3年〇組 作業学習 学習指導案
1 単元名 プラ板ストラップを作ろう 2 指導観 ○ 本学級は、3年生男子2名からなる知的障がい特別支援学級であるが、本単元は3年生男子 1名を対象としている。作業にかかる実態は、作業活動への興味・関心は高く、手先が器用で 美術的な能力が高い。しかし、話す活動を苦手としており、声も小さく会話も単語で話す程度 である。 そのため昨年度は、作業学習において校内で販売実習を行い、お金のやりとりや製品につい ての説明をする場など、教職員とコミュニケーションを図る場面を設定した。その結果、徐々 にではあるが話す場面も増えてきつつある。しかし、自分の気持ちを言葉にして伝えたり、敬 語を使って報告・連絡・相談をしたりすることは課題であり、一般就労を目指している生徒に とって身に付けることが極めて重要な力であると考える。 ○ 本単元は、プラ板を使ったストラップを製作し、販売実習をする作業学習である。本作業学習 は、数学、美術及び自立活動(2.心理的な安定、3.人間関係の形成、6.コミュニケーション) の指導内容を中心とした合わせた指導の形態であり、本学級の生徒が得意としている創作活動を 中心にしながら、生徒の働く意欲を培い、将来の職業生活や社会自立に必要な事柄を総合的に学 習するものである。具体的には、①美術的な能力の高い本学級の生徒が、興味・関心をもち、取 り組みやすいこと、②単純な作業工程で繰り返しの活動ができること、③完成品の管理やお金の やりとりなど生活に必要な数に関する学習ができること、④製作や販売実習においてコミュニケ ーションを取る必然性を設定できること、などである。このような学習は、将来、一般就労を 目指している本学級の生徒にとって、大変意義あるものである。 ○ 指導にあたっては、プラ板ストラップの製作活動を通して製品の完成の喜びを味わわせるとと もに、時間いっぱい集中して作業に取り組むことが出来るようにする。また、作業中の報告・連 絡・相談や販売実習での会話のやりとりなどを正しい言葉遣いで行わせ、働くマナーも身につけ させたい。 そのために、まずプラ板ストラップを製作販売する目的を持たせるために、水害被害の状 況の写真を提示し、復興するために何が必要か考えさせる。物資を揃えるためには資金 が必要であり、水害被害への募金をすることで資金を集めるための支援につながること に気づかせたい。次に、水害被害への募金集めのためにできることを考えさせる。その 際、昨年度の作業学習を振り返る場を設定することで、得意なプラ板ストラップづくり と販売実習で可能であることに気づかせたい。 プラ板ストラップ製作の場面では、報告・連絡・相談を意識しながら取り組ませるた めに、授業の導入場面で「作業の心得」を確認し、報告・連絡・相談を意識させたい。 また、報告・連絡・相談をしなければ作業が進まない場面を意図的に仕組みたい。販売実習の場面では、正しい言葉遣いでコミュニケーションを取らせるために、模擬 練習を仕組み、自信を持って受け答えできるようにしたい。また、生徒が自分で「製品 を作るにあたって工夫した点」や金銭のやりとりなど自分で考えて、伝えながら販売で きる場を設定したい。 3 目標(主体的に学習に取り組む態度、知識・技能、思考・判断・表現) 〇 時間いっぱい集中して作業に取り組み、自分から話しかけてコミュニケーションを取ること ができるようにする。(主体的に学習に取り組む態度) 〇 プラ板ストラップ製作・販売を通じて、将来働くにあたって必要な挨拶や返事、報告・連絡・ 相談や正しい言葉遣いを身につけることができるようにする。(知識・技能) 〇 場に応じた挨拶や返事、必要に応じた報告・連絡・相談をして日常生活における人との関わ りの中で伝え合い、自分の思いをもつことができるようにする。(思考・判断・表現) 4 単元計画(37時間) 1 ストラップを製作し、それを販売することを知る。 ・・・・・・・・・・1時間 2 ストラップのデザインやサイズを考え、 製品の内容について自分で考える。・・・・・・・・・・・・・・・・・・1時間 3 プラチック板に絵を描き、オーブントースターで焼き、成形して、 ニスで仕上げ、ストラップ金具をつけて完成させる。・・・・・・・30時間(本時) 4 校内外で、ストラップを販売する。・・・・・・・・・・・・・・・・・・4時間 5 プラ板ストラップの製作や販売を振り返る。 ・・・・・・・・・・・・・1時間 5 本時の主眼 ○ プラ板ストラップを安全に目標どおり作るためには、報告・相談を適切に行う必要があるこ とを理解することができる。 6 準備 作業の心得を書いた画用紙、手順を書いた画用紙、プラ板、油性マジック、ストラップ部品、 オーブントースター、軍手 7 展開 段階 学習活動・内容 指導上の留意点 配時 1 作業学習の目的や心得を確認し、本 時の作業目標を立てる。 (1)作業学習の目的を確認する。 ・プラ板ストラップを製作すること ・製作した作品を販売し水害への募金 をすること ・水害の写真や昨年度の販売実習の収 益で購入した腕時計の写真を提示す る。 7
導 入 (2)作業にあたっての心構えを確認し 読み上げる。 (3)本時の作業目標を立てる。 ・画用紙に書いて「作業の心得」を提示 する。 ・報告や相談の意味を尋ねる。 ・前回の授業で製作した個数を確認す る。 展 開 2 プラ板ストラップを製作する。 (1)プラ板にイラストや文字をかく。 ・材料が足りなかったり、マジックがつ かなかったりした場合は相談するこ と ・イラストや文字をかく作業が終わっ たら報告すること (2)オーブントースターで熱し、成形 する。 ・危険な作業を行うときは必ず連絡す ること ・プラ板のちぢみ具合を確認するため 目を離さずにタイミングをとること (3)スプレーニスやストラップ金具を 付けて完成させる。 ・製品の質を高めること 3 本時までに完成したストラップを 並べお互いに鑑賞する。 ・今までの頑張りや今後の見通しをも つこと <相談をする場の設定> ・色がつかないマジックを準備し、かけ ない状況を作る。 <報告をする場の設定> ・イラストかき等の作業終了の報告が あった場合のみ、オーブントースター を出すなど、報告がないと次の作業が 行えない状況を作る。 ・生徒が自ら相談できない場合は、声か けをする。 ・軍手をしているか常に確認し、やけど などに気をつける。 ・プラ板の縮み具合のタイミングも生 徒自身に判断させる。 ・焦げたり煙が出たりした場合は中止 させる。 ・ニスを塗っているものといないもの を比較させ、製品の質を確認させる。 ・換気に注意し、生徒が集中し過ぎて顔 をニスに近づきすぎないようにする。 ・現在までの売り上げを知り、義援金を 送るためには、あと何個作り、販売す ればいいか、確認する。 33 5 終 末 4 本時の作業を振り返る。 ・目標の2個を作ることが出来た場合、 目標に届かなかった場合、それぞれに その理由を自分で考えさせる。 5 まとめ 目標とするプラ板ストラップを2個安全に作るためには報告・相談を適 切に行う必要がある。 めあて 安全に気をつけながら、1時間にプラ板ストラップを2個作ろう