日本旅行市場レポート:
多種多様でユニークな日本の旅行者と訪日旅行者トレンド
日本には大きな旅行市場があります。Atmosphere Researchが18歳以上の日本人消費者を対 象に行った2016年7月〜9月のオンライン調査では、86%もの日本人が過去12ヶ月の間に自 宅から80km以上離れた場所に旅行していることがわかりました。また51%の人がビジネスを 目的とした旅行者であるというリサーチ結果を出しています。Atomosphere Researchは、 日本の国勢調査によると、日本の18歳以上の人口が1.055億人、うち93%にあたる9,810万 人がインターネットを利用していると推測し、観光・レジャー目的に旅行する18歳以上の日 本人は約8,440万人、ビジネス目的の旅行者は約5,000万人にものぼると推測しており、ま た、日本における観光・レジャー目的、ビジネス目的の旅行者は多種多様であるといった見解 を出しています。 日本では、35〜49歳代の旅行者が一番多く、日本の旅行市場の29%(2,550万人)を占めてい ます。また日本のオンライン旅行市場は、この35〜49歳代の年齢層及び25〜34歳、50〜64 歳の年齢層が大半を占めていますので、賢いマーケターは、主要年齢層に限らずマーケット全 体を視野に入れることでしょう。その理由は、日本の旅行市場の14%を占める約1,180万人 いるとされる18歳〜24歳の層、760万人いるとされる65歳以上の層を逃すわけにはいかない ため、日本の観光・レジャー旅行者へ効率的にリーチするためには、18歳以上の大人全員を 対象とした広告キャンペーンを実施する必要があると考えます。 ブブブブブブブブ Atmosphere Researchの調査によると、日本のビジネス旅行市場の年齢層は観光・レジャー 旅行市場より高く、ビジネス旅行者全体の89%(約4,450人)が25〜64歳、その約2/3にあ たる3,250万人は35〜64歳に相当し、ビジネス旅行者の年齢層が高いのは、日本企業では主 に、中間管理職以上の出張利用が多いからとみられます。このようなデータから、日本のビジ ネストラベラーを魅了するには、顧客のシンプルな二ーズに応えるだけではなく、結果的に、 ビジネスの成功に貢献するために、自社サービスや製品がどのように貢献できるかといったこ とをプロモーションで訴求するようにしましょう。ビビビビ
ビジネス
ビ
観光・レジャー
出典: Atmosphere Research Group、日本のオンライン旅行市場調査 2016年10月1日〜12月31日
18-24 25-34 35-49 50-64 65+ 25% 29% 23% 9% 14% 35% 32% 22% 6% 5%
日本オンライントラベラー(年齢比)
世界のトラベルデータコープであるADARAは、月間5億以上のグローバルユニークユーザー数(ブラウザベース)、90 億以上の年間旅行サーチ数、年間5億の旅行購買取引情報を集約したデータから、日本の旅行者に関する、深い見識、情 報、知識を持って、日本のマーケターに参考にしていただける、日本の旅行業界市場における貴重なインサイトデータを 以下提供します(データ取得期間:2016年6月1日〜2017年5月31日)。
1. 日本の旅行者のほとんどが個人/一人旅
ホテル
ビビビビ
フライト
64% 61% 24% ビビ 個人/一人旅 カップル 家族連れ 28% 12% 11% ADARAデータエコシステムの旅行購買・予約情報データによると、日本のフライト利用客、ホテル宿泊予約客のほとん どが個人/一人旅でサービスを利用していることがわかりました。 ブブ フライト利用客に関しては、個人/一人旅旅行者が多く、家族連れ、カップルで旅行をする割合は低い傾向にあり、2016 年〜2017年データによると、フライト利用客の64%が個人/一人旅、24%が家族連れ、12%がカップルとなっていま す。これらのデータから見るに、航空会社は、夏休みや年末年始のホリデーシーズンに向けて、家族旅行者とターゲット としたホリデーパッケージのキャンペーンを実施すると同時に、個人旅行者(一人旅)をターゲットにしたキャンペーン の実施に注力することでより利益につながるかと考えられます。また、カップル(2名以上)や家族旅行(3名以上)の 旅行者より、個人(一人旅)旅行者の方が、より早く旅行予約の決断もしやすいと考えられます。 ホテル宿泊客データで見ても、11%が家族連れ、28%がカップル利用であるのに対し、5人中3人以上(61%)が個人(一 人旅)利用者であることから、ホテル企業も航空会社と同様に、個人客(一人旅)に着目すべきだとも言えるでしょう。 とはいえ、航空会社と比べると、ホテル宿泊予約傾向からみると、家族連れとカップル層の予約層が多い傾向があるた め、、ホテル企業は、ターゲットに応じてプロモーション内容や料金設定などで工夫を加えるも重要となってきます。 このようなADARAのデータインサイトを活用し、旅行業界のマーケターは、キャンペーンを通じ、既存の顧客や潜在顧 客をトラッキング、分析し、得られたデータをベースに、キャンペーン効果を最大限に引き出すためのブランドメッセー ジのカスタマイズに利用可能です。このようなキーとなる個人旅行客に対するプロモーション戦略をデフォルト戦略とし て実施しつつ、ADARAデータを活用し、その他の旅行者タイプ(家族連れ、カップル)の旅行購買パターンや傾向を把 握しながら、ブランドメッセージをカスタマイズし、さらなる見込み客を顧客に変えられる可能性をADARAは提案しま す。フライト
ホテル
家族 個人・1人旅 カップル64%
61%
24%
28%
12%
11%
日本の旅行者の種類
2. 日本のフライト利用客の7割が観光目的旅行者
ブ ADARAの 2016-2017年旅行予約データでは、日本の68%のフライト利用客が観光またプライベートを目的とした旅行 者であることがわかりました。 ADARAのデータエコシステムの大きな利点は、フライト予約のタイミングを理解できるだけではなく、各旅行者の出発 地・到着地データを利用空港、出発地域(各都道府県/エリア)別に見ることができます。日本の旅行者のビジネス
vs観光・レジャーの割合
32% 68% 49% 51% 観光 ビジネス 12ヶ月間で、最も旅行出発の多かった出発地は、1位:東京、2位:大阪、3位:名古屋、4位:福岡、5位:沖縄でし た。ADARAデータでみると、このトップ5出発都市は、日本の航空券予約の98%を占めて居ますので、航空会社や ツアーパッケージ等を販売する旅行会社のキャンペーンでは、このトップ5都市の旅行者にターゲットをあてた広 告、PR、SNSプロモーションなどといったマーケティングを実施することが有効的だと考えられます。70.5%
東京
0.9%
千歳
0.3%
岡山
0.3%
仙台
15.9%
大阪
名古屋
6.3%
福岡
1.3%
0.9%
那覇
日本旅行者の出発空港トップ8
それでは、日本の旅行者に人気の旅行先はどこでしょう。ADARAデータによると、国内旅行では、1位:東京、2位:北 海道(千歳)、3位: 大阪の3都市が一番多く、海外旅行で1位:は台北、2位:香港、3位:ソウルが旅行先として最も人 気を占めています。ここで注目すべき点は、海外旅行先トップ3の予約数のシェアが、国内旅行先トップ3の予約数のシ ェアとそれほど変わらないということです(海外9.4%国内10.7%)。これは、おそらく日本人旅行者の国内旅行移動手段 は新幹線の利用数が多いからだと考えられ、フライト利用客は、観光・レジャー目的の旅行者が多いため、一度の旅行で の平均滞在日数は、約2週間となっています。3. 日本のホテル宿泊客の半数以上がビジネス/出張目的の旅行者
日本では、観光・レジャーを目的とした旅行者が日本のフライト利用客の過半数を占める中、ADARAのデータによる と、ホテル宿泊客の51%はビジネストラベラーが占めていることがわかります。 2016-2017年のホテル予約の約60%が人気上位の東京、大阪、横浜、川崎、名古屋からの旅行者となっていますの で、これら5都市エリアは、旅行出発エリアとして重要な拠点となることがわかります。航空会社のチケットプロモー ション同様、ホテル企業のマーケターも、マーケティング戦略として、この主要出発エリアの、 東京、大阪、横浜、川 崎、名古屋にターゲットしたプロモーションに絞るだけでも、60%の旅行消費者へリーチすることができるということ になります。47.9%
東京2.0%
名古屋
1.7%
千葉1.4%
浦和1.2%
京都5.4%
大阪 横浜
5%
3.2%
川崎日本のホテル宿泊客:出発地トップ8
日本の旅行者の滞在先(ホテル宿泊先)は、フライト利用客の最終到着地と違い様々です。国内旅行におけるトップ宿泊 先である東京、大阪、横浜は、ADARA宿泊予約データによると全体の2.5%を占め、海外旅行においては、バンコク、 シンガポール、上海で全体の宿泊予約件数の4%を占めています。また、国内旅行(観光・レジャー目的)の平均ホテル 滞在日数は、平均1.9泊、海外旅行の場合、平均4.2泊となっています。 このように、日本人旅行者におけるが国内・海外旅行の予約トレンドデータから見るに、旅行業界におけるマーケターに とって、日本旅行市場には大きな可能性があると考えられます。国内・海外に限らず、旅行予約発生の起点(出発地) は、ある程度主要地域に限定されているものの、旅行先は国内・海外様々です。ターゲティングの対象も、ビジネストラ ベラー、観光・レジャートラベラー、または個人、カップル/ファミリーへ設定する場合も、航空会社、ホテル、旅行代 理店、観光ツーリズムにおいては、日本の旅行者に対するマーケティングプランを正しくレビューし、現在のマーケティ ング戦略、キャンペーン設定、メッセージングやオファー内容が適確に実施され、それに伴う十分なリソース配分が行わ れているか確認すべきだと考えます。4. 旅行予約は、フライト/ホテルによって異なる
日本の旅行者は、フライト/ホテルの予約、また国内旅行、海外旅行によって、その予約・購買パターンに違いが見られ ます。 特に注目すべき点は、国内旅行、海外旅行にしろ、航空券やホテルを予約する際、日本の旅行者はフライトを先に検索 し、その後ホテルの予約検索を実施しています。 日本人旅行者の国内旅行トレンドをADARAデータから調査したところ、日本の旅行者はフライト予約検索に約13.3日間 費やし、ホテル予約検索の6.4日という日数と比べ倍以上の時間をかけているということがわかりました。また、フライ ト予約は旅行出発の約7週間前(49.5日前)に実施されており、ホテル予約においては、出発の約6週間前(フライト予約後 2週間以内)前に実施しています。 海外 国内 49.5 46.6 -6.4 -5.7 1.6 1.4 -13.3 -10.5 ブブ 平均フライト出発までの期間(日) 航空券予約日(0日) 平均航空券検索期間(日) 平均ホテル予約期間(日) 平均ホテル検索期間(日)旅行プランニング(フライト/ホテル)
海外旅行の場合、航空券、ホテルの予約にかける時間は、国内旅行よりも短い傾向にあり、これは旅行プランニングを始 める以前に、ある程度目的地が決まっていることを指しているかもしれません。また、海外旅行のフライト検索は、国内 旅行者よりも3日短く10.5日、ホテル予約には半日だけ早い5.7日、フライト予約は、国内旅行より3日遅い46.6日前に 実施し、ホテル予約は、フライト予約後1.6日以内に予約されている傾向にあります。 また、旅行予約で、フライト単体で予約する旅行者にもまた違いがあります。ADARAのデータによると、国内旅行でフ ライト単体で予約する旅行者は、フライト検索に約5日間、予約は出発の49日前に実施、平均滞在日数は4日程となる一 方、海外旅行の場合は、フライト検索に1週間以上(7.5日)、予約は出発日から遡り約2ヶ月前に実施しています。 海外 国内58.4
48.8
-5.2
平均フライト検索時間(日) 航空券予約日(0日) 平均フライト出発までの期間(日)フライト予約プランニング(海外/国内)
-7.5
一方、国内旅行でホテルのみ予約の場合検索に8日間、海外旅行は約7日間、また、国内旅行の宿泊予約は海外旅行とほ ぼ同様、チェックインから約40日日前に予約を実施していますので、フライト確定後、宿泊先にはこだわりを持ち、価 格には大きく左右されない傾向にあるかと考えられます。 海外 国内
39.4
40.5
-8
平均ホテル検索期間(日) 航空券予約日(0日) 平均ホテルチェックインまでの期間(日)ホテル予約プランニング(海外/国内)
-6.9
では、ビジネス目的、観光・レジャー目的でどちらの旅行者がより宿泊費に消費しているのでしょうか。ADARAデータ によると、驚くことに、観光・レジャー旅行者の方がホテル宿泊単価の平均が高いことがわかりました。日本人の観光・ レジャー旅行者の平均宿泊単価は22,500円、ビジネストラベラーは約21,000円と、観光・レジャー旅行者の方が高くな っています。おそらく、ビジネストラベラーは、企業による割引価格での宿泊が可能な場合があるからかもしれません し、また、観光・レジャートラベラーは、旅行の際の財布の紐が緩くなっているからとも考えられます。旅行の際に少し 贅沢をする観光・レジャートラベラーとは異なり、ビジネストラベラーは会社の規定により限られた予算で旅程を組んで いることもあります。よって、観光・レジャートラベラーの方が利益ポテンシャルを秘めていると考えられます。日本の旅行者のホテルビ平均宿泊単価 ビビビビ
¥22,500
レジャー
平均宿泊単価
¥21,735
ビジネス
平均宿泊単価
これを踏まえ、日本の旅行者向けのキャンペーンを実施する場合には、旅行者がワンシーズン先に旅行プランを開始して いる可能性を想定していなければなりません。夏の旅行を販促する場合は春からキャンペーンを実施することが有効的だ と言えます。5. ホテルのロイヤリティプログラム加入している日本旅行者の半分がエリ
ート・ロイヤリティステータスを所持
Atmosphere Researchによると、旅行ロイヤリティプログラムに参加している人の15%未満がエリートステータスを 所持しているところ、航空会社のロイヤリティプログラム加入している日本旅行者(フライト利用客全体の5%)において は、2倍以上の確率で航空会社少なくとも1社でのエリートステータスを保有しています。また、ホテルのロイヤリティ プログラム加入中の日本旅行者(ホテル宿泊客の全体の19%)の56%は、少なくとも1つのホテルブランドでのエリー トステータスを保有しているそうです。これらの統計データは、ロイヤリティマーケターにとって良いニュースであり、 日本の旅行者は、ブランドロイヤリティ意識の高い旅行消費者であると言えます。しかし、Atmosphere Researchの調 査では、36%の日本の旅行者が、最低でもどこかの旅行ロイヤリティプログラムに参加していると答えたものの、64% はそのブランドに忠実ではないと答えていますので、必ずしも貴社のロイヤリティプログラムに参加している顧客がロイ ヤリティの高い顧客であるとは限らないことも認識せざるをえません。37%
63%
ロイヤリティーステータス:日本のロイヤリティプログラム加入旅行者
ブブブブ エリート ベーシック フライト ホテル6. 日本の旅行者は、航空会社、ホテルにとってポテンシャルの高い顧客で
ある
ブブ ADARAの数多くのグローバル旅行ブランドパートナーから集約したデータを活用したADARA トラベル・バリュー・ス コア(TVS)は、旅行個客の総合的な顧客価値を見極め、各旅行を個客スコアリングし、グループに分けることができま す。ADARAが開発した独自のアルゴリズムで、旅行個客としてのTVSを、旅行消費、年間旅行回数、ロイヤリティ会員 ステータスやその他のデータを元に、各旅行個客に対しスコアを設定します。各旅行個客のスコアを100から800の範囲 でスコアリングし、包括的なインデックスを使用し、マーケターは各旅行個客タイプ別のマーケティング投資の正当化を 図ることができるようになります。例えば、不定期性が高く、ブランド依存のない、価格重視の旅行者(例:ミレニアム セグメントなど)は100-199スコア、また旅行を頻繁に行い、旅行のロイヤリティステータスの高い傾向にあるエリー トトラベラーなどは 700-800とスコアリングされます。ADARAトラベルバリュースコア:フライト
vsホテル
100-199 200-299 300-399 400-499 500-599 600-699 700-800 ホテル フライト 7.7% 16.5% 21.3% 17.7% 17.6% 31% 19.5% 18.2% 21.2% 6.9% 8.9% 1.9% 3.2% 8.3%56%
44%
ADARA TVSデータによると、日本のホテル予約者のスコア傾向は、フライト利用者と比較すると、スコアの高い700か ら800の旅行者は、日本のフライト利用者は2%以下、ホテル宿泊ベースでみると3.2%を占めています、また、600から 800のスコアに該当する旅行者を見ると、ホテル宿泊者は、フライト利用者より43%も高い12%の旅行者が該当するこ とがわかりました。 この結果にはまだまだ議論の余地ではあるものの、ADARA TVSによって見られる日本の旅行者のスコアインデックス傾 向が、中間層よりも上位に潜在していることは、日本のマス市場における旅行マーケターにとって、これら600から800 のハイスコア層以外の旅行者も視野に入れることはとても重要なことです。多くの日本の旅行者は、ADARA TVSのミド ルスコア層に潜在し、スコア400から599に該当するフライト利用者は49%、ホテル宿泊客は41%潜在します。ADARA TVSの400から800、すなわちミドル〜ハイスコア層では、フライト利用客は58%と、この数値は、ホテル宿泊客データ よりも10%多い状況です。 これは、日本旅行市場に注力する旅行販売会社にとっては好条件であり、ADARAのTVSスコアを見ると、多くの日本の フライト利用客が観光・レジャーやプライベートを目的とした旅行をするにもかかわらず、日本の旅行者においては、旅 行決定において価格がいちばんの決め手でないことがわかります。もちろん、価格訴求は日本の旅行者にとっては魅力的 ではあるものの、中堅〜ラグジュアリーブランドからすると、価格訴求をメインのキャンペーン目標として設定すべきで はありません。それよりも、多くの日本の旅行者へのキャンペーン訴求には、そのサービス内容や品質に関するコンテン ツが重要となってくるでしょう。
7. 訪日旅行者=プレミアムオーディエンス
ブ 日本政府観光局 (JNTO) によると、2016年の海外からの訪日旅行者(観光・ビジネス目的含む)は、2015年から22% 増の2,400万人、2017年ではさらに増加傾向にあり、JNTO発表によると、2017年4月の時点での訪日旅行者数は910万 人以上で、2015年同時期よりも16%上回っているとのことです。 ADARAでは、日本国内のトラベルデータのみならず、海外からの訪日旅行者データも計測していますので、本レポート 分析に向けて、2016年6月1日から2017年5月31日までの間のADARAデータエコシステムから収集し、各種訪日旅行者 データからの洞察を得ることができました。 ADARAデータの旅行検索・予約者のデータでは、訪日旅行者の比較検討旅行先を見ることができます。日本への旅行 検討している海外からの旅行者に人気の高い旅行先は、フライト検索では1位がバンコク、続いて2位:サンフランシス コ、3位: 台北、ホテル検索では、1位がソウル、続いて、香港、バンコクという結果になりました。 渡航先 全予約に占める割合 バンコク - タイ 4.6% サンフランシスコ - US 4.1% 台北 - 台湾 4.1% ロサンゼルス - US 4.0% シカゴ - US 3.6% ニューアーク - US 3.5% シンガポール 3.3% 香港 2.9% マニラ - フィリピン 2.7% ヒューストン - US 2.6% 渡航先 全予約に占める割合 ソウル - 韓国 8.2% 香港 7.6% バンコク - タイ 4.6% シンガポール 4.4% 上海 - 中国 4.3% ニューヨーク - US 2.8% ロサンゼルス - US 2.2% 北京 - 中国 2.2% 台北 - 台湾 2.2% パリ - フランス 1.7%訪日旅行者:比較検討渡航先(フライト)
訪日旅行者:比較検討渡航先(ホテル)
8. 訪日旅行者3分の2が観光・レジャー目的の旅行者(フライト予約者)
ADARAのデータによると、訪日旅行者の64%が観光・レジャー目的の旅行者であり、日本を訪れる外国人にとって、日 本は家族や、友達同士などと休暇を取る場所として人気だということを示しています。ビジネス目的で訪日する旅行者 は、まだまだシェアが少ないことから、各航空会社は、海外からの出張目的で日本を訪れる旅行者からの需要に応えるた めの各海外市場での競争に積極的に取り組む必要があるでしょう。また、こういったビジネストラベラーに対したプレミ アムクラスのシートの需要喚起への課題に直面している航空会社は、観光・レジャー目的の旅行者からのアップグレート を推進するオプションも模索し、追加料金でのアップグレードや、座席を割引料金で提供する限定オプションや、旅行パ ッケージにビジネスクラスのオプション提供などの対策で、空席率の減少や付帯収益増加への施策も検討することを推奨 します。36%
64%
51%
49%
訪日旅行者:ビジネス・レジャー旅行者の割合
ビジネス フライト ホテル 観光・レジャー9. 訪日旅行者の国内宿泊客のほとんどがビジネストラベラー
ADARAデータエコシステムでの訪日旅行者の宿泊予約パターンを見ると、日本国内でのホテル予約の51%はビジネス目 的となっています。もちろん、家族連れ、友人と日本を訪れる外国人も多く、ホテル以外の宿、旅館やシュアハウスを利 用する人も少なくありません。 日本人の旅行傾向と同様、訪日旅行者の出張・ビジネス目的旅行者の平均宿泊単価は、約23,500円、観光・レジャー目 的の旅行者の平均宿泊単価は約30,000円となっています。このデータから推測するに、訪日旅行者は、日本人旅行者に 比べると、価格よりもより宿泊先のクオリティを求めていると考えられ、日本のホテルマーケターにとっては、訪日旅行 者(観光・レジャー目的の旅行者を含む)は非常に利益ポテンシャルの高いマーケットであると思われます。これによ り、訪日旅行者対応の価格設定や売上/予約管理システムに対応できるのであれば、日本人よりも海外からの旅行者に目 を向け、より収益性の高い訪日旅行者セグメントをターッゲトにする必要性は高いかもしれません。訪日旅行者の平均宿泊単価
¥29,670
レジャー
平均宿泊単価
¥23,460
ビジネス
平均宿泊単価
10. 訪日旅行者の出発地はフライト予約、ホテル予約によって異なる
ADARAデータエコシステムによると、日本行きの航空券を最も予約しているのは台北、香港、シンガポールであり、こ れら3カ国は訪日旅行者の約30%を占めています。また4番目に多かった出発地は米国ロサンゼルスで、トップ3カ国 と比較すると、移動距離が長いものの、米国の中でも最も大きい都市のひとつでもあります。 また、ホテル宿泊予約数で見ると、1位は香港、2位シンガポール、3位ソウルの順で、訪日旅行者数が多く、2016 〜2017年の訪日旅行者によるホテル宿泊予約数の18%を占めました。 出発地 全予約内の% ブブ香港 7.8% シンガポール - シンガポール 4.9% ソウル - 韓国 4.8% 上海 - 中国 2.4% ニューヨーク - US 1.9% 台北 - 台湾 1.3% バンコク - タイ 1.1% ブ北京 - 中国 1.1% サンフランシスコ - US 1% ロサンゼルス - US 1% 出発地 全予約内の% ブブ台北 - 台湾 13.5% 香港 10.4% シンガポール 5.6% ロサンゼルス - US 5.4% バンコク - タイ 2.6% ソウル - 韓国 2.5% 高雄 - 台湾 2.4% サンフランシスコ - US 2.3% デトロイト - US 1.8% ニューヨーク - US 1.8%訪日旅行者のフライト予約:トップ10出発都
訪日旅行者のホテル予約:トップ10出発都
これら訪日旅行者の日本の宿泊予約データで注目すべき点は、日本国内での宿泊予約は、日本方面へのフライト予約と比 較すると、出発エリアが分散化している点です。これは日本に到着する人と、日本に到着後からホテルを予約する人との 相関関係が薄いからだと思われます(このデータ相違は、フライト予約データはレジャー目的として日本経由アジア旅 行、ホテルデータは日本国内の滞在先別で取得されているからと想定)。なお、ADARAデータによると、海外の日本経 由のフライト予約は、世界の11都市だけで半数近く占めていますが、日本国内の宿泊予約数の世界の20都市からの予約 は3分の1となっています。このような背景から、日本のホテル企業のマーケターは、訪日旅行者の集客拡大に向け、日 本以外の旅行検索をしているエリアも視野に入れる必要があります。11. 訪日旅行者の国内到着地は東京がトップ、国内宿泊先は日本各地に分散
71.2%
東京
2.3%
那覇
千歳
1.9%
0.4%
岡山
0.3%
函館
14.7%
大阪
名古屋
5.1%
3.3%
福岡
訪日旅行者:人気国内旅行先トップ8(フライト予約)
ADARAデータで見る日本行きのフライトを各種ウェブサイトで予約している訪日旅行者の71%の到着空港はトップは東 京エリア(成田/羽田)で、続いて2位大阪、3位が名古屋、これら2空港で訪日旅行者の合計20%を占めています。日本 に訪れる外国人旅行者にとって、東京は日本の玄関のような役割があるものの、日本のホテル予約データを見ると訪日旅 行者は東京以外にも様々な場所を訪れていることがわかりました。49.4%
東京
2.8%
福岡
2.8%
沖縄
2.4%
成田
2.4%
札幌
20%
大阪
3.5%
京都
横浜
3.1%
訪日旅行者:人気国内滞在先トップ8(ホテル予約)
日本のホテル宿泊で最も訪日旅行者からの予約数が多いのは、トップが東京、続いて大阪、京都であり、訪日旅行者のホ テル予約数の70%を占めています。到着空港エリアは主に東京、大阪、名古屋に集中しているのに対し、宿泊先は日本 全国各地となっていることから、ホテルや旅行代理店マーケターは、日本全国各地のホテルを訪日旅行者へプロモーショ ンするべきであることがわかります。12. 航空券予約者のほとんどが個人なのに対し、ホテル予約は個人とカッ
プルに分かれる
ADARAのデータエコシステムによると、訪日旅行者の日本へのフライト予約の61%は個人/一人旅で、カップルは25% 、家族連れは14%ということがわかりました。訪日旅行者のホテル予約状況別で見ると、個人/一人旅、カップルが共 に47%を占め、家族連れでのホテル宿泊客はわずか5%でした。Atmosphere Researchによると、このようなデータが 出た背景には、訪日旅行者は、個人でフライト予約しつつ、宿泊は友達と 一つの部屋をシェアしているからだと考えま す。ホテル
フライト
61% 47% 25% 個人 カップル 家族 47% 14% 5%13. 訪日旅行者は、より念入りに旅行計画をして予約をする傾向に
訪日旅行者の旅行プランニング、予約傾向は、日本人の旅行傾向と同様のトレンドが見られます。これは、外国人も日本 人も旅行をするにあたって、旅行そのものに価値のあるものを自らの決断で選びたいと考えているからだと思えます。 訪日旅行者の場合、旅行をプランニングする際、ホテル予約よりも先にまずフライト予約を実施しており、フライト予約 検索の平均は約11日間、また予約はフライト出発日の約6週間以上前(47日前)に実施していますが、ホテル宿泊におい ては、フライト検索に比べると、半分以下の5日間しか時間をかけず、フライト予約の2日後ぐらいにはホテル宿泊予約 を実施している傾向にあります。 海外 国内 49.5 47 -6.4 -5.0 1.9 1.4 -13.3 -10.6 平均出発日(日) 航空券予約日(0日) 平均航空券検索所要時間(日) 平均ホテル予約日(日) 平均ホテル検索所要時間(日)訪日旅行者:フライト・ホテル予約プランニング
フライト
ホテル
家族 個人/一人旅 カップル61%
47%
25%
47%
14%
5%
訪日旅行者の種類
フライト予約のみデータで見た訪日旅行者は、フライト検索に1週間以上(7.8日)かけるのに対し、出発の10週間以上 前(73日前)に予約を実施しており、日本国内での平均滞在期間は16日であることから、これらほとんどの旅行者はレジ ャー目的だと考えられます。 海外 国内