理 学 療 法 学 第41巻 第5号 290
一
300頁 (2014年) 研究論
文(
原著)
健常 人
に
お
け
る
両 脚跳 躍 動
作
の
跳 躍
高
を
決
定
す
る
因
子
の
分析
*一
体幹
・下
肢
の姿勢
と運
動
に着
目
して一
中 俣
修
D
# 新 田收 2)
’
占 川 順 光 2) 要 旨 【目的】 本 研 究で は両 脚 跳 躍 動 作の接地相における体 幹と 下肢の姿 勢・
運動と 跳躍 高との関連性,
跳 躍 高 を決 定 する因子をあ きらか にする こ と を 目的と し た。
【方 法】対象は 健 常 男 性 19名 と し た。
動 作 ピッチ130
回 /分での両 脚 跳 躍 動 作 を三次 元 動作 解 析 装 置と床 反 力 計を用い計 測し た。
股関節が 鉛直方 向 最下点 と なっ た 時点 (股 最 下時 点 ) を もとに接 地 相を前 半・
後 半 相に分 け 分析し た。
接地時 点・
股 最 下時 点・
離 地時 点の姿 勢,
前 半・
後 半 相の運 動 範 囲,
運 動 方 向の切 り換えの タイミング (運動切 り換 え 時 間)と跳 躍 高との関係を 分析し た。
【結果】跳 躍 高 と関 連 を認めた項 目は,
股 最 下 時 点で の股 関 節の高さ,
前半 相で の胸 郭 と 股 関 節の運 動 範 囲,
前半・
後半 相での 股 関節の移 動 範囲,
胸 郭と膝 関 節の運動 切 り換え 時 間であっ た。
跳 躍 高を予 測 する項目 は,
膝関節の運動切 り換 え時間,
後 半 相で の股 関節の移 動 範 囲の 2項目であっ た。
【結 論】胸 郭と 下肢の運動が 跳躍高 と 関連す るものの,
跳躍高 を決 定 する因子は下 肢の項 目に集約さ れ た。
キー
ワー
ド 両 脚跳 躍 動作,
体 幹,
下 肢 は じ め に 抗 重 力 環 境におい て跳 躍 を行 うた め に は,
地面に加え た力の反力 を受 け,
重 力に抗し て 身体を跳ね 返す 身体能 力が 必要 とな る。 両 脚でのその場 連 続 跳 躍 動 作 (以 下,
両脚 跳 躍 動 作 )に おける 下肢 関節 運 動は圧 縮と伸 長を繰 り返 すバ ネに 例えられ,
こ の下肢 関節運動の結 果と して 身 体に加わ る床 反 力によっ て跳 躍が行わ れる。
跳 躍 動 作 の遂 行 能 力の指 標のひ とつ と して跳 躍の高さ (以 下,
跳 躍高 )がある。 跳 躍 高は離地時点の身体重 心速 度に よっ て決 定さ れD,
大 きな床 反 力 が 長い時 間加わり身体に作 用する力 積が大 き くなるこ とで高い跳 躍が可 能と な る。
両 脚 跳 躍 動作に 関 して は,
動 作の主要な力 源である下 肢 関節の 運動 特 性に着 目し た多 くの研 究がなさ れている。
*Analysis of the Factors Infiuencing the Hopping Height During
Two
・
1egged Hopping in the Place in Healthy Subjects:WithSpecl訓Reference to the Posture and Movement of the Trunk and
Lower
Limb
D 文京 学 院 大学 保 健 医 療技 術 学 部 理 学療 法 学科 (〒356
−
8533 埼 玉 県ふじみ 野市亀久保1196)Osamu Nakamata
,
PT:The Physical Therapy Department,
TheFacutty of Health Science Techno且ogy
,
Bunkyo Gakuin University2)首 都 大学 東京 健 康 福祉 学 部 理学 療 法 学科
Osamu Nitta
,
PT,
Yerimitsu Furukawa,
PT:Division of PhysicalTherapy
,
Faculty of Health Sciences,
Tokyo Metropolitan University# E
−
mait:osamun @bgu.
ac.
jp(受付0 2013年10月1日/受理 日 2014年4月14日)
一
方,
両脚 跳 躍 動 作が 下肢 運 動だけで なく体 幹を含め た 全身的 な多関節運動である に もか か わ らず,
体 幹の運動 に着目 さ れ ること は少ない。 これ は両 脚 跳 躍 動 作におい て体 幹は 下肢 運 動に より受 動 的 な移 動 を生 じ る身 体 領 域 であること や,
大 き な 関節運動 を伴わないこ とも影 響し てい る 可 能性が あ る。
し か し,
Dupeyron
ら2) は,
腹 筋 群の筋 力 トレー
ニ ング に より両 脚 跳 躍 動 作の跳 躍 高が増 加 した こ とを 報 告し ている。
また,
橋 本ら3)は,
動 的 な 体 幹トレー
ニ ング と比 較 して体 幹の姿 勢を維 持 する よう な体 幹 安 定 化 トレー
ニ ングにより,
リバ ウン ドジャ ンプ の跳躍 高が増 加したこ と を報 告して いる。
これ らの報 告 は,
体幹の姿 勢 を維 持 する能 力の変 化 が 動 作に影 響 する 可能性を 示 してい る。
また,
河 端ら4)は,
ドロ ッ プ ジャ ンプ 動 作 (台か ら飛び降 り,
着地直 後に高い跳 躍 を 行 う 跳 躍動 作 )に おける体 幹 筋 活 動を分 析し,
内 腹斜筋 と腹 横 筋の 領 域において着地 に先 行 する予測 的筋 活 動,
接 地 相 全 般にわ たる筋 活 動の出現を 認 め,
床 反 力 との高い相 関 を認め たこ と を報 告している。
両 脚 跳 躍動 作は ドロッ プジャ ンプ動 作と同様に大き な床反力を生じ る跳 躍 動作 で あ る。
その た め動 作 時の体 幹運動を含めて跳 躍 動 作パ フ ォー
マ ン スとの関 係を分 析 する 意義は 大 きい と考 える。村 木5)は
,
全 身 的な多 関節運 動 に お け る筋 力 発 揮は 姿 勢や構え,
移 動に伴う身 体 配 列 と 配 置,
部分 力積の集 積といっ た筋 肉 間調 整 能や 運 動技術と深いか かわ りを もJapanese Physical Therapy Association
NII-Electronic Library Service Japar ユese Physlcal Therapy Assoclatlon
健 常 人に おける 両脚 跳 躍 動 作の跳躍高 を決 定 する 因 子の分析 291 つ と し ている
。
ま た,
図子6>は,
ドロ ップジ ャン プ に つ い て,
大き な床反力 を受け る た め に は空中 か ら着地 ま で の準 備 局面 に おける 時間的・
空 間的 な予測,
主 動筋群 の適切な予 備 緊 張,
着地 か ら爆 発 的な力を発 揮 する た め の先 取 り動 作,
素早い切り返 しの意識 動作を 途切れ さ せず 弾む ような イメー
ジ が重 要であ り,
技 術 性の相 違に より運動が 大 きく異な る と し てい る。
両 脚跳 躍 動作は,
下肢運動に よっ て直立位に維 持さ れ た体幹の鉛直方向へ の受動的 な 移動を含む全身的 な多関 節 運 動であ り,
短い接 地 時 間で大 き な床 反 力 が 加わる動 作である。 そのた め両 脚 跳 躍 動 作において高い跳 躍 を行 うに は,
短い接 地 時 間で大 き な力を発 揮 するため の動 作 の先 取 りに よ る姿 勢の調 節,
動 作 中の運 動 調 節,
運 動の タ イミ ングなどの技 術 的 側 面 も重 要である と考 え ら れ る。 こ れ らの技 術 的 側 面に着 目して体 幹と下肢の運 動 を 分析 すること によ り,
ス ポー
ツ に応 用 可 能 な両 脚 跳 躍 動 作にお ける体 幹 と下 肢 運 動の特 徴 を あ き らか に し.
その 特 徴を考 慮し た 理 学療 法を 実 施 す ること が で き る。
ま た 跳 躍 高 と関連 する技 術 的側 面 だ け で なくt 跳躍高を決定 する技 術 的 側 面 をあ きら か にすること は,
跳躍パ フォー
マ ン ス向上 を 目 的 と し た 指導に 役 立つ と 考 え る。
また,
スポー
ツ障 害か ら競技復帰を めざす 対 象 者に対 し て は障 害 部位の 機 能 改 善 をは か る だ けで な く,
競 技の 動 作 特 性を考慮し た 課 題 設定を 行い な が ら 動 作 指導を行 うこ と が 必要で あ る。
跳 躍 動作は様々 なスポー
ツ活 動に 含ま れ る動作のひ とつ であ り,
両脚 跳 躍 動 作は神 経 系の 適 応 を 狙い と し た 反動的 トレー
ニ ング5)のひ とつ と して 用い ら れ てい る。
そのた め両 脚跳 躍 動作にて高い跳 躍を 行 うた めの跳 躍 条件 を体 幹お よ び 下 肢 関節の運動の特 徴 か ら検討 す るこ と は,
体 幹 お よ び 下 肢 に求め ら れ る機 能 的 な役 割 を考 慮した 理 学療 法の実践に役立つ と考え る。
以 上の こ とか ら本研究では 両 脚 跳躍 動作の接地相にお ける下 肢と体 幹の姿勢,
関 節の運 動 範 囲,
運 動 方向の切 り換 えのタ イ ミングを運動の技 術的特徴と し て捉え,
そ れら と跳 躍 高 との 関連 性 を分析するこ と.
跳 躍 高を決 定 する因 子をあ き ら か に す るこ と を 目 的 と し た。
方 法 1.
対 象 対 象は健 常 な 大 学 生 男 性19
名 (平 均 年 齢21.
3
歳)と し た。
被 験 者の年 齢 身長,
体 重,
の平均 値 (標 準 偏 差 ) は21.
3 (1.
1)歳,
168.
9 (4,
7)cm.
61.
8
(7.
0
)kgで あっ た。
両 脚 跳 躍 動 作の遂 行に支 障 を生 じ るもの は対 象か ら 除 外し た。 被 験 者に十分 な説 明 を行っ た 後,
実験 参 加の 同意 を書 面に て得て実 施 した。 な お 研 究の実 施 に あ た り,
文 京 学 院 大 学 研 究 倫 理 委 員 会の承認 (承 認番号2010−
12)と首 都 大 学 東 京 研 究 安 全 倫 理 審 査 委 員 会の承 認 を受 けた。
2.
運動 課題 運動課題 は動作ピッチ130
回 /分 での両 脚 跳躍 動 作と し た。
動作 ピッチ は 人の快 適な両 脚 跳 躍 動 作の周 波 数と さ れる 2.
2 Hz の値を参 考に設 定し た7)。 電 子メ トロノー
ム を用い て動作ピッ チ を規 定し,
ピッ チ音に合わ せて可 能な 限り接地時 間を短くし た最 大 跳 躍 高で の両 脚 跳 躍 動 作を15
一
20
回 反復さ せ た 。 両 脚で の連 続 跳 躍は神 経 系 の適 応を狙い と し た反 動 的トレー
ニ ングの ひ とつ として も用い られ,
ト レー
ニ ン グを行 う際の反 復回数は 1セ ッ トで30
回 以 内 と され ている5)。 本 研 究で は,
動 作の 開 始 直 後 および終 了 直前の デー
タを 除 く中 間 領 域のデー
タ を得る た め動 作回数として15
回を基 準と しt
動 作の12
回 目 以降で床反力 計か ら外れ ての接地 が観察さ れ た場 合 には動 作 を20
回反 復させ た。 こ の際 被 験 者に は 肩 関節を30
度 外 転 位,
肘 関 節 伸 展位,
前 腕回外位,
手指伸 展 位に保 持さ せ た状 態にて課 題を実 施し,
跳躍時の上肢の振 り込み動作を行わ ない よ うに指 示を行っ た。
な お,
課 題と し た動作ピッチ に慣れ る た め に最 大 下 努 力で の動 作 練 習 を 実 施 させ たうえで計 測を実 施し た。
3.
計 測 項 目 計 測 項 目は跳 躍 動 作 中の床 反 力と体 表の骨 指標 点貼 付 し た赤 外 線 反 射マー
カー
(直 径14mm )の3
次元座 標 で あっ た。 床 反 力の計 測に は床 反 力 計 (AMTI
社 製,
OR6−
7),
骨 指 標 点の3
次元座標の計 測 に は3
次 元 動 作解 析 シ ス テ ム (
Vicon
motion systems 社製,
VICON
MX ) を用いた。 床 反 力 計 と
3
次元動 作 解 析システムの 計 測 周 波 数はい ずれ も200Hz と した。
反射マー
カー
は 以下の身 体 骨 指 標 点 部 位で計35
標 点と し た :第7
頸椎,
第10胸 椎,
胸 骨 柄,
剣 状 突 起,
右 肩甲骨 後 面,
左 右の 前 頭 部・
後 頭 部・
肩 峰・
上 腕 骨 外側 上 顆・
橈骨 茎 状 突 起・
尺 骨茎状 突 起・
第2中 手 骨 頭・
上前腸骨 棘・
上後腸 骨 棘・
大 腿 部・
大 腿 骨 外 側 上 顆・
下腿 部・
外 果・
踵 部・
第2中足 骨 頭。4.
デー
タ処 理 1)3次 元座標デー
タ お よ び床反力デー
タの処 理 につ い て 計 測し た3次元座標デー
タ お よび床反力 値デー
タ に対 して,
カッ トオフ周 波 数8Hz にてButterworth
filter
に よ るロー
パ ス フィル ター
を行っ た後,
V工CON 付属の 解析ソ フ トPlug−
ln Gaitを使 用し,
関 節 角 度,
股関節 中 心 座標,
身体重 心 座標,
床 反力 値 を算 出した。 体 幹 領 域 の項目 と して胸 郭 角 度 (第7頸 椎 棘 突 起,
第10
胸 椎 棘 突起 胸 骨柄,
剣 状 突 起で構 成さ れ る胸 郭セ グメ ン トの 計 測空間に対 する絶 対 角 度 ),
骨 盤 角 度 (左 右の上前腸 骨 棘お よ び 上後腸 骨棘で構 成さ れ る 骨 盤セグ メン トの計 測 空 間に対する絶 対 角 度 ),
脊 柱 角 度 (骨 盤セ グメ ン ト N工 工一
Electronlc Llbrary292 理 学 療 法 学 第41巻 第5号 計 測 空 間座標
L
図1 体 幹の姿 勢・
運動 方 向の定 義 胸郭セグ メン ト は第7頸椎 棘突 起,
第10胸 椎 棘 突 起,
胸 骨 柄,
剣状 突起で構 成さ れ る.
骨盤セグ メン ト は左 右の上前腸 骨 棘お よ び 上後腸 骨棘で構成さ れ る.
胸郭角度:胸郭セ グメ ン トの計測空間 に対する絶対 角 度 骨盤角度 :骨盤 セ グメ ン トの計測 空 間 に 対 す る 絶 対 角 度 脊 柱 角度 :骨 盤 セ グ メン ト と 胸 郭 セ グ メン トの相 対角度 と 胸 郭セ グメン トの 相 対角 度 )を算出 し た 〔図 1)。
下 肢 領域の 項目 と して股関 節角度,
膝関節 角 度,
足 関節 角 度,
股関 節中 心 座標の鉛直方 向 成分 (以 下,
股 関節 中 心 〉 を算出 し た。
ま た,
身 体全体の運 動の指 標 と して身 体 重 心 座標の鉛直 方向成 分 (以 下,
重 心 高),
床反力 値の鉛 直 方向成 分 を算出 し た。
な お 分 析 に は 両 脚 跳 躍 動 作の動 作 開 始 か ら6 〜
10周 期目の5
跳 躍 周期 分の デー
タ を 用いた。
この際 連 続し た5
回の跳躍 動作の床反力デー
タ の ピー
ク値の大 きさ,
ピー
ク 値の出 現の タ イ ミング に 大 き な 変 動 が ないこ とを グラ フに て視 覚的 に確 認し た。
ま た 両 脚 跳 躍動 作 を左 右 対 称的 な動 作と捉え,
分析に は右下肢のデー
タを 用い,
床反 力 値 は 左 右の床 反 力 合 成 値 を 使 用 し た。
2
) 両 脚 跳 躍 動作の相 分類 両 脚 跳躍 動作の接地 か ら再 び接 地 するまでを 跳 躍 周 期,
床 と接 す る 時 間 を 接 地 相.
離 地 し てい る時間を空 中 相と定 義し た。
接 地 相の 開 始 時点 (以 下,
接地時 点 )は 床反力 値の鉛 直 方 向 成 分が10N
以 上となっ た時 点,
接 地 相の終 了 時 点 (以 下,
離 地 時点 )は床反力 値の鉛 直 方 向成 分 が10N
未 満となっ た時 点とした。 ま た,
接地相 に おい て 股 関節中心が鉛 直 方 向で最下点に した 時 点 (以 下,
股 最 下 時 点)を も と に,
接 地 相 を接地時 点から股 最 下 時 点に達 する ま での前半相.
股最下時 点 後か ら離 地 時 点に達 する ま での後半 相の2
相に分け た。 5.
分 析 項目 跳 躍 高,
床 反力 値の鉛 直 方 向 成 分の最 大 値 (以下,
床 反 力 最 大 値 ),
接 地 相 時 間 匚秒 ],
空 中相 時 間 [秒 ]を両 脚 跳 躍 動 作の基 本 的項目 と し て 用い た。 跳 躍 高は 空中相 における重 心 高の最 大 値と離地時 点の重 心高との 差 と し,
身 長で 正 規化し た [%身長]。
床反力最 大値は体 重 で正 規化し た [%体重]。
両 脚 跳 躍 動 作の技 術 的な側 面に関 する項目 を姿 勢 項 目,
運 動 項 目,
時 間 項 冖に分類 し分 析に用いた (図2
)。
姿 勢 項目の指 標とし て,
接地時 点・
股 最下時 点・
離地 時 点に おける股 関節・
膝 関 節・
足 関 節・
胸 郭・
骨 盤・
脊 柱の屈 曲・
伸 展 (前 傾・
後 傾 )の 角 度 [°
]を用い た。 ま た膝関 節と足 関節の関節 角 度に よっ て股関節 中心の高 さ (以 ド,
股 関節 高 )が変化 すること から,
股 関 節 高 を 下肢 全 体の状 態 を 反 映 する指標とした、 なお動作 時の股 関 節高は安静 立位 姿 勢に お ける股関節 高で 正規 化 した [% 立位 ]。
運動 項目の指標と して,
前 半 相と後 半 相の両 相に おけ る各 関節の運動 範 凪 股 関 節 中 心の移 動 範 囲 (以 下,
股 関節 移 動 範 囲 〉を用いた。
各相に おける 関 節 運動 範囲 は 姿 勢 項目の最大値と最小値の差と した [°
ユ。
股 関節 移 動 範 囲は股関節 高の最大値と 最 小 値の差 か ら算 出 した [% 立位 ]。 なお股 関節 高の変 化に よっ て 接 地 相の2
相 を定 義し ているため,
前 半 相における股関 節移動 範囲 は 下肢 全 体で の下方へ の沈み込み運動の大 き さ を,
後 半 相の股 関節 移 動 範 囲は.
ド肢 全 体で の上方へ の伸び.
ヒり運動の大 き さ を表す。
時 間 項目の指標と して,
各部 位 お よ び 関 節 に お け る 運 動 方 向の切 り換 え 時 間 (以下,
運 動 切 り換え時 間)と下 肢 全 体の鉛 直 方 向へ の運動 方 向の切り換 え 時 問 と して股 関節 中心の運動 方 向の切 り換え 時 間 (以 下,
股 関 節 中 心 切 り換 え 時 間 )を用いた。 運動 切 り換え時間 は 接 地 か ら 関節 角 度が最 大 値に達 する時 点 まで の時間t
股 関節 中心 切 り換え時 聞は,
接地 か ら 股 最 下 時 点 まで の時 間 と し た。 運 動 切 り換 え時 間,
股関 節 中心切り換え時間 のいず れ も接地相 時 間で正 規化し た [%接 地 相 時 間]。
6.
統 計 学 分 析 分 析に は 5回の跳 躍 周期にお け る平 均 値 を用い た。 跳 躍高 と 分 析 項 目 間の 関 連 性の 分析には Pearson の相関 係 数を 用い た。
体 幹と下肢の各 部 位・
関節の運 動 方 向の 切 り換 えの タ イミングの 相 違 をあ き らかにする た め,
運 動 切 り換 え 時 間 お よび股 関節中心 切 り換え時 間の比較に はFreidman 検 定を行い,
有 意 差 を 認めた 場 合に は Bonferroniの不等式の修 正に よ る多 重 比 較 を行っ た。 次 に跳 躍 高と 関 連 を 認 め る変数に おい て跳 躍 高 を予測 する うえで影 響の大 きい要 因 を あ き ら か にする ため に,
跳 躍 高を従 属変 数,
跳 躍高と 関連 を認めた 項 目 を独立変 数と し た 重 回 帰 分 析 (ステッ プ ワ イズ法 )を 適 用 し た。
統 計解 析に は
PASW
Statistics
18 (IBM )を使 用し.
有意水 準は5
%とした。Japanese Physical Therapy Association
NII-Electronic Library Service Japar ユese Physical Therapy Association
健 常 人における両 脚 跳 躍 動作の跳 躍高を決 定 する因 子の分 析 293 接地 時 点[A ] 股 最下時点[B] 離 地 時点[C] 股 関節高 [%] A
・
・
・
・
・
…
B・
・
・
・
・
…
関 節角度[°
】 B・
…
A…
・
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…
解 前半 相 後 半 相 接 地 相・
・
・
…
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…
C A:接 地 時 点で の股 関 節 高 [%】・
関 節 角 度[°
1
B:股 最下時 点で の 股 関節高[°1。
]・
関節角度[°
1 C;離 地 時 点で の股 関 節 高 [%1・
関 節 角 度 [°
】 前:前半相で の 運動範囲 [%][°
1 後:後 半 相で の運 動 範 囲 [%][e 】 運 動 切 り換え 時 間[%接 地 相 時 間1
(最大値また は最小値に達するまで の時間 /接地 相 時 間 )*100 空 中 相 図2 分析項目の算出 方 法 床反力 [%】 股 関 節高 【%】 関節 角度r
]訓
400
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脊 柱 胸 郭一 一 一
骨盤 0 接地相 (%) 100 図3 跳 躍 動作 時の接地相に お け る 関 節 運 動の例 典型例と して被 験 者1名の 1回の計測 デー
タ を示 す.
N工 工一
Electronic Library294 理学療 法 学 第41 巻 第5号 結 果 1
.
両 脚 跳 躍 動 作における関節運動につ い て 両 脚 跳躍 動作の接 地相における関 節 運 動の典型 的 な一
例 を 図3に示し た。 股 関 節・
膝 関 節・
足 関 節で は屈 曲 (背 屈 ) 運 動の後に仲 展 (底 屈)運動を 生 じていた。
胸 郭で は前 傾 運 動の後に後 傾 運 動,
骨 盤で は後 傾運動の後 に前 傾 運 動 脊柱では屈 曲 運 動の後に仲 展 運 動を 生 じて い た。
2.
両 脚 跳 躍 動作の基 本 的 項 目の測 定結 果につ い て 基 本 的 項 目の測 定 結 果 を 表1
に 示 し た。
跳 躍 ピッチは 131.
8 (2,
1) 回/分で,
課題 と し た動 作ピッチ に 近い も の であっ た。
基 本 的 項 目 間の関 連性を 分析し た結 果,
跳 躍 高,
床反力 最大値,
接 地 相 時 間,
空 中 相 時 間のすべ て 表 1 基本 的項目の測 定 結 果 131.
8 (2ユ) 4ユ (4.
1) 0.
20 (0,
02) 0.
24 (0.
02) 460.
6 (38.
8) の項目間に お い て相 関 係 数 O.
80以 上の高い相 関 を 認 め た (p<0.
01
) (表2)。 跳 躍ピッチ [回/分 ] 跳 躍 高 [%身 長 ユ 接 地 相 時 間 [秒 ] 空 中相 時 間 [秒 ] 床 反 力 最 大 値 [%体重] 平均値 (標準偏 差)3.
各分析項 目と跳 躍高の関係につ いて 姿 勢項 目,
運動 項日の測 定 結 果 を表3
に示 した。 また 時間項目の測 定 結 果と,
体 幹と下 肢の各 部 位・
関 節の運 動切り換え時 間,
股 関節 中 心 切 り換 え時 間の項 目間の相 違 につ い ての分析 結果を表4
に示した。 時 間 項 目では,
脊 柱運動 切 り換 え時 間は膝 関 節・
足 関 節の運動 切 り換え時 間お よ び股 関 節 中心切 り換 え時間よ り も早 期に出現し,
骨 盤 運 動 切 り換え時間 は 足 関節運動 切 り換 え 時 間および股 関 節 中心切 り換 え時問 よ りも早 期 に出現 し てい た。 また,
膝 関 節 運 動 切 り換え時 間は 足 関 節 運 動 切 り換え時 間と股 関 節 中心切 り換 え 時 問 よ りも早 期に出現 する特 徴を認め た (表4)。
次に,
姿 勢 項 目,
運 動 項 目,
時 間 項 目と跳 躍 高,
床反 力 最 大値 との相 関につ い て相 関 係 数 を示し た (表5
)。
跳躍高 と 相 関 を 認 め た姿 勢項 目は股 最下時 点で の股 関 節 高であっ た。
股関節 高 と 跳 躍高に正の相 関 を認 め,
跳 躍 高が高い ものは 股 最 下 時点での股関節 高が高いという 特 徴を認め た。
跳 躍 高と関連 を認め た 運動項 目 は,
前 半 相の胸 郭 運 動 範囲・
股 関 節運動 範 囲・
股 関節 移 動 範囲,
後 半 相の股 関 節 移 動 範 囲であっ た。
これ らの 項 目と跳 躍高に は負の相 表2 基 本 項 目 間の相 関係 数 跳 躍 高 接 地 相 時 聞 空 中相 時間 床 反 力 最 大 値 跳 躍高 接地相時間 空中相 時 間 床反 力 最 大 値一
〇.
80* * 0.
93* * 0.
85* *一
〇.
87* *−
0、
94*
*
0.
90* * * * ;p〈0,
01 表3
姿 勢 項 目と運 動 項 目の測 定 結 果 姿 勢 項 目 運 動 項 目 接 地 時 点 股最 下 時 点 離地時 点 運 動 範 囲前 半相 運後動半 相範囲 胸 郭 匚゜
] 骨盤 [°
] 脊 柱 [°
] 股 関 節 [°
] 膝 関 節 [°
〕 足 関節 [D
] 股 関 節高 [%] 股 関 節移 動 範 囲 [%] 2.
3 (4ユ) 0.
0 (2.
5) 23 (4、
3) 8.
6 (4.
9) 18.
9 (6ユ)−
20,
8 (6.
1) 109.
2 (1.
4) 3.
5 (4.
0)−
0.
9 (2.
9) 4.
5 (4.
5) 11,
9 (5.
2) 34.
5 (5.
6
) 12.
4 (4.
9) 95.
9 (L7) 0.
5 (3.
8> L3 (2.
0)−
0.
7 (4.
3) 4,
9 (3.
7) 8.
2 (5.
4)−33.
0 (74) 1123 (1.
2) 1.
6 (0.
7) 2.
1 (0.
9) 3.
1 (1.
5) 3.
8 (2.
) 15.
9 (3.
5) 33.
2 (3,
6) 13.
3 (1.
3) 3.
1 (L1) 2.
6 (2.
0) 5.
3 (2,
6) 7.
2 (3.
2) 26.
0 (3.
9> 45.
0 (4.
2) 18.
8 (1.
2) 平均 値 (標 準偏差) *一
;伸 展・
底屈・
後傾 を 示すJapanese Physical Therapy Association
NII-Electronic Library Service Japar ユese Physlcal Therapy Assoclatlon
健常 人に おける両 脚 跳躍 動 作の跳 躍高を決定する因 子の分 析 295 表4 運 動 切 り換 え時間
・
股 関節中心切 り換 え 時 間の 測定結 果と多重 比較 結 果 項 目 平 均 値 (標 準 偏 差 ) 有 意 差 を認 め た組 合わ せ 胸郭 [%] 骨 盤 [%] 脊柱 [%] 股 関節 [%] 膝関節 匚%] 足 関節 [% ] 股 関節 中 心 [%] 39.
534,
234.
039
.
742.
044.
845.
2 (9.
9) (12ユ) (9.
6
) (8.
8) (2.
0) (L3) (1.
4) * *]
懸]
継 林−
纏 *]
*:p〈OD5 * *:p<0,
01 *運 動 切 り換 え 時 間の項 目間で有 意差 を認めた 内 容を示 す.
表5
姿勢・
運動・
時間 項 目 と 跳 躍高お よ び 床 反 力 最 大値との相 関 係 数 項目 床 反 力跳 躍 高 最 大 値 項 目 跳 躍 高 床反 力 最 大 値 姿 勢 項 目 接 地 時 点 胸 郭一
〇.
07 骨 盤 0.
13 脊 左主一
〇ユ4 股関節 0,
17 膝 関 節 0,
22 足 関節一
〇,
19 股 関節 高 0,
10 0.
050 ユ4−
0.
030 ユ80.
27−
0ユ50 ユ0 運動 項 目 前 半 相 胸 郭 運 動 範囲 骨盤 運動 範 囲 脊 柱 運 動 範 囲 股 関節 運 動 範 囲 膝 関節 運 動 範囲 足関節運動範囲 股 関節 移 動 範 囲一
〇.
47*
−
0.
53*
−
0.
15−
0.
12−
020−
0.
24−
0,
49*−
0.
58* *−
0,
33−
0,
52*−
0.
10−
0.
27−
0,
58* *−
0.
76* * 股 最 下 時 点 胸 郭一
〇20 骨 盤 0.
02 脊 オ主一
〇.
18 股 関節一
〇.
05 膝関 節 O.
OO 足 関節一
〇.
32 股 関 節 高 O.
50*一
〇.
100.
04−
O.
ll−
0.
08−
0,
06−
0,
390,
66* * 後 半 相 胸郭 運 動範囲 骨 盤 運動 範 囲 脊 柱 運 動 範 囲 股 関 節 運 動 範 囲 膝 関 節 運 動 範 囲 足 関 節 運 動 範囲 股 関 節 移動 範 囲一
〇.
06 0.
01−
0.
24−
0.
22 0,
07 0,
16−
0.
03−
0.
11 0,
07 0.
03−
0.
18−
0.
19−
0.
59* *−
0.
73* * 離 地 時点 胸 郭一
〇,
14 骨 盤 0.
10 脊柱一
〇.
17 股関節一
〇.
07 膝 関節一
〇.
09 足 関節一
〇.
14 股 関節 高 0ユ4一
〇.
〔匹 0.
22−
0.
14−
0.
04−
0.
13−
0ユ90.
21 時 間項目 胸 郭 運 動 切 り換 え時 間 骨 盤 運 動切 り換 え時 間 脊 柱 運 動切 り換 え時 間 股 関 節 運 動 切 り換 え時間 膝 関節運動 切 り換え時 間 足 関 節 運 動 切 り換え時 間 股関 節 中心切 り換え時 間一
〇.
47*−
0,
58* * 0.
21 025−
0.
01 0.
00−
0.
32−
0.
46*−
0.
60* *−
0,
67* * 0.
04−
0ユ5 0,
35 0.
08 * :p〈0.
05 * * rp <0.
Ol 関を認め,
跳 躍 高 が 高い もの に は前 半 相の胸 郭 前傾 運 動・
股 関節 屈 曲運 動が少ない,
下肢 全 体の沈 み 込 み 運動 が少 ない,
後 半 相の下肢 全 体の伸 び 上 り運動が少ない と い う特 徴を認め た。 跳躍 高と関連 を認め た時間 項 目は,
胸 郭 と膝 関 節の 運 動 切 り換え時 間で あっ た。 これ らの項 目 と跳躍高に は負 の相 関 を認め,
跳 躍 高が高い ものは胸 郭の前 傾運動か ら 後傾 運動へ の切 り換え が早い,
膝 関節の屈 曲運動か ら伸 展運動へ の切 り換 えが早い とい う特 徴 を 認 め た。
な お,
跳 躍 高と関連 を認め た体幹お よ び下肢の測 定 項 目はすべ て,
床 反 力 最 大 値 との間 に より高い相 関を認め た (表5)。4.
跳 躍 高に影 響 する要 因につ い て 重 回帰 分析の結 果,
跳 躍 高 を予 測 す る 項 目 は 膝 関節運 動 切 り換 え時 間と後 半 相の股 関 節 移 動範囲の2
項 目で N工 工一
Electronlc Llbrary296 理学 療 法 学 第41巻 第5号 表 6 跳 躍 高に関 する 重 回帰分析結 果 非 標準化 係 数 β 標 準偏差誤差 標 準 化 係数 t値 b (定 数 ) 15
.
58 膝 関節運動 切 り換え時 間[%]−
0.
17 後 半 相 股 関 節 移 動 範 囲 [%]−
O.
27 2.
850.
070.
12 有 意 確 率.
ド限 βの 95.
0%信 頼 区間 偏 相 関 VIF 上 限一
〇.
45−
0.
43 5.
48 0.
00 9.
55 21.
62−
2.
44 D.
03−0.
31
−0.
02
−
0.
52 1.
14−
2.
33 〔}.
03−
0、
52−
0.
〔レ2−
0.
50 1、
14 ANOVAp 〈0
.
05R
=
O.
72R2
=
0.
52 あ っ た (表6
)。
重回帰 式 とし て,
跳 躍 高 [%身 長 ]≡
15.
58−
0,
17×膝関節運動切 り換 え時間 [%]−0,
27x 接地相 後 半の股関 節移 動 範 囲 [% ] が 得 られ た。
標準化 係 数は膝 関節 運 動 切 り換 え時 間で は一
〇.
45,
後 半相の股 関節 移 動 範 囲で は一
〇.
43であり,
いずれ も跳 躍高と は 中 等 度の負の相 関を認め た。
考 察1.
両 脚 跳 躍動 作の基 本 的項 目の測 定結 果につ いて 跳躍ピッチ は平 均で131.
8
回 /分であ り,
ほ ぼ規 定 し た動作ピッチで の課 題 が 実 施 さ れ てい た。
跳 躍 周期の時 間は動 作ピッ チ に より規 定 さ れ るた め,
跳 躍高が変 化 す る際に は接地相 時間 と 空 中相 時間 の 比率が変 化 する。 跳 躍 高を高め た場合には 接 地 相 時 間 は 減 少 し,
空 中 相時間 は増加 す るこ とに なる。
本 研究で も跳 躍 高と接地相 時 間,
空中相時間 の 間 に高い相関を認め,
これ らの関係 性 を確 認 する ことがで き た。
跳 躍の高 さは離地時 点の初速度に より決 ま り,
大 き な 初 速 度を与え る た め に は 地 面へ の大 き な力 積が必 要であ る 6)。
今回の動 作 課 題 は 動 作 ピッチ を規定した跳 躍動作 で ある た め,
高い跳 躍を行うに は短い接地時問で大 きな 床 反 力を作用 させ ることが 必要 とな る。 跳 躍 高と接 地 相 時 間 との間 に は 高い負の相 関,
床 反力最大 値との 間に は 高い正の相 関を認め たこ とか ら,
高い跳 躍を行 うもの は 短い接地時間 で 大 き な床反力 を作 用 させ て い るという特 徴を確 認で き た。
2.
姿 勢 項目 と跳 躍高の 関連性につ い て 全身的 な多関 節 運 動 に お け る筋 力 発 揮は姿 勢や運動 技 術とも深い か か わ りを もつ 5)と され,
下肢お よ び体 幹 の全身 的な多 関 節運動が 行 わ れ る 両脚 跳 躍 動 作におい て も動作時の姿 勢 や 技 術 的 側 面 がパ フ ォー
マ ン ス に影 響 す る と考え ら れ る。
下 肢で発 揮さ れる力を体 幹に伝達 し 高 い跳 躍を 行うた め に は,
動 作 時の姿勢や運動の切 り換え の タイミング な どの技 術 的 側 面 も重 要と考 え,
本研 究で は技 術 的側 面と し て姿勢項目 (下肢と体 幹の姿勢に関 す る項 目),
運動 項目 (姿 勢 項目の運 動 範 囲 ),
時 間 項目(運 動 方 向の切 り換えの タ イ ミング)の3
つの観 点か ら跳 躍 高との関 連性につ い て検討を行っ た。 動 作 時の姿勢と して接地時 点,
下肢 全体の沈み込み運 動か ら伸び 上 がり運動へ と 運動 方 向が 切 り換わ る股 最下 時 点,
離 地 時 点における姿 勢 項凵 と跳 躍 高との関連 性に 着目 し た。 その結 果,
跳 躍 高と関連を認め たのは股 最下 時 点での股 関 節 高の み で あ り,
体 幹お よ び 下 肢関節角度 につ い て は関連を認めなか っ た。
図 子ら8 )は ドロ ッ プ ジ ャ ンプ動 作に おい て接 地 直 前に膝 関節を屈 曲させ る着 地 動 作が滞 空 時 間 を増 加 させ ること を報 告し ている。
そ のた め 接 地 直前の 影 響 を受け,
接 地 時点における下 肢関 節 角 度と跳 躍 高に関 連 を認 め ると考 え たが,
接 地 時 点の 膝 関節 角 度と跳 躍 高には 関連 を認 め な かっ た。 これに対 し 股最 ド時 点で の股 関 節 高 との間 には正の相関 を認め,
下 肢 全 体の沈み 込 み 運動か ら仲 び一
ヒが り運動に切 り換わ る股 最下時 点で の股 関 節 高 が高い もの は跳 躍 高が 高い と い う 結 果で あっ た。
これ は 下 肢 関節それぞれ の関節 角 度 は跳 躍 高と関連 し ない もの の,
下肢 全体として の姿 勢が 跳 躍 高と関連 し,
沈み込みの 小 さい姿 勢で運 動 方 向の 切 り換え を行 うものが 高い跳 躍 と 関連 する こ と を示し て い る。 3.
運 動 項 目 と跳 躍 高の関 連 性 跳 躍 高との関 連 を 認 め た 運動 項同 は,
前 半相の胸 郭運 動範 囲・
股 関節運動 範囲・
股 関 節 移 動 範 囲,
後 半相の股 関 節 移 動 範 囲であっ た。
こ れ ら の項目 は跳 躍高 と負の相 関を認め,
高い跳 躍を 行 う者で は前 半 相の股 関 節 屈 曲運 動と下 肢の沈み込み 運動が小 さい,
後 半 相で の下 肢の伸 び 上 が り運 動 が 小 さい特 徴を認めた (表3)。
今同,
下 肢 だ け で なく体 幹 領域の運 動と跳 躍 高との関 連にも着囗 したとこ ろ,
前 半 相の胸 郭運動範囲 と 跳 躍高 に 負の相 関 を 認 め,
跳 躍 高が高い もの は前半相の胸 郭の 前傾 運 動 が 小 さい特 徴 を認めた。 また,
接地相全 般 に お け る胸 郭 と骨 盤の運 動 範 囲は お よ そ5
°程 度 と 小 さ い こ と か ら,
接 地 相に おいて体 幹は ほ ぼ鉛直方向に定 位さ れ た状 態で動作が行わ れていた と考え ら れ る。
接地相の前 半相で は 下方へ の減 速,
後 半 相で は 上方へ の加 速 を生じ る が,
こ の ような長 軸 方向へ の加 速に より胸 郭には大き な 屈曲力が負 荷 される 9)。 図 子 10 )は,
短 時間で高い跳 躍を行 うた めには大き な質量 や慣 性モー
メ ン トをもつ 身 体 部 位を動 員さ せ ない こ との 重 要 性 を 指 摘 して い る。
Japanese Physical Therapy Association
NII-Electronic Library Service Japar ユese Physlcal Therapy Assoclatlon
健 常 人に お け る 両脚 跳 躍 動作の跳 躍 高 を 決 定 する因 子の分 析 297 Dupeyron ら2)は
.
腹 筋 群の トレー
ニ ン グ方 法の 相 違 によ る両 脚 跳 躍 動 作の跳 躍 高へ の影 響 を 分析 した結 果,
腹 筋 群 全 体 を トレー
ニ ングする群 よりも,
腹 横 筋 を ト レー
ニ ングする群に おい て 跳躍高が改 善したこ とを報 告 し てい る。
そ し て,
そ の 理由 とし て腹 横 筋に よ る腰椎骨 盤の剛性を高め る機能が直立姿 勢の維 持と曲げモー
メン トの減 少に作用する た め と考 察してい る。
短い 接地時 間 で高い跳躍を行うた め に は体幹の姿 勢 保 持が重要 で あ り,
本研究で認め た跳躍高が高い ものが前 半 相の胸 郭の 前傾 運動が少ない とい う特徴は,
胸郭の前傾 を 小 さ くす る こ と で体 幹全体と し ての姿勢を 鉛直方向に維持し た た め と考える。
跳 躍 周 期を一
定に し た状 態で跳 躍 高を高め た場 合の動 作の特 徴と し て,
下 肢の短縮 運動 (下方へ の沈み 込 み) が減少 するlD こ と,
重心位置の最下点位 置が 上昇す る 12 )こ と が報 告 されてい る。 本 研 究では前 半相と後 半 相の股 関 節 移 動 範 囲に負の相 関を認め,
さ ら に股 最 下 時 点における股 関 節 高に正の相 関を認めた。 これは跳 躍 高 が 高い ほ ど下肢の沈み込み運 動と伸び上 が り運 動が小 さ く,
股 最 下 時 点の股 関 節 が 高い位 置にあるとい う特 徴 を 示し て お り,
跳 躍を高めた際に起こ る下肢 運 動の特 徴が 著 明であっ たことを 示 して い る。 着 地 動 作で は接 地 後の 下 肢の屈 曲運 動は身 体へ の衝 撃 を 吸 収 する役 割 を も ち,
関 節 運 動が大 きい ほ ど接 地 衝 撃は小 さい 特 徴 を も つ 13)14)。 これ に対 して本 研 究で課 題 とし た 両脚 跳 躍 動 作は高い跳 躍 を課題とし た た め,
短い 接 地 時間で大き な 床反力を得な が ら動作を 反復す ること が 必 要 と な る。
こ の ため 下肢 関節 運 動の減 少は,
衝 撃 吸 収 を減 少し,
床か らの反 発 力を積 極 的に生みだす うえで有 用 な 反 応である と考え ら れる。 股 関節,
膝 関節 足 関節の関節 運 動 範 囲において跳 躍 高と関連を認め た項 目は前 半相にお ける股 関 節 運動 範 囲 の み であっ た。 前 半 相の股関節運動 範囲 と跳 躍高に は負 の相 関 を認め て おり,
下肢の沈み込み運動が小さい こと と関 連 する結 果であっ た。 これに対 して前 半相,
後 半相 のい ずれ に お い て も股関節 移動範囲は跳 躍高に は関連を 認め た。 Auyang ら 15 )は 片 脚で の連 続 跳 躍 動 作におい て床反力が最 大と な る接地相 中期では下 肢 全 体として の 長 さ (股関節か ら 足 まで の距 離)が安 定してい る こと か ら,
下 肢 関 節 間の協 調 的 な運 動により安 定 した下 肢 全 体 の長 さの調 節が,
関 節モー
メ ン トお よ び筋 力を最 小にす るメ カニ ズム と して作用する可能 性を指 摘している。 本 研 究は両 脚で の跳 躍 動 作で はある が,
股 関節の高 さと移 動 範囲 に 関する項目 と跳 躍 高との間に関連 を認め たこ と か ら,
跳 躍高に は 個々の関節で の姿 勢や運動 範 囲よりも 下 肢全体と し ての姿 勢や 運動 範 囲の影 響が大 きい と考 える。
4.
時 間 項 目と跳 躍 高との関 連 性 跳 躍 高と関連 を認め た時 間項 目は胸 郭と膝 関 節の運 動 切 り換 え 時 間であっ た (表5)。 こ の 2項 目は跳 躍 高と 負の相関を認 め,
高い跳躍を行う者は胸 郭と膝 関 節の運 動 方 向の切 り換 え時 間が早かっ た。
体 幹 領 域 と下肢 領 域の項目 に お け る運 動切 り換 え時 間 に着目する と,
脊柱 運動 切 り換 え時 間は膝 関 節,
足関節,
股 関節中心の運 動切 り換 え 時間 よ りも早 期に,
骨 盤 運 動 切 り換 え時間 は足関節,
股関節 中心の運 動切 り換 え時間 よ りも早 期に出現 し てい た (表4
)。
この結 果は 下 肢全 体の運動 方向の切 り換え に先行し て脊 柱と骨盤の運動 方 向の切 り換 えが起こるこ と を 示 している。
さ らに跳躍 高 が高い もので は胸 郭運動 切 り換え時 間が早かっ た。 接地 相 前 半の胸 郭運動 範 囲が 小 さい特 徴を合わ せ て考え る と,
高い跳躍を行 う うえでは接地相の早 期に前傾 運動か ら後 傾 運 動へ と運 動 方 向の切 り換 え が起こ る こ とで胸 郭 の前 傾 角 度を小さくするこ とに作 用し,
結 果と して大 き な質 量を有 する体 幹 領 域の姿 勢を早 期に鉛 直 方 向に定 位 する ように調 整さ れ るもの と考 える。 また,
胸 郭と ともに膝 関節の運 動 切 り換 え 時 間に は跳 躍 高と 関連 性 を認め た。 下肢の運動切 り換 え 時閭 に着目 する と,
膝 関節 運 動 切 り換 え時 聞は足 関節 運動 切 り換 え 時 間 と股 関 節 中 心 切 り換 え 時 間より も早 期に生じ てい た。一
方,
足 関節運動切 り換 え時 間 と股 関節中 心 切 り 換 え時間 に は相 違 を認 め な かっ た。
こ れ は膝関節が屈 曲運 動か ら伸展運動へ 切 り換わ る際に,
足 関 節で は背 屈運 動 下 肢 全 体で は 沈 み 込 み 運動が続いている こ と を示し てい る。
膝関節運動切 り換 え時間が 跳躍高 と関連する 理 由と し て は2
点が考 えら れ る。1
点目 は より大き な床反 力 を得る た め の反応で ある。
下肢関節運動の減少 は身 体 に加 わる衝 撃 力 を増 大 する13)/4}とさ れ,
本研究に おい ても膝 関 節 運 動 範 囲 と床 反 力 最 大 値に負の相関を認 め た。
膝 関 節の屈 曲 運 動 か ら 伸 展 運 動へ の切 り換 え が早期 に起こる 場合に は 下 肢の沈み 込 み 運動が減 少し,
股 関節 高が高い状 態 (下肢 全 体が よ り伸展 し た 状態)と なり大 き な床反 力 を 得 るこ と で 跳 躍 高 が 高 まっ た と 考 え る。2
点 目は足 関 節 底 屈 筋へ の作用 である。
膝関節の伸展と足 関節 背 屈の組み合 わせの 運 動に よっ て二関節 筋である 腓 腹 筋は伸 張さ れ る。 膝関節の運動切 り換 え時間 は 足 関 節 より も早 く,
先 行 する膝関節の伸展 運動に より腓腹筋で は伸 張性 収 縮が強調さ れ ることに な る。
今回課題 と し た 130回/分の動 作ピッ チ での跳 躍 で は,
足 関 節の力 学 的 特 性の関 与が大 きい ll)16)。 そ の た め膝関節運動 切 り換 え時 間の特 徴 が足 関節 底 屈 筋 群の作用を高め た 可能 性も あ り,
膝 関節と足関節の運動の関連性 につ い て よ り詳 細 な検 討が必 要である。 N工 工一
Electronlc Llbrary298 理 学療 法 学 第41巻 第5号 5
.
跳 躍 高の予 測 式 跳 躍 高 と関連 を認め た姿 勢 項目,
運 動 項目,
時間項目 に関 する7
項 目の中で,
跳 躍 高 を予測 する項 目 を分 析し た とこ ろ,
膝関節運動切 り換 え時間,
後 半 相の股 関節移 動 範 囲とい う下肢に関 する2
項目 が抽 出さ れ,
重回帰 係 数 は0.
72
(寄 与 率は約52
%)であっ た。
第1項目として抽 出さ れたのは膝関節運動切 り換 え時 間 であっ た。
跳躍 系 動 作で は 関節運動の適 切な タ イ ミン グ が重 要 とさ れ る が,
影 響が大 きい関節につ い てあきら か で は ない。
ドロ ップジ ャンプ 動作に 関 す る 研 究 で は,
高い跳 躍を行う者で は 足 関節の運動 方 向の 切 り換え が膝 関節よ りも早い ものが多い と す る報 告17),
膝関節の切 り換え が足 関 節よりも早い とする報 告8)があ り,
結 果 は一
定していない。 今 回の両 脚 跳 躍 動 作に おける結 果で は膝 関節の関 節運動の タイミ ン グ の影 響が 大 き かっ た。
膝 関 節は足 関 節 および下 肢 全 体よ りも運 動 方 向の切 り換 えの タイミ ング が早い とい う特 徴を認め たこと か ら,
膝 関 節の伸 展の タイミ ン グが最 終 的な 出力に及ぼす 影 響に つ いて よ り詳 細 な 検 討 が 必 要である。 第2項 目として抽 出 されたの は後 半 相の股 関節 移 動 範 囲 で あっ た。
跳 躍高と前 半 相の股 関節移動 範囲 およ び後 半 相の股 関 節 移 動範囲 との 問 に は高い負の 相関を認 め,
さ ら に 股最下時 点で の股 関節 高との 間 に は正の相関を 認 め た。
接地 時 点 およ び離 地 時 点 に お ける股 関節 高は跳 躍 高 と関連しない こと か ら,
股 最下時 点で の股 関節 位 置 が 高い位 置に調 整 さ れる こ とで下 肢 全 体の沈み込み運 動と 伸び 上が り運 動が小さな動 作に調 整され た と考え ら れ る。
また特に後 半 相に おける股 関節 移 動 範 囲が跳 躍 高 を 予測 する項目とし て抽 出さ れた。 後 半 相は下肢 全 体の伸 び 上 が り運 動 に よっ て身体 を上方に移 動させ る時期であ り,
跳 躍高に もっ とも大 き く反映さ れ る項目とし て抽 出 さ れた と考 える。 る。 高い跳 躍を行 う者で認めた 下肢 全 体の運 動が小さ く,
下肢の沈み込み運 動の股 最下時 点で の股 関 節 高 が 高 い とい う特 徴は,
動 作ピッチを一
定にした状 態で跳 躍 高 を 高め た際の下肢運動の特 徴 ll)12)と 同様であっ た。 ま た,
膝 関節の屈 曲から伸 展 運 動へ の関 節 運 動の切 り換 え の タイミ ングが 早い とい う特 徴 を認め た。 さ らに,
接 地 相 前 半の胸 郭運動が 小 さく,
その運 動の切 り換えタイミ ング が早い特 徴 を認め,
高い跳 躍 と体 幹 領 域の運 動に関 連 性 を 認め た。
高い跳 躍 を行 うため に は姿 勢 運動 範 囲,
動作の タ イミ ング などの技 術 的 要 素が適正に組み合わ さ るこ と が 必要であると考 えら れ る。 今回の結 果からは膝 関節運動の素 早い 切 り換 え を行 うこと,
そして,
下 肢 全 体と し ての伸び 上 がり運動を 小 さ くす るこ と,
さ ら には 胸 郭運動を小 さく,
素 早い 切り換 え を行うこと に着眼点 を おいた指導が 両 脚 跳躍 動 作に おい て高い跳 躍 を達 成 す るた めの意 識づけと して有 用にな る と考え ら れ る。
今回 の結 果は接地後に素 早い跳躍を 反復 する ようなス ポー
ツ 場 面,
た と え ばバ スケッ トボー
ルで跳 躍後に素 早 く高い 跳 躍を実 施 する ような場 面,
に おける身 体の 使い 方を高 め ること に応 用で きる可 能 性がある。
また,
ス ボー
ッ障 害か ら競 技 復 帰を め ざす 対 象 者に対 し て は障 害 部 位の機 能 改 善 をは かり,
さらに競 技 特 性を 考慮した 課 題 動 作 を設 定 し,
段 階 的 な動 作 指 導を行 うこ と が必要である。
今回課 題とし て実施 し た 両 脚 跳 躍 動 作 の ように,
体 幹と下 肢 関 節が直 列に 連結さ れ た 状 態での 多 関 節運動では 運動 系全体で 発 揮 さ れ る 最終 出力がもっ と も弱い 関 節の出 力に よ り制限 さ れ る 可能 性が指 摘 さ れ て い る20 )。 そのた め体 幹や下 肢 関 節の機 能低下 に対し ては,
障 害 部 位の機 能 改 善を は か りな が ら,
両 脚 跳 躍動 作と関 連 する姿 勢 関節運動 範 囲,
運動のタ イミング な どを考 慮 した運 動 療 法や動 作 指 導を行 うこ と も必 要 で あ ると考え る。
6.
本 研 究の臨 床へ の示 唆 全 身 的 な 多 関節 運 動にお ける筋 力 発揮は動作 時の姿 勢 や技 術的 側 面 に影 響 を うける。 そのため体 幹と下 肢の姿 勢や 運動 を技 術 的 側 面 とし て捉 え 跳 躍 高との関 係に着 目 し た今回の結 果は動 作 指 導に活 用で きる可 能 性 が ある。小池ら18)は
,
ドロ ッ プ ジャ ンプ を課 題と して,
跳躍 高の低い 被験 者が自己の動 作 映 像と高い 跳 躍を実 施 する モデル被 験 者の動 作 映 像を 比較 する観 察 学 習を実 施し た と こ ろ,
観 察 学 習 後に動 作 時の関 節 運 動が変 化し,
跳 躍 高が増 加し たこと を報 告し てい る。 また.
小 森 ら 19 )は,
鉛直 方 向へ の 連 続 跳 躍に おいて着 地 動 作の下 肢の姿 勢 指 導を 行っ た 結 果,
跳 躍高が増 加したこと を報 告して い る。2
つ の報 告はい ずれも下肢 運 動に着 目してい る もの の,
筋 力に変 化がな くても技 術 的側 面が変 化 する こ と で 跳 躍 動 作のパ フ ォー
マ ン スが変 化 する こと を示してい 7.
本 研 究の 限界と 課 題 本 研 究 課題 は動 作ピッチを規 定した両 脚 跳 躍 動 作とい う限定的 な 課 題であっ た。.
課 題 動 作に おける動 作ピッ チ 付 近で の跳 躍で は足 関節に よ る 調節が主体と な り.
よ り ゆっ く りと し た動 作ピ ッチ で は膝関節の関与が大 き くな る 16)。
そのた め今 後は より広 範 な 動 作ピッ チにつ いて も検 討を行 う必 要 が あ る。
ま た,
健 常 者 を対 象と し て高い跳 躍 を行 う もの の特 徴 を検討し たのみ である。
そのた め,
これ らの特徴を指 導 に加え た場 合の跳 躍パ フ ォー
マ ン ス の変 化や関 節 機 能の 低下 し た場合の 影 響につ い て はあ き らかではない 。 体 幹,
下肢の運動の特 徴 を指 導に含める こと がパ フォー
マ ン ス の 改 善に作用する の か,
ま た障 害による動 作へ の影 響につ い て検 討が必 要である。Japanese Physical Therapy Association
NII-Electronic Library Service Japar ユese Physical Therapy Association
健 常 人に おける両 脚 跳 躍 動 作の跳 躍 高 を決 定 する因 子の分 析 299 結 論 本研 究で は両 脚 跳 躍 動 作の接地相における姿 勢
,
運 動 範 囲,
運 動の タイミ ングを動 作の技 術 的側 面として捉 え 跳 躍 高との関 係につ い て分 析し た。 その結 果,
跳 躍 高と 関 連を認め た項 目は,
股 最下時 点における股 関節の 高 さ,
前 半 相の胸 郭と股 関節の運 動 範 囲.
下 肢の沈み込み 運 動 範 囲,
後 半 相の下 肢の伸び上 が り運 動 範 囲,
胸 郭 お よび膝関節の運 動 方 向切 り換 えの タイミ ングであっ た。 そ し て跳 躍 高 を予測 する項 目 とし て は膝関節 運 動の切 り 換 えの タ イ ミング,
後 半 相の下肢の伸 び上が り運 動 範囲 とい う下肢の運動に 関連する 2項 目 が抽 出さ れた。
以 上 のことか ら高い 跳 躍 を行 う者で は,
膝関節の屈 曲か ら伸 展 運 動へ 切 り換 えしの タ イ ミング が早 く,
後 半 相の下肢 全 体の伸 び 上 が り運 動 が 小 さい とい う特 徴 が あ き ら か に なっ た。
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