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IRUCAA@TDC : マラッセの上皮遺残細胞によるiPS細胞の骨性細胞への分化誘導の可能性について

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

マラッセの上皮遺残細胞によるiPS細胞の骨性細胞への分

化誘導の可能性について

Author(s)

直野, 公一; 中島, 啓; 國分, 克寿; 村上, 聡; 井上,

健児; 木田, 玲子; Tungalag, Ser-Od; Akram,

Al-Wahabi; 松坂, 賢一; 井上, 孝

Journal

歯科学報, 116(3): 232-232

URL

http://hdl.handle.net/10130/4040

Right

(2)

目的:現在,歯周炎の治療においては,十分な量の 歯槽骨の再生を含めた予知性の高い歯周組織再生が 課題となっている。iPS 細胞は,その増殖能と多分 化能から組織再生における移植細胞のソースとして の応用が期待されている。Runx 2 は骨芽細胞分化 に必須の転写因子であるが,iPS 細胞からの骨分化 過程における作用については未だ明らかにされてい ない点が多い。そこで今回,Runx 2 ホモ欠損マウ ス由来 iPS 細胞を作成し,骨芽細胞分化における Runx 2非依存的経路の解明を目的に研究を 行 っ た。 方法:Runx 2 ヘテロ欠損マウス(C57BL/6)の交 配により得られた胎児より,マウス胚線維芽細胞 (MEF)を 作 成 後,Runx 2­/­ ,Runx 2+/­ ,Runx 2+/+

の3群 に 分 け,Oct 3/4,Sox 2,Klf 4,c-Myc の4因子を導入し,マイトマイシン処理を行った MEF フィーダー細胞上に播種した。そして iPS 細 胞の形態を示すコロニーを選別し,培養することで 各群の iPS 細胞の作成を行った。未分化マーカーの 発現およびテラトーマの作成を行い,iPS 細胞の樹 立を確認した。各 iPS 細胞は骨芽細胞分化誘導培地 にて培養した後,2,3週でアルカリフォスファ ターゼ(ALP)染色,von Kossa 染色ならびに分化 マーカーの解析を行った。 結果および考察:作成した iPS 細胞様細胞は3群と もに未分 化 マ ー カ ー で あ る Oct 3/4,Nanog,Sox 2,Cripto,Dax 1,Ecat 1,Rex 1 の 発 現 を 認 め, テラトーマの作成では扁平上皮,腺上皮,骨様硬組 織といった三胚葉由来の組織を確認した。以上の結 果より,iPS 細胞樹立に成功した。また,各群とも に形態および増殖に明確な相違は認めなかった。骨 芽細胞分化誘導後2週,3週において3群ともに ALP 活性を認めた。Real-time PCR の結果から Alp の mRNA 量は2週と比較し3週では3群ともに有 意に上昇したが,各週での3群の有意差は認めな かった。これらの結果より,骨芽細胞分化の初期 においては Runx 2 非依存的な経路が存在すること が示唆された。現在,分化時期を代表する Alp や Bsp,Ocn の発現上昇時期において,マイクロアレ イを用いた網羅的解析による Runx 2 関連遺伝子群 の発現を解析している。 目的:歯根膜内に存在するマラッセの上皮遺残細胞 (ERM)は,歯根膜内に存在し,近年,過度の石 灰化抑制や歯根膜の幅の維持,セメント質の修復, 歯根吸収を防いでいるなど硬組織の恒常性に関与し ているとの報告がなされている。そこで ERM を フィーダー細胞として用い,近年,再生医療分野で 注目されている iPS 細胞の骨性細胞への分化の可能 性について検索を行った。 方法:フィーダー細胞としてブタ由来 ERM を用い た。ERM 細胞の増殖能を不活化する目的でマイト マイシン C 処理(MMC 群),細胞を化学固定する 目的でホルムアルデヒド処理(FA 群),そして未 処理(未処理群)の3群を比較検討した。理化学 研究所 バイオリソースセンターより得たマウス由 来 iPS 細胞(3×104cells/well)を各処理を行った ERM 上 に 播 種 し,37℃,5%CO2下 で DMEM 培

地(15%FBS,1mM ピル ビ ン 酸 ナ ト リ ウ ム,2 mML L-グルタミン,0.1mM 非必須アミノ酸,0.1 mM 2-メル カ プ ト エ タ ノ ー ル,1000U/mL(LIF 添加))にて培養を行った。培養期間は6日と10日 目とし,位相差顕微鏡による形態観察と骨分化マー カーとして Runx 2,骨シアロタンパク質(BSP), オステオカルシン(OCN)の mRNA の発現レベル について Taqman 遺伝子発現 AssaysⓇ にて定量的 リアルタイム RT-PCR によって分析した。 結果および考察:iPS 細胞のコロニーの大きさは MMC 群,FA 群 で は 大 き く,未 処 理 群 で は 小 さ かった。コロニーの性状は MMC 群では扁平に広 がっていた。また,FA 群,未処理群では他群に比 べ,コロニー中心部で細胞の過増殖が生じていた。 Runx2,BSP の発現は MMC 群で経時的な増加が 認められた。OCN の発現は3群すべてにおいて経 時的な増加が見られ,10日目では MMC 群が FA 群 よりも多く発現していた。以上のことから,MMC 処理された ERM は iPS 細胞の骨分化を誘導させる ことが示唆された。

№7:Runx 2 ホモ欠損マウス由来 iPS 細胞を用いた骨芽細胞分化機構における Runx 2

非依存的経路の解析

青木栄人1)2),鈴木瑛一1)2),久永幸乃1)2),佐藤正敬1),小野寺晶子3),篠 宏美3),齋藤暁子3) 齋藤 淳1)2),東 俊文2)3)(東歯大・歯周)1)(東歯大・口科研)2)(東歯大・生化)3)

№8:マラッセの上皮遺残細胞によるiPS細胞の骨性細胞への分化誘導の可能性について

直野公一,中島 啓,國分克寿,村上 聡,井上健児,戸木田玲子,Tungalag Ser-Od, Akram Al-Wahabi,松坂賢一,井上 孝(東歯大・臨検病理) 学 会 講 演 抄 録 232 ― 66 ―

参照

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