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塩水系汚染水における二チタン酸カリウムのSr吸着挙動

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Academic year: 2021

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(1)Vol.32 No.1 (2021). 15. 一般論文. 塩水系汚染水における二チタン酸カリウムの Sr 吸着挙動 森 浩一 1,2*,篠原 隆明 1,三村 均 2,千田 太詩 2,新堀 雄一 2 1. 栗田工業株式会社 〒 329-0105 栃木県下都賀郡野木町川田 1-1 クリタ開発センター 2. 東北大学大学院 工学研究科 〒 980-0845 宮城県仙台市青葉区荒巻青葉 6-6-01-2 (受付日:2020 年 9 月 18 日;受理日:2020 年 12 月 2 日). 要 旨 層状構造のイオン交換体である二チタン酸カリウムの高 Na 濃度下における Sr 吸着挙動を評価した。二チタン酸カ リウムは共存 Na 濃度が高くとも Sr2+を吸着し,Na+が一定量以上共存すると,pH の上昇とともに Sr 分布係数が高 くなり,Sr2+と Na+の吸着量が共に増加した。Sr 吸着前後における液相の Sr および Na 分析,固相の X 線回折パターン, IR スペクトル,ラマンスペクトル等から,二チタン酸カリウムは水と接触すると一部の Ti-O-Ti 結合が切断され結晶 性が低下するが,層状構造を維持しており,層間に Sr2+が,表面水酸基に Na+が吸着することが示唆された。平衡 pH 12 以上,平衡 Na 濃度 40 mmol/L 以上の領域における Sr 分布係数は,1.7×107 mL/g 以上であり,既報の Sr 吸着 剤と比較して高い Sr 吸着能を示した。 キーワード:イオン交換,層状結晶,表面水酸基,放射性廃液. 1. 緒言. ンネル構造になることが知られている 6,7)。層状構造のチ. 2011 年 3 月に起きた東日本大震災による福島第一原子. タン酸カリウムはカチオン交換性を有しており,イオン交. 力発電所の事故では,津波により建屋内に大量の海水が流. 換材 8,11),CO2 吸着材 9),触媒 10) としての利用を検討した. 入し,さらに,事故直後に海水が炉心の冷却水として原子. 先行研究がある。小松は n=4 の四チタン酸カリウムを酸. 炉内に注入された。当初より地下水も流入し続けており,. 処理した H2Ti4O7 のアルカリ金属およびアルカリ土類金属. 現在も処理が続いている汚染水は,主に放射性セシウム. に対するイオン交換特性について詳細に報告している 8)。. (Cs)や放射性ストロンチウム(Sr)を含む塩水系汚染水. また,著者らは粒状化した n=2 の二チタン酸カリウム. 。現在,福島第一原子力発電所では,Cs の選択. (酸処理なし)は,高 Na 濃度条件下でも 1×105 mL/g 以上. 的除去には,ゼオライト(チャバサイト)と共に,より高. の Sr 分布係数が得られ,カラム通水も可能な実用的な Sr. 性能のシリコチタネートが投入され,Cs 除染は定常的に. 吸着剤であることを報告した 11)。. である. 1–3). 稼動している 4,5)。一方,Sr 吸着には高選択性の吸着剤は. 一方,トンネル構造のチタン酸カリウムは,繊維状に合. 少なく,高い濃度の塩水の中の Sr 除去用吸着剤開発が継. 成する研究が進んでおり,断熱材,耐熱材,耐摩耗材とし. 続的に進められている。Cs 以外の核種は多核種除去設備. ての研究が進んでいる 12–14)。産業用途としてのチタン酸カ. (ALPS)と呼ばれる共沈,ろ過,吸着の 3 プロセスで構成. リウム流通量は,層状構造よりもトンネル構造のものの方. される水処理設備で除去される。吸着の前処理として共沈. が圧倒的に多く,例えばブレーキパッド用耐摩耗材として. 処理が行われるが,ここでは Sr 吸着を阻害する Ca,Mg. 年間 10,000 トン規模の生産量 15) があるが,トンネル構造. が除去される。共沈処理では Ca を炭酸カルシウムとして,. のチタン酸カリウムにイオン交換能はなく,イオン交換材. Mg を水酸化マグネシウムとして析出させるために NaOH. としての適用はできない。しかし,層状構造のチタン酸カ. と Na2CO3 が添加される。従って,共沈処理後は海水およ. リウムはトンネル構造のものと同じく溶融法 16,17) やフラッ. び地下水の流入に由来する Na に加えて,薬品由来の Na. クス法 16,18,19) で合成することができ,ブレーキパッド用の. が添加されるため,ALPS 用の Sr 吸着剤は Na に対する高. チタン酸カリウムと同じ設備で生産できる。層状チタン酸. い選択性が必要となる。. カリウムは既存の生産設備を活用して安定した品質で量産. チタン酸カリウムは一般式 K2O・nTiO2 または K2TinO2n+1. できることから,ALPS 用の Sr 吸着剤として有望な素材. で表され,n=2, 4 のときは層状構造,n=6, 8 のときはト. である。特に二チタン酸カリウムはフラックス材を必要と. * Corresponding Author E-mail: [email protected].

(2) 16. J. ION EXCHANGE. しない溶融法 17) で簡易に製造でき,かつ高濃度の Na+ が 2+. 11). EYELA 製 MMS-3020 を使用した。振とう後,0.45 μm の. 共存していても Sr を吸着可能である 。しかし,Na 共. メンブランフィルターでろ過して,ろ液中の Sr を誘導結. 存下における二チタン酸カリウムへの Sr 吸着の最適 pH. 合プラズマ質量分析(ICP-MS,PerkinElmer 製 ELAN DRC. 条件や許容される Na 濃度,Sr 吸着後の結晶状態に関して. II)で測定した。ろ液の pH を pH メーター(Horiba 製 D-75). は未だ検討がなされていない。それらの情報は,汚染水処. で測定した。pH 電極は Horiba 製 9631-10D を使用した。. 理の運転管理や使用済み吸着剤の処理処分においても重要. また,Sr 分布係数 Kd は式(1)より算出した。. となる。本研究では二チタン酸カリウムへの Sr 吸着に及 ぼす Na 濃度と pH の関係性,および Sr 吸着前後の種々の. Kd={(C0-Ceq)/Ceq}×V/m. (1). 固相分析結果について報告する。 ここで,C0 は初期 Sr 濃度,Ceq は平衡 Sr 濃度,V は Sr 溶 2. 実験. 液の体積,m は試験用吸着剤の質量を表す。. 2.1 二チタン酸カリウムの水洗および水洗後の K/Ti 比の 測定. 2.4 Sr 分布係数の pH および Na 濃度依存性. 二チタン酸カリウム(大塚化学製)は 32 メッシュ篩. Sr 溶液の Sr 濃度は一律 1 mmol/L とした。試験用吸着. (目開き 500 μm)を通過した粉末品を使用した。二チタン. 剤と Sr 溶液が接触すると K 溶出によりアルカリ性を呈す. 酸カリウムに含まれる K2CO3 や K2O などのイオン交換に. るため,Sr 溶液は吸着試験後の pH が 2~12 となるように. 寄与しないカリウム成分を除去するため,二チタン酸カリ. 塩酸をあらかじめ添加した。共存 Na の影響を評価するた. ウム 200 g に純水 2 L を加えて一時間撹拌した後に吸引ろ. め,Sr 溶液は NaCl フリー,NaCl 濃度 10 および 100 mmol/L. 過して脱水した。この水洗した二チタン酸カリウム(含水. の 3 種類を調製した。pH 12 条件のみアルカリ性域におけ. 率 31 wt%)を試験用吸着剤とした。. る Na 依存性を評価するために,NaCl 濃度 50 mmol/L の. この試験用吸着剤に含有する K,Na,Ti を定量するた. Sr 溶液を追加で調製した。試験用吸着剤 1 g(乾燥重量換. めに,試験用吸着剤 0.1 g を王水に溶解させ,100 mL にメ. 算)を容量 250 mL のプラスチック容器に入れ,Sr 溶液. スアップした。溶解液中の K および Na 濃度を原子吸光分. 100 mL を加えて 25°C に温度調節した室内において 3 日間. 光光度計(日立ハイテクサイエンス製 ZA3300)により,Ti. 振とうした(120 rpm,往復振とう)。振とう後,0.45 μm. を誘導結合プラズマ発光分析(ICP-OES,Agilent Technologies. のメンブランフィルターでろ過して,ろ液中の K および. 製 730 Series)により定量した。溶解液中の K および Ti. Na を原子吸光分光光度計で,Sr を ICP-MS で,Cl をイオ. 濃度から試験用吸着剤の K/Ti のモル比を算出した。. ンクロマトグラフ(Thermo Scientific 製 ICS-2100)で測定 し,濃度を求めた。また,ろ液の pH を測定した。. 2.2 加熱温度の結晶構造への影響 水洗した試験用吸着剤を 373,573,773 および 1073 K の電気炉にて 2 時間加熱したものを加熱試料とし,また,. 2.5 Sr 吸着試料の作製とキャラクタリゼーション Sr 溶液の Sr 濃度は一律 3 mmol/L とした。Sr 溶液は吸. 水洗した試験用吸着剤を室温(298 K)にて 24 時間真空乾. 着試験後の平衡 pH が 7 および 12 付近となるように塩酸. 燥させたものを未加熱試料とした。. を添加したもの(pH 7 付近)と添加しないもの(pH 12 付. 加熱後の試験用吸着剤の結晶構造について,粉末 X 線. 近)をそれぞれ調製した。また,Sr 溶液は共存 Na 濃度の. 回折法(XRD)およびフーリエ変換赤外分光(FT-IR)に. 影響を評価するため, NaCl フリーおよび NaCl 濃度 100 mmol/. より解析した。XRD は Rigaku 製 MiniFlex 600 を,FT-IR. L の 2 種類を調製した。試験用吸着剤 20 g(乾燥重量換算). は Agilent Technologies 製 Cary630 を用いた。XRD はガラ. は容量 2 L のプラスチック容器に入れ,Sr 溶液 2 L を加え. ス試料板による粉末 X 線回折法により,IR は KBr 法によ. て 298 K に温度調節した室内において 3 日間振とうした. り測定した。. (120 rpm, 往 復 振 と う )。 振 と う 後, ろ 紙(Advantec 製 No. 5C)でろ過した後,ろ紙上の吸着剤を純水で水洗し. 2.3 加熱温度の Sr 吸着能への影響 水洗した試験用吸着剤を前述と同様に 373,573,773 お. た。吸着剤をステンレス製バットに移し替えて 373 K にて 2 時間乾燥させた試料を Sr 吸着試料とした。. よび 1073 K の電気炉にて 2 時間加熱した。加熱後の試験. Sr 吸着前後における二チタン酸カリウムの XRD および. 用吸着剤 1 g を 250 mL プラスチック容器に入れ,Sr 濃度. FT-IR およびラマン分光測定を行い,結晶性や構造の変化. 1 mmol/L の Sr 溶液 100 mL を加え,298 K に温度調節し. を 評 価 し た。 フ ー リ エ 変 換 赤 外 分 光 光 度 計 は Agilent. た室内において 3 日間振とうした(120 rpm,往復振とう) 。. Technologies 製 Cary630 を,レーザーラマン分光光度計は. なお 3 日間の振とうにより吸着平衡に達することを予備試. YAG レーザー(第二高調波を利用,532 nm)と CCD 検出. 験にて確認した。Sr 溶液は特級グレードの SrCl2・6H2O(キ. 器を搭載した日本分光製 NRS-3300QSE を用いた。また,. シダ化学製)を純水に溶解して調製した。振とう機は. Sr 吸着前後における二チタン酸カリウムの SEM 像を撮影.

(3) Vol.32 No.1 (2021). 17. し,粒子径や粒子形状の変化を観察した。SEM 像の観察. により結晶性が低くなると言える。これは,水中における. には日本電子製 JSM-6490LA を使用した。. K+と H+とのイオン交換や層間カリウムの水和により層状 構造が不安定になった影響と考えられる。佐々木ら 20) に. 3. 結果および考察. よると,二チタン酸カリウムを酸処理した H2Ti2O5 の粉末. 3.1 試験用吸着剤の組成. X 線回折パターンは,2θ 値が 10°,25.5° および 48.3° にお. 試験用吸着剤を溶解させた溶液の K および Ti の分析値. いてブロードなピークを示し,H2Ti2O5 は半結晶であると. から試験用吸着剤の組成を評価した。試験用吸着剤は. 報告されている。この H2Ti2O5 の粉末 X 線回折パターンは,. 0.3 wt% の Na を含んでいたが,微量 Na 以外のカチオン成. Fig. 1(b) に示す水洗後 373 K で加熱して水分除去を行っ. 分は全て K および Ti であり,K/Ti のモル比は 0.72 であっ. た X 線回折パターンに近い。373 K で水分除去した水洗二. た。二チタン酸カリウムの K/Ti の化学量論比は 1 である. チタン酸カリウムの X 線回折パターンは,7.4°,29.1°,48.0°. ので,試験用吸着剤は 28%の K+ が欠乏した状態であっ. にブロードなピークがあり,佐々木らの報告と 2θ 値に若. た。これは,水洗により余剰のカリウム成分だけでなく,. 干の違いがあるが,これは酸処理した完全な H 型イオン. +. +. 二チタン酸カリウムが保有する K の一部が H とイオン. 交換体と水洗により 28%だけ H 型となったイオン交換体. 交換したためと考えられる。. の違いと考えられる。また,573~773 K で加熱した水洗 二チタン酸カリウムは,373 K の加熱試料で観察された. 3.2 結晶構造への熱的影響. 7.4° のピークが消失して,11.1° および 24.3° に新たなブロー. Fig. 1(a), (b) に水洗前(加熱なし)および水洗後に加熱. ドなピークが現れた。373~773 K で加熱した水洗二チタ. した吸着剤試料の X 線回折パターンを各々示す。水洗前. ン酸カリウムは,複数の回折ピークがみられることから結. の二チタン酸カリウムは,Fig. 1(a) に示すように K2Ti2O5. 晶性を失っておらず,前述の佐々木らの報告にもあるよう. および K2Ti2O5・xH2O のシャープなピークが観測され,藤. に半結晶の状態と推察される。また,未加熱の水洗二チタ. 木ら. 17). の既報と同じく 2θ=11° 付近に K2Ti2O5 水和相の,. 2θ=13° 付近に K2Ti2O5 相のピークがみられた。藤木らの 6). ン酸カリウムは,373 K 加熱よりも非晶質に近い状態に なっているが,これは室温(298 K)にて 24 時間真空乾燥. 先行研究 では,二チタン酸カリウムの結晶構造は,Ti が. した後の含水率が乾燥前(31 wt%)と変わらず,水分が. 5 配位のため TiO5 三角両錐体構造を示し,その連鎖が層. 除去されていないことに起因する。したがって,結晶構造. +. 状構造を形成し,K が層間を占有する結晶モデルが提唱 されている。その構造的特徴から層間の K+が他のカチオ ン種とイオン交換すると考えられている。. の評価には 373 K 程度の加熱乾燥が必要と言える。 一方,水洗した試験用吸着剤を 1073 K まで加熱したとき, 結晶が変化して四チタン酸カリウム(K2Ti4O9)結晶の X 線. 一方,Fig. 1(b) に示す水洗後に加熱した二チタン酸カ. 回折パターンが観測された。これは,K+がリリースして半. リウムの X 線回折パターンは,Fig. 1(a) に示す水洗前の. 結晶となった後に焼成したことで,二チタン酸カリウム結. ものと比べて,ピーク数が減少し,かつピーク形状もブ. 晶を形成するための化学量論的なカリウム量が不足したた. ロードになっていることから,二チタン酸カリウムは水洗. め,四チタン酸カリウムとして結晶化したと考えられる。. Fig. 1  Effects of water washing and heating on X-ray diffraction patterns of K 2Ti2O5..

(4) 18. J. ION EXCHANGE. 3.3 加熱温度の Sr 吸着能への影響. る吸着サイトであれば,773 K までの加熱によってアモル. Fig. 2 に加熱した水洗二チタン酸カリウムの加熱温度と. ファス含水酸化チタンと同様に水酸基の脱水縮合が生じる. Sr 分布係数の関係を示す。1073 K まで加熱した水洗二チ. ことに伴い Sr2+ 吸着量が減少するはずである。しかし,. タン酸カリウムは,未加熱の水洗二チタン酸カリウムと同. 加熱に依存した Sr 分布係数の低下が確認されないことか. 5. じく,いずれも Sr 分布係数は 1×10 mL/g 前後であり,. ら,Sr2+は表面水酸基ではなく層間に吸着したと考えるの. Sr 吸着への加熱の影響は軽微であった。また,水洗後の. が妥当である。. 加熱温度に関わらず,平衡 pH は 12.3~12.4 の範囲で一定 であった。. 一方,1073 K では半結晶の水洗二チタン酸カリウムは 四チタン酸カリウム結晶となるが,四チタン酸カリウムも. 酸化物系の無機イオン交換体におけるイオン吸着サイト. また層状構造を有し,アルカリ土類金属を吸着することが. は,金属酸化物の層間,空洞内,末端の酸素電子対と言わ. 知られている。小松 8) は四チタン酸カリウムを酸処理した. 21). れており ,層間や空洞へのイオン吸着にはイオンふるい. 水素型四チタン酸のアルカリ土類金属に対するイオン交換. 効果を伴い,特定イオンへの高い選択性があることが特徴. 特性を評価しており,pH が高いほどアルカリ土類金属に. 21). である 。一方,末端の吸着サイトは酸化物表面において. 対する分布係数は大きく,かつそのイオン交換は等価であ. 水分子の解離吸着によって生じた表面水酸基 22) であり,. り,pH と log Kd のプロットは,傾き 2 の直線になると報. 22). イオン選択性は小さいと言われている 。層間や空洞を持. 告している 8)。本検討では 1073 K の加熱により結晶化し. たないアモルファスの含水酸化物は表面水酸基が主なイオ. た四チタン酸カリウムの酸処理は行っていないが,四チタ. ン吸着サイトとなる。. ン酸カリウムは酸処理しなくとも Sr2+ を吸着し,アルカ. Fig. 1(b) で示した通り,加熱温度 773 K までは試験用 吸着剤は半結晶であり,1073 K では K2Ti4O7 結晶となる。. リ性域においても二チタン酸カリウム同様の Sr 分布係数 を示すと考えられる。. これは,加熱温度 773 K までは水洗前とは異なるが二チタ ン酸カリウムの層状構造が維持されており,層間に Sr2+ が吸着したと推察される。373~773 K で加熱した水洗二. 3.4 バッチ吸着試験による Sr 分布係数の pH および Na 濃 度依存性. チタン酸カリウムに層状構造が維持されていることは,ア. Fig. 3 に初期 NaCl 濃度を変化させたときの平衡 pH と. モルファス含水酸化チタンを加熱すると表面水酸基による. Sr 分布係数との関係を示す。初期 Na 濃度に関わらず,Sr. イオン交換能を失う現象から説明できる。井上ら 23) によ. 分布係数は中性付近までは pH の上昇とともに大きくなっ. ると,アモルファス含水酸化チタンを加熱したときのカチ. たが,中性域からアルカリ性域にかけては初期 Na 濃度に. オ ン 交 換 容 量 は, 加 熱 温 度 395 K か ら 徐 々 に 減 少 し,. より異なる挙動を示した。NaCl フリーの場合,Sr 分布係. 597 K で 1/4 になり,896 K で 90%以上のカチオン交換容. 数は pH 7 付近で最大となり,その後,緩やかに低下する. 量が失われる。また,同報告では,アモルファス含水酸化. 傾向を示した。このとき Sr 分布係数の極大値は 3.3×106 mL/g. チタンのカチオン交換は,Ti に結合した水酸基を吸着サ. (at pH 7.2)であった。初期 NaCl 濃度 10 mmol/L の場合,. イトとするイオン吸着であり,加熱による水酸基の脱水縮. 中性域からアルカリ性域ではほぼ一定の分布係数で推移し. 合およびアモルファスからアナターゼおよびブルッカイト. た。pH 8.0~12.3 における Sr 分布係数は 105~106 mL/g の. への構造変化によりイオン交換能を失ったと考察してい. 範囲であった。初期 NaCl 濃度 100 mmol/L の場合は NaCl. る。水洗二チタン酸カリウムも酸化物であるため表面水酸 基は存在すると推測されるが,もし水酸基が Sr2+ の主た. Fig. 3 Relationship between equilibrium pH and Sr distribution Fig. 2  Effect of heating temperature on Kd of Sr.. coefficient in various NaCl concentration..

(5) Vol.32 No.1 (2021). 19. フリーや初期 NaCl 濃度 10 mmol/L の場合と傾向が異なり,. したがって,表面水酸基の負電荷量は pH が高いほど大. 中性域での傾きが変化する点はなく,pH の上昇とともに. きくなり,負電荷を補償するためにカチオンを吸着するの. Sr 分布係数は上昇し,pH 12.1 のとき Sr は定量下限未満. で,Na+吸着量は pH の上昇とともに大きくなったと考え. となった(Fig. 3 では定量下限を考慮して 1.7×107 mL/g. られる。また,アルカリ性域において,共存 Na 濃度が高. としてプロットした)。なお,ICP-MS における Sr の定量. いほど Sr 分布係数が大きい理由として,Na 濃度が高くな. 下限は,10 倍試料希釈時で Sr 濃度 5.7×10-6 mmol/L と設. り表面水酸基への Na+吸着が飽和に達すると次に Na+は層. 定した。. 間へ入り,層間が拡がることで Sr2+が吸着されやすくなっ. 共存するカチオン種が多くなると一般的なイオン交換反 2+. たと推察される。298 K における K+ の水和数 33) は 2.5 で. 応であれば Sr の吸着は阻害されるが,二チタン酸カリ. あるのに対して,Na+ の水和数 33) は 4.9 であることから,. ウムへの Sr2+ 吸着に関しては,アルカリ性域では逆に共. バルク液相における水和イオン半径同様に,層間において. 存 Na が多いほど Sr 分布係数が大きくなる傾向を示した。. も Na+は K+よりも大きな水和イオンと考えられ,層間空. Fig. 4 に初期 NaCl 濃度 100 mmol/L における Na+吸着量. 間の拡大に寄与した可能性が考えられる。一般的に表面水. の pH 依存性を示す。酸性域では Na も吸着量は低く,pH. 酸基へのイオン吸着に特異性はない 22) ため,Sr2+も表面水. が高くなるにつれて Na+の吸着量は大きくなる傾向を示し. 酸基に吸着されるが,前述の通り,加熱しても Sr2+ 吸着. た。Fig. 3 および Fig. 4 の結果から,酸性~中性では初期. への影響がないことから,Sr2+の主たる吸着サイトは層状. Na 濃度の影響はあまりないが,アルカリ性域では初期 Na. 構造内と考えられる。. +. 2+. +. 濃度が高いほど Sr 吸着量が多くなり,かつ Na も吸着. 一方,酸性~中性において pH 依存性があり,かつ共存. 量が増加して総カチオン吸着量が増えている。総カチオン. Na 濃度の影響をほとんど受けないのは,酸性~中性では,. 吸着量が増える理由として,Sr2+と Na+の主たる吸着サイ. H 型交換体よる Sr2+ 吸着が支配的なためと考えられる。. トが異なることが考えられる。二チタン酸カリウムの吸着. これは,水洗によって H 型交換体になっていることや,. サイトは層状構造内と表面水酸基の 2 種類があり,層状構. 酸性になるほど K+の溶出量が増えて H 型交換体の比率が. 造内に主に Sr2+ が吸着し,表面水酸基に主に Na+ が吸着. 高くなることからも裏付けられる。Fig. 5 に K+ 溶出率と. すると考えられる。なお,本報では層間の層表面における. pH の関係を示すが,pH が低いほど K+溶出率が増えて H. 表面水酸基を考えないこととする。. 型交換体の比率が高くなることがわかる。. 一般的な表面水酸基へのイオン吸着は pH 依存性があ り,両性的に振る舞うことが知られている 24)。つまり,表. pH への H 型交換体のカチオン吸着の依存性は以下のよ うに説明できる。. 面水酸基(MOH)は,式(2)および(3)の通り,酸性. H 型交換体の n 価金属イオン(Mn+)とのイオン交換の. 溶液中では水素イオンを吸着して正に帯電し,アルカリ性. 一般式は式(4)で,このときの平衡定数 K は式(5)で. 溶液中では水酸化物イオンを吸着して水分子を放出して負. 表すことができる。. に帯電する。 nH   M n    M n  nH  MOH+H ⇄ MOH2. (2). MOH+OH ⇄ MO +H2O. (3). +. +. -. -. K. n. (4).  n. [M ][H ]. [H  ]n[M n ]. (5). Fig. 4 pH dependence of Sr distribution coefficient and Na ions adsorption (Initial NaCl 100 mmol/L).. Fig. 5  Relationship between potassium release rate and pH..

(6) 20. J. ION EXCHANGE. ここで,[H+] および [Mn+] は液相中の H+および Mn+の 濃度,[H  ] および [M n ] は固相中の H+ および Mn+ の濃度 である。一方,H 型交換体の n 価金属イオンに対する分 布係数 Kd は式(6)で表すことができる。 K d  [M n ] / [M n ]. (6). さらに,式(5)を式(6)に代入すると,K と Kd の関係 は式(7)に変形でき,式(8)が成立する。 K d  K [H  ]n / [H  ]n  n. (7) .  log K d log( K [H ] )  n log[H ]. (8). 酸性~中性域における平衡時の固相 H+濃度は,初期の. Fig. 6 Relationship between equilibrium Na concentration and Sr distribution coefficient (Equilibrium pH range of 12.1–12.5).. 固相 H+濃度および吸着前後の電荷収支より 5.9~8.3 mmol/ g と推定される。一方,平衡時の固相 Sr2+濃度は酸性~中. ICP-MS のネブライザーが閉塞しないように 100 倍以上の. 性域では Na 濃度に依存せず,0.02~0.1 mmol/g の範囲で. 試料希釈が必要となり,さらに高い定量下限となったため. ある。H 型交換体中の固相 H+濃度は実質的にごく一部し. Fig. 6 からは除外した。. かイオン交換に利用されないため,ほぼ一定とみなせる。. これまで,Sr 吸着剤として A 型ゼオライト 26),チタン. したがって,H 型交換体と金属イオンとの間で等価なイオ. 酸ナトリウム 27),ケイチタン酸ナトリウム 28,29) などが報告. ン交換が起これば,pH が高くなるほどカチオン種に対す. されているが,Sr 分布係数が 107 mL/g を超えるものは報. る分布係数は大きくなり,pH と log Kd のプロットの傾き. 告されていないようである。分布係数の評価条件が異なる. は,理論的には交換カチオンの価数に一致する。佐々木. のであらゆる条件で優位とは断定できないが,二チタン酸. ら 20) は,二チタン酸カリウムを酸処理した H2Ti2O5 のアル. カリウムはアルカリ条件かつ高 Na 濃度条件では,優れた. カリ土類金属のイオン交換特性について,イオン交換選択. Sr 吸着剤となる。. 性の序列は Ba>Sr>Ca>Mg であり,pH と log Kd のプロッ トの傾きは 1~1.3 と報告している。また,井上ら 25) は,. 3.5 Sr 吸着試料のキャラクタリゼーション. アモルファス含水酸化チタンにおいてアルカリ土類金属に. Fig. 7 に Sr 吸着試料の X 線回折パターンを示す。Sr 吸. 対するイオン交換選択性の序列は Ba>Sr>Ca であり,pH. 着試料では,吸着前にはみられなかった低角の 2θ=10° 付. と log Kd のプロットの傾きは約 1 と報告している。このよ. 近にブロードなピークが現れた。また,Fig. 1(b) に示し. うに,前述の H 型四チタン酸のような等価なイオン交換. た Sr 吸着前の水洗二チタン酸カリウム(373 K 乾燥)の. が必ずしも成立するわけではないが,いずれの先行研究に. X 線回折パターンにおいては,7.4°,29.1°,48.0° にブロー. おいても H 型交換体へのカチオン交換はほぼ例外なく pH. ドなピークが観察されていたが,Sr 吸着後は Sr 吸着前より. に依存している。Fig. 3 に示す通り二チタン酸カリウムの. も総じてピークがブロードになっている。これは,K+ や. 場合,酸性~中性付近においては H 型イオン交換体によ. H+より大きな水和イオンである Na+や Sr2+が層間に吸着. る Sr2+吸着が支配的なため,共存 Na 濃度に関わらず Sr2+. することによる層状構造の歪みの影響と推定される。. 吸着は pH 依存性を示すが,中性~アルカリ性にかけては. Fig. 8 に Sr 吸着前後の二チタン酸カリウムの IR スペク. 共存 Na 濃度が低いときは pH に依存しない。これは,ア. トルを各々示す。二チタン酸カリウムの IR スペクトルは. ルカリ性域になると H 型イオン交換体ではなく K 型イオ. アモルファス含水酸化チタン 23) や H2Ti3O7 30) の IR スペク. ン交換体とのカチオン交換が支配的となり,かつ Na+ が. トルと類似していた。これは Ti-OH や Ti-O-Ti の結合が共. 2+. Sr 吸着を促進するメカニズムが働くことを示唆している。. 通するためである。. Fig. 6 に平衡 pH 12.1~12.5 の範囲における平衡 Na 濃. Sr 吸 着 前 の 未 洗 浄 二 チ タ ン 酸 カ リ ウ ム で は,3000~. 度と Sr 分布係数の関係を示す。Fig. 6 より Sr 分布係数は. 3500 cm-1 にブロードな吸収帯がみられる。これは水に由. 液相中の平衡 Na 濃度の増大とともに大きくなることがわ. 来する O-H と Ti-OH が合わさった伸縮振動と考えられる 23)。. か る。 平 衡 Na 濃 度 38 mmol/L 以 上 に な る と Sr 濃 度 は. さらに,1640 cm-1 付近に吸収帯があるが,これは Ti-OH. ICP-MS の定量下限未満となった。平衡 Na 濃度 40 mmol/L. 伸縮振動と考えられ 30),1000 cm-1 以下の吸収帯は Ti-O-Ti. 以上の領域の Sr 分布係数は,定量下限を考慮すると前述. の変角振動である 23,30)。Fig. 8 から明らかなように,水洗. の通り 1.7×107 mL/g 以上となる。平衡 Na 濃度 100 mmol/L. 後の二チタン酸カリウムでは,水洗前に比べて Ti-O-Ti の. 以上の領域についても定量下限未満の結果であったが,. 吸収が小さくなっている。これは水洗により一部の Ti-O-Ti.

(7) Vol.32 No.1 (2021). 21. Fig. 7  Effects of washing and cation adsorption on X-ray diffraction patterns of K 2Ti2O5.. Fig. 8 IR spectra of K 2Ti2O5 before and after Sr adsorption. (i) pH 12.2, NaCl 100 mmol/L (ii) pH 6.8, NaCl 100 mmol/L (iii) pH 12.3, NaCl free (iv) pH 7.5, NaCl free.. の結合が切断されたためと考えられる。Anderson ら 31) は,. された Ti-O-Ti のピーク(891 cm-1)が洗浄二チタン酸カ. 二チタン酸カリウムを構成する Ti と O の結合距離は 0.157. リ ウ ム や Sr 吸 着 試 料 で は 小 さ く な っ て い る。 こ れ は. ~0.200 nm の範囲で変化し,歪みがあると論じている。. Fig. 8 の IR スペクトルの解析結果にも一致する。Bamberger. 二チタン酸カリウムは安定な結晶ではないことから,前述. らは,層状チタン酸カリウムのラマンスペクトル解析を行. の通り水との接触により K+ と H+ とのイオン交換や層間. い,二チタン酸カリウムを水で懸濁させて HNO3 により. カリウムの水和により層状構造が不安定になり,一部の. pH 7 に 調 整 し た 後, ろ 過 し て 110°C で 乾 燥 さ せ る と,. Ti-O-Ti 結合が切断されたと推定される。. 898 cm-1 の Ti-O-Ti 振動のピーク強度が低下することを報. Fig. 9 に Sr 吸着前後の二チタン酸カリウムのラマンス. 告している 32)。Fig. 9 の結果は,Bamberger らの結果とも. ペクトルを示す。未洗浄二チタン酸カリウムにおいて観察. 相関があり,二チタン酸カリウムが水と接触すると,一部.

(8) 22. J. ION EXCHANGE. は全体的に不定形ではあるが数 μm 厚さの板状を成してい ることが確認された。結晶性の未洗浄二チタン酸カリウム と洗浄済のものでは,観察された粒子形状に大きな違いは 見られなかった。また,Sr 吸着試料では,いずれの試験 条件においても,二チタン酸カリウムはアスペクト比の大 きい(細長い)板状となっていることが観察されたもの の,吸着実験前と大きくは異ならなかった。一方,前述の ように,溶液に浸漬した二チタン酸カリウムは結晶性が低 下することを考慮すると,吸着剤全体の結晶状態が変化す るというよりは SEM 像に見られるような微細粒子の表面 における結晶変化である可能性がある。 3.6 二チタン酸カリウムへの Sr 吸着機構 前述の通り,二チタン酸カリウムは水と接触すると一部 の Ti-O-Ti 結合が切断されて結晶性が低くなる。Sr 分布係 Fig. 9  Raman spectra of K 2Ti2O5 before and after Sr adsorption.. 数は pH と共存 Na に影響を受け,pH が高いほど,また共 存 Na 濃度が高いほど Sr 分布係数も大きくなる。これら の現象について,Fig. 11 で示すような二チタン酸カリウ ムの吸着機構を考察した。(i)水と接触すると二チタン酸 カリウムの一部の Ti-O-Ti 結合が切断されて層状構造が分 断される。この層状構造の分断により,X 線回折パターン が変化する。(ii)高アルカリかつ高 Na 濃度条件では,負 電荷を帯びた表面水酸基が増えて表面水酸基への Na+の吸 着が進む。(iii)表面水酸基における Na+吸着が吸着飽和 になると Na+ が層間に入り層間を拡げる。(iv)層間が拡 がったことで Sr2+が層間に入りやすくなり,Sr2+の吸着が 進む。 層間へのカチオン吸着において,カチオンが水和状態か 否かの判定は難しいが,二チタン酸カリウムに関しては, 水和カチオンとして吸着していると考える方が,Na+ と Sr2+の共吸着を説明する上では合理的である。吸着カチオ ンが水和カチオンであることを考慮すると,Sr2+は二チタ ン酸カリウムに比較的弱い相互作用で吸着することが示唆 される。 4. 結言 二チタン酸カリウムは共存 Na が高くても Sr2+を吸着し, Na+が一定量以上共存すると,pH 上昇とともに Sr 分布係 数が大きくなり,Sr2+と Na+の吸着量が共に増加した。 Sr 吸着前後における液相の Sr および Na 分析,固相の X 線回折パターン,IR スペクトル,ラマンスペクトル等 か ら, 二 チ タ ン 酸 カ リ ウ ム は 水 と 接 触 す る と 一 部 の. Fig. 10  SEM images of K 2Ti2O5 before and after Sr adsorption.. Ti-O-Ti 結合が切断されるが,層状構造を維持しており, 層間に Sr2+ が,表面水酸基に Na+ が吸着することが示唆 された。また,液相の Na+ 濃度が高くなり表面水酸基の. の Ti-O-Ti の結合が切断されることがラマンスペクトルか. Na+が吸着飽和になると,次に Na+は層間に入り,層間を. らも裏付けられる。. 拡げて Sr2+の吸着を促進することが示唆された。. Fig. 10 に Sr 吸着前後の二チタン酸カリウムの SEM 像. Na+が Sr2+吸着を促進することから,二チタン酸カリウ. を示す。Sr 吸着の有無に関わらず,二チタン酸カリウム. ムは高 Na 共存下での Sr の吸着分離に適した材料と言え.

(9) Vol.32 No.1 (2021). 23. Fig. 11  Mechanism of Sr adsorption on K 2Ti2O5 at high alkali and high Na concentrations.. る。さらに,二チタン酸カリウムによる Sr 分離は,pH 10 以上のアルカリ性域,Na 濃度 40 mmol/L 以上の廃液にも 分離性能を減じることなく適用できる。アプリケーション. (1981) (in Japanese). 7) N. Bao, X. Feng, X. Lu, Z. Yang, J. Mater. Sci., 37, 3035–3043 (2002).. としては特に,福島第一原子力発電所における汚染水処理. 8) Y. Komatsu, J. Ion Exchange, 10(1), 8–14 (1999) (in Japanese).. や使用済み核燃料の再処理廃液からの Sr の分離が考えら. 9) Q. Zheng, L. Huang, Y. Zhang, J. Wang, C. Zhao, Q. Zhang, W. Zheng, D. Cao, D. O’Hare, Q. Wang, J. Mater. Chem. A, 4,. れる。. 12889–12896 (2016).. References 1) H. Mimura, N. Sato, A. Kirishima, J. Ion Exchange, 22, 96–108 (2011) (in Japanese). 2) H. Mimura, J. Clay Sci. Soc. Jpn., 50, 45–48 (2011) (in Japanese). 3) I. Yamagishi, H. Mimura, K. Idemitsu, J. Atom. Energ. Soc. Jpn., 54, 166–170 (2012) (in Japanese). 4) H. Mimura, I. Yamagishi, J. Ion Exchange, 23, 6–20 (2012) (in Japanese). 5) H. Mimura, I. Yamagishi, J. Ion Exchange, 23, 29–42 (2012) (in Japanese). 6) Y. Fujiki, Nihon Fukugouzairyou Kagakukai Shi, 7, 131–139. 10) Q. Wang, S. Y. Park, L. Duan, J. S. Chung, Appl. Catal., B, 85, 10–16 (2008). 11) K. Mori, M. Iwasaki, H. Mimura, H. Kanda, J. Ion Exchange, 26, 34–40 (2015) (in Japanese). 12) T. Sasaki, S. Nakano, S. Yamauchi, M. Watanabe, Chem. Mater., 9, 602–608 (1997). 13) J. Lee, K. Lee, H. Kim, J. Mater. Sci., 31, 5493–5498 (1996). 14) M. L. Halberstadt, S. K. Rhee, J. A. Mansfield, Wear, 46, 109–126 (1978). 15) T. Oota, Yano E plus (Japan), 143, 66–74 (2020) (in Japanese). 16) A. J. Easteal, D. J. Udy, High Temp. Sci., 4, 487–495 (1972)..

(10) 24. J. ION EXCHANGE. 17) Y. Fujiki, T. Osaka, Yogyo Kyokai Shi, 90, 27–31 (1982) (in. 27) J. Lehto, L. Brodkin, R. Harjula, E. Tusa, Nucl. Technol., 127,. Japanese).. 81–87 (1999).. 18) Y. Fujiki, F. Izumi, Yogyo Kyokai Shi, 85(4), 155–162 (1977) (in. 28) S. Chitra, R. Sudha, S. Kalavathi, A. G. S. Mani, S. V. S. Rao, P. K. Sinha, J. Radioanal. Nucl. Chem., 295, 607–613 (2013).. Japanese). 19) Y. Fujiki, T. Osaka, Yogyo Kyokai Shi, 87(3), 168–169 (1979) (in. 29) S. Chitra, S. Viswanathan, S. V. S. Rao, P. K. Sinha, J. Radioanal. Nucl. Chem., 287, 955–960 (2011).. Japanese). 20) T. Sasaki, Y. Komatsu, Y. Fujiki, Solvent Extr. Ion Exch., 1(4),. 30) J. Vasquez, H. Lozano, V. Lavayen, M. Lira-Cantú, P. Gómez-Romero, M. Angélica Santa Ana, E. Benavente, G. Gonzalez, J. Nanosci.. 775–790 (1983). 21) M. Abe, Denki Kagaku, 48, 344–353 (1980) (in Japanese).. Nanotechnol., 9, 1103–1107 (2009).. 22) A. Tanaka, H. Tamura, R. Furuichi, Electrochemistry, 67,. 31) S. Anderson, A. D. Wadsley, Acta Chem. Scand., 15, 663–669. 974–978 (1999) (in Japanese).. (1961).. 23) Y. Inoue, M. Tsuji, Bull. Chem. Soc. Jpn., 51, 794–799 (1978).. 32) C. E. Bamberger, G. M. Begun, C. S. MacDougall, Appl.. 24) K. Fukushi, J. Clay Sci. Soc. Jpn., 47(2), 93–103 (2008) (in. Spectrosc., 44(1), 30–37 (1990). 33) M. Nakahara, K. Shimizu, J. Osugi, Nippon Kagaku Zasshi, 92,. Japanese). 25) Y. Inoue, M. Tsuji, Bull. Chem. Soc. Jpn., 51, 479–482 (1978).. 785–789 (1971).. 26) H. Mimura, T. Kanno, J. Nucl. Sci. Technol., 22, 284–291 (1985).. Article. Sr Adsorption Behavior of Potassium Dititanate in Contaminated Water with Salinity Koichi Mori1,2*, Takaaki Shinohara1, Hitoshi Mimura2, Taiji Chida2, Yuichi Niibori2 1. Kurita Water Industries Ltd., 1-1 Kawada, Nogi, Shimotsuga, Tochigi 329-0105, Japan. 2. Tohoku University Graduate School of Engineering, 6-6-01-2 Aramaki-Aoba, Aoba, Sendai, Miyagi 980-0845, Japan (Manuscript received September 18, 2020; accepted December 2, 2020) Abstract Sr adsorption behavior of potassium dititanate which is a layered ion exchanger was examined under high Na concentration. Potassium dititanate adsorbed Sr2+ even if the coexisting Na concentration was high. Moreover, when Na+ coexisted above a certain amount, the distribution coefficient of Sr increased with increasing pH, and the adsorbed amounts of Sr2+ and Na+ both increased. From the Sr and Na concentration of the liquid phase before and after Sr adsorption, X-ray diffraction pattern of the solid phase, IR spectrum, Raman spectrum, etc., crystallinity of potassium dititanate reduced because some Ti-OTi bonds were broken due to contact with water. However, it was suggested that Sr2+ was adsorbed between the layers and Na+ was adsorbed at the surface hydroxyl groups, although the crystallinity was reduced. The distribution coefficient of potassium dititanate for Sr was 1.7×107 mL/g or higher in the region of equilibrium pH 12 and equilibrium Na concentration of 40 mmol/L or higher, showing higher Sr adsorption ability than the previously reported Sr adsorbent. Keywords: ion exchange, layered crystal, surface hydroxyl group, radioactive waste.

(11)

Fig. 3  Relationship between equilibrium pH and Sr distribution  coefficient in various NaCl concentration.
Fig. 4 に初期 NaCl 濃度 100 mmol/L における Na + 吸着量 の pH 依存性を示す。酸性域では Na + も吸着量は低く,pH が高くなるにつれて Na + の吸着量は大きくなる傾向を示し た。Fig
Fig. 8  IR spectra of K 2 Ti 2 O 5  before and after Sr adsorption. (i) pH 12.2, NaCl 100 mmol/L (ii) pH 6.8, NaCl 100 mmol/L (iii) pH 12.3,  NaCl free (iv) pH 7.5, NaCl free.
Fig. 9  Raman spectra of K 2 Ti 2 O 5  before and after Sr adsorption.
+2

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Amount of Remuneration, etc. The Company does not pay to Directors who concurrently serve as Executive Officer the remuneration paid to Directors. Therefore, “Number of Persons”

過水タンク並びに Sr 処理水貯槽のうち Sr 処理水貯槽(K2 エリア)及び Sr 処理水貯槽(K1 南エリア)の放射能濃度は,水分析結果を基に線源条件を設定する。RO

過水タンク並びに Sr 処理水貯槽のうち Sr 処理水貯槽(K2 エリア)及び Sr 処理水貯槽(K1 南エリア)の放射能濃度は,水分析結果を基に線源条件を設定する。RO