Title
PC鋼棒による能動的横拘束を利用したRC柱の耐震補強法
に関する研究
Author(s)
山川, 哲雄; 倉重, 正義; 鴨川, 茂義
Citation
琉球大学工学部紀要(57): 9-18
Issue Date
1999-03
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12000/5451
Rights
9 琉球大学工学部紀要第57号,1999年
PC鋼棒による能動的横拘束を利用した
RC柱の耐震補強法に関する研究
山川哲雄*倉重正義**鴨川茂義***
AStudyonRCColumnsRetrofitBasedonAciveConfinement
byPCBarPreslressing
TelSuoYAMAKAWA★,MasayosIliKURASHIGE★★andShigeyoLihIKAMOGAWA★★★
ABSTRACT Anumberofseismic随trofittechniqueshavebeendevelopedinordertoprcventcoIIapseofthebuildingsandbridges, whichweにconstructedaccordingtotheoldseismicdesigncode,fiPomearthquakeattackTheseismicretronttechniques areclassifiedintothreecategories,namelXimprovingductilityBstrengthandreductionofseismicloadBypayingatten‐ tiontothefactthatthetransverseconfinementofconcreteisvelyuselillinordertoimproveductilityfbrRCmembe「s subjectedtocompression,anewseismicretmflttechniqueisproposedasoneofimprovingductilityfbrRCcolumnsin thispapeⅢThetechniqueisanactiveconfinementbyPCbarprestressing・Therearetwoarrangementsinthisseismic retlDfittechnique・OneistoalTangePCbarsthroughcomerblocksorcomeranglesaroundtheRCcolumnasifextemal hoopsandthentointroduceprestressingbytorquewrenchTheotheroneistoarrangediagonalbracesbyPCbarsin additiontotheabove-mentionedPCbarprestressingonthetopandbottompartsofRCcolumnincaseofveryshort columnsBothtechniquesareeasytoapplytotheseismicretroHtofcolumnswithorwithoutwaⅡorwindoWandalso beam-columnconnections、1hepurposesofthisinvestigationistocleartheefYectivenessofthecolumnretroflttechnique byPCbarplcstressingandtoputthisnewtechniqueintopracticaluse Keywords:aciveconfinement,brace,ductilitXPCbanprestressing,RCcolumn,seismicretrofit 一方,コンクリートを拘束すればコンクリートの 強度が改善されるとともに靭性が向上することは良 く知られている[5]・著者らは正方形鋼管とPC鋼俸 にプレストレスを導入した合成RC柱の実験的研究 を過去に行ってきた結果[6}[8],従来のパツシブコン ファインメント(受動的横拘束)に比較して,プレ ストレスを導入したアクテイブコンファインメント (能動的横拘束)は特に高軸圧縮刀を受ける柱にはき わめて効果的であることがわかった。これはコンク リートを高横拘束することにより,せん断強度,圧 縮強度および靭性が火きく向上するからである。こ のことに注目し,せん断破壊または靭,性に欠ける既 存RC柱を配筋された主筋の限界能力いつぱいにし なやかに抵抗できるRC柱に体質改善させうる,簡 便かつ経済的で,しかも独立RC柱以外にも適川で きる耐震補強法を本論文で提案する。 このようにPC鋼棒にプレストレスを導入するこ とにより,受動的拘束効果を利用した鋼板や連続繊 維シートを用いた従来の巻き立て工法と異なり,能 動的拘束効果の積極的な利用に本研究の特色がある。 1.序 阪神・淡路大震災後,既存不適格建築物の耐震補 強が社会の大きな関心事となっている。沖縄県や鹿 児島県南部では台風に対処するためRC造住宅が多 い。特に沖縄県では全建築物の約90%がRC造で,し かもピロテイ建築が非常に多い。これらの建物のう ち,沖縄が本土に復帰する1972年をはさんで前後約 5年間の足掛10年間に建設されたRC造建築物には, 十分に洗浄されることなく海砂が用いられたことも 多く,そのため塩害による損傷が現在顕在化してい る[11゜そのうえに,1981年以前の建物は地震地域係 数0.5(東京のI/2)で設計されているため,耐震性 能に問題が多く,耐震補強が急務であると考えてい る[2)[4]。 受理:1998年12月1日 *環境建設工学科 (DePLofCiviIEng・andAmchitecIure・Fac・ofEng.) **高周波熱錬株式会社 (NeturmCo.,Lld.) ***大学院理工学研究科環境建設工学専攻 (GradualeStudenlCIYIdualeSchoolofEnginee「ingandSience)山川・倉重・鴨川:PC鋼捧による能動的横拘束を利用したRC柱の耐震補強法に関する研究 10
せん断スパン比1.0の極短柱に関しては9.2#のP
C鋼棒をブレース状に架け,かつブレースの支点位置で同じ92#のPC鋼棒を帯筋のように配置し,か
つプレストレスを導入した場合の加力実験も行う。9.2#のPC鋼棒は,実寸法で22#のPC鋼棒に相
当する。なお,ブレースはそれ自身の座屈を防止す るために引っ張り時のみ有効で,圧縮時には効かないディテールを採用した(Fig.1参照)。将来的には
ブレースを固着させるため,その支点に周回させた PC鋼俸やアングル支持材をより小さく設計できれ ば,このような耐震補強がさらにやりやすくなるこ とは明らかである。 一方,PC鋼棒を利用した外帯筋タイプの方法は柱四隅に配置したコーナーブロックを介して3.8#の
PC鋼棒を同一平面上に外周帯筋のように配置した 上で,そのPC鋼棒にプレストレスを導入して柱を高横拘束する耐震補強法である。3.8iのPC鋼棒
は,実際の施工で現在流通している最小径のPC鋼棒9.2‘に相当する。これは窓枠などが直接柱に接し
ていても施工可能なPC鋼棒用の孔(径がl2-l5i)
が確保できるように意図したからである。しかも, 最小のせん断補強筋比を既存の帯筋と合わせて最低 でも満足し,かつ曲げ破壊先行が確保できるように これらの間隔を決定した。拘束力はコーナーブロッ クによる支圧力として柱に導入されることになる。 したがって,コーナーブロックにおける適切な支圧 ざらに,この工法の大きな長所は従来の巻き立て工 法では補強が困難とされてきた袖壁や窓枠などが付 随したRC柱,さらには柱梁接合部や高架橋の支持 ラーメン構造の梁にも容易に適用できることである。 本研究の目的は耐震性能が劣るRC柱の新しい耐震 補強法として,PC鋼棒を用いてプレストレスを導 入する工法の有用性を耐震加力実験で検証し,次い で耐震補強設計法を提案してその実用化を図ること にある。 2.実験計画 パイロットカロカ実験として,250mm正方形断面を 有するせん断スパン比10の極短柱4体と,1.5の短 柱4体の加力実験を計画する。いずれの柱も1971年 以前の旧基準(せん断補強筋が250mm間隔)で設計 された学校建築物のRC柱(約600x600mm正方形断 面を想定)をl/2.4縮小モデルにして,PC鋼棒によ る耐震補強実験を行った。耐震補強前のRC柱試験 体はいづれも脆性的なせん断破壊する試験体である。 軸圧縮力比は長期軸力のみ考慮してすべて02とする。柱試験体における耐震補強の詳細をFig.1に,そ
の一覧表をTable1,2にそれぞれ示し,使用材料の 力学特性値などをTablc3に示す。螢別一
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や1.5と小さいので,せん断ひび割れが顕著に生じて いる。一方,PC鋼棒で十分な耐震補強することに より,完全な曲げ破壊先行とその後の靭性を確実に 確保できた柱試験体は柱頭,柱脚の曲げひび割れが 顕著に生じているが,せん断ひび割れも少なくない。ただし,これらのせん断ひび割れの幅は小さい。P
C鋼棒でも十分な耐震補強が施されていないと,曲 げひび割れのほかにせん断ひび割れもかなり生じて いる。 柱試験体のせん断力Vと部材角R,および柱材軸 の平均鉛直ひずみ8Vと部材角Rの関係に関する実験結果をFig.5,6に示す。主筋と帯筋の各ひずみと
部材角Rに関する実験結果をFig.7,8に示す。Fig.
9,10にPC鋼棒のひずみ測定結果を示した位置を
明示し,Fig.11,12にこれらのひずみ測定結果を示
す。これらのFig.5~12から,耐震補強前のRC柱
試験体はいづれも材端部の主筋が引っ張り降伏しな
い前の脆性的なせん断破壊であることがわかる。しかし,PC鋼棒でブレースや外周帯筋のようにせん
断補強すると,主筋が降伏強度に達し,耐震性能が
かなり改善されていることがわかる。特に,ブレース補強はせん断スパン比が1.0と小さく,極短柱にも
かかわらず柱の部材角を4%まで増大させても水平
耐力が低下していない(Fig.5参照)。しかし,Fig.
7からわかるように主筋は完全に降伏しているが,Fig.11に示すようにPC鋼棒は一切降伏していない。
また,そのひずみの増加もブレース部材を除いて小
さい。このことはFig.5の柱材軸上の平均伸縮ひずみ
と部材角の関係からも明白である。軸圧縮力が比で
0.2常時作用しているにもかかわらず,部材角の増大
とともに柱材軸上の平均引っ張りひずみが増大し,
柱の耐震`性能が劣化していないことを意味している。
Fig.13にPC鋼棒をブレースに利用した唯一の柱試
面積の確保もコーナーブロックのディテールの開発 とともに,今後の重要な検討課題である。 次に導入するプレストレスのレベルはPC鋼棒が コンクリートに拘束効果を期待する側面と,せん断 補強筋としてせん断力を負担する側面の2面から検 討する必要がある。いづれにしても,せん断強度を 大幅に引き上げ,靭性に富んだ1111げ破壊先行を確保 することが重要である。さらにプレストレスの導入 とその管理が現場作業として簡便であることが求め られる。以上の観点から,帯筋のようにRC柱の外周筋のように巻く3.8#のPC鋼棒にあっては,トル
クレンチなどを用いて手動で容易に導入できる降伏点ひずみ(約6000〆)の約1/3強の2450浜前後
(490MPa)を採用した。一方,ブレースの支点を鉢
巻き状に締め付ける,ユタのPC鋼棒においても,3.8
#のPC鋼棒と同様に手動で降伏点ひずみの約70%
の4200-4400β(880MPa)前後の緊張ひずみを導入
した。 軸圧縮力比は長期軸力のみ考慮してすべて一定軸 圧縮力比02とする。載荷方法は一定軸圧縮力比0.2のもとで,正負繰り返し水平加力実験を行った。加
力装置は建研式加力装置(Fig.2参照)を用い,加
力プログラムをFig.2に示す。Fig.2に示すように
部材角3%まで0.5%づつ増分させながら,各部材角
で3回づつ繰り返す。部材角3%までいたっても,
最大水平耐力の80%を維持している状態であれば部
材角4%で正負1回繰り返し,耐震性能の確認を
行った。 3.実験結果と考察実験結果や計算結果の整理はせん断スパン比10と
1sごとに分けて行うことを原則とする。柱試験体で
観察されたひび割れをFig.3,4に示す。不適格既
存RC柱に相当する基準RC柱試験体はせん断補強
山川・倉重・鵜川:PC鋼棒による能動的横拘束を利用したRC柱の耐震補強法に関する研究 12 R98S-PO R98S-PB R98S-P4 web(54.)nange
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14 山川・倉重・鴨川:PC鋼棒による能動的横拘束を利用したRC柱の耐震補強法に関する研究 R98M-ID105 R98M-P65N R98M-P65
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剛体のように強化され,理想的なメカニズムが成立
したことになる。すなわち,材端部の曲げ降伏ヒン
ジにともなうせん断力で柱の最大せん断力が支配され,ブレースと支持点のPC鋼棒は柱の靭性を維持
する役割を主にになうことになる。一方,PC鋼棒で外帯筋のように耐震補強した方
法はFigl2に示すようにPC鋼棒が一切降伏してい
ないものもあるが,FigJL12のようにPC鋼棒が
一部降伏しているものもある。PC鋼棒が一切降伏し
験体R98S-PBにおけるブレースの負担せん断刀と柱
のせん断耐力の関係を示す。次いで,柱の部材角に
占めるヒンジ部の回転による変形とブレースのせん
断変形,すなわち柱自身のせん断変形の割合を示1.
これらはすべて測定されたブレースの引っ張りひずみから逆算したものである。Figl3によれば,部材
角に占めるヒンジの回転による変形量が多く,その
割合は柱の部材角のいかんにかかわらずほぼ3/4前
後である。このことは,ブレースで補強された柱部
分はその部材角の3/4が曲げ降伏ヒンジの回転によ
る剛体回転角であり,残りのl/4がせん断変形角であ
山川・倉重・鶴川:PC鋼棒による能動的横拘束を利用したRC柱の耐震補強法に関する研究 16 ていない試験体で,部材角が3%まで増加しても水平 耐力がほとんど低下していない柱試験体は,PC鋼棒 による拘束効果が適切であるが,それ以外は不十分 であったことを意味する。せん断スパン比が1.0の極 短柱では41mm(実柱では約100mmピッチ相当)あ れば,脆性的なせん断破壊を免れ,部材角が2%ま ではPC鋼棒が降伏することもなく,十分な靭性を 確保していることがわかる。しかし,2.5%を超える あたりから材端部のPC鋼棒が降伏を始め,その影 響が柱の耐力低下となって現れてくる。 せん断スパン比15の柱試験体では本実験の場合, そのPC鋼棒間隔が65mm(実際では150mmピッチ 相当)で,かつプレストレスを導入すれば(R98M-P65),3%までは部材角が保障されている。このこ とはFig.6に示す8VとRの関係をみても明らかであ る。PC鋼棒が降伏していない柱試験体は耐震性能 が大幅に改善されているが,PC鋼棒が-部降伏し てくると耐震性能の改善が若干低下する。したがっ て,耐震補強にあたってはいかなるPC鋼棒も降伏 しないように設計した方が望ましい。 Fig.14,15にスケルトンカーブと累積エネルギー吸 収量に関する実験結果の比較を示す。せん断スパン 比10の極短柱試験体ではブレース補強による耐震`性
能の改善が最もよく,次いでWeb面のみ38iより
大きい5.4jのPC鋼捧で外帯筋補強した試験体
R98S-P4rが良い。せん断スパン比1.5の試験体では,3.8#のPC鋼棒を65mmピッチで配置し,かつプレ
ストレスを導入した外帯筋タイプの柱試験体R98M-P65が最も良い。次いで,同じタイプでプレストレス を導入していない柱試験体RO8M-P65Nの耐震性能が 若干悪い。このことからもプレストレスの導入効果 は望ましいと言える。しかし,そのプレストレスレ ベルはどの程度が最も望ましいかはまだ検討の余地 がある。 その応力レベルから降伏点強度までを有効なせん断 補強筋とみなし,既存の帯筋に単純累加する。プレ ストレスによる締め付け刀,すなわちコンクリート に対する側圧は能動的横拘束力として拘束コンク リートの構成則に反映させる。したがって,せん断 強度の算定に利用するコンクリート強度はシリン ダー強度より高くなる。なお,能動的横拘束力は Richamによる提案式[12]を利用する{6]・一方,PC 鋼棒にプレストレスを導入していない場合には,P C鋼棒の高い降伏点強度がそのまません断補強筋の 降伏点強度として利用され,コンクリート強度には シリンダー強度がそのまま用いられる。一方,1111げ 強度の算定にあたってはせん断強度とは無関係に既 存の帯筋とPC鋼棒による受動的横拘束効果に、Ⅱえ て,プレストレス導入による能動的横拘束効果を考 慮した拘束コンクリートの構成則を求め,曲げ強度 を求める。 PC鋼棒によるブレース補強は前述したように 引っ張り材のみ有効で,圧縮力はまったく負担しな いディテールになっている。しかも,柱頭,柱脚で はスタブから10mm程度の隙間が設けられている位 置にブレースの支点が設けられ,かつブレースと同じ断面のPC鋼棒9.2jが緊張材として周回してい
る。しかも柱の四隅には本試験体の場合,剛強なア ングルが密着されているので,それを通して能動的 側圧が柱全体のコンクリートに作用するものとして 計算する。また,そのプレストレスレベルは前述し たように今回の実験では降伏点レベルの約70%であ る。なお,ブレースの緊張力は零である。したがっ て,能動的拘束効果を反映させた拘束コンクリート の構成則をせん断強度と曲げ強度の計算にそれぞれ 利用する。これとは別にブレースが負担するせん断 九すなわち水平力を柱の部材角に合わせて計算する。ただし,実験結果であるFig.13より柱の部材角
とブレースのせん断ひずみ角の関係はほぼ4:]の関 係にあることがわかったので,それに合わせて計算する。この計算結果をFig.16に示す。Figl6より,
修正荒川式[10]による柱自身のせん断強度とブレースが負担するせん断強度を加算すると,それは柱の曲
げ破壊に伴うせん断強度より大きくなり,曲げ破壊 がせん断破壊より先行し,かつプレストレスによる 能動的横拘束効果のおかげで曲げ挙動の靭性も改善 されていることがわかる。また,このV-R曲線は同 図に示した実験結果によるスケルトンカーブをよく近似している。しかし,AIJ式[5]によるせん断強度で
は,この実験結果を説明することはできない。柱の せん断強度の評価にあたっては実験式として定式化 された修正荒川式[10]がトラス・アーチ理論に基づい 4.理論的検討 拘束されたコンクリートの構成則には崎野・孫の提案式[9]を採用し,せん断強度式にはAIJ式[5]と修
正荒川式llOIを採用する。文献I6j-I81で著者らは拘束
されたコンクリートの構成則にManderらの構成則[11]を利用してきたが,本論文では崎野・孫の構成則
[,]を利用する。両者の構成則による1111げ強度の計算
結果には差異はほとんどみられない。しかし,崎野・
孫の構成則はシリンダー強度が約60MPa程度の高強
度コンクリートまでカバーしていることに加えて,
帯筋と鋼管による拘束効果が統一して連続的に取り
扱えるなどの利点があるからである。PC鋼棒にプレストレスを導入している場合には,
琉球大学工学部紀要第57号,1999年 CaIcuIation R98S-PO  ̄ R98S-IDlBニニー 17 CalcuIation EXpcriment ● ○ Expcrimcnt ● ○ R98S-lJ4I R98S-P4I1
一一
0000000 050505 32211 300 250 200 150 100 50 0魔
i鍾三if雲ZlJJ
AIjmclhod R(%) 2340 Fig」6.calculaIcdandcxpcrimcnIalresulls(M/(Vl〕)=10) 2 3 4 0 CaIcuIation Expcmmcnt ● ○ CBlcqlIalion Experimcnt ● 0 R98M-PO R98M-P65 R98M-PlO5 R98M-P65N『一
『’
ZOO ZOO V(kN)--00 ̄55=、二
V(kN) ̄ ̄ ~=6三<二二愚i<三
。-す---- dArakawavsEq. ]50 150 の、。 ~  ̄ 100 100 、 、 、、 可日,J1 、 ~-=--AIjmcthod 50 50 AIjmclhod R(%) R(%) 2340 Fig.'7CaIcuIatcdandcxpeTimentaI「csuIts(M/W、)=15) 2 〕 4 たAIJ式[14]より精度が良いことを指摘した論文もす でにある[l3Ioただし,文献[13]で採用されたAIJ式 は文献[14]で初めて公表された提案式であるが,雅本 的な考えは同一である。また,計算値も旧式のAIJ式 [141が改訂式のAIJ式[5]より若干高い。 外帯筋タイプのPC補強ではプレストレス導入の 有撫が柱の耐震性能に与える影響を検討する。そこ で,せん断スパン比1.5の柱について'''1げ強度とせん 断強度に与えるプレストレスの影響に関する計算結果をFig.17に示す。せん断強度の計算ではプレスト
レスの導入が能動的横拘束効果によりコンクリート 強度を増大させるが,せん断補強筋によるせん断補 強効果がプレストレスで消費された分だけ減少する ので,結果的にはAIJ式,修正荒川式ともにせん断強 度が若干低下している。一方,曲げの弾塑性挙動に 関する計算結果にはプレストレスの有無がほとんど 影響を与えない。しかし,Fig.6,12に示すように, 実験結果にはプレストレスの効果が明白に表現され ている。すなわち,PC鋼棒にプレストレスを与え た方が耐震補強効果が増大するという実験結果が得られている。Figl7で示すように修正荒川式による
せん断強度がHi1げ強度を上|、り,曲げ破壊先行を計 算結果は示唆している。ただし,曲げ破壊先行を保 障し,かつ靭性を十分確保するためには,曲げ強度 に対するせん断強度の比,すなわちせん断余裕度が少なくとも1.1以上必要なことをFig.17は示してい
る。計算上はPC鋼棒にプレストレス導入効果を」んし いだすことはできないが,実験では|リ伯に生じてお り,それは主筋の座屈防止にも役だっているはずで ある。Fig.16,17で'''1げ破壊する試験体では,スケルトン
カーブに関する実験結果と計算結果の差異が比較的 大きい。一般的傾向として,実験結果が計算結果よ りも常に大きいことはよく知られているが,それに しても差異がやや大きいことは,今後まだ構成則や 計算方法も含めて種々の観点から十分検討すべきで あると考えている。 5.結論 PC鋼棒を用いたRC柱の耐震補強は,脆性的な せん断破壊する柱を靭性に富んだ曲げ破壊する柱に 改善することに効果的であることがわかった。この山川・倉重・鶴川:PC鋼棒による能動的横拘束を利用したRC柱の耐震補強法に関する研究 18 50号,pp7l-88,1995.9 i3]長嶺安一,山川哲雄:沖縄にある某RC造事務所ビルの耐久・ 耐震調査,コンクリートエ学年次論文報告粟, Vol,19,N0.2,pp369-374、1997.7 [4]長嶺安一,山川哲雄,富山聖:沖縄のピロテイ建築物の耐震 性能評価,コンクリートエ学年次論文報告集, Vol20,No.3.pplO8I-lO86,1998.7 [5]日本建築学会:鉄筋コンクリート造建物の靭性保証型耐震識 計指針(案)・同解説,日本建築学会,1997.7 [6]111川哲雄,村中圭介,倉重正義:鋼管とプレストレスで高槻 拘束した揃杵の耐震性能,コンクリート工学年次論文報皆集, Vol・'9,N0.2,pp、'437-1442,1997.7 17]村中圭介,山川哲雄:正方形鋼管と帯筋又はプレストレスで 高横拘束した短柱の耐震性能,コンクリートエ学年次論文報 告集,Vol20,No.3,pp、829-834,1998.7 [8]小川克幸,山川哲雄,村中圭介:鋼管と帯筋またはプレスト レスにとる合成柱の高軸力下の耐震性能,コンクリートエ学 年次論文報告集,Vol20.No.]、pP、835-840,1998.7 [,]崎野健治,孫玉平:直線型横補強材により拘束されたコンク リートの応力一ひずみ関係,日本建築学会櫛造系論文染, No.461,pp9S-lO4,1994.7 110]ロ本建築学会:建築耐震設計における保有耐力と変形性能, 日本建築学会,l98L6 IIl]ManderJ.B、、niesUcy,M」.N、andPark,R,:Theo正IicaISt頤ss-St「ain ModelImCoIulmedConc「eIe,ASCEJoumalofStrucIu「aIEngi‐ neenng・Vol・ll40No8,PPI804-1826,1988 [l2IRichan,F・Ectal.:ASludyof1heFaiIumeofConc『UeunderCom- binedComp「essiveSI「esses1UI1ive「silyoflUinois・Enginee「ing ExperimenlalSlaIion、BuIIetinNoI85、1928 [I3l李止借,清水泰:鉄筋コンクリート柱部材の終局せん断鮒刀 式な関する検討,日本建築学会櫛造系論文集,No.483,ppI21- I28,1996.5 [14]日本建築学会:鉄筋コンクリート造建物の終局強度型酎震設 計指針・同解説.日本建築学会,1990.11 工法は簡便な耐震補強法のひとつとして十分検討す るに値すると思われるので,PC鋼棒を定着する コーナーブロックやコーナーアングルの改善も含め て実大規模の柱の加力実験を行い,かつ耐震補強設 計式を確立し,本工法が利用できる環境を整備する ことが急務である。 謝辞: 木研究は高周波熱錬(株)との共同研究(区分B) 「PC鋼棒を用いたRC柱の耐震補強に関する研究」 によるものである。特に,高周波熱錬(株)の飯干 福馬,高田祥仁の両氏には耐震加力実験のため,長 期間沖縄に滞在しながら多大なご協力とご支援をい ただきました。金秀建設(株),琉球大学工学部付属 工作工場の比嘉實文部技官,環境建設工学科の砂川 恒雄技官をはじめ多くの関係者に多大な協力を頂き ました。ここに関係者各位に記して厚くお礼を申し 上げます。また,本研究にご協力いただいた(株)日 本システム設計(東京)の花井勉,飯Ⅲ秀年の両氏 と,実験や解析に携わった研究室の学生諸君に感謝 します。 参考文献: [I]伊良波繁雄,山111哲雄,森永繁,仲座徳雄:沖縄県の公営RC 造集合住宅に関する塩害による建物損傷調査と被害状況の推 定,鋼管とプレストレスで高横拘束した短柱の耐震性能,コ ンクリートエ学年次論文報告集,V01.19,No.1,pp」015‐ 1020,1997.7 [2]111川哲雄:阪神大震災と沖綱の建物,琉球大学工学部紀要,第