平成 26 年
(2014)
10月
出版文化国際交流会会報 194
Bulletin of PublishersʼAssociation for Cultural Exchange (PACE), Japan
2014年度定時総会報告
Ⅰ 役員改選 新会長就任 ……… 1
Ⅱ 2013年度の事業報告・決算報告……… 2 ❶.国際ブックフェアへの参加………… 3 ❷.広報活動……… 4 ❸.その他関連活動 ……… 5 ❹. 2013年度参加した国際ブックフェア一覧… 5 ❺. 2013年度の決算報告……… 6
主 な 内 容
去る5月21日(水)、日本出版クラブ会館にて、
2014年度定時総会を開催した。主な議題は2013年 度の事業報告、同決算報告、及び任期満了に伴う役員 改選の件。承認された事業報告、決算報告については ここで概要を掲載した。詳細については本会ホーム ページ若しくは総会時に全会員宛にお送りした資料を 参照いただきたい。役員改選については江草忠敬会長、
山口雅己副会長に代わって新たに池田和博(丸善出 版)、黒田拓也(東京大学出版会)の両氏が理事に就任、
他の理事及び監事は重任となった。
また総会終了後に招集された理事会にて会長、副会 長、専務理事の互選が行われ、以下の体制となった。
会長 竹生修己(オーム社)
副会長 竹内和芳(祥伝社)
副会長 池田和博(丸善出版)
専務理事 横手多仁男(出版文化国際交流会)
理事 相賀昌宏(小学館)
理事 金原 優(医学書院)
理事 金平聖之助(元大妻女子大学教授)
理事 黒田拓也(東京大学出版会)
理事 斎藤正義(帝国書院)
理事 高杉 昇(家の光協会)
理事 舘野 晳(出版ジャーナリスト)
理事 野間省伸(講談社)
理事 早川 浩(早川書房)
監事 小峰紀雄(小峰書店)
監事 高澤良徳(高澤良徳税理士事務所)
顧問 松前達郎(東海大学出版部)
顧問 渡邊隆男(二玄社)
[五十音順、敬称略]
竹生修己会長就任挨拶
出版文化国際交流会は昨年の 2013年10月に創立60周年を迎え ましたが、これは偏に会員社、関係 省庁、内外の諸団体からの多大なご 協力の賜物であると改めて厚く御礼 を申しあげます。
本会はわが国出版物の海外普及促進を目的として、
独立行政法人国際交流基金との共催で年間凡そ十数件 の国際ブックフェアに参加することをはじめ、様々な 事業活動を行っております。特に国際ブックフェアへ の参加はフランクフルト・ブックフェアを筆頭に南米 のブエノスアイレス、サンパウロから東欧のモスクワ、
ベオグラード、さらには中東地域のリヤド、テヘラン 等、広範囲に及んでいます。
申すまでもなく今日の日本の出版界を取り巻く環境 には大変厳しいものがあります。そこには電子書籍に 代表される高度情報化社会の到来、さらには少子化問 国際ブックフェア、現場からの報告
第17回リガ国際図書展……… 8 第21回東京国際ブックフェア ………14 第20回ソウル国際ブックフェア………15 第66回フランクフルト・ブックフェア 〈速報〉………16
Ⅰ. 役員改選 新会長就任
2014 年度定時総会報告
題、活字離れ、図書館予算・小売書店の減少等、様々 な問題が見受けられます。
しかしながら、海外に目を転じますと、言語・形態 を問わず時空、国境を超えてコンテンツを伝える出版 物、特に質の高い体裁と内容を有するわが国出版物は 多くの国際ブックフェアで歓迎されます。ここに出版 界の進むべき方向性の一つがあり、本会の果たすべき 役割があるものと確信いたします。
この度、江草忠敬前会長の任期満了に伴い7代目 の会長に就任いたしました。初代からの方々を列記い たしますと、下中弥三郎(平凡社)、野間省一(講談 社)、服部敏幸(講談社)、松前達郎(東海大学出版部)、
渡邊隆男(二玄社)、江草忠敬(有斐閣)の諸氏とな ります。本会の創立に関わられた先達者の熱意と慧眼 に、また後を継がれた多くの方々のご努力に敬意を表 しつつ、本会の名称が示す理念の実現に向けて出版物 の国際交流事業に微力を尽くしてまいりたいと存じま す。会員社、関係諸団体の皆さまの変わらぬご理解・
ご協力を賜りますよう心よりお願い申しあげます。
Ⅱ. 2013 年度の事業報告・決算報告
はじめに
日本経済全般については比較的明るい見通しが報じ られていますが、出版界を取り巻く環境には、さまざ まな施策にもかかわらず、なお厳しいものがあります。
このような状況のなか会員の皆さまには、年間を通し 安定した資金繰りのために今年度も年2回に分けた 会費一括納入をお願いし、ご理解・ご協力をいただき ました。ここに改めて厚く御礼を申しあげます。
お蔭さまで本会は、2013年10月29日に創立60 周年を迎えることができました。11月28日には日本 出版クラブ会館にて会員各位、関係者、約100名の ご参加をいただき「出版文化国際交流会創立60周年 記念感謝の集い」を開催いたしました。
一般社団法人への移行2年目となった本年度は、
移行認可条件である公益目的支出計画の継続事業とし て第20回東京国際ブックフェアに参加しました。独 立行政法人国際交流基金との共催事業である国際ブッ クフェア参加事業は、本会の柱の事業とも言えますが、
本年度は4月の第23回アブダビ国際ブックフェアを 始めとして16件の参加となりました。
第19回ソウル国際ブックフェア、及び第65回フラ ンクフルト・ブックフェアでは単独出展社のお世話と 共に独自ブースを設け、日本の出版文化発信の中心的 役割を果たしました。今回のフランクフルト・ブック フェアはテーマ国が「ブラジル」として開催されまし た。本会は昨年と同様、6号館2階に日本会場を構成 し、例年通り日本インフォメーション・センターを設 置し、来場者からの様々な要請、問合わせに応接しま した。また共同展示場を設け、出版梓会、自然科学書 協会、大学出版部協会の出版3団体、コーナー出展 社からの出展図書を、国際交流基金予算により購入の 英文版日本関連図書などと共に展示・紹介しました。
広報活動としましては、2010年4月以来休刊して いた会報を復刊しました。今後は年2回の刊行を実施 する予定です。またホームページの拡充を図るととも に、国際交流基金と共同発行の英文版・日本出版界の 実用ガイドPractical Guide to Publishing in Japan
2014-2015を発行しました。本会が出展参加する国
際ブックフェアで重点的に配布します。
国際ブックフェア関連事業では、海外出版事情視察 団の編成をフランクフルト・ブックフェアの開催時期 にあわせて実施いたしました。
1993年より導入の納本制度は、会員の皆さまのご 理解、ご協力をいただき本年度も確実に実施され、心 より感謝申しあげます。この納本制度による特別賦課 会費は、わが国の出版文化の紹介事業に有効に活用さ せていただきますので、引き続きのご協力をお願い申 しあげます。
高度な情報社会を迎えているとはいえ、なお多くの 国際ブックフェアが世界各地で開催されており、いず このブックフェアでも日本の参加が強く望まれており ます。本来的に収益を目的としない本会では様々な経 費節減策を講じつつ堅実な運営に努めておりますが、
今後も皆さまのご協力をいただきながら、独立行政法 人国際交流基金との共催事業を中心とした国際ブック フェアへの参加に、また出版文化の交流事業に更なる 努力を重ねていく所存であります。
会員の方々、関係機関、諸団体の皆さまのご支援ご 協力に深謝いたしますと共に、今後とも変わらぬご支 援・ご鞭撻を心よりお願い申しあげます。
2014年5月21日
一般社団法人 出版文化国際交流会 会 長 江草忠敬
1.出展参加
本年度は本会の独自参加となる東京を含め17件の 国際ブックフェアに参加した。地域別としてはアジア 3件、中南米3件、中東7件、欧州4件。今回も外務省、
国際交流基金の方針を反映し中東地域を重点参加地域 とした内容で、このうち専門家派遣はリマとラトビア、
事務局派遣はソウルとフランクフルトになった。
(1)参加国際ブックフェアの一覧
参加した国際ブックフェアの名称、会期、日本ブー スの面積等については、5頁に纏めたので参照いただ きたい。
(2)主要国際ブックフェアの参加状況
①第20 回東京国際ブックフェア 2013
会 期:2013年7月3日(水)〜6日(土)
会 場:東京ビッグサイト
初日の開会式には江草忠敬会長が参列した。また2 日目の夕方、「第47回・造本装幀コンクール」の表 彰式が開催され、本会からは竹内和芳副会長が出席、
『われた魯山人』(発行:フォクシー)に対し出版文化 国際交流会賞を授与した。
②第 19 回ソウル国際ブックフェア 2013
会 期:2013年6月19日(水)〜23日(日)
会 場:COEX韓国国際総合展示場 主 催:大韓出版文化協会
参 加 国:20ヵ国(前年20ヵ国)
出 展 社:610社835ブース(前年580社)
展示面積:14,733㎡
入場者数:129,110人(前年126,799人)
③第 65 回フランクフルト・ブックフェア (一部国際交流基金との共催事業)
会 期:2013年10月9日(水)〜13日(日)
会 場:フランクフルト国際見本市会場 主 催:ドイツ出版社・書籍販売店協会 参 加 国:100ヵ国(前年97ヵ国)
出 展 社:7,300社(前年7,307社)
展示面積:171,790㎡
入場者数:275,324人
(9日〜11日〈ビジネスデイ〉142,912人 12,13日<一般>132,412人)
※前年281,753人
(ビジネスデイ146,187人、一般135,566人)
テーマ国:ブラジル
上記の主催者発表の数字によると、参加国、出展社 ともほぼ前年並みだが入場者数が対前年比6,429人
(2.2%)減となった。
本会では本年度も単独出展7社(後述)のお世話 をし、6号館の2階に日本会場を構成、独立行政法人 国際交流基金との共催による日本インフォメーショ ン・センターを設置、隣接して、および通路を挟んだ 反対側に日本共同ブースを置いて後述の出版3団体 の図書(合計68社124点)、並びに国際交流基金予 算により購入の英文版日本関係図書、国際交流基金発 行の書誌情報誌に掲載された図書等(386点)を展示・
紹介した。
さらに1m幅のコーナー展示や商談スペースの提 供を行なったが、ここには岩波書店、鹿嶋国際著作権 事務所、文藝春秋、ポプラ社の4社が参加した。
今年もいけばなインターナショナルの協力をいただ きインフォメーション・センターおよび各単独出展社 のブースに生け花の提供を受け、彩を添えた。
日本からの出展社
本会はオーム社、学研、講談社、小学館、日本著作 権輸出センター、リードエグジビション・ジャパン、
ディスカヴァー21の出展をお世話した。
なお医学書院、大日本印刷・丸善、紀伊国屋書店を 始め18社は他のパビリオンに独自出展した。
出展図書の英文情報事前発信
図書の展示にあたっては、より有益な情報を事前 提供できるような体制を整えていくこととした。そ の一環として、日本文学出版交流センター(J-Lit) の協力を得て同センターの英文サイト “Books from Japan” に上述の出版3団体の展示図書をFBFの前 に紹介し、情報発信に努めた。会期中、展示図書の一 部に商取引に繋がる反応もあり、この体制については 何よりも継続が肝要であり、今後も拡充していく予定 である。
.
国際ブックフェアへの参加 1出展社アンケート
終了後の出展社へのアンケートによるとビジネス成 果については例年並みの評価が多く見られ、また6号 館2階の日本会場のロケーションについては出展環境、
他のパビリオンへのアクセスにもよく、次回も同ロ ケーションを望む希望が圧倒的に多く寄せられた。
ドイツにおける通関の問題
前年度の経験を活かし、今回は事前準備を整えた結 果、ドイツにおける通関は支障なく通り、準備作業へ の特段の影響はなかったが、前年度より通関リストの 記載に本体価格が求められ、関税価格が上昇している。
次回第66回フランクフルト・ブックフェアの会期は 2014年10月8日(水)〜12日(日)となっている。
2.国際ブックフェア関連事業
(1)「フランクフルト・ブックフェア世話人会」の運営 今年度は世話人会の開催を見送った。
[世話人会委員]
竹生修己(オーム社)、君和田真澄(小学館)、吉田 ゆりか(日本著作権輸出センター)、山田奈保(講 談社)、沼田雄一(学研ホールディングス)、鹿嶋 明(鹿嶋国際著作権事務所)、横手多仁男(出版文 化国際交流会)[順不動、敬称略]
(2)海外の出版事情視察団の編成
1)「フランクフルト・ブックフェアとイタリア出 版事情視察コース」(8名参加)
2)「フランクフルト・ブックフェアビジネスコース」
(5名参加)
(3)「第47回・造本装幀コンクール」後援と「世界で 最も美しい本コンクール」
本会は1985年(昭和60年)の第20回同コンクー ルより後援団体として参加している。
今回の受賞作品21点は2014年のライプチヒ国際 ブックフェア開催時に実施される「世界で最も美しい 本コンクール」に応募したが、世界30ヵ国から567 点がエントリーされたなか、土曜美術社出版販売発行 の『トットリッチ』が栄誉賞を受賞した。日本からの 出品図書は昨年に続いての受賞となった。この応募図 書は2014年の第66回フランクフルト・ブックフェ アの特別展示会場で世界各国からの応募図書と共に展 示紹介される。
1.会報の発行 193号 B5判16頁発行:300部 会員・関係団体、機関等に配布
2010年4月刊行の192号以来休刊していたが、今 後は年2回の刊行を行う。
2. Practical Guide to Publishing in Japan 2014-2015の発行
英文版 ・ 日本出版界の実用ガイド
A5判変型、本文61頁、発行:4,000部(隔年発行)
この案内書は独立行政法人国際交流基金との共同出 版だが、昨年度より隔年発行に変更された。外国の出 版関係者のみならず日本の出版物に関心を持つ一般の 人にも有用な情報を英文でコンパクトに紹介する冊 子。本会が参加する各国の国際ブックフェアでの配布
(各100〜300部)を中心に、国際交流基金海外事務 所での現地配布資料、来日外国出版人への啓蒙資料と しても活用されている。
[掲載内容]日本出版界の概要と輸出入統計、東京国 際ブックフェアの実情、前年度のベストセラー図書の 紹介等を含む最近の動向、翻訳出版権・図書の販売や 購入等の商取引につながる基本情報、翻訳出版助成機 関の紹介、主要な出版関連機関、団体の住所、在外公 館、国際交流基金海外事務所一覧等
3.『フランクフルト・ブックフェア』(手引書)
B5判、発行:50部
世界最大のフランクフルト・ブックフェアについて、
その歴史から最新の開催状況までをコンパクトにまと めた小冊子。簡易製本の形にして視察団参加者、およ び出展社における基礎資料として配布した。
4.ホームページによる広報
ホームページ上で本会の活動を紹介。会員社を始め、
オンライン書店、主要国際ブックフェアホームページ へのリンク等の基本情報とともに、国際ブックフェア 開催日一覧や派遣専門家の報告、さらにフランクフル ト・ブックフェア視察旅行企画の案内等を行なって いる。またPractical Guide to Publishing in Japan 2014-2015のPDFファイルも掲載している。
.
広報活動2
1.公益法人制度改革
本会は2012年4月1日より一般社団法人に移行し たが、2013年5月31日付けにて関係法令に基づき 2012年度の「公益目的支出計画実施報告書」を内閣 府に提出し、受理された。
2.納本制度による特別賦課会費の報告
1993年3月より導入の納本制度では、本年度は37 社(前年度39社)のご協力により4,979冊(前年度 5,366冊)、総額6,787,940円(前年度7,179,406円)
が特別賦課会費として納付された。
3.会議記録 定時総会:1回 臨時総会:1回 理事会:3回 正副会長会議:4回
4.会員の異動(2014年3月31日現在)
正会員 (現会員数:69社)
特別会員 (現会員数:14社)
入会 正会員 なし 特別会員 なし 退会 正会員
医歯薬出版株式会社(2013年10月31日)
株式会社日教販(2013年11月5日)
株式会社研究社(2013年11月25日)
特別会員 なし
1. 第23回アブダビ国際ブックフェア(アラブ首長国連邦)
2. 第39回ブエノスアイレス国際ブックフェア
3. 第26回テヘラン国際ブックフェア
4. 第19回ソウル国際ブックフェア
5. 第20回東京国際ブックフェア
6. 第18回リマ国際ブックフェア
7. 第65回フランクフルト・ブックフェア
8. 第58回ベオグラード国際ブックフェア
9. 第20回アルジェ国際ブックフェア
10. 第38回クウェート国際ブックフェア
11. 第15回モスクワ国際知的図書展non/fiction 12. 第27回グアダラハラ国際ブックフェア
13. 第24回ドーハ国際ブックフェア
14. 第22回ニューデリー国際ブックフェア
15. 第19回マスカット・国際ブックフェア(オマーン)
16. 第17回バルティック・ブックフェスティバル(ラトビア)
17. 第32回リヤド国際ブックフェア
4.24〜29 4.25〜5.13 5.1〜11 6.19〜23 7.3〜6 7.19〜8.4 10.9〜13 10.20〜27 10.25〜11.2 11.20 〜11.30 11.23〜12.1 11.27〜12.1 12.4 〜12.14 2014.2.15 〜23 2014.2.26〜3.8 2014.2.28 〜3.2 2014.3.4 〜3.14
16㎡
27㎡
27㎡ 36㎡
10㎡
27㎡ 40㎡ 32㎡
12㎡
15㎡ 18㎡
18㎡
18㎡ 36㎡
9㎡
25㎡ 12㎡
248冊
235冊
236冊 367冊
50冊
223冊 364冊 300冊
213冊
224冊 103冊
355冊
285冊 338冊
221冊
327冊 260冊
事務局派遣
(新藤雅章)
[注] 5. 第20回東京国際ブックフェア以外は国際交流基金との共催事業
専門家派遣(佐藤佳苗- 出版文化国際交流会)
事務局派遣
(新藤雅章/佐藤佳苗)
専門家派遣(田志口克己- 東海大学出版会)
国際ブックフェア名 会 期 日本会場面積 展示 派遣専門家
図書数
.
そ の 他 関 連 活 動 3. 2 0 1 3
年 度 参 加 し た 国 際 ブ ッ ク フ ェ ア 一 覧 4現金 当座預金 普通預金
定期預金 郵便貯金 定期積金 未収入金
仮払金
流動資産合計
その他固定資産 什器備品 敷金 出資金 固定資産合計 資産合計
未払金 職員預金
流動負債合計 負債合計 正味財産 貸借対照表
平成26年3月31日現在(決算)
法人名:一般社団法人出版文化国際交流会 事業名:事業全体
財産目録
平成26年3月31日現在(決算)
法人名:一般社団法人出版文化国際交流会 事業名:事業全体
流動資産 現金預金 未収入金 仮払金 流動資産合計 固定資産
什器備品 敷金 出資金
固定資産合計 資産合計
流動負債 未払金 職員預金 流動負債合計 負債合計
一般正味財産 正味財産合計
17229257 8884180 2284734 28398171
1 1632027 500000 2132028 2132028 30530199
32287 122250 154537 154537
30375662 30375662 30530199
18297537 1823788 1643371 21764696
50078 1632027 500000 2182105 2182105 23946801
139902 102130 242032 242032
23704769 23704769 23946801
-1068280 7060392 641363 6633475
-50077 -50077 -50077 6583398
-107615 20120 -87495 -87495
6670893 6670893 6583398
勘定科目 当年度 前年度 増 減
その他固定資産
その他固定資産
負債及び正味財産合計
(単位:円)
貸借対照表科目 場所・物量等 使用目的等 金 額
(単位:円)
神保町支店 神田支店 本店 新宿西支店 神田支店
(納本口)神田支店 本店
本店 第2次支払 申請分 第3次支払申請分 フランクフルト 第2次請求 翌期分事業費
(ソウルBF)
翌期分事業費
(東京国際BF)
翌期分事業費
(アブダビBF)
1台 事務所敷金 本店
健康診断料 理事会会議室料 源泉所得税 住民税
65526 255742 27507 465150 15202356 53551 602815 500000 56610
4971442 3205488 707250 1567434 380700 336600 28398171
1 1632027 500000 2132028 30530199
6300 25987 49650 72600 154537 154537 30375662 現金手元有高
三菱東京UFJ銀行 三井住友銀行 文化産業信用組合 三菱東京UFJ銀行 三井住友銀行 三井住友銀行 文化産業信用組合 ゆうちょ銀行 文化産業信用組合 国際交流基金 国際交流基金 2社
応接セット 日本出版貿易㈱
文化産業信用組合
出版健康保険組合 日本出版クラブ
Ⅰ資産の部
Ⅱ負債の部
Ⅲ正味財産の部
流動資産
固定資産
流動負債
. 2 0 1 3
年 度 の 決 算 報 告 5正味財産増減計算書
平成25年4月1日から平成26年3月31日(決算)まで 法人名:一般社団法人出版文化国際交流会
事業名:事業全体
福利厚生費 会議費 旅費交通費 通信運搬費 減価償却費 消耗品費 印刷費 光熱水料費 賃借料 保険料 慶弔費 租税公課 調査費 雑費 経常費用計
評価損益等計 当期経常増減額 経常外増減の部 経常外収益 その他経常外収益 特定事業のための取崩収入 経常外収益計 経常外費用 経常外費用計 当期経常外増減額 当期一般正味財産増減額 一般正味財産期首残高 一般正味財産期末残高
当期指定正味財産増減額 指定正味財産期首残高 指定正味財産期末残高
Ⅲ正味財産期末残高
科 目 前年度 増 減 科 目 前年度 増 減
(単位:円) (単位:円)
26609406 16970000 2460000 7179406 22487124 9936009 858138 11692977 2319 2319 49098849
33767603 7949500 60220 1534129 85915 960953 2411729 23687 7028518 305010 131393 10782531 25370 493197 1125969 9349 840133 7917015 3424250 90330
170459 188516 913540 905632 12202 634257 151718 67687 611996 6631 25750 72100 440460 201487 41684618 7414231 0 7414231
4712 4712 4712
0 4712 7418943 16285826 23704769
0 0 0 23704769 -141466
-200000 450000 -391466 642380 762947 -306437 498548 -312678 226137 2365 223772 727051
1611262 -111100 -60220 -278847 97157 527717 385350 -23687 -108393 1133118 -167335
13670 219228 277976 -2389 -290983 -140873 -686650 -90330
-30984 -4254 -76070 82100 -12202 -276438 46681 -900 874246 33928 1470389 -743338 0 -743338
-4712 -4712 -4712
0 -4712 -748050 7418943 6670893
0 0 0 6670893 26467940
16770000 2910000 6787940 23129504 10698956 551701 498548 11380299 228456 4684 223772 49825900
35378865 7838400 1255282 183072 1488670 2797079 6920125 1438128 131393 10615196 39040 712425 1403945 6960 549150 7776142 2737600
139475 184262 837470 987732
357819 198399 67687 611996 6631 25750 71200 1314706 235415 43155007 6670893 0 6670893
0 0
0 0 6670893 23704769 30375662
0 0 0 30375662
【経常増減の部】
経常収益 受取会費 正会員会費収入 特別会費会費収入 特別賦課会費収入 事業収益
フランクフルトブックフェア参加収入 ソウルブックフェア参加収入 国際ブックフェア参加収入 国際交流基金預託金 雑収益
受取利息 雑収入 経常収益計 経常費用 事業費 給与手当 退職給付費用 福利厚生費 会議費 旅費交通費 通信運搬費 減価償却費 消耗品費 印刷費 光熱水料費 賃借料 保険料 諸謝金 設営費 交際費 雑費 管理費 給与手当 退職給付費用
Ⅰ一般正味財産増減の部
Ⅱ指定正味財産増減の部
当年度 当年度
評価損益等調整前当期経常増減額
名 称: The International Book and Publishers Exhibition “Baltic Book Fair 2014”
会 期: 2014年2月28日(金)〜3月2日(日)
入場時間: 10:00〜18:00 (最終日は10:00〜17:00) 開 催 地: リガ市(ラトビア共和国)
会 場: Kipsala International Exhibition Centre
(チープサラ国際センター)
主 催 者: 国際見本市社 BT1
参 加 国: 5ヶ国(ラトビア、リトアニア、日本、
ロシア、ウクライナ)
出展ブース総数:64 展示面積: 日本ブース 24㎡ 入場者数: 14,961名
(日本ブースへの来場者数:1,685名/
初日:355名、2日目:768名、最終日:562名)
入 場 料:1€ (ただし、シニア、障害者の方はIDの 提示で無料に、また7歳以下の子どもも無料となる。
また併設された別会場で開催されていた「Skola2014
(学生のための入学・就職フェアのようなイベント)」
の参加者もチケットの提示で無料となっていた。)
はじめに
この度、2014年2月28日から3月2日までの3日間、
ラトビア共和国のリガ市で開催された「バルティック・
ブックフェア2014(Baltic Book Fair 2014)に「国際 図書展専門家」として派遣され、貴重な体験を得られた。
そこで同ブックフェアの様子や現地で知り得た情報を報 告し、派遣専門家として現地で行った任務を紹介する。
事前準備
派遣の概要が固まった段階で、まず下調べを行っ た。過去に派遣された方が、一般社団法人出版文化 国 際 交 流 会(Publishers’ Association for Cultural Exchange, Japan:PACE)が発行した「世界の国際ブッ クフェア―現場からの報告 No.17 2008年度」、同 じ くPACEのWebサ イ ト(http://www.pace.or.jp/
sub3.html)「世界の国際ブックフェア 現場からの報 告(2008〜2013年)
や、一般社団法人大学出版部協会発行の『大学出版』
で詳細に報告をされており、これらを拝読した。報 告者の一人である東京大学出版会の依田浩司さんは 2006年にラトビアとともにバルト三国の一つである リトアニアで開催された「第7回ヴィリニュス・ブッ クフェア」に派遣されており、その報告書からは特に 有益な情報を得ることが出来た。
展示書籍の選書
事前の準備の一つに、日本ブースで展示する書籍の 選書があった。これは打合せでPACEを訪問した際に、
「大学出版部協会からの派遣にあわせて、加盟社の書籍 を展示し、アピールしては」というご提案をいただき、
その選書を任された。出展点数は15冊程度で選書に とても苦心した。これは32の加盟社の多数の書籍の 中から厳選する必要があったからだ。最終的には、「外 国人・一般向けを念頭に、ビジュアル的で日本的なも の」をキーワードに選書を行った(資料参照)。その後、
各出版部から書籍が集約され、大学出版部協会国際部 会長の後藤健介さんに作成していただいた英文パンフ レットとともに、PACEからラトビアに送られた。
ラトビア共和国
ラトビア共和国(Republic of Latvia)はヨーロッ パの北東に位置し、ロシアと隣接し、リトアニアとエ ストニアを含めた3ヶ国でバルト三国と呼ばれる。面 積は約6.5万㎢で日本の約6分の1(日本の九州と四 国を合わせた面積よりもやや大きい)ほどで、人口 219万人(2013年7月時、ラトビア内務省)、在留 邦人は43名(2013年10月時)が暮らしている。首 都のリガは、人口約70万人のバルト三国の中核都市 である。旧市街と呼ばれる場所は中世の面影を残した 観光地で、1997年にユネスコ世界文化遺産に登録さ れている。日本とは、神戸市とリガ市、北海道東川町 とルーイエナ町が姉妹都市となっている。
使用言語はラトビア語を公用語としているが、都市 部では多くのロシア語系住民がロシア語を使用してお り、実際にロシア語を耳にすることもあった。
気候は、バルト海に流れ込む暖流のために、高緯度
(北緯56度58分/カムチャッカ半島の付け根とほぼ 同緯度)のわりには、寒さは比較的緩やかで、過去3
国際ブックフェア 現場からの報告 第 17 回リガ国際図書展
田志口克己 東海大学出版部
年間の年間平均気温は17度、夏の暑いときには30 度を超える日もある。12月から3月にかけては氷点 下の日が断続的に続き、最低気温がマイナス20度以 下になる日もあるとされていた。しかし今年のラトビ アは暖冬と言っても良いほど当地としては暖かく、派 遣中に一度も雪を目にすることはなかった。
到着
成田国際空港からヘルシンキ・ヴァンター国際空港
(フィンランド)を経由して、目的地のリガ国際空港 に到着した。到着ゲートの先で、在ラトビア日本国大 使館の上薗正幸書記官に対面することができた。
初めて降り立ったラトビアの地は、夜の闇に包まれ ていたが、市街地に近づくにつれ街灯に照らしだされ てくる街の景色はとても綺麗だった。
図書展前夜
図書展の前日が準備・設営日にあてられていた。展 示用の荷物(書籍、ポスター他)を積んだ車に同乗 させていただき、会場に向かった。会場のチープサ ラ国際センター(Kipsala International Exhibition Centre) は、 リ ガ の 中 心 街 か ら ダ ウ ガ ヴ ァ 川
(Daugava River)を挟んだ対岸のチープサラ島にあ り、ここは大型施設が立ち並ぶ産業地区となっていた。
いくつかのブースではすでに設営を始めていた。
図書展の会場となったチープサラ国際センター
準備
上薗さんにブースでアテンドしていただく在ラトビ ア日本国大使館現地職員のエリーゼ・スプリザーネ
(Elize Spridzane)さんを紹介していただいた。エリー ゼさんは名古屋の大学で日本語を学ばれており、流暢 な日本語を話された。
日本ブースは会場の奥に位置していた。車から荷物を 運び入れ、什器のレイアウトから始め、続いて本の展 示に取りかかった。作業の途中、アルバイトとしてア テンドの手伝いをしていただく地元ラトビア大学(3 年生)のビクトリア・グディナ(Viktorija Gudina) さんと、同じくラトビア大学(卒業生)のグンタ・ル ベナ(Gunta Rubene)さん、ザリアナ・ジャルジャ ウスカ(Zarjana Zarzavska)さんが加わり、スタッ フ全員がそろった。
本の展示は、ジャンルごとに並べ、来場者の興味が 高いと思われるコミック、児童書、日本の風景写真 集を左右の出入口に近い棚に配置した。なお、PACE の計らいで、棚の一角を大学出版部協会のコーナーと して、15冊の書籍を冊子・チラシとともに展示した。
スタッフ全員で手分けして作業を行い、当初の予定 よりも早く準備を終えることができた。
左)準備のととのった日本ブース.モニターでは日本を紹 介する映像がながされた.右)分野ごとに並べられた本.
初日
図書展初日は曇り空の肌寒い朝から始まった。今回 の図書展にはラトビア、リトアニア、ロシア、ウクラ イナ、そして日本の5ヶ国から64のブースが出展し ており、開会に向けて準備が行われていた。私たちも 最終の確認を行い開始の時を待った。
会場内に掲示されたイベントの看板.右半分がバルティッ ク図書展の案内で,左半分が同時に開催されていた学校関 連のイベントの案内.
開会
時計の針は開会時刻の10時をさしていたが、開始 を告げる案内は聞こえなかった。来場者が押し寄せて くることもなく、静かな始まりとなった。程なくして 会場に設けられた中央ステージの方向から音楽が流 れ、拍手をする音が聞こえてきた。それが始まりの合 図となり、来場者の姿が見えはじめた。オープンニン グのイベントは残念ながら見ることが出来なかった。
来場者の反応
最初は遠巻きに眺めていた来場者も、日本ブースに やってきて、興味深そうに本を手にとり、表紙を眺め、
うなずいたり、驚いた表情をしたりと、様々な反応を していた。展示する本はすべて日本語もしくは一部英 語で書かれたもので、日本語はもちろん英語で読み書 き出来る人の少ないラトビアであるにもかかわらず、
本を購入したいという申し出る方が多かったことは印 象的であった。
当初予想したとおり、コミックや日本の風景写真集 が一番人気で、続いて日本の食べ物や日本語学習の 本、能や歌舞伎などの伝統芸能を紹介したものが人気 であった。残念ながら大学出版部協会の棚は人気が高 いとは言えないが、機械(自動車)や、室内照明、東 洋医療(指圧など)について書かれた専門的な内容の 本を求められる方も多数いた。
大学出版部協会加盟社の出展書籍がまとめて展示された.
人気の折り紙
今回の図書展でもスペースを設け来場者向けに「折 り紙教室」を実施した。各国の図書展で人気のようで、
多くの方が、首を捻りながら折り紙を折り、出来上がっ た時には思わず悦びの声をあげていた。 なお、アン ケートに答えていただいた来場者には、国際交流基金 で用意していただいた折り紙をプレゼントした。こち らもとても評判が良かった。
左)子どもから大人まで大人気の折り紙.右)鶴や蝶を折っ た見本と、折り紙に折り方の説明書.
初日を終えて
バルティック国際図書展では日本の東京国際ブック フェアのように、関係者向け・一般向けのような日に よって対象者を区分けせず、誰でも来場可能だった。
入場料は一人1€(日本円でだいたい143円)で、7 歳以下の子どもや、シニア・障がい者の方はIDの提 示で無料となっていた。
初日は平日の金曜日ということもあり、開会直後の 来場者数は少なかったものの、時間がたつにつれて増 えていき、最終的に日本のブースには355人の来場 者数があった。
熱心に本を手にとり頁をめくる来場者の様子.
2日目
図書展2日目の朝もどんよりとした曇り空だった。
週末の土曜日の今日は、沢山の来場者が予想された。
実際、開場してすぐに家族連れや学校の友だち、カッ プルなど沢山の来場者があり、日本ブースには前日の 左)書籍と一緒に並べられた大学出版部協会加盟社の出展
書籍の内容チラシ. 右)大学出版部協会の英文カタログ
2倍を越える768人が訪れた。
イベントブースではこの日も終日トークショーやサ イン会などが行われていた。学生などの若年齢の来場 者が多く、アニメのキャラクターの表紙を見つけて ブースに飛び込んでくる場面を何度も目にした。また、
前日にも増して折り紙教室は大人気で、アテンダント のグンタさんには一日中折り紙の先生をしていただく ことになった。
来場者への対応の合間に交替で場内を見て回った。
どのブースも沢山の来場者で賑わっていた。「Janis Roze」「Valter un Rapa」等の国内大手の書店が会場の 入口から中央部にかけて日本ブース(24㎡)の4、5倍 の大きなスペースに店舗を設け、販売を行っていた。
この日は在ラトビア日本国大使館の多賀敏行特命 全権大使が日本ブースを訪問され、スタッフの労をね ぎらわれた。2日目で少し疲れもみえたスタッフ全員 気が引き締まる思いがした。
会場には64のブースが設けられていたが、私が 一 番 興 味 を も っ た の は「GRAMATU MAINAS PUNKTS」(BOOKS EXCHANGE POINT)とい う名前のついたブースだった。このブースでは本と本 の交換が行われており、持ち込んだ本と同じ数だけの 本がもらえるという仕組みだった。「ラトビアでは本
(とパン)はとても大切にされ、決して処分するよう なことはないのだと、後から話を聞いた。
最終日
これまでの苦労をねぎらうかのように、雲の合間か ら光がさしこみ、暖かく感じる朝だった。
最終日は来場者の出足が悪く、パラパラといった 状況であった。前日までの2日間の来場者の累計は 1,123人で、当初目標としていた来場者数1,500人を 達成するには少し心細い始まりとなった。
しかし、そのような心配をよそに、次第に来場者の数 は増えていった。折り紙教室はこの日も人気で、事前 に用意していたプレゼント用の折り紙は閉会の時間よ りも早く無くなりそうな勢いだった。
撤収作業と図書の寄贈
閉会時間までブースで対応をし、来場者がいなく なってから撤収作業を行った。単純に本を箱詰めする だけであったが、あれほど展示の際に苦労したことが 嘘のように、あっという間にダンボールに収められて いった。
今回出展した本は図書展最終日の翌日(3月3日)
に、リガ市内にあるリガ文化学校にすべて寄贈された。
同校は公立のセカンダリースクール(日本の小中高等 学校が一つになった学校)で、日本語が第三外国語と して高校生を対象に3年間、日本人教師によって教え られている。
これで図書展の任務はすべて無事に終えることができ た。スタッフ全員ほっとした様子で、片付けが終わり空っ ぽの棚だけになったブースの前で記念撮影をした。
ほっとした顔で記念撮影し たメンバー(左から上薗さ ん,エリーゼさん,ザリア ナさん,グンタさん).
図書展を終えて
最終的に日本ブースへの来訪者総数は最終日の562 人を加えて、3日間で1,685人 (図書展全体では
14,961人)となり、当初の目標数を上回ることが出
来た。この数を他のブックフェアと単純に比較して判 断することは出来ないが、多くの人がほぼ読むことも、
購入することも出来ないにもかかわらず、日本の本に 本の交換がされていた 「GRAMATU MAINAS PUNKTS」
のブース.
地元の大型書店のブースと,熱心に本を探す来場者の様子.
興味をもって見てくれ、日本のことを興味深く話しを してくれたことをうれしく思った。またラトビアの人 たちが本をとても愛し、大切にしていることに感動を 覚えた。後で分かったことだが、元々ラトビアでは毎 月各地で様々なイベントが行われ、その中には本がメ インのイベントもあり、例年行われるBook Fairが 今年度は「Baltic Book Fair」として開催されたとの ことだった。Book Fairは特別なものではなく、なじ みのイベントと知り、これからもこのイベントが続く ことを願い、会場を後にした。
市内書店・出版社視察
図書展が終わった翌日はリガ市内の書店(3店)と 出版社(大学出版部2社、大手出版社2社)を訪問し た。これは事前にPACEを通じて在ラトビア日本国 大使館に訪問先の選定とアポイントをお願いしていた ものである。以下に訪問先について簡単に紹介する。
書店
①GLOBUSS:
リガ市の旧市街に位置し、Valnu通りにある比較的 大きめの書店。書籍、雑誌、新聞が売られており、書 籍の中には洋書(国外)の取り扱いもあった。
②VALTERS UN RAPE:
Valnu通りと交差するTeatra通りに面するビルに ある老舗の書店。ビル内の3フロアが売場となって いた。一般向けから専門書まで幅広い分野の取り扱い がある。リガ市内に複数の店舗を有する。
③ZVAIGZNES GRAMATNICA OUTLET: ラトビアの大手出版社ZVAIGZNE ABC PUBLISHERS が運営する書店。Valnu通りにあり、売り場面積はさ ほど大きくない。表の看板にはOutlet、Letakとあり、
本を格安で販売していた。店内には村上春樹の『海辺 のカフカ』他の英訳版が売られていた。
出版社
①Riga Technical University Publishing House: リガ市旧市街に位置するリガ工科大学の出版部門。
校内にオフィスと、印刷・製本部門を備える。同じく 店売部門も備え、学生が直接購入出来るようになっ ていた。面談いただいたのはディレクターのNatalija Cinaさん。その他スタッフにはデザイナーと秘書の 女性が1名ずつ、印刷担当者が6名で運営されていた。
編集作業に関してはすべて外注し、出版はすべて著者 から制作費をもらう受託のかたちで行う。1年間に、
工学から医学、経済学等のジャーナルを1タイトルに つき3〜4回、教科書を中心とした書籍を30点前後 各300部刊行している。
左上)建物の老朽化で移転予 定のリガ工科大学の概観.
上)大学内にある店売所.
左下)印刷・製本室の様子.
②ZVAIGZNE ABC PUBLISHERS: Krisjana Valdemara
通りという大通りにあ り、先に訪問した書 店③の他にリガ市内 だけで八つ店舗を有 する出版社。面談い ただいたのは同社代 表のVija Kilblokaさ ん、外国語書籍部門 マネージャーのUna Orinskaさ ん、 版 権 部門マネージャーの Marite Gulbeさ ん の 女性4名。訪問した オフィスビルでは編集 左)ショーウインドウに並べられた本.右)村上春樹の『海
辺のカフカ』(英語版).
上)子ども向けの教材が多数 並べられていた.
下)入口すぐのレジスペース.
部門とセールス部門がそれぞれ別のフロアで業務を 行い、1階フロアはショップとなっていた。創立か ら20年あまりで、1,000点を超える刊行点数があり、
一般向けの書籍の他にも、数多くの子ども向けの教材 を出版しているのが特長的だった。
③The University of Latvia Press:
ラトビア大学(学術)出版社。ラトビア最古(1919 年創立)の国立大学であるラトビア大学の出版部門。
オフィスは大学から少し離れたさほど大きくはないビ ルの1フロアにかまえていた。面談いただいたのは、
編集長のLeva Zaranさんと、Anna Smiteさん。オフィ ス内を、デザイン室からはじまり、編集室に、販売部 門までの各部屋を見学させていただいた。ラトビア大 学は社会科学から医学まで13の学部の他多数の研究 所を有するラトビア最大の大学で、人文科学の学科の 中にはアジア文化を教える課程があり、日本語も教え られている。出版部ではこれらの学部に対応した学術 専門書を出版しており、リガ工科大学と同様に発行部 数は300部程度ということだった。
編集長の Leva Zarane さん
④Janis Roze Publishers:
リガの中心部から車で30分ほどの郊外にある出版 社。元々1914年に書店として事業を始め、その後出 版業を設立した。リガの中心に複数の店舗(書店)を 有し、自社商品の他にも国内外の本を取り扱う。
面談いただいたのは、同社のマネージャーであり、ラ トビア出版社協会の
会長を務められてい る Renate Punka さ ん。オフィス内の各セ クション、広大な敷地 内にある物流基地を見 学させていただき、オ フィス内に作られた自 社の歴史を紹介する
コーナーでは同社の第1冊目として刊行された本を 見せていただいた。
販売ルートの開拓
今回の視察では、現地で日本の書籍の販売ルートの 開拓という任務があった。訪問先の書店で日本の本に ついて問い合わせてみたが、一部英訳の翻訳ものを除 き、日本の(日本語で書かれた)本は見当たらなかっ た。書店を経営する二つの出版社は、自社以外の本も 取り扱う取次の機能も果たしていた。そこで日本の本 の取り扱いについて問い合わせてみたところ、興味を もっていただくことはできたが、具体的に販売につな がる話は出来なかった。
むすび
図書展と市内にある書店・出版社の視察で、今回の 専門家派遣の日程は滞りなく終えることが出来た。た だし、与えられた任務をすべて果たせたとは自信をもっ て言えない。特に日本のことをインターネットやテレ ビ等の映像などではなく、本を通じて、もっと沢山の 人に伝えることが出来たのではないか、それには事前 の準備に問題があったのではないかと、今になって思 う。だが、図書展で実感した日本への関心の高さと、
ラトビアの人たちの本を愛する国民性が、この国際図 書展をきっかけとして、両国の本を介した更なる交流 に繋がることを願い、私の報告とさせていただきたい。
ラトビアに関するホームページ
◇一般社団法人出版文化国際交流会
「世界の国際ブックフェア 現場からの報告」
http://www.pace.or.jp/sub3.html
◇外務省 ラトビア基礎データ
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/latvia/data.html
◇在ラトビア日本国大使館
(Embassy of Japan in the Republic of Latvia) http://www.lv.emb-japan.go.jp/index_jp.html
◇ラトビア政府観光局公式ポータル http://www.latvia.travel/ja
◇駐日ラトビア共和国大使館
(Embassy of Latvia in Japan)Facebook https://www.facebook.com/latviaembassy.tokyo
旧市街のショッピングモール に入っていた店舗.
謝辞
この度の国際図書展への派遣に際し、沢山の方にお 世話をいただいた。海外の図書展への派遣という自分 には分不相応な任務であったために色々ご心配をおか けした。こうして無事に報告が出来るのは多くの方の 助けがあったからである。ここにお名前をあげ、御礼 にかえさせていただきたい。
本派遣事業の主催者で、今回の派遣に多くの支援を いただいた、ご担当の大川敬子様をはじめ国際交流基 金の皆様に感謝申しあげる。そして共催者である出版 文化国際交流会の江草忠敬会長、横手多仁男専務理事、
新藤雅章事務局長、佐藤佳苗事務次長には、このよう な貴重な機会をあたえていただき、また事前の打合せ から渡航に関する手配、帰国までの段取りについてご 指導いただいた。感謝の念が堪えない。そして在ラト ビア日本国大使館の多賀敏行大使をはじめ、上薗正幸 書記官他スタッフの皆様には、現地で周到な準備から 当日の急な対応までお手数をおかけした。心より御礼 を申し上げます。最後になりましたが、大学出版部協 会の山口雅巳前理事長、黒田拓也現理事長、後藤健介 国際部会長、岡田智武国際副部会長には派遣に至るま でに、様々なかたちでアドバイスをいただいた。ここ に重ねて感謝の御礼を申し上げます。
参考資料 「バルティック・ブックフェア2014」展示用 に選書を行った大学出版部協会の出展書籍のリスト 出展書籍リスト(バルティック・ブックフェア2014
〈2014.2.28〜3.2〉チープサラ国際センター)
1.新北海道の花
梅沢俊著/北海道大学出版会 2.まいまいさんとなめくじさん
おのななせ絵・文/弘前大学出版会
3.子どもと保育者のためのおりがみアイディア 川並知子・広瀬知里著/聖徳大学出版会 4.大相撲行司と軍配房と土俵
根間弘海 著/専修大学出版局 5.関東の仏像
副島弘道編/大正大学出版会 6.能面ポストカードブック
高津紘一・荻野丹雪著/玉川大学出版部 7.かんじのえほん
灰島かり文・小中大地絵/玉川大学出版部 8.兎とかたちの日本文化
今橋理子著/東京大学出版会 9.生き物の描き方
盛口満著/東京大学出版会 10.ドボク・サミット
ドボク・サミット実行会編/武蔵野美術大学出版局 11.アリの巣の生きもの図鑑
丸山宗利ほか著/東海大学出版会 12.高度1万メートルから見たオーロラ
國分勝也 著・写真/東海大学出版会 13.EELS ON THE MOVE
黒木真理・塚本勝巳 著/東海大学出版会 14.江戸の庭園
飛田範夫著/京都大学学術出版会 15.ものづくり上方 “酒” ばなし
松永和浩 編著/大阪大学出版会
第 21 回東京国際ブックフェア
出版文化国際交流会事務局
名 称:第21回東京国際ブックフェア 21st Tokyo International Book Fair 会 期:2014年7月2日(水)~5日(土)
会 場:東京ビッグサイト(東京国際展示場西ホール)
主 催:東京国際ブックフェア実行委員会/
リードエグジビションジャパン株式会社
※東京国際ブックフェア実行委員会構成団体
(一社)日本書籍出版協会/(一社)日本 雑誌協会/(一社)日本出版取次協会/日 本書店商業組合連合会/(一社)出版文化 国際交流会/(公社)読書推進運動協議会
/日本洋書協会 参 加 国:25カ国 出展社数:1,530社
入場者数:6,2855人(2013年:62,570人)
セミナー受講者:7,615人 報道関係者数:503人
第21回東京国際ブックフェアは7月2日(水)よ り5日(土)までの4日間、お台場の東京ビッグサ イトで開催されたが、本会は主催実行委員会を構成 する7団体の一員として運営に加わった。初日の朝9
時30分には眞子内親王殿下をお迎えして華やかな開 会式が行われた。国際電子EXPOを始め、クリエイ ターEXPO東京、プロダクションEXPO東京、コン テンツ制作・配信ソリューション展、キャラクター
&ブランドライセンス展の5種類の展示会が同時開 催されたが、これらは会期が一日短い開催となった。
会期中は多くのイベントが開催されたが、作家の立花 隆氏による基調講演には出版関係者だけでなく多数の 一般読者が参加した。
本会は、今回も一般社団法人への移行認可条件であ る公益目的支出計画の継続事業の位置付けで独自ブー スをもって参加した。本会のブース(奥行2m、横幅 5メートルの10㎡)では、昨年に引き続き会員出版 社のご協力をいただき海外の出版社によって翻訳出版 された図書とそのオリジナル版併せて24点184冊を 並列して展示紹介した。予想を超える図書が集められ、
展示スペースは若干窮屈な趣きとなったが、日本の読 者には見る機会がない図書ということもあり、来場者 の中にはとても強い関心を寄せる人がいた。
また会員社の図書目録と会社案内(25社 38点)
を平台に置き、読者に提供した。目録によっては書店 でも入手しにくいこともあり最終日には品薄状態だっ た。特に児童書目録は、出版社にお願いをして追加を 持ってきてもらうほどであった。また文庫目録は今年 も非常に人気があった。一般の読者もさることながら、
書店、図書館の方がお持ちになるケースが目についた。
もちろんブースには外国の出展社、著者・翻訳者等が 出版情報を求めて来場するケースもあり、その都度可 能な限りの対応を行った。
次回の開催は2015年7月1日(水)から4日(土)
までの4日間。
本会ブース全景
名 称: 20th Seoul International Book Fair 会 期: 2014年6月18日(水)〜22日(日)
会 場: ソウル市内カンナムCOEX韓国総合展示場 主 催: 大韓出版文化協会
参 加 国: 22か国(20か国)
アメリカ、イタリア、ドイツ、フランス、
台湾、中国、シンガポールなど 入場者数: 130、 957人 (129、 110人)
参 加 社: 国内 231社 473ブース 海外 138社 137ブース
合計 369社 610ブース(610社 835ブース)
招 待 国:オマーン ( )内は2013年
準備の日、当初は出版物の冊数と棚の関係で持って きた数量が少なすぎたのではないかと危惧していた。
2013年は日本からは320冊+α、これに比べて本年 は189冊+αで、αの部分は国際交流基金ソウル事 務所が用意した書籍で大体50冊くらいであった。昨 年は、棚の下に輸送用の段ボール箱を置いて、書籍を 並べてもまだ並ばせきれない書籍があったが、今年は 棚と、棚2段分ぐらい段ボール箱に並べたくらいで ちょうどよく収まった。文化を見せる、というのが目 的である以上、やはり「並べられない」というのは避 けなければならないとおもう。その点、今回はすべて、
目に晒せたのでよかったと思う。
ブース全景
また、今年は本会の初の試みとして、共同ブースを 新設し、オーム社、化学同人社、学研マーケティング
第 20 回ソウル国際ブックフェア
一般社団法人出版文化国際交流会 新藤 雅章