4
日本 情 報 経 営 学 会 誌 2015Vol.
35,
No.
3■
研 究 論 文
ア
ジ
ェ
ン
ダ
・セ
ッ
テ
ィ
ン
グ に
お
け
る
意
味
ネ
ッ
ト
ワ
ーク
と
フ レ
ーミ
ン
グ
:
「
地
産
地
消
」
を
事
例
と し
て
The
Mea
伽9
Nebvork
andFraming
in
Agenda
Setting
’ 、4Case
Study
Oη‘
‘
Local
Product
’0〃プ
〜)r 五〇Cα1
CO
η5 耀μ
わn”
名古
屋 大 学
涌
田
幸 宏
*Nagoya
University
Yukihiro
WAKUTA
Abstract
:職 ∫岬 ・磁 ・cu∬ ・励 ・’伽 ・加 ti・npr ・c・… 珈 釧 ρ翩 i・諭 照 9・・da
・se伽9
ba
・曲 ・ α ・a・e ・fl
・ ・α」pr
・ducti
・ηノ〜・r1
・Cα1
・・nsum ρ加確
傭 α η一
ぬ.
The・ri・・ti・ 邪φ
納 ∫・’hefo
・〃 〜・廨 ・n ・fpatterned
rela 加・ ・吻 ・such as C乃伽 ∫
げ
0α ∫θ αηげ雌
0乙ln
orderto
illustrate theproce
∬by
which innovation is rationalized inpol
尠formuiatiOn
,
we applied the meaning netWorkperspective to ana !yze
the cOnference 〃2∫翩 θ5 ¢プP
σ”庸 tent through O ’一
mining approaeh and examine 漉θ副 α加 刀∫ゆ regan 跏9
CO−
0‘currences with the wor ゴ“
C乃磁 η一
C加∫アα”
US
ing th・f
・ame align 〃 ・entp ・彫 ・C’どV幽 ・・C’・’砌 vement ・th・ ・彫 翩 伽 C・nduct ・ddiscour
・跚 め∫’3〔ゾ
伽 碗 ’・papen (加 伽跏 9 耐 廨 ’”3 吻ρo跏 鷹ノ’or the theorization proce∬ to
develop
and represent concepts thatbridge
切卿 γ〃
α 們 ε5.
Keywords
:theoriZation,
agenda setting,
〃meaning netWork , text−
mining,
frame
alignment1
.緒 言
新
たな組織構
造や実 践 が どのよ う に 正 当性 を獲 得 し,
広 まっ て い くの か,
この 問 題は,
経 営 学に 限 らず,
社 会 学 をは じ め と し た様
々 な分 野の な か で,
ひ とつ の重要
な研究
テー
マ となっ てい る.
イ ノベー
シ ョ ン の普
及 研究
の第
一
人者,
エ ヴェ リッ ト・
ロ ジャー
ス は,
普 及 を 「イノベー
シ ョ ンが.
あるコ ミュ ニ ケー
シ ョ ン・
チ ャ ンネルを 通 じ て,
時 間の 経過の な かで社 会シ ス テ ム の成員
の 間に伝 *名
古 屋 大 学大学院
環境学
研 究 科准 教
授
達
さ れ る過 程 」 と定 義 し,
「メ ッ セー
ジ が新
しい アイデアに関わ るものである という
点で,
普 及は コ ミュ ニ ケー
シ ョ ン の特 殊 な 形 式の一
つ である」
と記してい る(
Rogers ,
2003
,
訳 書 p.
8)。
彼に よ れば,
普 及と は初 期 採 用 者か ら後期採
用者へ と新 しい アイ デ ア が伝 達 される過 程で あ り,
その ため,
普 及 に おい て オ ピニ オ ン・
リー
ダー
の情 報 提 供 や チェ ン ジ・
エー
ジェ ン トの 説 得という役割
が重 要 となる,
し か し なが ら
,
Strang
とMeyer
(1993
> は,
対人関係
を媒
介 とした 普 及モデル (関 係モ デル ; relational models )に はい くつ か の限界
がある と指
摘 してい る.
第一
に,社会
に はし ば し ば,急激
アジェ ンダ
・
セッティン グ に お け る 意 味 ネッ トワー
ク とフレー
ミン グ :「地産地消 」を事例 と し て5
で非 構 造 的 な普
及 が 観 察 さ れるが,
従 来の普
及 研究
で は 十分
に説
明で きない点
である,
い わ ゆ る ブ レイク現 象である.
主体
間に は直接
的な相
互作
用 が ない に もか か わ らず, ある実 践スタイルが 急 速 に普 及し てい くプロ セス を解 明 してい く必 要 が あ る と彼ら は指 摘 する.
そして第
二 に,
主体
間の相
互作 用や相
互 依 存 性が誘 発す
る影 響 が 実 際には多
様
である という
理論
的 な問題 が指
摘さ れ る,相
互 作 用の程 度 が 高 ま るほ ど,
主 体 問に類 似 性 が 進 行 する場 合 もある が,
その一
方
で コ ンフ リ ク トが発 生する可能性
も高
まっ ていく.特
に,
ある実
践ス タ イル を採 用す
ることが,
アイデ ンテ ィティ の形 成に関わ る場 合,
単 なる物 理 的 な 距 離の密 接 度 が 差 異 化 よ り も同 質 化 を 生み出 すの か ど うかにつ い て,
関係
モ デ ル は明確
に し てい ない の であ る(
Strang
andMeyer
,1993).
これ まで注 目 を さ れて こな かっ た 実 践 が
,
普 及 対 象と してに わ か に 俎 上 に載るの は,
どの よう
な メ カニ ズムが働い て い る の で あろう
か.
本 稿は,
Strang
とMeyer
(
1993
)
の所
説に依
拠 し な が ら.
こ う した実 践 がア ジェ ン ダ・
セ ッ テ ィン グ さ れる 過 程 を 「地 産 地 消 」 を 事 例 として取 り上 げて分 析 する.「
地産地消」
は,
農 村の無 人・
有 人の 直 売 所や定 期 市 な ど,
草の根 的 な 実 践 と して従 来 か ら 存 在し てい たが,
後 述 する よう
に今 世 紀に入 り急 速に社 会的 な注目を浴
び る よう
に なっ た か ら で あ る.
現在,
農協
はファー
マー
ズ・
マー
ケッ トを地 産 地 消の核
とし て位置
づ け,
そ の数 も規模
も年
々 拡 大してい る(
佐 竹,2010)
,
また,2010
年に は,
「
六次産業化 ・
地産
地消法」
が成
立 し,制度化
に 至 っ て い る.
本稿
で「
地産地消」
を取 り上げるの は,
こ のよう な 理 由で ア ジェ ン ダ化に よるブレイ ク現 象の事 例として適 してい る と判 断さ れたか ら である.
2
.理論 化 と
フ レー ミ
ング
2
.
1
普 及の制 度 的 条 件ある
実
践 が急激
に普
及してい く制 度 的 条 件と は何
か.
Strang
とMeyer
(
1993)
に よれ ば,
そ れ は文 化 的つ な がり (
culturallinkages
)
の認 知 と理 論 化(
theorization
)
である という.文化
的 つ ながり
とは,
そ れ ぞ れの行為
主 体が共 通の社 会 的カ テゴ リー
に属 し てい るという
認 識であり,
こ う し た 文 化 的 な 理 解 が 発 達 した社 会 的 集 団 内で は,
イノベー
シ ョ ン の 普 及 が 容 易にな る.一
方,
理論化
と は,
因 果 関係
の定式化
と標準化
さ れ たモ デル の開 発 を 意 味 してい る,
たとえ ば,
幼 児の知 能 発 達に関 する精 巧 なモ デル が 開発さ れ るこ とに よっ て,
新たな 育 児 方 法 が 考 案 され普
及 が 促 進 さ れ る,
という
こ とが一
つ の好
例である.
イノ ベー
ショ ン は,標準
的なパ ター
ンが で きあ
が る ことに よっ て,
関 係の希 薄 なグルー
プ 問で もそ れ につ い てコ ミュ ニ ケー
シ ョ ンがで き,
試 験 的に採
用 する こと も容 易にな る.
ま た,
新 た な 実 践 を 導 入 する ことの利点
や結果
を明
ら か に し,
な ぜ そ れ が必要
なの か とい う合 理 的 な 説 明 が 説 得 的に展 開 さ れる こと も必 要である.
理 論 化 は,
「世 界につ い ての 意 味 を形 成 す る た めの 戦 略 」 なの であ る(
p.
493
)
.
Strang
とMeyer
(
1993
)
に よ れ ば,
こう
し た 理 論 化は,
基 本 的に は.
潜 在 的 採 用 者 自 身 あるい は潜 在 的 採 用 者 同 士の相互作 用 を 通じ て,
そ れ ぞ れの 文 脈に即 して行わ れ る.
彼ら は,
個々 の文 脈 に依 存 した 理 由付 け を“
ボ トム ア ップ 的 な”
理 論 化 と呼ん でい る.
し か し な が ら,
こう
し た 理論化
は個々 人の採
用パ ター
ンに は影響
する が,
社 会全 体の普
及には文 化 的に正当 化 された理 論 家 が 大 き な影響力
を持
つ とし て,彼
ら は科学者,知
識人,
政 策ア ナ リス トなどの権 威のある専 門 家 集 団の形成
とその役割
に注
目して い る,
た だ し,
一
般 化 さ れ たモ デ ルが,
こうし た権 威 ある集 団によっ て創 造 さ れ た とし ても,
そ の集団
内部
だ けで認
め ら れ た だけ で は イノベー
ショ ン は普
及 し ない.
Strang
とMeyer
(1993
)
は,
この点につ い て,
QC
サー
クル が 日本 やス ウェー
デ ンで普 及 し, ア メ リ カ で は普
及しなか っ た現象
を明 ら かに したCole
の研 究 を 引 き合い に出 して説 明 を してい る.
す な わ ち,
日本ではQC
サー
クルは 生産 性 向上の戦 略として 中 心 的 な 大 企 業で推 進 され,
ス ウェー
デ ン で は労働組合
に よっ て,労
働 現 場の民主化の手 段 として6
位 置づけ られ て採 用さ れた,
し か しなが ら,
アメ リカで は政 治 的にも組織
的にも
孤立 し たマ ネジ メ ン トコ ンサル タン トやア カ デ ミッ ク なアナ リス ト だけの道 具にす
ぎ な かっ たの で あ る.
以 上の こ とか ら
,
政策過程
における 理論化
プロ セ スで は,
実 践 現 場 を 巻 き込 むよう
な 解 釈 枠 組み を創
造し,
提 示 する こ と が重 要 と な る.
し か し な が ら,
Strang
とMeyer
(
1993)
は, 普 及の制 度 的条件
と し て 理論化
プロ セス の重要性
は指
摘 し て い る が,
どの よう
に理 論 化 を行い , 解 釈 枠 組み を創
造し てい くのか につ い て は,
詳しく検 討 を して い ない,
そこ で,
解 釈 枠 組 みの創 造と提 示につ い て,
社 会 運動
論に お けるフ レー
ミング (framing
) という
概念
を手
が かり
として,彼
らの論拠
を補 強 する形で考 察 を 進め るこ とにするD.
2
.
2
社 会 運 動に おけるフ レー ミ
ング論
個々 人 は な ぜ
社会
運動
に参加す
るのか.
古 典 的 な社 会 運 動 論では 人々 の不 満や心 理 的 緊 張が社 会 運 動の 源 泉 とし て考 え られて い たが,1970
年 代 に 登場 し た資
源動
員 論で は,
既存の社 会 運 動 組 織 か らの働 きか けを 重視 し た(
樋
ロ,
1999
)
.
こう
したミクロ 動 員の文 脈 を 継 承 しな が ら も,
運 動の 発生 と参加
過程
を社会構築
主義
の視点
か ら発展
さ せた研
究の ひとつ が フ レー
ミ ング論である.
その
嚆矢
と なっ たSnow
ら(
1986
)
の研
究で は,
資 源 動 員 論 を 含 めたこれ まで の社 会 運 動 論の欠 点 が次
のよう
に指
摘 さ れてい る.
不 平の解 釈 を
無
視して い る.
不 平・
不満
は個
々 人や運 動 組 織に よっ て解 釈 が 異 な り.
また時 間と ともに変 化し て い く もの で ある.
参 加 しよう
という意
思が静
的 な 従 属 変 数として扱われている.
個々 人は時
間 と労力
をかけ
て参
加 を 決 定 する の で あ り,
その間に 判 断の変 更 や 再交渉
の過程
が存在
し てい る. 参
加
に 関連した プロ セ ス が 過 剰に一
般 化 され て い る.
勧 誘の や り方,
既 存の選 好 構 造の変更
や転 向
の 方 法は運 動 組 織に よっ て様々 で ある.
以上の よ
う
な問 題点
を踏
ま え,Snow
ら (1986
) は,
運動
組 織 と運動
に参加す
る個
々 人 と が 解 釈フ レー
ム ワー
クを擦 り
合 わせ,
意 味 を構 築 して い く プロ セ ス を重 視 し,
フ レー
ム調 整(
frame
align−
ment)
の 概 念 を提
唱す
る.彼
らに よれば,
フ レー
ム調整
と は「
個
人の利害,価値,信
念 と,
運動
組 織の活 動,
目標,
イデオロ ギー
が一
致 し,
相 補 的 になる よう
に,
個 人 と運 動 組 織の解 釈 志 向 を 結 合 させ るこ と」(p,464 )
と定義
さ れ る.
な お,
フ レー
ム という
概 念は,
Goffman
(
1974
) か ら借 りた も の で,「
生活 空 間や世 界の 出 来事
を 位 置づ け,
認 知 しt
同 定 し,
名づ ける こ とを個々 人に可能
にす る解 釈ス キー
ム 」であ り,
「事象
や出来事
を意味
のある もの にするこ と に よっ て.
フ レー
ムは.個
人 であれ集合体
であれ,経
験 を組 織 化 し,
行 動 を 導 く働 き をする」の である(
Snow
et aL,
1986
,
p.
464
).
で は
,
どのよう
に運 動 組織
と個 人の解 釈フレー
ムが調 整され る の か.Snow
ら(
1986)
は,
次の4
つ の方 法 を あ げてい る.
フ レー
ム架 橋(
frame
bridging
);特 定の問 題につ い て,
イ デ オロ ギー
的 には一
致 してい る が, 構 造 的には関 連のない2
つ あ るい は そ れ 以E
の フ レー
ム を 結びつ ける こと
.
フ レー
ム 強 化(
frame
ampli 丘cation)
:特定の 問 題や事 象に関 する解 釈フ レ
ー
ム を明確化
し活性化す
るこ と.
無 関心や他 者に よる ごま か しに よっ て,
事 象の意 味 や 直 近の生活 状 況へ の 関連性
が曖昧
になっ て しま うの で,
解 釈フ レー
ムを明 確 に し,
強 化 することで運動
へ の 攴援
や参
加が促 進 さ れ るの である.
フ レー
ム拡 張(
frame
exten−
sion)
;初期
の 目 標に はfJ
’
随 して い なかっ た が,
潜 在 的 な 参 加 者に とっ て は極
め て顕 著 な利 害や観 点 を 包 含 する よう
な か た ちで,
初 期の フ レー
ム ワー
クの 境界
を 拡 張 する こ と.潜在
的な参加者
の 価 値や利 害に一
致 する よう
に,
目標
や活動
を描
き直す
こ とで,
これ まで運 動に関 与 して い な かっ た 人々 の 参 加 を 促 すこ と が で き る の である.
フ レー
ム転 換(
frame
transformation)
;運 動 組 織 が 提 唱 するプロ グラム や動機
価 値が世 間一
般の ライフ ス タイルや慣 習と合致
し ない場合,解
釈フ レー
ム を変更 して支 持や参 加 者を獲 得 する こ と.
し か しなが ら
,
こ う した4
つ の フ レー
ム調 整は 必ず
し も成 功 する と は限ら ない,
運動
参 加 者の動アジェ ンダ
・
セ ッティン グ に お け る 意味ネッ トワー
ク と フ レー
ミング 1「地 産 地 消 」 を 事 例 として7
員 を志 向 し たフ レー
ミ ング 活 動に影 響を与 える条件
とは い か な る もの で あ る の か.
Snow
とBenford
(
1988
)
は,参加 者
の合意
を とり
つけ
る こ と と彼
らの行
動 を促 進 するこ と を 区 別 す ること の有 用 性 を示 したのち,
フ レー
ミン グ活動
に おい て 中核 と なる3
つ の タス クを 明 確に して い る.
第一
は,
現 状 分析
的 フ レー
ミ ン グ(
diagnostic
framing
)
である,
こ れ は,
何 が 問 題で あっ て,
責任
が どこにあり,
原 因が何であるのか を 明確に する こ と である,
問 題だけで は なく,
原 因につ い て同 意 が な さ れるこ とが 動 員の重 要 な 条 件 とな る,次
に,
目標提示
的フレー
ミング(
prognosticframing
)
が必 要 と なる.
これ は,
その問 題に対 する解 決 策が提案
さ れ る だけで はなく,
具体的
な 戦 略 戦 術,
目標 が 明 確 化 されるこ とである,
な すべ き ことが特定
さ れ,問
題 とそのため の戦 略・
目標と が一
致 する こ とで,
合意
が得
ら れる の で あ る.
しか しな が ら,
参 加 者の合 意 だ けでは集 合 行 為 に は至 ら ない.
その た め,
第三の動 機 付 け 的フ レー
ミ ン グ (motivationalframing )
が行わ れな け れ ば な ら ない.す
な わ ち,
なぜ 行 動 を起こすこ とが 必 要であ り,
どの よう
な点
で有益
であるのか とい う,
行 為へ の合 理 的根 拠 が 提 示 さ れることに よっ て人々 は 運動
に参加す
るの である,
以 上の ように,
フ レー
ミ ングの概 念は社 会 運 動 組織
の 分 析 におい て一
定の 地 位 を 確 立 してい る が,
近年
では構 成主義
的 政 策 研 究に おい て も広 く 取 り入れ られ る よう
になっ て い る,
た とえば,
西 岡(
2012
)
は家 族 中心 主 義 的 な福 祉 レジー
ム を有 する日本に おい て,脱家族化
を志向す
る育児支援
政 策 が1990
年 代 以 降,
急 速に進んだ背 景をフ レー
ミング論の観 点か ら分 析 を してい る.
彼によ れ ば,
当 時,
戦 時 中 に 進め られた高 圧 的 な 出生推進
政 策 に対 する強い 反 動 か ら,
政 府 が 出 生に関 して政 策 的に取 り組
む こ と は タ ブー視
さ れ てい た た め,厚
生 省 (当 時 ) が 進め ようとする少 子 化 対 策 が 広 く 受 容 される に は意 識 改 革 が 必 要 とされてい た.
そ の た め,「
児
童が健
や か に生 まれ,育
つ た めの環
境づ く り」
という
“ ソ フ トな言 説 戦略
’ が厚
生官
僚に よっ て展 開 され,
女 性 が 職 業 生 活 と家 庭 生 活 と を 調和
させるための育 児 休 業 制 度の確立など が 進め ら れ た.
こ こに,
出 生数減少
へ の対
応 という
人口政 策 的 言 説と,
女 性の仕事
と育児
の両 立 という女性
政策的言説
という, 本来別
々 の言説
が架
橋
・
接
合 され,「
少 子 化 対策」
という
新
た なフ レー
ム とし て語
ら れ るこ と と なっ たの である(
西 岡,
2012
).
こ
う
し た政策過程分析
へ の フ レー
ミ ング論
の適 用は有 用 なアブU一
チ と し て評価
さ れ てい る が,
むろ ん, 西 岡(
2012
)
も指 摘 してい るよ うに 分析対象
の差 違や フ レー
ミン グ戦 略の相
違,
政策
形 成 過 程の特 性 な どの点 か ら,
社 会 運 動の フレー
ム 論の枠 組み をその ま ま転 用 する こ と は できない.
特
に,
社 会 運動
組織
で は イデ オロ ギー
が 強 調され る が,
政策
過程
で は 必ず
しも強力
な イ デ オロ ギー
性 は伴っ てい ない.
そのた め,
前 述 したフ レー
ム架橋
は,
イデ オロ ギー
的に関 係 してい るた めに 別々 の言 説 が接
合 さ れる という
よ りも,「
児童
が健
や か に生 まれ,育
つ た め の環境
づくり」
という
よう
な,
お 互い に 通底
しあう
概念
に よっ て架橋
さ れ ると考 え たほう がよい で あろ う,
ま た
,西岡 (
2012
)
は,
社会学
的フ レー
ム論
で はフ レー
ム が社会
的に受容
さ れ支持
さ れ る条件
と して 「物 語 性 」が 指 摘 さ れるが,
官 僚 主 導のアジェ ン ダ・
セ ッテ ィン グ で は 必ず
しも必要
と さ れず,
あ く まで も技 術 合 理 的観点
か らフレー
ミング が行
わ れ ると考
える ほう
が 自然で あろう
と述べ て い る.
その た め,
Schmidt
(
2008
)
の提
唱す
る言説
の認 知 的 機 能 (認 知 的 な観 点か らの納 得 性 )と規範
的機
能(
規範
的観
点か らの説得
力)
をフレー
ム の受容条件
と して重視
してい る.
すな わ ち,「
そ の政 策 が 合 理 的にみて必 要であ り,
な お かつ そ れ が価値観
の観点
か らも 適切
である と考
えた と き」
(
西 岡,
2012
,p,
12
)
,
人々 はその政策
を 支 持 す る の である。
本 稿では
,
以上の 点 を 考慮
しな がら。
政 策 過 程 におい て 「地 産 地 消 」 がどの ように理 論 化 さ れ,
アジェ ン ダとし て設 定さ れたの か につ い て分析
を行 う.
まず,「
地産
地消」
の経緯
を概観
し たのち,
国 会 審 議 過 程におい て 「地 産 地 消 」の理 論 化 がど8
の よう
に進
め ら れ たの か を検 討 するた めに,
国 会 会 議 録検
索シ ス テムを利
用 し て分析す
る.
その際
意味
ネッ トワー
クの観点
か ら,
国会
での発 言に対 して テキス トマ イニ ングを 行い,
「地 産 地 消 」 が どの よう な 概 念(
言 葉)
との 関係で語 ら れて い る の か を明ら か にする,
言 葉 群 との共 起 関 係 を視 覚 的に観察す
る ことで,「
地 産 地消」
が 意味
づ け を される プロ セ ス が 明 確になる.
さらに,
国 会審
議 に おけ
る「
地 産 地消」
の意味
ネッ トワー
クの変化
を裏 付 けるた めに,農 林 水 産 省 が 発 行 する「食 料・
農 業・
農 村 白書」
に 関 して,
フ レー
ミン グ論 を用 い て言 説 分析
を試み る.
3
.
「
地産 地消
」
の アジ
ェ ンダ ・
セッ ティ ング
3
.
1
地 産 地 消の概 略 地 産 地 消と は.
文 字 通 り.
その土 地で生産さ れ た農 産 物等
を その土 地 で消費
する こと を意 味して い る.
農 林水
産省
が2005
年 (
平 成17
年)
にま と め た『
食 料・
農 業・
農 村 基 本 計 画 』で は.
「地 域 の消 費 者ニー
ズ に即 応 した 農 業 生 産と,
生 産 さ れ た農産物
を地域で消 費
する活動
を 通 じ て,
農業者
と消 費者
を結
びつ ける 地産地消
の 取組
を推進
す る」 と して,
地 産 地 消 を 定 義づ けてい る2).
こう
し た 地産
地消
に当
た る活動
は草
の根
的に昔
か ら行
われ て お り,
農 村に お ける無 人・
有 人の直 売 所や 朝 市 な どが 典 型 的 な 例であろう.
た と え ば 農 協 婦人部で は,1981 年
度か ら 「産 地 消費
地 婦 人 交 流事
業 」 を 実 施 し,
その一
環として1988
年 度に は「
婦
人定期市」
が開か れ てい た.
こ の定期市
の ね らいは 「青 果 物や自家 加工 し た 手 作 り食 品 など を,
その 地 域の住 民に提 供 しなが ら,各
々 の 地 域 や食
べ物につ い て共 通の認 識を深め る活 動を根づ かせ る」こ とである と説 明 さ れてい る (JA
全 国女
性 組織協
議 会,
2002
,
p.
91
)
.
な お
,
JA
全 国女性
組織協議会
のHP
で は,「
地 産 地 消 」につ い て以 下の ように説 明 を して い る3).
LE4
,JA
でぽ
, 厂フ アー
マー
ズ・
マー
ケ ツ みノ と呼
ばれ る大
規衡
な農
産物直売 所
が設 置 され,
た安 ぐて 美 妹 し ぐでしか る
安
全ノ
と潸費者
の方々 か らフヒ変 な友幽
響 を 頂い でい ます,
こ の
厂
ファー
マー
ズ・
マー
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の設 置の原1
点と なっ た のがJA
女 盤留 識 が β ら運 営 しでv}/e 畷11
方・
夕i
方ノS
汚動
や,
[.
4
.
入・
育 入直
売朔 の 運営
で 乙 た.
取 ク溜 みのきっ か け 拭1
方場に出 荷でき ない 耀諮外
碣 を処分す
るこ と にガ す
る…罪
悪「感
であっ た ク,
少 乙で る現金奴 スを得た い,
という
勿実
な 想 い か らで し たがしだレリご
!
安
全・
安
・d
・な 農 産 物 を1
胥費 孝にノとい うとこ ろ に至 りま し右.
「地 産 地 消 」とい う用 語 自体は,
農 林 水 産 省 農 蚕園芸局
生活
改 善課
が,
1981
年
度か ら4
か年
計 画で進め た“
地 域 内 食 生 活 向 上 対 策事
業”
か ら生 まれた と 言 われ てい る(
伊 東,
2009
)
.
こ の 事 業 の 目 的 は,「
農家の 食生活の 実 態調査に基づ い て 農 家の自
給 産 物の拡 大 ない し は不足
野菜
の計画的
生 産 を行い,
バ ラン ス の とれ た 食 生 活 が 営 まれる ように,
生産 面の環 境づ く りをする と ともに,
地 場 産 物のよさの見 直 し,
新たな 加工法の 開発 など に よっ て,
地場
生 産・
地場消
費 を促 進 し,
農 家の食
生活改善
を は か ること」
で あっ た.農家
の食 生 活 が 多 様 化.
洋 風 化 し,
出 来 合い の加工食 品の消費
が増加す
る一
方,
農家
の自給率
が低下 した ため,
地 場の農 産 物の生産を高め,
地 場で消費
するこ と を 奨 励 して,
食 生 活の改 善 をはかること が 目指 さ れ たの で ある(
伊東,
2009
)
.
国 立情報学研究所
が運 営 する学 術 論文 ・
雑 誌 記事
デー
タベー
ス サー
ビスCiNii4
)を用 い て「
地産
地消 」
を年代
順 に検
索 する と,1983
年に梅 野 憲 治 郎 氏 (食 糧 産 業 調 査 研 究所
長 ;当 時)
に よっ て書かれ た 「地 場 農 産 加工 につ い て の一
考 察 ;「地産地消」
と食品 工業
の 課 題 」が最 初に検 索さ れ る.
これによ れば大
規 模 な系
統 農 協 を 中 心とした 広 域 的 な加工事 業に はい くつ かの問題点
が指摘
さ れ る一
方
で,伝
統 的 な加工技 術に よる 「地 産 地 消」
型の事業
が注
目 さ れ てい るという,
食 生 活に おける加工食 品の比 率 の 高 ま り,
それ に伴 う農 産 物生産に おける高付
加 価 値 分の 農 外 流 出 など か ら,
地域特
産農産物
の加
工開発
の気
運が高 まっ てい るの で ある,
これ は,
アジェ ンダ
・
セッテ ィング にお ける意味ネッ ト ワー
クとフレー
ミ ン グ :「地 産 地 消 」 を事例としてg
「地域 独 特の味 」 をつ く り,
地 元で評 判 を 高めて,
自然
な形
で広域化
をは か ろう
とい う考 え方であ る(
梅 野,1983
),
しか しなが ら
,
CiNii
の検索
に よ る と,1980 年
代の記事
は梅 野 (1983
) だ けである.
「地 産 地消」
が次
に話
題に な るの は,
1990
年
代,
ウル グァイ ラ ウン ドに おける農 産 物 自 由 化 が 盛ん に論 議 され ていたころ である.
当 時,
農 林水
産省経済局対外
政策
調 整 室 長で あっ た篠
原 孝 氏は,
農 産 物の 自由化
に よっ て,
海 外 か ら農 産 物 が 安 価に大 量輸
入さ れ, 日本の農業
が打撃
をう
けるこ と に危
機 感を表明
して い た.
そ して,「
身
土不
二」
という古 く
か らの考
え方
を使
っ て,次
の よう
に地 産 地 消 を奨 励 して いる.
「こ の 事 実 は,
人 間が食べ るもの は,
その地 にあっ た ものが一
番
で,
体 自体 が そこで で きた もの を食べ てい れ ば 丁 度い い よう
に で きてい る こ と を 教 えてい る,古 く
い えば,
“
身土不二”
であり,今様
にい え ば 「地 産 地 消 」 という
こと になろう.
」(
篠 原,1990,
p.
22
)
.
1990
年 代 後 半か ら2000
年
初 頭にかけて,
食の安
全・安
心が社会
的 関 心を集め る よう
に なっ た.
ま ず,
96
年8
月, 厚
生省 (
当 時)
が,
ダイ ズ,
ト ウモ ロ コ シ,
ジャガイモ,
ナ タネの4
品目7
品種
に おい て,
遺 伝 子 組み換 え作 物の輸
入 を解禁
し た,
また,
イ ギ リスで発生 し た狂 牛 病 (BSE
)や輸
入 農 産 物 に 大 量 に使 わ れてい る農 薬 も 問 題 とさ れ た.
た だし,
こ の 時 点に おけ
る「
食
の安
全・安
心 」 は,
主 とし て「
外 国産対
国内
産」
という
構 図 で語ら れてい た ように思わ れ る,
CiNii
に よ れ ば,
1998
年に 『北方
農業』
で「
地産
地消
を考
える」 とい う特 集 が 組 ま れてい るが5),新
聞・雑
誌とも,
「
地産
地消」
に関 する記事
が 急 増 するのは2000
年
以 降の こ とで ある.
図1
は,
日経4
紙,
朝日新聞,
毎
日新 聞にお ける 「地 産 地 消 」 関連の記事数
の推 移 を示 してい る.
た と えば、
日経 流 通 新 聞で は2000
年
2
月か ら3
月にか けて,
「地 産・
地 消へ の 挑 戦 」と題 し た 特 集 記 事 を組み,各
地 域での生産 者グルー
プや各
地の農協
の草
の根
的 な 取 り組みを 紹介
して いる.
た とえ ば,
地 域での地産
地消
の活
動
に,地
元の食品
メー
カー
や 卸, 小 売店
もか か わり始
め,
地産一
地 工一
地商一
地 消の連携
になり
つ つ あるこ とや.
生協
が地 元産品
を使
っ た オ リジナ ルブ ラン ドづ く りに乗 り出す
な どの動
きが紹介
さ れてい る6).
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動
3:
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・
日経}日本経 済 斬 聞+日経産 業 新 聞斗日経 流通 新聞 + 日 経 金 融 斬 聞・
「エネルギ闇
鹽
の地産 地消1は除 く・
乎一
タベー
スは,
日経テレ=ム2t、
聞蔵亘.
毎粟を灘用した。
図t
「地 産 地 消
」
を含 む 新聞 記 事数の推 移一
■
−
e壕+
衄目
Ψ
暉 醒3
.
2
国 会 審 議におけ る「
地 産 地消」
へ の注 目次に
,
国会会
議 録 検 索シ ス テ ム71に ア クセ ス し,
国会 審 議にお ける 「地 産 地消」
という
用 語の使わ れ 方の変 遷 を見
て み る ことに しよう.
表1
にある よう
に,
国 会 審 議で初 めて 「地 産 地 消 」が登場
し たのは1981 年
の1
件
である.
その次は1999
年の3
件 と なっ て お り,
頻 繁に使わ れ始めるの は2000
年
以降で ある.
表1
国会審 議 で の「
地 産 地 ラ削 を含む発 言 数 1981 年1
件2004
年 117 件1982− 1998
年_.
0
件
2005
年106
内
「
「
“
件“
「
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旦亀年 _.
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2006
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年
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備
繭
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呼
冊
1mm1
2001
年 10 件 2008 年74
件 2002 年37
件2009
年 51 件2003
年 52件 2010 年32
年 国 会 会 議 録 検 索シス テ ムを使い、
農 林 水 産 物に関 す る「地 産 地 消」を選 び 出したこ の背 景に は
,
我が国の 食糧 自給率
の 長 期 的 な低
下 に伴
い,
2000
年
3
月 に 閣 議 決 定 さ れ た「
食 料・
農 業・
農 村 基 本 計 画 」に おい て,今後 10 年
間
で,供給熱量
ベー
ス の総 合 食 料 自 給率
を40
%10
か ら45
%へ と引 き上 げる という
長期
目標
が示
さ れた こ と が関係
し てい る.す
な わ ち,
食 料 自給 率向
上の ための施 策の ひ とつ として,
「地 産 地 消」
が 言 及 さ れ るよう
に なっ たのであ
る.当時農林水
産 大 臣であっ た 玉川 徳一
郎 氏は,
国会答弁
で次の よう
に発言
し てい る.
β齢率
を向
±さ せ,
局 時に餠 の安 全 深 障 を確
深す
る とい 勇 観 盲かちい い ま す ならば 増産
地 潸という
言 奨 るあ ク ます
が厘
1
内
でナ分 でき る三古」衾・
である米 を ナ 分 活ノ召しでい ぐという
こと が 大 事である と孝
える わけであ ク
ます
(
2000
年2
月24
日衆 議 院
農
林水産委員
会)
2001
年9
月,
日本 に お い て も狂牛病
感 染の疑 い の ある牛
が報 告さ れ た.
「地産地消」
が 国会 審議
で言 及率
が飛躍
的に高 まっ たのはこ の事 件 が 契機
であっ た.
政 府 は,10
月に牛
の全頭 検
査 を実
施す
る措
置 を とっ た が,
消 費 者の 不 安を払 拭 する には至 らな かっ た,
翌年
に は.雪 印
食 品に よ る産 地偽
装や発
が ん性のある無 登 録 農 薬の使 用 問 題 も 発 生し た.
これ まで は国 産 は 安 全 と認 識 されて い た が, 一
連の事
件 を 通 じ て,「
食
の安
全・安
心 」 を求
め る声
が高
まること となっ た.
こう
し たなか で,
生産 者と消費者
との 「顔の見 える関 係 」が キー
ワー
ドと な り.
地 産 地 消 が 注 目 され たのであ
る.
中村
(
2012
)
は,食育
という言
葉で括 ら れる活 動の カ テゴ リー
が,食育基本法
とし て制 度化
さ れ ていく
プロ セ ス を 国 会 審 議の発 言 などの分 析を通 じて詳細
に記
述 してい るが,
その 際 に,
「食 育
」 と 「地 産 地 消 」,
「ス ロー
フー
ド」
が関係
づけ られ てい っ たこ と を指 摘 してい る.2002
年 「BSE
問 題に関 する調 査検 討委員
会 」(
2001
年11
月19
日 発 足 ) に おいて,
は じめ て「
食育」
という言葉
が 政府
の 政策文書
とし て登場
し た。
こ こ で は,
国 民 の食に対 す る 安 全 を確保
する た め に は,食
の リ ス ク につ い て 国 民に情報提
供す
ることが 重 要である ことが検討
さ れ, 食 育 が リス クコ ミュ ニ ケー
ショ ンの一
貫
として位 置づ け られ た(
中 村,
2012
)
.
農 水 省 が
2002
年
4
月に発 表
した 『食 と 農の再 生 プラ ン』は,
「消 費 者に軸 足を移し た農林水
産 行 政 を進めます」
と し て,
これ まで の政 策 を大 胆 に見 直
し改革す
る こ とを 宣 言 した もの で あっ たs}.
こ のプラン は,
BSE
問
題や食 品の 虚 偽 表 示 問 題に関 連 した 「食 」の安全 と安
心の確保
に向
け た 改 革 がひ とつ の大 き
な柱
であり,「
農 場か ら食
卓 まで」生産 情 報を届 ける ト レー
サ ビ リ ティ・
シ ス テ ムの導入
の ほか,「
食育
」 と 「リス クコ ミュ ニ ケー
シ ョ ン」の促 進 が 目標 に掲 げら れ てい た.
こ こ で,食育
とは,「
子 供の 時 か ら 「食」
につ い て考 える習 慣 を 身につ ける よう 「
食」
の安
全,「
食 」 の選び方 や 組み合わ せ方
な どを 子 供た ちに教
え る」 (p.
3
)と さ れて い る.一方,
この プラン で は,
地産
地消
にも言及
し てい る.
新 鮮で おい しい「
ブ ラン ド日本 」 食 品の提 供 を 目標
と して, 消費者
と 相 互に情 報 を共 有 しつ つ,
日本な ら で はの食 文 化 や 地産
地消
の取
組 な どの特 色 を活 か す とされ てい る.
こ のよう
に,「
食育」
と「
地産
地消
」は と も に,
食の安
全・
安 心 を構 築 する手 段 と し て位置
づ け ら れて い る が,前者
は リ ス クコ ミュ ニ ケー
シ ョ ン,
後者
はブラ ン ド の確
立 と して捉
え られ てい る.
し か し
,
同年,
BSE
問 題の国 会 答 弁か ら この2
つ の概 念 が 関 連づ けら れて い く,す
なわ ち,食
に 対 す る 正 しい 認 識 を 国 民 にも
っ て も らう
た めに は,
生 産 者 と消費者
との 問で 「顔の 見 える関 係 」 を 構 築 す ることが 必 要である と し て,「
食育」
と「
地産地消 」
が語 られ る ようになる.
す なわ ち,
当 時 知 名 度 が低
かっ た食育
を説
明す
るた めに.
す で に 流行
と なっ て い た 「スロー
フー
ド」
や「
地 産 地消」
が引 き 合い に出 さ れ,
「地 産 地 消」
は,
ト レー
サビリテ ィを確保
する「
顔の見 える関 係 」 構築
に資す
る もの と さ れ た(
中
村,
2012
).
換 言 す れ ば,
生産者
と消 費 者との 「顔の見 える関係」
と い う 言 葉 を媒 介 と して,「
食 育」
と「
地 産 地消」
という
2
つ の 概 念 が 関 連づけら れ たの である.
た と え ば,
当 時 農 林水産大臣
であ
っ た,武部勤
氏 は 以 下の よう
に国 会 審 議で発 言 してい る.
私 ど
6
,
丿を毅,
βSE
飃 を契
樗に,1
「厂食ゴと 儂
ノ
の再
1
生 プランノ というる
の を発 表
い た しアジェ ンダ