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ネパールにおけるハーリィティーについて―調査報告―

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Academic year: 2021

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査    報   

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は じ め に 一 、 ス ヴ ァ ヤ ン プ ー の ( I ラ テ ィ ー ・ マ ー タ ー ー 、 外 観 2 、 像 容 3 、 儀 礼 二 、 タ ン ヒ テ ィ の ( I フ テ ィ ー 三 . バ ー ラ ー ジ ュ の ( I リ イ テ ィ ー 四 、 チ ャ パ ト ー ラ の ( I ラ テ ィ ー ・ ア ー ジ マ ー 五 、 ク ソ ベ ヘ ー シ ` ヴ ァ ラ の シ ー タ ラ ー ・ マ ー シ ュ 六 、 チ ベ ッ ト 仏 教 に お け る ( I リ イ テ ィ ー 七 、 パ タ ン 王 宮 ム ル ー チ ョ ー ク 、 タ レ ジ ュ 寺 に 残 さ れ た パ ー ジ イ テ ィ ー の ト ー ラ ナ に つ い て 八 、 ( I リ イ テ ィ ー の 姉 妹 と し て の ア ー ジ マ ー に つ い て 結   び ネ パ ー ル に お け る ( I リ イ テ ィ ー に つ い て で は 鬼 子 心 y な ど と 呼 ば れ る も の で 、 紀 元 一 乃 至 二 世 紀 に は 、 仏 教 に 導

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の 伝 播 さ れ た 諸 地 域 に そ の 思 想 は 広 め ら れ た 。 ま た 造 型 も 、 二 世 紀 頃 か ら 、 ガ ン ダ ー ラ や マ ト ゥ ラ ー に お い て 始 め ら れ た よ う で 、 各 地 に さ ま ざ ま な 像 容 を 見 出 す こ と が で き る 。 子 供 の 守 護 神 で あ り 、 庖 厨 の 神 と し て 崇 拝 さ れ て 来 た パ ー ジ イ テ ィ ー

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教 の シ ー タ ラ ー (9 巨 Q) 、 ヒ ン ド ゥ ー 教 の シ ー タ ラ ー や 、 シ ー タ ラ ー ・

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な ど の 、 神 格 に 類 似 性 を 持 っ た 女 神 と 混 同 さ れ な が ら も 、 民 衆 の 熱 心 な 六 七 は じ め に ( 1 )

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目    次

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(a 剛 1 ) の 出 身 者 に 限 ら れ て い る 。 こ の う ち 濯 頂 を 受 け て 、 職 業 と し て 儀 礼 を 行 う こ と の で き る 仏 教 司 祭 つ ま り 金 剛 阿 闇 利 に な れ る の は 、 ヴ ァ ジ ご フ ー チ ャ ー ル ヤ 姓 の 人 に 限 ら れ る 。 ネ ワ ー ル 仏 教 は 在 家 仏 教 で あ る の で 、 僧 侶 は 結 婚 し て 一 般 住 宅 に 住 ん で お り 、 ま た 仏 教 司 祭 及 び 、 檀 徒 は 世 襲 制 を と っ て い る 。 古 く か ら ネ ワ ー ル 族 の 多 く は 、 カ ト マ ン ド ゥ 盆 地 に 住 ん で い る 。 そ の た め ネ ワ ー ル 仏 教 は 、 カ ト マ ン ド ゥ 盆 地 を 中 心 に 広 ま っ て お り 、 ヴ ァ ジ ご フ ヤ ー ナ は 、 カ ト マ ン ド ゥ 市 西 北 郊 外 の ス ヴ ァ ヤ ン ブ ー ナ ー ト tS v a  y a m b h a   n at h aj を 信 仰 の 中 心 地 と し て い る 。 現 在 最 も 盛 ん に 信 仰 さ れ て い る ( I リ イ テ ィ ー も 、 こ 0 ス ヴ ァ ヤ ン ブ ー 寺 院 内 に あ り 、 特 に ネ ワ ー ル 社 会 に お い て は 、 ヒ ン ド ゥ ー 教 徒 も 、 仏 教 徒 も 共 に パ ー ジ イ テ ィ ー を 子 供 の 守 り 神 や 庖 盾 の 神 と し て 、 ま た 救 済 や 祈 願 成 就 の 神 と し て 、 親 し み 崇 拝 し て い る 。 カ ト マ ン ド ゥ 盆 地 に は 五 体 の ( I リ ゴ ア イ ー 像 が 現 存 す る 。 そ れ は 次 の 通 り で あ る 。 一 、 ( I ラ テ ィ ー ・ マ ー タ ー (H ar at R M at a) ・ 高 浮 彫 石 仏 = カ ト マ ン ド ゥ 市 郊 外 ス ヴ ァ ヤ ン ブ ー 。 同 朋 学 園 佛 教 文 化 研 究 所 紀 要 第 六 号 信 奉 を 集 め て 来 た 。 こ れ ら の 女 神 は 、 い ず れ も は じ め は 子 さ ら い の 鬼 で あ っ た が 、 や が て 母 神 と し て の 神 格 を 有 す る よ う に な る 。 そ の 中 で ( I リ イ テ ィ ー は 、 仏 陀 に 帰 依 し た と 言 わ れ 、 仏 教 に 摂 取 さ れ た が 、 パ ー ジ イ テ ィ ー 信 仰 は 、 宗 派 に は 無 関 係 に 、 根 強 く 民 間 に 流 布 さ れ て 来 た 。 ( 8 ) 現 在 ネ パ ー ル で は 、 ヒ ン ド ゥ ー 教 が 国 教 と な っ て い る が 、 個 人 の 信 仰 の 自 由 は 保 障 さ れ て お り 、 ヒ ン ド ゥ ー 教 徒 に 次 い で 仏 教 徒 が 多 い 。 他 に 若 干 の イ ス ラ ム 教 と 、 ジ ャ イ ナ 教 、 シ ャ ー マ ニ ズ ム 等 の 信 仰 も な さ れ て ( 9 ) い る 。 ネ パ ー ル 仏 教 は 現 在 。 ヒ ー ナ ヤ ー ナ (回 目 z 目 )、 マ ( I ヤ ー ナ (M ah iF y an a) 、 ヴ ァ ジ ご フ ヤ ー ナ (V aj ra y an aj   O 三 種 に 大 別 す る こ と が で き 、 ヒ ー ナ ヤ ー ナ は 近 年 、 ビ ル マ 、 ス リ ラ ン カ か ら 伝 わ っ た も の で 小 乗 の テ ー ラ ヴ ァ ー ダ 仏 教 、 マ ( I ヤ ー ナ は チ ベ ″ 卜 人 た ち に よ る チ ペ ″ 卜 仏 教 で あ り 、 ヴ ァ ジ ュ ラ ヤ ー ナ は ネ ワ ー ル 人 を 中 心 と す る 、 い わ ゆ る ネ パ ー ル の 伝 統 的 仏 教 で 、 密 教 、 金 剛 乗 の ネ ワ ー ル 仏 教 と 言 わ れ る も の で あ る 。 こ の 特 徴 は 、 ヒ ン ド ゥ ー 教 の 影 響 を 強 く 受 け て お り 、 ヒ ン ド ゥ ー 教 の 神 々 も 仏 教 の 神 々 と 同 じ よ う に 崇 拝 さ れ 、 儀 礼 に お い て も 、 ヒ ン ド ゥ ー 教 ( 10 ) 儀 礼 と 酷 似 し て い る こ と が 多 い 点 に あ る 。 宗 教 組 織 も 、 ネ ワ ー ル の ヒ ン テ ィ 。

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て い る 0 と 同 じ よ う に 、 ヴ ァ ジ ご フ ー チ ャ ー ル ヤ (V aj ra ca ry aj を 頂 点 と す る カ ー ス ト 制 度 を 背 景 と し て 、 主 に 同 一 カ ー ス ト 内 で 独 特 な 組 織

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5。 タンベヘーシュヴフラ { シータラー・マーシュ} 6. /リ ン王宮ムル・チョーク 7. ウーパーハパヒー (アージマー) 8. ロイヤルパレス 9. ピシュマティlq 10. バグマティJ11 11. リングロード カ ト マ ン ド ゥ . パ タ ン地図 ラ ー ジ ュ 。

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A jim a) ・ 高 浮 彫 石 仏 = パ タ ン 市 チ ャ パ ト ー ラ 。

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ベ ヘ ー シ ュ ヴ ァ ラ 。 ( 11 ) 以 上 に 上 げ た も の は 柔 和 相 に 属 す る が 、 チ ペ ″ 卜 仏 教 中 に は 忿 怒 相 の も の も 見 出 さ れ る 。 そ れ は 百 万 人 と も 言 わ れ る ア ー ジ マ ー (と 日 回) の

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ナ (、{ .o a i } が 、 パ タ ン 王 宮 ム ル ー チ ョ ー ク の タ レ ジ ュ 寺 に 残 さ れ て い る 。 ま た ( I リ イ テ ィ ー の 姉 妹 と さ れ る ア ー ジ マ ー 像 が 、 パ タ ン 市 の ウ ー パ ー ( 。( ヒ ー (O b ah b ah ij に 現 存 す る 。 (図 1 ) こ れ ら の 尊 容 と 、 儀 礼 の 一 部 に つ い て の 調 査 報 告 を 、 昭 和 五 八 年 八 月 一 六 日 か ら 二 五 日 ま で と 、 昭 和 五 九 年 七 月 二 四 日 か ら 八 月 九 日 に か け て 行 っ た カ ト マ ン ド ゥ 盆 地 を 中 心 と す る 踏 査 を 基 に 、 若 干 の 考 察 を 交 え 述 べ て み た い 。 注 ( 1 )   ﹂ a i n   S   B a n g d e ﹂   7 7z r   a 4   Sa W x 

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M M 4   N e w   D e lh ﹂   19 a p p   3 1   3 3 0 宮 坂 宥 勝 ﹁H A R IT I 考 ﹂ (﹃ イ ン ド 古 典 論 ﹄ 上 ) 、 筑 摩 書 房 、 昭 和 五 八 年 。 六 九 (ハーラテ4- ・マーター) (ハーラテイー) (ハーリイテイー) (ハーラティー ・アージマー1 ¥ い ≒ U ネ パ ー ル に お け る ( I リ イ テ ィ ー に つ い て (図 1) 1。 スヴフヤンブー 2. タンヒチイ , 3. パーラージュ 4. 1チャパトーラ

(4)

一 、 ス ヴ ァ ヤ ン ブ ー の ハ ー ラ テ ィ ー ・ マ ー タ ー 1 、 外 観 同 朋 学 園 佛 教 文 化 研 究 所 紀 要 第 六 号 ( 2 )   鬼 子 母 神 は 我 国 で は 、 日 蓮 宗 に お い て ﹃ 法 華 経 ﹄ 擁 護 の 女 神 と し て 、 鬼 子 母 神 祈 祷 の 本 尊 と し て 受 容 さ れ て い る 。 (3 ) 前 掲 書 、 1  a   1 5     M g   xsg jy   51a g Xg 77 s   f   jV 9 4   N oD oJ 98 2X p3 1  3 3 0 文 献 的 に は I 二 世 紀 頃 、 鬼 子 母 経 典 が 成 立 さ れ た と 見 ら れ て い る 。 金 岡 秀 友 ﹁鬼 子 母 経 典 群 の 成 立 過 程 ﹂ (﹃ 密 教 成 立 論 ﹄ )、 筑 摩 書 房 、 昭 和 五 六 年 。 ( 4 )   i i c i u l l u 1 1   6 11n m e r s   j   xx g   a 7 7  

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a gXZ a xj   X l S Zi Z   N e w   Y o r k s   1 9 6 4 s   p J 3 5 0 r r a t a p a d lt y a   F a 1   7 7 x g   a r X s   y   jV g a 4   N e th  e r l a n d 4   1 9 7 4 0   p p 4 2   4 4 0 ( 5 )   ア ー ジ マ ー は 、 ネ パ ー ル や チ ベ ″ 卜 で は ( I リ イ テ ィ ー の 姉 妹 あ る い は 祖 母 神 と も さ れ て い る 。 ネ ワ ー ル で は 祖 霊 神 と も さ れ て い る 。 一 般 に ア

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( 6 )   前 掲 書 、 1 

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2   xz g   xxg xy   5 a ZM g a   g Z   jV 9 4   N oD o   p p j 1J 30 ( 7 )   鬼 子 母 経 典 中 、 ﹃鬼 子 母 経 ﹄ で は 、 仏 が ( I リ イ テ ィ ー に 五 戒 を 、 ﹃大 薬 叉 女 歓 喜 母 井 愛 子 成 就 法 亦 名 詞 哩 底 母 経 ﹄ で は 、 三 帰 五 戒 を 、 ﹃ 詞 利 帝 母 真 言 経 ﹄ で は 、 三 帰 五 戒 菩 提 心 律 儀 戒 を そ れ ぞ れ 授 け た こ と に な っ て い る 。 ま た 、 ネ パ ー ル で は 、 仏 教 司 祭 に よ っ て 、 ( I リ イ テ ィ ー の 仏 教 帰 依 に つ い て 、 伝 え ら れ て い る 。 七 〇 l n   f N e p a l   b y   S a h a y o g i   P r e s s   K a th m a n d u s   1 9 7 5 0 ( 9 )   前 掲 書 に 同 じ 。 ( 10 )   島 岩 I M at ra sid d h i   M ah av ih ar a で 行 わ れ る 儀 式 ﹂ ﹁V aj rii cii ry a と 檀 徒 と の 関 係 ﹂   (﹃ 現 代 南 ア ジ ア に お け る 仏 教 を 囲 む 社 会 的 文 化 的 環 境 o 研 究 ﹄ 昭 和 五 九 年 、 ﹁ カ ト マ ン ド ゥ の 仏 教 寺 院   M a n ta si d d h i   M a h i v ih a ra   ﹂ 八 八 頁 -九 二 頁 )。 ( 11 )   パ ー ジ イ テ ィ ー の 尊 容 を 図 像 学 的 に 類 別 す る と 。 柔 和 相 と 忿 怒 相 と に 大 別 す る こ と が で き る 。 た だ し こ の 場 合 、 三 昧 耶 形 に 類 す る も の は 別 と す る 。 児 五 百 人 と そ の 夫 五 百 人 で あ る 。 そ し て 、 パ ー ジ イ テ ィ ー の 呼 び 名 と し て 、 ( I ラ テ ィ ー ・ マ ー タ ー を は じ め 八 通 り を 、 次 の よ う に あ げ て い る 。 1 、 ( I ニ フ テ ィ ー ・ マ ー シ ュ   ( マ ー タ ー ) (H a ra ti   M aj u   CM at aj ) 。 2 、 ア ー ジ マ ー ・ デ ィ ヨ ー  

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3 、 マ ヤ ジ ュ ー デ ー ヴ ア   IM ay aj u   D e v a j o

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0 カ ト マ ン ド ゥ 盆 地 の ( I リ イ テ ィ ー の 中 で 最 も 盛 ん に 信 仰 さ れ て い る

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る 寺 院 内 に あ り 、 ﹃ ス ヴ ァ ヤ ン ブ ー ・ マ ( I チ ャ イ テ ィ ヤ   (g S Q、、 `祓 ︲

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( I リ イ テ ィ ー は 、 も と は ヒ ン ド ゥ ー の も の で あ っ た が 、 二 世 紀 頃 、 仏 教 に 導 入 さ れ 、 仏 教 を 守 り 、 ス ヴ ァ ヤ ン ブ ー を 守 る 神 と し て 、 人 々 を

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( 8 )   。4 N n r A L  A n   i n t r o d u c t i o n   to N e p a le se   C u lt u r e g s   P r in t e d  a n d   P u b l is h e d     ん で い る 。 巻 属 は 、 夫 の パ ー ン チ カ (2 R {r } と 子 供 、 男 児 五 百 人 、 女

(5)

に 見 え て い る (写 真 3 ) 。 入 口 上 部 に は ト ー ラ ナ が か け ら れ て お り 、 両 脇 に は 一 対 の 、 ネ パ ー ル 国 旗 に 太 陽 と 月 を 表 現 し た 金 属 A   ス ヴァ ヤy プー仏塔 B   ハー リ イテ ィ ー祠堂 (図 2) の 旗 と 獅 子 像 が 配 さ れ て い る 。 飾 り の 下 が っ た 金 銅 屋 根 を さ さ え る 、 長 く 幅 広 い 傾 斜 し た 方 杖 ト ゥ ナ   4   1T u n as i) に は 、 種 々 の 神 像 が 彫 刻 さ れ て お り 、 一 階 外 壁 部 は 、 白 地 に 色 彩 の 施 さ れ た 飾 り タ イ ル が 貼 ら れ 、 東 西 両 側 面 の 中 央 部 に は 、 透 し 彫 り の テ ィ キ ー ジ ャ   C r ik ijh y O 窓 が 作 ら れ て い る 。 背 面 北 側 は 窓 の か わ り に 、 打 ち 出 し に よ る 飾 り が 施 さ れ た 金 銅 の フ レ ム ー に な っ て い て 中 央 部 分 に 神 の 通 り 道 と い う 小 さ な 惰 円 形 の 空 気 口 が あ け ら れ て い る (写 真 4 )。 タ イ ル と 屋 根 以 外 の 柱 な ど に は 総 て 連 続 模 様 や 文 字 、 あ る い は 神 々 が 彫 刻 さ れ 、 複 雑 な 装 飾 を 見 せ て い る (写 真 6 ) 。 ま た 正 面 ば か り で は な く 、 東 西 両 側 面 の 窓 の 上 及 び 背

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)。

ナ に 配 さ れ て い る 各 神 像 の 名 称 は 明 確 で は な い が 、 ヴ ァ ジ ご フ ヤ ー ナ の 僧 侶 で あ る ヴ ァ ジ ご フ ー チ ャ 1 ( ( に よ る と 、 正 面 と 背 面 は 同 形 で 、 左 右 の 東 西 面 は 一 仏 を 除 き 同 じ だ と 言 う 。 し か し 形 像 か ら は 、 正 面 と 背 面

囲 の 飾 hソ も 層 を な し 複 雑 で あ る 。 諸 仏 の 名 称 は 、 ま た 司 祭 に よ っ て も 異 な る が 、 バ ル ー ラ タ ナ ー ヴ ァ ジ ご フ ー チ ャ ー ル ヤ IB a1   R a tn a   V a jr a c a ry a j 司 祭 に よ る と 次 の よ う で あ る 。 (図 3 ) 6 、 シ ー タ ラ ー ・ マ ー 5  1   j it al a  M aj u ) 。 7 、 ス ヴ ァ ヤ ソ プ ー ・ サ ビ フ ク シ イ カ ー ・ ダ ル マ 94   7     1 S v a y   b h ii   S a m ra k j k S D h a rm 8p a 11 1。 8 、 ダ ー ツ カ シ ッ カ マ ー ・ マ チ ャ ー ピ ャ シ ー   ( ) h a k k h a si k k h a m ii  M ac a   p y a s 9 。

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( I リ イ テ ィ ー は 呼 ば れ て い る よ う で あ る 。 さ て 、 ラ タ ナ ー ピ ト と 言 わ れ る ( I リ イ テ ィ ー 寺 院 は 、 仏 塔 脇 の 西 北 に 位 置 す る (図 2 )。 南 向 き 、 二 階 建 て ネ ワ リ ー 様 式 の 建 築 物 は 、 幅 、 奥 行 共 外 法 三 、 六 九 メ ー ト ル で 、 寺 院 と い う よ り む し ろ 塔 の 趣 で あ り 、 ( I リ イ テ ィ ー 像 だ け を 安 置 す る 桐 堂 で あ る (写 真 2 )。 正 面 中 央 の 入 口 は 、 幅 七 五 セ ン チ メ ー ト ル 、 高 さ I 、 五 メ ー ト ル で 、 二 重 扉 が 付 け ら れ 、 祠 堂 外 か ら 入 口 を 覗 く と ( I リ イ テ ィ ー 像 が 真 正 面 七 一 ネ パ ー ル に お け る ( I リ イ テ ィ ー に つ い て スヴ ァ ヤy プー略図 正 面 (南 ) 及 び 背 面 (北 ) ① マ ( I ヴ ァ イ ロ ー チ ャ ナ (M ah iiv ai lo ca n a3 ② ③ ④ ⑤ 不 明

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⑦ ガ ル ダ (Q Qa 會 ) ⑧ キ ソ ダ ル ヴ ァ rK in d a rv a ) ⑨ ガ ン ダ ル ヴ ァ (( ia n d ar va j

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西 側 面 ① マ ( I ヴ ァ ジ ご フ サ ″ ト ゥ ヴ ァ (M ah av aj ra sa tt v aj

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⑤ キ ン ダ ル ヴ ァ tK in d ar v a) ⑥ ガ ン ダ ル ヴ ァ (( ia n d ar va ) ⑦ ⑧ ヒ テ ィ マ ン ガ IH iti i an ga ) 東 側 面 ① マ ( I ヴ ァ ジ ご フ サ ″ ト ヴ ァ (M a h a va jr as a ttv a3 ② ③ サ ダ チ ャ リ ー ロ ー ケ ー ス ヴ ァ ー ル IS ad ac h ya r11 6k 6s w o z9 ④ チ イ パ (Q r l ) ⑤ キ ン ダ ル ヴ ァ rK in da rv a) ⑥ ガ ン ダ ル ヴ ″ (G an d ar v a) ⑦ ⑧ ヒ テ ィ マ ン ガ IH it iril a n g a) ま た ﹃ ス ヴ ァ ヤ ソ ブ ー ・ マ ﹃ I チ ャ イ テ ィ ヤ ﹄ に よ る と 、 正 面 ト ー ラ ナ の 諸 尊 は 次 の よ う に 記 さ れ て い る 。 七 二 同 朋 学 園 佛 教 文 化 研 究 所 紀 要 第 六 号 束 西 南 (図 3) 四面 トー ラナ略図 北

(7)

① マ ( I プ ラ チ イ サ ラ ー (M a h ap ra tis ar O ② マ ( I サ ー ( ス ラ プ ラ マ ル ″ ダ ユ ー (M ah as ah sr ap ra m ar d d an ij ③ マ ( I 了 -ユ リ  

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⑤ マ ( I マ ソ ト ラ ー ヌ サ ー ラ ニ ー (M ah iim an tr iin u sa ra 9 9 以 上 で あ る が ⑥ 及 び ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑥ に つ い て は 記 さ れ て い な い 。 さ て こ れ ら に よ っ て 装 飾 さ れ た 外 壁 を 、 さ ら に 取 り 囲 む よ う に 四 、 五 段 の 枠 組 み が な さ れ 、 上 か ら 大 日 、 宝 生 、 阿 弥 陀 、 阿 閃 、 不 空 羅 索 か ら な る 五 仏 パ ン チ ャ ブ ″ ダ IP a a ca   B ud dh a) 、 マ ニ 車 、 パ ー ル チ ア ー {2 ・ }a ) と 呼 ば れ る 油 ロ ー ソ ク 用 の 皿 が 取 り 付 け ら れ て い る 。 二 階 部 分 は 、 連 続 模 様 や 文 字 、 種 々 の 神 像 が 刻 ま れ た 装 飾 柱 と テ ィ キ ー ジ ャ ー 窓 に な っ て い る (写 真 6 -① )。 内 部 は 一 室 で 、 中 程 よ り 手 前 半 分 の 床 面 は 、 礼 拝 の た め の 空 間 と な っ

寵 が 設 置 さ れ 、 そ の 中 に ( ︲・ リ イ テ ィ ー は 安 置 さ れ て い る (写 真 5 )。 さ ら に 像 を 囲 む よ う に 、 打 ち 出 し に よ る 金 属 の 飾 り 物 が 作 り 付 け ら れ 、 神 像 や 直 物 な ど の 連 続 模 様 の 彫 刻 が 、 宝 冠 形 や 、 耳 瓊 形 の 止 め 飾 り に い た る ま で 施 さ れ て い る 。 そ れ ら は ( I リ イ テ ィ ー 本 体 の 頭 部 ま で も 覆 っ

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鎖 に よ っ て か け ら れ る よ う に な っ て い て 、 そ れ ら は ( I リ ゴ ア イ ー 像 の 胸 部 や 腹 部 あ る い は 足 元 に ま で 装 身 具 の よ う に 垂 れ 下 が っ て い る 。 仏 陥 ネ パ ー ル に お け る ( I リ イ テ ィ ー に つ い て の 左 右 に は 、 供 物 を の せ る た め の 奉 納 段 や 、 燭 台 、 儀 礼 の た め に 使 用 さ れ た 小 さ な 諸 具 を 納 め る た め の 棚 な ど が 堂 内 上 部 に ま で 作 ら れ て お り 、 総 合 的 に 複 雑 な 構 成 を な し て い る 。 礼 拝 者 の 絶 え な い 祠 堂 内 は 、 常 に 油 ロ ー ソ ク の 煙 が た ち こ め 、 ( I リ イ テ ィ ー 像 に は 、 供 物 の 植 物 や 穀 類 、 花 、 花 輪 、 オ ビ ル {○ ご F 赤 色 の 塗 香   K u i k u m a 、 黄 色 の 塗 香 = }{︻ a id r0   4j ど が 信 者 に よ っ て 直 接 す り 付 け ら れ た り 、 載 せ ら れ た り す る の で 、 像 は 常 に そ れ ら に よ っ て 飾 り 覆 わ れ 、 そ の 姿 を あ ら わ に す る こ と が な い 。 そ の 上 、 時 に は 信 者 の 列 が 外 に ま で 長 く 続 く の で 、 祠 堂 の 外 か ら 像 の 全 容 を 把 握 す る こ と は 至 っ て 困 難 な こ と で あ る (写 真 8 )。 特 に こ の ( I ラ テ ィ ー ・ マ ー タ ー の 礼 拝 に 関 し て は 、 ネ パ ー ル 人 以 外 の 者 に は 非 常 に 閉 鎖 的 で 、 祠 堂 内 部 に 入 る こ と は 許 さ れ て い な い ば か り か 、 ま た 写 真 撮 影 も 固 く 禁 じ ら れ て い る の が 現 状 で あ る 。 し か し 筆 者 は 幸 い に も 、 外 国 人 と し て は 初 め て 内 部 に 入 る こ と を 許 さ

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)。

像 容 の 詳 細 は 次 の ご と く で あ る 。 ( I リ イ テ ィ ー の 典 型 的 柔 和 相 、 高 浮 彫 り の 黒 っ ぽ い 石 像 は 、 高 さ 七 七 セ ン チ メ ー ト ル 幅 は 五 六 セ ン チ メ ー ト ル で あ る (写 真 5 ) 。 ふ く よ か な 優 し い 表 情 で 、 首 に は 三 道 と 思 わ れ る 刻 み が あ る 。 二 劈 、 遊 戯 坐 (右 舒 七 三 2   像   容

(8)

七 四 (汐 {口 } が 鎖 で つ な が れ て い る 。 た だ し 石 彫 の ( I リ イ テ ィ ー 像 と 、 周 囲 の 金 属 製 装 飾 の 制 作 年 代 に つ い て は 、 共 に 不 明 で あ る が 囲 り の 打 ち 出 し の 装 飾 は 、 石 彫 よ り 後 年 に 取 り 付 け ら れ た も の と 思 わ れ る 。 ( I リ イ テ ィ ー 像 は 五 世 紀 を 湖 る こ と は な い で あ ろ う 。 持 物 を 食 器 と し て い る こ と は 、 ネ ワ リ ー に 伝 承 さ れ る ( I リ イ テ ィ ー ( 5 ) 説 話 の 中 で ﹁食 ﹂ に 関 し て 次 の よ う に 語 ら れ て い る こ と か ら 、 ふ さ わ し ( 6 ) い 持 物 と い う こ と に な ろ う 。 そ れ は 、 人 の 子 を 取 っ て そ の 生 肉 を 食 し て い た こ と を 懺 悔 し た ( I リ イ テ ィ ー は 、 以 後 子 さ ら い を や め 、 人 々 の 与 え て く れ る も の は 何 で も 食

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与 え 続 け て い る 。 と い う も の で あ る 。 我 国 に 伝 え ら れ て い る 鬼 子 母 経 典 中 に も 、 食 時 に 関 す る 次 の 記 述 が あ り 、 ネ ワ リ ー に 伝 わ る 説 話 と の 関 連 が み ら れ る 。 ﹃ 大 薬 叉 女 歓 喜 母 井 愛 子 成 就 法 亦 名 詞 哩 底 母 経 ﹄ 一 巻   不 空 訳 に は 、 時 歓 喜 母 白 佛 言 。 世 尊 若 如 是 者 我 及 諸 子 営 於 何 食 。 佛 言 汝 但 慈 心 不 害 有 情 。 我 営 勅 諸 劈 聞 弟 子 。 毎 於 食 次 常 典 汝 食 。 井 於 行 末 置 一 分 食 。 呼 汝 名 字 井 諸 子 等 皆 令 飽 満 。 若 有 除 食 汝 可 廻 施 一 切 鬼 神 。 皆 悉 運 心 令 其 飽 足 。 と あ り 。 ( 9 ) ﹃ 根 本 説 一 切 有 部 毘 奈 耶 雑 事 ﹄ 巻 第 三 十 一 、 義 浄 訳 に は 、 世 尊 。 我 及 諸 兄 従 今 已 去 何 所 食 瞰 。 佛 言 善 女 。 汝 不 須 憂 。 於 贈 部 洲 所 有 我 諸 聾 聞 弟 子 。 毎 於 食 次 出 衆 生 食 。 井 於 行 末 設 食 一 盤 。 呼 汝 名 字 同 朋 学 園 佛 教 文 化 研 究 所 紀 要 第 六 号 相 ) で 、 折 り 曲 げ た 左 足 の つ ま 先 を 斜 め 下 方 に 向 け て い る 。 右 手 は た な ご こ ろ を 見 せ て 右 膝 下 に 垂 ろ し 、 左 手 に は 一 児 を 抱 い て 、 幼 児 の 腰 を か か え る よ う に 手 首 を 曲 げ て い る 。 装 身 具 は 、 飾 り の 付 い た 首 飾 り と 、 そ れ に 比 較 し て め だ た な い 腕 釧 と 足 釧 を 付 け て い る が 、 腎 釧 は 見 て 取 る こ と が で き な い 。 上 半 身 は 裸 で 、 下 半 身 に 薄 い 布 を ま と っ て い る よ う で あ る 。 子 供 は 、 パ ー ジ イ テ ィ ー を 取 り 囲 む よ う に 右 側 に 三 児 、 左 側 に は 二 児 が 配 さ れ 、 こ れ ら 五 児 に は 、 ﹃ ス ヴ ァ ヤ ン ブ ー ・ マ ﹃ I チ ャ イ テ ィ ヤ ﹄ に (4 ) よ る と 、 そ れ ぞ れ 次 の よ う な 名 前 が 付 け ら れ て い る 。 ま ず 、 ( I リ イ テ ィ ー の 右 側 三 児 は 男 子 で 肩 の 上 か ら の ぞ き 込 む よ う に し て い る の が ダ ナ バ ー ジ ュ  

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右 の 方 へ 両 膝 を や や 流 す よ う に 坐 っ て い る の が ヴ ァ ー シ 。( I ジ ュ   (べ a ・ I F r ? ) 、 足 元 で 正 坐 の よ う な 坐 勢 で 、 肘 を 曲 げ て い る の が ジ ラ バ ー ジ ュ  

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に し て 抱 か れ て い る の が ダ ナ マ ヤ ジ ュ   (D h a n a  m ay aj u ) 、 膝 元 で 、 正 坐 を す る よ う に 坐 し 、 右 肘 を 折 り 手 の ひ ら を 外 に 向 け て 手 を 握 っ て い る の が ヴ ァ ー シ マ ヤ ジ ュ   ﹁V as h ﹂ m ay aj Q で あ る 。 子 供 達 は そ れ ぞ れ 手 を 軽 く 握 り 、 ネ パ ー ル 帽 と も 頭 巾 と も 思 わ れ る 帽 子 を か ぶ り 、 耳 増 腕 釧 を 付 け て い る 。 台 座 は 二 段 に な っ て い る が 、 装 飾 彫 り は 施 さ れ て い な い 。 持 物 は 石 彫 で は 表 現 さ れ て い な い が 、 周 囲 の 金 属 製 装 飾 の ( I リ イ テ ィ ー の 耳 の あ た り 左 右 に 耳 形 の 止 め 金 が あ り 、 そ こ か ら 食 器 の パ ト ラ

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1   司祭 2   施主 3   マ ン ダ ラ 4   ジ ャ ジ ュ ニ ャ 5   マ ン ダ ラ 6   五種酒 7   箱 井 諸 兄 子 。 皆 令 飽 食 永 無 飢 苦 。 若 復 有 除 現 在 衆 生 。 及 江 山 海 處 諸 鬼 神 等 。 而 懸 食 者 。 皆 悉 運 心 令 其 飽 足 。 と 記 さ れ て い る 。 ま た 我 国 で 周 知 の 鬼 子 母 神 説 話 は 、 ﹃ 根 本 説 一 切 有 部 毘 奈 耶 雑 事 ﹄ 巻 第 三 十 一 に 記 述 さ れ て い る が 、 そ れ は ネ ワ ー ル で 語 り 継 が れ る ( I リ イ テ ィ ー 説 話 と 全 く 同 じ で あ る 。 ネ 。マ ロ 伝 で 受 け 継 が れ て 来 た た め 、 こ の 話 が ど の 経 典 に 含 ま れ て い る の か は 明 解 で は な い が 、 有 部 の 所 伝 と 推 定 さ れ る 一 連 の パ ー ジ イ テ ィ ー 思 想 は 、 確 実 に ネ パ ー ル に も 伝 わ っ て い る よ う で あ る 。 さ て 、 パ ー ジ イ テ ィ ー 像 の 額 に は 、 儀 礼 に よ り 第 三 眼 が 付 け ら れ る 場 合 が あ る 。 そ れ は ど の 儀 礼 の た め か 定 か で は な い が 。 ネ ワ ー ル 仏 教 で は

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に お い て も 例 外 で は な い 。 ( I リ イ テ ィ ー 像 の す ぐ 下 に は 供 物 を 捧 げ る た め の 舟 形 の 窪 み が 作 ら れ て い る が 、 司 祭 ヴ ァ ジ ご フ ー チ ャ ー ル ヤ に よ る プ ー ジ ャ ー は 、 桐 堂 の 外 で 行 な わ れ る 。 桐 堂 正 面 に は ( I リ イ テ ィ ー 像 及 び 入 口 と 、 ち ょ う ど 一 直 線 に 、 プ ー ジ ャ ー の た め に 必 要 な マ ン ダ ラ (K 召 會 r ) な ど が 配 置 さ れ て い る 。 そ れ ら は ま ず 入 口 正 面 の 中 央 に 、 高 さ I 〇 セ ン チ メ ー ト ル 、 直 径 三 六 セ ン チ メ ー ト ル の マ ン ダ ラ が あ り 、 次 に 一 辺 五 七 セ ン チ メ ー ト ル の 正 方 形 の 切 り 込 み ジ ャ ジ ュ ニ ヤ   (y ぢ Q )、 そ し て 諸 具 を 載 せ る た め の 一 辺 六 一 セ ン チ メ ー ト ル の 正 方 形 の 中 に も う 一 つ 直 径 三 一 セ ン チ メ ー ト ル の マ ン ダ ラ が 設 置 さ れ (写 真 9 -② )、 司 祭 は ( I リ イ テ ィ ー と 向 い 合 わ せ に 、 そ の マ ン ダ ラ の 前 に 坐 っ て プ ー ジ ャ ー を 行 う よ う に な っ て い る 。 施 主 は 司 祭 の 右 手 前 に 席 が 決 め ら れ て い る 。 左 側 に は 五 種 の 酒 を 入 れ る チ ャ ー ヤ ( I ヤ キ エ   (C h ay h ay k ej や 、 諸 道 具 を 入 れ る 箱 な ど が 置 か れ る 。 (図 4 ) (図 4) ネ パ ー ル に お け る ( I リ イ テ ィ ー に つ い て

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3   儀 礼 ネ ワ ー ル 仏 教 で 盛 ん に 行 な わ れ て い る プ ー ジ ャ ー は 、 救 済 の 祈 願 や 鬼 悪 霊 の 鎮 護 を 願 う も の で あ る 。 ( I リ イ テ ィ ー に お け る プ ー ジ ャ ー も 、 あ ら ゆ る 祈 願 成 就 を 願 い ま た 七 五

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同 朋 学 園 佛 教 文 化 研 究 所 紀 要 第 六 号 伝 説 に よ っ て ( I リ イ テ ィ ー の 子 供 達 が 騒 が な い よ う に 、 そ の 魂 を 鎮 め な け れ ば な ら な い と さ れ て い る 。 現 在 行 な わ れ て い る ( I リ イ テ ィ ー プ ー ジ ャ ー は 次 の 三 種 類 で あ る 。 日   カ ラ プ ー ジ ャ   tK a la b   p iij O ロ   チ ャ ー プ ー ジ ャ ー   (( い1  

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h a y k e g u   p iij O 日 は 、 玉 子 を は じ め と す る 供 物 を 自 ら 準 備 し て 行 う 最 も 簡 単 な も の 。 口 は 夜 間 に 行 わ れ る も の で 、 グ ル マ ン ダ ラ ((l u ru m aO ala j と 、 サ マ ー デ ィ (認 白 肌 r ) の 二 つ の 経 典 の も と で 司 祭 に よ っ て 行 わ れ る 。 日 は 、 日 中 に 行 わ れ 、 グ ル マ ソ ダ ラ と 、 サ マ ー デ ィ 、 そ し て バ リ ー マ ー ラ ー サ プ (B al im a la sa p h u j の も と で 、 や は り 司 祭 に よ っ て 行 わ れ る 。 こ の プ ー ジ ャ ー の 特 徴 的 な 点 は 、 五 種 類 の 酒 と 、 チ ャ チ ュ ミ ヒ ー チ ャ ー (C h ac h   u m h ic h O と 言 わ れ る 水 牛 の 肉 の 各 部 分 を 一 四 種 類 供 え る と こ ろ に あ る 。 ネ 。? ︲ ル の プ ー ジ ャ ー で は 、 種 々 の 植 物 や 穀 類 な ど が 用 い ら れ る 。 ( I リ イ テ ィ ー の そ れ も 同 様 で 、 幾 種 類 か の 供 物 と 、 施 主 も な さ ね ば な ら な い 、 儀 礼 作 法 が あ り 、 司 祭 は プ ー ジ ャ ー を 行 い な が ら 、 そ の つ ど 指 示 を 与 え る 。 用 い ら れ る 供 物 や 、 プ ー ジ ャ ー は 、 司 祭 に よ っ て 若 干 異 な り 、 明 確 で な い 点 も あ る が 、 そ れ は あ く ま で も 秘 密 教 で あ る の で 、 伝 統 的 に 詳 細 は 、 口 外 さ れ て い な い し 、 ま た 書 き 残 さ れ て 来 て い な い こ と に よ る 。 現 在 ( I リ イ テ ィ ー プ ー ジ ャ ー を 行 な う 司 祭 は 二 〇 名 程 い る よ う で あ る 。 そ の 一 人 、 バ ル ー ラ タ ナ ー ヴ ァ ジ ご フ ー チ ャ ー ル ヤ 司 祭 に ょ る チ ャ 七 六 ( I ヤ ( I ヤ ケ グ プ ー ジ ャ ー を 次 に 簡 単 に 記 し て み た い 。 ① ○ 施 主 (礼 拝 者 ) は 、 プ ー ジ ャ ー を 受 け る 日 の 朝 か ら 飲 食 を し な い で 、 は き 物 を 脱 い で 坐 る 。 ○ 司 祭 は 、 グ ル マ ソ ダ ラ を 唱 え な が ら 、 マ ン ダ ラ に ポ タ (り o l ) で グ ル マ ン ダ ラ を 描 く (写 真 10 -① )。 ○ 水 を 身 体 に ふ り か け て 神 聖 な る 水 で 清 浄 し た と す る 。

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花 び ら を の せ る (写 真 10 -② )。 ② ○ 金 剛 鈴 、 金 剛 杵 を 用 い サ マ ー デ ″ を 唱 え コ ー シ ャ に ( I リ イ テ ィ ー を 呼 ぶ (写 真 10 -③ )。 ○ 施 主 は 供 養 杯 を 捧 げ る 。 供 物 に は 、 米 、 ま め 、 ス パ イ ス 、 花 、 葉 、 線 香 、 赤 黄 の オ ビ ル  

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(写 真 10 -④ )。 ○ 金 剛 鈴 を 鳴 ら し 、 プ ー ジ ャ ー を 受 け る 人 の 氏 名 を 読 み 上 げ る (写 真 10 -⑤ ) 。

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○ 米 、 葉 な ど で プ ー ジ ャ ー (写 真 10 -⑥ ) 。 ○ ベ ー ガ (a r 9 ) が 準 備 さ れ る 。 中 に は 米 、 ま め 、 に ん に く 、 玉 ね ぎ 線 香 、 葉 、 一 四 種 類 の 水 牛 肉 チ ャ チ ュ ミ ヒ ー チ ャ ー が 入 っ て い る (写 真 10 -⑦ )。

(11)

〇 米 部 榔 酌 嘔 J い ゜l・ヽ -Q 4 -t !E O か 即 p 唸 9 (陸 戦 S 一 蓉 )゜ ○ (口 収 ゼ y -Qい 一 一 Q 吾 P 禄 隙 々 巳 部 辺 隅 )゜ (口 ) @ ○ ゜ド ー 公 ゛ 一 潔 卜 巡 湖 梱 包 口 徊 こ 旦 べ Q Vべ ]翠 Q tlJ   1 -む ヽ ゛ (B h 6・ yv o) A j 米 A J榔 母 Q 徊 丿 記 μ 7ヽ t・ -(S o m a) I S 印 .j y 国 命 徊 毬 べ 心 Q 恋 ゝ t・ -A j川  トト 徊 訟 φ 襲 こ ヽ姻 ぐ 9 ° 五 司 屁 Q i ・ い 気 4・、 ・ む ヽ 卜 以 吋 卜 一 脊 、 を 一 食 を 回 収 旦 M 衣 躇 、 を ー キー ; -キり ;ヽ y y 一 s を -Q 嶽 隙 P 碗 9 ° 〇 卜 λ 叛 竹ヽ 叫 旦 米 脳 細 巴 ミ ニ 9 (防 似 9 -⑩ )゜ ○ 箆 こ い J 飛 心 が Q μ 9 如 ゼ 蝋 ぺ 尽 A j.j y 米 n y λ 細 垢 :旦 劉 Q ° ○ 熟 嵩 徊 暖 二 翁 註 々 戟 糾 細 φ Q ド rヽヽ 一 応 4-一 乍 ヽ9 (防 戦 日 一 色 )゜ ○ 嶋 叙 ○ 和 J ぞ 諧 怖 細 回 二 9 (呻 戦 日 一 倍 )゜ ○ 昶 虚 器 已 米 痙 b J 分 Q   ・・ ・   食 以 命 丿毬 ぺ 9 ° 〇 中 -11 ら λ り j -きく 公 jQ t Q ° か .j ¥J 倒 梱 包 印 心 公 丿写 徊 {こ ぐ 毬 ぺ Q ° 巡 P ψ -・1 ら λ り j 畷 二 田 畷 P 初 心 セ ; -口 ヽ ゛ 1卜ヽ ゛ -ゼ lヽヽ 一 気 ゛ 一 旦 腐 四 ぶ 製 4J 和 ぶ 心 9 (防 戦 日 一 台 )゜ ○ ベ ロ 邸 Q t・ λ 叛 卜 旦 毎 々 、い い h K :むヽ h ド 々ヽ λ ¥ (S ar as v at ik u n d a = 川 柵 緊 Q 但 初 公 丿留 ぺ y 細 裏 ぶ 輿 拙 11収 啖 ) 公 丿撫 v (防 同 日 -(g )゜ ○ 印 Q 叫 旦 で 一 恥 公 司 y Q ° (防 似 9 一 倍 ) § ○ 佃 忌 哉 4 j佃 圧 政 :細 E ミ ニ y べ = ヽ t・ -lrヽ -キヽ 卜 徊 S Iべ 9 (肺 似 9 -@ (勝 )゜ O 堀 梱 ゼ T -:R 旦 斑 蟹 (福 りk h a) 細 巴 ミ ジ ¥ 公 丿坦 シ (陸 似 S 一 色 )゜ O 米 榔 母 細 叙 ~ (肺 臓 日 一 台 )゜ O マ ー 恥 山 1べ P 円 心 ぶ § 公 丿裂 Q Q こ ヽ刎 く/ ゜ り 翁 ゼ 7 -k lj 唄 C` 収 広 君 命 J し ー 口 ヽ 勺 ト ヤ ー Q 小 眼 吸 収 7 4、! 、x j y 瓶 巡 Q 燧 刄 Q § P 碗 Q (肺 似 日 ‐ 倍 )゜ O 圖 廊 暇 Q 肆 公 司 O 網 域 如 憾 卜 9 ° 外 ゜Q 一 食 已 荊 忿 9 ; -s り 卜 -L! Q こ い 咽 (-) H 6m a ri ja   S a k y a ,   S 叱 μ 叫 加 ・附 加 a d d μ , N 0 .2 9 , p p .5 2 4 -5 2 8 ・ (c ヽl ) 侶 坦 O H 心 旦 誉 に, 一 々 ぶ 妬 ○ 迎 印 公 価 但 細 欺 Q 抑 § g ? 硯 Q ° 唸 回 心 j oj y § 叩 4 J々 翁 9 0 ゼ ・R -ベ ム 聊 徊 Q 筒 袖 汐 碗 K 晩 ヽ ` 気 心 卜 -か キ一 一 食 キー (い い λ 1 = G u b h aj u ) Ξ 々 部 已 座 丿 輿 Q ° y Q 八 吋 j   t ヽ s 以 4 1ト ー か キー 一 夜 キー ○ 赳 細 欺 φ ぶ 嘔 F 暇 t 卜 s り 卜 -か 斗 一 夜 キー J 、J々 以) xJ A jS り 初 Q Q P 碗 り ゜ ぶ 妬 F 嶺 叫 旨 耐 似 公 軸 喘 冥 会 JA j   Q   yJ   二 Q o 促 匿 艦 容 「 外 ゜Q 一 食 4 郡 ○ 端 蓉 A 」嘔 衣 2」 (『 ぶ 萄 蹴 破 』 1 川 川 ゆ ) ぬ 江 I 翁 巨 匍 腔 尽 岡 沢 廿 】1 1口 こ 痙 瑞 「 恥 -1・ y ・-゛ヽ Q ぶ 嘔 砂 咄 」 (『 郎 ど 佐 ト ハ ト 旦 瑞 t Q ぶ 妬 徊 臣 ね が 妬 g 似 ¥ 宕 腿 獣 Q 応 侭 』 ) 腔 尽 岡 沢 廿 川 唄 ゜ (cり ) 拓 綜 蜘 H .S ・, S 凹 yα り M i ・s α M d α 岬 z7. p .7 7 1・ (9 ) E 抑 N 0. 29 , pp .5 24 -5 28 ・ (1Q ) ; -口 ヽ り 卜 t 一 総 鵬 ゼ 恰 ゜( 一 夜 ? ゼ 知 初 燃 抑 記 y 米 々 八 j二 小 M s 迎 叩 h !H Q y 惚 こ ヽ摺 畷 翁 y 米 裂 ゜ (Q ) 斜 E !2 晟 t Q 屁 禧 槌 収 Q 叙 蓉 旦 い 二 y ゼ 黒 耀 「 屁 球 鞍 収 Q 叙 蔀 ・ 『櫛 汰 絲 J L! Q 二 y 』 (『 奸 佃 創 煩 麓 剛 破 固 蹊 べ 朴 応 獣 匈 隙 』 詑 ¥ 巾 ヽ) 秘 匿 ゜ り ¥

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七 八 の 屋 根 に は 飾 り が 付 け ら れ 、 方 杖 に は 神 像 が 彫 れ 、 柱 に も 彫 刻 や 赤 、 黄 、 青 の 彩 色 が 施 さ れ て い る が 、 さ ほ ど 複 雑 な 装 飾 を 有 さ ず 、 あ く ま で も 複 製 と い う こ と で 仏 塔 の 西 北 に 位 置 し て い る 。 入 口 は 両 開 き の 菱 格 子 の 扉

ら れ て い る 。 基 壇 入 口 に は 一 対 の 獅 子 像 が 配 さ れ て い る 。 個 人 礼 拝 は 盛 ん に な さ れ て い る が 、 司 祭 に よ る プ ー ジ ャ ー は 行 な わ れ て い な い 。 ( I リ イ テ ィ ー 像 も 複 製 と 言 わ れ て い る が 尊 容 は 同 じ で は な い 。 素 材 は 金 銅 で 、 押 出 仏 で あ る 。 像 高 六 〇 セ ン チ メ ー ト ル で 、 パ ー ジ イ テ ィ ー の 囲 り に は や は り 押 出 し に よ る 金 属 の 飾 り が 施 さ れ て い る (写 真 14 ) 。 飾 り 柱 と 屋 根 形 に よ っ て 囲 ま れ た 仏 寵 に 安 置 さ れ た 像 は 、 二 劈 、 遊 戯 坐 (右 舒 相 ) で あ る 。 宝 冠 を 戴 き 大 き な 環 状 の 耳 熔 と 、 理 路 は 飾 り の 施 さ れ た 幅 広 い も の と 、 宝 玉 の つ な が っ た 長 い も の を 付 け 、 宝 珠 形 の 飾 り の あ る 劈 釧 、 腕 釧 と 足 釧 を 付 け て い る 。 大 き な 耳 と 目 で 、 お だ や か な 表 情 を 見 せ て い る 。 右 手 は 、 二 の 腕 を 体 に 添 わ せ 、 肘 か ら 手 首 に か け て は 右 股 に 添 わ せ て 乗 せ 、 手 首 を 膝 か ら す ね に 向 け て 同 形 に 曲 げ 、 掌 を 見 せ て い る 。 手 の 掌 に は 菱 形 の 干 幅 輪 が 刻 ま れ て い る 。 左 手 で は 一 児 の 腰 を か か え る よ う に 抱 き 、 折 り 曲 げ た 左 足 の 股 に お い て い る 。 左 足 の 裏 は 上 を 向 け 、 つ ま 先 を 斜 め 下 に し て い る 。 上 半 身 は 裸 で 、 下 半 身 に は サ リ ー で あ ろ う と 思 わ れ る 縦 の ひ だ が 表 わ さ れ て い る 。 子 供 は 五 児 で 、 パ ー ジ イ テ ィ ー の 右 側 に 二 児 、 一 児 は 肩 の 後 か ら 両 手 を 出 し て 立 ち 、 も う 一 児 は 右 膝 後 ろ か ら 立 っ て い る 。 左 側 に は パ ー ジ イ 同 朋 学 園 佛 教 文 化 研 究 所 紀 要 第 六 号 ( 7 )   我 国 に 伝 わ る 鬼 子 母 経 典 は 、 そ の 数 が 極 め て 多 い 。 そ の 代 表 的 な も の と し て 、 ﹃大 薬 叉 女 歓 喜 母 井 愛 子 成 就 法 ﹄ 一 巻 不 空 訳 、 ﹃ 詞 利 帝 母 真 言 経 ﹄ 一 巻 (同 )、 ﹃根 本 説 一 切 有 部 毘 奈 耶 雑 事 ﹄ 巻 第 三 十 一 、 義 浄 訳 を あ げ る こ と が で き る 。 宮 坂 宥 勝 FH A R IT I 考 ﹂ (﹃ イ ン ド 古 典 論 ﹄ 上 ) 筑 摩 書 房 、 昭 和 五 八 年 八 月 。 金 岡 秀 友 ﹁鬼 子 母 の 思 想 の 成 立 ﹂ (﹃ 密 教 成 立 論 ﹄ ) 筑 摩 書 房 、 昭 和 五 六 年 九 月 。 ( 8 )   ﹃ 大 正 蔵 ﹄ 二 十 一 、 二 八 六 頁 、 上 段 ( 9 )   ﹃大 正 蔵 ﹄ 二 十 四 、 三 六 二 頁 、 中 段 ( 10 )   ﹃大 正 蔵 ﹄ 二 十 四 、 三 六 〇 頁 、 下 段 -三 六 三 頁 、 中 段 。 ( 11 )   五 種 の 酒 は 任 意 の も の を 用 意 す る 。 ( 12 )   一 四 種 類 の 水 牛 肉 の 部 分 は ネ ワ リ ー 語 で 。 e l (降 ) (X  K O y   l  H   )   O  C h h e g g u   i  

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A ta p u ti   O   K a p h a i   O   G 6 0  H iiC h i   O   A g p i ( 13 )   ビ ョ ー ヴ ォ は 、 ま め な ど を 主 と し た 供 え 物 で 、 ( I リ イ テ ィ ー と 五 人 の 子 供 、 そ れ に 司 祭 の た め に 捧 げ る 。 カ ト マ ン ド ゥ 市 内 の タ ン ヒ テ ィ  

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仏 塔 を 中 心 と し た 寺 院 の 小 規 模 な も の が 同 じ よ う に 建 て ら れ て い る (写 真 11 ・ 12 ・ 13 )。 こ れ は 、 ス ヴ ァ ヤ ン ブ ー ま で は 遠 く て 行 く こ と の 困 難 な 老 人 な ど の た め に 作 ら れ て い る 。 ( I リ イ テ ィ ー 祠 堂 も 、 ネ ワ リ ー 様 式 で 建 て ら れ て い る が 、 幅 、 奥 行 共 二 、 六 メ ー ト ル と 、 小 規 模 で 、 金 属 二 、 タ ン ヒ テ ィ の ハ ー ラ テ ィ ー

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テ ィ ー の 左 股 に 腰 掛 け る よ う に し て 抱 か れ て い る 一 児 と 、 左 肩 か ら や は り 両 手 を 出 し て 立 っ て い る 子 、 他 の 一 児 は ( I リ イ テ ィ ー の 左 膝 下 で 正 坐 を し て い る 。 そ れ ぞ れ 髪 を 美 し く 結 い 、 耳 環 、 首 飾 り 、 腕 釧 を し て い る 。 持 物 は 、 宝 冠 に 続 く 打 出 し 飾 り の 両 端 か ら 、 鎖 り で 食 器 パ ト ラ が つ な が れ 、 腹 の あ た り に 下 が っ て い る 。 台 座 は 表 現 さ れ て い な い 。 け ら れ 、 上 部 に は 九 個 の 鐸 が 付 け ら れ 、 そ の 上 に 、 木 製 の ト ー ラ ナ が 取 り 付 け ら れ て い る (写 真 16 ・ 17 )。 内 部 は 一 室 で 、 手 前 は 礼 拝 の 場 所 と な っ て お り 、 後 部 壁 面 は 、 彫 刻 さ れ た ト ー ラ ナ と 飾 り 柱 に 囲 ま れ た 長 方 形 の 仏 寵 で 構 成 さ れ 、 そ の 中 央 に ( I リ イ テ ィ ー も 同 じ く 西 を 向 い て 坐 し て い る 。 仏 兪 両 脇 に は 一 対 の 獅 子 像 が 配 さ れ 、 天 井 か ら は 二 個 の 鐸 が 吊 下 げ ら れ て い て 、 一 見 天 宮 を 思 わ せ る 様 相 で あ る (写 真 18 ) 。 足 に 飾 り の 刻 ま れ た 王 座 形 台 座 に 坐 す 高 浮 彫 り の 像 高 は 、 七 〇 セ ン チ メ ー ト ル 、 幅 四 〇 セ ン チ メ ー ト ル で 、 二 腎 。 坐 勢 は 、 両 膝 を 開 き 足 首 を 揃 え る 、 ヨ ー ロ ピ ア ン 姿 勢 と 呼 ば れ る 倚 坐 像 で あ る   (写 真 19 )。 円 形 の 頭 光 が 両 肩 か ら 彫 ら れ 、 頭 部 近 く に パ ソ チ ャ ナ ー ガ IP a fic a   N a g a j と 思 わ れ る 彫 刻 が 、 磨 耗 は し て い る も の の 認 め ら れ る 。 頭 部 と 顔 は 磨 滅 し て い る た め 表 情 は 不 明 瞭 で あ る 。 右 手 は 肘 を や や 曲 げ 右 膝 に 下 ろ し て い る 。 手 首 か ら 先 は 失 わ れ 磨 耗 し て い る が 、 ト ーー ラ ナ 中 央 に 彫 刻 さ れ た 像 容 か ら 、 お そ ら く 手 の ひ ら を 外 に 向 け て 垂 ら し て い た の で は な い か と 推 測 さ れ る 。 左 手 で は 一 児 の 腰 を か か え る よ う に し て 抱 い て い る 。 手 足 は 大 き く 指 も 太 い 。 耳 瑞 、 腕 釧 、 特 に 足 釧 は 大 き く 、 首 飾 り も 太 く 胸 ま で さ が っ て い る 。 劈 釧 は 認 め ら れ な い 。 上 半 身 は 裸 で 胸 は 若 干 磨 耗 し て い る が 、 乳 房 は 豊 か で あ る 。 下 半 身 に は 腰 か ら 薄 い 布 を ま と い 、 膀 間 の 台 座 に 垂 れ た 布 の ひ だ が 刻 ま れ て い る 。 七 九 カ ト マ ン ド ゥ 市 北 西 郊 外 バ ー ・ラ ー ジ ュ  

(訳

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4   ガ ー デ ソ に は 、 ブ ダ ユ ル カ ソ タ (圃 乱 r i r 口{ r } に 安 置 さ れ て い る ヴ ィ シ ュ ヌ (ざ 芯 巳   の 複 製 が 、 同 じ よ う に 水 中 に 横 た わ っ て い る 。 そ の す ぐ 向 い 側 に 木 造 二 階 建 て ネ ワ リ ー 様 式 の ( I リ イ テ ィ ー 祠 堂 が 建 っ て い る (写 真 15 ) 。 幅 、 奥 行 共 、 二 、 四 メ ー ト ル で 、 や は り ス ヴ ァ ヤ ン ブ ー の ( I リ イ テ ィ ー 桐 堂 の 小 規 模 な も の で あ る 。 朱 色 を 基 調 と し 、 柱 な ど に は 彫 刻 と 共 に 緑 と 黄 で 彩 色 が 施 さ れ て い る 。 方 杖 に は 神 像 が 彫 ら れ 、 テ ィ キ ー ジ ヤ 窓 や 、 神 の 通 り 道 と い わ れ る 小 さ な 空 気 口 も 見 ら れ る 。 外 壁 を 囲 む よ う に 油 7 1 の そ れ ほ ど 、 複 雑 な 装 飾 を 見 せ て は い な い 。 西 向 き の 正 面 入 口 は 、 高 さ I 、 五 メ ー ト ル 、 幅 一 、 〇 ハ メ ー ト ル で 両 開 き の 飾 り 鉄 格 子 の 扉 が 付 ネ パ ー ル に お け る ( I リ イ テ ィ ー に つ い て 三 、 バ ー ラ ー ジ ュ の ハ ー リ イ テ ィ ー

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同 朋 学 園 佛 教 文 化 研 究 所 紀 要 第 六 号 子 供 は 一 児 だ け で 、 ( I リ イ テ ィ ー の 左 股 に 腰 か け る よ う に し て 抱 か れ て い る 。 顔 は 磨 滅 が 甚 だ し く 表 情 を つ か む こ と は で き な い 。 足 を 揃 え 左 手 を 腹 の あ た り に お い て い る が 、 持 物 に つ い て は 判 明 で き な い 。 ( I リ イ テ ィ ー 像 正 面 の 床 に は マ ン ダ ラ や 供 物 を 供 え る た め の 窪 み も 作 ら れ て い る が 、 こ こ で は 司 祭 に よ る プ ー ジ ャ ー は 行 な わ れ て い な い 。 し か し 信 者 の 個 人 礼 拝 に よ っ て 、 花 や 、 赤 黄 の オ ビ ル を は じ め 種 々 の 供 物 が 捧 げ ら れ 、 像 や 地 面 に 額 を 付 け て 礼 拝 す る 熱 心 な 信 者 の 姿 も 見 ら れ る 。 こ こ で も 供 物 が 直 接 像 に つ け ら れ る た め 、 石 像 本 来 の 黒 灰 色 を と ど め ず 、 赤 、 黄 で 彩 ら れ て い る 。 ト ー ラ ナ に つ い て は 、 出 入 口 上 部 と 、 ( I リ イ テ ィ ー 像 の 上 部 の も の 共 に 中 央 に は 、 頭 光 に パ ソ チ ャ ナ ー ガ を 持 ち 、 左 手 に 一 児 を 抱 く 二 竹 、 倚 坐 像 の ( I リ イ テ ィ ー 、 両 脇 に 四 竹 の 猿 神 ( ヌ マ ー ン (H a n u m an ) が 、 そ し て 周 緑 部 に は 、 中 央 に ガ ル ダ 、 左 右 に 天 女 ガ ソ ダ ル ヴ ア と キ ン ダ ル ヴ ア が 配 さ れ て い る 。 こ の ( I リ イ テ ィ ー 像 は 、 紀 元 二 ? 三 世 紀 の も の と み ら れ る 。 酷 似 し た 尊 像 と し て 、 二 三 世 紀 の も の と み ら れ る 、 パ タ ン 市 ( ウ ガ ラ バ ( I ラ (H a u g a l B ah a lj の 母 神 (写 真 21 ) を あ げ る こ と が で き 、 ま

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22 )、 あ る い は 立 像 で は あ る が 、 ガ ジ ヤ こ フ ク シ ミ ー (の と Q・ r y R ) (写 真 20 ) な ど に 、 丸 み の あ る 身 体 や 、 豊 か な 胸 、 大 き な 耳 熔 、 首 飾 り 、 足 釧 な ど の 表 現 に 類 似 性 が 見 ら れ ネ パ ー ル に お け る こ の 時 代 の 彫 像 の 特 微 八 〇 を 示 し て い る 。 そ れ ら 諸 尊 は 、 子 供 を 抱 い て い な い も の の 、 古 代 ネ パ ー ル に お い て 、 ( I リ イ テ ィ ー と 、 は っ き り し た 区 別 が な い ま ま に 子 育 て や 病 気 回 復 を 願 う 神 と し て 信 仰 さ れ て 来 た こ と を 物 語 っ て い る か の よ う で あ る 。 ま た 、 イ ン ド の マ ト ゥ ラ ー 美 術 に み ら れ る ク シ ャ ー ナ 朝 時 代 の 二 三 世 紀 の ( I リ イ テ ィ ー 像 と 類 似 し て い る 点 に も 大 き な 特 徴 が あ り 、 注 目 し た い (写 真 23 )。 飾 り 柱 と ア ー チ 形 に 囲 ま れ た 仏 寵 に 坐 す ( I リ イ テ ィ ー 倚 坐 像 (写 真 23 -① ) は 、 坐 勢 は も と よ り そ の 王 座 を 思 わ せ る 台 座 や 、 左 手 に 一 児 を 抱 き 大 き な 耳 飾 り と 首 飾 り を 垂 ら し て い る 尊 容 に 、 。( I ラ ー ジ ュ の ( I リ イ テ ィ ー と の 類 型 が 見 ら れ 、 ま た 両 足 の 間 に 子 供 が 配 さ れ て い る が 、 坐 勢 と 胸 部 な ど の 身 体 的 特 徴 や 装 身 具 に 類 似 点 を み る も の と し て は マ ト ゥ ラ ー 博 物 館 蔵 の パ ー ジ イ テ ィ ー (写 真 23 -② ) を 示 す こ と が で き る 。 他 に 巻 属 の パ ー ン チ カ や ラ ク シ ミ ー を 伴 な う が 、 マ ト ゥ ラ ー 博 物 館 蔵 の ク ペ ー ラ と ( I リ イ テ ィ ー 像 (写 真 23 -③ ) に も 類 型 が 認 め ら れ る 。 他 に ガ ン ダ ー ラ 美 術 で は 着 衣 が 異 な り 、 頭 髪 や 表 情 は ギ リ シ ア 風 で は あ る が 倚 坐 像 ( I リ イ テ ィ ー と し て 、 東 京 国 立 博 物 館 蔵 の 、 ( I リ イ テ ィ ー 坐 像 (写 真 24 ) や ブ リ テ ッ シ ュ 博 物 館 蔵 の ( II リ イ テ ィ ー 像 (写 真 26 ) を 上 げ る こ と が で き る 。

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( 2 ) て い る 場 合 が 多 い が 、 や は り 二 三 世 紀 の も の は 倚 坐 勢 を と り 、 左 手 に 一 児 を 抱 い て お り 、 他 に 数 人 の 子 供 が 、 ( I リ イ テ ィ ー の ま わ り に 配 さ

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注 ( 1 )   ﹂ a in   S   B a n g d e i   t i二 三 世 紀 、 P r a t a p a d i t y a   P a l   ij 三 世 紀 と し て い る 。 (2 ) 前 掲 書 、 H   Z  o n e ar x g a a 7s   yl sa 4   N oY o   1 9 5 4 0   p J 3 1 高 橋 尭 昭 ﹁ パ リ テ ィ と パ ソ テ ィ カ 像 の 背 景 ﹂ (﹃ 桜 神 ﹄ 身 延 山 短 期 大 学 学 園 研 究 紀 要 第 五 六 号 ) 昭 和 五 九 年 三 月 。 れ て い る (写 真 25 ) 。 こ れ ら 像 容 の 類 似 は 、 二 三 世 紀 の イ ン ド と ネ パ ー ル 、 あ る い は ガ ン ダ ー ラ 地 方 と の 仏 教 美 術 の 交 流 や 、 仏 教 的 な か か お り の 興 味 深 い 結 果 を 示 し て い る 。 高 く し て 垂 れ て お り 、 折 り 曲 げ て い る 左 足 の 裏 を 上 に 向 け て い る 。 大 き な 玉 形 の 耳 熔 、 細 か い 宝 玉 の つ な が っ た 首 飾 り 、 飾 り の な い 大 き な 腕 釧 に 比 べ 、 細 い 足 釧 が 刻 ま れ て い る が 偕 釧 は な い 。 下 半 身 に 薄 い 布 の 衣 文 が 細 く 弧 を 描 く よ う に 刻 ま れ て い る 。 子 供 は 五 児 で 、 手 足 の 細 い 裸 で 動 的 に 表 現 さ れ て い る 。 (   7 S イ テ ィ ー の 右 側 に は 二 児 で 、 一 児 は 膝 に 左 手 を か け 立 っ て お り 、 も う 一 児 は 垂 れ た 足 元 に 、 球 形 の 持 物 を 持 ち 坐 っ て い る 。 左 側 に は 三 児 で 、 一 児 は や は り 球 形 の 持 物 を 持 ち ( I リ イ テ ィ ー に 抱 か れ 、 脇 の 一 児 は や や 大 き め な 持 物 を 持 ち 、 よ り か か る よ う に 立 っ て い る 。 ま た 膝 の 下 方 、 台 座 上 の 一 児 は 、 ひ つ じ と 戯 れ て い る 。 そ れ ぞ れ 髪 を 結 い 上 げ 、 玉 形 の 耳 飾 り 、 腕 釧 、 足 釧 を 付 け て い る 。 台 座 は 二 段 に な っ て お り 、 下 段 中 央 に は 円 形 が 彫 刻 さ れ 上 段 前 面 に は 四 、 チ ャ パ ト ー ラ の ハ ー ラ テ ィ ー ・ ア ー ジ マ ー

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の 石 仏 で 高 さ 六 ニ セ ン チ メ ー ト ル 、 幅 は 五 ニ セ ン チ メ ー ト ル 。 二 劈 で 遊 戯 坐 (右 舒 相 ) の そ の 像 は 、 五 児 と 共 に 曲 線 の 美 し い 、 繊 細 な 彫 刻 で 表 わ さ れ て い る (写 真 28 ) 。 頭 光 の 輪 光 が 線 刻 さ れ 、 結 髪 が 見 ら れ る 。 右 肘 を や や 張 り 出 し て 曲 げ 、 右 の 股 に 置 い た 手 の ひ ら を 、 外 に 向 け て 球 形 の 持 物 を 握 っ て い る 。 左 手 は 、 肩 と 肘 を 張 る よ う に し て 、 股 に 乗 せ た 一 児 の 腰 を か か え て 抱 い て い る 。 両 腕 は ほ っ そ り し て い て 丸 み が あ り 優 し い 感 じ で あ る 。 右 足 は 膝 を

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( I リ イ テ ィ ー の 頭 部 、 顔 面 、 胸 、 腹 、 左 足 の 一 部 及 び 、 子 供 の 顔 の 一 部 が 、 極 端 に 破 損 し て い る た め 、 表 情 は 全 く 判 ら な い 。 何 か で 砕 か れ た と 思 わ れ る 痕 跡 は 、 三 〇 年 程 前 、 ( II リ イ テ ィ ー 信 者 の 一 人 が 、 子 供 の 病 気 平 癒 の 祈 願 が 成 就 せ ず 自 分 の 子 供 を 全 部 失 っ て し ま っ た こ と か ら 怒 り 、 石 で 砕 い て し ま っ た の だ と 言 い 伝 え ら れ て い る 。 ( ︱ ) こ の 像 の 制 作 年 代 は 、 P ・ パ ル (7 )) は 、 六 八 世 紀 、 L ・ s ・ バ ー ン グ デ ー ル (回 口・ 忌 は 、 七 八 世 紀 、 D ・ R ・ レ グ ミ   4R e g m i) は ( 3 ) 一 四 世 紀 と 推 定 し て い る が 、 ク ン ベ ヘ ︲・・ シ ュ ヴ ァ ラ rK u m b h ei v   O Q 八 一 ( I ラ テ ィ ー ・ ア ー ジ マ ー の 名 で 呼 ば れ る パ タ ン 市 チ ャ パ ト ー ラ    互 い 違 い に な っ た 石 組 が 刻 ま れ て い る 。

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八 二 と 両 脇 に 子 供 と 思 わ れ る 立 像 、 そ し て 、 左 腕 後 方 に 遊 戯 坐 の 小 さ な 像 が 彫 ら れ て い る 。 ( I リ ゴ ア イ ー の 右 手 は 曲 げ た 肘 の 先 か ら 失 わ れ て い る 。 左 手 は 、 子 供 を 後 ろ か ら さ さ え る よ う に し て 手 の 掌 を 向 け て 垂 れ て い る 。 両 足 を や や 開 き ド ー テ ィ ー を ま と い 、 耳 環 と 、 太 い 首 飾 り 、 腕 釧 を 付 け て い る 。 右 脇 の 子 供 は 、 持 物 を 両 手 で ( I リ イ テ ィ ー の 右 肘 か ら 受 け る よ う に 持 っ て い る 。 髪 を 結 い 上 げ 、 耳 環 、 腕 釧 を 付 け 、 お だ や か な 表 情 で 、 う す い 布 を ま と っ て い る 。 左 脇 子 供 は 、 頭 部 か ら 胸 部 に か け て 破 損 し て お り 、 左 手 も 磨 滅 し て い る が 、 持 物 を 持 ち 、 や は り 、 う す い 布 を ま と っ て い る 。 石 像 の 右 側 面 に は 、 女 児 と 思 わ れ る 立 像 が 彫 刻 さ れ て い る (写 真 33 -④ )。 両 手 を 垂 れ 球 形 の 持 物 を 持 っ て い る 。 髪 を 結 い 上 げ 、 大 き な ま る い 耳 飾 り と 首 飾 り 、 腕 釧 、 足 釧 を 付 け 腰 帯 と 天 衣 を ま と っ て い る 。 左 側 面 に も 立 像 が 彫 ら れ て い る が 、 乳 房 が 大 き く 発 達 し て い る こ と か ら 女 児 と い う よ り 女 性 像 と 思 わ れ る (写 真 33 -② )。 頭 部 は 、 磨 耗 し て い る た め か 結 髪 は な い 。 左 手 は 肘 か ら 上 に 上 げ 、 大 き な 持 物 を 持 ち 、 右 手 は 掌 を み せ 指 を 垂 れ て い る 。 耳 環 、 首 飾 り 、 腕 釧 を 付 け 、 垂 ら し た 腰 帯 と 天 衣 が 認 め ら れ る 。 さ ら に ( I リ イ テ ィ ー の 背 面 に も 、 頭 部 と 顔 面 の 一 部 は 破 損 し て い る が 、 耳 環 、 首 飾 り 、 腕 釧 を 付 け サ リ ー を 着 た 女 性 の 立 像 が 彫 刻 さ れ て い る (写 真 33 -③ )。 像 高 は パ ー ジ イ テ ィ ー の 二 分 の 一 程 で あ る が 、 頭 部 の 位 置 は 同 じ で あ る 。 同 朋 学 阿 俳 教 文 化 聡 究 所 紀 要 第 六 号 ウ マ ー ・ マ ヘ ー シ ュ ヴ ァ ラ (U m S M a h ei v a ra 5   J ど (写 真 29 ) の 彫 刻 と 類 似 し て い る 点 か ら 、 五 七 世 紀 の も の と 見 て よ い で あ ろ う 。 注 ( 1 )   前 掲 書 、 P   P    

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y jV 9 4   p   4 4   前 掲 書 、 L S   B   o   t k   f a r jy   Sa W za s   f   y O a 4   p  3 3   ( 2 )   同 右 、 p j 4 5 0 ( 3 )   前 掲 書 、 P   IM  

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a r zs   y   M W 74   p   4 4   パ タ ン 市 の ク こ へ ヘ ー シ ュ ヴ ァ ラ 4K um bh 6 va ra j 寺 院 境 内 に あ る パ ー ジ イ テ ィ ー は 、 シ ー タ ラ ー ・ マ ー シ ュ の 名 で 呼 ば れ 、 病 気 平 癒 の 神 と し て 親 し ま れ て い る 。 庶 民 は 子 供 が 病 気 に な っ た 時 、 寺 院 の 前 の 水 道 か ら 水 を 汲 ん で 来 て ( I リ イ テ ィ ー 像 に か け 、 全 快 を 祈 る 。 シ ー タ ラ ー ・ マ ー シ ュ は 二 劈 の 立 像 で 、 高 さ 八 〇 セ ン チ メ ー ト ル 、 幅 四 六 セ ン チ メ ー ト ル の 丸 彫 石 仏 で 、 周 囲 は 、 一 、 一 ニ メ ー ト ル で あ る 。 西 向 き の 簡 単 な 厨 子 に 安 置 さ れ て い る 。 そ れ は 幅 、 奥 行 共 六 〇 セ ン チ メ ー ト ル 、 高 さ I 、 五 メ ー ト ル 程 で 、 木 造 の 柱 四 本 と 、 金 属 製 屋 根 で 作 ら れ 、 天 蓋 、 鐸 な ど が 取 り 付 け ら れ て い る が 、 保 存 の 状 態 は あ ま り 良 く な い (写 真 33 )。 像 も 、 一 部 が 欠 落 し 、 頭 部 及 び 顔 面 は 磨 耗 し て い る た め 表 情 は 判 ら な い が 、 宝 冠 を 戴 い て い る よ う で あ る 。 正 面 は 、 正 立 像 の ( I リ イ テ ィ ー 五 、 ク ン ベ ヘ ー シ ュ ヴ ィ ラ の シ ー タ ラ ー ・ マ ー シ ュ

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I リ ア 像 ﹂ 。 ( 3 )   ﹃ サ ン ユ ッ タ ー ニ カ ー ヤ ﹄ に lj  P iy ai k ar y ﹃雑 阿 含 経 ﹄ に は 、 皐 陵 伽 、 ﹃ 別 訳 雑 阿 含 経 ﹄ に は 賓 伽 羅 、 ﹃雑 宝 職 経 ﹄ に は 賓 伽 羅 、 な ど と 表 記 さ れ て い る 。 金 岡 秀 友 ﹁鬼 子 母 経 典 群 の 成 立 過 程 ﹂ (﹃ 密 教 成 立 論 ﹄ 、 筑 摩 書 房 、 昭 和 五 六 年 。 六 、 チ ベ ッ ト 仏 教 に お け る ハ ー リ イ テ ィ ー チ ペ ″ 卜 仏 教 、 マ ( I ヤ ー ナ は 古 く か ら 、 シ ェ ル パ 族 や 、 タ マ ソ 族 に よ り 信 仰 さ れ て 来 た も の で 、 一 九 五 九 年 の ダ ラ イ ラ マ の 政 変 以 降 は 、 ネ パ ー ル に 亡 命 し た チ ベ ″ 卜 人 達 に よ っ て カ ト マ ン ド ゥ 市 郊 外 の ボ ダ ナ ー タ (圃 o臣 ま 陛 ) を 中 心 に 宗 教 活 動 が な さ れ て い る 。 マ ( I ヤ ー ナ に 伝 え ら れ る パ ー ジ ゴ ア イ ー は 、 ビ カ ウ ー ス マ テ ″ ・ サ ソ ガ (B ik k h u   S u m a ti   S an g h j チ ペ ″ 卜 僧 侶 に よ る と 、 柔 和 相 の も の は

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は 、 ペ ル ラ ム IP eF ﹂ a m u ) で あ る と 言 う 。 こ れ は 仏 教 と 伽 藍 の 守 護 神 と さ れ る 。 ペ ル ー ラ ム は 、 南 イ ン ド の ガ ソ ネ ソ   (( )自 ほ 口 ) 寺 に は 彫 像 が あ る が 、 多 く は 画 像 で 表 現 さ れ て い る よ う で あ る (写 真 36 )。 こ の 像 容 は 、 忿 怒 相 、 二 劈 で あ り 、 身 体 は 青 く 、 黄 色 い 馬 に 乗 り 、 人 間 の 生 皮 の 上 に 横 向 き に 坐 し て い る 。 髪 を 逆 立 て 、 目 を む き 、 第 三 眼 を 持 ち 、 口 は 大 き く 白 い 歯 を む き 出 し て い る 。 右 手 で は 刀 剣 を 振 り 上 げ 。 八 三 こ の 石 彫 は 、 ( I リ ゴ ア イ ー の 右 肩 及 び 、 頭 部 よ り 上 が 全 く 欠 落 し て     (2 ) ﹃世 界 の 博 物 館 19 シ ル ク ロ ︲ ド 博 物 館 I ﹄ 講 談 社 、 一 二 三 頁 、 ﹁太 陽 神 ス 注 ( 1 )   ﹂ a in   S   B a n g d e l   i j   774   Zil a   Z y   S a W zxr 6  

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jV g a Z の 中 で ス ー リ ヤ と 、 P ra ta p ad ity a   P a l   t i  

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a r X s   j   y g aj   Q 中 で ヴ ィ シ ュ ヌ で は な い か と い う 意 見 を 述 べ て い る 。 ネ パ ー ル に お け る ( I リ イ テ ィ ー に つ い て お り 元 来 の 尊 容 を 知 る こ と は 困 難 で あ る が 、 左 肩 上 方 に 、 花 び ら を た く さ ん 持 つ 大 き な 花 が 刻 ま れ て お り 、 ま た 今 ま で 述 べ て 来 た ( I・ リ ゴ ア イ ー 女 神 と は 異 質 な 像 容 で 、 大 ら か な 肩 の わ り に は 胸 の 膨 み は 全 く 表 現 さ れ て お ら ず 、 腰 幅 も 狭 い 。 こ れ ら の こ と か ら 、 あ る い は こ れ は 女 神 で は な く 、 太 陽 神 か ヴ ィ シ ュ ヌ で は な い か と も 推 測 さ れ る 。 こ の 像 と 類 似 性

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ヌ (写 真 34 ) な ど を あ げ る こ と が で き る 。 制 作 年 代 は 三 2 四 世 紀 頃 と 推 定 さ れ る 。 こ の シ ー タ ラ ー マ ー ジ ュ は 六 体 の 巻 属 を 伴 っ て い る が 、 こ れ が 総 て 子 供 を 意 味 し て い る と す れ ば 、 太 陽 神 ス ー リ ヤ の 子 供 の 数 と 一 致 し て い る 。 ま た こ こ に 興 味 の 持 た れ る こ と は 、 ス ー リ ヤ の 子 供 の 一 人 は ピ ン ガ ラ (P 14 ala   o r   P riy ai k ar aj と い う 名 前 が 付 け ら れ て い る が 、 パ ー ジ イ テ ィ ー の 末 児 も 、 こ の 名 前 で 呼 ば れ て い る と い う 点 で あ る 。 ス ー リ ア の 像 容 で は 、 立 像 及 び 坐 像 が あ り 、 特 に マ ト ゥ ラ ー の 倚 坐 像 の も の は 、 前 述 の マ ト ゥ ラ ー の ( I リ イ テ ィ ー 像 と 類 型 で あ る 点 で 注 目 し た い (写 真 27 )。

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