所 皮 膚 組 織標 本
aハ 膿 瘍,「 へ マ ト キ シ リ ン ・エ オ ジ ン 」染 色, Zeiss Obj. 3.5cm (f), Ok.ナ シ, KL. 35.0cm,約15倍 擴 大 第8圖 ニ於 テ 明 カ ナル如 ク皮 下 組 織 ヨ リ眞 皮 層 ニ 亙 レル一 大膿 瘍(a)ア リ,一 部膿 汁 ハ 表 皮 層 ヲ破 リ テ外 界 ニ漏 出 セ リ.膿 瘍 周 圍 ニハ 輕 度 ノ白 血球 浸 潤 及 ビ少 數 ノ充 血血 管 ヲ認 メ タ リ. G所 見,葡 萄 状 球 菌 ハ膿 瘍 内 ニ ハ少 數 ナ レ ド 漏 出 セ シ膿 汁 中 ニ尚 ホ 可成 リ多 數 存 ス ル ヲ認 メ タ リ.
第4項
本
節
總
括
I)肉 眼 的 所 見 總 括 1日 後 ニ於 テ ハ 灰 白 軟 膏 治療 動 物 局所 所 見 ハ對 照 動 物,「 ゼ カ ミ ン」治 療 動物 局所 所 見 ニ比 シテ,其 ノ 發 赤 ノ大 キ サ稍 々小 ナ ル ノ ミニテ 大 差 ナ カ リキ. 2日 後 ニ於 テ ハ對 照 動物 局所 所 見 ハ發 赤,熱 感 共 ニ存 セ シ ニ,灰 白軟 膏 動物 ノ ソ レハ カ カ ル2症 状 共 ニ ナ カ リキ.而 シテ 「ゼ カ ミ ン」治 療 動 物 ニ於 テ ハ對 照 動 物 ト其 ノ所 見 大 差 ナ カ リキ. 3日 後 ニ於 テ ハ對 照 動 物 ニハ 發 赤,熱 感 尚 ホ存 在 シ,硬 結 ハ小 豆 大 ニ シテ稍 々皮 膚 面 ヨ リ膨 隆 セ リ. 然 ル ニ灰 白軟 膏治 療 動 物 ハ 發 赤,局 所 熱感 共 ニ ナ ク, 只 ダ米 粒 大 ノ硬 結 ヲ觸 知 シ得 タル ノ ミ,而 モ皮 膚 面 ヨ リ膨 隆 セザ リキ.「 ゼ カ ミン」治 療 動物 ニ 於 テ ハ殆 ド發 赤,局 所 熱 感 ヲ認 メ ザ レ ドモ,硬 結 稍 々 大 ニ シ テ 皮 膚 面 ヨ リ膨 隆 セ リ. 4日 後 ニ於 テ ハ 大 體3日 後 所 見 ト同 様 ナ リ キ. 即 チ之 ヲ要 スル ニ灰 白 軟 膏 ハ對 照 ニ比 シ,肉 眼 的 ニ既 ニ炎 症 ヲ制 止 シ,從 ツ テ皮 膚 硬 結 ノ増 大 ヲ抑 制 シ,又 ハ 之 ヲ縮 少 セ シ ムル 作 用 ア ル事 ヲ認 メ 得 タ リ. 「ゼ カ ミ ン」ニモ カ カ ル 作 用 ア レ ド灰 白軟 膏 ニ ハ 及 バ ザ ル ガ如 シ. II)顯 微 鏡 的所 見 總括 1日 後 所 見 「(Nr. 1, 2, 3, 4, 5, 6參 照) 一 般 ニ局 所 皮 膚 肥 厚 ナ ク,タ ダ 對 照 動 物 ノ ミハ輕 度 ノ肥 厚 ヲ認 メ タ リ.皮 下 ニ於 ケル 白 血 球 集 合 ハ灰白 軟 膏 治 療 動 物,「 ゼ カ ミ ン」治 療 動 物,對 照 動 物 ノ 各 々 ニ於 テ其 ノ程 度 略 ボ同 様 ナ リキ.其 ノ他 周 圍 組 織 ノ炎 症 所 見 ニ於 テ モ大 差 ナ カ リキ.白 血 球 集 團 中 ニ存 ス ル葡 萄 状球 菌 發育 状 態 モ各 々同 様 ニ シテ 尚 ホ 多 數 ノ球 菌 ヲ認 メ タ リ. 要 ス ル ニ1日 後 ニ於 テ ハ,灰 白 軟 膏 治 療 動 物 及 ビ 「ゼ カ ミ ン」治 療 動物 ノ炎 症 状 態 ハ,對 照 動 物 ニ比 シ テ,ヨ リ多 ク抑 制 セ ラ レタ リトハ 言 ヒ難 シ. 2日 後 所 見(Nr. 7, 8, 9參 照) 對 照 動 物 及 ビ「ゼ カ ミ ン」治 療 動 物 ニ於 テ ハ稍 々皮 膚 肥 厚 ヲ認 メ タ レ ド,灰 白軟 膏 治 療 動 物 ニ於 テ ハ 之 ヲ認 メザ リキ.皮 下 白血 球 集 合 ハ 對 照 動 物,「 ゼ カ ミ ン」 治 療 動 物 ニ於 テ ハ 膿 瘍 ニ變 ゼ リ.然 ル ニ灰 白 軟 膏 治 療 動 物 ニ於 テ ハ 膿 瘍 ノ形 トナ ラズ,炎 症 消 退 ノ形 ヲ呈 セ リ.更 ニ 對 照 動 物 ニ於 テ ハ 上 層 筋 層 間 ニ モ膿 瘍形 成 ヲナ セ ル ニ 反 シ,灰 白軟 膏 治療 動 物 及 ビ 「ゼ カ ミン」治療 動 物 ニ 於 テ ハ カ カル モ ノナ カ リキ. 膿 瘍 中 ノ球 菌 數 ハ 總 ベ テ 尚 ホ多 數 ナ リキ.サ レ ド灰 白軟 膏 治療 動物 ニ於 テ ハ喰 菌 白血 球 多 シ. 要 ス ル ニ2日 後 ニ於 テ ハ,灰 白軟 膏 治療 動 物 ハ, 對 照 動 物 ニ 比 シ,稍 々 炎 症 ノ抑 制 セ ラ レタル ヲ認 メ タ リ.「 ゼ カ ミ ン」治 療 動物 ニ於 テ モ炎 症 抑 制 現 象 ヲ 認 メ タ レ ド,灰 白軟 膏 ノ ソレ ニ比 シ稍 々劣 レ ル モ ノ ノ如 シ. 3日 後 所 見(Nr. 10, 11, 12參 照) 局所 皮 膚 ハ對 照動 物 及 ビ「ゼ カ ミ ン」治 療 動物 ニ 於 テ ハ相 當 度 ニ肥 厚 シ タ レ ドモ,灰 白軟 膏 治療 動物 ニ 於 テ ハ肥 厚 ヲ認 メザ リキ.皮 下 膿 瘍 ハ 灰 白軟 膏 治 療 動 物 ニ於 テ ハ對 照 ニ比 シ甚 ダ 小 ナ ル ニ反 シ,「 ゼ カ ミン」 治 療 動 物 ニ於 テ ハ遙 ニ大 ナ リキ.筋 層 間 膿 瘍 ハ 對 照動 物 ニ於 テ ハ大 ナ ル モ ノ ヲ認 メ タル モ,灰 白 軟 膏 治 療 動 物,「 ゼ カ ミ ン」治 療 動 物 ニ 於 テ ハ 全 ク之 ヲ認 メザ リキ.膿 瘍 中 ノ菌 發 育 状態 ハ 對 照 動 物 ニ於 テ ハ 其 ノ數 ヲ益 々増 加 セ ル ニ反 シ,灰 白軟 膏 治療 動 物 ニ於 テ ハ2日 後 ニ於 ケ ル モ ノ ヨ リ其 ノ數 ヲ減 少 セ リ.尚 ホ 其 ノ膿 瘍 ハ 全 ク限 局 シ,寧 ロ萎 縮 セ ル觀 ヲ 呈 シ,周 圍 組 織 ノ對 菌 戰 闘 状 態 殆 ド停 止 ノ形 トナ レ リ.之 ニ ヨ リ考 察 ス ル ニ コ ノ膿 瘍 中 ノ葡 萄 状 球 菌 ハ 尚 ホ可 成 リ存 ス レ ド,恐 ラ ク其 ノ毒 力 ヲ減 弱 セ ラ レ 其 ノ活 動 ヲ阻 止 サ レ シニ ヨル モ ノナ ラ ンカ.「ゼ カ ミ ン」 治療 動 物 ニ於 テ ハ 其 ノ2日 後 ノ モ ノニ比 シ該 菌 數 ノ減 少 ヲ來 セ ル モ,膿 瘍 周 圍 組 織 ノ炎 症 現 象 尚 ホ 旺 盛 ナ リキ. 之 ヲ要 スル ニ灰 白 軟 膏 ハ3日 後 ニ於 テ ハ 其 ノ治療 效果 ヲ明 カ ニ發 生 シ,炎 症 ヲ益 々 抑制 セ リ.「 ゼ カ ミ ン」 バ カ カル 作用 ヲ有 ス レ ド,稍 々灰 白軟 膏 ニ比 シ其 ノ抑制 作用 劣 レ ル ヲ認 メ タ リ. 4日 後 所 見(Nr. 13, 15, 17參 照) 皮 膚 肥 厚 ハ對 照 動 物竝 ニ「ゼ カ ミ ン」治 療 動 物 ニ於 テハ 高 度 トナ レル モ,灰 白軟 膏 治療 動 物 ニ於 テ ハ 全 ク之 ヲ認 メザ リキ.皮 下 膿 瘍 ハ灰 白軟 膏 治療 動 物 ニ 於 テ ハ 對 照 及 ビ 「ゼ カ ミ ン」 治 療 動 物 ニ於 ケ ル モ ノ ニ比 シ甚 ダ 小 ナ リキ.然 レ ドモ 「ゼ カ ミン」 治 療 動 物 ニ於 テ ハ 其 ノ膿 瘍 ハ灰 白軟 膏 治 療 動 物 ノ ソレ ニ比 シ,寧 ロ表 在 性 ニ シテ且 自潰 シ一 部膿 汁 ノ漏 出 セル ヲ認 メ タ リ.筋 層 間 膿 瘍 ハ灰 白軟 膏 竝 ニ「ゼ カ ミン」 治 療 動 物 ニ於 テ ハ 全 ク認 メザ レ ド,對 照 ニ於 テ ハ甚 ダ 大 ナ ルモ ノ ヲ認 メ得 タ リ.膿 瘍 中 ノ菌 數 モ 對 照 動 物 ニ於 テ ハ 尚 ホ多 數 ナル ニ,灰 白軟 膏 治療 動 物 及 ビ 「ゼ カ ミ ン」治 療 動 物 ニ於 テ ハ甚 ダ シキ減 少 ヲ認 メ タ リ. 之 ヲ要 ス ル ニ灰 白 軟 膏 ハ益 々 其 ノ治 療 效 果 ヲ發 揮 シ,殊 ニ其 ノ膿 瘍 中 ノ菌 數 ヲ甚 ダ シ ク減 少 セ シメ タ リ.「 ゼ カ ミ ン」治 療 ニ ヨル モ其 ノ效 果 ハ 認 メ ラレ, 膿 瘍 ハ 大 ナ レ ド,表 在 性 トナ リ自 潰 シ,且 膿 瘍 中 ノ 菌 數 ノ相 當 度 ノ減 少 ヲ來 セ リ.
136
〓 ニ對 スル 灰 白軟 膏 療 法 ノ實 驗 的 研 究(第1報) 349
第2節
灰 白軟 膏 ノ正 常 皮 膚 ニ及 ボ ス響 響
第1項
本
節
概
説
灰 白 軟膏 ハ前 節 ニ述 ベ シ如 ク,皮 下 炎症 ニ對 シテ ハ 病 竈 ヲ限 局 縮 小 セ シ メ,炎 症 ノ經 過 ヲ短 縮 セ シム ル 事 ヲ確 證 シ得 タ リ.然 ラバ コ ノ灰 白軟 膏 ハ 正 常 皮 膚 組 織 細胞 ニ如 何 ナ ル態 度 ヲ以 テ 關與 ス ベ キ ヤ ハ, 本 劑 ノ治 療 效 果 ヲ批 判 ス ル ニ當 リ檢 索 ノ要 ア ル モ ノ ト認 ム.此 目的 ニ向 ツテ 余 ハ菌 注 入 ヲ行 ハ ザ ル 正 常 皮 膚 ニ該 軟 膏 塗 布 ヲ行 ヒ,其 ノ皮 膚 或 ハ筋 層 ノ状 態 ヲ病 理 學 的 ニ檢 索 シ,該 軟 膏 ノ影 響 ヲ檢 セ ン ト企 圖 セ リ.併 セ テ 「ゼ カ ミン」 ヲ モ用 ヒ 比 較 對 照 トナ セ リ.第2項
實驗材料 及 ビ檢 査方法
本 節 記 載 ノ實 驗 ニ於 テ ハ,即 チ該 軟膏 ノ正 常 皮 膚 ニ及 ボ ス影 響 ヲ檢 セ ンガ タ メ ニ, 13匹 ノ健 康 ナ ル 「モル モ ツ ト」ヲ用 ヒ タ リ.先 ヅ其 ノ側 腹壁 ヲ剃 毛 シ, 70%酒 精 ニテ 清 試 セ リ.其 ノ後 菌 注 入 ヲ行 ハ ズ シテ, 直 ニ前 同 様 ニ灰 白軟 膏 塗 布 及 ビ他 ノ1群 ニハ 「ゼ カ ミン」 塗 布 ヲ施 シ,之 ヲ1日 後, 2日 後, 3日 後, 4 日 後 ニ 於 テ 各 々1匹 又 ハ2匹 宛 「ク ロ ロ ホ ル ム 」ヲ 吸 入 セ シム ル コ ト ニ ヨ リ致 死 セ シ メ タ リ.而 シ テ 其 ノ 側 腹 壁 ヲ 直 ニ 切 除 シ,型 ノ如 ク「バ ラ フ イ ン」切 片 ヲ 作 製 シ,「 ヘ マ ト キ シ リ ン ・エ オ ジ ン」 重 複 染 色 又2, 3 Gram氏 染 色 ヲ ナ シ檢 索 セ リ.第3項
實
驗
成
績
1日 後所 見 I) GT (1) Nr. 18. 茶 色 性 〓 體 重380g 肉 的 眼所 見; 認 ム ペ キ變 化 ナ カ リキ. 顯 微鏡 的 所 見; 認 ム ペ キ變 化 ナ カ リキ. II) ZT (1) Nr. 19. 白(黒 茶)色 性 〓 體 重520g 肉 眼 的所 見; 變 化 ヲ認 メザ リキ. 顯 微 鏡 的 所 見; 變 化 ヲ認 メザ リキ. 2日 後 所 見 I) GT (2) Nr. 20. 茶(黒 白)色 性 ♀ 體 重450g 肉 眼 的 所 見; 變 化 ヲ認 メザ リキ. 顯 微 鏡 的 所 見; 表 皮 ノ一 部 剥 離 シ,其 ノ部 ニ 白 血球 集 團 ヲ認 メ タ リ.眞 皮層,筋 層 ニ於 テ ハ 變 化 ヲ認 メ ザ リキ. II) ZT (2) Nr. 21. 白(茶 黒)色 性 ♀ 體 重380g 肉 眼 的 所 見; 變 化 ヲ認 メザ リキ. 顯 微鏡 的 所 見; 表 皮 層 ニ於 テ 白 血 球 ノ集 團 ヲ認 メ,其 ノ 下層 ニ輕 度 ノ出 血 ア リキ.眞 皮 及 ビ皮 下 組 織 中 ニハ 殆 ド變 化 ヲ認 メザ リキ. Gram氏 染 色 ニ ヨ リ其 ノ白血 球 集 團 中 ニ ハ 葡萄 状 球 菌 ノ存 在 ス ル ヲ認 メ得 タ リ. Nr. 22. 白(茶)色 性 〓 體 重390g 肉 眼 的所 見; 變 化 ヲ認 メザ リキ. 顯 微鏡 的 所 見; 變 化 ヲ認 メザ リキ.3日 後 所見 I) GT (3) Nr. 23. 白(茶 黒)色 性 〓 體 重380g 肉 眼 的所 見; 變 化 ヲ認 メ サ リキ. 顯 微鏡 的 所見; 變 化 ヲ認 メ ザ リキ. Nr. 24. 白(茶 黒)色 性 〓 體 重400g 肉 眼的 所 見; 變 化 ヲ認 メ ザ リキ. 顯 微 鏡 的 所 見; 表 皮 及 ビ眞 皮 層 ニ著 變 ヲ認 メ ズ,皮 下組 織 中 ノ最
下部及 ビ上層筋層間結締織内 ニ輕度 ノ細 胞増殖 ヲ認
メ タ リ. II) ZT (3) Nr. 25. 白(茶)色 性 ♀ 體 重450g 肉 眼 的所 見; 變 化 ヲ認 メザ リキ. 顯 微 鏡 的 所 見; 表 皮 及 ビ眞 皮 層 ニ ハ變 化 ヲ認 メズ,上 筋 層 間 結 締 織 内 ニ輕 度 ノ白 血球 浸 潤 及 ビ少 數 ノ充 血 血 管 ヲ認 メ タ リ. Nr. 26. 白(黒 茶)色 性 〓 體 重380g 肉 眼 的 所 見; 認 ム ペ キ變 化 ナ カ リキ. 顯 微 鏡 的 所 見; 認 ム ペ キ變 化 ナ カ リキ. 4日 後 所 見 I) GT (4) Nr. 27. 白(茶)色 性 ♀ 體 重410g 肉 眼 的 所 見; 變 化 ヲ認 メザ リキ. 顯 微 鏡 的所 見; 表 皮 ハ 部 分 的 ニ剥 離 シ,其 ノ部 ニ白 血球 集 團 ヲ認 メ タ リ.皮 下 組 織 ニ於 テ 少 數 ノ圓 形 細 胞 浸 潤 ア リキ. 上 筋 層 間 結 締織 内 ニ其 ノ細 胞 増 殖,圓 形 細 胞 浸 潤 ヲ 認 メ,中 ニ「エ オ ジ ン」嗜 好 白 血球 及 ビ移 行 型 白 血 球 ニ類 似 セ ル細 胞(組 織 球)ヲ モ 認 メ タ リ. Nr. 28. 白 色 性 〓 體 重390g 肉 眼 的 所 見; 變 化 ヲ認 メザ リキ. 顯 微 鏡 的 所 見; 表 皮 ニ於 テ 一 部 白 血球 集 團 ヲ見 タ リ.眞 皮 層 ニ 於 テ 輕 度 ノ,皮 下 組 織 及 ビ上 層 筋 層 間 結 締 織 ニ於 テ判 然 タル細 胞增 殖 竝 ニ圓形 細 胞 浸 潤 ヲ認 メ,之 ハGT (3)ニ 於 ケル ヨ リ更 ニ著 明 ナ リキ. II) ZT (4) Nr. 29. 白(茶)色 性 〓 體 重390g 肉 眼 的 所 見; 變 化 ヲ認 メザ リキ. 顯 微 鏡 的 所 見; 表 皮 層 ニ於 テ 著變 ナ ク,只 ダ眞 皮 層 ノ最 表 層 部 ニ 於 テ 輕 度 ノ充 血 及 ビ上 筋 層 間 ニ於 テ 輕 度 ノ圓 形 細 胞 浸 潤 及 ビ少 數 ノ充 血 血 管 ヲ認 メ タ リ. Nr. 30. 白(茶 黒)色 性 〓 體 重450g 肉 眼的 所 見; 輕 度 ノ發 赤 ヲ認 メタ リ. 顯 微 鏡 的 所 見; 表 皮 層 ヨ リ眞 皮 層 ノ上 層 ニ於 テ 白 血球 ノ集 團 ヲ認 メ,其 ノ下 方 ニハ多 ク ノ充 血 血 管 ア リキ.上 筋 層 間 ニ白 血球 浸 潤 ヲ認 メ タ リ. Gram氏 染 色 ニ ヨレ バ表 皮,眞 皮 層 ニ於 ケ ル 白 血球 集 團 内 ニ「グ ラム」陽 性 ノ 球 菌 ヲ認 メ タ リ.第4項
本 節
總
括
灰 白軟 膏 併 セ テ「ゼ カ ミ ン」ノ「モ ルモ ツ ト」正常 皮 膚 ニ及 ボ ス 影 響 ヲ檢 セ シ ニ1日 後, 2日 後 ノ各 例 ニ 於 テ ハ 肉 眼 的 竝 ニ顯 微 鏡 的 ニ認 ム ペ キ變 化 ナ カ リ キ. 3日 後 ニ於 テ 灰 白軟 膏 塗 布 動 物 モ 「ゼ カ ミ ン」塗〓 ニ對 スル灰 白 軟膏 療 法 ノ實 驗 的 研 究(第1報) 351 布 動 物 モ共 ニ稍 々皮 下,上 筋 層間 ニ圓 形 細胞 浸 潤 竝 ニ 輕 度 ノ結 締織 細 胞 増 殖 ヲ認 メ タ ル モ ノア ル モ,「ゼ カ ミン」 塗 布 動 物 ニ於 テハ 其 ノ程 度 灰 白軟 膏 ノ ソ レ ニ比 シ輕 度 ナ リキ. 4日 後 ニ 於 テ ハ灰 白 軟 膏 塗 布 動 物 ハ 總 テ ノ例 ニ於 テ3日 後 ヨ リ高 度 ニ カ カ ル現 象 ヲ 認 メ タル ニ,「 ゼ カ ミン」塗 布 動 物 ハ カ カル 變 化 尚 ホ 輕 度 ナ リキ. 尚 ホ本 實 驗 中「ゼ カ ミン」例 ノアル モ ノ ニ於 テ 表皮 層 ニ葡 萄 状 球 菌 ノ附 着 ヲ認 メ タ リ.コ レ灰 白軟 膏 例 ニ於 テ認 メ ザ ル所 ニ シテ,兩 者 ノ葡 萄 状 球 菌 發育 抑 制 力 ノ差 異 ニ基 因 ス ル モ ノ ナ ラ ンカ.
第3章
細 菌 學 的 檢 索
第1節
灰 白軟 膏 ノ人 工 的〓 中 ノ葡 萄状 球 菌 ニ及 ボ ス影 響
第1項
本
節
概
説
恩 師津 田教 授 ハ臨 牀 上 ヨ リシテ 灰 白軟 膏 ハ〓 又 ハ 癰 ニ作 用 シ,其 ノ病 原 菌 ノ發 育 ヲ阻 止 シ,其 ノ毒 力 ヲ減少 ス ル モ ノ ノ如 シ,ト 述 ペ ラレ タ リ.余 モ亦 第 2章 第1節 ニ於 テ 灰 白 軟 膏 ハ 人 工 的 〓 中 ノ葡 萄 状 球 菌 ノ發 育 抑制 作用 ア ル コ トヲ病 理 組 織 學 的 ニ認 メ, 又 其 ノ 毒 力 ヲ モ 減 弱 ス ル モ ノ ナ ラ ン事 ヲ 同 時 ニ 主 張 シ タ リ.カ カ ル該 軟 膏 ノ作 用 ヲ 細 菌 學 的 ニ 立 證 セ ン ト シ テ,次 ノ實 驗 ヲ 企 圖 セ リ.併 セ テ 「ゼ カ ミ ン」ヲ モ 用 ヒ 比 較 對 照 トナ セ リ.第2項
實驗材料 及 ビ檢査 方法
本 節 記 載 ノ實 驗 ニ於 テ 使 用 セ シ動 物 ハ,健 康 ナ ル 「モ ル モ ツ ト」16匹 ニシテ,其 ノ中 ヨ リ先 ヅ9匹 ヲ選 ビ,之 ヲ灰 白軟 膏 治療 動 物 群,「 ゼ カ ミン」治療 動 物 群 及 ビ對 照 動 物 群 ノ3群 ニ分 テ リ.而 シテ第2章 第 1節 第2項 ニ述 ぺ シ如 キ 方 法 及 ビ注 意 ノ下 ニ各 「モ ル モ ツ ト」ノ側 腹壁 ヲ剃 毛 清 拭 シ タル後,黄 色 葡萄 状 球 菌食 鹽 水 浮游 液(1cc 1 Oeseノ 割 合)0.1cc宛 其 ノ 皮 下 ニ注 入 セ リ. 1群 ハ灰 白軟 膏, 1群 ハ「ゼ カ ミン」 ニヨ リ治 療 ヲナ シ,殘 ノ1群 ハ對 照 トナ セ リ.カ ク シテ4日 後 ニ於 テ 其 ノ注 射 部 位 ニ生 ゼ シ硬 結 ノ中 央 ニ穿 刺 切開 ヲ行 ヒ,其 ノ膿 瘍 中 ノ膿 汁 ヲ壓 出 シ,之 ヲ1白 金 耳 採集 シ,食 鹽 水10ccニ 混 ジ(後 述 ノ聚 落 數 計算 ニ便 利 ナ ル タ メ,カ ク 稀薄 トナ セ リ)浮 游 液 ヲ作 製 シタ リ.コ ノ浮 游 液 ヲ ヨ ク混 和 シタ ル後,其 ノ1白 金 耳 ヲ平 板 寒 天 培 養 基 ニDrigalski-Konradi's Spatelニ テ平 等 ニ接 種 シ, 37℃24時 間 孵 卵 器 中 ニ放 置 シタ ル後,該 菌 聚 落 状 態 ヲ檢 索 ス ル ト トモ ニ,其 ノ聚 落數 ヲWolfhugel氏 聚 落 計算 器 ニテ 又 少 數 ナ ル モ ノハ 直接 肉 眼 的 ニ計 算 ヲ ナ セ リ. 更 ニ灰 白軟 膏 及 ビ「ゼ カ ミ ン」ヲ以 テ 同 様 治 療4日 後,其 ノ人 工 的 〓 中 ノ葡 萄 状球 菌 ノ毒 力 ヲ檢 セ ン ト シテ,次 ノ如 キ實 驗 ヲ併 セ 行 ヒ タ リ. 即 チ前 述 ノ16匹 ノ「モ ル モ ツ ト」中,殘 リ7匹 ヲ用 ヒ,其 ノ内3匹 ニ ハ上 述 ノ如 ク灰 白 軟膏 治 療 ヲ ナ シ, 2匹 ニハ 「ゼ カ ミ ン」治 療 ヲナ シ,他 ノ2匹 ハ 對 照 ト シ テ治 療 セ ズ 其 ノマ マ放 置 シ,各 々4日 後 局 所 ヨ リ 膿 汁 ヲ同様 壓 出 セ リ.灰 白 軟 膏 治 療 動 物 ハ4日 後 ニ テ ハ其 ノ膿 瘍 甚 ダ シ ク小 トナ ル ヲ以 テ,余 ハ 此3匹 ノ膿 汁 ヲ合 シ1ツ トシテ 用 ヒ タ リ.夫 等 ノ膿 汁 ヲ斜 面寒 天 培 養 基 ニ接 種 シ,ソ レヲ37℃18時 間 孵 卵 器 中 ニ放 置 シ タル後,生 ズ ル聚 落 ヨ リ葡 萄 状球 菌 ヲ採 集 シ タ リ.此 菌 ノ2白 金 耳 ヲ食 鹽 水1.0ccノ 割 合 ニ 混 ジ,此 混合 浮游 液 ヲ白 鼠 體 重10gニ 對 シテ0.2cc ヲ1單 位 トシテ, 1群7匹 ニ夫 々1單 位, 2單 位, 3 單 位 トシテ 漸 次増 加 量 ヲ 其 ノ腹 腔 内 ニ注 入 セ リ.白 鼠 ハ總 テ 雄 性 ニ シテ 體 重10-14g,實 驗 前 數 日間 同一 條 件 ノ下 ニ飼 育 シ,且 其 ノ體 重,健 康 等 ヲ顧 慮 シ 可 及 的 夫 等 ノ近 似 セ ル モ ノヲ選 ビ使 用 スル コ トニ努 力 セ リ. 第1節 病 理 學 的 檢索 ニ於 テハ 黄色 葡 萄 状球 菌 食 鹽 水 浮 游液(1cc 1 Oeseノ 割 合)0.05cc宛 ヲ 「モ ル モ ツ ト」 皮 下 ニ注 入 シ實 驗 セ シ モ,本 實 驗 ニ於 テ ハ 之 ヲ 倍 加 シ0.1cc宛 トナ セ リ.之 ハ 灰 白軟 膏 治 療 ニ ヨ リ テハ 膿 瘍 形 成 小 ニ過 ギ,殊 ニ治 療4日 後 ニ於 テ ハ高 度 ニ僅 小 トナ リ,膿 汁 採 集 ニ當 リ甚 ダ シ キ不 便 ヲ感 ゼ シ ヲ以 テ ナ リ.
第3項
實
驗
成
績
菌 發 育 抑 制 作 用試 驗 成績 I) KT. Nr. 31. 茶(白)色 性 〓 體 重385g 聚 落 状 態;第9圖 ニ ヨ リ明 カ ナ ル 如 ク 「シ ヤ ー レ」内 ニ 汎 發 性 ニ 存 在 シ,其 ノ總 數 ハ365.第9圖
4日 後 ノ對 照 動 物(Nr. 31)皮 下 膿 瘍 中 ヨ リ採 集 接 種 セ シ葡 萄 状 球 菌 ノ聚 落 状 態 Nr. 32. 白(茶 黒)色 性 〓 體 重400g 聚 落 状 態; Nr. 31.ト 大 體 同 様 ニ シ テ 其 ノ 聚 落 總 數360. Nr. 33. 白 黒 色 性 ♀ 體 重410g 聚 落 状 態; Nr. 31.ト 大 體 同 様 汎 發 性 ニ シ テ,其 ノ總 數500. II) GT. Nr. 34. 白(黒)色 性 〓 體 重380g 聚 落 状 態;第10圖 ニ 於 テ 明 カ ナ ル 如 ク「シ ヤ ー レ」 内 ノ一 隅 ニ 僅 ニ 集 リ,他 ハ 殆 ド皆 無 ト モ 言 ヒ得 ベ シ.其 ノ 總 數38.〓 ニ對 ス ル 灰 白 軟膏 療 法 ノ實 驗 的 研 究(第1報) 353
第10圖
4日 後 ノ灰 白軟 膏 治療 動物(Nr. 34)ノ 皮 下膿 瘍 中 ヨ リ採 集 接 種 セ シ葡 萄 状 球 菌 ノ聚 落 状 態 Nr. 35. 白(茶)色 性 ♀ 體 重380g 聚 落 状 態; Nr. 34.ト 同 様 ニ少 數 ニ テ 其 ノ 總 數 ハ30. Nr. 36. 白 黒 茶 色 性 ♀ 體 重415g 聚 落 状 態; Nr. 34.ヨ リ更 ニ 其 ノ 數 ヲ 減 ジ, 其 ノ總 數20. III) ZT. Nr. 37. 白(茶 黒)色 性 〓 體 重370g 聚 落 状 態; KTニ 比 シ 遙 ニ 其 ノ 數 ヲ 減 少 セ シ ノ ミナ ラ ズ,其 ノ 聚 落 ノ 大 キ サ ニ 於 テ モ 甚 ダ 小 ナ リ キ.其 ノ總 數 ハ11. Nr. 38. 白(黒)色 性 ♀ 體 重380g 聚 落 状 態;大 體 前 同 様 ノ 所 見 ヲ 呈 セ リ.其 ノ總 數15. Nr. 39. 白(茶)色 性 〓 體 重450g 聚 落 状 態; Nr. 37.及 ビNr. 38.ニ 比 シ,稍 々 其 ノ數 ヲ增 シ,總 數30ナ リキ.毒
力
試
驗
成
績
第1表
對 照 〓 中 ノ4日 後 ノ葡 萄 状 球 菌 ノ毒 力:
第2表
灰 白軟 膏 治療 〓 中 ノ4日 後 ノ葡 萄 状球 菌 ノ毒 力:
第3表
「ゼ カ ミ ン」治 療 〓 中 ノ4日 後 ノ葡 萄 状 球 菌 ノ毒 力:
第4項
本
節
總
括
人 工 的〓 ニ對 ス ル 灰 白軟 膏 療 法 及 ビ「ゼ カ ミン」療 法 ニ於 ケ ル 之 等藥 劑 ノ葡 萄 状球 菌 ニ及 ボ ス影 響,殊 ニ該 菌 發育 状 態 ニ及 ボ ス 影 響 ヲ檢 セ ンガ タ メ, 4日 治 療 後 ノ皮 下膿 瘍 中 ノ葡 萄 状 球 菌 ヲ採 リ,細 菌 學 的 ニ 檢 索 シタ リ.其 ノ結 果 次 ノ如 キ成 績 ヲ得 タ リ.即 チ先 ヅ 其 ノ膿 汁 ヲ平 板寒 天 培 養 基 ニ接 種 シ,其 ノ聚 落 状 態 ヲ檢 シ タル ニ,灰 白 軟 膏 及 ビ「ゼ カ ミ ン」治 療 ヲ ナ セ シモ ノハ 對 照 ニ比 シ其 ノ聚 落總 數遙 カ ニ少 ナ ク,其 ノ聚 落 ノ大 キ サ モ 一 般 ニ小 ナ リキ.今 其 ノ聚 落 數 ヲ纒 メ記 セ バ第4表 ノ如 シ.第4表
對 照 〓,灰 白軟 膏 及 ビ「ゼ カ ミ ン」治 療(4日)〓 中 ノ葡 萄 状 球 菌 ノ聚落 數 比較 表
〓 ニ對 スル灰白 軟膏療 法 ノ實驗 的研究(第1報)
355
即 チ 灰 白 軟 膏 ハ 對 照 ニ 比 シ〓 中 葡 萄 状 球 菌 ノ發 育 ヲ 抑 制 セ シ コ ト大 ナ リ キ.「 ゼ カ ミ ン」ハ カ カ ル 作 用 更 ニ稍 々 強 カ ナ ル モ ノ ノ如 シ. サ レ ド,〓 中 葡 萄 状 球 菌 ノ 毒 力 ニ 及 ボ ス 影 響 ニ 就 キ, 4日 後 ノ灰 白 軟 膏 治 療 〓,「 ゼ カ ミ ン」治 療 〓 及 ビ 對 照 〓 中葡 萄 状 球 菌 ノ 白 鼠 腹 腔 内 注 射 ニ ヨ リ檢 セ シ ニ,次 ノ如 キ 結 果 ヲ得 タ リ.即 チ 第1, 2, 3表 ニ 於 テ 明 カ ナ ル 如 ク,對 照 動 物 ハ 第1日 中 ニ於 テ ハ4, 5, 6, 7單 位 注 入 ノNr. IV, Nr, V, Nr. VI, Nr. VIIノ4匹 死 亡 シ タ ル ニ,灰 白 軟 膏 ニ ヨ ル モ ノ ハ 第 1日 中 ニ死 亡 セ シ モ ノ僅 ニ6, 7單 位 注 入 ノNr. XIII, Nr. XIVノ2匹 ニ過 ギ ズ,「 ゼ カ ミ ン」ニ ヨ ル モ ノ モ 同 様6, 7單 位 注 入 ノNr. XX, Nr. XXIノ2匹 ナ リ キ.而 シ テ 對 照 ハ 第3日 中 ニ2, 3單 位 注 入 ノNr. II, Nr. IIIマ デ 死 亡 シ タ ル ニ,「 ゼ カ ミ ン」 ノ ソ レハ2, 3單 位 注 入 ノ白 鼠 ハ 尚 ホ健 存 シ,單 位 量 ノ大 ナ ル4, 5單 位 注 入 ノNr. XVIII, Nr. XIXノ2匹 死 亡 シ,灰 白軟 膏 ノ ソ レハ2, 3單 位 注 入 ノ白 鼠 ハ勿 論, 4, 5單 位 注 入 ノ白 鼠 モ 尚 ホ 生存 シ タ リ.次 ニ4日 ニ於 テ ハ 對 照 ハ1單 位 注 入 ノNr. Iノ ミ生 存 セ ル ニ 反 シ,灰 白軟 膏 ノ ソ レハ尚 ホ5匹,「 ゼ カ ミ ン」 ノ ソ レハ2單 位 注 入 ノNr. XVIガ 死 亡 シ タル モ他 ノ2匹 即 チ1, 3 單 位 注 入 ノ白 鼠ハ 生 存 セ リ. 5日 ニ 於 テモ 對 照 ハ1 匹,灰 白軟 膏 ノ ソ レハ3匹,「 ゼ カ ミン」ニ ヨ ル モ ノ ハ2匹 生 存 セ ル ヲ見 タ リ. 以 上 ノ成 績 ニ ヨ リテ 灰 白軟 膏 ハ〓 中葡 萄 状 球 菌 ノ 毒 力減 弱 作 用 ヲ有 シ,「 ゼ カ ミ ン」ニ比 ス ル モ 更 ニ其 ノ作 用 大 ナ リ ト云 ヒ 得 ベ シ.第2節
灰 白軟 膏 ノ直接 葡 萄状 球 菌 ニ及 ボ ス影 響
第1項
本
節 概
説
1926年R. Demelハ 大 腸 菌 ノ浮 游 液 ヲ平 板 寒 天 培 養 基 ニ平 等 ニ接 種 シ,其 ノ中 央 ニ銀 箔 ノ小 片 ヲ置 キ, ソ レニ ヨ ル大 腸 菌 發 育 抑 制 作 用 ヲ檢 セ リ. 余 モ亦 葡 萄 状 球 菌 ガ灰 白 軟 膏 ニ ヨ リ皮膚 ヲ透過 セ ズ 直接 ニ如 何 ナ ル 影 響 ヲ受 クル モ ノナ リヤ ヲ檢 セ ン ト欲 シ, Demelノ 行 ヒ シ該 方法 ニ從 ヒ,大 腸 菌 ニ代 フル ニ黄 色葡 萄 状 球 菌.銀 箔 ニ代 フル ニ灰 白軟 膏 ヲ 以 テ セ リ.尚 ホ「ゼ カ ミン」ニ ヨル 影 響 ニ 就 キ テ モ 併 セ檢 セ リ.第2項
實驗材料 及 ビ檢査 方法
先 ヅ寒 天 培 養 黄 色 葡 萄 状 球 菌1白 金 耳 ヲ 食 鹽 水 10.0ccニ 混 ジ(菌 數 計 算 ニ便 ナ ル タ メ特 ニ10.0ccト ナ セ リ),其 ノ浮 游 液 ノ1白 金 耳 宛 ヲ21枚 ノ 平 板 寒 天 培 養 基(コ ノ 内 腔 ハ 直 徑7.5cm,高 サ1.5cmヲ 有 ス ル 「シ ヤ ー レ」 ニ0.5-0.4cmノ 厚 サ ニ寒 天 ヲ平 面 ニ 廣 ゲ タ ル モ ノ)ノ 各 々 ニ 平 等 ニDriglski-Konradi's Sputelヲ 以 テ 接 種 シ タ リ.内2枚 ハ 對 照 ト シ テ 其 ノ マ マ37℃24時 間 放 置 後 該 菌 發 育 状 態 ヲ 檢 シ タ リ. 16枚 ニ ハ 其 ノ 中 央 ニ0.1g, 0.3g, 0.5g, 1.0g等 種 種 灰 白 軟 膏 塊 ヲ 置 キ,他3枚 ニ ハ 「ゼ カ ミ ン」0.5gヲ 置 キ,對 照 同 様 ニ シ テ 該 菌 發 育 ニ 及 ボ ス 影 響 ヲ 檢 シ タ リ.コ ノ 際 聚 落 數 ハ 少 ナ キ モ ノ ハ 直 接 肉 眼 ニ テ, 多 數 密 集 セ ル モ ノ ハWolfhugel氏 聚 落 計 算 器 ニ テ 計 算 セ リ.第3項
實
驗
成
績
I)對 照 Nr. 1.聚 落 状 態;「 シ ヤ ー レ 」 全 體 ニ 汎 發 性 ニ 聚 落 ヲ見 タ リ(第11圖 參 照). 其 ノ聚 落總 數ハ2565.第11圖
第12, 13, 14, 15, 16圖 ニ對 ス ル 對 照 Nr. 2.聚 落 状 態; Nr. 1.ト 略 ボ 同 様 所 見 ヲ 認 メ タ リ. 其 ノ 聚 落 總 數 ハ2781. II)灰 白 軟 膏 A) 0.1gヲ 置 キ シ場 合 Nr. 3.聚 落 状 態;一 般 ニ聚 落 ノ密 集 度 ハ對 照 ニ比 シ甚 ダ小 ナ リキ.且 軟 膏塊 ノ周 圍 ニ幅 約0.7cm ノ無 菌 部 ア リキ(第11, 12圖 參 照). 其 ノ聚 落 總 數 ハ620.第12圖
0.1gノ 灰 白軟 膏 ニ ヨ リ影 響 セ ラ レ タル黄 色葡 萄 状 球 菌 聚 落 状 態〓 ニ對 スル灰白軟膏療法 ノ實驗的研究(第1報)
357
Nr. 4.聚 落 状 態; Nr. 3.ト 略 ボ 同 様 ナ ル 所 見 ヲ 呈 シ,只 ダ 無 菌 部 ノ幅 稍 々 小 ニ シテ0.5㎝ ナ リ キ. 其 ノ聚 落 總 數 ハ551. Nr. 5.聚 落 状 態;聚 落 ノ 密 集 度 ハ 對 照 ニ 比 シ 甚 ダ 小 ニ シ テ,中 央 ノ 軟 膏 塊 ノ周 圍 ニ ハ 幅 約1.0cm ノ無 菌 部 ヲ 認 メ タ リ. 其 ノ聚 落 總 數 ハ366. Nr. 6.聚 落 状 態; Nr. 5.ト 略 ボ 同 様 所 見 ヲ 得 タ リ. 其 ノ聚 落 總 數 ハ453. B) 0.3gヲ 置 キ シ場 合 Nr. 7.聚 落 状 態; (A)ノ 場 合 ニ 比 シ 更 ニ 其 ノ 密 集 度 小 ナ リ キ.且 中 央 ノ軟 膏 塊 ノ周 圍 ノ 無 菌 帶 ハ 其 ノ幅 大 トナ リ 約1.2cmナ リ キ(第13圖 參 照). 聚 落 總 數165.第13圖
0.3gノ 灰 白 軟 膏 ニ ヨ リ影 響 セ ラ レ タル 黄 色 葡 萄 状 球 菌 聚 落 状 態 Nr. 8.聚 落 状 態; Nr. 7.ト 略 ボ 同 様 所 見 ナ リ キ. 聚 落 總 數146 Nr. 9.聚 落 状 態;對 照 ニ 比 シテ ハ 勿 論, (A)ノ 場 合 ニ 比 シテ モ 其 ノ密 集 度 小 ニ シ テ,而 モ 中 央 軟 膏 塊 ノ周 圍 ニ ハ 幅 約1.0cmノ 無 菌 帶 ア リ キ. 聚 落 總 數185. Nr. 10.聚 落 状 態; Nr. 9.ト 略 ボ 同 様 所 見 ヲ呈 シ タ リ. 聚 落 總 數205. C) 0.5gヲ 置 キ シ場 合 Nr. 11.聚 落 状 態;軟 膏 塊 ノ近 ク ハ 全 ク 無 菌 ニ シテ,只 ダ周 縁 部 ニ甚 ダ粗 ニ排 列 セ ル聚 落 ヲ見 タ リ (第14圖 參 照). 聚 落 總 數31.第14圖
0.5gノ 灰 白軟 膏 ニ ヨ リ影 響 セラ レ タル黄 色 葡 萄 状 球 菌 聚 落 状 態 Nr. 12.聚 落 状 態;中 央 軟 膏 塊 ノ周 圍 ハ 全 ク 無 菌 ニ シ テ,軟 膏 塊 ヲ 離 レ タ ル 「シ ヤ ー レ 」ノ周 縁 部 ニ 甚 ダ 少 數 ノ聚 落 ヲ認 メ タ リ. 聚 落 總 數26. Nr. 13.聚 落 状 態;一 般 ニ聚 落 ハ 甚 ダ 少 ナ ク, 周 縁 部 ニ 所 々 之 ヲ 認 メ シ ノ ミ. 聚 落 總 数45. Nr. 14.聚 落 状 態; Nr. 13.ト 略 ボ 同 様. 聚 落 總 數30 D) 1.0gヲ 置 キ シ場 合 Nr. 15.聚 落 状 態;軟 膏塊 ノ周 圍 ハ 勿論,周 縁 部 モ亦 無 菌 部 多 ク,只 ダ 所 々,寧 ロ周 縁 部 ニ近 ク點 在 セ ル 聚 落 ヲ認 メ シ ノ ミ(第15圖 參 照). 聚 落 總 數20.第15圖
1.0gノ 灰 白 軟膏 ニ ヨ リ影 響 セ ラ レタル 黄 色 葡 萄 状 球 菌 聚 落 状 態〓 ニ對 ス ル灰 白 軟膏 療 法 ノ實 驗 的 研 究(第1報) 359 Nr. 16.聚 落 状 態; Nr. 15.ト 同 様 所 見 ニ シ テ 聚 落 總 数28. Nr. 17.聚 落 状 態; Nr. 15.ト 同 様 所 見 ニ シ テ 聚 落 總 數14. Nr. 18.聚 落 状 態; Nr. 15.ト 同 様 ニ シ テ 只 ダ 周 縁 部 ニ 聚 落 ヲ 認 メ シ ノ ミ. 聚 落 總 數24. III)「 ゼ カ ミ ン」 0.5gノ 「ゼ カ ミ ン」塊 ヲ 置 キ シ場 合 Nr. 19. 聚 落 状 態;密 集 度 ハ,灰 白 軟 膏 例 ニ ハ 遙 ニ 及 バ ザ レ ド,對 照 ニ 比 シ稍 々 小 ニ シ テ,其 ノ聚 落 ノ 各 々 ノ 大 キ サ モ 一 般 ニ 對 照 ニ 比 シ稍 々 小 ナ リ(第16圖 參 照). 其 ノ聚 落 總 數1269.
第16圖
0.5gノ 「ゼ カ ミン」 ニ ヨ リ影響 セ ラ レタル 黄色 葡萄 状 球 菌 聚 落 状 態 Nr. 20. 聚 落 状 態;本 例 ニ 於 テ ハ 其 ノ密 集 度Nr. 19. ニ 比 シ更 ニ 稍 々 小 ト ナ リ,其 ノ聚 落 總 數945. Nr. 21. 聚 落 状 態; Nr. 20.ト 略 ボ 同 様 ナ ル 所 見 ヲ 得 タ リ.其 ノ 聚 落 總 數864.第4項
本
節
總
括
平 板寒 天 培 養 基 ニ接 種 セ シ黄 色 葡 萄 状 球 菌 ハ其 ノ 中央 ニ置 カ レ タル灰 白 軟 膏 塊 及 ビ「ゼ カ ミ ン」塊 ニ ヨ リ如 何 ナ ル影 響 ヲ蒙 ム ル ヤ ヲ檢 シ,次 ノ如 キ結 果 ヲ 得 タ リ. 即 チ灰 白 軟膏0.1gヲ 置 キ シ場 合 即 チNr. 3, Nr. 4, Nr. 5及 ビNr. 6ニ 於 テ ハ, Nr. 1, Nr. 2即 チ對 照 ニ 比 シ,其 ノ聚 落 密 集 度 小 ニ シテ,且 中央 軟 膏 塊 ノ周 圍 ニ ハ 對 照 ニ 於 テ 勿 論 認 メ ラ レ ザ リ シ 幅0.5-1.0cm ノ 無 菌 帶 ヲ 認 メ タ リ.而 シ テ 其 ノ聚 落 總 數 平 均 數 ハ 對 照2673ニ 反 シ,コ ノ 場 合 ハ498ナ リキ(第11, 12 圖 參 照). 次 ニ 灰 白 軟 膏 塊 ヲ0.3gト ナ セ バ 更 ニ 其 ノ密 集 度 ハ 小 ト ナ リ,且 中 央 軟 膏 塊 ノ周 圍 ノ 無 菌 帶 ハ 其 ノ幅 ヲ 増 シ1.0-1.2cmト ナ リ,其 ノ聚 落 總 數 平 均 期 ハ147
175ト ナ レ リ(第13圖 參 照). 灰 白軟 膏0.5gヲ 置 キ シ場 合 ニ於 テ ハ聚 落總 數 ハ 非 常 ニ減 少 シ,周 縁 部 ニ甚 ダ少 數 ノ聚 落 ヲ認 メ シ ノ ミ. 4例 ノ聚 落總 數 ヲ平 均 セ バ33ナ リキ(第14圖 參 照). 次 ニ1.0gノ 該 軟 膏 ヲ置 キ シ場 合 ハ 聚 落 數 更 ニ甚 ダ 減 少 シ,只 ダ周 縁 部 ニ 所 々 點 在 セ ル聚 落 ヲ認 メ シ ノ ミ.其 ノ聚 落 總 數平 均21ナ リキ(第15圖 參 照). 以 上 ノ灰 白軟 膏 例 ヲ「ゼカ ミン」ニ ヨ ル場 合 ト比 較 スル ニ,「ゼ カ ミ ン」0.5gヲ 置 キ シ場 合 ニ於 テ モ其 ノ 聚 落 總 數平 均1026(之 ハ 對 照2673ニ 比 シテ ハ半 減 セ リ.)ニ シテ,中 央 「ゼ カ ミ ン」塊 ノ周 圍 ニ ハ灰 白軟 膏 ニ於 テ見 タル ガ如 キ 無 菌 帶 ヲ認 メザ リキ(第16圖 參 照). 以 上 ノ成 績 ヲ聚 落 總 數 ニ ツ キ表 ニ纒 メ記 セ バ 第5 表 ノ如 シ.
第5表
黄 色 葡 萄 状球 菌 聚 落 數 ニ對 ス ル灰 白軟 膏 及 ビ「ゼ カ ミ ン」ノ影 響
之 ヲ要 ス ル ニ,灰 白軟 膏 ハ 直 接 葡萄 状 球 菌 ニ作 用 シ,驚 ク ベ キ發 育 抑制 作用 ヲ有 セ リ.「 ゼ カ ミ ン」モ 該 菌 發育 抑 制 作用 ヲ有 ス レ ド,灰 白 軟 膏 ノ比 ニ非 ザ ル コ トヲ證 シ得 タ リ.〓 ニ對 ス ル灰 白 軟膏 療 法 ノ實 驗 的 研 究(第1報) 361
第3節
灰 白軟 膏 ヨ リ氣 散 スル 水 銀 蒸 氣 ノ葡 萄 状球 菌 ニ及 ボ ス影 響
第1項
本
節
概
説
余 ハ 前 節 ニ於 テ灰 白 軟 膏 ハ 直 接 葡 萄 状 球 菌 ニ作 用 シ,發 育 阻 止 作 用 顯 著 ナ ル コ トヲ證 シ得 タ リ. 周 知 ノ如 ク灰 白軟 膏 中 ノ水 銀 ハ 温 熱 ニ ヨ リ一 部 蒸 氣 トナ リ氣 散 ス ル モ ノナ リ. 然 ラ バ コ ノ水 銀蒸 氣 モ該 菌 發 育 抑 制 作用 ニ 關 與 ス ル モ ノニ非 ズ ヤ ト思 考 シ,本 實 驗 ヲ企 圖 セ リ.第2項
實驗材料及 ビ檢査方法
本 章 第2節 第2項 ニ述 ベ タル如 キ 平 板 寒 天 培 養 基 10枚 ヲ作 製 シ,其 ノ各 々 ニ黄 色 葡 萄 状 球 菌 食 鹽 水 浮 游 液(1.0cc 1Oeseノ 割 合)1白 金 耳 宛 平 等 ニ接 種 シ タ リ.之 ヲ2枚, 4枚, 4枚 ノ3群 ニ分 チ,第1群 ノ 2枚 ハ其 ノマ マ,第2群 ノ4枚 ハ1.0g或 ハ0.5gノ 灰 白軟 膏 ヲ直 接「シヤ ー レ」ノ中 央 ニ置 キ,第3群 ノ 4枚 ニハ 其 ノ中央 ニ直 徑1.8cmノ 圓 ヲ底 ト シ高 サ 0.8cmナ ル 硝 子 「コ ツ プ 」ニ1.0g或 ハ0.5gノ 灰 白 軟 膏 ヲ 入 レ タ ル モ ノ ヲ 置 キ(カ ク ス ル コ ト ニ ヨ リ該 菌 ニ 對 ス ル 灰 白 軟 膏 ノ 直 接 作 用 ヲ 完 全 ニ 避 ケ,單 ニ 其 ノ水 銀 蒸 氣 ノ ミ ヲ 作 用 セ シ ム ル 事 ヲ得 タ リ.),之 等 線 ベ テ ヲ同 時 ニ37℃ ノ孵 卵 器 内 ニ入 レ24時 間 放 置 シ,該 菌 發 育 状 態 ヲ比較 檢 索 セ リ.第3項
實
驗
成
績
A)對 照 ニ於 テ ハ 其 ノ聚 落 状 態 ヲ見 ル ニ第17圖 ノ如 ク其 ノ密 集 度 甚 ダ大 ナ リキ.第17圖
第18, 19圖 ニ對 ス ル 對 照 B)直 接 灰 白 軟 膏 ヲ置 キ タ ル モ ノ ハ 其 ノ聚 落 ノ 各 々 ノ 大 キ サ 對 照 ニ比 シ 小 ニ シ テ,其 ノ 密 集 度 ハ 軟 膏 量1.0gノ モ ノ モ0.5gノ モ ノ モ同 様,對 照 ニ 比 シ 著 明 ナル 減 少 ヲ認 メ タ リ.即 チ聚 落 状 態 ハ 對 照 ニ 比 シテ粗 ニ 排列 セ リ.且 中 央 ニ置 キ タル灰 白 軟 膏 塊 ノ 直接 周 圍 ニハ 全 ク菌 ノ發 育 セ ザ ル 部 ヲ認 メ タ リ,1.0g置 キ タ ル モ ノ ニ テ ハ 其 ノ塊 ノ周 圍 ニ於 テ 其 ノ 無 菌 部 ノ幅, 第1例1.5cm-1.2cm 第2例1.5cm-1.3cm 0.5g置 キ タル モ ノ ニ チ ハ 其 ノ塊 ノ周 圍 ニ 於 テ 其 ノ 無 菌 部 ノ幅 稍 々 前 者 ニ 比 シ小 ニ シ テ, 第1例1.2-1.0cm(第18圖 參 照). 第2例1.2-1.3cm
