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高齢化社会と家計の金融経済行動 ―公的年金改革の影響とフィンテックがもたらすインパクト―

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Academic year: 2021

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(1)人生100年時代の個人金融資産. 高齢化社会と家計の金融経済行動. ―公的年金改革の影響とフィンテックがもたらすインパクト― 祝 迫 得 夫 目 1.はじめに 2.21世紀のわが国の家計貯蓄と金融資産 3.公的年金改革の影響:自助努力による資産運 用の重要性の拡大. 次 4.2050年に向けた個人資産形成ビジネスとフィ ンテック 5.まとめ. 高齢化による日本の家計貯蓄の減少の進行は予想より緩やかであるが、個人のレベルでは、年金改革による給 付削減により、自助努力による貯蓄と資産形成の重要性が高まっている。そのためには教育による金融リテラシ ーの向上も重要だが、個人の資産形成ビジネスにおける急速なフィンテック拡大の流れを、うまく利用すること も必要である。現在のロボアドバイザーのビジネスモデルを超えて、より所得が低い層を顧客として取り込むと ともに、退職・引退後の資産の取り崩しのフェーズに対応したサービスの充実を図っていく必要がある。. いて、モデルに基づく予測よりもずっと緩やかな. 1.はじめに. スピードでしか低下していない。その背景には、. 経済学の標準的なツールであるライフサイク. 高齢化と年金改革による給付の削減に伴う、高齢. ル・モデルおよび重複世代モデルは、高齢化社会. 家計の金融経済行動のパターンの変化があると思. の進行により経済全体の貯蓄が減少し、高齢化の. われる。. 速度と生産性成長率の相対的な関係によっては、. 一方、年金改革による、民間の自助努力による. マイナスになることを示唆している。一方、現実. 貯蓄と老後のための資産形成の重要性の高まりに. の経済における貯蓄は、日本を含む先進各国にお. 対応するためには、近年拡大を続けている、ロボ. 祝迫 得夫(いわいさこ とくお) 一橋大学経済研究所教授。1990年一橋大学経済学部卒業。1997年6月ハーバード大学大 学院経済学研究科博士課程修了(Ph.D.修了) 。筑波大学社会工学系講師、一橋大学経済研 究所准教授、財務総合政策研究所総括主任研究官等を経て、2012年1月より現職。2018 ~ 20年日本ファイナンス学会会長。最近の論文として、「高齢化社会と家計の金融経済行 動:マクロ経済学的背景とミクロ経済学的インプリケーション」(『現代ファイナンス』 43巻、2020年、 1 ~ 25ペ ー ジ )、“Disentangling the Effect of Home Ownership on Household Stockholdings: Evidence from Japanese Micro Data,”(with A. Ono, A. Saito and H. Tokuda, Real Estate Economics, 2021, pp.1-28)などがある。. 6. 証券アナリストジャーナル 2021. 7.

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