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ソフトウェア開発の労働過程と労働条件

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ソ フ トウ ェア 開発 の 労 働 過 程 と労働 条 件

岩 本

The Work and Workplace

in the Software

Development

Summy

Iwamotto

Almost all today's industrial workplaces divide work and separate people. The

workers need less skill than they who performed all the tasks of the more complex

work. The de-skilled process is accelerated more and more with the widespread

ap-plication of electronic data processing. It cannot make no exception of the personnel

who tell computers what to do.

Programmers are not the same as assembly line workers , and are still in a position

to control of their final product. But structured programming and modularization

made possible a job-based division of labor in programming. CASE (computer-aided

software engineering) tools allowed personnel to spend less time on routine task , and

made it possible for relatively young and inexperienced personnel .

In this study, I'll ask who are programmers, what they know, what and how they

do, and under what conditions they do it. My strategy for answering these questions

is to examine programmers at japan's software firms. The data for the study were

obtained from our survey-sample containing 964 cases.

1は じ め に 本 稿 は,1990-91年 度 の 本 学 部 共 同研 究 費 助 成 の 下 に実 施 した 企 業 調 査 厂ソフ トウ ェ ア 産 業 の 現 状 と 今 後 の 方 向 に 関 す る 調 査 」 お よ び個 人 調 査 厂SE;プ ロ グ ラ マ ー の 職 業 意 識 に 関 す る 調 査 ①」 の 集 計 結 果 の 中,主 に ソ フ トウ ェ ア 開 発 の 労 働 過 程 と労 働 条 件 を取 り上 げ,組 織 と労 務 管 理 の 視 点 か ら観 察 ・分 析 す る こ と を 目的 とす る。 ソ フ トウ ェ ア 産 業 は,中 小 ・零 細 企 業 に よ っ て 構 成 さ れ て い る 。 厂特 サ ビ調 査 ②」 に よ る と, 情 報 サ ー ビス 産 業 に含 まれ る企 業 の88%が 資 本 金1億 円 未 満,54%が 従 業 員 数30人 未 満,68.1% が 単 独 事 業 所 で あ る 。 本 調査 は年 間 売 上 高1億 円以 上 な い しは従 業 員 数10人 以 上 の企 業 を対 象 と した の で,各 々82%,27.5%,38.7%と 僅 か に規 模 の構 成 が 大 きい 。 資 本 系 列③ に よ る 資 本 金 規 模 は,メ ー カ ー 系 が1-5億 円(50%),ユ ーザ ー 系 が1-5億 円 お よ び5億 円 以 上 あ わせ て 一97一

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40%強 で あ る の に対 し,独 立 系 お よび そ の 子 会 社 で は1-5千 万 未 満 が 各 々60%を 占 め る。 そ れ に 付 随 して 年 間 売 上 高 も,メ ー カ ー系,ユ ー ザ ー系 は10-20億 円 未 満 お よ び20億 円 以 上 で 各 々 60%を 越 え る の に対 し,独 立 系 とそ の 子 会 社 の 中 心 帯 は1-5億 円 に過 ぎ な い。 独 立 系 お よび そ の 子 会 社 が 全 体 の81.3%を 占 め て お り,ソ フ トウ ェ ア企 業 が い か に 中小 ・零 細 企 業 か ら構 成 され い るか が わ か る。 わが 国 の 中 小 企 業 は,産 業 の 二 重 構 造 と して 大 企 業 の 下 請 化,系 列 化,景 気 調 整 の バ ッ フ ァ ー と して の役 割 を負 い,常 に大 企 業 へ の 従 属 ・依 存 が 問 題 と さ れ て きた 。 しか し,60年 代 半 ば に は, 経 済 の高 度 成 長 の 波 に の って 特 定 の 分 野 で発 展 成 長 して きた専 門 メ ー カ ー を 指 す 「中堅 企 業 」 論, さ らに70年 代 に入 っ て 「ベ ンチ ャ ー ・ビジ ネス 」 論④が 展 開 され,そ れ まで とは 異 な っ た 中小 企 業 像 が提 出 さ れ た 。 そ して,80年 代 に は情 報 化,ハ イテ ク化,サ ー ビ ス経 済 化 な どの産 業 構 造 の 変 化 に伴 っ て,多 品 種 小 量 生 産 な い し は変 種 変 量 生 産 が 製 造 の 要 と な っ て きた 。 また,業 際 化, 融 業 化 は,規 模 の 経 済 性 か ら範 囲 の経 済 性 に追 求 され るべ き経 済 性 の基 軸 が シ フ トし,分 社 化 の 形 態 を と る こ と に よ っ て 進 展 し,再 び 中小 企 業 の 有 利 性 が 指 摘 さ れ る よ う に な っ た 。 図1事 業 所 の開業 ・転廃 業 率 ・ ・

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二 重 構 造 の底 辺 に位 置 し,大 企 業 に従 属,収 奪 され る生 業 的 中 小 企 業 と と も に,ハ イ テ ク,知 識 集 約 的 ベ ンチ ャー 企 業 が,中 小 企 業 の も う一 つ の 代 名 詞 に な った か の よ う で あ る。 「第 二 次 ベ ンチ ャー ・ブ ー ム」 と呼 ば れ る 時代 に,情 報 サ ー ビス 産 業 各 社 もそ の 設 立 ラ ッシ ュ を迎 え る(図 1)。 確 か に,パ ッケ ー ジ ・ソ フ トの 開発 ・販 売 に成 功 した企 業 が,ベ ンチ ャー 企 業 の代 表 と し て マ ス コ ミ に取 り上 げ られ た り,情 報化 と好 景気 の波 に乗 り中堅企業 の地歩 を築 いた り,さ らに は大 企 業 に 匹 敵 す る業 績 をあ げ て い る企 業 も存 在 す る。 しか し,ソ フ ト開発の分業体 制 は重層 的 下 請 け構 造 に よ って 支 え られ て い る こ と はす で に 指 摘 され て お り,そ れは本調査結果 か ら も明 ら か で あ る。 しか も,図1に み る よ うに80年 代 の情 報 サ ー ビス 業 の 中小 企 業 の 盛 衰 変 動 は他 産 業 に 比 して 群 を抜 い て い る。 まず,ソ フ トウ ェ ア企 業 の 分 業 構 造 に言 及 し,次 いで,ソ フ ト開発 業務 の特 質 を明 らか に した い 。 こ れ まで の研 究 で 明 らか に され て きた ソ フ トウ ェ ア産 業 の特 質 が,こ の産 業 固 有 の もの か そ れ と もわ が 国 の産 業 構 造 を特 徴 づ け る 中小 企 業 が 共 通 に抱 え る 問題 か ら派 生 す る の か 判 然 と し な い 部 分 が 多 い 。91年 まで の ソ フ トウ ェ ア産 業 が 直 面 して い た 労 働 力 不 足 は,中 小 企 業 が と くに経 済 成 長 の局 面 で 苦 心 す る問 題 で あ る 。 雇 用 問 題 に影 響 を及 ぼ す 教 育 訓 練 や福 利 厚 生 施 策 も ま た , 規模 の 経 済 性 が 作 用 す る 領 域 で あ る 。 最 後 に,こ の よ うな 労 働 力 管 理 ,労 働 組織管理 の諸側面 に つ い て 考 察 す る。 2ソ フ トウ ェ アの 開 発 工 程 と分 業体 制 ソフ トウ ェ ア 開発 の社 会 的 分 業 体 制 は ,企 業 間分業 と企業 内分業 に大 きく分 けられ る。 設計か ら プ ロ グ ラ ミ ン グ まで の全 工 程 を ワ ンマ ン ・シ ス テ ム に よ っ て い た の が ,70年 代 に入 って,プ ロ. グ ラ ミ ング の 部 品 化(モ ジ ュ ー ル化),標 準 化 が 可 能 と な り,ま ず設計 とプロ グラ ミングが 分割 され,工 程 間分 業 とそ れ に配 置 され る人 と人 との 分 業 が 始 ま っ た 。 しか し,こ の 時代 の 企 業 間 分 業 は,元 請 け企 業 に社 外 工 を送 り込 む方 式 の 要 員 派 遣 が 中 心 で あ っ た 。 さ ら に70年 代 後半 の ソ フ ト開 発 が 大 規 模 化,複 雑 化 して い く につ れ,ソ フ ト開発 の 工 程 別 分 業 化 が促 進 さ れ ,工 程 の各部 分 を外 注 化 し(受 注 形 態 は 派 遣 か ら請負e受 託 へ),重 層 型 の企 業 間 分 業 が い っ そ う進 展 した 本 節 で は,主 要 業 務 お よ び資 本 系 列 か らみ た企 業 間分 業 に つ い て 扱 う。 ソ フ ト開 発 工 程⑤ は,ユ ー ザ ー企 業,コ ン ピ ュ ー タ ・メ ー カ ーか ら ソ フ ト ・ハ ウ ス,そ して ソ フ ト ・ハ ウ ス 問 で の 企 業 間 分 業 に よ って 分 担 され る。 ア プ リケ ー シ ョン ・ソ フ トウ ェ ア の発 注一 受 注 は,ユ ー ザ ー企 業 のEDP(ま た は 情 報 シ ス テ ム)部 門 か ら直 接 あ る い は メ ー カ ー を経 由 し て 間接 的 に,メ ー カ ー系 ソ フ ト会 社 ,ユ ーザ ー系 ソフ ト会社,独 立系 ソフ ト会社 やそ の子 会社 ・ 関 連 会社 に発 注 され る。 今 日で は メ ー カ ー 経 由 よ りユ ーザ ー か らの 直 接 受 注 へ とそ の 中心 が シ フ トしつ つ あ る 。 仕 事 の 発 注 一 受 注 の 流 れ は資 本 系 列 に よ っ て ど の よ う に 異 な る の か(図2)。 メ ー カ ー 系 は メ ー カ ー か らの受 託 が55%,ユ ーザ ー系 は 親 会 社 の ユ ー ザ ーか らの受 託 が75%で あ る。 独 立 系, そ の 子 会 社 で は ユ ー ザ ー→ 情 報 処 理 ・ソ フ トウ ェ ア企 業 → メ ー カ ー の川頁と な り,ユ ーザ ーか らの 受 託 が 多 少 多 い もの の 独 立 系 企 業 へ の発 注 元 は ほ ぼ三 分 割 され る。 子 会社 は メ ー カ ー の 発 注 が 減 るが,情 報 処 理 ・ソ フ トウ ェ ア企 業 よ り もユ ー ザ ー か らの 受 託 の 方 が 多 い 。 そ の理 由 と して,形 式 的 に二 重,三 重 の 下 請 け を避 け る ため に,一 括 受 託 以 外 で も工 程 を分 割 した ユ ーザ ー か ら の直 接 受 注 とい う形 を と って い る と考 え られ る。 ソ フ トウ ェ ア 開 発 の受 注 形 態 に は,請 負(受 託)と 派 遣(FMサ ー ビス)が あ り,85年 の 労 働 ・ ・

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55.2% コ ン ピ ュ ー タ ・ メ ー カ ー 〈 i ユ ー ザ ー企 業 ソ フ ト開 発 部 L EDP室 情 報 シ ス テ ム部 %

}1;

1←

ミ 8 3 Ψ{1丶 ノ 27.9% A

メ ー カ ー系 ソ フ ト会 社 22.4% 魚 4.5% 6.3% \ ユ ーザ ー系 ソ フ ト会 社 独立系 ソフ ト会社

1 10.9% 38.5% ノ > 25.1% 〉 30.2% E 31.9% F 15.6% 独立系子会社 75.0% 図2資 本系 列 に よる受注 の流 れ 者 派 遣 法 施 行 以 来,派 遣 が減 少 し請 負 が 増 加 して い る。 情 報 サ ー ビ ス業 の 売 上 高 に 占 め る派 遣 業 務 の 割 合 は,87年 の6%(事 業 所 比 率30.9%)か ら89年 の4.9%(同15.8%)と 名 目上 は 僅 か で あ る(「 特 サ ビ調 査 」)。(社)情 報 サ ー ビス 産 業 協 会 に よ るユ ー ザ ー調 査(1991年 ⑥)で は,大 企 業 の 情 報 シ ス テ ム部 門 に 占め る外 部 技 術 者(要 員 派 遣 に よ る受 け入 れ)比 率 は39.8%で あ 多 。 ま た,年 間情 報 処 理 関係 費 に 占 め る外 部 委 託 費 は25.6%で あ り,そ の 中 の ソ フ ト開発 費 が31%,技 術 者 派 遣 費 が17%で あ る⑦。 調 査 対 象 企 業804社 の97.8%(786社)が ソ フ ト関 連 売 上 げ を も ち,し か もそ の 中 の79.1% (622社)の ソ フ ト関 連 売 上 げ 比 率 が50%を 越 え て お り,そ の 意 味 で 対 象 企 業 の77.4%が ソ フ ト ウ ェ ア 業 と い っ て も よ い。 わ が 国 の情 報 サ ー ビ ス 産 業 は,50年 代 後 半 の情 報 処 理 サ ー ビス 業 の 開 始 に始 ま っ て,60年 代 後 半 の ソ フ トウ ェ ア 業 そ して70年 代 前 半 の 情 報 提 供 サ ー ビス業 の 形 成 へ と 移 行 して き た 。 また,情 報 サ ー ビ ス企 業 は以 上 の 業 態 に個 々 に 区 分 さ れ る の で は な く,複 数 の 業 態 に また が って い る場 合 が 多 い。 主 要 業 務 第1位 と企 業 創 立 年 との 関 連 を み る と,ソ フ ト業 務 を 主要 業 務 第1位 とす る企 業 の平 均 創 立 年 は1980年 前 後 で あ る。 受 託 計 算 サ ー ビス の そ れ は1971年, キ ー パ ン チ等 の デ ー タ入 力1974年,機 器 販 売1977年 と,情 報 処 理 サ ー ビ ス業 務 を 中心 とす る企 業 の 創 立 は70年 代 に遡 る。 売 上 高 順 位 に よ る 主 要 業 務 か ら観 察 し て み よ う。 主 要 業 務 の コ ン サ ル テ ィ ン グ ・サ ー ビ ス (CS)か ら工 程 制 御 ・CAD/CAMな どの ソ フ トの 開 発 ・販 売 まで の 業 務 は ソ フ トウ ェ ア 業,シ ス テ ム保 守 サ ー ビス か らキ ー パ ンチ 等 の デ ー タ入 力 まで の業 務 を情 報 処 理 サ ー ビス業,機 器 販 売 お よび そ の 他 を そ の 他 と して 分 類 し,1位,2位,3位 の 関 連 を み た の が 図3で あ る。 ソ フ ト 一100一

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ウ ェ ア 業 の 売 上 高 第1位 で82%,3位 ま で の 合 計 で71%を 占 め る 。 そ の 中 で も 汎 用 コ ン ピ ュ ー タ ・応 用 ソ フ ト開 発 の 詳 細 設 計 以 下(下 流 工 程)の 受 託58.4%が も っ と も 多 く,次 い で 汎 用 コ ン ピ ュ ー タ ・応 用 ソ フ ト開 発 の 一 括 受 託51.4%,そ し て ソ フ ト ・プ ロ ダ ク ト,パ ッ ケ ー ジ ・ ソ フ ト の 開 発 ・販 売32.7%が 続 く。 ソ フ ト ウ エ ア 業 務 情報 処 理 サ 1 ビ ス 業 務 機 器 鑒 JL 0 50% 汎用 コ ンピュー タの応 用 ソフ2 ト開発 の一括受 託 汎用 コン ピュ ータの基 本 ソフ ト開発(OSな ど)の一括 受託 汎用 コンピュー タの ソフ ト開 4.発 の詳細設 計 ・プロ グラム設 計 ・コーデ ィング等の受 託 シ ス テ ム ・イ ン テ グ レ ー シ ョ ン ・サ ー ビ ス(ハ ー ド と ソ フ トの 総 合 提 供) ソ フ トウ ェ ア ・プ ロ ダ ク ト、 パ ッ ケ ー ン ・ソ フ トの 開 発 ・ 販 売 工程 制御、CAD/CAMな どの ソ フ トの開発 ・販売 受 託 計 算 サ ー ビ ス、 マ シ ン タ9 . イ ム 販 売 ユ ーザ先 の システ ムの管理運 10. 営 受託 ネ ッ ト ワ ー ク サ ー ビ ス (VAN等) 上段 現在 下段 今 後

tO.82

》2・07 f1.40 r1.19 や0・28 0.64 6丶 0.22 暫' 今 後力を入れたい業務 現在 の主要業務 6.13 二〉 ● 図3主 要業 務(売 上高順 第1位 十第2位 十第3位) (第1位 十第2位 十 第3位) 01234 変化率 と今 後 力 を 入 れ た い 業 務 5 6 一101一

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主 要 業 務 第1位 と第2位 の 関連,そ して ソ フ ト関 連 売 上 高 が70%以 上 か否 か を指 標 と し た調 査 対 象 企 業 の 類 型 化 を試 み る と,次 の 如 くで あ る。 「ソ フ ト開 発 専 業 型 」 「ソ フ ト開 発 転 換 型 」 「ソ フ ト開 発 移 行 途 上 型 」 「ソ フ ト開 発 兼 業 型 」 425社(52.9%)第1,2位 と も ソ フ トウ ェ ア 業 務,売 上 高70%以 上 64社(8.0%)第1位 が ソ フ ト ウ ェ ア 業 務,売 上 高70%以 上 113社(14.1%)第2位 が ソ フ ト ウ ェ ア 業 務,売 上 高70%未 満 40社(5.0%)第1位 か 第2位 の い ず れ か が ソ フ ト ウ ェ ア 業 務,売 上 高70%未 満 資 本 系 列 別 の こ の 企 業 類 型 を み る と,ユ ー ザ ー 系 お よ び 独 立 系 の 子 会 社 ・関 連 会 社 で は 受 託 計 算 や ユ ー ザ ー 先 の シ ス テ ム の 管 理 運 営 受 託 な ど を 中 心 と し た 情 報 処 理 サ ー ビ ス 業 務 の 比 率 が 高 い 。 す な わ ち 「ソ フ ト 開 発 兼 業 型 」 が 多 く,逆 に メ ー カ ー 系 お よ び 独 立 系 は,「 ソ フ ト開 発 専 業 型 」 な い し は 「ソ フ ト開 発 転 換 型 」 が 中 心 と な っ て い る 。 今 後,力 を 入 れ た い 業 務/現 在 の 主 要 業 務 の 変 化 率 を み る と,ユ ー ザ ー 系,独 立 系 の 子 会 社 ・関 連 会 社 と も に ほ ぼ 同 じ比 率 で 「ソ フ ト開 発 転 換 型 」 へ の 脱 皮 を 目指 し て い る 。 ま た,独 立 系 よ り も メ ー カ ー 系 の 方 が 「ソ フ ト開 発 専 業 型 」 へ の 純 化 を 希 求 して い る と 思 わ れ る 。 次 に 今 後,力 を 入 れ た い 業 務(1位,2位,3位 の 合 計)で ス コ ア の 高 い の は,ソ フ ト ・プ ロ ダ ク ト/パ ッ ケ ー ジ ・ ソ フ トの 開 発 ・販 売45.8%,シ ス テ ム ・イ ン テ グ レ ー シ ョ ン ・サ ー ビ ス (SIS)44.9%,応 用 ソ フ ト開 発 の 一 括 受 託40.3%,コ ン サ ル テ ィ ン グ ・サ ー ビ ス(CS)39.9% で あ る 。 し か し,現 在 の 主 要 業 務 と の 対 比 で み る と 増 加 率 の 高 い の はVAN等 の ネ ッ ト ワ ー ク ・ サ ー ビ ス,SIS,CSで あ る 。 逆 に,減 少 率 が 著 し い の は デ ー タ入 力,受 託 計 算 サ ー ビ ス/マ シ ン タ イ ム 販 売,ソ フ ト開 発 の 下 流 工 程 受 託 で あ る 。 ネ ッ トワ ー ク ・サ ー ビ ス 事 業 に 力 を 入 れ た い と す る 企 業 の 現 業 務 内 容 は,受 託 計 算 サ ー ビ ス/ マ シ ン タ イ ム 販 売 を 始 め と し た 情 報 処 理 業 務 と係 わ り を 有 す る も の に 多 い 。 情 報 処 理 サ ー ビ ス 業 務 の 中(現 在 の 主 業 務 を ネ ッ ト ワ ー ク ・サ ー ビ ス とす る 企 業 を 除 い て),ソ フ ト開 発 の 下 流 工 程, 応 用 ソ フ トの 一 括 受 託,SIS等 の ソ フ ト ウ ェ ア 業 務 を 今 後 の 目標 業 務 と す る 企 業 が203%に 上 り, ソ フ トウ ェ ア 開 発 兼 業 な い し は 転 換 型 を 指 向 して い る 。 ま た,ソ フ ト ウ ェ ア 業 務 を 主 と し て き た 企 業 は,ソ フ ト ウ ェ ア 業 内 の よ り付 加 価 値 の 大 き い 業 務 へ の 移 行 指 向(SISやCS,応 用 ソ フ ト の 一 括 受 託,ソ フ ト ・プ ロ ダ ク トの 開 発 ・販 売 〉 が 強 い 。 情 報 サ ー ビ ス 産 業 は,こ れ ま で 技 術 的 に よ り高 度 な 分 野 へ,す な わ ち よ り付 加 価 値 の 高 い そ れ へ と 業 務 内 容 ま た は そ の 目 的 を シ フ トす る こ と に よ っ て 発 展 し た き た が,現 在 も そ の 道 を 辿 っ て い る と い え る 。 現 在 の 主 要 業 務 の 上 位3者 の 企 業 を 比 べ て み る と,資 本 金,従 業 員 数 に よ る 規 模 の 違 い は 大 き い も の で は な い 。 僅 か に 応 用 ソ フ トの 一 括 受 託 が 大 規 模 寄 り に,ソ フ ト ・プ ロ ダ ク トが 小 規 模 寄 り に シ フ ト し て い る 。 売 上 高 で は 応 用 ソ フ トの 一 括 受 託 お よ び 下 流 工 程 受 託 と も に1-5億 円 未 満 に 集 中 し,一 人 当 た り売 上 高 で も 両 者 の 相 違 は ほ と ん ど な い(各980万 円,950万 円)。 ソ フ ト ・プ ロ ダ ク トは1400万 円 と 平 均 の1160万 円 を 上 回 る 。 よ り付 加 価 値 の 高 い 上 流 工 程 を も 含 む 応 用 ソ フ トの 一 括 受 託 と 下 流 工 程 受 託 と の 差 が な い に 等 し い の は 何 故 で あ ろ う か 。 そ れ は 両 者 の 近 接 性 に あ る 。 す な わ ち,主 要 業 務 第1位 を 一 括 受 託 と す る 企 業203社 の 中,主 要 業 務 の 第2位, 第3位 を 下 流 工 程 受 託 と す る 企 業 は,58.6%(119社)を 数 え る 。 同 様 に 第1位 を 下 流 工 程 と す る 企 業240社 の 中,第2位,第3位 を 一 括 受 託 と す る 企 業 は,52.1%(125社)で あ る 。 ソ フ ト開 発 を 主 要 業 務 と す る 企 業442社 の 半 数 以 上 が,何 れ が 売 上 高 が 多 い か は と も か く と し て 一 括 お よ び 下 流 工 程 を と も に 受 託 し て い る 。 た だ,両 者 の 企 業 創 立 年 時,ソ フ ト関 連 業 務 の 開 始 時 期 は, 一102一

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下 流 工 程 受 託 よ り一括 受 託 を主 要 業 務 第1位 とす る企 業 の 方 が 早 く,下 流 工 程 受 託 か ら参 入 し, 企 業 活 動 を続 け る 中 に 技 術 力 を蓄積 し,営 業 力 を高 め て 上 流 工 程 の 受 託 を も獲 得 して い く こ とが 企 業 の 成 長 過 程 とみ え る。 しか し,下 流 工 程 を切 り捨 て て 上 流 工 程 に特 化 し うる 企 業 は多 くは な いo 資 本 系 列 別 に応 用 ソ フ トお よ び基 本 ソ フ ト開 発 の 一 括 受 託 対 下 流 工 程 の比 をみ る と,メ ー カ ー 系77%→ 独 立 系69%→ ユ ー ザ ー系54%→ 独 立 系 の 子 会 社45%の 順 で 主 要 業 務 に占 め る 一括 受 託 の 比 率 が 減 少 し,逆 に下 流 工 程 の 比 率 は,独 立 系 の 子 会 社61%→ 独 立 系60%→ ユ ー ザ ー系52%→ メ ー カ ー 系44%と 逆 に な っ て い る。 そ れ は取 引 系 列(50%以 上 の受 注 元 に よ る類 型 ⑧)か らみ て も,全 体 の 約1/4を 占 め る情 報 処 理 ・ソ フ トウ ェ ア企 業 系 列 で 下 流 工 程 受 託 が2/3に 上 っ て い る。 こ の よ う に,圧 倒 的 に小 規 模 企 業 が 多 い 独 立 系 は,重 層 的下 請 け構 造 の 下 層 を構 成 して い る こ とが わ か る。 3ソ フ ト開 発 従 事者 の編 成 a従 業 員構 成 ソ フ トウ ェ ア産 業 各 社 の 従 業 員構 成 は,従 事 す る職 務 に 関 して 同 質 的 で あ る。 「特 サ ビ 調 査 」 に よ る と,ソ フ トウ ェ ア業 で は全 従 業 員 の76.7%,情 報 処 理 サ ー ビ ス業 で は 同36.2%がSE,プ ロ グ ラマ ー の ソ フ ト開発 従 事 者 で あ る 。 本 調 査 で も ソ フ ト開 発 従 事 者 比 率 が80%以 上 の企 業 は, 全 体 の63.5%を 数 え る(平 均65%)。1企 業 当 た りの 平 均 従 業 員 数 は138人 で あ る。 ソ フ ト開 発 従 事 者 比 率 を主 要 業 務 第1位 と資 本 系 列 別 に み る と,主 要 業 務 は応 用 ソ フ ト,基 本 ソ フ トの 一 括 受 託 で も っ と も高 く,情 報 処 理 サ ー ビス 業 務 を主 とす る 企 業 で 低 下 す る。 後 者 は オペ レ ー タ や キ ー パ ンチ ャ ー の比 率 が 高 い か らで あ るが,前 者 で は 一括 受 託 よ り下 流 工 程 の そ の比 率 が 低 い の は, 「ソ フ ト開発 転 換 型 」 や 「ソ フ ト開発 兼 業 型 」 が よ り多 く含 ま れ て い る か らで あ る 。 資 本 系 列 別 で は 独 立 系,メ ー カ ー 系 企 業,し か も,年 間 売 上 高10億 円 未 満,従 業 員 数100人 未 満,首 都 圏 の 企 業 で そ の 比 率 が 高 い の は,「 ソ フ ト開 発 専 業 型 」 が 多 い た め で あ る 。 反 対 に,年 間 売 上 高20億 円 以 上,従 事 員 数500人 以 上,地 方 で 割 合 が低 下 す るの は,受 託 計 算 等 の 「ソ フ ト 開発 兼 業 型 」 が 多 い こ と に加 え,大 規 模 企 業 ほ ど企 業 内 の 分 業 化 が 進 展 し,管 理 な どの 間 接 部 門 の ス タ ッフ の 比 率 が 増 加 す るか ら と思 われ る 。 次 に ソ フ ト開 発 者(SEお よ び プ ロ グ ラ マ ー)を 職 種 と して 区 別 して い な い企 業 が53.6%と 過 半 数 を 占 め るが,区 別 して い る企 業 は独 立 系,従 業 員 数30-49人 規 模 で 僅 か に高 い だ けで 企 業 属 性 別 に ほ と ん ど差 は み られ な い 。 こ の半 数 を割 るSEと プ ロ グ ラマ ー を区 別 して い る 企 業361社 の 中,SE比 率 が50%を 越 え る 企 業 は32.4%,平 均SE比 率 は43.5%で あ る。 資 本 系 列 で は ユ ー ザ ー 系,メ ー カ ー 系 で,主 要 業 務 第1位 で は応 用 ソ フ ト開 発 の 一 括 受 託,SIS,ソ フ ト ・プ ロ ダ ク トで 高 い 。 基 本 ソ フ トの 一 括 受 託 で低 い の は,後 に見 る よ う に全 工 程 を ワ ンマ ン ・シ ス テ ム に よ る開 発 に負 う と ころ が 大 きい 。 ソ フ ト開 発 従 事 者 に お け る 女 子 比 率 は全 体 で19.1%,SEで12.5%,プ ロ グ ラマ ー で25.6%で あ る 。 産 業 全 体 で 女 子 比 率 お よびSE比 率 は時 と と もに増 加 して きた が,女 子 を吸 収 して 職 種 は プ ロ グ ラマ ー で あ る。 そ れ は 女 子 比 率 の増 加 が 顕 著 に な っ た時 期 が80年 代 の半 ば 以 降 で あ り,か つ 常 に一 定 数 の 結 婚 ・出 産 退 職 希 望 者 が 存 在 し(本 調 査 で は14.5%),ま た後 にみ る よ う に 地 方 の情 報 処 理 系 専 門学 校 卒 が 多 い こ とか ら も今 後 と も上 級 職 種 で は な くプ ロ グ ラマ ーの 女 子 比 率 を 高 め て い く こ とが 予 想 され る。 ユ ー ザ ー 系,プ ロ グ ラマ ー の 需 要 の 大 きい ソ フ ト開 発 の下 流 工 程 一103一

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so 50 40 30 30 40 50 so 70 E・ プログラマー中 の大卒比率(%) 図4SE、 プロ グラマ ー中 の大卒 及 び理 系 大卒比 率 の主要 業務 によ る違 い で 幾 分 そ の 比 率 が 高 く な る が そ れ ほ ど 大 き な 差 は な い 。 従 事 員 の 平 均 年 齢 は27.2才,平 均 勤 続 年 数 は4.6才 で あ り,規 模 の 大 き い 企 業 ほ ど 平 均 年 齢 は 高 く,平 均 勤 続 年 数 ⑨ も長 く な る 。 そ の 他 の 企 業 属 性 に よ る 相 違 は な い 。 ソ フ ト 開 発 従 事 者 の 学 歴 構 成 ⑩ を 調 査 対 象 企 業 平 均 で み る と ,大 卒 お よ び 短 大 ・専 門 学 校 卒 を 合 わ せ て77.6%(SE,プ ロ グ ラ マ ー 内 で は85.8%)に 達 す る 。 男 子 で は 大 卒(44 .9%),女 子 で は 短 大 ・専 門 学 校 卒(53.2%)が 多 い 。 大 卒 以 上 の 占 め る 比 率 は ,年 間 売 上 高20億 円 以 上,従 員 数200人 以 上 の 企 業 で 高 く な る 。 資 本 系 列 別 で は メ ー カ ー 系 次 い で ユ ー ザ ー 系 が 高 く,独 立 系 お よ び そ の 子 会 社 で は 大 卒 比 率20%以 下 の 企 業 が 多 く な る(各39 .1%,35.4%)。 大 卒 比 率 お よ び 大 卒 に 占 め る 理 系 比 率 を 主 要 業 務 別 に 示 し た が(図4) ,C.S.・SIS,工 程 制 御 ・CAD/CAM, 応 用 お よ び 基 本 ソ フ トの 一 括 受 託 な ど で 大 卒 比 率 が 高 く,下 流 工 程,情 報 処 理 サ ー ビ ス で 低 い 。 大 卒 に 占 め る 理 系 比 率 は 平 均 約40%で あ り,CS・SISや 基 本 ソ フ トの 一 括 受 託 は 高 く,応 用 ソ フ トの 一 括 受 託 で は 低 め に シ フ ト し て い る 。 ま た,工 程 制 御 ・CAD/CAMや ソ フ ト ・プ ロ ダ ク ト /パ ッ ケ ー ジ ・ソ フ トで は そ の 比 率 が 上 方(60%以 上)と 下 方(30%以 下)と に 二 極 分 化 し て い る 。 理 系 比 率 が 大 卒 比 率 と 異 な っ て,大 規 模 企 業 は 平 均 値 の40-50%に そ の 中 心 が あ る の に 対 し, 年 間 売 上 高1億 円 未 満,従 業 員 数50人 未 満 の 小 規 模 企 業 で 高 い 。 と く に ソ フ ト ・プ ロ ダ ク ト/ パ ッ ケ ー ジ ・ ソ フ ト は 小 企 業 に 偏 り が み ら れ る6応 用 ソ フ ト開 発 は,対 象 業 務 の 専 門 的 知 識 の 必 要 性 か ら 文 系 大 卒 の 需 要 が 大 き く な っ て い る の に 対 し,基 本 ソ フ ト,工 程 制 御 ・CAD/CAM ,ソ フ ト ・プ ロ ダ ク トの 分 野 で は よ りハ ー ド ウ ェ ア に 対 す る 知 識 ,技 術 を 必 要 と す る た め で な く,こ れ ま で 主 に 工 学 部 や 数 学 専 攻 出 身 者 に よ っ て 開 発 さ れ て き た 伝 統 が 理 系 大 卒 者 の 比 重 を 高 め て い る 。 一104一

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b職 種 等 級 と 階 層 化 051015 20年 全 体 上 級SE 中 級SE 初 級SE 上 級 力 グラマー 中 級 力 グラマー 初 級 力 グラマー A社 資 格 (勤 続 年 数) S1 (10年 以 上) S2 (∼10年) S3 (∼6年) S4 (∼3年) S5 (1∼2年) 図6キ ャ リ ア ・ パ ス(A社) -105一

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(職 種 等 級 と 職 歴 年 数)図5は,調 査 対 象 者 に よ っ て 自 己 申 告 して も ら っ た 職 種 等 級 毎 の 平

均 職 歴 年 数 お よ び 平 均 勤 続 年 数 で あ る 。 企 業 調 査 で は,職 種 と し てSEと プ ロ グ ラ マ ー を 区 別 し

て い な い 企 業 が 半 数 を 越 え て い た た め,職 種 等 級 の 自 己 評 価 に 関 す る 信 頼 性 に 懸 念 が も た れ る 。

し か し,A社 の 資 格 等 級 昇 格 に 要 す る 最 低 年 限 と 比 較 す る と(図6),客 観 的 に 妥 当 で あ る こ と

が わ か る 。 上 級SEは 職 歴 年 数10年 以 上64.5%,中 級SEは 同6年 以 上80.7%,初 級SE,上 級 プ

ロ グ ラ マ ー は 同4年 か ら9年 の 間 に そ れ ぞ れ2/3が,中 級 プ ロ グ ラ マ ー は 同2年 か ら5年 の 間 に 約8割 が 集 中 し,初 級 プ ロ グ ラ マ ー の9割 が 同3年 未 満 で あ る 。 さ て 中 級 プ ロ グ ラ マ ー か ら 初 級SEま で は,職 種 等 級 の 滞 留 期 間 に 幅 が あ る 。 ア プ リ ケ ー シ ョ ン ・ソ フ ト部 門 と 基 本 ソ フ ト部 門 で キ ャ リ ア ・パ ス が 異 な る か ら で あ る 。 メ ー カ ー ・A社 の 基 本 ソ フ ト部 門 で は,プ ロ グ ラ ム 生 産 と プ ロ グ ラ ム 設 計 と は 分 離 さ れ て お ら ず,コ ー デ ィ ン グ か ら 詳 細 設 計,さ ら に 基 本 設 計 ま で 上 級 の 職 種 等 級 に 昇 格 し て い くの に 対 し,ア プ リ ケ ー シ ョ ン ・ソ フ ト部 門 は,複 線 型 パ ス が 採 用 さ れ て お り,入 職2年 間 の ア シ ス タ ン ト ・プ ロ グ ラ マ ー を 経 過 し た 後 は プ ロ グ ラ ム 生 産 者 とSE候 補 生 に 分 離 す る 。 そ の 理 由 は,多 様 な ア プ リ ケ ー シ ョ ン ・ソ フ ト に 対 応 し た 幅 広 い 技 能 を も つ SEの 養 成 に あ る と 説 明 さ れ る 。 他 方 で,ア プ リ ケ ー シ ョ ン ・ソ フ ト分 野 よ り 基 本 ソ フ ト分 野 の 方 が プ ロ グ ラ ミ ン グ 段 階 の よ り複 雑 な 技 能 が 必 要 で あ り,か つ 上 級 の 設 計 に と っ て 下 級 の 設 計 の 経 験 と 技 能 が 役 立 つ と 思 わ れ る 。A社 の キ ャ リ ア ・パ ス で は,ア プ リ ケ ー シ ョ ン 部 門 のS4(2 -3年) ,S3(3-6年)は 各 ア シ ス タ ン トSE,SEで あ る の に 対 し,シ ス テ ム 部 門 の そ れ ら は 各 プ ロ グ ラ マ ー,シ ニ ア ・プ ロ グ ラ マ ー と 呼 ば れ る 。 本 調 査 対 象 者 に は 主 に 開 発 し て い る ソ フ トの 種 類 が 重 複 し て い る 者 も多 い が,開 発 ソ フ ト種 類 別 に ソ フ ト開 発 従 事 者 に 占 め る 中 ・上 級 プ ロ グ ラ マ ー 比 率 を み る と,「 基 本 ソ フ ト」28.2%,「 通 信 ソ フ ト」26.9%お よ び 「シ ス テ ム ・ア プ リ ケ ー シ ョ ン ・ソ フ ト」24.7%が 高 い(ち な み に 「ビ ジ ネ ス ・ア プ リ ケ ー シ ョ ン ・ ソ フ ト」19.8%)。 そ し て こ の 分 野 の プ ロ グ ラ マ ー に は,職 歴 年 数 の 長 い 理 系 大 卒 者(上 級 プ ロ グ ラ マ ー の 平 均 職 歴 年 数6.8年)が 多 く,こ の よ う な 分 野 の 混 在 が 職 種 等 級 内 の 職 歴 年 数 の 幅 を 広 げ て い る と い え よ う(「 基 本 ソ フ ト」 に お け る 上 級 プ ロ グ ラ マ ー の 平 均 職 歴 年 数8.9年)。 職 歴 年 数 に 応 じ て 各 種 等 級 の 中 心 的 年 齢 コ ー ホ ー ト も 自 ず と 決 定 さ れ る 。 上 級SEは35才 以 上, 中 級SEは30-34才 コ ー ホ ー ト,初 級SEお よ び 上 級 プ ロ グ ラ マ ー は25-29才 コ ー ホ ー ト,中 級 プ ロ グ ラ マ ー は29才 以 下,初 級 プ ロ グ ラ マ ー は24才 以 下 に 集 中 し て い る 。 し か し,職 種 等 級 別 学 歴 分 布 は 年 齢 コ ー ホ ー ト別 学 歴 の 偏 在 が 影 響 し て お り,学 歴 に よ る 職 種 等 級 到 達 度 の 相 違 は 見 ら れ な い 。 つ ぎ に 職 種 等 級 と 職 位 の 関 係 を み よ う 。 上 級SEの 約63%が 課 長 以 上 の 管 理 職 に 就 い て お り, 主 任 ク ラ ス 以 上 の 役 職 に 就 く 者 が2/3を 越 え る の が 中 級SE,30-35才 コ ー ホ ー トか ら で あ る 。 初 級SEお よ び 上 級 プ ロ グ ラ マ ー で は 各1/3が 主 任 を 中 心 と し た 役 職 者 で あ る 。 小 規 模 か つ 社 歴 の 浅 い 企 業 が 多 く,企 業 構 成 員 の 平 均 年 令 も 若 い の で 当 然 の こ と な が ら,,課 長 職 以 上 は50人 未 満 の 企 業 に 多 く,そ の43.6%が30-34才 コ ー ホ ー トで あ る 。 す で に 述 べ た よ う に,確 か に こ の コ ー ホ ー トか ら主 任 ク ラ ス 以 上 の 職 位 に 就 く者 が 大 勢 を 占 め る よ う に な る が,そ の 主 要 な 職 位 は 主 任 ク ラ ス で あ る 。 こ れ は,小 規 模 効 果 や 浅 い 社 歴 効 果 に よ る 結 果 と し て の 早 い 昇 進 と は 決 し て い え な い 。 な ぜ,小 規 模 効 果 や 浅 い 社 歴 効 果 が 及 ば な い の か 。 そ の 理 由 と し て,移 動 性 向 と の 関 係 お よ び 専 門 職 志 向 の 影 響 が 考 え ら れ る 。 移 動 性 向 と の 関 連 を 図7か ら 考 え て み る 。 同 一 年 齢 コ ー ホ ー ト内 に お い て15%以 上 の 者 が 占 め る 職 位 と 勤 続 年 数 と の 関 連 が 示 す 通 り,昇 進 に 対 し て 一106一

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勤 続 効 果 の 作 用 が 働 い て い る 。 す な わ ち,同 一 年 齢 コ ー トで も勤 続 年 数 が 長 くな る につ れ,上 級 職位 を 占 め る者 が 増 加 す る。 ソフ ト開 発 従 事 者 の 特 性 の 一 つ と して指 摘 され る高 い移 動 性 向,勤 務 先 移 動 が,小 規 模 効 果 や 浅 い社 歴 効 果 を弱 化 す る働 きを して い る とい え よ う。 また,中 ・上 級 SEに ラ ン ク付 け さ れ る 女 子 は 数 少 な い(17名,8.5%)。 主 任 ク ラ ス 以 上 の 役 職 者 は23名 (11.5%)で あ り,そ の 殆 どが 主 任 ど ま りで あ り,図6に み る35才 以 上 の 主 任 の平 均 勤 続 年 数 が 長 い の は こ の た め で あ る。 平 均 勤 続 年 数 は,職 歴 年 数 が 長 期 化 す る上 級 職 種 に な る に従 って 長 くな って い る。 (職種 等 級 と工 程)職 種 等 級 に よ る工 程 の 分 担 関 係 を 図8に 示 した 。 初 級 プ ロ グ ラ マ ー は コー デ ィ ング,単 体 テ ス ト,中 ・上 級 プ ロ グ ラマ ー は 詳 細 設 計 以 下 ,初 級SEは 基本設計 以下, 中級SEは 概 要 設 計 か ら プ ロ グ ラ ム 設 計,上 級SEは 要 求 定 義 か ら詳 細 設 計 を担 当 し,総 合 運 用 テ ス トは 中 級SEを 中心 に初 級SE,上 ・中級 プ ロ グ ラ マ ー が 分 担 して い る。 確 か に各 職 種 等 級 毎 の と くに主 要 な 職 務 は存 在 す るが,職 種 等 級 に よ る担 当 工 程 の 重 複 が み られ る。 各 職 種 等 級 の 者 が 主 な担 当工 程 と 回答 した50%以 上 の もの の み を図 示 したが,30%以 上 の もの に拡 大 して み る と上 ・中級SEは,要 求 定 義 ・要 求 分 析 か ら結 合 運 用 テ ス トま で の全 工 程,初 級SEお よ び上 ・ 中級 プ ロ グ ラ マ ー は基 本 設 計 以 下 の工 程,初 級 プ ロ グ ラマ ー は詳 細 設 計 以 下 の 工 程 の職 務 に従 事 して お り,重 複 の 度 合 い は 一層 高 くな る 。 担 当工 程 を職 歴 年 数 別 に み る と,詳 細 設 計 で2-3年 以 上,基 本 設 計 で4-5年 以 上,概 要 設 計 で ・ ・年 以 上,要 求 定 義 ・要 求 分 析 で10-14年 以 上 の 職 歴 を もつ 者 に比 率 が 高 く(50%以 上)な る 。 職 種 等 級 別 の 場 合 と同 様,職 歴 年 数10年 以 上 で もコ ー デ ィ ン グ や 単 体 テ ス トを主 要 な 仕 事 に して い る者 もい る。 職 種 等 級 に よ る ソ フ ト開発 ・生 産 の職 務 分 担 の専 門 化,分 業 化 が 進 め られ て い る が,上 級 職 種 ほ ど全 工 程 に わ た る広 範 囲 の 職 務 を担 当 して お り,実 際 の 業 務 遂 行 は, 職 種 等 級 に よ る厳 格 な分 業 関係 に も とつ い て い る わ け でな な い。 ま た 開発 ・生 産工 程 以 外 の業 務 につ い て,コ ンサ ル テ ー シ ョ ン,ソ フ ト技 術 営 業 お よ び 教 育 ・ 研 修 な ど の 講 師 は 上 ・中級SE,シ ス テ ム 運 用 管 理 お よ び デ ー タ保 管 は 中 ・初 級SEの 担 当 者 が 多 い 。 こ れ ら の業 務 担 当 を職 位 別 にみ る と,コ ンサ ル テ ー シ ョ ン,ソ フ ト技 術 営 業 は課 長 以 上, シ ス テ ム運 用 ・保 守,デ ー タ保 管,デ ー タ ・チ ェ ッ ク,通 信 シ ス テ ム 運 用 管 理 は社 員 一 般 が 担 当 す る場 合 が 多 くな る 。 4.労 働 過 程 a仕 事 内 容 表1主 に開 発 して い るソ フ トウェア種 別の 兼務度 基 本 ソ フ ト OSな ど シ ス テ ム ・ア プ リケ ー シ ョ ン ・ソフ ト ビ ジ ネ ス ・ア プ リケ ー シ ョ ン ・ソ フ ト 通 信 ソ フ ト 工 程 制 御 ・ CAD/CAM 等 の ソフ ト ノマッ ケ ー ジ ・ソ フ ト等 n= 全体 11.4 35.3 47.1 10.8 9.2 17.1 964 基 本 ソ フ トOSな ど 100.0 21.8 6.4 18.2 8.2 12.7 110 シ ス テ ム ・ア プ リ ケ ー シ ョ ン ・ソ フ ト 7.1 100.0 32.1 10.9 11.8 11.8 340 ビ ジ ネ ス ・ア プ リ ケ ー シ ョ ン ・ソ フ ト 1.5 24.0 100.0 6.8 4.6 11.9 454 通 信 ソ フ ト 19.2 35.6 29.8 100.0 17.3 15.4 104 工 程 制 御 ・CAD/CAM等 の ソ フ ト 10.1 44.9 23.6 20.2 100.0 24.7 89 パ ッ ケ ー ジ ・ ソ フ ト等 8.5 24.2 32.7 9.7 13.3 100.0 165 ま ず,主 に 開 発 し て い る ソ フ ト種 別 で は,ビ ジ ネ ス ・ア プ リ ケ ー シ ョ ン ・ソ フ ト,次 い で シ ス 1:

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テ ム ・ア プ リ ケ ー シ ョ ン ・ソ フ トが 多 い 。 表1に み る よ う に 単 一 種 の み の ソ フ ト開 発 を 行 っ て い る 調 査 対 象 者 は 少 な い 。 い ず れ を 第 一 の 開 発 ソ フ ト と す る 場 合 で も,兼 務 す る ソ フ ト種 別 で 多 い の は シ ス テ ム ・ア プ リ ケ ー シ ョ ン ・ソ フ トそ し て ビ ジ ネ ス ・ア プ リ ケ ー シ ョ ン ・ ソ フ トで あ る 。 た だ 基 本 ソ フ ト は ビ ジ ネ ス ・ア プ リ ケ ー シ ョ ン ・ソ フ ト と の 兼 務 度 は 無 い に 等 し く 通 信 ソ フ ト と の 兼 務 度 は 高 い もの の, 他 の 種 別 と比 べ る と 兼 務 の 度 合 い は ビ ジ ネ ス ・ア プ リケ ー シ ョ ン ・ ソ フ ト に 次 い で 低 い 。 逆 に 兼 務 度 の 高 い の は,工 程 制 御 ・CAD/CAMそ し て 通 信 ソ フ トで あ る 。 ソ フ ト種 別 の 兼 務 度 を 職 種 等 級 別 に み る と(1人 当 た りの 平 均 開 発 ソ フ ト種 別 数),

全 体 上 級SE中 級SE初 級SE上 級 プ ロ 中 級 プ ロ 初 級 プ ロ

1.40-1.541.511.401.401.251.00 で あ り,SE平 均 は1.47,プ ロ グ ラ マ ー の そ れ は1.17と な り 上 級 職 種 に い く に 従 っ て 手 が け る ソ フ トの 種 類 は 多 く な る 。 学 歴 に よ る ソ フ ト種 別 で は,い ず れ の 学 歴 カ テ ゴ リ ー も ビ ジ ネ ス ・ア プ リ ケ ー シ ョ ン ・ソ フ ト が 第 一 位 を 占 め る が,中 で も 文 系 大 卒 の こ の 種 別 へ の 集 中 が 著 し く(57.1%),理 系 大 卒 は 工 程 制 御 ・CAD/CAMや 通 信 ソ フ トの 比 重 が 他 の 学 歴 に 比 べ て 高 い 。 図9職 種 等 級別 開発 ソ フ ト本数 こ れ ま で に 開 発 に 係 わ っ た ソ フ ト本 数 は,全 体 で41本 以 上 と10本 以 下 に 二 分 割 し て い る 。 職 種

等 級 別 に み る と(図9),41本 以 上 は 上 級SEで 約4割 強,中 級SEで3割 強,初 級SEお よ び 上

級 プ ロ グ ラ マ ー で 約1/4と な る 。 中 ・初 級 プ ロ グ ラ マ ー の 半 数 以 上 が10本 未 満 で あ る 。 職 歴 年 数 別 平 均 本 数 は 次 の 通 りで あ る 。 全 体1年 以 下2-3年4-5年6-9年10-14年15-19年20年 以 上 20.84.914.220.726.131.234.240.8 職 歴 が 長 く な る に し た が っ て,職 歴 年 数1年 当 た りの 本 数 が 少 な く な る 。 職 歴5年 未 満 で は 約5 -6本 で あ る が,15年 以 上 に な る と約2本 の 勘 定 に な る 。 モ デ ュ ー ル の 一 部 を 担 当 す る プ ロ グ ラ ミ ン グ 工 程 と設 計 ・開 発 の 全 体 を 通 して 参 加 す る こ と に な るSEと で は こ の よ う な 相 違 が 生 ま れ 一 一109一

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る 。 同 じ こ と が 企 業 の 主 な 業 務 の 一 括 受 託 と 下 流 工 程 と の 比 較 に お い て も い え る だ ろ う 。 前 者 の 平 均 本 数 は28.8に 対 し 後 者 の そ れ は37.5で あ る 。 ソ フ ト開 発 従 事 者 の 本 数 は 職 歴 年 数 が 増 加 す る こ と に よ っ て 増 え る が,各 種 ッ ー ル の 導 入 や 標 準 化 が 図 ら れ て い る 下 流 工 程 に 比 べ,上 流 工 程 は よ り複 雑 で 仕 様 変 更 が 多 く,し た が っ て 時 間 を 要 す る た め に こ の よ う な 本 数 の 差 と な っ て い る 。 ま た,受 注 元 別 に よ る そ の 平 均 は,ソ フ ト ・プ ロ ダ ク ト/パ ッ ケ ー ジ ・ソ フ ト(16.4)が ユ ー ザ ー 系(33.3),ソ フ ト ・ハ ウ ス 系(31.5)の 半 分 で あ る 。 図10職 種 等級別 開発 ソフ トの規 模 ・参加 人 員 開 発 ソ フ トや プ ロ ジ ェ ク ト ・チ ー ム の 規 模 に よ っ て 経 験 した 本 数 は 大 き く異 な る 。 現 在,従 事 し て い る ソ フ ト開 発 の 規 模 を ス テ ッ プ 数 ⑪ と参 加 人 員 に よ っ て 回 答 して も ら っ た 結 果 が 図10で あ る 。 全 体 で は30Kス テ ッ プ 未 満 と50-99Kス テ ッ プ に 山 が あ り,参 加 人 員 の 中 心 は10人 未 満 で あ る 。 職 種 等 級 別 で は,SEが50-199Kス テ ッ プ 帯 に,プ ロ グ ラ マ ー が30Kス テ ッ プ 未 満 帯 に い る 者 が 多 い 。 ス テ ッ プ 数 の 違 い に 応 じ て 参 加 人 員 もSEの 方 が プ ロ グ ラ マ ー よ り も多 く な っ て い る 。 企 業 の 主 な 業 務 の 一 括 受 託 と 下 流 工 程 別 で は,参 加 人 員 に よ る 差 は み ら れ な か っ た が,ス テ ッ プ 数 は 下 流 工 程 の 方 が よ り小 規 模 に 片 寄 っ て い る 。 後 に み る よ う に,4-5人 の メ ン バ ー+リ ー ダ ー が1人 ・月 当 た り700-1Kス テ ッ プ 数 の 業 務 を 約7ヶ 月 続 け る の が プ ロ ジ ェ ク ト ・チ ー ム の 最 小 単 位 で あ る 。 よ り大 き な プ ロ ジ ェ ク トは こ の 最 小 単 位 を 重 層 的 に 組 み 合 わ せ る 。 し た が っ て 下 流 工 程 ほ ど 全 体 の 業 務 が 分 化 さ れ て い る た め,従 事 し て い る ソ フ ト開 発 の 規 模 を 最 小 単 位 で 測 る傾 向 に あ る 。 プ ロ ジ ェ ク ト ・チ ー ム の 役 割 と し て リ ー ダ ー(プ ロ ジ ェ ク ト全 体 の 責 任 者),一 部 の モ デ ュ ー ル の 責 任 者 お よ び 単 な る メ ン バ ー の 三 つ の 何 れ か を 選 ん で も ら っ た(図11)。 本 調 査 対 象 者 は こ の 三 つ の 役 割 に ほ ぼ 三 分 割 さ れ て い る が,中 で も 単 な る メ ン バ ー が も っ と も 少 な い 。 調 査 サ ン プ 一110一

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ル に偏 りが あ るた め で あ ろ う か 。 職 種 等 級 別 で は,リ ー ダ ー に は 上 ・中級SEが,モ ジ ュ ー ル の 責任 者 に は 中 級 プ ロ グ ラマ ー以 上 の 者 が 就 き,単 な る メ ンバ ー と して の 参 加 は初 級 プ ロ グ ラ マ ー の 大 半 と 中級 プ ロ グ ラ マ ー の約4割,そ して 上 級 プ ロ グ ラマ ー お よ び初 級SEの 各2割 で あ る。 さ らに,現 在 の 主 な 仕 事 別 で み る と(図8),リ ー ダ ー は主 に設 計 工 程 を,モ デ ュ ー ル の 責 任 者 は設 計 全 体 をモ デ ュ ー ル に分 割 す る工 程 で あ る詳 細 設 計 と そ れ の 以 下 の 工 程 を担 当 し,プ ロ グ ラ ミン グ工 程 担 当者 が メ ンバ ー と して の 参 加 者 で あ る こ とが わ か る 。 プ ロ ジ ェ ク トの 規 模 に大 き く 左 右 され るが,全 体 を細 分 割 して 開 発 が 行 わ れ て い る今 日,メ ンバ ーの 各 人 が責 任 あ る役 割 を負 う よ うに な り,単 な る メ ン バ ー が か え っ て少 数 者 と化 して い る 。 b知 識 ・技 能 ・技 術 (得 意 な 領 域 と 必 要 な 領 域 の 知 識 ・技 能 ・技 術)ま ず 得 意 な(精 通 し て い る)領 域 と今 の 仕 事 を 続 け て い く上 で 更 に 向 上 が 必 要 な 領 域 の 知 識 ・技 能 ・技 術 を 検 討 し よ う(複 数 回 答)。 現 在, 得 意 と す る 領 域 の 主 た る 「特 定 プ ロ グ ラ ム 言 語 」37%,「 プ ロ グ ラ ム 設 計 」28%,「 ユ ー ザ ー の 業 務 処 理 内 容 」24%は,今 後,向 上 を 必 要 と す る 領 域 で あ る 「シ ス テ ム 分 析,設 計 技 法 」50%, 「ユ ー ザ ー の 業 務 処 理 内 容 」45% ,「 通 信 シ ス テ ム 」34%へ と シ フ ト し て い る 。 同 じ く得 意 な 言 語 か ら 必 要 な そ れ へ の シ フ ト は,「COBOL」40%か ら 「C言 語 」62%⑫ で あ る 。 得 意 お よ び 必 要 な 領 域 を 「SE分 野 」(ユ ー ザ ー の 業 務 処 理,ソ フ トの 品 質 管 理,顧 客 の 要 求 定 義 サ ポ ー ト,シ ス テ ム 分 析 ・設 計 技 法,ソ フ ト受 託 の 営 業),「SE一 プ ロ グ ラ マ ー 共 通 分 野 」(通 信 シ ス テ ム,OS,デ ー タ ベ ー ス),「 プ ロ ・ プ ロ グ ラ ミ ン グ 分 野 」(コ ン ピ ュ ー タ の ハ ー ド ウ ェ ア, グ ラ フ ィ ッ ク ・シ ス テ ム,プ ロ グ ラ ム 設 計 技 法),「 プ ロ グ ラ マ ー 分 野 」(特 定 プ ロ グ ラ ム 言 語, テ ス ト技 法 ・デ バ ッ グ 技 法)の4分 野 に 区 分 し,職 種 等 級 別 に こ の4類 型 を み た の が 図12で あ る 。 「プ ロ ・プ ロ グ ラ ミ ン グ 分 野 」 はSEお よ び プ ロ グ ラ マ ー に 共 通 す る 分 野 で は あ る が,よ り プ ロ グ ラ マ ー に 求 め ら れ る 分 野 で あ る 。 ま たSEと プ ロ グ ラ マ ー で 必 要 と す る 内 容 が 異 な る 領 域 も あ る 。 た と え ば グ ラ フ ィ ッ ク ・シ ス テ ム はSEに は そ の 機 能 が,プ ロ グ ラ マ ー に は そ の 扱 い 方 が, デ ー タ ・ベ ー ス はSEに は デ ー タ を 蓄 え る 方 法 が,プ ロ グ ラ マ ー に は デ ー タ を 引 き 出 す 技 法 が 要 求 さ れ る 。 「SE分 野 」 を 得 意 で あ る と 自 認 し て い る の は,中 ・上 級SEで あ り,「 プ ロ グ ラ ァ ー

分 野 」 の そ れ は 初 級 プ ロ グ ラ マ ー と 上 級SE以 外 の 者 で あ る 。 「SE分 野 」 を 得 意 と す るSE,「 プ

ロ グ ラ マ ー 分 野 」 を得 意 と す る プ ロ グ ラ マ ー と も に ま だ ま だ 向 上 が 必 要 と 考 え て い る 者 が 多 い 。

初 級SEは 「SE分 野 」 を 得 意 とす る 者 よ り も 「プ ロ グ ラ マ ー 分 野 」 を 得 意 と す る 者 の 方 が 多 く,

(16)

項 目数

現在得意 な分野 〕

今後必要 と考え られ る分野〕

図12職 種等 級別 得意 な分 野 と必 要 な分野

項 目数

か つ 向 上 を 必 要 とす る 比 率 も60%近 く あ る 。 初 級SE,初 級 プ ロ グ ラ マ ー は ,各 々 の 職 種 の ト レ イ ニ ー で あ り,か つ 前 者 は 未 だ プ ロ グ ラ マ ー と し て の 仕 事 の 分 担 が 大 き い こ とが こ こ か ら も 明 か で あ る 。 職 種 等 級 に 関 わ り な く 「SE分 野 」 お よ び ハ ー ド ・シ ス テ ム 領 域 が 更 に 向 上 が 必 要 で あ る と 考 え ら れ て い る 。 ま た,上 級 プ ロ グ ラ マ ー は 初 級SEと 比 べ て,「SE分 野 」 を 除 く 他 の 分 野 で 得 意 と す る 比 率 が 高 い 。 既 述 の 通 り,ア プ リ ケ ー シ ョ ン 分 野 のSEと シ ス テ ム ズ ・プ ロ グ ラ マ ー の 違 い で あ る 。 そ れ は,主 に 開 発 し て い る ソ フ ト ウ ェ ア の 種 類 別 に 検 討 す る と 明 白 に な る 。 ソ フ ト ウ ェ ア の 特 性 に 応 じ て 現 在 の 得 意 領 域 も 異 な る か ら で あ る 。 基 本 ソ フ ト,通 信 ソ フ ト,CAD/ CAMお よ び 工 程 制 御 で は 「SE分 野 」 を 除 く他 の 分 野 で ス コ ア が 高 く,ビ ジ ネ ス ・ ア プ リ ケ ー シ ョ ン ・ソ フ トや パ ッ ケ ー ジ ・ ソ フ トで は 「SE分 野 」 が,シ ス テ ム ・ア プ リ ケ ー シ ョ ン ・ソ フ トで は 「プ ロ グ ラ マ ー 分 野 」 が 上 回 っ て い る 。 向 上 を 必 要 とす る 領 域 で は,職 種 等 級 別 の 場 合 と 同 様 に い ず れ の 分 野 に お い て も 「SE」,ハ ー ド ・シ ス テ ム の ス コ ア が 高 く な っ て い る 。 期 待 さ れ る 優 秀 なSEに は,「 シ ス テ ム 分 析,設 計 技 法 」 や 「ユ ー ザ ー の 業 務 処 理 内 容 」 の 技 能 や 知 識 だ け で な く,ハ ー ドに 対 す る 理 解 や 通 信 シ ス テ ム,OSな ど の 知 識,技 術 が 求 め ら れ る 。 学 歴 別 で は,文 系 大 卒 は プ ロ グ ラ ム 設 計 技 法27.6%,理 系 大 卒 は シ ス テ ム 分 析 ・設 計 技 法 29.7%,専 門 学 校 卒,高 卒 は 特 定 プ ロ グ ラ ム 言 語(各41 .8%,38.9%)を 各 々 得 意 と し て い る 。 前 二 者 の 違 い は 調 査 対 象 者 の 年 令,職 歴 年 数 の 違 い に 起 因 す る と こ ろ が 大 き い と 考 え ら れ る 。 一112一

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x o'一,一 、 "、 ' x正難 ,," 、' 、,' ・本 調 査 結 果 x花 岡 菖rシ ステム・エンジニァ と 管 理 』P54 0 102030405060708090100% プ ロ グ ラ マ ー 図13SE、 プ ロ グ ラ マ ー に 求 め ら れ る資 質 、 能 力 (ソ フ ト開発 従 事 者 に必 要 な資 質 ・能 力)11の 要 素(資 質 ・能 力)の 中,ソ フ ト開 発 に 従 事 す る 上 で 重 要 で あ る と回 答(複 数 回 答)さ れ た もの をSE,プ ロ グ ラ マ ー 別 に 図示 した(図13)。 縦 軸 にSEを,横 軸 に プ ロ グ ラマ ー を と り,各 々 が と くに 重 要 と回 答 した もの合 計 で あ る(回 答 は3つ まで)。 同 図 に は(財)日 本 情 報 処 理 開発 協 会 情 報 処 理 研 修 セ ン ター調 査 に よる 使 用 者 側 が 求 め る そ れ も示 した 。 調 査,集 計 方 法 が 同 じで は な い の で 単 純 比 較(ス コ ア の 違 い)は で きな い が,使 用 者 がSE,プ ロ グ ラマ ー に必 要 と考 え る要 素 と当 事 者 が 重 要 と思 う要 素 に は 各 々 上位 の もの に相 違 は な い よ う だ。 SEは 「責 任 感 」,上 ・中 級 プ ロ グ ラ マ ー は 「柔 軟 性 」,初 級 プ ロ グ ラ マ ー は 「正確 性 」 が そ れ ぞ れ 第 一位 で あ る 。 ま た,職 種 等 級 の 上 位 の 者 ほ ど重 要 と考 え る要 素 は,「協 調性」,「論理性」 お よ び 「表 現 力 」 で あ る。 前 者 は上 級 職 種 に な る ほ ど組 織 上 ,仕 事遂 行上 の両面 で管 理的立場 に たつ 者 が 増 加 し,す ぐ後 に み る よ うに 業 務 に お け る人 との コ ミュ ニ ケ ー シ ョン活 動 の比 重 が 高 く な る か らで あ る。 後 二 者 の 「論 理 性 」,厂表 現 力 」 は仕 事 内容(得 意 な領 域 の 「要 求 定 義 」,厂 シス テ ム 分 析 ・設 計 」 で ス コ ア が 高 い)に よ っ て 規 定 され る 。 逆 に,下 位 職 種 の 者 ほ ど多 い 要 素 は 「正 確 性 」 と 厂忍 耐 力 」 で あ る。 こ れ は下 位 職 種 の 日常 業 務 が,か な りル ーテ ィ ン化 さ れ神 経 の 集 中 を要 す る 詳 細 な側 面 を 有 して い る た め と考 え ら れ る 。SEよ りプ ロ グ ラマ ー の方 が 重 要 と考 え て い る 「柔 軟 性 」 も,同 様 に 理 解 し う る だ ろ う。 また ,使 用者が 求 める 「創 造性(独 創 性)」 は,SE自 身 に は 「体 力 」 ほ ど必 要 と考 え ら れ て は い な い 。 か つ て 長 時 間労 働,夜 間労 働 が 問 題 と な っ て い た 頃,「SEは 力 仕 事 で あ る」,「体 力 が 勝 負 だ」 と言 わ れ て い た状 況 が 残 存 して い る こ との 証 で あ る の か 。 一113一

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中 級SE 9H13M 初 級SE 9H12M 8H53M 8}48M 8飼39M

8H59M 一114一

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c時 間 に よ る 業 務 の 配 分 ソ フ ト開 発 従 事 者 は,平 日1日 の 全 勤 務 時 間 を い か な る 業 務 に 配 分 し て い る の だ ろ う か 。 「社 内 の 会 議 ・打 ち 合 わ せ ・ ミ ー テ ィ ン グ 」,「 顧 客 等 社 外 の 人 と の 会 議 ・打 ち 合 わ せ ・ ミ ー テ ィ ン グ 」,「 電 話 連 絡 等 」,「事 務 ・業 務 処 理 」,そ の う ち 「デ ィ ス プ レ ー に 向 か っ て い る 時 間 」,「 補 助 業 務 ・休 憩 ・そ の 他(後 片 付 け ・コ ピ ー ・生 活 行 動 等)」 の6領 域 に 配 分(10分 刻 み)し て も ら っ た 。 そ の 平 均 を 職 種 等 級 別 に 示 し た の が 図14で あ る 。 全 体 の 「事 務 ・業 務 処 理 」 は 全 勤 務 時 間 の64.8%,「 デ ィ ス プ レ ー に 向 か っ て い る 時 問 」 は そ の 中 の48.7%で あ り,一 般 に 想 像 さ れ る よ う にVDT業 務 時 間 は 長 く な い 。 初 級 プ ロ グ ラ マ ー に し て も全 勤 務 時 問 の4割 を 占 め る に す ぎ ず,上 級SEは 同2割 で あ る 。 「事 務 ・業 務 処 理 」 お よ び 「デ ィ ス プ レ ー に 向 か っ て い る 時 間 」 は 職 種 等 級 が 上 が る に つ れ て 短 く な り,そ の 分,社 内 外 の 人 々 と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 時 問 が 長 く な る 。 と く に 社 外 の 人 と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に 時 間 が さ か れ る の は,企 業 規 模 別 で は29人 以 下 と500人 以 上 の 企 業 で 多 く な る 。 そ れ は,ソ フ ト開 発 業 務 の 受 注 先,受 注 元 と し て の 性 格 が 外 部 と の 接 触 を 増 や し て い る と思 わ れ る 。 職 位 別 で は,課 長,係 長 が 長 い 。 sl 会議 ・打合せ ・ミ騨ティンダ

田嚇

↓ 駆

鞴 ・

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課長

ソフ ト開発者

479分lll灘;1韃;1

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ホワ仆 カラー一 般 1-.冒冒-冨1冨 丁弓P冒 響層響層1冒 冒1,層冒胃7

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ソフ ト開発者

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蓑;62;1;萋 ;羹;6 ホワ仆 カラー一 般

569鑼;1糶;;;ll鯵

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主任

ソフ ト開発者

490分....:12a ≡≡≡1蕘≡1≡黼  開. ;;1;;;71、;萋 萋;6

社員一般

ソ フ ト開 発 者 罎 ≡≡1≡≡≡1≡≡

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韮蕘16 零1ホ ワイトカラ。一 般 は 、 会 議 と 面 談 、 対 話 の 合 計 #2ホ ワイトカラー一 般 は 、 係 長 と 主 任 の 合 計 註⑬ 図151日 の 業 務 配 分(職 位 別) 1日 の勤 務 時 間 内 の 業 務 配 分 の特 徴 を考 え るた め に,わ が国の1000人 以上規模企業 の一般ホ ワ イ ト ・カ ラ ー(職 位 別)と 比 較 して み よ う(図15)。 ホ ワ イ ト ・カ ラ ー一 般 の 業 務 に 占 め る 会 議,面 談 ・対 話 の 比 率 が 高 い の に対 し,ソ フ ト開発従事 者 の 業 務 は,管 理 的職 位 にあ る者 の 方 が 社 員 一 般 よ り も人 との コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ンの 時 間 が よ り 長 い とは い え,い ず れ の職 位 に お い て も 厂事 務 ・業 務 処 理 」 時 間 に 集 中 し て い る。 剣 持 一 巳 が 「事 務 労 働 の 分 析 ⑭」 で 掲 げ て い る 日米 の オ フ ィス の 仕 事 に関 す る デ ー タで は ,日 本 の 技 術 者 お よび ス タ ッフ が 費 や す 「事 務 ・業 務 処 理 」 時 間 は い ず れ も50%弱 で 変 わ りは ない 。 対 して ア メ リ カ の技 術 者 の 「事 務 ・業 務 処 理 」 時 間 は ス タ ッ フの そ れ の2倍(22%)で あ るが ,会 議 と対 話の 合 計 が い ず れ も約65%と な って い る。 ソフ ト開 発 従 事 者 の 「事 務 ・業 務 処 理 」 時 間 の 集 中 は,技 術 的ない しは専 門的職種で あるこ と 一115一

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が 原 因 で あ る の だ ろ う か 。 そ こ で フ ラ ン ス の 設 計 エ ン ジ ニ ア の 場 合 を み よ う⑮。A社(鋼 管 メ ー カ ー)・ 技 術 サ ー ビ ス 部 の 設 計 エ ン ジ ニ ア の1日 の 技 術 的 業 務 時 間 の 割 合 は43%で あ る の に 対 し,B社(通 信 機 メ ー カ ー)・ シ ミ ュ レ ー タ ー 部 の そ れ は64%で あ る 。s.ク ロ ー フ ォ ー ド は,そ の 理 由 と し てB社 はA 社 に 比 べ 利 用 技 術 と 製 品 の 変 化 が 激 し く,そ れ 故 に 技 術 的 に 多 様 で 変 化 に 富 ん だ 問 題 の 解 決 と 処 理 が 問 わ れ る こ と。 プ ロ ジ ェ ク ト ・チ ー ム 方 式 に よ る 業 務 遂 行 故 に,部 内 外 の 折 衝 を 引 き受 け る プ ロ ジ ェ ク ト ・コ ー デ ィ ネ ー タ ー が 存 在 し,そ の 他 の 者 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン活 動 を 軽 減 し て い る こ と を 挙 げ て い る 。 さ ら にB社 の エ ン ジ ニ ア に は ソ フ ト 開 発 者 も 含 ま れ て お り,か れ ら は ハ ー ド ウ ェ ア の エ ン ジ ニ ア に 比 べ 技 術 的 業 務 に 特 化 し て い る と 指 摘 し て い る 。 ソ フ ト開 発 従 事 者 の 厂事 務 ・業 務 処 理 」 時 間 へ の 集 中 は,ソ フ ト開 発 と い う 業 務 内 容 お よ び プ ロ ジ ェ ク ト ・チ ー ム 方 式 に よ る 業 務 遂 行 ・管 理 方 法 に よ る と こ ろ が 大 き い 。 端 末 と の 対 面 時 間 が そ れ ほ ど長 く は な い と は い え,孤 独 で 孤 立 し た 仕 事 内 容 で あ る こ と が 分 か る 。

5組

織構造

aソ フ ト開 発 チ ー ム 官 僚 主 義 化 を 回 避 し,企 業 組 織 の 動 態 化,活 性 化 を求 め て課 制 の 廃 止 → プ ロ ジ ェ ク ト ・チ ー ム 方 式 → マ ト リ ッ クス 組 織 の採 用 が 産 業,業 種 を 問 わ ず 進 展 して い る。 プ ロ ジ ェ ク ト ・チ ー ム方 式 は,特 定 の 課 題 解 決 に従 事 す る,非 反復 性 の 開発 ・革 新 の課 題 に取 り組 む,専 門分 野 ま た は担 当 業 務 の異 な る メ ンバ ー に よ って 構 成 され る非 定 常 的 組 織,目 標 の 達 成 に よ って 解 散 す る一 時 的 組 織 を特 徴 と す る⑯。 これ ら の プ ロ ジ ェ ク ト ・チ ー ム方 式 の 特 徴 は,一 品受 注 生 産 が 過 半 数 を 占 め る わ が 国 の ソ フ ト 開発 に は適 合 的 で あ ろ う。 確 か に,ソ フ ト開 発 は,受 注 し た ソ フ トウ ェ ア 毎 に プ ロ ジ ェ ク ト ・ チ ー ム を編 成 して 行 わ れ る のが 通 常 で あ る。 プ ロ ジ ェ ク ト ・チ ー ム方 式 に対 して,設 計,プ ロ グ ラ ミ ン グ お よ び テ ス トの工 程 を 分 業 化 した 組 織 管 理 に 基 づ く工 場 化 方 式 も欧 米 や わが 国 の メ ー カ ー 企 業 を 中 心 に採 用 され て きた 。 よ っ て メ ー カ ー の 地 方 展 開 の 多 くは,プ ロ グ ラ ミン グ 工 程 を 地 方 の 事 業 所 に移 転 し,事 業 所 の 工 程 特 化 化 を 図 ろ う と した もの で あ る。 と く に地 方 の事 業 所 を 中 心 に した 担 当工 程 の 専 門化 が 進 ん で い る が,一 事 業 所 内 の組 織 上 の工 程 別 編 成(部 課 単 位)は, 今 日の よ う にOJTが 軸 に な る 教 育 ・訓 練 方 式 で は,よ り上 級 の ソ フ ト開 発 従 事 者 に 育 成 して い くた め に は不 都 合 で あ る こ とが 内 外 で 指 摘 さ れ て い る⑰。SE,と プ ロ グ ラマ ー を別 々 の 部 課 に 配 属 さ れ る と各 々 の 分 業 化 は促 進 さ れ る が,相 互 の コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ンは 成 立 しに く くな る か らで あ る 。 チ ー ム を構 成 す るSE,プ ロ グ ラ マ ー が 同 一 の部 課 に所 属 して い る ケ ー スが,調 査 対 象 企 業 の 半 数 に 達 す る 。 プ ロ ジ ェ ク ト ・チ ー ム対 応 型 の 開 発 ソ フ ト種 別 に沿 った 組 織 構 造 とい え る だ ろ う。 聞 き取 り調 査 で は,課 編 成 の基 軸 を業 種(金 融,流 通,自 治 体 な ど)別 に して い る企 業 が 多 か っ た 。 プ ロ ジ ェ ク トに よ って 異 な る ケ ー スが1/3強,そ の都 度 横 断 的 に あ ち ら こち ら の部 課 か ら 召 集 され る の は1割 に過 ぎ な い 。 後 二 者 で は,SEお よび プ ロ グ ラ マ ーが 各 々 別 個 の 組 織 単 位 に 分属 して い る の か否 か は定 か で は な い。 企 業 規 模 別 で は,そ の 都 度 い ろ い ろ な部 課 か ら召 集 す る ケ ー ス に小 規 模 企 業 が 多 いが,同 一 の 部 課 に所 属 は100-200人 未 満 の企 業 で 多 くな る。 主 要 業 務 第1位 別 に み る と,基 本 ソフ ト開発, ソ フ ト ・プ ロ ダ ク ト,工 程 制 御 ・CAD/CAM,情 報 処 理 サ ー ビ ス は 同 一 部 課 に所 属 が 平 均 よ り ノ 一116一

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多 く,CS・SIS,応 用 ソ フ ト開 発,下 流 工 程 は プ ロ ジ ェ ク トに よ る が 多 く な る 。 開 発 ソ フ トの 規 模 別 で は,29Kス テ ッ プ 以 下 と200Kス テ ッ プ 以 上 で 同 一 部 課 に 所 属 が 多 く な り,そ の 間 の30-199Kス テ ッ プ で プ ロ ジ ェ ク トに よ る が 多 く な る 。 ま た プ ロ ジ ェ ク ト参 加 人 数 別 で は,7人 以 下 で 同 一 部 課 に 所 属 が,15人 以 下 で プ ロ ジ ェ ク トに よ る が 多 く な る 。 資 本 系 列 別 で は メ ー カ ー 系 が 圧 倒 的 に 同 一 部 課 に 所 属 が 多 く な る 。 大 手 メ ー カ ー の シ ス テ ム ・ ソ フ ト部 門 で はSE,プ ロ グ ラ マ ご を 同 一 部 課 に 配 属 し て い る が,ア プ リ ケ ー シ ョ ン 部 門 で は 両 者 を 分 離 し て い る 。 し か し,本 調 査 対 象 企 業 に お け る 同 一 部 課 に 所 属 か プ ロ ジ ェ ク ト に よ る か の 違 い は,受 注 ソ フ トの 規 模 が 一 定 し て い た り,組 織 管 理 が 安 定 し て い る こ と に 起 因 し て い る と 思 ` わ れ る 。 ソ フ ト開 発 チ ー ム が 手 が け て い る 開 発 業 務 の 平 均 像 は, a.開 発 ソ フ トウ ェ ア の 規 模:50-100Kス テ ッ プ 数 が 中 心 。 メ ー カ ー 系,ユ ー ザ ー 系,ま た , 従 業 員 数 の 多 い 企 業 ほ ど 大 規 模 な ソ フ ト開 発 が 増 加 す る 。 b.開 発 期 間:6-8ヶ 月(平 均7.6ヶ 月)を 中 心 に,最 小1ヶ 月 か ら3年 ま で の 幅 を もつ 。 大 都 市 の 大 規 模 な 開 発 を 手 が け て い る 企 業 は,そ の 期 間 が 長 く な る 。 c .チ ー ム 編 成:チ ー ム の 構 成 人 員 は4-5人,そ の リ ー ダ ー と な るSEの 職 歴 年 数 に は 幅 が あ り,5-14年(平 均8。2年)が 多 い(図16参 照)。 〔チーム・メンバー(SE+カ グラマー)数 〕

開発期間〕

〔チーム・リーダーの 経 験 年 数 〕 図16ソ フ ト開発業務 の平 均像 一117一

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以 上 を 総 合 す る と,上 級 プ ロ グ ラ マ ー ま た は 初 級SEを リ ー ダ ー と し た4-5人 が チ ー ム を 組 み,1人 ・月 当 た り1Kス テ ッ プ 数 の 開 発 業 務 が 平 均7ヶ 月 強 に わ た る 。 よ り 大 規 模,複 雑 な プ ロ グ ラ ム は,こ の 最 小 単 位 を い く つ か 並 列 化 し,さ ら に そ れ を 階 層 化 し て い く 方 法 が と ら れ る 。 聞 き 取 り調 査 に よ る と,リ ー ダ ー は 複 数 の プ ロ ジ ェ ク トに 参 加 す る が,チ ー ム ・メ ン バ ー に は 仕 事 の か け も ち が な い の が 通 常 で あ る 。 しか し,開 発 の 終 わ っ た ソ フ ト ウ ェ ア の 保 守 ・運 用 を や り な が ら 新 し い ソ フ ト開 発 チ ー ム に 参 加 す る 場 合 も 多 い 。 b組 織 内 分 業化 とSEの 専 門 化 63診 術め管理部門(平均4励ゆ 均149 図17組 織 の分 業化 の現状 ソ フ ト開 発 工 程 に お け るSE,プ ロ グ ラ マ ー と の垂 直 的分 業 の 組 織 化 は,大 手 メ ー カ ー の よ う に は 進 展 して い な い 。 組 織 内 の 開発 工 程 周 辺 の業 務 別 分 業 化 は どの 程 度 す す んで い る の だ ろ うか 。 図17に み る よ う に,営 業 部 門 や ソ フ ト開 発 技 術 の 管 理 部 門(生 産 性 向上 の た め の技 術 部 門)を 専 門 的 に担 当 す る 部 署 が 設 置 され て い る 企 業 の 割 合 は 多 い が,テ ス ト部 門 に 関 して は500人 以 上 企 業 の み が3割 で あ り,そ れ 以 外 で は よ うや くそ の 半 分 に達 して い る の み で あ る。 営 業 部 門 の独 立 化 は,営 業 力 の 差 が 企 業 業 績 に反 映 す る と思 わ れ る独 立 系 や そ の 子 会 社,受 託 計 算 サ ー ビス, SIS,ソ フ ト ・プ ロ ダ ク ト/パ ッケ ー ジ ・ソ フ ト,下 流 工 程 で 多 い 。 ソ フ ト開 発 技 術 の 管 理 部 門 は,メ ー カ ー系,基 本 ソ フ トで そ の 比 率 が 高 くな る 。 本 調 査 に4年 先 だ っ て 実 施 され た 東 大 調 査 ⑱ と比 較 す る と ソ フ ト開 発 技 術 の 管 理 部 門 は どの 規 模 に お い て もほ ぼ倍 増 して お り,と く に30 人 未 満 の 小 企 業 で の 増 加 率 が 高 い 。 また,営 業 部 門 の 増 加 に つ い て も同様 に,小 規 模 企 業 に 著 し い 。 そ の 結 果,独 立 系 の子 会 社 や下 流 工 程 で の比 率 が 高 くな っ た もの と考 え ら れ る 。 経 営 管 理 や 生 産(ソ フ ト開 発)管 理 が 未 整 備 な ま まの 経 営 活 動 が 許 さ れ る状 況 で は な くな っ て きて い るの だ ろ う。 SEの 専 門 化,特 化 の状 況 も組 織 管 理 上 の分 化 に対 応 して い る。 業 務 範 囲 と生 産 管 理 の9つ の 専 門 領 域 に 関 してSEの 専 従 者 が 存 在 す る か い な か の 問 い に 対 す る 回 答 結 果 で あ る(図18)。 や は りこ こ で も大 規模 企 業 ほ どSEの 専 門化 が 進 ん で い る。 業 務 範 囲 別(全 体)で は 業 種(金 融, 流 通 な ど),機 種(汎 用 機,WS,オ フ コ ンな ど)に 対 応,次 い で ネ ッ トワ ー ク に対 応 した 専 従 者 の い る 企 業 が 多 く,特 定 シ ス テ ム資 源(DBMS,CPUな ど)対 応 の 専 従 者 は,500人 以 上 規 模 一118一

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50 0 設#f 29人以下30-49人50-99人106-199人200-499入500人 以上 注()内 は 全 体 の 設 置 率 図18SEの 専 門 分化 の企 業規模 に よ る違 い で も3割 を越 え る 程 度 で あ る。 生 産 管 理 分 野 で は,500人 以 上 企 業 に お い て 営 業 ・シ ス テ ム 提 案 ・コ ンサ ル テ ィ ン グ専 従,開 発 技 術 智 理 専 従,大 型 プ ロ ジ ェ ク ト管 理 専 従 の割 合 は 高 い が,品 質 管 理 お よ び ラ イ ブ ラ リー 管 理 の専 従 度 は低 い 。 そ の他 の 規 模 で は100人 以 上 企 業 の み で 営 業 ・ シ ス テ ム 提 案 な どの 専 従 が40%を 越 え る が,こ れ 以外 の 専 従 化 は今 後 の課 題 で あ る。 資 本 系 列 別 で は,開 発 技 術 管 理 お よ び 品 質 管 理 の み で メ ー カ ー 系 が,そ れ 以外 の 生 産 管 理 分 野 と業 務 範 囲 の い ず れ に お い て もユ ーザ ー 系 が 高 い 。 主 要 業 務 第1位 で は,CS/SIS,応 用 ソ フ ト,受 託 計 算 で 相 対 的 に専 従 化 度 が 高 い 。 近 い将 来SEの 専 従 化 を考 えて い る 業 務 範 囲 な い し は生 産 管 理 分 野 に つ い て の 回 答 は,回 答 な しが70%近 く もあ り信 頼 性 を有 す る結 果 に な って い な いが,10%を 越 え た の は ネ ッ トワ ー ク対 応, 営 業 ・シ ス テ ム提 案 な どの 専 従 お よ び 品 質 管 理 専 従 で あ る。 先 の組 織 の分 業 化 とSEの 専 門化 との 関連 を み る と,ソ フ ト開 発 技 術 の 管 理 部 門 が 専 門 分 化 し て い る企 業 ほ ど 開発 技 術 管 理 専 従 者 比 率 は高 く,テ ス ト部 門 が 専 門分 化 して い る企 業 は 同 様 に 品 質 管 理 専 従 者 比 率 が 高 い 。 6ソ フ ト開 発 の魅 力 と不 安 ソ フ ト開発 の魅 力 と して 「お も し ろ さ ・や りが い の要 素 」 の 回 答 結 果 をみ る と(図19),全 体 で は創 造 性(「 ア イ デ ア ・考 え方 を仕 事 に反 映 で き る」),自 由 裁 量 性(「 裁 量 で い ろ い ろ 工 夫 が で き る 」),達 成 感(「 むず か しい ソ フ ト開 発 に 成 功 し た 時 」)が 上 位 を 占 め る。 職 種 等 級 別 で は, SEの 場 合 に 上 位 を 占 め る の は創 造 性,自 由 裁 量 性 そ して 上 司 ・顧 客 に よ る仕 事 の 評 価 で あ る 。 上 級 プ ロ グ ラ マ ー は創 造 性,達 成 感 に 次 い で 自由 裁 量 性 が3位 に 入 るが ス コ ア はSEに 比 べ て か な り低 く な る 。 中 ・初 級 プ ロ グ ラマ ー で は創 造 性,達 成 感,公 共 サ ー ビス 性(「 開 発 した ソ フ ト が 社 会 に役 立 つ 」)が 上 位 を 占 め る もの の,よ り上 級 の 職 種 に 比 べ て 達 成 感 や 公 共 サ ー ビ ス性 の ス コ ア は ほ ぼ 同程 度,創 造 性 や 自 由裁 量 性 の そ れ は一 段 と低 下 して い る。 119一

参照

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