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Title
東京歯科大学広報 第271号 平成27年03月31日発行
Journal
東京歯科大学広報, (271):
-URL
http://hdl.handle.net/10130/3769
Right
平成27年3月31日発行 東 京 歯 科 大 学 広 報 第271号 (1)
第120回卒業証書授与式
卒業証書授与式を終え、在校生に祝福される笑顔の 120期生:平成 27年 3月 15日(日)、水道橋校舎新館エントランス 第 120 回卒業証書授与式は、平成 27 年 3 月 15 日(日)午前 10 時より、 水道橋校舎新館血脇記念ホールにお いて挙行され、第 120 期卒業生 116 名が学び舎を巣立ち新しい世界へ羽 ばたいて行った。 本号の主な内容 ・第120回卒業証書授与式 ……… 2 ・平成26年度口腔科学研究センターワークショップ開催 ……… 16 ・平成26年度大学院歯学研究科修了式開催 ……… 21 ・歯科衛生士専門学校第64期生卒業証書授与式挙行 ……… 242015年2月・3月
271
号
(2) 第271号 東 京 歯 科 大 学 広 報 平成27年3月31日発行 はじめに、佐藤 亨学生部長から開式の辞が述 べられ、厳粛な卒業式が開始された。石井拓男副 学長の学事報告に続いて、河田英司教務部長から 卒業生 116 名が呼名された。井出吉信学長から、 卒業生を代表して戸嶋 翼君に卒業証書が授与さ れた。 各賞の受賞は、学長賞に戸嶋 翼君が選ばれ て賞状及び金メダルが授与された。血脇賞受賞 者 4 名を代表して安田直純君に、井上 裕賞は 北村佳也君に、精励賞受賞者 10 名を代表して 齊藤友護君に、卒業論文賞受賞者 6名を代表して 井上高暢君に、それぞれ賞状および金メダルが授 与された。 その後、井出学長から卒業生へ告辞が述べら れ、水野嘉夫理事長、矢﨑秀昭同窓会会長から卒 業生へ祝辞が述べられた。また、在校生を代表し て杉浦貴則君(第5学年)から送辞が読み上げられ、 これに応えて卒業生代表の戸嶋 翼君が答辞を述 べた。 最後に合唱部部長村上 聡講師(臨床検査病理学 講座)の指揮、海邊寛之君(第 3学年)の伴奏によ り全員で校歌を斉唱し、第 120回卒業証書授与式 卒業生を代表して卒業証書を授与される戸嶋 翼君:平成 27年 3月 15日(日)、水道橋校舎新館血脇記念ホール 祝辞を述べる水野理事長:平成 27年 3月 15日(日)、 水道橋校舎新館血脇記念ホール 井上裕賞を受賞する勉強対策委員長の北村佳也君:平成 27年 3月 15日(日)、水道橋校舎新館血脇記念ホール 告辞を述べる井出学長:平成2 7年3月 15日(日)、水 道橋校舎新館血脇記念ホール 血脇賞受賞者4名を代表して安田直純君が受賞:平成 27年 3月 15日(日)、水道橋校舎新館血脇記念ホール 精励賞受賞者 10名を代表して齋藤友護君が受賞:平成 27年 3月 15日(日)、水道橋校舎新館血脇記念ホール
(3) 第271号 平成27年3月31日発行 東 京 歯 科 大 学 広 報 は閉会した。 引き続き記念品贈呈式が行われ、大学、同窓会、 父兄会からそれぞれ卒業生へ、卒業生一同から大 学へ記念品が贈呈された。 式を終えた卒業生は、血脇記念ホールで恩師と 共に記念撮影を行い、水道橋校舎新館第 3講義室 で卒業生一人ひとりと各受賞者に一戸達也副学長 から賞状・金メダルが授与され、全ての行事が終 了した。 卒業論文賞受賞者 6名を代表して井上高暢君が受賞:平 成2 7年3月 15日(日)、水道橋校舎新館血脇記念ホール 大 学 か ら の 金 一 封 を 手 渡 さ れ る 卒 業 準 備 委 員 長 の 岡澤亮平君:平成 27年 3月 15日(日)、水道橋校舎新館 血脇記念ホール 在校生を代表して送辞を読む杉浦貴則君:平成 27年 3月 15日(日)、水道橋校舎新館血脇記念ホール 現在、本学に在籍する学生は、822名であります。 これらの学生の教育については、専任者として教授 57 名、准教授 41 名、講師 70 名、助教 125 名、助 手 2 名の合計 295 名、このほかに臨床教員、客員教員、嘱託教員および非常勤講師の合計 588 名、合わ せて 883名が担当しております。 本日、第 120回卒業証書授与式において卒業証書を授与される者は、前記在籍者のうち 116名であり ます。これを大学設置以来の卒業生と合わせますと 8,845名、専門学校設置以来の卒業生と合わせます と 14,858名となります。 なお、髙山歯科医学院創立以来の卒業生を通算しますと 15,149名となります。 平成27年3月15日
学 事 報 告
東京歯科大学 副学長 石井 拓男(4) 第271号 東 京 歯 科 大 学 広 報 平成27年3月31日発行
告 辞
東京歯科大学 学 長 井出 吉信 第 120期生の皆さん、卒業おめでとう。 そして、保護者の皆様には、東京歯科大学を代表して、心よりお祝い申し上げます。 皆さんの学生生活は、千葉キャンパスで桜並木に囲まれてスタートしました。在学中には、創立 120 周年を迎え、そして数々の記念行事と共に水道橋校舎新館を新設し、 32 年の時を経て、水道橋に東京 歯科大学は回帰しました。本学の歴史的大事業が行われる中で学生生活を過ごした皆さんは、 120回目 の卒業式を、今日、この血脇記念ホールで迎えられたのです。 6年間の充実した教育カリキュラムのなかで、医療人として相応しい広い教養と、最先端の歯科医学・ 歯科医療の知識と技術を学び、そして歯科医師として、すべての患者さんに安心と信頼を与え、スタッ フや周りの人たちと協力し、力を出し合うことが出来るコミュニケーション能力を養ってきました。早 朝から夜まで続く、講義や実習、定期試験や毎年の総合学力試験、そして、最後の難関である歯科医師 国家試験。厳しいカリキュラムをすべて修了した皆さんは、東京歯科大学を卒業したという誇りを持っ て、歯科界に一歩を踏み出してください。 2014 年のノーベル物理学賞は、今日では当たり前のようになった「明るくエネルギー消費の少ない 白色光源を可能にした効率的な青色 LEDの発明」により、赤崎 勇先生、天野 浩先生、そして中村修二 先生が受賞されました。その白色を作り出すために青色と共に必要な光の三原色の赤色と緑の高輝度 LEDは、西澤潤一先生の赤色と緑の高輝度 LEDの発明が無くてはあり得なかったものです。新しい発 見は、ひたむきな努力と、先人たちの知恵の蓄積の上に生まれます。 これからスタートする 1 年間の臨床研修は、歯科医師の第一歩として、自分の将来を決めるための、 とても大切な時間です。「 はこれ済生、ひとへに仁なり」。皆さん一人ひとりが、目的意識をしっかり と持ち、常に最新の歯科医学を学ぶ姿勢を忘れず、次の世代の歯科医療の礎となる研究や、患者さんへ の思いやりの心を大切にして、人々に望まれる歯科医療を提供するべく、ひたむきな努力を続けていっ てください。 最後になりますが、皆さんの今後のご活躍を祈念して、告辞といたします。 改めて、卒業おめでとう。(5) 第271号 平成27年3月31日発行 東 京 歯 科 大 学 広 報
祝 辞
祝 辞
学校法人東京歯科大学 理事長 水野 嘉夫 東京歯科大学同窓会 会 長 矢﨑 秀昭 第 120回東京歯科大学卒業証書授与式に際し、一言お祝いの言葉を述べさせていただきます。今日は、 第 120回という節目の記念すべき卒業式です。 卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。また、ご父兄の皆様方にとりましては、待ちに待った 卒業の日をお迎えになることが出来、喜びもひとしおと存じます。心よりお祝いを申し上げます。 本学は、歯学教育機関として、常に歯科界の先導者として歴史を刻んできました。この伝統ある大学 を卒業された諸君は胸を張り大きく社会に飛び出していって下さい。 私は、今「君は飛び上がって喜べるか」と君たちに問いたい。私は、いつも「飛び上がって喜べる」こ とをしているかと自問しています。一例を挙げれば、高校野球で優勝が決まった瞬間、ピッチャーと キャッチャーが走り寄り、ピッチャーがキャッチャーに飛びつく感動の瞬間です。野球に対する弛まぬ 情熱と、苦しみ悲しみに耐えた血の滲むような努力が報いられた瞬間だからです。努力は野球が好きで、 楽しめるからこそできるのです。たとえどんなに苦しくとも努力し続けることは将来の「飛び上がって 喜ぶ」楽しみのためであると思います。 「之(これ)を知る者はこれを好む者に如(し)かず。之(これ)を好む者はこれを楽しむ者に如(し)か ず。」という言葉があります。人生において高校野球で優勝するような大きなことは誰にでもいつでも起 こる事ではありませんが、日々の出来事で同じような感動の瞬間は数多くあるはずです。 今日は卒業式です。飛び上がって喜ぼう。そしてまもなく国家試験の発表です。飛び上がって喜ぼう。 そう言える感動の瞬間のために学生生活を毎日送ってきたはずです。 これから長い歯科医師としての人生が始まります。歯科医師を目指したのですから、これから自主的 に歯科医師の仕事に夢中になり、努力して下さい。大きく飛び上がって喜ぶ感動の瞬間を数多く味わえ ることを期待してお祝いの言葉といたします。 本日、血脇記念ホールにて開催される記念すべき第 120回の卒業証書授与式に当たり、卒業生ならび に本日まで深い愛情と、大きな期待を持ってお育て賜わったご父兄の皆様に、東京歯科大学同窓会を代 表して心からお祝い申し上げます。 同窓会創立 120周年の記念すべき本年に、卒業される 120期生の皆様には、さらなる大学の発展に寄 与して戴けるものと、多いに期待しております。皆様は千葉の校舎で友人と共に学ばれた多くの思い出 と、さらにこの水道橋で学ばれ、新たなる東京歯科大学の伝統を作り上げて行かれるものと思われます。 本学は日本最初の本格的な歯科医学校として髙山紀齋先生により創立され、多くの先輩方の活躍によ り、世界に誇る多大な業績をあげ、日本の歯科界を常にリードしてまいりました。皆様には、今後はこ の水道橋にある母校を生涯にわたる心の拠り所として、世界に向かって活躍していただくことを願って おります。(6) 第271号 東 京 歯 科 大 学 広 報 平成27年3月31日発行 歯科大学の同窓会は一般の大学とは異なり、卒業生は生涯にわたって同じ歯科医療の道を歩むことと なります。母校の中興の祖であります血脇守之助先生は「歯科医師は生涯にわたる歯科医学の研鑚と、 共に助け合い、さらに人としての品格を高め合ってゆくことが必要で有る」とし、同窓会の前身となる 「院友会」を 120年前の明治28年に設立致しました。現在までに一万五千余の卒業生がおり、全国どこの 地域におきましても新たに同窓会員となります皆様を、心から歓迎し、その地域の同窓会支部に入会さ れることを心待ちにしております。全国の同窓会各支部におきましては、主として母校の先生をお招き しての講演会や、医療制度の研修会の開催、さらに懇親会や家族をも交えた各種レクリエーションなど 多彩な活動をしております。卒業して5年間は大学や研修機関、診療所などで将来に向かっての研修を していることが多いと思います。同窓会ではこの期間を同窓会の新進会員として、研修会や症例検討会 などを毎週のように開催し、皆様が素晴らしい歯科医師となるためのお手伝いと、さらなる交流を深め るための多彩な企画をしております。 現在、同窓会アカデミア構想を立上げ、医療技術のことから、医療体制のこと、さらにリベラルアー ツとして、身につけておくべき社会的教養のことなど、皆様が一流の歯科医師として活躍していただく お手伝いをしております。今日の歯科医療は単に口腔の治療を行うだけでなく、超高齢社会において、 口腔機能を充実させることにより、健康で長生き出来る健康寿命への貢献が必要となっております。皆 様の活躍を社会全体が心待ちにしております。さらに同窓会ではホームページの通信欄などを通じて、 皆様のご意見を出来るだけ多くお聞きし、同窓会の今後の運営に活かして行きたいと思っております。 本年 11月 29日の同窓会創立120周年記念会で、皆様にお会いできることを楽しみにしております。 本日は誠におめでとうございます。
送 辞
在校生代表 杉浦 貴則 やわらかな春の日差しに、木々が芽吹き始め、春霞の日が多くなってまいりました。 卒業生の皆さん、本日はご卒業おめでとうございます。在校生を代表して、心よりお祝い申し上げます。 私たちが入学してから過ごしてきた5年間という時間の中には、先輩方と過ごした時間が多くありま す。部活動や委員会、校舎内で何気なくお話したこと。今では全てが懐かしく思え、感謝の気持ちと共 に寂しくもあります。いつも優しく、時に厳しく、本当にいろいろな事を教えていただきました。最後 まで諦めず努力すること。一つの目標に皆で力を合わせていくことの大切さなど、大事なことを教えて くださいました。そして、先輩方と過ごした5年間は何事にも代えられない大切な思い出となっています。 先輩方はこれから歯科医師としての人生がはじまります。決して楽なものではなく、時には迷ったり、 大きな壁にぶつかることもあるかもしれません。しかし、東京歯科大学で過ごし、様々な経験を得て、 多くの困難を突破してきた先輩方に乗り越えられないものは無いと思います。 いつも身近でご指導してくださった先輩方に会えなくなるのは本当に寂しいことですが、先輩方から 教わったことを忘れず、本学の素晴らしい伝統を後輩たちへと引き継ぎ、そして、先輩方とお会いした 時に恥ずかしくないよう、私たちも頑張っていきたいと思います。 最後になりましたが、ご卒業される皆様のより一層のご活躍とご健康をお祈りし、送辞とさせていた だきます。(7) 第271号 平成27年3月31日発行 東 京 歯 科 大 学 広 報
答 辞
卒業生代表 戸嶋 翼 陽の光は次第にやわらかく、色とりどりの花が咲きほころぶ季節となりました。 本日は、私たちの卒業証書授与式に、ご来賓ならびに諸先生方をはじめ多数の皆様のご臨席を賜り、 卒業生一同、心より厚く御礼申し上げます。 只今、井出学長の告辞、そして水野理事長をはじめご来賓の皆様より励ましのお言葉を頂き、身の引 き締まる思いでございます。また、在校生から心温まる送辞を頂き、誠にありがとうございました。 思い起こせば 6年前、私たちはこれから始まる大学生活に少しの不安と大きな期待を寄せて千葉キャ ンパスの正門をくぐりました。 この 6年間の学生生活で私達は学問のみならず、多くの貴重な体験をして参りました。 中でも強く印象に残っているのは、 5 年生の登院実習です。登院実習では 4 年生までに学んだ知識を 生かし患者様に接し学ぶことで、何の繋がりもなかった知識がまるでパズルを組み立てていくかのよう に、少しずつ体系化されていくことを実感しました。しかしながら時には、私たちよりも何倍も人生経 験のある患者様からの訴えや悩みに何も言葉を返すことができず、人としての未熟さを痛感したことを 覚えています。このような経験を通して、徐々に歯科医師として働く自分の姿をイメージできるように なっていった気がします。 また、 6年生になると私たちの学年は学び舎を千葉キャンパスから水道橋キャンパスへ移すこととな りました。初めは慣れない環境に緊張や不安もありましたが、学年主任をはじめとする先生方の多大な サポートもあり、その不安もすぐに払拭され、国家試験に向けて学年全体が一丸となり勉学に励むこと ができました。このように学生自身の努力はもちろんのこと、私たちは多くの方々の支援や手助けによ りここまで辿りつくことができました。 そして今日、私たちは卒業の日を迎えます。この 6年間、卒業・国家試験合格という共通の目標に向 かって努力してきました。しかし、これからは 116名、それぞれが自分で決めた道を歩むこととなりま す。その先には様々な困難が待ち受けているかもしれません。今日では、少子高齢化や地域格差などの 様々な変化を見せる時代の中で、歯科医師として今何をしていくべきかを問われているものと考えま す。そこで、個々の患者様にとって最良な治療方針を見極め選択していくために、知識や技術だけでな く、本学で学んだという誇りと建学の精神を胸に一つ一つ乗り越え進んで参りたいと思います。 最後になりましたが、これまでご指導くださいました諸先生方、職員の皆様、温かく見守ってくれた 家族、 6年間支えあった友人、そして私たちの大学生活に関わってくださった全ての方々に、改めて深 く感謝申し上げます。 私たち卒業生一同は皆様の期待に応えられるよう日々努力することをお約束し、また東京歯科大学の 更なる発展を祈念して、答辞とさせていただきます。(10) 第271号 東 京 歯 科 大 学 広 報 平成27年3月31日発行 ■教授就任のご挨拶 この度、教授会のご推挙により、平成 27年 2月 1日付で、市川総合病院内科教授を拝命いたしま した。これまで、私は、本学と連携協定大学の間 柄である慶應義塾大学医学部腎臓内分泌代謝内科 で診療、教育、研究を行ってまいりましたが、今 回このような機会を頂戴し、身に余る光栄を感じ ております。 近年、腎臓病患者が高齢化とともに増加し、 20 歳以上の約 13%を占めており、今後も増加傾向を 示すとされております。このような環境のなかで の取り組みとして、双方向性の効率の良い地域連 携により、腎臓病の原因疾患ならびに増悪疾患で ある管理困難な高血圧を診療できればと考えてお ります。特に、千葉県には、高血圧専門医が6名 (全国では約 500名)しか在籍しておらず、さらに 県西部地域では皆無であることを鑑みると、治療 抵抗性高血圧や動揺性高血圧、二次性高血圧など に対応できる中核的な病院としての役割を果たす べきと考えております。また、現在の末期腎不全 患者数を考慮すると、血液透析のみならず、腹膜 透析や腎移植等の治療オプションを広める啓蒙も 必要ではないかと考えております。 本大学病院は、卒後臨床研修病院としての役割 を果たしており、多くの医師、歯科医師を育て上 げる使命を担っております。さらに、大学として の研究活動にも専心すべきと考えております。し たがって、本学の特性を生かすべく、研修制度へ の関与や研究面での計画を構築してまいりたいと 思っております。 今後、東京歯科大学ならびに市川総合病院の発 展に努力してまいりたいと考えております。御指 導、御鞭撻を賜ります様、よろしくお願い申し上 げます。 市川総合病院内科 林 晃 一
訃報 川島 康名誉教授ご逝去
川島 康名誉教授はかね てより病気療養中でした が、平成 27年 2月 22日(日) に本学市川総合病院で御 逝去されました。享年 86 歳でした。 川島先生は昭和 4 年元 旦に千葉県山武郡大網白 里町にお生まれになり、 昭和25年3月に東京歯科医学専門学校を御卒業、 歯科矯正学の助手を経て昭和 30年 1月に東京歯 科大学市川病院歯科学助手になられました。昭 和 35年 3月には東北大学で医学博士の学位を受 領され、その後、講師、助教授を経て昭和 45 年 4月に市川病院歯科学教授、そして昭和 56年 4 月に日本で初めてのオーラルメディシン学講 座を開設され初代の講座主任に就任されまし た。 御在任中には市川総合病院副病院長、本学剣 道部長、本学法人評議員、また平成元年には現 在の市川総合病院建設のための実行委員などの 要職を歴任されました。多くの学会において理 事、評議員をお務めになりましたが、特に日本 口腔診断学会の設立と運営には多大な力を注が れ同学会の今日に至る基礎を築かれました。御 在任の当時から既に今日の高齢者増加に伴う歯 科医療の変化を見据えて、診療では総合病院の 機能を活かし医科と連携した歯科医療を推進 し、研究では肝疾患・糖尿病の病態と口腔粘膜 との関連性の研究、教育では医学的問題点をも つ患者の歯科治療などに先駆的に取り組まれ、 それらの分野を普及するパイオニアとして多く の業績を残されました。平成 6 年 3 月に教授を 御退任され名誉教授になられた後も市川総合病 院の顧問として病院運営に御助言を頂き、平成 21 年春に瑞宝中綬章、平成 27 年 2 月 22 日に正 五位の栄位を授与されました。 歯科学報に 6編の巻頭言をお書きになってい らっしゃいますが、平成 5年 12月号の結びの文 章を先生から私どもへのメッセージとして付記 します。「時代の変遷は、高度の歯科および医 学知識の習得と医療技術を要望するであろう。 この問題の対処は終生研鑽に励むことであろ う。しかし我々は口腔の健康維持の専門家であ り、そして全身の健康維持に重要に関与してい るという認識、それに基づく責任感と誇りを もって苦悩をいとわず日々精進を重ねることに 尽きると思っている。」 あとに続く者は、あらためてこの言葉に身を 引き締めて歯科医学に向き合ってゆく所存で す。先生の御冥福を心からお祈りいたします。 合掌。 (オーラルメディシン・口腔外科学講座 教授 片倉 朗)(11) 第271号 平成27年3月31日発行 東 京 歯 科 大 学 広 報 定年退職のご挨拶 この度、定年退職を迎えるに当たり、通算 41年 間、研究および教育の機会を与えて下さいました 東京歯科大学の先輩、同僚の先生方および関係各 位に心から感謝申し上げます。歯科理工学講座入 局当初は、金竹哲也教授(現名誉教授)のもと金銀 パラジウム合金の改良と病院で使用された合金の 再生に取り組んで参りました。 研究の大きなターニングポイントは、 1996年に 文部省より採択された「私立大学ハイテク・リ サーチ・センター整備事業(HRCプロジェクト)」 の発足でした。このプロジェクト研究により、講 座の垣根を取り払った研究が可能となり、東京歯 科大学の多くの先生方と研究仲間になることがで きました。その後、HRC研究の発展系としての「私 立 大 学 戦 略 的 研 究 基 盤 形 成 支 援 事 業 」( 学 内 HRC7、HRC8)の獲得と運営に携り、プロジェク トリーダー、研究部副部長、研究機器管理部長を 務め、東京歯科大学の研究発展のために努力して 参りました。さらには「口腔インプラント学」発展 のために、口腔科学研究センターのコア研究部・ 口腔インプラント学研究部門主任として、多くの 大学院生の研究指導を行い、その成果は学位論文 として結実しました。このように、口腔科学研究 センター研究の礎を築くことができたと密かに自 負しております。 東京歯科大学の研究発展には「優れた若手研究 指導者の育成」と「大型予算の獲得」が必至ですが、 この達成のために東歯型「コア研究」を推進するこ とを提案いたします。この東歯型「コア研究」は、 現在の講座単位の研究から一歩踏み出し、「東歯 全体で求められている研究課題は何か」を徹底的 に議論・峻別することにより生み出せる具体的な 研究課題です。そして、さらに大事なことは、そ れぞれの「コア研究」に若手の主任を設け、研究の 推進に責任を持たせることです。主任の下に若手 医局員をおき、大学院生の指導にあたる、このよ うな体制が大切です。それにより、優秀な若手研 究者が発掘され、同時に、大型予算の獲得、科学 研究費補助金の採択率の向上に繋がると信じます。 東京歯科大学の発展に向けて、関係各位がご活 躍されることを祈念して、退任の挨拶とさせてい ただきます。 略 歴 学 歴 昭和43年 3月 茨城県立水戸第一高等学校卒業 昭和43年 4月 茨城大学工学部電子工学科入学 昭和47年 3月 茨城大学工学部電子工学科卒業 資格・免許等 昭和61年 4月 7日 歯学博士の学位受領(東京歯科大学)乙第436号 平成15年 1月 日本口腔インプラント学会認定制度による基礎 系指導者(第5号) 平成15年 8月 日本歯科理工学会認定制度によるDental Materials Senior Adviser(第53号) 職歴および研究歴 昭和47年 4月 日本電子株式会社 昭和49年 4月 東京歯科大学歯科理工学講座 助手 昭和55年 4月 東京歯科大学歯科理工学講座 講師 平成 2年12月 タイ王国チェンマイ大学 客員講師 平成 4年 7月 スウェーデン王国ルンド大学 客員研究員 平成10年 1月 東京歯科大学歯科理工学講座 助教授 平成19年 4月 東京歯科大学歯科理工学講座 准教授(職名変更) 平成20年 4月 東京歯科大学歯科理工学講座・口腔科学研究セ ンター教授 学内における経歴等 昭和55年 6月 SEM・XMA運営委員会運営委員長 平成13年 6月 口腔科学研究センター分析生物学研究機器主任 平成18年 4月 第2学年主任 平成22年 6月 研究部副部長 平成25年 6月 研究機器管理部長 学会および社会における活動 (学会活動) 昭和63年 4月 日本歯科理工学会データベース委員会委員 平成元年 3月 日本歯科理工学会和文誌編集委員会委員 平成 5年 9月 日本歯科理工学会キーワード検討委員会委員 平成 7年 5月 日本口腔インプラント学会特別指導者 平成10年 1月 東京歯科大学学会評議員 平成14年 4月 日本バイオマテリアル学会理事 平成14年 4月 日本歯科理工学会用語委員会委員 平成14年 4月 日本歯科理工学会国際歯科材料学会議実行委員 平成19年 4月 日本口腔インプラント学会編集委員 平成19年 4月 日本歯科理工学会英文誌副編集委員長 平成20年 4月 日本歯科理工学会理事 (社会における活動) 平成 9年 6月 日本歯科医師会ISO/TC194歯科対策委員会委員 平成10年 6月 経済産業省インプラント材料の試験方法関係JIS 原案作成委員会委員 平成14年 4月 日本歯科材料協議会ISO/TC194/SC8(インプラ ント)歯科対策委員会委員 平成19年 2月 日本学術振興会平成20年度グローバルCOE レフリー評価委員 賞罰 昭和63年度 東京歯科大学学長奨励研究賞 平成18年度 第48回日本歯科理工学会学術講演会発表優秀賞 平成19年度 日本歯科理工学会論文賞(Dental Materials Journal) 平成25年度 日本歯科理工学会学会賞 ■定年退職のご挨拶 平成 27年 3月 31日をもって、歯科理工学講座 吉成正雄教授、スポーツ歯学研究室 石上惠一教授、市川 総合病院内科学講座 武井 泉教授、市川総合病院臨床検査科 田中陽一教授、生化学講座 佐藤 裕准教授が 定年を迎えられ、退職された。 歯科理工学講座・ 口腔科学研究センター 𠮷 成 正 雄
(12) 第271号 東 京 歯 科 大 学 広 報 平成27年3月31日発行 定年退職のご挨拶 1988 年、故石川達也元学長からスポーツ歯科 医学を東京歯科大学に立ち上げたいが、担当でき るかとお声を掛けて頂いて以来、約 17 年の月日 を経ました。 当時、私は日本大学歯学部の局部床義歯学講座 に在籍しており、顎口腔系の状態変化と全身状態 との関連を主テーマとし、咬合と全身(運動)機能 との関係について研究活動を致しておりました。 これらの研究の多くは、日本スポーツ歯学研究会 で発表の場を持ち、研鑽を重ねて参りました。本 研究会は年々会員が増え、現在の日本スポーツ歯 科医学会の礎となっております。 故石川先生も、咬合と全身機能の関係にたいへ ん興味を持たれており、咬合と健康をテーマにし た学会で私が拝眉した折、歯科医学の新しい分野 として先見を示されました。間もなく東京歯科大 学でのスポーツ歯学研究室設立となり、今に至り ます。 本研究にご理解を頂いた故石川先生の期待を受 け、私は本学が世界で初めて DEPARTMENTと して立ち上げた「スポーツ歯学」の学問的体系化を めざし邁進してまいりました。 2007 年歯科医学 教授要綱の改定時、スポーツ歯学が新たに取り上 げられた事を顧みても、また、スポーツ歯学とい えば、 29 歯科大学・学部のうち東京歯科大学と 周知して頂いており、この分野に微力ながら尽力 致せたと自負しております。 今後、研究が深められ、歯科医学分野に大いに 貢献されることと後輩たちの活躍を確信しつつ、 私も陰ながらお手伝いできましたら幸いに存じま す。さらに、本学のスポーツ歯学が常にこの分野 のリーダーとして活躍されるよう、そして本学の 一層の発展を祈念し、退職のご挨拶とさせて頂き ます。 昨年 10 月、咬合と全身機能の関係につき、こ れまでの研究を解り易く纏めた単行本「かむかむ ウオーキング」を幻冬舎から出版致しましたが、 石川先生にお目通し頂けなかったことのみ、心残 りであります。 故石川先生に深く感謝するとともに、心より合 掌。 略 歴 学 歴 昭和51年 日本大学歯学部卒業 昭和61年 歯学博士の学位受領(日本大学)
昭和61年 U.M.D.S. GUY' S HOSPITAL (UNIV. OFLONDON)に 日本大学海外派遣研究員として、1988年まで留学 職 歴 平成 9年 日本大学講師(歯学部歯科補綴学) 平成 9年 日本オリンピック委員会(JOC)強化スタッフ・ スポーツドクター 平成 9年 東京歯科大学客員准教授(スポーツ歯学研究班) 平成10年 東京歯科大学准教授(スポーツ歯学研究室主任) 平成11年 COLLEGE OF DENT. KYUNG HEE UNIV. (KOREA)
客員教授 平成13年 東京歯科大学教授(スポーツ歯学研究室主任) 平成18年 松本歯科大学教授(非常勤) 埼玉県立大学非常勤講師 平成23年 福岡歯科大学非常勤講師 平成27年 日本体育協会公認:スポーツデンティスト 社会における活動 日本オリンピック委員会強化スタッフ・スポーツドクター 日本スポーツ歯科医学会(理事)・認定医 日本臨床スポーツ医学会(評議員) 日本体力医学会(評議員) 日本補綴歯科学会(評議員)・専門医 日本全身咬合学会(理事)・認定医・指導医 日本顎関節学会(評議員)・指導医 日本外傷歯学会(評議員) 大韓(韓国)スポーツ歯科学会(顧問) 日本歯科医師会スポーツ歯科検討委員会委員 (NPO法人)日本マウスガード普及協会・理事長 等々 大分県スポーツ医科歯科研究会(顧問) 日本体育協会公認:スポーツデンティスト等々 主研究テーマ:顎口腔系の状態と全身状態との関連に関する研究 定年退職のご挨拶 2007年より糖尿病・内分泌センター長を仰せつ かり、 8年間に亘り多くの皆様方にお世話になり ました。当時、金子 譲学長、畠 亮病院長の御厚 意により、縁あって当院で活動が出来ました。振 り返ってみれば糖尿病患者教育、糖尿病チームの 作成、糖尿病医師の補充、糖尿病専任看護師とし て金井千晴看護師の招聘を得て活動の基盤を作り、 近藤秀士栄養士、土井麻栄栄養士並びに小澤秀彦 薬剤師、多くの病棟並びに外来看護師、検査技師、 リハビリテーション理学療法士、医事課の協力を 得、さらには近年には歯科・口腔外科澁井武夫講 スポーツ歯学研究室 石 上 惠 一 市川総合病院 内科学講座 武 井 泉
平成27年3月31日発行 東 京 歯 科 大 学 広 報 第271号 (13) 師の強力なご支援もあり臨床チームとして活動し てきました。さらには学会では糖尿病と歯周病の テーマで糖尿病合併症学会でも数回発表の機会を 得、微生物学講座の石原和幸教授とも愛知医科大 学(当時慶應義塾大学理工学部)の梅澤一夫教授と の共同研究もスタートし、軌道に乗りつつありま す。現在は大久保佳昭講師を中心とした糖尿病 チーム臨床及び研究などの活動が引き続き行われ、 今後も糖尿病・内分泌センターの更なる発展のた めに皆様にご協力いただきたく存じます。最後に 一言、8年間、内科医師、他科の多くの先生方並 びに内科を中心とした看護師さん、事務系の人々、 大変お世話になりました。今後も当院で外来をわ ずかながら行い、千葉市で活動を続けて参ります のでよろしくお願い致します。 略 歴 学 歴 昭和51年 3月 慶應義塾大学医学部卒業 学 位 昭和60年 9月 9日 医学博士 (慶應義塾大学 乙第1650号) 職 歴 昭和51年 3月 慶應義塾大学医学部卒 昭和51年 4月 慶應義塾大学医学部内科 昭和56年 1月 デンマークHagedom研究所留学 〔1型糖尿病の成因と糖尿病の治療と合併の研究〕 昭和58年 9月 慶應義塾大学医学部助手 平成 7年12月 国立健康栄養研究所客員研究員 平成 9年 4月 星薬科大学非常勤講師 平成10年 4月 慶應義塾大学医学部中央臨床検査部専任講師内科兼担 平成19年 4月 東京歯科大学内科教授 市川総合病院 糖尿病・内分泌 センター長 慶應義塾大学医学部内科客員教授 現在に至る 免許・資格 昭和63年10月 日本内科学会認定医 平成 2年12月 日本糖尿病学会認定医 平成 9年 9月 日本糖尿病学会専門医 平成 9年12月 日本糖尿病学会指導医 平成14年 臨床検査専門医 平成20年10月 認定臨床栄養指導医2008-0002 所属学会 日本内科学会 日本糖尿病学会(評議員)(元幹事)糖尿病関連検査の標準化に関する 委員会委員 日本肥満学会(評議員) (評議員) 日本検査医学会(専門医) 日本臨床化学会(評議員)元糖関連指標委員会委員長 幹事 編集委員 日本臨床栄養学会(指導医)(評議員) 元日本栄養食糧学会編集委員
International Federation of Clinical Chemistry and Laboratory Medicine Working Group on HbA1c Standardization日本委員 (Integrated Project) 日本臨床検査標準協議会 糖尿病関連検査標準化委員会委員 HbA1c適正運用機構 副委員長 定年退職のご挨拶 市川総合病院 臨床検査科 田 中 陽 一 定年退職の様々な行事があり、多くの方から祝 福のお言葉をいただきましたが、なぜかまだ他人 ごとのように感じてしまうほど、 充実した日々を 過ごすことができました。これもご指導いただい た先輩やご支援してくださった同僚、後輩の方々 のおかげと感謝しております。本当にありがとう ございました。 私は、本学3年生の時に病理学教室(山村教室) に出入りするようになり、卒業論文を書き、その まま当然のように山村教室に入局いたしました。 ミラノ大学、慶應義塾大学臨床検査部病理への留 学を経て、1979年に講師にしていただいたにもか かわらず、1987年に退職し、慶應義塾大学臨床検 査部病理に助手として職を得ました。退職にあた り、当時の金竹哲也学長に理由を聞かれ、「全身病 理を勉強したい」と強く希望したことが昨日の様 に思い出されます。口腔は狭い領域ではあります が、重要臓器が多数集まり、全身の様々な疾患が 生じる特殊領域でもあります。また歯科医でなけ れば十分に理解することが困難な歯原性腫瘍など に遭遇することもあります。口腔病理医としてこ の特殊な領域のプロフェッショナルになろうと決 意しました。慶應義塾大学で8年近くが過ぎよう とした時に、市川総合病院に戻ってこいとのお誘 いを受け、今までの経験を生かす、最善の場所と 思い1995年4月に赴任致しました。以来丸20年間、 自由奔放、本当に好きなことをさせていただいた と感謝しております。これも伝統ある本学である からこそ実現できたと感じております。 凶悪な犯人を捜し当てる、Sherlock Holmesの ような世界に魅せられ病理診断を行い、また顕微 鏡の前だけで完結してしまうBench Pathologistで はなく、大学と地域を連携する、行動するAct Pathologistとしても活躍することができました。 今後は、歯医者さんというイメージを打破し、 全身が解る口腔のプロとしての歯科医師を育成す るために微力ながらお手伝いさせていただく所存 です。 これからも御指導御鞭撻のほどよろしく御願い 致します。 略 歴 昭和49年 東京歯科大学卒業 昭和49年 東京歯科大学病理学教室第二講座助手 昭和52年 イタリア政府奨学金留学生として留学 昭和54年 東京歯科大学病理学教室第二講座講師 昭和62年 慶應義塾大学中央臨床検査部病理助手 平成 6年 慶應義塾大学医学部専任講師
(14) 第271号 東 京 歯 科 大 学 広 報 平成27年3月31日発行 平成10年 東京歯科大学市川総合病院臨床検査科助教授 平成18年 東京歯科大学市川総合病院臨床検査科教授・病理検査室長 現在に至る 資 格 歯科医師、歯学博士 死体解剖医(病理) 日本病理学会認定口腔病理専門医・研修指導医 日本臨床細胞学会細胞診専門医 学会・社会活動 日本病理学会:「診断病理」編集委員 日本臨床口腔病理学会:常任理事 日本臨床細胞学会:評議員、あり方委員会委員、細胞診ガイドライ ン作成ワーキンググループ口腔小委員会委員長、 日本口腔腫瘍学会:理事、評議員、規約検討委員・選挙管理委員長、 日本口腔内科学会:理事、評議員 日本歯科人間ドック学会:理事、代議員、学術研修委員 日本口腔診断学会:評議員 日本唾液腺学会:評議員 国立がん研究センターがん対策情報センターがん医療支援研究部 病理診断コンサルテーション推進室コンサルタント NPO法人口腔がん早期発見システム全国ネットワーク 監事 定年退職のご挨拶 生化学講座 佐 藤 裕 昭和 49年に本学を卒業後、当時鈴木芳太郎教授 の主宰する生化学教室(現生化学講座)の助手とし て採用され、以来41年間ずっとこの講座で教育・ 研究に携わってまいりましたが、本年3月31日に て定年退職致しました。今思うに、長かった様で もあり、短かった様でもあり、ちょっと不思議な 感覚です。この間、講座の諸先生、大学職員なら びに関係諸先生方のご指導とご支援を頂きました ことを心から感謝申し上げます。 生化学教室に残った当初は、ここまで長く居続 けるなど全く考えておりませんでしたが、この仕 事を続けてみようかと思い始めたのは、昭和62年 シカゴのノースウェスタン大学のDr. Kuramistsu ラボへ海外出張として研究に行かせて頂いた後の ことでした。当時普及し始めた遺伝子操作手法を みっちり学ぶことが出来、実験操作が着実に一歩 一歩進んで行くのが目に見えるように分かり大変 感激した覚えがあります。研究の面白さを垣間見 た気がしました。 2 年 1 ヶ月後、現講座に戻りましたが、しばら くした頃から研究は面白いだけでなく辛いところ があることも経験しました。思ったような結果が でない、研究が進まないといった今から考えると それは研究をするからには当たり前のことであ り、それを乗り越えてこそまた面白さが出てくる ということを身をもって体験しました。それでこ そが研究の醍醐味だと、こうなるともうやめられ ませんでした。 生化学教室へ残った当初、学生実習項目を約半 年にわたって練習させられます。当時でも古典的 といわれた尿を用いた観察と記録に重点が置かれ た定性実験です。初回は尿の無機成分を行い、次 の有機成分の定性を行う際、無機成分の反応も随 伴しているのですが、有機成分の反応の方に観察 の目は行きがちで随伴しているその反応をどうし ても見落とすのです。このようなことから観察の大 事さを体験させられたのですが、この体験が研究 の苦しかった頃の私に大きな力を与えてくれまし た。 研究論文数では多いとは決して言えませんでし たが(研究履歴は歯科学報に投稿)、自分の思う様 に研究することを、そして実験に割く充分な時間 を 許 し て 頂 い た 歴 代 教 授 の 鈴 木 龍 太 先 生、 木崎治俊先生、東 俊文先生には感謝申し上げま す。我が研究人生に悔い無しです。ただ近年若手、 中堅の研究者が諸般の事情から実験に投入する充 分な時間を持てないのではないかと危惧もしてお ります。 最後に東京歯科大学の益々の発展と皆様のご健 勝をお祈り致しまして、退職の挨拶とさせて頂き ます。 略 歴 学 歴 昭和43年 3月 神奈川県立平塚江南高等学校卒業 昭和43年 4月 東京歯科大学入学 昭和49年 3月 東京歯科大学卒業 昭和57年 3月 歯学博士の学位受領(東京歯科大学) 職歴及び研究歴 昭和49年 5月 東京歯科大学生化学講座 助手 昭和57年 4月 東京歯科大学生化学講座 講師 昭和60年 4月 東京歯科大学歯科衛生士専門学校副講師 昭和62年 3月 米国ノースウェスタン大学医・歯学部微生物学・ 免疫学教室 PostDoctoral Fellow 平成元年 4月 東京歯科大学生化学講座 講師復帰 平成 2年10月 東京歯科大学生化学講座 助教授 平成11年 4月 東京歯科大学アイソトープ研究室放射線取扱主任者 平成19年 4月 東京歯科大学生化学講座 准教授(呼称変更) 平成21年 4月 太陽歯科衛生士専門学校 非常勤講師 平成25年 4月 千葉県立保健医療大学歯科衛生学科 非常勤講師 資格・免許等 昭和49年 5月 第55回歯科医師国家試験合格 昭和49年 6月 歯科医籍登録 第65475号 昭和58年11月 第1種放射線取扱主任者免状に関わる試験合格 昭和59年 4月 第1種放射線取扱主任者免許 (第11228号)
(15) 第271号 平成27年3月31日発行 東 京 歯 科 大 学 広 報
学内ニュース
■一般入学試験Ⅰ期・大学入試センター利用試験 Ⅰ期( 2/2)、一般入学試験Ⅱ期・大学入試セン ター利用試験Ⅱ期、編入学試験 B、学士等特別選 抜B(3/14)実施 平成 27 年度一般入学試験Ⅰ期・大学入試セン ター利用試験 Ⅰ期が、平成 27年 2月 2日(月)午前 9時より、水道橋校舎本館および TKP新大阪ビジ ネスセンター、T KP博多駅前シティセンターの 3 会場において実施された。Ⅰ期は、一般入学試験 359名、大学入試センター利用 157名、併願者 145 名、合計 516 名(実数 371 名)の志願者があった。 一般入学試験志願者には英語、数学、理科の 3科 目の学力試験、小論文、面接を実施した。 大学入試センター利用試験志願者は、平成 27 年 1月 17日(土)、18日(日)に実施された大学入 試センター試験において本学が指定した科目を予 め受験してもらい、2月 2日(月)に水道橋校舎お よび大阪会場、福岡会場において小論文、面接試 験を実施した。一般Ⅰ期、大学入試センター利用 Ⅰ期共に 2月 4日(水)夕方に本学ホームページに て合格者が発表され、合格者に合格通知が発送さ れた。 また、平成 27 年度一般入学試験Ⅱ期・大学入 試センター利用試験Ⅱ期は、平成 27 年 3 月 14 日 (土)午前 9時より、水道橋校舎において実施され た。一般入学試験では 207 名、大学入試センター 利用 25名、併願者 23名、合計 232名(実数 209名)、 また、編入学試験 B、学士等特別選抜 Bも同時刻 に水道橋校舎で開始され、 15 名の志願者があり、 小論文・小テストおよび面接試験が行われた。一 般Ⅱ期、大学入試センター利用Ⅱ期は共に 3月 17 日(火)夕方にⅠ期と同様に合格者が発表された。 編入学試験 B の合格者は、来年度の第 2 学年に、 学士等特別選抜 B は第 1 学年に入学する。なお、 合格者には3月17日(火)に合格通知が発送された。 ■水道橋校舎防災訓練実施 平成 27年 2月 3日(火)午前 10時 30分より、水 道橋校舎本館および学生交流棟において、防災訓 練が実施された。 あらかじめ選出された約 30 名が参加し、強い 地震の発生後に火災が発生したことを想定して行 われた。放送による地震発生の合図で身を守る行 動をとり、続く火災発生の報に対しては、情報の 集まる防災センターからの放送による指示に従 い、落ち着いて整然と避難をする訓練を行った。 避難後は 1階防災センター前の車路において水消 火器による消火訓練を実施し、初期消火の基本を 学ぶとともに防火防災に対する意識を高めた。 学生交流棟では、避難訓練後、緊急避難はしご の利用法の説明と、実際にはしごを降ろして使用 する実地訓練とを併せて行い、万が一の際の意識 と行動を身につけることができ、有意義なものと なった。 ■第141回歯科医学教育セミナー開催 平成 27年 2月 16日(月)午後 6時より、水道橋校 舎本館第 2 講義室において、第 141 回歯科医学教 育セミナーが開催された。今回は、「歯科医学教 育の質保証と専門分野別認証評価」と題し、副学 長の一戸達也教授より説明があった。 はじめに、我が国における大学の質の保証シス テムの近況について、平成 16 年度から学校教育 法の改正により第三者評価制度が導入され、自己 点検・評価や第三者評価により継続的に教育研究 水準を向上させることが掲げられ、主な事後 チェック体制として、認証評価の中には機関別認 証評価と専門分野別認証評価の 2つがあると紹介 があった。 つぎに、自己点検・自己評価に基づく分野別認 証評価については①教育研究活動の質保証②教育 研究活動等の改善③社会による評価という 3つの 項目があり、歯学教育の質の向上のための施策の 水消火器による初期消火訓練に取り組む参加者:平成 27 年2月 3日(火)、水道橋校舎本館防災センター前車路(16) 第271号 東 京 歯 科 大 学 広 報 平成27年3月31日発行 方向性として、改革目標と実施すべき取組とその 成果・効果のそれぞれの項目について説明があった。 このような内容について、我が国では、平成 24 年度からの 5 年間の文部科学省の事業として、 歯科医学教育の認証評価基準を作成しているとこ ろであり、歯科医学教育の質を保証し、その内容 が国際標準に比較して遜色のない水準であること を証明するため、本学を含む 5 大学が認証評価 ワーキンググループの幹事校となり、認証評価の トライアルが始まっているということであった。 最後に、歯学教育認証評価項目(案)についての 評価項目や認証評価トライアルの現地調査の概要 等について説明があり、本学のトライアルは来年 度の秋頃に始まると報告があった。 当日は多数の教職員が参加し、今後の歯科医学 教育の質保証の重要性を強く感じ、また、セミ ナーの最後では積極的な質疑がなされ、有意義な 時間を過ごすことができた。 ■平成 26年度 東京歯科大学口腔科学研究セン ター ワークショップ開催 平成 27年 2月 20日(金)午後 4時より、水道橋校 舎新館血脇記念ホールにおいて、東京歯科大学口 腔科学研究センター ワークショップが開催された。 まず、吉成正雄口腔科学研究センター研究機器 管理部長の司会で開会し、井出吉信学長よりご挨 拶を頂いた後、石原和幸口腔科学研究センター所 長から、口腔科学研究センター(口科研)組織の 今後の展望についての講演が行われた。 次に学長奨励研究助成採択者の武本真治講師 (歯科理工学講座)、佐藤正樹助手(生理学講座)、 山田将博講師(有床義歯補綴学講座)より研究成果 報告が行われ、引き続き、口科研のプロジェクト として 3つの研究部門から、今後の研究計画につ いての発表が行われた。 最後に、平成 27 年度私立大学戦略的研究基盤 形成支援事業応募課題について、概況および経過 報告についての発表が行われた。 当日は、多数の方が参加し、活発な論議が繰り 広げられた。 ■平成 26年度水道橋病院臨床研修歯科医症例報 告会開催 平成 27年 2月 13日(金)午後 6時より、水道橋校 舎本館大会議室において、平成 26 年度水道橋病 院臨床研修歯科医症例報告会が開催された。この 会は、 1 年間の臨床研修の総括として、研修歯科 医自らが治療を行った症例について学会形式で報 告するものである。第 12 回目となる今回は、水 道橋病院の研修歯科医が持ち時間 5分の口頭発表 により症例報告を行った。 報告会は水道橋病院の教職員の他、協力型臨床 研修施設の指導医の先生方にもご臨席いただき、 活発な質疑応答が行われ、今後の診療に役立つア 説明する一戸副学長:平成27年2月16日(月)、水 道橋校舎本館第2講義室 学長奨励研究助成に採択された 3名(左から山田講 師 、 佐 藤 助 手 、 武 本 講 師 ) : 平 成 2 7 年 2 月 2 0 日 (金)、水道橋校舎新館血脇記念ホール 発表する研修歯科医:平成 27年 2月 13日 (金 )、水道橋 校舎本館大会議室
(17) 第271号 平成27年3月31日発行 東 京 歯 科 大 学 広 報 ドバイスもいただいた。 なお、各発表は「発表内容の理解度」「プレゼン テーション能力」「診断および治療計画の立案」等 の項目で評価され、評価を集計の上、優秀な発表 者 3名を研修修了式にて表彰する予定である。ま た、全ての発表内容を報告書として後日まとめる 予定である。 研修修了を間近に控えた研修歯科医にとって、 この症例報告会は 1 年間の研修の集大成であり、 その締めくくりに相応しい会となった。 ■平成 26年度第 5回水道橋病院教職員研修会開催 平成 27年 2月 26日(木)午後 6時より、水道橋校 舎本館大会議室において平成 26年度第 5回水道橋 病院教職員研修会が開催された。今回は「手洗い 講 習 」 と 題 し、 感 染 予 防 対 策 チ ー ム 委 員 会 菅原圭亮副委員長が、日常における手洗い効果の 再確認を目的に講演を行った。 昨年度までは、手洗いの実習という形をとり、 DVD による手洗い方法の確認をした後、蛍光 ローションを塗布し、手洗い、ブラックライトで 洗い残しの状態を確認、各自で洗い残した部分を チェック用紙に記入していた。 本年度はそれを踏まえ、平成 26 年 12 月に各科 外来にてパームスタンプを使用して手指消毒の現 状確認を 10 名の職員に対して行い、その結果を 中心に講演形式をとった。パームスタンプの対象 者には、処置直前グローブ装着前、衛生的手洗い 後の 2回検査を行った。また、外来 PCのマウス、 カルテ、ボールペンなどの周囲環境も細菌培養を 行った。その結果、手指の消毒が充分に行われて いた被験者はボールペンなどの周囲環境も清潔が 保たれていたが、手指の消毒が不充分な被験者は 周囲環境も汚染されていたことが分かった。この ことは、手洗い実習より臨床現場での現実を把握 する良いきっかけとなった。 以上より、手指消毒の徹底が水道橋病院での確 実な感染予防となることが再確認された。 ■平成 26年度第 6回水道橋病院教職員研修会開催 平成 27年 3月 26日(木)午後 6時より、水道橋校 舎本館大会議室において平成 26年度第 6回水道橋 病院教職員研修会が開催された。今回は「保険講 習会 -平成 26年度総括、画像診断、歯周と補綴、 SPT-」と題して水道橋病院診療録指導委員会幹 事委員である高橋敬人非常勤講師より、平成 26 年度中の水道橋病院医局員の診療録記載について の総括、ならびに画像診断、歯周と補綴、 SPT といったテーマにおける診療録記載の注意点等に ついての解説が行われた。 水道橋病院では、以前より継続的に診療録記載 に係る非常勤講師による医局員への診療録記載の 指導が行われてきた。平成 25 年度の大学機能の 水道橋移転に伴う医局員の大幅な異動があった後 の平成 26 年度についても、診療録指導委員会幹 事委員からさらに丁寧な指導をいただいている。 今回、診療録記載において不備のあった内容およ び注意事項が具体例とともに示され、基本的ルー ルの再確認と更なる質の向上が期待された。 また、とりあげた各テーマにおける診療録記載 (画像診断におけるケースごとの算定の注意点、 歯周治療と補綴における算定の注意点、 SPT に おける算定要件等)について丁寧な解説があった。 今回の研修会は、保険医として歯科医療を行っ ていく上で大変有意義な研修会であった。 講演する菅原副委員長:平成 27年 2月 26日(木)、水 道橋校舎本館大会議室 講演する高橋非常勤講師:平成2 7年 3月 26日(木)、 水道橋校舎本館大会議室
(18) 第271号 東 京 歯 科 大 学 広 報 平成27年3月31日発行 ■第4学年共用試験CBT−OSCE実施 平成 17年度から正式実施となった『臨床実習開 始前の学生評価のための共用試験』(医療系大学 間共用試験実施評価機構)が、第 4学年生を対象 に行われた。これは、社会からの要請に応え、信 頼される医師・歯科医師を養成するために、全国 の医歯学部を有する大学が参加し、診療参加型臨 床実習を推進するにあたり学生が一定水準以上の 知識、技能、態度を有しているか評価するもので ある。 CBT(コンピュータによる客観試験:知 識領域)が、平成 27年 2月 19日(木)に水道橋校舎 本館第 1 講義室において、 OSCE(客観的臨床能 力試験:態度・技能領域)が、3月 1日(日)に水道 橋校舎本館 13 階セミナー室、水道橋病院 2 階、 3 階の診療室等において実施された。また、 CBT 再試験が 3月 11日(水)に行われた。 CBTは、 127名の学生が一斉にコンピュータ画 面に向かって多肢選択式の試験に取り組んだ。今 年も昨年同様、選択肢が 6つ以上設けられる多選 択肢問題の 2連問(L形式)、順次解答型五肢択一 問題の 2 連問、 4 連問( W、 Q 形式)、五肢択一問 題(A形式)の各形式で合計 320問、6時間におよ ぶ試験が行われた。学生は、最後にコンピュータ 上でアンケートに答え、試験を終了した。 OSCEは、医療系大学間共用試験実施評価機構 で策定された共通課題、評価シート、評価マニュ アルに従って実施され、医療面接・説明指導系 2 課題、技能系 4課題にレスト(休憩)を加えた8 ス テーション(ST)で実施された。機構から 2名の モニター、他大学から 6名の外部評価者、外部か ら 8名の標準模擬患者( SP)の協力を得て、総勢 200 名を超えるスタッフを動員して行われた。臨 床実習を間近に控えた学生たちは、真剣な面持ち で試験に臨んでいた。 ■平成26年度臨床研修医修了式開催 平成 26年度臨床研修医の修了式が水道橋病院、 市川総合病院、千葉病院において開催された。 水道橋病院では、平成 27年 3月 20日(金)午前 9 時より、水道橋校舎本館第 2会議室において挙行 された。式は司会の杉戸博記研修管理委員長の開 式の辞に続いて、矢島安朝水道橋病院長より研修 修了者 15 名に修了証が授与された。引き続き、 矢島病院長より訓辞があり、「平成 26年度臨床研 修歯科医症例報告会」(2月 13日(金)開催)の最優 秀賞(中島孝輔)ならびに優秀賞 2名(加々美太輔、 泉福隼人)を発表し、水道橋病院ならびにノーベ ル・バイオケア・ジャパン株式会社からの記念品 を授与し、修了式を閉式した。 ○平成 26年度水道橋病院 市川総合病院では、平成 27年 3月 19日(木)午 後 2 時より市川総合病院第 2・ 3 会議室において、 医科と歯科の臨床研修医修了式が合同で行われ た。式は司会の小林友忠庶務課長の開式の辞によ り始まり、西田次郎市川総合病院長から研修修了 者(医科 8名、歯科 7名)に修了証が授与された。 引き続き、西田市川総合病院長の訓示が行われ、 その後、小板橋俊哉副病院長(研修管理委員長)、 片倉 朗歯科研修管理委員長の挨拶があり、修了 式を閉式した。 ○平成 26年度市川総合病院研修修了者 修了式終了後の記念撮影:平成 27年 3月 20日 (金 )、水 道橋校舎本館第 2会議室
(19) 第271号 平成27年3月31日発行 東 京 歯 科 大 学 広 報 千葉病院では、平成 27年 3月 25日(水)午前 9時 より、千葉校舎歯科臨床研修医室において、平成 26年度歯科医師臨床研修修了式が行われた。 式は山倉大紀研修管理副委員長の開式の辞に始 まり、井上 孝千葉病院長から臨床研修歯科医に 修了証が授与された。引き続き、井上千葉病院長 による告辞、古澤成博臨床研修委員長、石崎 憲 研修管理委員長の挨拶が行われ、修了式は無事に 閉式した。 修了証を授与する西田市川総合病院長(右):平成 27 年 3月 19日(木)、市川総合病院第 2・ 3会議室 告辞を述べる井上千葉病院長:平成2 7年3月 25日 (水 )、千葉校舎歯科臨床研修医室
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■第388回大学院セミナー開催 平成 27年 2月 6日(金)午後 6時より、水道橋校 舎本館大会議室において、第 388 回大学院セミ ナーが開催された。今回は、岩手医科大学医療工 学講座教授の服部雅之先生をお招きして、「高耐 食チタン合金の開発と歯科応用-歯科鋳造から金 属粉末積層造形への展開」と題して講演頂いた。 チタンは耐食性や生体安全性に優れることか ら、歯科医療用材料として欠かせない金属であ る。耐食性に優れると言われるチタンやチタン合 金であっても、場合によっては容易に腐食が進行 し、金属イオンが溶出することもある。演者らは、 チタンの腐食抑制にクロムが有効であることを明 らかにし、歯科鋳造用高耐食チタン合金として歯 科臨床応用への展開を図ってきた。 我が国の歯科臨床においてチタンおよびチタン 合金を使用した症例は決して多くはない。主には 歯科インプラントや金属義歯床に応用されるのみ で、クラウンやブリッジへの普及率は低い。これ らの要因としては、既存のチタン合金では適用範(20) 第271号 東 京 歯 科 大 学 広 報 平成27年3月31日発行 囲が限定されることも一因と考えるが、最大の要 因は、鋳造操作に付随する技工操作の煩雑性や鋳 造欠陥の発生頻度にあると考える。チタンの歯科 鋳造に関しては、基礎的研究の積み重ねによりほ ぼ確立したといっても過言ではないが、鋳造シス テムにより鋳造性や鋳造体の性質が大きく異なる 事など解決できない問題点もある。 コンピュータ技術の進歩は歯科医療においても 製造加工方法の革新をもたらし、デジタル加工技 術(CAD/CAM)によるジルコニア修復物の普及、 コンポジットレジンブロックによる歯科用 CAD/ CAM システムを用いた歯冠補綴の保険収載に代 表されるように、アナログからデジタルへと急速 に発展しようとしている。さらには、歯科用 CAD/CAM による製造加工法も三次元造形へと 展開され、金属材料においても金属粉末をレー ザーや電子ビームで焼結する金属粉末積層造形法 を利用した補綴物を製作する CAD/CAM システ ムが導入されつつあり、従来からの切削法による 歯科用 CAD/CAM システムの欠点を補完する方 法として注目されている。 本セミナーでは、服部先生等が行ってきたチタ ンの歯科応用に関する基礎的研究を振り返りつ つ、その研究の一端を紹介するとともに、金属粉 末積層造形法を利用した試みについても紹介があ り、非常に有意義な講演であった。 ■第389回大学院セミナー開催 平成 27年 2月 27日(金)午後 6時より、水道橋校 舎本館大会議室において、第 389 回大学院セミ ナーが開催された。今回は、九州大学大学院歯学 研究院分子口腔解剖学分野教授の久木田敏夫先生 をお招きして、「安全で特異的な骨吸収制御法の 開発:超高齢化社会と宇宙時代へのプロローグ」 と題して講演頂いた。 今日、我国では超高齢化社会を迎えており、骨 粗鬆症・関節リウマチ・歯周病等の疾患をかかえ る患者数が増大しつつある。一方、人類が宇宙空 間での旅行を楽しむ宇宙時代も早晩、到来するも のと考えられる。無重力環境下では骨の吸収が亢 進することが分かっており、宇宙医学の中でも非 常に重要な課題である。骨表面では、造血幹細胞 に由来する破骨細胞と間葉系幹細胞に由来する骨 芽細胞が巧妙に相互作用することにより、骨改造 が営まれている。近年、骨吸収細胞である破骨細 胞が骨改造の主役として働くのみならず、血管誘 導能や免疫制御能を有することが分かってきた。 また、造血に於いては造血幹細胞のニッチを調整 する役割を有する可能性も示唆されている。破骨 細胞の働きを制御する場合、全ての破骨細胞を阻 害するのではなく、病的な骨吸収を行う破骨細胞 のみを制御する方法論の確立が重要となる。とこ ろで、骨吸収抑制剤として繁用されているビス フォスホネートは骨に沈着し、それを取り込んだ 破骨細胞がアポトーシスを起こすことにより、骨 吸収が抑制される。ビスフォスホネートは骨表面 に長期に渡り残存するので、基本的な骨改造が低 下してしまう。その結果、副作用として顎骨壊死 を誘発することも知られている。一方、破骨細胞 分化因子 RANKL のヒト型中和抗体が開発され、 癌の骨転移制御においてのみならず骨粗鬆症の治 療にも適用されるようになってきた。この生物学 的製剤は画期的な抗体薬であり、今後、多方面で 使用されていくものと思われるが、最近、 RANKL が破骨細胞分化誘導能だけではなく、乳腺や毛根 の成熟や発熱反応に於いても重要な役割を演じて いることが分かってきた。また、免疫系に於いて は、リンパ節の形成や腸管免疫の鍵である小腸の 講演される服部先生:平成2 7年2月 6日(金)、水道橋 校舎本館大会議室 講演される久木田先生:平成2 7年 2月 27日(金)、水 道橋校舎本館大会議室
(21) 第271号 平成27年3月31日発行 東 京 歯 科 大 学 広 報 パイエル板の形成を誘導することが明らかになっ てきた。以上のような観点から、正常な骨改造を 営む破骨細胞には全く影響を与えずに、病的骨破 壊を引き起こす破骨細胞のみを制御する新しい方 法論の開発が急務であると考えられる。 本セミナーでは、安全な骨吸収制御法を開発す る為に試みている 3つのアプローチについてデー タを含めながら紹介され、非常に有意義な講演で あった。 ■大学院入学試験(Ⅱ期)実施 平成 27年 2月 28日(土) 午前 9時 30分より、水 道橋校舎新館第 2講義室において、平成 27年度大 学院入学試験(Ⅱ期)が実施され、外国語(英語)試 験および志望講座における主科目試験・面接が行 われた。今回は、志願者 7名が受験し、3月 6日(金) 正午に合格者の発表が行われた。 ■平成26年度大学院歯学研究科修了式開催 平成 27年 3月 15日(日) 午前 10時より、水道橋 校舎新館血脇記念ホールにおいて、平成 26 年度 大学院歯学研究科修了式が、第 120回卒業証書授 与式と合同で行われ、大学院修了生 36 名がアカ デミックガウンと帽子を装い出席した。修了式で は、修了生代表として今村健太郎大学院生(歯周 病学)に田﨑雅和大学院研究科長から修了証が授 与された。式終了後、水道橋校舎新館第 1講義室 で全員に修了証が授与された。その後、大学院同 窓会長賞の表彰が行われ、今村健太郎大学院生 (歯周病学)、加藤 宏大学院生(口腔外科学)の 2 名が矢﨑秀昭同窓会会長より同窓会長賞を授与さ れた。 ■平成 26年度大学院学生会主催 大学院修了者 懇親会開催 平成 27年 3月 15日(日)午後 1時より、水道橋 校舎本館大会議室において、大学院学生会主催の 懇親会が行われた。懇親会は、井出吉信学長、 田﨑雅和大学院研究科長をはじめとした多くの大 学院の指導教授も出席し、盛会のうちに終了した。 平成 26年度大学院修了式後の記念撮影:平成 27年 3月 15日 (日 )、水道橋校舎新館第 1講義室 平成 26年度大学院修了者懇親会での記念撮影:平成 27 年 3月 15日(日 )、水道橋校舎本館大会議室
(22) 第271号 東 京 歯 科 大 学 広 報 平成27年3月31日発行 ■第120期卒業生謝恩会 第 120期卒業生謝恩会は、平成 27年 3月 15日(日) 午後 6時より東京ドームホテル「天空」において盛 大に開催された。 総合司会の吉田 航君と矢﨑紗保さんの司会で 幕を開けた。謝恩会実行委員長の小野瀨祐紀君の 開式の辞に続いて水野嘉夫理事長、井出吉信学 長、矢﨑秀昭同窓会会長の祝辞、荻原俊美父兄会 会長の謝辞・乾杯で歓談に入った。歓談途中に 井出学長より各賞受賞者が発表され、デンツプラ イ賞は松井駿拡君、矢﨑紗保さんに、パナソニッ ク賞は亀井宏和君に手渡された。 続いて、在学中に 120 期生の修学指導を担当し た学年主任並びに副主任の先生方に感謝の花束贈 呈が代表学生より行われ、それに応えて、歴代の 学年主任を務めた中村光博先生、澤木康平先生、 矢島安朝先生の各先生から卒業生に対して、思い 出話や叱咤激励の言葉が贈られた。 会の後半には、 120 期卒業準備委員長よりクラ ス会の名称が「桔梗会(ききょうかい)」と発表され た。「このクラス会名は、水道橋に帰る帰橋、帰 京、帰郷と水道橋で旗挙げする旗橋(ききょう)の 音が同じ草木の桔梗にかけて水道橋移転後初めて の卒業生であることを誇りに思い命名。また、花 言葉も「永遠の愛」「誠実」ということで決定しま した」と発表された。 楽しい時は瞬く間に過ぎ去り、毎年の恒例と なった学年主任・副主任と卒業生全員が登壇し、