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確率論的運動量保存則に基づく凝縮系核反応生成物の質量分布解析

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Academic year: 2021

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(1)

確率論的運動量保存則に基づく

凝縮系核反応生成物の質量分布解析

小林 知嵩*

1

・内藤 健*

2

Mass Distribution of Reaction Product Generated in Cold Fusion Phenomenon Clarified

by a Stochastic Momentum Equation and Quasi-stability Principle

Tomotaka Kobayashi*

1

and Ken Naitoh*

2

Abstract To explain that left-right symmetric and asymmetric size (mass) ratios observed in biological particle-pairs of molecules and cells in nature and child atoms of nuclear fission, the stochastic differential equation model of three-dimensional momentum conservation law and weakest stability principle (quasi-stability theory) is proposed by Naitoh (J. of Physics, 2012). The three-dimensional momentum conservation law considers vector quantity (i.e. velocity), while conventional theories started from Bohr have been based on energy conservation law. Naitoh qualitatively showed a possibility of bi-modal distribution of mass and size based on one-dimensional Taylor expansion. Furthermore, we have shown that the size and mass ratios of those particles are predicted more accurately by using multi-dimensional Taylor expansion in the previous report (Kobayashi and Naitoh, JASSE, 2019). Moreover, classification of dynamical terms in the stochastic model into three groups has revealed that the input energy level of neutron provided for nuclear fission varies the frequency distribution plotted against child atom mass generated. In this report, we clarify the mass-frequency distribution of atoms generated in cold fusion phenomenon, by using the stochastic differential equation model. After the multi-dimensional Taylor expansion is applied to the stochastic differential equation model of three-dimensional momentum conservation law, the stability theory qualitatively reveals the mass frequency distribution of child atoms generated in the cold fusion experiment (A. B. Karabut, JCMNS, 2012).

Key words Quasi-stability, Cold Fusion Phenomenon

1.はじめに

巨視的な水滴・油滴,細胞,生体内の分子,素粒子 等の自然界の諸粒子は,分裂する際,対称に分裂する 場合もあれば非対称に分裂する場合もある.例えば, ウラン 235 の原子核は高速中性子で 1:1 および約 2:3 に分裂すること1)や,細胞分裂や核酸分子中で水素結 合している塩基ペアにおいても細胞が 1:1 および約 2:3になること2,3)がよく知られている. Naitohは流体力学的なモデルを拡張した確率論的運 動量保存則モデルを提示し,空間一次元のテイラー展 開を適用することで,自然界に存在する粒子のサイズ 比および質量比に非対称性と対称性が混在する理由を 定性的に明らかにした2,4).また,筆者はこのモデル を,多次元テイラー展開を用いて拡張することで,生 命・非生命の粒子のサイズ,質量比の頻度分布を,従 来よりも精度よく求められることを示してきた5) このモデルではまず,塩基などの生命分子では,そ の周囲の水和した水分子群を「ひとつの柔らかく変形 する液滴」のような流体と近似する.ただし,塩基を 構成する原子や水和している水分子の総数は流体近似 (連続体近似)できるほどにはないことが多いため, 例えば密度を定義する際,若干,不確定にならざるを 得ない.ウランのような原子核でも同様で,それを構 成するバリオンの総数も連続体近似するほどにはない ので,密度などが不確定になる.よって,流体力学的 近似モデルである決定論方程式ではなく,不確定な項 を加えた確率論的微分方程式とする. *1早稲田大学大学院基幹理工学研究科 Waseda University *2早稲田大学 教授 Waseda University † 2021年 1 月 16 日受付・2021 年 4 月 14 日再受付 学生論文特集

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2.モデル

2.1 仮定 まず,確率論的微分方程式による運動量保存則のモ デル2,4,5)を導出するための仮定を示す. 仮定 1:各粒子の形状は回転楕円体とし,変形率を £iðtÞ ¼ aiðtÞ=biðtÞ とする.ただし,aiðtÞ および biðtÞ は 各 粒 子 の 長 半 径 お よ び 短 半 径 で あ る.(球 形 で は £i¼ 1 である.) 仮定 2:粒子に働く各種表面力の大きさは 1/rm 比例する.ただし,r は粒子表面の曲率半径,m は表 面力の種類を表す定数である.例えば,m = 1 は流体 力学的表面張力を表す. 仮定 3:本モデルの適用は,粒子が分裂する時刻付 近のごく短い時間のみを対象とする. 仮定 4:粒子内の流れはポテンシャル流れとする. (外部から衝突する別の粒子によって分裂が起きる際, 分裂する粒子は短時間に急激に変形するため,流体力 学で知られているポテンシャル流れで近似できる.) 仮定 5:2 つの接触した粒子(分裂時の 2 つの接触 した粒子)の等価半径比(球となる時の半径の比)を ¾ とする. 仮定 6:微小粒子を扱う際に生じる接触面の不確定 性を考慮する.これは,上述したように,回転楕円体 の粒子を構成している小粒子の数が,流体力学的近似 (連続体近似)できる数よりも少ないためである. 2.2 確率論的微分方程式 Naitohは以上の仮定から,運動量保存則の確率論的 微分方程式を導出した4) d2 dti2 £i¼ 1 Det ¾  ¾4þ2 3¾E0j£ 1 3 j   B0iþ29¾42mE0i£ 4 3 i   d dti £i  2 þ ¾  ¾4þ2 3¾E0j£ 1 3 j   C0i£ 5 323m i þ 2 3¾2þmmE0i£ 1 3 j B0j 2 9¾2þmmE0i£ 4 3 j   d dtj£j  2 þ23¾2þmmE 0i£ 1 3 j C0j£ 5 323m j 8 > > > > > > > > > > > > < > > > > > > > > > > > > : 9 > > > > > > > > > > > > = > > > > > > > > > > > > ; þ ¤st ½for ði; jÞ ¼ ð1; 2Þ; ð2; 1Þ  ただし Det ¼ ¾  ¾4þ2 3¾4E0i£ 1 3 j ; B0k¼ 1 3£k £2 k 2 £2 k 1=2 ; C0k¼38 2£2m k £1m k  £ m k £2 k 1=2 ; E0k¼ 3 £ 7=3 k £2 k 1=2 (1) 式(1)は,2 つの連結された粒子 i(=1, 2)の変形を 記述する運動方程式である.式(1)において,£kは 各パーセルの変形率(£k¼ 1 で球),¾ は接触した 2 粒 子 の 等 価 半 径 比, m は 表 面 力 の 種 類 を 表 す 定 数,Δm は接触面の不確定性を表す定数,そして ¤st は不確定性による外乱項である.本研究では Naitoh に倣い,m ¼ ð1  mÞ=2 と仮定している4).本研究で は m = 1 とした.

3.準安定比の導出

生命分子や原子核は,ある程度の時間の間は安定に 存在するものの,生命は永遠には生きられず,原子核 も崩壊していくことは周知であるので,中立安定より も弱い安定性の方が,現象を説明するのに適している といえる2,4) 3.1 一次元テイラー展開による準安定なサイズ比 2つの粒子の変形量を yk(k = 1, 2)とおき,yk¼ £k 1 と定義する.つまり,ykは球からの変形度合い であるので,yk¼ 0 のとき,それぞれの粒子は球であ る.一次元のテイラー展開を式(1)に代入し,一次 の項までを残して近似すると以下の式(2)が得られ る4) d2yi dti2 ¼  2ð1  ¾3Þ dyi dti  2 þ 3ð3  ¾3Þy i  4¾2 dyj dtj  2 þ12¾2y j  =½3ð¾3þ 1Þ (2) 右辺の 3 つの項の内,一番目と三番目が粒子内部の 対流の項(非線形項)であり,二番目と四番目の項が 表面力を意味している.ここで,右辺の各項のうち, いずれか 1 項が 0 となるとき,左辺の d2y=dt2の値が 比較的小さくなるため,系全体が比較的安定になる. そこで,中立安定性よりも弱い,この最弱な安定状態 を準安定状態と定義する2).式(2)について考えれ ば,¾ の値が 1 または約 1.44 のとき,つまり粒子のサ イズ比が 1:1 または約 1:1.44 のとき,系が準安定とな るので,これらの比を準安定比と呼ぶ.

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3.2 多次元テイラー展開による準安定比 先述のように,準安定状態となる ¾ の値を準安定比 と定義すると,準安定比はテイラー展開された式の各 項から求められる.本研究では,3 次元空間での現象 であることを考えて,多変数(y1; y2)のテイラー展 開6)を用いた.式(1)は,2 つの粒子の変形量の関 数であるので,テイラー展開後の項の中に,その 2 つ の粒子の変形量が混在したもの(赤字で表示)が新た に現れることになる.式(1)を m = 1 の条件下で, yi¼ yj¼ 0 まわりで展開することで求められる準安定 比5)のうち,2 次までの項から求められたものを表 1 に示す. 3.3 テイラー展開後の各項の力学的分類 著者らの過去の論文7)では,多次元テイラー展開で 得られた近似式の項のうち,粒子の変形率 y の影響が 大きい表面力系,粒子の変形速度 dy=dt の影響が大き い対流系,双方の影響を同程度に受ける中間系の 3 種 に分類した.分類後の準安定比は表 2 に示す通りであ る7) この表 2(3 つの種に分類された原子核分裂後のサ イズ比)を用い,更に ・先に述べた「粒子の初期変形 ykが大きい場合は, 準安定比(約 2:3)であれば,この項がゼロにな るため,比較的安定化が可能となり,速度の外乱 dyk=dt が大きい場合は,準安定比(1:1)であれ ば,比較的安定になる」というメカニズム ・準安定なサイズ比の群が原子核の質量比にも適用 できること2) を土台としてウラン 235 の原子核の崩壊現象を分析し た. その結果得られた重要なことは,高速な中性子が衝 突した場合には,ウラン原子核の内部にまで影響があ るために,表 2 の対流系の影響が大きくなって,1:1 付近の対称な分裂が増えるという観測事実を説明する ことができたことである.(図 1,図 2)7) この分類方法は,ウラン以外の原子に対しても利用 可能と考えられる.

4.凝縮系核反応における反応生成物の質量

分布と準安定比

上記の第 3 節で述べた著者らの既往論文7)の成果に 基づき,本研究で,著者らは新たに,ウランを用いな い凝縮系核反応に,上記の方法を適用することを目指 す.反応生成物の質量分布計算を行い,準安定比を用 いて整理する. 表 1 本研究で得られた準安定比 Order Variables of terms m = 1

0 (y1′)2 1.00 1 y1 1.44 y1(y1′) 2 1.27 y1(y2′)2 1.19 2 y12 1.44 y12(y1′)2 1.35 y1 2 (y2′) 2 1.36 y1y2 1.88 y1y2(y2′)2 1.41 表 2 準安定比の分類 分類 準安定比 表面力系 1.44,1.88 対流系 1.00,1.19,1.27 中間系 1.35,1.36,1.41 図 1 熱中性子による核分裂との比較7) 図 2 高速中性子による核分裂との比較7)

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Mileyは,パラジウムを電極に用い,重水を電気分 解した際,過剰熱の発生とパラジウムの核変換が生じ ることを報告した8).Karabut はパラジウム電極を用い て重水素ガス中でグロー放電を行い,同様に過剰熱の 発生と核変換を確認した9).これらの反応は凝縮系核 反応と呼ばれ,反応メカニズムの研究が進められてい る.最近は,パラジウムの粉末の粒径をナノメートル レベルに微細化することで,安定にこれらの反応が起 きることもよく知られるようになってきている.ま た,パラジウム原子が複数個(クラスター)から分裂 していることを示唆するデータも多々知られてい る8,9) そこで本研究では,第 3 節までの議論と Karabut を 含む多くの実験事実データから,以下の 2 つの論理を 用いることができると考えられる. ・グロー放電などによる凝縮系核反応で投入される エネルギーレベルは,高エネルギー中性子の衝突 の場合に比べて格段に小さいため,原子核内部に 対流が生じないか,無視できると考えられること ・凝縮系核反応の実験データでは,パラジウムと水 素(か,重水素)の系で,パラジウムよりも小さ な元素が生成されるだけでなく,パラジウムより 大きな元素も生成されることが多々報告されてお り,これは,パラジウム原子が複数個(クラスタ ー)から分裂していること 以上をもとにして,表 2 の系のうち,対流系を除い た準安定比を用いて,Pd 原子核からの分裂,Pd 原子 核 2 つからの分裂を仮定して質量分布計算を行った. 計算では,Pd 原子核および Pd 原子核 2 つは,表 2 に 示す準安定比を質量比に持つように分裂すると仮定し た.得られた計算結果(反応生成物の質量数)を用 い,質量数 5 刻みのヒストグラムとして質量分布グラ フを作成した(図 3). 図 3 に見られる 4 つのピークはそれぞれ Karabut の 実験結果(図 4)の Ca, Fe, Se, Cd に対応すると考え られる.加えて,図 3 に示す質量分布計算結果は図 4 における Fe ~ Se 間の元素の存在および,質量数 90 ~ 110 付近の元素が生成されないことを示唆してお り,凝縮系核反応の反応生成物の質量分布を,定性的 には表せているといえる.ただし,図 3 と図 4 で,生 成頻度の高い質量数(Mass number)に若干のずれが 見られるので,以下に考察する. 図 3 および図 4 に示すグラフを比較すると,図 3 の 質量分布計算結果の方が,生成元素の質量数が若干大 きくなる傾向が見られる.このような傾向が見られる 原因として,Pd 原子以外からの反応経路の存在が考 えられる.Karabut は,凝縮系核反応実験において, Pd原子が Nb 原子および Rh 原子に変化した可能性を 述べている9).これらの原子は Pd 原子より 10 程度質 量数が小さいため,実験において Pd 原子がこれらの 原子を経由して分裂した結果,生成される原子核の質 量数が減少し,本研究の計算結果より質量数が小さい 原子が反応生成物として現れたと考えられる.そのた め,これらの反応経路を考慮した計算を行えば,実験 結果と定量的に合致する質量分布を得られる可能性が 高いと言える.図 4 の Ca, Fe, Se, Cd の質量数と,図 3 の計算結果の頻度ピークでの質量数のずれは,ほ ぼ,それに対応するからである. これらのことから,確率論的運動量保存則から得ら れる準安定比の組を用いることで,凝縮系核反応の反 応生成物の質量分布を基本的には説明できる可能性を 得たと言える.

5.結論

確率論的運動量保存則を元にして得られた近似式を 衝突前後の微小時間において利用し,その右辺の項の 図 3 質量分布計算結果

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群に対して,表面力系,対流系,中間系の 3 種に分類 した結果を用い,対流系以外の準安定比を用いて質量 分布計算を行ったところ,凝縮系核反応の反応生成物 の質量分布を定性的に表すことができた.今後は,詳 細な反応経路を考慮した分析を進め,質量分布の定量 的な分析を行いたいと考えている. 参 考 文 献

1) E. A. C. Crouch: Fission-product yields from neutron-induced fission, Atomic Data and Nuclear Data Tables, 19-5, 417/532 (1977)

2) K. Naitoh: A spatiotemporal structure: common to subatomic systems, biological processes, and economic cycles, J. Phys.: Conf. Ser., 344, 1/18 (2012)

3) K. Naitoh: Cyto-Fluid Dynamics Theory, Japan Journal of Industrial and Applied Mathematics, 18, 75/105 (2001)

4) K. Naitoh: Gourdron theory: revealing synthetically the masses for biological molecular particles of DNA and proteins and abiological particles of quarks and leptons,Artificial Life and Robotics, 18, 133/143 (2013)

5) T. Kobayashi and K. Naitoh: New quasi-stable ratios of particles in nature revealed by multi-dimensional Taylor approx-imation,J. Adv. Simulat. Sci. Eng., 6-1, 80/93 (2019)

6) S. R. Ghorpade and B. V. Limaye: A Course in Multivariable Calculus and Analysis, Springer (2010)

7) 小林知嵩, 内藤健:原子核分裂後の質量分布と投入エネル

ギーの関係に関する確率論的運動量保存則による解析,日 本シミュレーション学会論文誌,12-2, 1/5 (2020)

8) G. H. Miley, G. Name, M. J. Williams, J. A. Patterson, J. Nix, D. Cravens and H. Hora: Quantitative observation of trans-mutation products electrolysis occurring in thin-film coated microspheres, Proceedings of the 6th International Conference on Cold Fusion, 629/644 (1996)

9) A. B. Karabut and E. A. Karabut: Experimental Results on Excess Power, Impurity Nuclides, and X-ray Production in Experiments with a High-voltage Electric Discharge System, J. Condensed Matter Nucl. Sci., 8, 139/158 (2012)

著 者 紹 介 小林 知嵩(学生会員) 2019年 早稲田大学基幹理工学部機械科学・航空学科卒業. 2021年 同大学院基幹理工学研究科修士課程修了.現在同研究 科博士後期課程在学中.流体数値計算,高熱効率エンジン原理, 並びに凝縮系核反応に関する研究に従事. 内藤 健(正会員) 1985年 早稲田大学理工学部機械工学科卒業.1987 年 同大 学大学院修了.1993 年 早稲田大学にて博士号(工学:論文博 士)取得.1987 年–2000 年 日産自動車 (株) 勤務.2000 年– 2005年 山形大学工学部 助教授.2005 年から,早稲田大学教 授.量子熱流体力学・広域マッハ数対応の超高効率エンジン・ 生命基礎医学等の研究に従事. 図 4 Karabut の実験結果9)

参照

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