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Title
南太平洋におけるマグロ類とマカジキの体長と体重の関係について
Author(s)
古賀, 重行
Citation
長崎大学水産学部研究報告, v.21, pp.23-31; 1966
Issue Date
1966-11
URL
http://hdl.handle.net/10069/31460
Right
NAOSITE: Nagasaki University's Academic Output SITE
23
南 太 平 洋 に お け る マグ ロ類 とマ カ ジキの
体 長 と体 重 の 関係 に つ い て
古 賀 重 行*
The Relationships between Length and Weight of Tunas and Striped marlin in the South Pacific Ocean
Shigeyuki KOGA*
The data were obtained by the Koyo tuna fishing fleet in the Fiji area during the period of four months from August to November, 1958. At present the Fiji ground is restricted roughly to the area extending from 170°E. to 170°W. and from 18°S. to 30°S.
The purpose of this report is to estimate the conversion equation between length and weight of albacore, Thunnus alalunga (BONNATERRE) and striped marlin, Makaira audax (PHILIPPI), caught in the Pacific Ocean.
Therefore, for converting length-frequency data to weight-frequency data, the length-weight relationships derived from the regression of weight on length can be taken as:
albacore ; w = 2. 257.l - 3. 198 striped-marlin ; w = 3. 504.l - 6. 737
where 1 is logarithm of length (cm) and w is logarithm of weight ((1) in kg, (2) in kan).
The relationships are illustrated in Figs. 1-3 and Table 1. The body-weight of those with the same body-length differed by locations. The body-weight of albacore and yellowf in tuna caught in the area to the north of the equator showed a trend to increase as the fishing ground proceeded eastward. while, in the area to the south of the equator, yellowfin tuna and bigeye tuna from the intermediate latitude are mostly of body-weight than those from the low latitude.
The body-weight of albacore in the Fiji area (18°-30°S) is generally larger than that in the North-Western Pacific Ocean.
The body-weight composition of albacore distributed in a location south of the equator is exactly identical with that on the same latitude
north of the equator.
In the South Pacific Ocean, the catch of the striped-marlin consists of large sized ones. The principal group is composed of mature fishes with the body-weight from 55 to 111 kg. But on the contrary fishes with the body-weight from 23 to 36 kg are the leading group in the North-Western Pacific Ocean.
24 古 賀 南 太 平 洋 に お け るマ ク ロ類 と マ カ ノキ の体 長 と体 重 の関 係 に つ い て
In the area north of the equator, the length-weight relationship of bigeye tuna scarcely varied according to the location and season Therefore, for the purpose of converting length frequency samples to weight frequency samples, it seems that the statistics obtained from the total regressions are not affected by the difference in location or seaons 緒 論 マ ク ロ類 の体 長 と体 重 に 関 す る研 究 を既 往 の 文 献 か らみ る と,そ の大 部 分 は赤道 以 北 の 太 平 洋 の もの に つ い て 求 め られ て い る 相 川 ・加 藤1)は 三 陸 沖 お よ ひ ミ ノ トウエ ー 近 海 て 漁 獲 され た キ ハ タ ・ヒ ン ナ カの 魚 体 に つ い て,脊 椎 骨 に み られ る輪 紋 か ら各 年 令 に 対 す る計 算 休 長 お よ ひ各 年 令 群 の 休 重 範 囲 を 示 した つ きに,中 込15)は キ ハ タ ・メハ チ お よ ひ ミナ ミマ ク ロ(通 称 コ ウ ノユ ウ マ ク ロ) に つ い て体 長 の 階級 こ とに体 重 を表 示 した さ らにSCHAEFER17)は コス タ リカ沿 岸/中合, 鶴 田21)25)は太 平 洋 南西海 区 とハ ワ イ沿海,お よ ひ上 村 ・本 間5)は西 部 ・中 部 太 平 洋 の キ ハ タ に つ い て,そ れ ぞ れ 体 長一 体 重 問 の換 算 式 を求 め た ヒ ンナ カ に つ い て,須 田 ・藁稗 。) は 肥 満 度 か らみ た北 部 太 平 洋 漁 場 の竿 釣 対 象 群 と延 縄 対 象 群 の比 較 を試 み た 最 近,久 米 ・塩 浜12)は西 部 ・中 部 太 平 洋 の メハ チ に つ い て,体 長 一 体 重 の換 算 式 の推 定 に先 立 って, ス ネ テ カ ー の共 分 散 分 析 法 に よ り,季 節 ・海 域 お よ ひ生 態 条 件 な との諸 要 因 に 関 す る統 計 的 検 定 を試 み て い る この よ うに,休 長一 体 重 関 係 に つ い て,赤 道 以 北 て は か な りの報 告 を み て い るか,以 南 て は わす か に キ ハ タ(上 村 ・本 間5)・古 賀8)10))・メ ハ チ(古 賀8)10))およ ひ ミナ ミマ ク ロ(中 込15))の 報 告 をみ た に す きな い 南 太 平 洋 中緯 度 海域 は ヒ ンナ カ お よ ひ マ カ ノ キの 濃 密 な分 布 域 を形 成 して い るか8),こ の 両 魚 種 の体 長一 体 重 に 関 して の研 究 報 告 は 皆 無 て あ る そ の理 由 と して次 の よ うな こ と か 挙 け られ る これ ら遠 隔 の地 に 出漁 す る漁 船 の 大 部 分 か 大 型 船 て,こ の大 型 漁 船 の 漁 獲 物 処 理 は そ れ ら漁 獲 物 の全 部 ま た は一 部 を ラ ウ ン トか ブ イ レ ー に して急 速 凍結 して 帰 港 す る これ らの冷 凍 魚 は輸 出業 者 な り製 造 業 者 に,あ るい は 倉 庫 に直 接 渡 され て市 場 に 揚 か る こ とか な い その た め,研 究 者 の行 な って い る市 場 調 査 ての 機 会 か少 な く,資 料 の 不 足 は避 け られ な い 加 え て市 場 調 査 に よ る魚 体 測 定 は 船 上 調 査 の それ と比 較 す る と,魚 体 そ の もの が非 常 に歪 ん た もの とな っ て測 定 を一 層 困 難 に して い る ま た,母 船 操 業 形 態 の も とて も母 船 上 に 水 揚 け され る漁 獲 物 中,カ ンキ 類 の 大 型 魚 の 他 は作 業 能 率 の上 か らす べ て 数 尾 以 上 を"こ み"に して看 貫 され る の て,1尾 す つの 魚 体 測 定 は なか な か容 易 て な い こ と な どて あ る そ こて,本 報 て は 南 太 平 洋 の 中緯 度 海 域 に お い て,延 縄 漁 業 の 主 対 象 魚 種 て あ る ヒ ンナ カ とマ カ シキ魚 体 の 体 長 一 体 重 間 の換 算 式 を求 め る と同 時 に,ま え に南 太 平 洋 の キ ハ タ と メ ハ チ に つ い て それ らの 換 算 式 を求 め た か,海 域 に よ る差 異 を検 討 して い な い の て 追 記 し た. 発 表 に 当 り,社 船 乗 船 を許 可 され た長 崎 大 学 水 産 学 部 の里 内教 授 な らひ に資 料 を提 供 さ れ,乗 船 に 際 し種 々の 便宜 を い た た い た太 洋 漁 業 の 岡 部 漁 携 部 長,宮 太 船 団 長 お よ ひ喜 多 山巌 漁 携課 長 の ご援 助,ご 協 力 に対 し厚 くお礼 を 申 し上 け る
長崎大学水産学部研究報告 第21号(1966) 25 資 料 資料は1958年秋;期操業の母船式鮪漁業広洋弓船団によって南太平洋の中緯度海域で漁獲 されたビンナガとマカジキのなかから鮮度良好なものを選び,体長と体重を母船Lnで測定 したもである.
方法および結果
魚体測定に当って,まず,体長はビンナガでは上顎の先端から尾叉部まで.マカジキで は眼窩後縁から尾三部までを標準体長として,これをcrnで示した.つぎに,体重は母船 上での計量秤の使用上の差異によってビンナガではkg,マカジキでは貫匁で示した.た だし,この場合の体重はビンナガでは勿論内臓を含んだ重量であるが,マカジキでは鯛と 内臓を除去した重量である. 一般に魚の個群における体長一体重関係は次の.劒。辮顔ワの方式によって取扱われて いる. W==b・La W:体重,L:体長, a,∂:Parameter 上式の両辺の対数をとると,logW 一 logb + alo.o’しの形の直線式になる.そこで,各魚 体の体長と体重の測定値の対数をとって両者の関簾をFig.1∼Fig.2に示してみた. Fig.1∼Fig.2をみると,各魚種ともlog WF−Jo9∂+alogLなる関係にあることが想 定されたので,それらの直線に関して相関分析法を用いて検定を行なった.その結果,回帰係数の存在が認められたので,当海域における回帰線のParameterを求め,体長一体
重の回帰関係を次の形で示す. 1.4 1.3 1.2 !.1 1.O衝︸
Qg
ぎA
. ・ ロロ ロ.鍵1ゴ1・
・ ・ ●●● ● 1.8 1. 85 1.9 1. 95 2.0 2. 05 2.1 工・09 ]] (cm> Fig. 1 Relationships between logarithm of weight and logarithm of length for albacQre from the Fiji fishinggrou.nd,26 古賀:南太平洋におけるマグロ類とマカジキの体長と体重の関係について ビンナガの回帰式は,log W=2.25710g L−3.198 マカジキの回帰式は,log W=3.50410g L−6.737 である。 1. 1.6
L5
1.4 1.3 1.一2 璽 1.1ぢ ぎ 詞 ].. O 2.2 1Jog 1. (cm) 2. 25 2. 3 2. 35 2.4 Fig. 2 Relationships between logarithm of weight and logarithm of length for striped marlin from the Fiji fishing ground. 考 察 この調査対象海域である南太平洋中緯度海域はビンナガ・マカジキ漁場と呼称されてい るほど両魚種が濃密に分布している(古賀8)). ビンナガ:この中緯度海域と地理的に対象的な位置にある北部太平洋漁場におけるビン ナガ魚体の体長一体重間の関係を成熟および成長の面から検討してみる. 須田・藁科20)は北太平洋の東経漁場のビンナガの体長,体重関係はW−a・12・75とW− A・L3・2の2通りの方法で示したが,対象が特定の年令に限られのるでなく,しかも体長と 体重の平均的な関係が問題とされる場合には後者を用いるべきであると報告している.そ こで,ここでは後者の換算式をとりあげた. まず,成熟に関して,西部太平洋では(上柳23))生殖線重量からその最小型は雄では97cm,雌では87cmであり,中部および東部印度洋では(三村・申村14))魚体の大部分が
90cm以上の大型で産卵に関係があることを指摘している.このように研究者によって成熟魚体の最小型は不揃いであるが,その基準体長を90cmとみなし,かつ,これより以
下を未成熟,以上を成熟魚体として両漁場における漁獲魚を5体長級に分けて,それぞれ長崎大学水産学部研究報告 第21号(1966) 27 の体長に対する体重を回帰式から求めた(Table 1). つぎに,成長に関して,北西部太平洋2)),ミッドウェー1)および南太平洋漁場8)における 漁獲魚の体長範囲を相川・加藤1)の例をとって, 5才魚から7才魚までの3階級に分けて それぞれの体長範囲に対する体重範囲に求めた(Fig.3). これに関して体長と年令との 関係は研究者によってかなりの差があるが(PARTLO16),藪田・下縄26)),ここでは体長に 対する体重の換算を目的とするから各年令に対する体長範囲にこだわる必要はないものと 考える. 以上,体長一体重の関係を成熟・成長の面から検討した結果,大体,魚体は体:重15kg を境にしてそれ以下では未成熟,以上では成熟魚体と思われる.また,南太平洋漁場の魚 体は北西部太平洋漁場のそれより,わずかではあるが,体長のわりに体重が大きい,つま り肥満しているといえる.しかし,北西部太平洋の東方海域に当るミッドウェー近海の魚 体は上記両漁場のものより著しく肥満していることが分った.
南太平洋の170。W以西海域において,まえに18。∼30。Sの中緯度海域と30。S以南
の高緯:度海域における魚群は前者では91∼110cmの大型体長級,後者では71∼90cmの 小型体長級によって主群が構成されていることを述べた8). この両海域の主群を体重範囲 で示すと,中緯度海域では16.7∼25.6Kg,高緯度海域では9.5∼16.3Kgとなるから, 前者の主群は成熟個体,後者の主群は未成熟個体によって構成されているものと考えられ る.これに関連して,北半球のビンナガ群について(須田・辰喜・宇都19)),北太平洋流 漁場(28。∼40。N)では15Kg以下のものが主群であり,これより以南の北赤道流と赤道 反流漁場では15Kg以上のもので主群が占められている. したがって,南北両太平洋の ビンナガ魚群の分布構造は地理的にはほぼ同体長一体重の魚群が対象的に生息している点 で特異である. マカジキ:本工ばかりでなく,カジキ類の体長と体重との関係についての報告は全くな されていない. そこで,南太平洋で最も好漁をみたブイジー漁場(18。∼30。S・170。E∼ 1700W)のマヵジキ魚体について,体長を成熟と関連させて体長一体重間の関係を検討し てみよう. まず,成熟に関して,上柳24)は生殖腺重量から北太平洋漁場の成熟魚体の最小成体は雄では137cm,雌では154cmあると報告している.そこで,ブイジー漁場の魚体について
体長と上記の成熟率と対照させて未成熟の130cmと成熟の137,150,154cmおよび漁
獲魚の平均体長に近い200cmの体長級に分けて,それぞれの体長に対する体重を求める と,17.54Kg,21.1K:9,28。9Kg,31.8Kgおよび79.4K:9となる.つぎに,このブイジ ー漁場と北半球のマカジキ漁場である北部太平洋漁場(300N以北の海域)の魚群は前者で は180∼220cmの大型体長級(古賀8’),後者では140∼160cmの中型体長級のものによ って(上柳・渡辺25)),それぞれ主群が構成されている.この両漁場の主群を体重範囲で示すと,前者では55∼111Kg,後者では23∼36Kgとなり,著しくフィジー漁場の魚群
が大型である.したがって,フィジー漁場における本工の魚群はその殆んどが成熟群によ って構成されているものと思われる. キハダ:本学の体長一体重に関しての研究はかなり多くなされている(Table 1). 著者はまえに,ほぼ同経度に位する南北両赤道海域と南太平洋中緯度海域の魚体につい て調査したが8)10),その海域差を検討していなかった. そζで,魚体による海域差を比較28 古賀:南太’平洋におけるマグロ類とマカジキの体長と体重の関係について Table 1. The calculated weight in kg from the regression equation of length−weight relationships of tunas in all areas. *, representing weight of fish after having removed the viscera and branchia Species yellowfin tuna Regression equation logW*==3. 153 logL −5. 105 (cm, kg’) logW“ ==3. 507 logL −5. 873 (cu, 1〈g’) logW*=3. 069 logL −4. 973 (cm, 1〈g’) logW*=3. 071 logL −5. 571 (cm, kan) logW*=3. 067 logL −4.922(c重n,1駕) W=3. 894×10 8 × L3・ 2 (mn, lb) W=2. 558 × 10 ・6 × L2.43’JU6 (mm, lb) W= 2. 33507×10 5 × L3.iO862(mm, lb) W*=6. 640 × 10 一3 × L3.i873(cm, g) W*=2. 74×10 一8 × L2・940 (mm, g) Area Length (cm) 80 50N−OO 1700E−1800 00−50 S 1700E−1700W 250 S 一300 S 1700E−1700W 200 S 一300 S 1700E−1700W equatorial Pacific 300N−200 S east of 1200W OO−20S 1730E−1760E 60S−80S 1520W−1650W OO−100N west of 1600w 100N−200N ieast of 900w t 7. 9 6. 3 7. 4 7. 0 8. 2 10. 4 13. 1 8. 8 7. 7 9. 4 85 90 95 5 9 11. 4i 13. 5 1 100 7. 8 8.8 8. 5 8. 9 12. 4 9. 6 10. 6 10. 1 11. 8 14. 7 11. 6 12. 5 11. 9 14. 0 17. 3 15. 9 14. 0 14. 6 14. 0 16. 3 20. 3 110 21. 4 19. 3 19. 5 18. 7 21. 81 130 15. 2 10. 6 9. 4 11. 2 17. 5 12. 7 11. 2 13. 31 20. 0 15. 0 13. 4 15. 6 22. 6 17. 6 15. 7 18. 1 27. 0 28. 4 36. 3 34. 7 32. 5 31. 1 bigeye tuna albacore logW“=2. 975 logL −4. 680 (cm, kg) logW*=3.033 logL −4. 751 (rm, 1〈g) logW*=3. 132 logL −5. 045 (cm, kg) logW*=3. 110 logL −5. 580(cm, kan) logW* =3. 1056 logL −4. 9340(cm, kg) logW“ == 3. 0475 logL −4.8273(c皿,㎏) logW“ == 2. 9180 logL −4. 5425 (cm, kg’) logW*=3. 007 logL −4. 720 (cm, kg’) logW*=2. 9304 logL −7. 1167 (mn, lb) logW==2. 257 logL −3. 198 (cm, kg’) W =O. 0080×L3.2 (cm, lig) 50N一 OO 1700E−1800 00 一 50S 1700E−1700W 250 S 一300 S 170 0 E 一170 OW 200 S 一300 S 1700E−1700W 280N−500N 1200 E 一1700 E 280N一 oo 1200E−1700E 500N一 Oo 1700E−1500W equatorial Pacific Hawaii area 180 S 一300 S 1700 E 一170 OW 1360E−1550E 36. 5 9.6 11. 51 13. 61 10. 51 12. 6 15. 0 16. 0 17. 7 18. 6 20. 7 44. 5 8. 2 8.2 9.5 9. 4 10. 2 10. 0 io. o 11. 4 11. 3 12. 2 12. 0 11. 8 13. 6 13. 4 14. 4 14. 1 14. 0 16. 1 15. 8 16. 9 16. 6 16. 4 18. 9 18. 5 19. 7 42. 5 23. 61 39. 8 21. 2 23. 9 24. 7 36. 0 38. 9 10. 1 11. 1 12. 1 13. 3 14. 3 15. 7 12. 5 9.8 14. 3 11. 9 16. 3 14. 3 16. 9 18. 4 18. 4 17. 1 27. 5 22. 3 22. 0 25. 4 24. 7 25. 9 19. 7i 26.1 21. 4! 28.3 1 1 40. 4 20. 7 20. 1 45. 5 37. 4 37. 2 42. 5 40. 9 42. 0 43. 4 46. 2 150 57. 3 57. 0 50. 8 48. 5 56. 6 68. 9 60. 6 62. 0 57. 3 59. 6 62. 2 70. 6 59. 0 57. 8 66. 7 63. 7 64. 2 66. 5 70. 3 したと・ころ,赤道海域の魚体は中緯度海域のものより肥満していることが分った(Table 1).これに関連して,まえにこの両海域における二種の胃内容物を調査して9),餌料生物 の種類・量ともに赤道海域が中緯度海域に比して豊富であることを述べた.この点からも
長崎大学水産学部研究報告 第21号(1966) 29 上述の知見を積極的に支持するもののと考えられる. 各海域における魚体の体長一体重の関係を成熟と対照させて検討してみよう.成熟に関 して,MARRi3), ScHAEFER and ORANGE18), YuEN and JuNE27)およびKIKAwA7)等は 赤道海域では雌雄を通じて50∼60cm級で生殖腺が肥大し,ごく一一部のものが70∼80cm 級から完熟しだす. 大部分の個体の完熟するのは110∼120cm級であることを指摘して
いる.これらの知見から本種の体長を未成熟の80∼100cm,性的最小型の110cmおよ
び成熟魚体の130cmと150cmの体長級に分けて,それぞれの体長に対する体重を既往
の文献による体長一体重の回帰式から求めて(Table 1),各海域の魚体を比較した.その 結果,鰐と内臓を除去した魚体について,上記の体長範囲に対する赤道海域における魚体 重は上村・本間5),中込15)の報告による西太平洋の魚体とほぼ一致するが,SCHAEFERによ るコスタリカ沿岸沖合の魚体よりやや小さい.つぎに,鰭と内臓を含んだ魚体について, 鶴田21)22)とCHATWIN2)の体長一体重の回帰式を比較しても同様に,東太平洋の魚体が体 長のわりに体重がわずかに大きい.したがって,東太平洋の魚体は西太平洋のそれより肥 満しているといえる. メバチ:本種の体長一体重に関してはIVERSEN4)中込15),古:賀8)10)および久米・塩浜12) の報告があるが,IVERSENを除いてはいずれも内臓と鯉を除去した魚体についてなされ ている.それら既往の文献から各海域におけるメベチ魚体の体長一体重関係を前記魚種と 同様に成熟と対照させて検討してみる. 成熟に関して,木川3)によると成熟魚体の最小型は雌雄とも1m前後,南部マーシャル海域では101∼105cmで性的に熟し,140cmを越える大型魚はことごとく成熟している
ことを述べている.最近,KUME11)は中部印度洋の熱帯水域では雌の性的最小型は92cm となることを指摘している. このように,メバチの性的最 小型はキハダよりやや小さい 22 体長級の方にあるもののよう 1g であるが,まだ整理されてい ( ない.智16
) 以上の知見から体長100cm 葛 13 を性的最小型とみなし,未成 .ro”津 熟のSO∼100cmおよび成熟
10 魚体の100∼150。mの体長範
7 囲をとりあげて,それぞれの
し 73−82 82−91 91一一三LOO Length(cm) Fig.3 Length−weight relationships for albacore by area. 1=} central north Pacific longline ground** 1磁lnorth−western Pacific longlin.e ground*** fi Fiji fishing ground **AIKAwA・KATo(1938}1)***SuDA・WARAsHINA(1961)2Q)体長に対する体重を比較し
た・(Table 1.)その結果, 南太平洋において,三種はキ ハダと同様に赤道海域の魚体 が中緯度海:域のものより肥満 している.一方,北太平洋に おいて, IVERSENの式にお ける体重はこれより西方海域30 古 賀 南太 平 洋 にお け るマ ク ロ類 とマ カ ノキ の休 長 と体 重 の 関係 に つ い て に お け る 久 米 ・塩 浜,中 込,古 賀 の5式 の それ よ り も高 い 値 を示 し て い る.し か し, IVERSENの 場 合 の 回 帰式 が 鯛 と内 臓 を含 む魚 体 に よ って 求 め られ た 結 果 て あ る と考 え ら れ るの て,こ れ ら既 往 の体 長 −体 重 の 換 算 式 は互 い に近 似 性 が高 い とい えよ う つ ま り, 北 太 平 洋 に お け る メハ チ の80∼150cmに か け て の体 長 − 体 重 関係 は ほ ほ 一様 に 変 化 す る こ とを示 唆 して い る した が って,赤 道 以 北 の メ ハ チ に つ い て,体 長 − 体 重 の 換 算 が 目 的 て あれ は 海域 差 お よ ひ季 節 差 は考 慮 し な くて もよ い た ろ う と思 わ れ る 摘 要 南 太 平 洋 に お け る ヒ ンナ カ とマ カ シキ の主 漁 場 て あ る フ イ シ ー漁 場 とキ ハ タ と メハ チ の 主 漁 場 て あ る南 北 両 赤 道 海 域 の カ ロ リン ・ソ ロモ ン漁 場 に お い て,そ れ ら魚 種 の体 長− 体 重 間 の 関 係 を調 査 した結 果,次 の よ うな 知 見 を得 た 1)体 長(L)と 体 重(W)の 換 算 式 は ビ ン ナ カ マ カ ノ キ とな る 2)ヒ ンナ ガ フ イ シー 漁 場 の 魚 体 は北 西 部 太 平 洋 漁 場 の そ れ よ りわ す か に 肥 満 して い る ま た,ミ ノ トウエ ー 近 海 の 魚 体 は こ の両 漁 場 の そ れ よ り著 し く肥 満 して い る. 南 北 両 太 平 洋 の ヒ ンナ カ の分 布 構 造 は地 理 的 に 同 休 長一 体 重 の 魚 群 か 対 象 的 に生 息 して い る点 て特 異 て あ る 3)マ カ ンキ.南 北 両 太 平 洋 の本 種 の主 漁 場 に お け る魚 群 を比 較 した結 果,北 西 部 太 平 洋 漁 場(30°N以 北)の 魚 群 て は23∼36Kgの 体 重 級 の もの に よ って 主 群 か 構成 され て い るの に 対 して,南 太 平 洋 漁 場 て は そ の殆 ん どか 成 熟 群 に よ っ て 占 め られ,そ の 主 群 は55 ∼111Kgの 体 重 級 の もの に よ っ て構 成 され て い て著 し く大型 て あ る 4)キ ハ タ 南 太 平 洋 に お い て,赤 道 海 域 の 魚 体 は中 緯 度 海 域 の それ よ りわ す か に 肥 満 して い る 一 方,北 太 平 洋 に お い て 東 部 太 平 洋 の 魚 体 は西 部 太 平 洋 の そ れ よ り肥 満 し て い る. 5)メ ハ チ 本 種 もキ ハ タ と同 じ く,赤 道 海 域 の魚 体 は 以南 海域 の もの に 比 して 肥 満 し て い る しか し,北 太 平 洋 に お い て,魚 体 の体 長 − 体 重 関係 は ほ ほ一 様 に変 化 して い るの て,赤 道 以 北 の メハ チ に つ い て,体 長 − 体 重 の換 算 か 目的 て あれ は海 域 差,季 節 差 は考 慮 し な くて もよ い た ろ うと思 わ れ る 文 献 1)相 川 広秋 ・加 藤 益 夫 魚 類 の 年 令査 定(予 報,1-II)日 水 会 誌,7(2),79∼95(1938)
2) CUATWIN, B M The relationships between length and weight of yellowf in tuna (Neothunnus macropterus) and skipiack (Katsuwonus pelamzs) from the Ea-stern Tropical Pacific Ocean Inter-American Tropical Tuna Comm , Bull , 3 (7), 304-343 (1959)
3)本 間操 ・上 村 忠 夫 太 平 洋南 北 両 半 球 の 所 謂 マ カ ノキ の資 源 的 関 連 に つ い て の研 究(1)南 海 区 水 研 報,(8),1∼11(1958)
4) IVERSEN, E S Size frequencies and growth of central and western pacific bigeye tuna U S Fish and Wildlife Sery , Fish Bull , (162), 1-40 (1955)
5)上 村 忠夫 ・本 問操 太 平 洋 に お け る キ ハ タ水 揚 物 の休 長 と 休 正 との 関 係 南海 区水 研 報, (11),88∼105(1959)
長崎大学水産学部研究報告 第21号(1966) 31 6) 木川昭治:南部マージヤル群島近海におけるメバチの産卵.南海区水研報,(1),1∼10 (1953) . 7) KiKAwA, S.: Studies on the spawning activity of the pacific tuna, Parathannus mebachi and IVeothunnus macropterus, by the gonad index examination. ReP. Nankai Reg. Fish. Res. Lab., (1), 43tv56 (1962). 8)古賀重行:西南太平洋におけるマグロ・カジキ類の漁況・長大水研報,(8),57∼79(1959). 9)古賀重行:母船式鮪漁業の漁況に関する研究(皿)・西南太平洋特にフィジー海域における鮪 類の胃内客物に就て・長大水研報,(9),10∼17(1960). 10)古賀重行:母船式鮪漁業に関する研究(V)・西南太平洋における鮪類の体長組成について (1959年5月∼8月)・長大水研報,(10),64∼75(1961). 11) KuME, S. : A note on the artificial fertilization of bigeye tuna, Parathunnus meb− achi (KismNouyE). ReP. Aranleai Reg. ]Fish. Res. Lab., (15), 79tv84 (1962). 12) 久米漸・塩浜利夫:太平洋におけるメバチ水揚物の体長一体重換算について(予報)・南海区 二品報,(20),59∼67(1964). 13) MARR. J. C.: Observations on the spawning of oceanic skipjack (Katsuwonus Pela一’ mis) and yellowfin tuna (Neothunnus macroPterus) in the northern Marshall Islands. U. S. 17ish and M7ildlife Serv., Fish. Bull., 44 (51), 201tN・206 (1948). 14)三村皓哉・中村広司:鮪延縄漁業平年漁況図(本文),昭和33年版・南海尻払研編,385∼388 (1959) . 15) 中込淳:キハダ,メバチ,ゴウシュウマグロの体長一体重換算図表・鮪漁業,(56),23(1959)・ 16) PARTLo, J. M. : Distribution, age and growth of eastern pacific albacore (Thunnus alalunga GMELiN). Jour. Fish, Res. Bd. Canada, 12 (1), 35tN−60 (1955). 17) ScHAEFER, M・B. and J. C. MARR: Contributions to the biology of the pacific tunas. U.S. Fish and Wildlife Serv., Fish. Bull., 44 (51), 187・’v206 (1948). 18) ScHAEFER, M. B. and C. J. ORANGE: Studies of the sexual development and spawning of : ellowfin tuna (Neothunnus macroPterus) and skipjack (Katsuwonus Pel− amis) in three areas of the eastern Pacific Ocean, by examination of gonads. lnter−American TroPical Tnna Comm. Bull, 1 (6), 283−320 (1956). 19).須田明・辰喜五郎・宇都正己:マグv延縄漁業平年漁況図(本文),昭和33年版・南海温水研 編, 30∼37 (1959). 20)須田明・弥弥三生:ビンナガの研究(VI).南海区水洋品,(13),21∼34(1961)・ 21)鶴田三郎:太平洋南西海区とハワイ沿海におけるキハダマグロの形態上の比較・水晶研報, 3 (3), 217−Nt228 (1954). 22)鶴田三郎:太平洋南西部とインド洋東部のキハダマグロThunnus albacores(BoNNAI・ERRE) の形態上の比較・水大研報,13(2),59∼66(1963). 23)上柳昭治:西部太平洋におけるビンナガの産卵・南海区水帳報,(6),113∼124(1957)・ 24)上柳昭治:コカジキKa7’ileia formosana(HIRAsAKA et NAI〈AMuRA)について・南海賦払研 幸浸, (6), 107∼112 (1957). 25) 上柳昭治・渡辺久也:マグロ延縄漁業平年漁況図(本文),昭和33年版・南海区水研編,239 −v240 (1959)・ 26)藪田洋一・藁縄茂理:ビンナガの年令と成長・南海漏水研報,(17),111∼120(1963). 27) YuEN, H. S. H. and F. C. JuNE: Yellowfin tuna spawning in the central equatorial pacific. U. S. .Fish and VVildlife Serv., Fis’h. Bull.,112 (57), 251−Nv264 (1957).
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