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半導体メーカーの再編と後工程企業の変容

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(1)熊本学園大学 機関リポジトリ. 半導体メーカーの再編と後工程企業の変容 著者 雑誌名 巻 号 ページ 発行年 URL. 伊東 維年 熊本学園大学経済論集 13 3・4 1-47 2007-03-31 http://id.nii.ac.jp/1113/00000645/.

(2) 半導体メーカーの再編と後工程企業の変容. 伊 東 維 年. 要. 旨. 年代後半のメモリ不況, 年代初頭の  バブルが崩壊したあとの半 導体不況を通して, 日本の半導体メーカーは, 戦略製品の転換, メーカー間の大 型提携・事業統合, あるいは分社化を進めるとともに, 国内外の生産拠点の再編 などかつてない事業再編を行っている。 同時に, そのような再編は半導体メーカー の協力企業として組立・メッキ・検査を分担してきた後工程企業にも深刻な影響 を及ぼしている。 本稿では 日本の半導体メーカーをめぐる国際情勢, および先 の二つの不況後の半導体メーカーの再編の態様を明らかにしたうえで, . ( エレクトロニクス) による半導体生産拠点の再編と  九州の協力企業 として後工程を担ってきた 社を取り上げ, 半導体メーカーの再編に伴う後工程 企業 (協力企業) の変容を具体的に考察した。  ( エレクトロニクス) は, 半導体生産拠点の再編として, 一貫工場・ 前工程工場の拡散ラインの削減や生産機能の譲渡, 海外工場の稼働中止・閉鎖・ 生産集約, 後工程子会社の統合・閉鎖・売却, 従業員の削減などを行う一方で, 「協力会社の自立化」 (系列解体) および後工程の海外シフトの加速を図ることと した。 このような系列解体, 後工程の海外シフトのなかで,  九州の協力企 業として後工程を分担してきた企業には売上高の低下や従業員の減少といった影 響が現れている。 これら後工程企業は生き残りに尽力しているものの, 企業の対 応にはそれぞれ違いが見られる。 系列解体の動きは他の半導体メーカーの間でも 広がっている。 半導体の技術・設備は前工程のみならず, 後工程においても絶え ず高度化しており, また製品の納期短縮といったスピード化が求められている。 今後, 技術・設備の高度化のみならず, 得意分野への特化あるいは事業分野の拡 大など戦略的な対応を図らない限り, 自立化を進める後工程企業であっても淘汰 されることになりかねない。. ― ―.

(3) 伊. 東. 維. 年. はじめに 年代後半のメモリ不況, そして 年代初頭の  バブルが崩壊したあとの半導体不 況は, 日本の半導体メーカーが国際競争力を弱め, 半導体の世界市場におけるシェア後退を続 けているなかで生じただけに, その影響は日本の半導体メーカーにとって殊更大きなものであっ た。 日本の半導体メーカーは, その窮状を打開し国際競争力を回復するため, 従来の製品戦略 や経営戦略を見直し, かつてない事業再編成を行ってきている。 すなわち,  からシス テム

(4) (

(5)      

(6) ) への戦略製品の転換, 得意分野への選択と集中をはじめ, メーカー間の大型提携, さらには事業統合, 分社化を進めるとともに, 工場の統廃合・譲渡な ど国内外に築いてきた生産拠点の再編成を行っている。 このような半導体メーカーの変貌は, 半導体メーカーの一貫工場・前工程工場から完成ウェ ハの供給を受け, 協力企業として組立・メッキ・検査を分担してきた後工程企業にも深刻な影 響を及ぼしており, 半導体メーカー (  , 垂直統合型半導体メーカー) と後工程企業 (協力 企業) との従来の系列関係にも変化をきたしている。 そこで本稿おいては, これら二つの不況を通して日本の半導体メーカー・半導体業界にいか なる変化が生じているのか, その再編の態様を具体的に明らかにするとともに, その再編が協 力企業としての後工程企業にどのような影響を及ぼし, 半導体メーカーと後工程企業との関係 がいかに変容しているのか, について考察することにしたい。 以下では, 日本の半導体メーカーをめぐる国際情勢を概観したうえで, 先にあげた二つの半 導体不況とその後の半導体メーカーの再編の態様を明らかにする。 次に,  バブル崩壊によ る半導体不況発生以降の, 半導体メーカーによる生産拠点の再編について, (エレ クトロニクス) を事例に詳論する。 これらをもとに, さらに グループを代表する

(7) の 量産拠点工場である 九州のもとで協力企業として組立・メッキ・検査を分担してきた後 工程企業 社を取り上げ, 半導体メーカーの再編に伴う後工程企業 (協力企業) の変容を考察 する。 この順路にそって, まずは日本の半導体メーカーをめぐる国際情勢を概観することから 始めよう。.  日本の半導体メーカーをめぐる国際情勢 年代に入り国の助成策などをもとに, 戦略製品として  に焦点を絞り 「急浮上 (     !  )」 ( " #" $"%& % ' ) を遂げた日本の半導体メーカーは先行する ― ―.

(8) 半導体メーカーの再編と後工程企業の変容. アメリカの半導体メーカーを追いかけ, 年には遂に 「日米逆転」 を達成した。 このような 中で, やがてアメリカの半導体産業は, 痛ましい状況に陥ったアメリカの消費者向けエレクト ロニクス産業と運命を共有するであろうという声が巻き起こった。 しかしながら, 「予言され た滅亡」 (  .

(9)                ) は生じなかった ) 。 インテル を中心に再生を果たしたアメリカの半導体メーカーは 年代に移り半導体の市場獲得競争に おいて日本メーカーとの差を縮め, 年には 「再逆転」 を成し遂げ, 以後, 日本メーカーと の格差を拡大していくこととなった (図 )。   .

(10)    と           は, この 「アメリカの再生」 について次 の三つの要因をあげている。 一つは, アメリカの半導体メーカーが製品づくりを改めて重要視 し, 生産力を大幅に改善したことである。 二つは, 多くの小規模な専門化されたマーチャント・ メーカーからなるアメリカの半導体産業の構造上の優位性を利用しつつ, アメリカの半導体メー カーが改めてデザイン集約的なチップ, とりわけロジックに特化するようになったこと, また. 図  半導体国籍別売上高シェアの推移. 

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(13)  !"#$% &'()*+,-./0012. 345"678 9:;<=>;?@A BCDEFGDHICECJKGLE /00M2 N/OB010PQ?. )   .

(14)                      !        "#  $   ) % &     '     ($    !$                ) *+         . 

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(16) 伊. 東. 維. 年. 同時に生産からのデザイン (設計) の分離によって多くのアメリカのメーカーが海外で成長し つつある生産能力を利用して利益をあげることが出来るようになったことである。 三つは, 最 終消費需要のトレンド, すなわち消費者用アプリケーション向けからコンピュータ・アプリケー ション向けへの  需要の変化がアメリカのメーカーのロジック製品への特化に好都合に作用 したことであり, これら三つの要因の結合によってアメリカの半導体産業は再生することがで きたと説いている )。 アメリカの半導体メーカーの再生によって 「再逆転」 を招いた日本の半導体メーカーは, 「日米逆転」 の際の切り札となった  分野においても,  年代半ばに至り, 追走する 韓国の半導体メーカーに抜かれ, 「日韓逆転」 を許すこととなった。

(17)   と 

(18)  

(19) は, メモリ製品への徹底した集中, 輸出への圧倒的な傾斜, 巨額な投資によっ て韓国の半導体産業の成長が導かれ促進されたと説明している )。 韓国の半導体メーカーは, 同時に研究開発にも積極的に取り組み技術開発力を身につけるとともに, 海外メーカーとの技 術提携などを通して技術力の強化を図り, 事業拡大の基盤としてきた。 また, メモリ製品のみ ならず, システム の分野にも参入し, その研究開発力の強化を進めている。 韓国と並んで台湾の半導体産業もこの  年代には台頭した。 台湾の半導体産業は, 台湾 積體電路 () や聯華電子 () に代表されるファンドリ・メーカーの存在と, 設計・ フォトマスク製造・ウェハ処理・組立・検査といった各製造工程・分野に特化した専業企業に よるネットワーク分業型 (垂直分業型) の産業構造を特徴としている。 台湾のファンドリ・メー カーはアメリカのファブレス・メーカーを主要なパートナーとして受注を伸ばし, 台湾の半導 体産業の成長をリードしてきた。 さらに, 設備投資の高額化に伴い   からも受注を得るよ うになるとともに, 共同開発・共同生産・合弁事業など内外の半導体メーカーとの提携をも活 発化している。 また, ネットワーク分業型の構造を有す台湾の半導体産業は, 激しい技術変化 や市場変動に柔軟かつスピーディに対応することで強みを発揮してきた )。  )     ! )

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(24)                        #$%& ' "' ( &  '  )*&    #. #   ) 台湾半導体産業の成長については, さしあたり青山修二 ハイテク・ネットワーク分業 ― 台湾半導 体産業はなぜ強いのか ― 白桃書房,  年および水橋佑介 電子立国台湾 ― 強さの源流をたどる ダブリュネット,  年を参照されたい。 「聯華 () の曹興誠董事長は, 台湾電子産業の強さを垂直分業による生産システムにあるとし,  産業を例に, 垂直統合と比較したその特徴を次のように述べている。 ① 各々の製造工程が独立して経営を行うため, 専門度が高く, 管理上の難度が相対的に低い こと。 ② 各々の製造工程が独立して資金調達できるため, タイムラグがなく, 採算ラインを達成で きること。. ― ―.

(25) 半導体メーカーの再編と後工程企業の変容. 韓国や台湾の半導体産業のみならず, 欧米を中心とした海外の半導体メーカーの組立工場が 早い時期から展開し世界有数の半導体組立基地となったシンガポールの半導体産業も,  年代以降, 政府の梃入れ, 海外メーカーの積極的な誘致, 人材育成などによって成長しており, シンガポールを代表する政府系半導体メーカーの  . .

(26)        .  ( ) は   や各種ロジックなどを中心とするファンドリ事業に特化し, 台湾の台湾積體電 路, 聯華電子, 中国の中芯国際集成電路製造 (

(27)        .  .  .    .   ) に次ぐ世界第 位 (年) のファンドリ・メーカーにのぼっている )。 旺盛なエレクトロニクス機器の需要を背景に市場拡大を続ける中国の半導体産業も, 同様に外 資を導入しファンドリ事業を中心にして 年代後半以降急成長を遂げている )。 このような東アジアの     !に加えて, 低迷していた欧州勢も, 収益重視の経営, 特定分野への特化, 産学連携の "#$戦略プロジェクトの成功などによって競争力を高め, 年代半ばから世界市場でのシェアを回復してきている。 なかでもインフィニオン, マ イクロエレクトロニクス, フィリップスの欧州大手半導体メーカー %社は 年代末には世界 の半導体メーカー売上高ランキング・トップテン内に加わり &), さらに 年にはインフィ ニオンは 位, マイクロエレクトロニクスは続く 位に上昇している (表 )。. ③. 各々の製造工程の生産サイクル短縮で, 在庫の圧縮が可能となり, 大幅なコストダウンに つながること。 ④ 需要と技術が絶えず変化している環境下において, 労働の垂直分業は設備稼働率を垂直統 合システムに比べ, はるかに高められる。  産業はそれぞれの製造工程が巨額の投資を必要 とするため, 稼働率が損益に及ぼす影響は最も重要な要因となっている。 垂直統合の生産シ ステムにおいては, 各製造工程が一定期間, 顧客 社によって占有されてしまうことが多い。 問題が生じたり, 需要に変化が起きたりした場合, その変化を調整できる余地は少ない。 し かし, 垂直分業による生産システムでは, 各々の製造工程が複数の顧客を扱えるようになっ ているため, 或る顧客の需要が減少しても, 他の顧客の需要でカバーすることができる。 そ の結果, 設備稼働率は高く, 収益レベルも高くなる。 ⑤ 垂直分業の生産システムでは, 一つひとつの工程が単独で国際市場の中で競争に直面しな ければならず, その技術およびサービスを絶え間なく精鋭化していかなければ生存できない。 各々の工程の競争力を強化していけば, 産業全体の競争力も当然, 厚みを増すことになる。」 (水橋佑介, 前掲書, &&∼&'ページ) ) &年度版日本半導体年鑑 プレスジャーナル, &年, 'ページ。 ) 中国の半導体産業の発展と現状については, 苑志佳 中国に生きる日米生産システム ― 半導体生産 システムの国際移転の比較分析 ― 東京大学出版会, 年および () "   特別調査レポー ト 中国の半導体産業 プレスジャーナル調査部, 年などを参照されたい。 &)  ガイドブック (第 '版/年版) 日本電子機械工業会, 年, %∼%%ページおよび電子情 報技術産業協会 (*+ )  ガイドブック編集委員会編集・著作  ガイドブック (第 版) 日経 ,-企画, %年, &∼'ページ。 なお, フィリップスは, 半導体事業部門を五つのファンド, . /  . 0 "/   # 1 2,     2  0 )3 -   24-   2  0 -    5(に売却し (五つのファンド が - . 

(28)      の株式の '1 %を取得, - .  は残りの 1 %を保有), それにより - . 

(29)      の設備・半導体関連の特許・半導体関連の研究者などを受け継ぎ, 年 月に 56-

(30)      が設立された。 56-

(31)      は, 本社をオランダのアイント. ― ―.

(32) 伊. 東. 維. 年. 表  世界の半導体メーカーの売上トップ の推移  年. 年. 年. 年.  年.  年. 年. .

(33) $   (米).

(34) $   (米).

(35) $   (米).

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(39) $   (米). ! (日). ! (日). ! (日). 東芝 (日). #' &$0 (韓). #' &$0 (韓). #' &$0 (韓). . 東芝 (日). 東芝 (日).     (米). ! (日). 東芝 (日). 1

(40) (米). 1

(41) (米).     (米). 日立製作所 (日). 東芝 (日). #' &$0 (韓). 1     (欧). ルネサステクノロジ (日).

(42) $.  $ $ (欧). . 日立製作所 (日).     (米). 1

(43) (米). 1

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(47) (米). #' &$0 (韓). #' &$0 (韓). 1     (欧). ! (日). 1     (欧). 東芝 (日). . 富士通 (日). 1

(48) (米). 日立製作所 (日).     (米).

(49) $.  $ $ (欧). 東芝 (日). 23$ (韓). . 三菱電機 (日). 富士通 (日).    (' (欧). 日立製作所 (日).     (米). .    (' (欧). 三菱電機 (日). 1     (欧).

(50) $.  $ $ (欧).    (' (欧).    (' (欧).   (米). . 松下電子工業 (日). 23&$% (韓).

(51) $.  $ $ (欧).    $ (米). 日立製作所 (日). 4   '    5 米). 4   '    5 米). ランク. !エレクトロニクス ルネサステクノロジ (日) (日). (注) 1

(52) は 1 -'

(53) $'   &# $ ' / 23$ - は 23$ -  #  $%&   / 4   '   は 4   '     #  $%&   (    社から分社) の略称である。 (出所)

(54) ガイドブック (第 版) 電子情報技術産業協会 (6

(55) 1), 年,  ページの表  および

(56) ガイ ドブック (第 版) 日経 7企画, 年, ページの表 8 などより作成。 原出所は 9  $  * :& '  。. このような推移のなかで, 一時は半導体の市場獲得競争において世界市場の %のシェア を占めた日本の半導体メーカーは競争力を弱め, 年代初頭以降一貫して地位低下を続け, 年代末にはそのシェアは %程度にまで落ち込んだ。 年代半ば以降, 脱  化を進 め, ロジックへ, とりわけシステム

(57) へ重心移動を図っているものの, 年代に入って も依然としてその地位低下に歯止めがかかっていない (前掲図 )。       と竹内弘高は, 「日本の半導体メーカーの後退理由は何であろうか。 端 的にいってしまえば, これらの企業はすべて, オペレーション効率のみによる競争の犠牲となっ たのである」 ) と述べ, 日本の半導体メーカーが模倣戦略に傾倒し独自の戦略を持っていない こと, 従ってまた独自の競争優位を有していないことを後退理由として掲げている。. ホーヘンに置き, 世界 か国で 万 名の従業員数を有している。 自動車, アイデンティフィケー ション, ホーム, モバイル&パーソナル, マルチマーケットの五つの分野に重点を置いている。 車載 業界向け    ロジック製品, 車載ネットワーク, カー・ラジオ用デジタル信号プロセッサなど では世界 位の売上高を誇っている。 年度版日本半導体年鑑 ,  ∼ページ,  ぺージおよ び !"  #  $%&   'のホームページ (  () * *+++ , ( $-(  #*( .    */ 年 月 日) など 参照。 ) マイケル・・ポーター, 竹内弘高 日本の競争戦略 ダイヤモンド社, 年,  ページ。. ― ―.

(58) 半導体メーカーの再編と後工程企業の変容. また,  (電子情報技術産業協会) 半導体部会が 年 月に取りまとめた報告書 日本半導体の新たな挑戦 ―.

(59) 半導体技術開発プロジェクト―. は, 日本の半導体産業. ). の 「国際競争力低下の要因」 として次の 項目を掲げている 。 ① 低収益による投資体力の不足 ② 国内市場での横並び過当競走 ③ 成長するアジア市場でのシェア低下 ④ マイコン, フラッシュメモリ, イメージセンサーなど強い分野を持つも, システム  事業, 特に特定用途向け標準品 () が弱い。 ⑤ システム提案力の不足とグローバルスタンダード製品の欠如 ⑥ 水平分業 (ファブレス/ファンダリ) モデルの台頭 ⑦ 他国比で不利な経営環境 (インフラコスト, 実効税率など) 以上のような諸要因によって半導体の世界市場獲得競争において地位低下を続けた日本の半 導体メーカーにとって,  年から 年までの 年に及んだメモリ不況, そして  バブル の崩壊による 年・年の半導体不況は, 次に述べるように深刻な打撃を与え, 従前に ない変革を余儀なくした。.  半導体不況と半導体メーカーの再編 . メモリ不況と半導体メーカーの再編. 世界の半導体市場は,  年代前半, アメリカにおける好調なパソコン需要, 東南アジア での民生用電子機器の生産拡大, 世界的な移動体通信 (携帯電話) ブームを背景に拡大し,  年には前年比  %増という驚異的な伸びを達成し,  億ドルというそれまでの史上 最高額を記録した (図 )。 しかしながら,  と並んで半導体市場をリードしてきた. ).  (電子情報技術産業協会) 半導体部会 日本半導体の新たな挑戦 ―.

(60) 半導体技術開発プ ロジェクト ― 産業競争力懇談会 (.

(61) ),  年, ページ。 また, 日本電子機械工業会半導体委員会が  年に著した報告書は, 日本の半導体メーカーの競争 力が弱まった原因を次の 項目に集約している。 ① 意思決定の遅れなど垂直統合型事業形態のマイナス面を露呈している。 ②  など, 横並びの製品志向に投資が集中し, 供給過剰, 価格競争で利益を圧迫している。 ③ 知的財産権は, 欧米メーカーに比べ戦略性に乏しく, 世界標準ではリードされている。 ④ システム の付加価値を価格に転化できず, チップサイズで値決めされている。 ⑤ グローバル化対応の遅れ。 日本電子機械工業会半導体委員会半導体新事業形態調査研究会 半導体新事業形態に関する調査研 究報告 日本電子機械工業会電子デバイス部,  年, ページおよび ページ参照。. ― ―.

(62) 伊. 東. 維. 年. 図  世界の半導体市場の推移 (年∼年).  は 年秋口から需給のアンバランスによって前例のない価格暴落局面に陥った。  だけでなく  の価格も急落し, 年のメモリ市場は前年比 . %減と大きく縮 小した。 これは順調に伸長してきたメモリ市場にとって 

(63) 年以来初めてのマイナス成長であ り, これに引きずられて世界の半導体市場全体も 年には前年に比べ %ほど縮小した。 翌 年もメモリ市場は縮小を続け, これに対してロジックやマイクロの市場が堅調に推移し たことから半導体市場全体の規模は幾分か回復したものの, 年の市場規模には及ばなかっ た。  年に入ると, アジア通過危機によりアジア全体の消費が急速に落ち込み, パソコンの 低価格化も進行し, メモリ不況に加えてロジック市場も厳しい情勢を迎え, 半導体市場は  年をさらに下回る規模に縮小した

(64) )。 このような半導体市場の収縮のなかで, 日本の半導体生産額は,

(65) 年の 兆  億円か ら 年連続して減額し,  年には 兆  億円と 年の %の水準にまで落ち込んだ (図 )。 この半導体生産額の落ち込みには,  の大幅な減額と 型ロジックの低迷 が大きく影響した。 好調なパソコン需要により逼迫した  供給力に対応するため, また.

(66) ). 半導体産業計画総覧

(67)  年度版. 産業タイムズ社,

(68)  年,

(69) ページ。. ― ―.

(70) 半導体メーカーの再編と後工程企業の変容. 図  日本の半導体生産額の推移 (年∼年). 携帯電話などに市場が拡大するフラッシュメモリの量産強化や,  ・マイコンの生産増に 対応するため, 年度から 年度にかけて前年度比  ∼ %増の設備投資 (大手 社ベー ス) を続けてきた日本の半導体メーカーは, 

(71) 年度から一転して設備投資を縮減してきたもの の. ), 収支のアンバランスを解消することができず, 年 月期決算では半導体事業で  が  億円, 日立が 億円の連結営業赤字を計上するなど挙って巨額の赤字に転落した )。 こうした状況下で半導体メーカー各社は, 窮状を打開するため, かつてない事業再編に取り組 むこととなった )。 その一つは,  事業の縮小, いわゆる脱  化とシステム への戦略製品の転 換であった。 パソコン向けの  需要が旺盛であった 年度当時, , 東芝, 日立, 富士通, 三菱電機の半導体大手 社では, 半導体生産額に占める 型メモリのシェアがい ずれも  %を超えるなど, 型メモリ, とりわけ  が主力製品の座を占めていた。. ). 日本の半導体メーカーの設備投資動向については, 月舘実 「半導体産業の現状と展望」 半導体産業 計画総覧 年度版 , ページの 「表 設備投資動向」 を参考にした。. ) 遠藤典子 「 ・日立 半導体で提携  での生き残り賭ける」 週刊ダイヤモンド 第  巻第 号, 年 月 日, ページ。. ) メモリ不況以降の日本半導体メーカーの事業再編については, 谷光太郎 日米韓台半導体産業比較 (白桃書房, 年) ∼ページが参考になる。. ― ―.

(72) 伊. 東. 維. 年. ところが, 年からの 年間に  事業において 社合わせて 兆円規模の赤字を出し ),  事業の見直しを行うに至った。 年に入り富士通は汎用  からの撤退を決定し, 東芝は  事業の縮小を打ち出した。 また, 両社は  年

(73) 月に 以降の次世代  の研究開発などメモリ事業での包括的な提携を発表し, 年 月から共同研究を開始 した。  にかかわる巨額の研究開発投資, 設備投資を軽減する一方で, デジタル情報家 電向けのシステム やフラッシュメモリなど高収益の見込める分野へ経営資源をシフトす ることが提携の狙いであった )。 半導体大手 社のなかでは最もメモリ依存度 ( 年度の 型メモリシェア   %) の高かった日立も,  依存からの脱却, システム 事 業の強化, 先端製造技術の維持を半導体事業の基本方針として掲げるようになり ),  年に は と合弁で設立した  工場, ツインスター・セミコンダクタ (米テキサス州,  年 月稼動) の合弁解消, アメリカの  前工程工場である (日立セミコンダクタ・ アメリカ) テキサス工場の生産凍結などを行い,  事業の縮小と大容量の先端  への移行を進め, 併せて茨城県ひたちなか市の 製造本部 

(74) 棟を拠点にシステム 事 業の拡大を図ることとなった。 この日立と, 当時国内半導体メーカー第 位の は, 年 月に  に関する 合弁会社, エルピーダメモリ (創業時の社名, 日立メモリ,

(75) 年 月に現社名に変更) の設立に調印し, 翌

(76) 月に当社は設立された。 これにより, ① 新会社は次世代  の共 同開発に取り組み,

(77)  年の製品化を目指すとともに, ②

(78) 年末を目処に両社の  販売機能を新会社に統合し, 共同開発製品および両社の既存  製品を新たな統一ブラン ドで販売する。 さらに, ③ 生産については両社の生産拠点に委託する形で生産機能を取り込 むこととした )。 三菱電気も, アメリカの  前工程工場であった三菱セミコンダクタ・ アメリカの工場閉鎖 (  年), 台湾の合弁会社力晶半導体 (  ! " #!  $%& ' () への生産委託などによって  事業の縮小を進め, その一方メモリの分野ではフラッシュ メモリを中心に, システム の分野では ・ロジック混載の 「  シリーズ」 を 柱に事業拡大に踏み出した。  では, 徹底したメモリ分野への集中, 巨額な設備投資に よって躍進した韓国の半導体メーカー, 微細加工技術と工場運営のノウハウでコストダウンを. ). 谷光太郎, 同前, ページ。. ). 「 日本連合. に世界の壁. 東芝・富士通提携」. 日経産業新聞.  年

(79) 月 日,. 半導体産業計. 画総覧 年度版 , ページ。 ) ). 半導体産業計画総覧

(80) 年度版 , ページ。 ・日立製作所のプレスリリース 「と日立,  の合弁会社を設立」 年 月

(81) 日。. ― ―.

(82) 半導体メーカーの再編と後工程企業の変容. 図り低価格攻勢で急成長を遂げたアメリカのマイクロンテクノロジー (     . 

(83) ) による寡占化が進み, 台湾のファンドリ・メーカーが台頭するなかで, 年からのメモリ不 況は, 日本の半導体メーカーに  事業の縮小, 汎用  からの撤退あるいは大容量 の先端  への移行を余儀なくさせ, 同時にそれに替わって高付加価値・高収益製品への シフト, なかんずくシステム への戦略製品の転換をもたらしたのである。 二つは, 国内の大手半導体メーカー間の提携の進展である。 国内の大手半導体メーカーは, 上述のように, 半導体事業で巨額の赤字に転落した  年の末から, 「かつては考えられなかっ た」 ) 相互間の大型提携に踏み出した。 前述した東芝と富士通, 日立と の提携のほかに も, 三菱電機と松下電器産業, 松下電子工業が 年 月に次世代システム の開発・生 産で包括的な提携を結び, 翌 年 月にはソニー子会社のソニー・コンピュータエンタテイ ンメント ( ) と東芝が 「プレイステーション 」 向けに両社が開発した ビット  「エモーションエンジン」 の量産に向けた合弁会社の設立に合意し, その新会社大分ティーエ スセミコンダクタは東芝大分工場内に 年 月に設立された。 三菱電機と松下 社の提携は, 三菱電機が得意とする  と, 松下が強みを有するロジックを組み合わせて, デジタル家 電や小型情報端末に搭載される新しいシステム の開発を意図したものであり, さらに 「将来の合同生産や開発拠点の合弁も検討課題」 に入れた提携であった。 年 月に, この 社は   プロセスによる  組込型システム 技術を開発した  )。 こうした大手 半導体メーカーの 「合従連衡」 によって業界地図は大きく塗り替えられることとなった。 設備 投資のみならず, 研究開発投資も巨額となり, 増加の一途を辿っているにもかかわらず, 投資 効率は低下傾向を示し, たとえ大手メーカーであっても, 単独の経営資源で最先端の  やシステム の開発・製造に取り組み, 寡占傾向が続く世界市場で生き残っていくことは いよいよ難しい状況に立ち至ったのである。 このようなことが大手メーカー間の提携を迫った 最大の要因であった )。 三つは, 海外工場, とくに欧米工場の生産停止・閉鎖などによる生産体制の再編である。 日 本の大手半導体メーカーは, 市場の拡大や貿易摩擦の解消, 円高対応のため,  年代後半 からアメリカやヨーロッパに生産工場の新増設を行ってきた。 ところが, メモリ不況を契機に. ). 半導体産業計画総覧  年度版 , ページ。.  ). 「三菱電機と松下グループ 新聞. ).  年 月  日,. 次期 で提携」 「不況で枠超え手を結ぶ. 松下と三菱の提携」. 朝日. 年度版日本半導体年鑑 , ページ。. 伊東維年 「 年代初頭以降のシリコンアイランド九州の  産業」. 卷第 ・合併号, 年 月, ∼ページ。. ― ―. 熊本学園大学経済論集. 第.

(84) 伊. 東. 維. 年. 状況は一転し, アメリカやヨーロッパの半導体工場において生産停止・閉鎖が相次ぐところと なった。 既述のように, 日立は, 年に との合弁  工場の解消, テキサス工 場の生産凍結・従業員の解雇を行い, アメリカにおける半導体の生産から手を引き, 海外生産 拠点をドイツ, シンガポール, マレーシア, 台湾, 中国の 工場体制へと転換した。 三菱電機 は前掲のように同じ 年にアメリカの  工場を閉鎖し, 松下電子はアメリカ松下半導 体 (

(85) ) の工場 (ワシントン州) のうち前工程の操業を 年 月に停止し, 月には後 工程も操業を停止して工場を閉鎖した。 また, 沖電気も, アメリカのオキ・セミコンダクタ・ マニュファクチャリング ( ) の後工程工場 (オレゴン州) を 年 月に閉鎖し, 海外生産 拠点をタイのアユタヤ県にある後工程工場のみに絞った。 さらに, ヨーロッパにおいては, 富 士通が  年にヨーロッパにおけるメモリの前工程生産拠点として設立し, 累計  億円にの ぼる投資を行ってきたイギリスのダーラム工場を 年 月に閉鎖し, 年に売却した  )。 かくて, 大手半導体メーカーの欧米工場の数は減少し,  年当時アメリカに展開していた日 系半導体メーカーの一貫・前工程工場 工場のうち, 工場が閉鎖に追い込まれ, 工場が残 ることになった。  などメモリ価格の急落で採算が合わなくなり, 収益性の改善が見込 めなくなったことや, 現地の生産ラインにおいて先端的なシステム  を製造するには限界 があること, 海外の設備投資先としては欧米よりも市場拡大や採算の見込める東アジアの方が 効果的であると見なされたことなどが欧米工場の生産停止・閉鎖をもたらしたのであり, 生産 を継続する製品については, 国内工場や海外のほかの系列工場, あるいは台湾のファンドリ・ メーカーなどに移管・振り分けされることとなった。. .  不況と半導体メーカーの再編. 年から 年続いたメモリ不況によって収縮した世界の半導体市場も 年には一躍, 拡 大基調に転じ,  年を上回る 億ドルに達した。 「 革命」 の進行に伴うインターネット の普及, デジタル化の進展によってパソコンの需要が増大し, それ以上に携帯電話の出荷台数 が飛躍的な伸びを見せ, 加えてビデオカメラ, , カーナビ, ゲーム機といったデジタル 情報家電市場が好調に拡大したこと, さらには経済危機を抜け出した東南アジア地域において 電子機器生産が活発になったことが半導体の需要を引き上げたのである。 このような動きは翌 年に入りさらに昂進し, 「 バブル」 と称される状況に至り, 半導体製品の一部に品不.  ). 半導体産業計画総覧 年度版 , ページ, ページおよび, 度版 , ページ。. ― ―. 半導体産業計画総覧 年.

(86) 半導体メーカーの再編と後工程企業の変容. 図  日本の半導体市場の推移 (年∼年). 足が生じるなど半導体の世界市場は活況を呈し前年比  %増の 億ドルにまで膨張し た )。 同様に, 日本の半導体市場も 年連続して拡大し, 年には 兆  億円と初めて  兆円台に乗った (図 )。 このような市場拡大に合わせて, 日本の半導体生産額は著増し,  年には 兆   億円を記録した (前掲図 )。 ところが,  年には 「

(87) バブル」 は崩壊し, 一転して半導体業界は 「未曾有の大不況」 ) に見舞われた。 パソコンの世界最大の市場であるアメリカにおいて急峻な景気後退によってパ ソコン需要が落ち込み, 関連して ,  , ディスプレイモニタ, プリンタなどの周 辺機器の需要も減少し, また携帯電話にしてもヨーロッパにおける買替需要が停滞し, 世界的 に過剰在庫を抱え, 半導体の需要は一気に冷え込み,  年の世界の半導体市場は前年のお よそ 分の の  億ドルへと急降下した。 年も需要の低迷は続き, その市場規模は 億ドルとほぼ横這い状態で推移した。 一方, 日本の半導体市場は, 世界の半導体市場に 比べ縮小の程度は幾分か小さかったものの,  年に引き続き 年も縮減し, 年に比 べ  %減の 兆 億円へ縮小した。 このようなことから, 日本の半導体生産額も  年には前年をおよそ 兆 億円下回る 兆 億円に急減し, 年も 兆 億円へ. ). 年度版日本半導体年鑑 , ∼ページ,. ). 半導体産業計画総覧 年度版 , ページ。.  年度版日本半導体年鑑 , ∼ページ参照。. ― ―.

(88) 伊. 東. 維. 年. と減少した。 日本の半導体メーカーは, 年の設備増強, フル操業によって過剰設備, 過 剰在庫を抱え, 価格の大幅値下りによって収支が逆転し, 年度には再び巨額の赤字に陥っ た。 半導体事業において 年度に 億円という 「空前の利益」 をあげた東芝は 年 度には 億円の赤字, 日立も 億円の赤字に転落した )。 また半導体事業の赤字などに より, 大手 社では同年度の連結決算でも大幅な営業損失を計上する事態となった。 年にはイラク戦争の勃発など世界情勢は不安材料を抱えていたが, デジタルカメラ,. , 液晶・プラズマテレビなどのデジタル情報家電のほか, パソコン, 携帯電話といった 半導体の主要アプリケーションが活況を呈するようになり, また自動車関連の半導体需要も増 加したことから, 半導体の世界市場は前年比 

(89) %増の 億ドルと 年振りに 桁成長を 記録した )。 このような趨勢は翌 年に入りさらに強まり, 市場規模は 年を上回る 億ドルにまで伸長した。 日本の半導体市場も 年 兆 億円, 年 兆 億 円と拡大したものの, 年の市場規模は, 携帯電話の不振などにより通信機器用の半導体 需要が後退したこともあって, 年の規模を上回ることができなかった。 このため, 日本 の半導体生産額にしても, 年, 年と増額したが, 年は 兆 億円と 年 の 

(90) %の水準に留まった。 ところで, 「 バブル」 の崩壊によって, メモリ不況以上の生産の落ち込み, 深刻な不況に 直面して, 日本の半導体メーカーは改めて事業の再編を余儀なくされた。 まず行われたのは汎用  からの撤退とエルピーダメモリへの汎用  の統合であっ た。 既述のように, 富士通は 年に汎用  からの撤退に方向転換し, 日立と  は同じ  年に合弁会社のエルピーダメモリを設立し, 同社に  事業を移管することに したが, ここにきて東芝も汎用  からの完全撤退に踏み切った。 東芝では, 年に 入りメモリの生産拠点であった四日市工場での  生産を縮小し, 台湾の華邦電子 (       ) への生産委託を拡大するなど  事業の立て直しを模索したが, 同年 月になって遂に汎用  の製造・販売からの撤退を表明するに至り, 翌 年に はアメリカにおける  の生産拠点であったドミニオン工場 (ヴァージニア州) をアメリ カのマイクロンテクノロジーへ売却した ) 。 さらに, 三菱電機も 年 月末をもって  事業をエルピーダメモリへ譲渡し,  事業から完全に撤退した。  年に自社. ). 鈴木洋子 「特集 赤字総額 億円! 半導体産業総崩れの危機 東芝, , 日立, 富士通大リ ストラの決断と苦悩」 週間ダイヤモンド 第 卷第 !号, 年 月 日, ページ。 ) 年度版日本半導体年鑑 , ページ。 ) 年度版日本半導体年鑑 , ページ。. ― ―.

(91) 半導体メーカーの再編と後工程企業の変容. 工場を立ち上げたエルピーダメモリは, これによって国内唯一の汎用  メーカーとなっ た。 第 は, 事業統合, 分社化によるシステム 事業の強化, 得意分野への選択と集中であっ た。 メモリ不況を契機に日立と は  事業の統合を行ったが, 「

(92) バブル」 崩壊後 の深刻な不況に遭遇して  年 月, 日立と三菱はシステム を中心とした半導体事業の 統合を発表し, 翌年 月に新会社ルネサステクノロジを設立し事業を開始した。 この事業統合 は, 成長性の見込めるシステム の分野において両社の強みを持ち寄ることで国際競争力 を高め, 特にモバイル, ネットワーク, 自動車, デジタル家電分野でトップポジションを目指 すとともに, 技術・設備の効率的活用を図り, 安定高収益体質を実現することを目的としたも のであった )。 この事業統合により,  年度売上高 億円 (連結), 従業員 万  人 (連結, 海外を含む,  年 月) という国内最大の半導体メーカーが誕生した。 また, かね てより  や   の共同開発などで提携関係にあった東芝と富士通は  年 月に システム を核とした半導体事業分野において包括的な提携を行っていくことに合意し, かくして日本の大手半導体メーカー 社は, 先のルネサステクノロジと, 東芝・富士通グルー プ, そして の三つに大きく再編成されることになった。 この も  年 月にシ ステム 事業を中心とした新会社 エレクトロニクスを設立し, 半導体事業を分社化し た (図 )。 この分社化=新会社設立は, システム 事業への経営資源の集中を図り, 半導 体ソリューションの専業企業として事業を展開するなどにより競争力の強化を意図したもので あった )。 第 は, 生産拠点の再編である。 半導体メーカーは, 前述のような汎用  からの撤退, 事業統合, 分社化と相俟って, 生産拠点の再編を行った。 この生産拠点の再編は, 一貫・前工 程工場のみならず, 後工程工場や後工程を担当する系列の協力企業にも及んだ。 この生産拠点 の再編は, 東芝, のような大手のみならず, 広範の半導体メーカーにおいても行われて いるが ), ここでは, 東北から九州にかけて半導体の生産拠点を展開している の事例を 中心に, 節を改めて具体的に述べることにしたい。. ) 日立・三菱電機のニュースリリース 「日立と三菱がシステム 事業の統合に向けて基本合意」  年 月 日。 ) のプレスリリース 「 グループの事業再編について ∼ 経営改革 第 フェーズへ ∼」   年 月 日および同 「半導体新会社の設立について」  年 月 日。 ) 例えば, 三洋電機は,  年 月に, 三洋シリコン電子など後工程 (組立) を担当する系列子会社  社を統合し, 関東三洋セミコンダクターズを設立している。  年度版日本半導体年鑑 , ペー ジ。. ― ―.

(93) 伊. 東. 維. 年. 図  国内半導体メーカーの提携関係と業界再編. 

(94) 

(95)  !"#$%&'()*+ ,!-./01 2   34./56789: ;9< #=.  による生産拠点の再編 年代半ばから 年代初めにかけて世界の半導体売上高ランキングでトップを走ってい た は,  年に, を核に高成長を続けるインテルに抜かれ, その後 年代後半は 世界第 位のメーカーとしての地位を維持していたものの, インテルとの売上高格差は拡大傾 向を辿り, また

(96)  ではサムスン電子やマイクロンテクノロジーなどの後塵を拝するよう になり, 既述のように 年には日立との間で

(97)  の合弁会社を設立するに至った。  バ ブルで半導体市場が膨張した 年度には前年度比  %増の 億円の半導体生産額を あげたが, メモリ市場では 年の世界 位から 位へ, 得意としていた  でも 位から 位に後退し, 半導体売上高ランキングにおいても東芝に 位の座を明け渡し, 位に後退し た )。 このような地盤沈下の状況のなかで,  バブル崩壊による不況の打撃を受け, 年 ). 半導体産業計画総覧 年度版 , ∼ページおよび 「半導体改革に着手」 新聞 年 月 日, 参照。. ― ―. 日本経済.

(98) 半導体メーカーの再編と後工程企業の変容. 夏に は 「年度中期経営戦略について ∼  スランプの克服と次の成長への飛躍 ∼」 (以下, 「年度中期経営戦略」 と略す。) を発表し, システム 事業の強化とともに, 半 導体の生産拠点の大幅な再編を打ち出すこととなった。 これを契機に  年前半までの間に, による半導体の生産拠点の再編は, 以下に述べるごとく

(99) 段階にわたって実施された。. . 「年度中期経営戦略」 による半導体事業の構造改革. アジア・中南米の経済危機による需要低迷や国内の景気回復の遅れ, 半導体不況などに見舞 われた  年度に, は連結業績にて 

(100) 億円という大幅な赤字を記録した。 これにつ いて, は 「明らかに構造上の問題であると捉え, 抜本的な改革が必要であるとの認識を 持った」 )。 そこで,  年 月の社長交代と同時に, 次の四つの構造改革を行うことを発表 した。 第 は経営構造改革 (コーポレートガバナンスの強化), 第 は事業構造改革 (事業の選 択と集中), 第 は費用構造改革 (人件費削減を含めた固定費削減), 第 は財務構造改革 (財 務リストラの推進) である。 この構造改革を推進するため, 同年 月には 「インターネット時 代の価値創造企業 (インターネット・ソリューション・プロバイダ)」 への転換を志向した経 営改革の基本方針を決定するとともに, 翌 年 月には 「自立的事業執行体制」 である社 内カンパニー制を導入し, またコア・ビジネスへのフォーカスを主要命題とした中期事業戦略 を同年 月に策定した。 これら一連の構造改革路線にそって,  年以降, はコア事業 領域への諸資源の集中化, 課題事業のリストラ, 他社との連携による事業再編, 生産関係子会 社の再編と分社化による事業競争力の強化, 上場関連会社に対する政策の見直しなど事業再構 築を行ってきたのであり, 年における日立との  合弁会社エルピーダメモリの設立 にしてもこの構造改革路線にそった事業再構築の一環としてなされたものであった )。 「 バブル」 の崩壊による不況の影響が強まるなか, 年 月に発表された 「年度 中期経営戦略」 も構造改革路線に即したものであった。 本戦略は, 「 スランプに対応し 子デバイス事業の構造改革 で,. を全力で推進すると共に,. グローバルな成長に向けた戦略展開. 安定的な経営基盤の確保. を継続すること」. ). 電. をした上. を掲げ, 電子デバイス事業の. 構造改革の断行を前面に打ち出した。 電子デバイス事業の構造改革とは, システム を軸. ). 南稔 「日本電気における事業再構築の考え方と実戦事例」. クオリティマネジメント. (日本科学技. 術連盟) 第

(101) 卷第 号, 年 月,  ページ。 ). 同前, ∼ページ。. ). のプレスリリース 「年度中期経営戦略について ∼  スランプの克服と次の成長への飛. 躍 ∼」 年 月 日。. ―  ―.

(102) 伊. 東. 維. 年. とした事業構造への転換, システム 事業の強化を図る一方で, 事業体制転換に向けた構 造改革として, 海外生産拠点における  の生産集約, 国内の老朽拡散ラインの閉鎖, 国 内組立拠点の整理・統合, 人員削減などにより  年度までに社内カンパニーである

(103) エレクトロンデバイスの総固定費を  年度に比し %削減し, その損益分岐点を約 千億 円引き下げるというものであった。 この構造改革の具体策の柱として打ち出されたのは次の四 つの事項であった。 ① イギリスの

(104) セミコンダクターズ (スコットランド・リビングストン市,  年設立) の インチ拡散ラインを  年度下期中に月産能力 万  枚から 万  枚に削減する。 これに伴い, 同社の人員を約  人から  人未満に削減する。 ②

(105) 相模原事業場にある インチ拡散試作ラインを閉鎖し, 研究開発・試作は インチ の 

(106) 棟に一本化する。 また, 国内のほかの インチ拡散ラインについても, インチ と インチの両方のラインを有する生産拠点を中心に順次集約する。 ③

(107) 福岡,

(108) 大分,

(109) 熊本の半導体組立 社を再編・統合し,  年  月に.

(110) セミコンダクターズ九州を設立する。 ④

(111) 山形の半導体組立工場である山形工場と高畠工場を  年度下期中に統合し, 組 立を か所に集中する。 以上のような 「 年度中期経営計画」 を公表したものの, その後, 半導体の景況が一段 と悪化し, 業績予想の大幅な修正に追い込まれたことから,

(112) は前計画に加えて,  年 月 日に 「半導体事業の構造改革追加施策について」 を発表し, 「更なる固定費削減による 費用構造改革」 を実施することとなった。 具体的には, 拡散能力の削減として

(113) 九州の第 拡散ラインの閉鎖 ( 年度中),  年 月に  からの撤退, 組立ラインの閉鎖 を決定したアメリカの

(114) エレクトロニクス・ローズビル工場 (カリフォルニア州) での拡 散能力の追加削減 (月産 万  万枚から 万  万枚へ,  年度中) を行うとともに, 組立ラインについて 「コスト対応基地としてアジア生産を優先すべく, 北米と英国での組立て から撤退し, シンガポール, マレーシア, インドネシアを主力工場に位置付ける。 国内では, 九州・山形・関西の グループに統合し, 九州, 山形をシステム 拠点, 関西を汎用デバ イス拠点に集中するとともに, 協力会社の自立化を促進する」 ) ことを掲げた。 かくて, これらの計画に従い,

(115) は, 半導体事業の構造改革に取り掛かり,  年度中 にローズビル工場では  生産の中止, システム 生産への特化, 拡散能力の削減,. ).

(116) のプレスリリース 「半導体事業の構造改革追加施策について」  年 月 日。. ― ―.

(117) 半導体メーカーの再編と後工程企業の変容. 組立ラインの閉鎖を実施した。 また, セミコンダクターズ については, 拡散能力・ 人員の削減に踏み切ったが, 主力の携帯電話向け やカスタム の需要不振により工場 の稼働率が大幅に低下したため, . 年 月に至り工場の全面的な稼働中止を決定し, . 年

(118) 月末をもって工場を休止し従業員を解雇した。 この結果, 欧米における の生産拠点 の配置は, 一貫 工場・組立 工場の

(119) 拠点体制から前工程 工場・組立 工場の 拠点体制 へと変容するところとなった。 国内では, 同じ . 年度中に相模原事業場の インチ拡散ラインおよび 九州の第  拡散ラインを閉鎖する一方, 福岡, 大分, 熊本の半導体組立

(120) 社の統合によ る セミコンダクターズ九州の設立 (. 年 月 日), 山形の半導体組立 工場 の高畠工場への集約を行った。 これにより, 国内における 直系の組立工場は, 九 州から完成ウェハの供給を受け後工程を担当する セミコンダクターズ九州の

(121) 工場と, 山形の鶴岡工場・鶴岡東工場から完成ウェハの供給を受ける高畠工場, 関西の大津 工場から完成ウェハの供給を受ける同社彦根工場・福井の

(122) グループへ統合された。 によってシステム 事業への構造転換, 固定費用削減を目的として . 年度に行 われた半導体事業の構造改革は, 欧米の生産拠点の縮小, 国内工場における老朽拡散ラインの 削減, 組立工場の統廃合, 人員削減を行うなど 「これまで以上に踏み込んだ内容となった」

(123) )。 とりわけ後工程については, 国内外に及ぶかつてない大幅な改革であった。 この後工程の改革で注目されるのは, 直系の組立工場の統廃合のみならず, 「協力会社の自 立化」 を打ち出した点である。 設備の貸与, 技術供与, 従業員の研修, 系列内取引などを行い つつ協力企業 (後工程企業) を育成・管理してきた親企業の業績後退のなかで, 親企業と協力 企業との系列関係の解体がここにきて宣言されたのであり, 系列内取引などによってその地位 を守られてきた協力企業は, それ以降, 自立の道を模索することになるのである。. . 広島エルピーダメモリの設立と 広島の生産機能移管・譲渡. 既に述べたように . 年に移り は半導体事業の分社化を決定し, 月にシステム 事業を中心とした新会社 エレクトロニクスを設立し, 従来の生産子会社を か ら エレクトロニクスの全額出資子会社へと転換した (図 )。 ただし,  等メモリ 製品の前工程工場であった 広島は の . %子会社として存続した。 これは,  広島の .  ウェハ工場が, と日立によって設立されたエルピーダメモリの主力生産.

(124) ). 「西垣改革第 幕. 苦渋の決断 ㊤」. 日経産業新聞. ― ―. 年 月 日。.

(125) 伊. 東. 維. 年. 図  グループにおける半導体事業の変遷. 年 月.  年. 月. 現在. . . . 汎用  を除く半導体事業. 半導体事業 汎用  事業. 関連子会社. 関連子会社. 関連子会社. 会社分割 関連子会社 株式・持分 を承継. エレクトロニクス. エレクトロニクス. 汎用  を除く半導体 事業の関連子会社. 汎用  を除く半導体 事業の関連子会社. エレクトロニクス・ グループ. エレクトロニクス・ グループ. 日立メモリ㈱(注 ). エルピーダメモリ㈱(注 ). エルピーダメモリ㈱(注 ). (汎用  事業). (汎用  事業). (汎用  事業). ㈱日立製作所 汎用  事業. 営業譲渡. 営業譲渡. (注) . 日立メモリ(株) は,  年9月に社名をエルピーダメモリに変更した。 . エルピーダメモリ(株) は, が同社の保有するエルピーダメモリ(株) の株式を  年 月 日に一部売却したことに伴い, の持分法適用関連会社から除外されている。 (出所) エレクトロニクス 有価証券報告書 事業年度 (第 期) 自 平成 年4月1日 至 平成 年 月 日 , ページの 「グループにおける半導体事業の変遷図」 に一部 加筆修正して作成した。. 工場と位置づけられ, 従来からエルピーダメモリが開発した製品の生産受託を行ってきており, 自社工場を持たないエルピーダメモリからの  の生産受託を当面の間は継続せざるをえ ず, エレクトロニクスの事業領域との間に齟齬を生じたための便宜上の措置であった。 エルピーダメモリは, この 広島の敷地内に  年から

(126)

(127) ウェハ対応の  専用工場の建設に取り掛かり, 不況による設備導入延期などを経て,  年に入りようやく 自社工場を稼働するが, 当工場の運営はその立ち上がりに係わった 広島に委託されたま まであった。 その後同年 月 日に, エルピーダメモリは生産子会社広島エルピーダメモリを 設立し, 自社工場の運営を開始した。 これにより, エルピーダメモリは開発から生産・販売ま で  事業を一貫して行う体制を整えることになり, 経営の迅速化も可能となった。 また同時に, は, 広島エルピーダメモリに対して, 広島が保有する生産設備を含 めたすべてのファシリティを貸与し, 従業員を出向させることにより, 広島の全生産機 能を移管した。 この移管により 「広島エルピーダは,

(128)

(129) ウェハー工場と 広島から ―  ―.

(130) 半導体メーカーの再編と後工程企業の変容. 賃借する  ウェハー工場の双方を主体的に運営することとなり, 両工場の間で共通性の 高い技術情報を水平展開することが可能となるほか, 効率化によるコストダウンが可能となり, コンペチタに先駆けて高付加価値  市場における世界的な優位性を確立すること」  ) を 意図した。 さらに  年には, エルピーダメモリからの申し入れを受けて,

(131)

(132) 広島の土地, 建物, 生産設備等の資産を約  億円でエルピーダメモリに譲渡し, その生産機能を手放すこ とにした )。. . 後工程の生産拠点の再編. エルピーダメモリへの

(133) 広島の資産譲渡に先立って,

(134) エレクトロニクスは  年 月に, 改めて半導体の後工程の生産拠点を再編する方針 「半導体後工程の再編について」 を 決定し公表した。 これは, 顧客の要求に基づき製品を迅速に供給するプル型生産の最適化を目 的としたもので,

(135) の後工程の再編としては 年度の構造改革に続く大規模な改革内容 であった。 すなわち, 顧客の技術・品質要求を満足させ, 迅速かつ機動的な製品供給を行うた め, 後工程の生産体制をパッケージタイプ別に ① 成熟パッケージ製品生産体制, ② 汎用パッ ケージ製品生産体制, ③ 高機能パッケージ製品生産体制の三つに分類し, それぞれの生産体 制について次のように編成することとした。 ① 成熟パッケージ製品生産体制 (      ) 製品や (   ) 製品などの技術的に 成熟したパッケージ製品については, 顧客の多くがアジア地域 (東南アジア, 中国) に移っ ていることから, これらの製品の後工程に関しては, 中国の首鋼

(136) (北京市),

(137) セミコンダクターズ・マレーシア (クアラランガット市) の生産能力を増強する。 また, 海外生産へのシフトに伴い, 国内で成熟パッケージの後工程を担当している

(138) 関西の 彦根工場を閉鎖する。 ② 汎用パッケージ製品生産体制 外部委託が可能な汎用パッケージ製品については, 自ら設備投資を行うことなく, 安定的 な製品供給を確保するため,

(139) 山形の高畠工場を台湾の半導体組立専業メーカーであ.  ). エルピーダメモリのニュースリリース 「広島エルピーダメモリ株式会社設立と

(140) 広島の生産機 能移管について」 年 月  日。 ) エルピーダメモリのニュースリリース 「広島エルピーダによる

(141) 広島資産の取得について ― エ ルピーダ事業基盤の確立 ―」  年 月 日。. ― ―.

(142) 伊. 東. 維. 年. る   .  

(143) . .   . () グループに売却し, そこに生産委託を 行う。 ③ 高機能パッケージ製品生産体制 (

(144) .  .   ) 製品や (. .  .   ) 製品などの高 機能パッケージ製品については, 技術開発部門および前工程部門との緊密な連携が重要と なるため, セミコンダクターズ九州の 工場と 山口の後工程部門へ集約し, これら国内拠点を活用していく )。 要するに, 「事業の選択と集中」 の原則にもとづき, 成熟パッケージ製品の後工程は製品需 要の多いアジア地域の生産拠点に集約し, 汎用パッケージ製品の後工程は外部委託を行う一方, 高機能パッケージ製品の後工程については ! メーカーとしての競争優位性を確保するため に国内拠点を活用することを後工程再編の基本方針とした。 この 区分の方針に従った後工程 の再編は "##$年から進められ, 国内の後工程 "工場の売却・閉鎖は同年中に実施された。 山形の高畠工場は同年 %月に 山形より会社分割されて株式譲渡という形で に 売却され, この売却に伴う $年間の生産委託契約を, エレクトロニクスは との間 で締結した &)。 また, 関西の彦根工場は "##$年 '"月をもって閉鎖され, 当工場が担っ てきた (やダイオードの組立はマレーシア, 福井に移管され, 従業員は液晶ドライ バ の拡散基地である 関西の本社工場, またはパワー )*, 液晶ドライバ 等 の後工程を行う 福井に移動・転籍された。 実は, これら後工程 "工場の売却・閉鎖に先立ち, 先の後工程再編の方針の公表後 "か月も たたない "##$年 $月早々, エレクトロニクスは, 経営効率の向上を狙った経営革新の一 貫として, 同社相模原地区の (+ 開発試作事業部と先端  ライン運営事業部の分社化, および セミコンダクターズ九州と 山口の後工程部門の統合を発表していたのであ り $#), 同年 ,月には (+ 開発試作事業部と先端  ライン運営事業部を会社分割の方法に より分社化し, ファブサーブが設立された $')。 エレクトロニクスは, 半導体のソリュー. ). エレクトロニクスのニュースリリース 「半導体後工程の再編について」 "##$年 "月 日。. &). エレクトロニクスのニュースリリース 「半導体の組立てに関して台湾の グループと  エレクトロニクスが提携∼エレクトロニクスが 山形の高畠工場を グループに売却∼」 "##$年 "月 日。. $#). エレクトロニクスのニュースリリース 「分社による新会社設立およびグループ会社再編につい て」 "##$年 $月 '日。. $'). エレクトロニクスのニュースリリース 「ファブサーブ株式会社の設立について」 "##$年. ,月 '日。. ― ""―.

(145) 半導体メーカーの再編と後工程企業の変容. ション提供をコア事業と位置づけ, 主として先端スキルや付帯サービスを提供している関係上, 半導体の開発試作, 設備・施設の運営管理・保守など生産を担当していた両事業部と他の事業 部門とでは事業特性が大きく異なっていたのであり, それぞれの部門の最適な事業運営を行い, 経営の効率化を図るため, 両事業部の分社化が実施されたのである )。 この分社化により, ファブサーブは半導体の試作サービス, 生産サービス (拡散ラインの立ち上げ, 量産業 務請負等), 設備サービス (設備・部品の設計・販売・保守等) を事業内容とする エレク トロニクス子会社として出発することとなり, エレクトロニクスの生産事業については すべて関連子会社が担当することになった。 セミコンダクターズ九州と 山口の後工程部門は先の後工程再編の方針によって 高機能パッケージ製品の後工程拠点として位置づけられたが, 集中による生産・経営の効率化 を図るため, 改めて統合が計画されたのである。 この統合は 年 月 日に行われ, 後工 程専業の新会社 セミコンパッケージ・ソリューションズが誕生した。 同時に, 山 口は前工程専業会社へと変身した。 その後 か月経った 月末には前述のように 関西 の彦根工場が閉鎖されたため, エレクトロニクスグループの国内の後工程拠点は  セミコンパッケージ・ソリューションズと 福井の 社 工場体制に集約されるに至った。 構造改革を推進するなかで, 「. バブル」 の崩壊による深刻な不況の打撃を受けてスタート した生産拠点の大規模な再編によって, の半導体量産工場は, 海外工場を含め 年当 時の 

(146) 社 工場体制から  年には 社 

(147) 工場体制へ, また工場形態別には一貫工場  工場, 前工程工場 工場, 後工程工場 工場の体制から一貫工場 工場, 前工程工場

(148) 工場, 後工程工場 工場へと変貌している (図

(149) )。. . 自動車向け半導体事業の強化. エレクトロニクスでは, 年頃から 九州を中心的な存在として, 車載用の  ビットや ビットのマイコン, 金属酸化膜電界効果トランジスタ ( ) をはじめとするパ ワーデバイスに加え, 自動車の安全にかかわる, 画像認識プロセッサに代表されるシステム . などの生産・供給を続け,  年度には自動車関連製品の売上高が約 億円に達した )。 当社では, 自動車の電子化に伴い車載用半導体市場の成長が見込まれることから, 年. ). エレクトロニクスのニュースリリース 「会社分割による生産事業部門の分社化に関するお知ら せ」 年 月 

(150) 日。 ) エレクトロニクスのニュースリリース 「自動車向け半導体事業の強化について∼九州お よび米国ローズビル工場を増強し, 二拠点からの供給体制を確立∼」  年 月 日。. ― ―.

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(169). 図  ・エレクトロニクスの半導体量産工場の推移. 伊 年.

図  九州の全生産量に占める車載用半導体の割合 (出所) 熊本日日新聞  年7月  日。 図  九州の売上高の推移 ( 年度〜 年度) (注) 売上高は  エレクトロニクス設立以降の年度について表した。 (出所) 年度までは 「日経テレコン  」,  年度については  九州のホームページ (            ! 年4月  日) より作成。

参照

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