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対馬における民泊の果たす役割と可能性
丸山 由希子・望月 玖瑠実
【目的】
民泊を推進することが、地域資源の活用にどのような関係があるのか、明ら かにする。
また、それを踏まえた上で、地域住民の誇りの醸成や復活 について考える。
【方法】
2017年9月15日~30日の期間に、対馬グリーン・ブルーツーリズム協会でインターン
を行った。その際に民泊に9軒宿泊し、聞き取り調査を実施した。また、それぞれの民泊 先で、農業体験や郷土料理体験などを体験した。
【結果】
民泊のお父さん・お母さんは、その地域のことをよく知っていたり、人と交流するのが 好きであったりする方が多く、全ての民泊でオープンな姿勢で迎えてくれた。民泊を行う にあたり、自分の畑でとれた野菜や新鮮な魚を味わってほしいという思いが強く、地元の 食材や自給自足にこだわっていた。地域の食文化や見所を尋ねら れることもあるため、民 泊を始める際に、ろくべえの作り方を確認したり、地域についてさらに知ろうと考えてい たりする方もいた。また、民泊を通して島外の人々と交流する機会が増え、対馬の歴史や 自然の豊かさなどに感動した方が多くいると分かり、改めて対馬の良さを実感できるとい う。研究者が訪れることも多く、対馬について知らなかったことを教えてもらうこともあ るといい、対馬の魅力を再発見できるという。
【考察】
民泊は地域資源を活用し、誇りの醸成に貢献していることがわかった。農山漁村体験で は、文化資源や自然資源が生かされており、それらが民泊のお父さん・お母さんをはじめ とする人の働きかけで活性化すると考えられる。さらに、今まで自分達にとって当たり前 だと感じていた事が、民泊に来た人々に感動を与える。民泊を通して対馬には魅力が数多 くある事を改めて知ることができ、これは誇りの醸成につながるだろう 。
【対馬学フォーラムに参加して】
発表を通し、多くの方からご意見やご指摘をいただいた。住民の方からは、対馬の民泊 についてあまり知らないという方もおり、これから周知していくことが大切なのではな い かと感じた。また、研究者の方からは、民泊が地域に与えるメリット・デメリットの両面 や、今後の民泊の動向について、意見を求められた。民泊が地域に与えるメリットは、文 化継承や地域活性化など多く思いつくが、デメリットは正直その場では思いつかなかった。
ただ終わった後で考えてみると、それは民泊を推進することが、民泊だけに特化した文化 保全や農林漁業体験へ、アプローチの仕方が変わってしまうことがあるのではないかと考 えた。民泊は観光とは違う体験であるが、民泊を行うことで普段の対馬の生活が変化しな いことが重要である。そのようなことから、ありのままの対馬らしさが今後も続いていく ことが大切であると感じた。
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(まるやま・ゆきこ 立教大学社会学部現代社会学科4年 阿部治ゼミ)
(もちづき・くるみ 立教大学社会学部現代社会学科4年 阿部治ゼミ)