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高度度標的型攻撃の対応事例例と現状課題

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Academic year: 2021

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(1)

⾼高度度標的型攻撃の対応事例例と現状課題

近年年の脅威から考えるサイバー攻撃対応策

デロイト  トーマツ  リスクサービス株式会社

マネジャー

デロイト  トーマツ  サイバーセキュリティ先端研究所

主任研究員

岩井  博樹

(2)
(3)
(4)

テクノロジーの変化と共の脅威も変化

データはインターネット上で管理理することが⼀一般的になった

INTERNET

インターネット上に様々な

データが移管されている。

→様々なサービスを利利⽤用し

てのサイバー攻撃の増⼤大が

懸念念されている。

CLOUD

(5)

今年年の標的型攻撃の特徴

攻撃規模の絞り込みにより標的企業単体での検知は困難化

侵⼊入端末台数をより制限

1

2

特定のセキュリティツールを回避

3

攻撃期間は2、3⽇日間と限定的

最近のサイバー攻撃を検知するためには初期段階での報告が重要度度⾼高

(6)

事例例(Update  Hijacking)

“⾃自動アップデート”はクラウド環境を回避するには最適な機能

アプリケーション

メール

ストレージ

アップデート

セキュリティ製品

?

ソフトウェア開発会社も

クラウド上で運⽤用

殆どが

SSL

による通信

(7)

事例例(Update  Hijacking)

攻撃者は標的に対して能動的な⾏行行動はとっていないことが特徴

被害端末

Linux  Server

Web  Server

改竄サイト②

改竄サイト①

改竄サイト③

SSH

rootの場合は

侵⼊入、改ざん

SSHによる

不不正ログオン

他の侵⼊入経路路の構築

リダイレクトの設定やマルウェア等は攻

撃対象期間、標的数、標的環境に依存す

⾃自動更更新/同期処理理

標的組織

ログイン認証

情報の窃取

転送

(8)

Update  Hijackingの攻撃キャンペーン

時系列列にみるキャンペーンの全容

(9)

攻撃準備期間の⼿手⼝口の特徴

RATの開発とテスト期間

RAT

! 

ダウンローダー

! 

RAT  1  (標的組織に特化した作りになっている)

! 

RAT  2  (多少、汎⽤用的な作りになっている)

リスク

ウェア

! 

WinRar(改造版)

! 

dsコマンド群

ワーク

フォルダ

! 

C:\Windows\Temp

! 

C:\PCメーカー固有のフォルダ

(10)
(11)

攻撃本番の⼿手⼝口の特徴

標的の複数組織への本攻撃は⾮非常にシンプル

RAT

! 

ダウンローダー

! 

RAT  2  のみ(多少、汎⽤用的な作りになっている)

リスク

ウェア

! 

利利⽤用した証跡は無し

ワーク

フォルダ

! 

C:\Users\ユーザ名\AppData\LocalLow\Microsoft

\CryptnetUrlCache\Content\  

(証明書のキャッシュフォルダ)

! 

C:\Windows\inf\

(12)

<参考>攻撃者の狙いは特定情報の窃取

攻撃準備期間は探索索⾏行行為を含んだ操作内容で繊細さ

注意深さが無い

・reg.exe  ,  find.exe  を多⽤用

       -‐‑‒  ジャーナルより連続で特定のプロセスが動作している

    ことを確認

・レジストリへの登録がサービス情報に追記のみで雑

・Rar.exeをリネームせずに利利⽤用(レジストリより)

不不正プログラム駆除後のプロセスの状況

⇒    駆除に失敗している

(13)

<参考>攻撃者の操作の差分

攻撃本番時の操作は効率率率的

且つ巧妙であり証跡

が少ないことが特徴

・インストール作業をスケジュール管理理

・バッチファイルの利利⽤用

・暗号処理理

不不正プログラム(DLL)の

読込み

投影のみ

(14)

攻撃者の侵⼊入後の操作の分析

攻撃本番時は計画性が⾼高くインシデントの検出が難しい!?

攻撃準備期間中に利利⽤用された

不不正プログラムリストの⼀一部

・CMCKLMD.DAT

・CMCKLMD.dll

・DLLVersion.dll

・GSECNSJKCN.EXE

・R86.EXE

・ahnjksdn.dat

・azdiojas.dat

・msddd.dat

・winsrv.exe

・winxx.exe

・zjndk.dll

・zsklzsjd.dat

・zsklzsjd.dll

・crptsrv.dll

・shell64.dll

攻撃本番時に利利⽤用された

不不正プログラム

投影のみ

(15)
(16)

フォレンジック解析

マルウェア解析

インシデント

ハンドラー

被害組織C

被害組織B

被害組織A

他社CSIRT②

他社CSIRT①

インテリジェンス・コミュニティ

内から関連情報の収集

NDA

NDA

NDA

各被害箇所でのインテリジェンスが分断されていることが課題

脅威の初期情報の共有が被害拡⼤大防⽌止に役⽴立立つのだが・・・

(17)
(18)

現状のセキュリティ対策の実装確認

NIST  Cybersecurity  Framework  による質問例例

【特定】資産の洗い出しは、

「アクティブスキャン」「パッシブスキャン」を利利⽤用して実施している。

【防御】業務端末上の情報保護のため、

「ソフトウェア」「ファームウェア」「情報」の不不正な変更更を検知するた

めのツールを導⼊入している。

【検知】社内からの監視は、

「IDS/IPS」「アプリケーションファイアウォール」「マルウェア対策

製品」によりアプリケーションやマルウェアによる通信を監視している。

【対応】インシデント対応⼿手順は、

フォレンジックを前提に、メモリダンプやストレージの保全についても

記載がある。

【回復復】組織内において定期的に、

インシデント対応からシステム復復旧までの訓練および演習を実施している。

※Cybersecurity  Frameworkを参考に筆者が作成

(19)

仮想敵の設定をする

業種毎に仮想敵とインパクトは異異なる

⾦金金銭窃取  

/  詐欺

IPや戦略略

計画等の

窃取

事業継続

の不不可

インフラ

基盤破壊 ⾵風評被害

⼈人命に関

わる脅威

(当局)

取締

組織犯罪

ハクティビ

スト

特定国家

内部者

ライバル

企業

ハッカー

(個⼈人)

Very High

High

Moderate

Low

インパクト

攻撃者

不不正送⾦金金

等を含む

DoS攻撃等

9.18のDoS等

韓国事案のような

ケースを想定

(20)

対策優先度度の⾼高いリスクを把握していますか?

企業毎に優先度度の⾼高いリスクは異異なる

度度

⾼高

脆弱性

最優先のリスクシナリオ

標的型サイバー

攻撃

公開システムの

改竄

SCADAへの

マルウェア感染

内部不不正、

⽂文書の持ち出し

社外での不不正、

クラウド事業者の

ミス

物理理的な不不正、

オペレーション・

ミス

不不正アクセス

施設への不不正

侵⼊入

アカウント推測

攻撃

割合

5点

13

%

4点

40

%

3点

24

%

2点

20

%

1点

%

2

度度

⾼高

⾼高

損失額

(21)

近年年の攻撃内容の変化は主に3つ

“勝⼿手に”動作する仕組みが悪⽤用傾向にある

間接的な攻撃が増加傾向

Update  HijackingやCloud  Strage等の周辺環

境から攻撃

1

同期

処理理

モバイルコードの多⽤用

JavaやActive  Script等の⾃自動的にダウンロー

ドされる種のコードを悪⽤用

2

検知

困難

モバイル端末への攻撃の本格化

スマートフォン、PCのマルチOSに対応した攻

撃が徐々に増加

3

携帯

端末

サーバとの⾃自動同期

ウェブ閲覧時に

ウェブブラウザ等

⾃自動処理理

クラウドとの

⾃自動同期

(22)

対策ツールの有効性は50/50

多層防御実装の有効性と運⽤用における費⽤用対効果のバランスを考える

対策項⽬目

対応システム

課題キーワード

不不正通信の検出

IDS  ,  IPS  ,  NGF  

シグネチャ運⽤用,  暗号通信

情報流流出の検出

DLP

シグネチャ運⽤用,  暗号通信

レイヤー7の監視

NGF

独⾃自プロトコル

SSLの監視

NGF

ハードウェアのスペック

マルウェアの監視

NGF  ,  MPS  ,  AV

サンドボックス

ホストの監視

HIPS  ,  AV

プロセス監視

モバイルコード

IDS  ,  IPS  ,  AV  ,  NGF

JAVA,  SWF,  VBS

IDS:侵⼊入検知システム

IPS:侵⼊入防⽌止システム

DLP:  データ流流出緩和システム

MPS:マルウェア防御システム

AV:アンチウイルスゲートウェイもしくはアンチウイルスソフト

NGF  :  アプリケーション層(レイヤー7)の監視が可能なセキュリティ製品

(23)

<参考>選ぶならどっち?

公判を⾒見見据えた製品を選択した⽅方が良良い

資産管理理ツールの

ユーザ操作ログ出⼒力力

①ファイルサーバ等から

の機微データを複製

②データをUSBメモリ等

による持出し

(24)

サイバー攻撃を前提に考えた場合の防御優先度度

攻撃者⽬目線と防御者⽬目線は似て⾮非なるもの

仮想敵は海外ライバル企業と仮定して考えた場合:

内部情報

⾵風評被害

システム破壊  

知的財産

影響度度

High

Low

発⽣生確率率率

Low

High

Q:  何を守るのが効率率率が良良いか?

1)  ファイルサーバ上のデータ

2)  従業員PC内のデータ

3)  メールサーバ上のデータ

4)  従業員の頭の中

5)  役員PC内のデータ

(25)

普段、意識識してい

ない可能性のある通信

今後気にしておきたいサービス

利利⽤用せざるを得ないサービスが攻撃の標的になる可能性が⾼高い

02

03

04

05

01

⾃自動アップデート

・OS、アプリケーション

データ同期

・アプリケーションの設定ファイ

ル等

インスタント・メッセンジャー

ウェブメール

⽂文書作成ツール

(26)

実施しておきたいセキュリティ対策例例

重要なのは被害検出と初動対応によるダメージコントロール

クライアントPCのモニタリング強化

アプリケーション・ファイアウォールの運⽤用

外部への不不正通信の監視補強

インシデント対応⼿手順の⾒見見直し

確認しておきたい項⽬目

(27)

インシデント対応⼿手順の⾒見見直し例例

従来型のインシデント対応⽅方法では対応が困難であるため⾒見見直しが必要

Step1.  初動対応(メモリダンプ,  HDD物理理コピー)

データがクラウド上に設置されている可能性があるため

全てが端末上で完結

することは無い

Step2.  初期調査(特にメモリダンプ未取得時は重要)

端末が起動中の場合は接続先のサーバが調べられる場合は調べておく

Step3.  モバイル端末への初動対応

モバイル端末とデータを同期している可能性がある

Step4.  ネットワークログの収集

プロキシやセキュリティ機器等のログを収集

1

2

3

4

(28)

まとめ

企業毎に優先度度の⾼高いリスクは異異なってくる

•  同期処理理やクラウドはその代表格

“⾃自動処理理”されているものは注意する

•  まずは最悪のケースを想定しての対策が重要

セキュリティ対策には優先順位がある

•  セキュリティ・ベースラインを⾒見見直すことで全体のセキュリティ対策

のバランスを調整

インシデント対応⼿手順は⾒見見直し時期である

(29)

トーマツグループは日本におけるデロイト トウシュ トーマツ リミテッド(英国の法令に基づく保証有限責任会社)のメンバー ファームおよびそれらの関係会社(有限責任監査法人トーマツ、デロイト トーマツ コンサルティング株式会社、デロイト トーマ ツ ファイナンシャルアドバイザリー株式会社および税理士法人トーマツを含む)の総称です。トーマツグループは日本で最大 級のビジネスプロフェッショナルグループのひとつであり、各社がそれぞれの適用法令に従い、監査、税務、コンサルティング、 ファイナンシャルアドバイザリー等を提供しています。また、国内約40都市に約7,600名の専門家(公認会計士、税理士、コン サルタントなど)を擁し、多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしています。詳細はトーマツグループWebサイト (www.tohmatsu.com)をご覧ください。 Deloitte(デロイト)は監査、税務、コンサルティングおよびファイナンシャル アドバイザリーサービスをさまざまな業種にわたる 上場・非上場クライアントに提供しています。全世界150を超える国・地域のメンバーファームのネットワークを通じ、デロイトは、 高度に複合化されたビジネスに取り組むクライアントに向けて、深い洞察に基づき、世界最高水準の陣容をもって高品質な サービスを提供しています。デロイトの約200,000名を超える人材は、“standard of excellence”となることを目指しています。 Deloitte(デロイト)とは、英国の法令に基づく保証有限責任会社であるデロイト トウシュ トーマツ リミテッド(“DTTL”)ならびに そのネットワーク組織を構成するメンバーファームおよびその関係会社のひとつまたは複数を指します。DTTLおよび各メン バーファームはそれぞれ法的に独立した別個の組織体です。DTTL(または“Deloitte Global”)はクライアントへのサービス提 供を行いません。DTTLおよびそのメンバーファームについての詳細は www.tohmatsu.com/deloitte/ をご覧ください。 本資料は皆様への情報提供として一般的な情報を掲載するのみであり、その性質上、特定の個人や事業体に具体的に適用 される個別の事情に対応するものではありません。また、本資料の作成または発行後に、関連する制度その他の適用の前提

となる状況について、変動を生じる可能性もあります。個別の事案に適用するためには、当該時点で有効とされる内容により IS 501214 / ISO (JIS Q) 27001 BCMS 568132 / ISO 22301

有限責任監査法人トーマツ 東京事務所 エンタープライズ リスク サービスは、 2006年2月8日、監査法人として初めて 情報セキュリティマネジメントの国際 規格であるISO/IEC27001の認証を 取得しました。 2009年4月1日には、デロイト トーマツ リスク サービス株式会社をこの認証 範囲に含めております。 有限責任監査法人トーマツ 東京 事務所におけるBCP/BCMサービス 提供部門およびデロイト トーマツ リスクサービス株式会社は、 2011年3月11日に事業継続 マネジメントシステムの規格である BS25999-2:2007の認証を取得 し、2013年2月19日に国際規格 であるISO22301:2012の認証を 取得しました。

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