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目次 1. 計画の位置づけと計画期間 (1) 計画策定の背景と目的 (2) 計画の位置づけ

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和歌山県住生活基本計画

平成27年3月

和 歌 山 県

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■目 次 1.計画の位置づけと計画期間 --- 1 (1)計画策定の背景と目的 --- 1 (2)計画の位置づけ --- 1 (3)計画期間 --- 2 2.住宅施策についての基本的な方針 --- 3 (1)和歌山県における住宅の位置づけと施策の意義 --- 3 (2)住宅施策に対する基本的な視点 --- 3 3.住生活に関する課題と目標 --- 4 (1)住生活を取り巻く現状と新たな施策に向けての課題 --- 4 (2)住生活に関する目標 --- 7 4.目標達成のために展開する施策 --- 8 5.目標の達成状況の評価 --- 15 (1)目標の達成を測定する成果指標 --- 15 (2)公営住宅の供給目標量 --- 15 6.施策の推進・実現化に向けた事項 --- 16 (1)重点施策の実施 --- 16 (2)住宅施策の推進のために実施する事項 --- 17 別紙1 住宅性能水準 --- 18 別紙2 居住環境水準 --- 20 別紙3 誘導居住面積水準 --- 22 別紙4 最低居住面積水準 --- 23 別紙5 公営住宅の供給の目標量の設定の考え方 --- 24

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(1)計画変更の背景 平成 18 年に制定された「住生活基本法」において、住宅の『量的確保』から『質の向上』を 図る政策への方針変更が示され、ハード面の住宅・住環境だけではなく就労・教育・福祉・コ ミュニティ・文化等との連携などを図る目的で、国の住生活基本計画(全国計画)が平成 18 年 9 月に策定されました。以来、和歌山県では、住生活基本法に基づく「和歌山県住生活基本 計画」を平成 18 年度から平成 27 年度までの 10 年間を計画期間として策定し、住宅施策を推 進しているところです。 一方、国においては、計画策定から 5 年を経過したこと等を踏まえ、平成 23 年 3 月に平成 23 年度から平成 32 年度までを計画期間とした住生活基本計画(全国計画)に変更されました。 今回、和歌山県においても、住生活基本計画(全国計画)の動向を踏まえて、計画の見直し を行うものです。 (2)計画の位置づけ ①計画の役割 和歌山県住生活基本計画は、住生活の現状と課題及びこれからの住生活の目標像を示し、 目標の実現に向けて県が主体となって推進する施策の基本的な考え方とその方向性を記載 し、広く県民・事業者・市町村等と共有します。 ②計画の位置づけと関連計画との関係 本計画は、住生活基本法第 17 条第1項に基づく住生活基本計画の和歌山県計画として位 置づけ、和歌山県住生活基本計画(平成18~27年度)における基本方針等は継承し、全 国計画の内容を踏まえた見直しを行います。 和歌山県長期総合計画をはじめ、県が策定する各種計画の中で住生活に関わる部分をふま えるとともに、「地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措 置法」に基づく「和歌山県地域住宅整備計画」との整合も図りながら策定します。

1.計画の位置づけと計画期間

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2 (3)計画期間 (住生活基本法第 17 条第2項第1号) 本計画は、平成 26 年度(2014 年度)を基準年度とし、全国計画に即した期間として平成 32 年度(2020 年度)までの 7 年間を計画期間とします。このため、概ね 7 年後を見据えた目標を 設定し、和歌山県が 7 年間に実施する施策を記載します。 なお、社会・経済動向や県民の生活動向に的確に対応するため、計画の進捗及び目標の達成 状況を検証した上で、必要に応じて所要の見直しを行うものとします。 [和歌山県住生活基本計画] 住生活基本法に基づく都道府県計画(平成 26~32 年度) 和歌山県住生活基本計画 (平成 18~27 年度 ) 住生活基本法(平成 18 年施行) 住生活基本計画(全国計画) (平成 23~32 年度の 10 年間) 和歌山県長期総合計画 その他の関連分野の計画 地域における多様な需要に 応じた公的賃貸住宅等の 整備等に関する特別措置法 和歌山県地域住宅整備計画 (平成 22~26 年度)

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(1)和歌山県における住宅の位置づけと施策の意義 住宅は、人生の大半を過ごす欠くことのできない生活の基盤であり、家族と暮らし、人を育て、 憩い、安らぐことのできるかけがえのない空間、個人の私的生活の場です。また、人々の社会生 活や地域のコミュニティ活動を支える拠点、都市や街並みの重要な構成要素、安全、環境、福祉、 文化といった地域の生活環境に影響を及ぼす要素であるなど、豊かな地域社会を形成する上での 重要な要素であり、社会的性格も有しています。 さらに和歌山県における住宅は、地域に根付いた豊かで多様な自然・文化・生活を結びつける 大切な要素でもあります。特に紀州材1)を活用した在来工法2)の伝統的な住宅は、その意匠や工 法などの建築的な部分だけではなく、生活習慣や暮らし方など様々な地域の生活文化の継承に貢 献しています。住宅を単なる「住むための器」として造り、使うだけではなく、良質なものを創 り、手入れをしながら、愛着を持って大切に使い続けることが求められることから、住宅施策で はハード面の住宅・住環境の整備改善だけではなく、ソフト施策や関連施策分野の内容も包括し た内容とすることが必要です。 このように、和歌山県の住宅施策は、県民の居住の安定や向上を図るとともに、地域社会の持 続的発展や安定、産業面・文化面においても重要な施策といえます。 (2)住宅施策に対する基本的な視点 和歌山県の住宅施策は、『ひとと風土のぬくもりを大切にする“きのくに” 3)の住まいづくり・ 地域づくり』をめざし、下記の3点を基本的な視点として推進します。 ①誰もが安心して住みつづけられる 安心して生活するための基本は、住み慣れた地域・住宅に住みつづけられることです。こ のため、世帯の変化に応じて、住み慣れた地域で適切な住まいを選択できることをめざしま す。 ②風土と調和し、新しい居住文化を創造する 和歌山県では豊かな自然を背景として特色ある文化・歴史・生活習慣・住宅様式・住まい 方が育まれてきました。このため、風土に調和した住まい・まちづくりを継承するとともに、 さらに新たな生活様式に対応した“きのくに”らしい居住文化の創出につなげます。 ③地域の人々が自ら創り・守り・育てる これまで、地域の文化や生活様式は地域の人々により守り育てられ、現在に継承されてき ました。これからも、地域の人々の協働や創意工夫により、地域や住まいを創り・守り・育 てることを基本とします。

2.住宅施策についての基本的な方針

(住生活基本法第 17 条第2項第2号) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1)紀州材 県内の森林から伐採され、県内の製材所等で製材された木材。 2)在来工法 土台や柱、梁などを用いて組み立てられる日本の伝統的な建築工法。 3) きのくに 和歌山県のかつての地域名である「紀の国」を由来としている。

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4 (1)住宅を取り巻く現状と新たな施策に向けての課題 和歌山県の住宅を取り巻く特徴的な現状と、今後の住宅施策の展開に向けて認識すべき主な 課題としては、下記の事項があげられます。 ① 急速な人口減少の進行 和歌山県は平成 12 年から 17 年の 5 年間に 2.2%、平成 17 年から 22 年の 5 年間に 3.2% の人口が減少し、平成 27 年度以降も更に減少 することが予想されています。 また、農山漁村の集落とともに市町村の中心 市街地においても減少しており、地域の活力低 下の大きな要因となっています。 このため、居住安定性や生活利便性などの向 上により県外への転出人口を減少させるとと もに、県外からの転入者の増加に貢献する取組 みを行うことにより、人口の減少をできるだけ 食い止めることが求められています。 ②少子化の進行 和歌山県では年少人口(0~14 歳)及び生産年 齢人口(15 歳~64 歳)は減少傾向にあり今後も この傾向が続くことが予想されています。 人口減少を食い止め、永続的な地域の活力を 維持させるためには、子どもを産み育てやすい 環境づくり、子育て世代の住宅事情の向上等に より、いきいきとした地域づくりが求められて います。 ③高齢化の進行 和歌山県の高齢者(65 歳以上)人口割合は 増加傾向が続いています。 また、単身や夫婦などの高齢者のみ世帯も 増加傾向が続いています。居住実態は、広い 一戸建ての持家に居住する高齢者のみ世帯が 多い一方で、単身世帯を中心に民営借家に居 住する世帯も多くなっています。

3.住生活に関する課題と目標

図.高齢者のみの世帯の推移(国勢調査) 図 人口、世帯の推移と将来推計 750 800 850 900 950 1,000 1,050 1,100 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22 H27 H32 H37 人 口 ( 千 人 ) 300 320 340 360 380 400 420 440 世 帯 数 ( 千 世 帯 ) 人口 世帯数 平成 22 年度までは実績:国勢調査 平成 27 年以降は推計:国立社会保障・人口問題研究所 0 200 400 600 800 1000 1200 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22 H27 H32 H37 人 口 (千 人 ) 65歳以上 人 15~64歳 人 0~14歳 人 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 H12 H17 H22 (千世帯) (千世帯) (千世帯) (千世帯) 単独世帯 夫婦のみ世帯 その他世帯 平成 22 年までは実績:国勢調査 平成 27 年以降は推計:国立社会保障・人口問題研究所 図.年齢3区分別人口の推移と将来推計

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5 二次的 住宅 賃貸売却用 その他の空き家 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 H5 H10 H15 H20 H25 (単位: (単位:(単位: (単位:1000100010001000戸)戸)戸)戸) 二次的 住宅 賃貸売却用 その他の空き家 また、農山漁村では過疎が進行し高齢化率が非常に高く、集落維持にも支障をきたしていま す。 このため、高齢者が安心して暮らせるための生活支援や地域づくりが求められています。 ④住宅困窮世帯の増加・多様化 厳しい経済状況や雇用状況が続いてい るため、県民所得は低迷し、低額所得世帯 が増加しています。このため、家賃などの 住居費負担の家計に占める割合は高くな っています。 また、低額所得世帯以外にも、高齢者・ 障害者、母子・父子世帯、多子世帯、定住 外国人、犯罪被害者など、最近は多様な世 帯が住宅に困窮しており、住宅施策におい てもきめ細かな対応が求められています。 ⑤空き家ストック・老朽ストックの増加 和歌山県は住宅数に対する空き家率が 平成 15 年には 17.5%、平成 20 年には 17.9%、平成 25 年には 18.1%と非常に高 く、増加傾向にあります。また、建築時期 の古い住宅が多いことも特徴です。老朽住 宅には耐久性や耐震性の劣る物件も多く あります。また空き家が放置されると防犯 面での不安要素になる反面、活用次第では 住宅事情の改善や地域活性化に資する可 能性も秘めています。このため、老朽化し た住宅を適切に建替えや改善しながら、空 き家などのストックを有効に活用するこ とが求められています。 また、過去には耐震偽装4)や不良工事な ど、住宅建設に係るトラブルもあり、県民 にも不安を与えていることから、住宅の品 質確保に関する取組みも求められていま す。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 4)耐震偽装 建築確認申請の際に確認検査機関に提出する耐震強度構造計算書を偽装し、耐震性の低い建物を建築すること。平 成 17 年に社会問題化した。 図.世帯の年間収入の推移(住宅・土地統計調査) 図.空家数の推移(住宅・土地統計調査) 図.建築時期別住宅数の推移(H25 住宅・土地統計調査) 【二次的住宅】別荘や、普段住んでいる住宅とは別にたまに寝泊まりしている人がいる住宅 【賃貸売却用】新築・中古を問わず、賃貸または売却のために空家になっている住宅 【その他】上記以外の人が住んでいない住宅で、居住世帯が長期にわたって不在の住宅や 建て替えなどのために取り壊すことになっている住宅など 200万円 未満 ~300 万円 ~400 万円 ~500 万円 ~700 万円 ~1000 万円 1000 万円以上 0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 H15 H20 H25 200万円 未満 ~300 万円 ~400 万円 ~500 万円 ~700 万円 ~1000 万円 1000 万円以上 S25 以前 S26 ~35 S36 ~45 S46 ~55 S56 ~H2 H3~25.9 0% 20% 40% 60% 80% 100% 和歌山県 全国 S25 以前 S26 ~35 S36 ~45 S46 ~55 S56 ~H2 H3~25.9

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6 接道 なし 2m未満 2~4m未満 4~6m未満 6~10m未満 10m以上 0 50 100 150 200 250 300 350 400 H10 H15 H20 H25 (単位: (単位: (単位: (単位:100010001000戸)1000戸)戸)戸) 接道 なし 2m未満 2~4m未満 4~6m未満 6~10m未満 10m以上 859 938 1,171 1,035 1,019 984 600 700 800 900 1000 1100 1200 H2 H12 H20 H24 H27 H32 (千t-CO2) (年度) ⑥防災対策・防犯対策の必要性 南海トラフ地震 5)の発生確率が高くなっていますが、和歌山県は震源に近いため、発生時に は津波・建物倒壊・火災などの大きな被害が懸念されます。和歌山県の住宅の約半数は耐震 基準 6)が強化される昭和 56 年以前に建築さ れたものであり、住宅敷地に接する道路の幅 員も狭い住宅が多いため、これらの改善等に よる防災性の向上が求められています。 また、最近は住宅地における犯罪も増加・ 多様化し、県民の不安も拡大しているため、 防犯性に配慮したまちづくりも求められて います。 ⑦環境保全・景観保全の必要性 地球温暖化・廃棄物などの問題が深刻化してお り、エネルギー使用の効率化など、環境に配慮し た対応が求められています。 特に、和歌山県は豊富な森林資源があり、木造 住宅は産業・文化の振興とともに、炭素貯蔵庫と して地球温暖化の防止にも貢献することから、木 造住宅の普及は環境面でも大きな課題といえます。 また、和歌山県には紀伊山地、熊野古道、太平 洋などの特徴的な自然、歴史的な街並みなどの各 地域の良質な郷土景観を多く有しています。国に おいても景観法 7)が施行されており、和歌山県に おいても平成 20 年 3 月に和歌山県景観条例が制定 されました。 ⑧市町村による取組みの必要性、県民や事業者との協働の必要性 住宅施策は地域の課題へのきめ細かな対応が求められるため、住民に近い立場である市町村 による主体的な実施が望まれますが、県下の市町村では、これまでは公営住宅等に関する取組 みが中心にならざるを得ない状況でした。定住促進などにおいて積極的な取組みを行う市町村 もありますが、今後は総合的な住宅施策の取組みが求められます。 また、県や市町村において実施している支援や助成などの施策についても、県民や事業者に 情報が適切に伝わらず、効果的に活用されていないものもあります。住宅やまちづくりは県民 や事業者の担う部分も多いため、今後の住宅施策の実施にあたっては、県民や事業者へ効果的 に情報伝達を行い、協働の取組みをより一層推進することが求められます。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 5)南海トラフ地震 浜名湖沖~潮岬沖を震源とする地震を「東南海地震」、潮岬沖~足摺岬沖を震源とする地震を「南海地震」 としている。東南海地震と南海地震は今まで同時に発生するか、あるいは先ず東南海地震が発生し、その後 2 年以内に南海 地震が発生している事実があり、防災対策上、「東南海・南海地震」としてペアで取り扱われている。 6)耐震基準 建築物や土木構造物を設計する際に、それらの構造物が地震力に耐えられるように設計するための強度を定めた基 準であり、建築物に関しては建築基準法及び建築基準法施行令などにより定められている。 7)景観法 都市や農山漁村等における良好な景観の保全・形成を促進するために平成 16 年に制定された法律。 図.敷地が接する道路の幅員別住宅数の割合の推移 (住宅・土地統計調査) 図.県土面積に対する林野面積の割合 (2010 年世界農林業センサス林業地域調査) 図.民生家庭系の部門別温室効果ガス排出量 (和歌山県地球温暖化対策実行計画) 林野以外 23% 国有林 3% 独立行政法人等 3% 公有 5% 私有 66% 民有林 74% 民有林

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(2)住生活に関する目標 (住生活基本法第 17 条第2項第3号) 近年の住宅・住環境に関する動向や課題、国の政策動向等をふまえて、和歌山県における住 生活に関する目標として下記の5点を定めます。 [目標1] 人口対策に貢献する住まい・まちづくり ①農山漁村における田舎暮らし・定住・帰住支援 ②市街地における街なか居住、定住促進 ③子育て世帯の居住支援 [目標2] すべての県民の居住安定の確保 ①高齢者・障害者の安全・安定居住の確保 ②住宅困窮者に対するセーフティネット8)の構築 ③公営住宅の供給と有効活用 [目標3] 良質な住宅ストックの形成と有効活用 ①良質な住宅ストックを「創る」 ②既存の住宅ストックを「改善する」 ③住宅ストックを有効に「活用し続ける」 [目標4] 安全で安心できる住まい・まちづくり ①住宅・住宅地の防災性の向上 ②大規模災害発生時に備えた対応 ③防犯性に配慮した住まい・まちづくり [目標5] きのくにの自然・文化を活かした住まい・まちづくり ①紀州材を活用した木造住宅の振興 ②環境に配慮・調和した住まい・まちづくり ③地域に根ざした街並み景観やコミュニティの保全・創造 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 8)セーフティネット 直訳は「安全網」。経済面などにおいて危機に陥っても,最低限の安全を保障する社会的な制度や対策。

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8 [ [[ [目標目標目標1目標11]1]]] 人口対策に貢献する人口対策に貢献する人口対策に貢献する人口対策に貢献する住まい・まちづくり住まい・まちづくり住まい・まちづくり住まい・まちづくり 人口減少を少しでも抑制するための住宅施策として、市街地や農山漁村において、県民の定 住を促進する施策、今後退職期を迎える団塊世代などの県外からの移住や帰住を促進する施策、 子育て世代の定住促進のために子育て世帯の居住性向上のための施策を実施します。 ①農山漁村における田舎暮らし、定住、帰住支援 ・農山漁村集落の活性化を図り、県外からの人口流入を促すため、農山漁村へのUJIター ン 9)、農山漁村における世帯分離など、定住・帰住する世帯の居住に対応した住宅の整備 や供給、生活基盤施設の整備を推進します。 ・空き家については、定住・帰住のための住宅や生活支援施設として有効活用するとともに、 市町村及び不動産関連団体と連携し、住宅・宅地に関する情報を収集し、都市住民などに 広く発信します。 ・農山漁村への定住・帰住者に対し、安定した生活を営むための生活支援や雇用・創業支援、 農地等のあっせんなどと連携した住宅施策を実施します。 ・将来の定住・帰住につなげるため、観光・産業・健康づくりなどの体験プログラムの実施 等による都市住民との交流促進を図ります。 ・地域の資源を活用した農山漁村における新しい生活スタイルを地域や都市住民に提案する とともに、広く提案を募り、それを活用するための仕組みづくりを推進します。 ②市街地における街なか居住、定住促進 ・各市町村の都市機能や産業を維持させるためには、市町村の中心部をはじめとした市街地 における居住人口の維持が必要です。市街地における人口増加を促すための住宅供給によ り、地域の賑わい再生・活性化を推進します。 ・市街地における基盤整備事業、再開発事業の際には、良質な住宅供給、不良住宅の改善と 連携し、居住環境の向上を図ります。 ・中心市街地の活性化のための各種の施策と連携した住宅供給を推進し、街なかにおける居 住人口の増加を図ります。 ・中心市街地における、優良な共同住宅の建設を促進します。 ・空き家・空き施設等については、住宅・事務所・店舗・福祉施設・コミュニティ施設など、 活性化に貢献する用途による有効活用を推進します。 ・市街地における生活利便性、地域の魅力を向上させるため、住宅供給とあわせて、公共交 通の充実、公益施設や福祉施設の整備、商業機能の充実等を推進します。

4.目標達成のために展開する施策

(住生活基本法第 17 条第2項第4号) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 9)UJIターン Uターン、Jターン、Iターンをあわせた言葉。Uターンは出身地から地域外へ進学や就職のため都会に出た後、 出身地に戻ること。Jターンは出身地から地域外へ進学や就職のため都会に出た後、出身地の近隣地域に戻ること。Iターンは 出身地にかかわらず、住みたい地域を選択し移り住むこと。

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③子育て世帯の居住支援 ・子ども人口の増加、子育て世代の転出抑制のため、子どもを産み育てやすい環境づくりを 住宅政策においても推進します。 ・高齢者などの単身や夫婦のみの世帯が広い住宅に居住し、子育て世帯が狭い住宅に居住す るという状況も多くみられます。高齢者世帯の高齢者向け賃貸住宅や福祉施設への入居に 伴い、空き家となっている住宅を子育て世帯に提供することにより、また、長期不在持家 を活用することにより、子育て世帯の居住面積の拡大を図ります。 ・子育て世帯が安心して入居できる賃貸住宅として、民間住宅事業者と連携して、地域優良 賃貸住宅10)の供給促進を図ります。 ・低額所得の子育て世帯や、母子・父子世帯等の住宅困窮世帯に対しては、公営住宅への入 居による安定居住の確保を図ります。 ・公営住宅団地の建替え、民間住宅団地の整備、まちづくり事業などの実施、空き施設の活 用などの際には、託児所・保育所などの子育て支援施設の整備・併設を推進するとともに、 福祉施策等と連携した育児支援サービスや学童保育等の充実等を促進します。 [ [[ [目標2目標2目標2]目標2]]] すべてのすべてのすべてのすべての県民の居住安定の確保県民の居住安定の確保県民の居住安定の確保 県民の居住安定の確保 高齢者や障害者、低額所得者をはじめとした多様な住宅困窮者が、居住の安定を確保できる ように、住宅セーフティネット機能を向上させ、すべての県民が安心して生活できるための施 策を実施します。 ①高齢者・障害者の安全・安心居住の確保 ・高齢者や障害者をはじめとしたすべての人が安全に日常生活を送り、また介助行為を容易 にするための環境を整えるため、住宅内における段差解消、手すりの設置、廊下幅の確保、 便所の適切な配置、住宅地における段差や危険箇所の解消などを推進します。 ・高齢者や障害者が住み慣れた自宅において自立生活を送るため、既存住宅において、居住 者の状況に応じた段差解消、手すりの設置などのリフォームを推進します。 ・高齢者や障害者世帯は民間賃貸住宅の入居を拒否されるケースがあるため、既存の民間賃 貸住宅のバリアフリー11)化を推進するとともに、家賃債務保証制度12)の活用を推進します。 ・高齢者の単身・夫婦のみ世帯や障害者世帯が安心して入居できる賃貸住宅として、民間住 宅事業者と連携して、地域優良賃貸住宅の供給を推進します。 ・高齢者世帯や障害者世帯が安心して生活できるように、福祉施策と連携した、安否確認、 緊急時対応、生活援助等の福祉サービスの供給を推進します。公営住宅においても、福祉 施策と連携して、高齢者や障害者等の安定した居住の確保を推進します。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 10)地域優良賃貸住宅 公営住宅を補完する住宅として、既存の賃貸住宅ストックを有効に活用しながら、地域の状況に応じて 高齢者、子育て世帯等に対する入居者の負担軽減のための助成、整備費用にかかる助成を受けた住宅。 11)バリアフリー 高齢者や障害者などが利用する上での障壁が取り除かれた状態。 12) 家賃債務保証制度 高齢者、障害者、子育て世帯、外国人世帯、離職者等が、賃貸住宅に入居する際の家賃債務等を財団法 人高齢者住宅財団が保証し、賃貸住宅への入居を支援する制度。

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10 ・公的賃貸住宅については、新規建設の際にはすべての住戸にバリアフリー化を徹底させる とともに、既存住宅についても可能な限りバリアフリー改善を推進します。 ・高齢者の居住の安定確保に関する法律(平成13年法律第26号)に基づく「サービス付 き高齢者向け住宅」13)の登録制度の普及を図り、その供給を促進します。 ②住宅困窮者に対するセーフティネットの構築 ・真に住宅に困窮する低額所得者に対しては、公営住宅等への入居により安定居住の確保を 図ります。 ・都市機構住宅(旧公団住宅)をはじめとした公的賃貸住宅についても、低額所得者やその 他の住宅困窮者の入居に対応し、セーフティネットとしての活用を推進します。 ・定住外国人、多子世帯、犯罪被害者などの住宅困窮者に対して、公的賃貸住宅の活用、民 間賃貸住宅の入居差別解消など、居住の安定に向けた取組みを推進します。 ③公営住宅の供給と有効活用 ・低額所得者などの真に住宅に困窮する世帯に的確に供給するために、収入超過者・高額所 得者対策を積極的に実施するとともに、入居承継承認の的確な審査を実施します。また、 住宅の困窮状況や世帯の状況を勘案した入居の実施についても検討します。 ・耐用年数が超過するなど、老朽化の著しい公営住宅については、団地の集約化などを図り ながら効率的な建替え事業を実施します。 ・耐震性や防災性の劣る住宅、設備の老朽化、バリアフリー化されていない住宅などについ ては、改善事業等を実施して居住性の向上を図ります。 ・建替え事業や改善事業の際の入居者対応、世帯の状況に応じた住替え等の必要が生じた場 合は、県営住宅・市町村営住宅との連携を図ります。 ・公営住宅の管理の効率化を図るため、県と市町村との連携とともに、管理代行制度14)、指 定管理者制度15)などの導入も検討します。 [ [[ [目標3目標3目標3]目標3]]] 良質な住宅ストックの形成と有効活用良質な住宅ストックの形成と有効活用良質な住宅ストックの形成と有効活用良質な住宅ストックの形成と有効活用 住宅は量的には充足し、空き家も多いことから、良質な住宅を「創り」、既存の住宅を「改 善し」、それらの住宅を有効に「活用し続ける」といった、ストックの重視を図りながら、住 宅の安全性、耐久性、快適性等の機能の向上を促す施策を実施します。 ①良質な住宅ストックを「創る」 ・新築する住宅については、耐震性や防災性が高く、長期利用が可能な高耐久住宅の建設を 推進します。また、段差解消、手すり設置、廊下幅確保や共同住宅へのエレベーター設置 などバリアフリーの充実、自然エネルギーの活用や省エネルギーなど環境性能の向上を推 進します。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 13) サービス付き高齢者向け住宅 賃貸住宅や有料老人ホームで、一定の住戸面積、設備、バリアフリー構造の機能を満たし、 状況把握サービス及び生活相談サービスが提供されるもので知事等の登録を受けたもの。 14)管理代行制度 事業主体以外の地方公共団体又は地方住宅供給公社が公営住宅の管理権限を代行する制度。 15)指定管理者制度 地方公共団体が指定する法人その他の団体(民間も含む)に、公の施設の管理を行わせるもの。

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・地域の景観に調和させた意匠・デザイン等を推進するとともに、各地域の伝統様式を継承 した地域資源となる住宅建設を推進します。 ・新築住宅の性能の向上を推進するため、住宅の性能を第三者機関が客観的に評価する住宅 性能表示制度16)の活用を推進します。 ・優良住宅取得支援制度17)等の住宅金融支援機構と提携した融資制度の活用により、良質な 持家の建設・取得を推進します。 ・県民が安心して住宅を建築し、購入できるように、建築基準法に基づく建築確認検査制度 18)への対応を充実させるとともに、住宅新築・購入時などの相談に対応可能な窓口の構築 を図ります。 ②既存の住宅ストックを「改善する」 ・既存の住宅ストックについて、耐震性向上、バリアフリー化、間取り改変、住宅性能を向 上させるリフォームを推進します。 ・既存住宅についてもリフォームの実施等を機会に住宅性能表示制度の活用を推進し、既存 住宅の性能向上や流通の促進を図ります。 ・リフォームに関するトラブルを防止するため、リフォーム業者対策やリフォームに関する 相談に対応可能な窓口の構築を検討します。 ③住宅ストックを有効に「活用し続ける」 ・既存住宅ストックは、耐震性・耐久性などを確認した上で、長期の利用を推進するととも に、発生した空き家については、必要な改善等を施した上で、転入者向け住宅、コミュニ ティ施設、観光施設、福祉施設など、建築物の用途の変更による地域活性化に貢献する活 用を推進することにより、空き家状態での放置を防止します。 ・世帯人数等の世帯の状況に適した面積の住宅への住替え、生活利便性向上のための集落部 と都市部との住替え等を推進し、そのための持家の賃貸化を促進します。 ・空き家や住宅地に関する情報提供を拡大することにより、空き家提供者と活用希望者との マッチングを図り、既存住宅の流通を推進します。 ・空き家については利用の需要はあるものの、見知らぬ個人間での売買や賃貸に対する不安 感から、契約の段階で合意できないケースも多いことから、これらの円滑な契約や仲介の あり方を検討します。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 16)住宅性能表示制度 住宅品質確保の促進等に関する法律に基づき、住宅性能を契約の事前に比較できるよう新たに性能の表 示基準を設定するとともに、客観的に性能を評価できる第三者機関を設置し、住宅の品質の確保を図る制度。 17)優良住宅取得支援制度 省エネルギー性能、耐久性・可変性、耐震性能、バリアフリー性能のいずれかの基準に適合した優 良な住宅に対し、当初 5 年間の融資金利を 0.3%優遇する制度。 18)建築確認検査制度 建築基準法に基づき、建築物を建築、大規模な修繕、大規模な模様替え若しくは用途変更する場合や、 工作物を築造する場合、昇降機などの建築設備を設置しようとする者が、その計画の段階において建築主事等の確認を受け て、工事完了時に完了検査済証の交付を受けるまでの一連の手続き。

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12 [ [[ [目標4目標4目標4]目標4]]] 安全で安心できる安全で安心できる安全で安心できる安全で安心できる住まい・まちづくり住まい・まちづくり住まい・まちづくり 住まい・まちづくり 南海トラフ地震をはじめとする地震や火災・水害・地すべりなどの災害に強い住まい・まち づくりを推進するとともに、災害発生時にも居住の確保・復旧に向けた施策を実施します。ま た、住宅や住宅地における犯罪や事故を防止するための安心・安全性の向上を図る施策を実施 します。 ① 宅・住宅地の防災性の向上 ・新築住宅の耐震性能の強化を推進するとともに、既存住宅については昭和 56 年の新耐震 基準以前に建築された住宅を中心に、耐震診断及び耐震改修の実施を推進し、住宅の耐震 化を進めます。 ・多数の人が利用する施設、避難路沿道の建築物について、耐震改修促進法19)に基づき耐震 化を推進します。 ・在来工法や地域の特徴的な様式による住宅の耐震診断及び耐震改修を推進するため、建築 士事務所や工務店などの建築技術者の耐震構造に関する技能向上を図ります。また、紀州 材を活用した耐震技術の普及啓発を図ります。 ・市街地や集落地における、震災発生時の大規模火災の発生、津波被害、避難路の閉塞等を 低減させるためのまちづくりを推進するとともに、住宅地における避難路・避難広場の確 保、防火水槽・消火栓・初期防災器具等の整備を推進します。 ・災害発生時に特に危険性の高い密集住宅市街地や集落地においては、住宅の耐震化と基盤 整備等のまちづくり対策を連携させて推進し、安全性の確保を推進します。 ・津波、地すべり、浸水などの危険度を示すハザードマップ20)及び地震防災マップ等を作成 し、災害危険性の情報を県民へ公表することにより、防災意識の向上、県民による自主的 な取組みを推進します。 ②大規模災害発生時に備えた対応 ・災害発生時に住宅を失った被災者に対する住居を緊急的に確保するため、プレハブ住宅等 の応急住宅等の建設・確保の計画を立案します。また、被災者が住宅を再建する際の支援 方策や災害復興住宅等の供給方策の検討を行います。 ・災害発生時に被災した住宅や宅地に対する継続居住の危険性の判定を迅速に実施するため、 被災建築物応急危険度判定士21)、被災宅地危険度判定士22)の養成などによる体制強化を図 ります。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 19)耐震改修促進法 正式名称は建築物の耐震改修の促進に関する法律。現行の耐震基準を満たさない建築物について積極的に 耐震診断や改修を進めることを目的として平成7年に制定された法律。平成 18 年には、より積極的な耐震改修の促進を目 的に、耐震改修を特に推進すべき建築物の範囲拡大と同時に各種支援、緩和措置を盛り込んだ内容に改正された。 20)ハザードマップ 自然災害による被害を予測し、その被害範囲を地図化したもの。予測される災害の発生地点、被害の拡大 範囲および被害程度、さらには避難経路、避難場所などの情報が地図上に図示されている。 21)被災建築物応急危険度判定士 被災建築物応急危険度判定とは、大規模な地震により被害を受けた建築物が、余震により倒 壊し二次災害を引き起こさないよう、被災建築物の危険度を応急的に判定すること。被災建築物応急危険度判定士は、地元 の市町村又は都道府県の要請により被災地において被災建築物応急危険度判定を行う者のことで、養成講習会を受講して県 の認定登録を受けた者。 22)被災宅地危険度判定士 被災宅地危険度判定とは、大規模な地震や大雨などのために宅地が大規模で広範囲に災害を受けた 場合に被災宅地の危険度の判定を行うもの。被災宅地危険度判定士は、地元の市町村又は都道府県の要請により被災地にお いて被災宅地危険度判定を行う者のことで、養成講習会を受講して県の認定登録を受けた者。

(15)

・災害発生時に地域による防災活動が的確に機能するように、自主防災組織の組織率の向上、 防災ボランティアの登録等を推進し、地域防災コミュニティの育成を図ります。 ③防犯性に配慮した住まい・まちづくり ・安全で安心して暮らすことができる社会を実現するため、和歌山県安全・安心まちづくり 条例23)に基づき、犯罪の防止に配慮した環境整備、住民による自主的な地域活動を推進し ます。 ・前記の条例に基づき策定した防犯指針の普及・活用により、犯罪の防止に貢献する住宅整 備、道路・公園等の整備、安全な通学路の確保等を推進します。 ・地域の危険箇所の点検や防犯見回り活動の実施など、防犯性の向上に資する地域コミュニ ティ活動の育成を図ります。 ・防犯の観点から、空地や空家の適正管理、有効活用に努めるよう、所有者や管理者への啓 発を図ります。 [ [[ [目標5目標5目標5]目標5]]] きのくにの自然・文化を活かしたきのくにの自然・文化を活かした住まい・きのくにの自然・文化を活かしたきのくにの自然・文化を活かした住まい・住まい・まちづくり住まい・まちづくりまちづくりまちづくり 和歌山県は豊かな自然を背景に、特色ある文化が発展し、特徴的な景観が展開しています。 紀州材を利活用した木造住宅を推進するとともに、地域の自然や地球環境、郷土景観に配慮し た住宅施策やまちづくりを展開することにより、和歌山県の住宅を取り巻く文化や伝統の保 全・発展を図ります。 ①紀州材を活用した木造住宅の振興 ・住宅を取り巻く文化の保全、環境と健康にやさしい住宅の普及、地域の山林保全とともに、 和歌山県の基幹産業である林業振興の観点からも、住宅の新築や改修の際には構造材や内 装材への紀州材の活用を推進します。 ・紀州材を活用した住宅の普及のため、県内及び県外において、イベント開催等のPR活動 の実施を推進します。 ・林業家・製材所・工務店・建築士事務所等の木造住宅供給に関わる県下の事業者による相 互に連携した活動を支援します。 ②環境に配慮・調和した住まい・まちづくり ・住生活におけるエネルギー消費及び二酸化炭素の排出を抑制し、地球環境保全に貢献させ るため、断熱性・気密性の高い住宅の整備、太陽光発電等の自然エネルギー導入など、住 宅の環境性能の向上を推進します。 ・住宅工事からの廃棄物発生量を低減させるため、再生建材の利用、住宅の解体における廃 棄物の適正処理及び再資源化を推進します。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 23)和歌山県安全・安心まちづくり条例 安全で安心な地域社会の実現をめざして、広報・啓発・安全教育等及び自主防犯活動 の支援、安全・安心まちづくりのための環境整備、犯罪被害者に対する支援などを定めた条例。

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14 ・地球温暖化の防止やうるおいのある街並み形成に貢献させるため、住宅敷地における緑化 や植栽を推進し、住宅地における緑被率の向上を推進します。 ・住宅地や団地の整備に際しては、太陽光発電の導入、緑化の推進とともに、透水性舗装や 雨水利用など、環境配慮型の整備を推進します。 ③地域に根ざした街並み景観やコミュニティの保全・創造 ・住宅の整備や住宅地の造成に際しては、地域の街並みや景観との調和を図る意匠・デザイ ンの採用を推進するとともに、県民や事業者に対する景観意識の向上を図ります。 ・地区計画24)・建築協定25)・景観協定26)等を活用した、地域主体による住宅地の街並み形成 に関するルールの検討・制定を推進します。 ・街道や古道沿いなどの歴史的な建造物が残る街並みや集落について、ルールづくりや修繕 に対する支援等による景観保全を推進します。 ・景観形成や地域活性化、防災・防犯活動など、住民の自主的なまちづくり活動・コミュニ ティ活動を推進します。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 24)地区計画 都市計画法に基づく制度。既存の都市計画を前提に、ある一定のまとまりを持った地区を対象に、住民等の合意 に基づき、その地区の実情に合ったよりきめ細かい規制を定める制度。 25)建築協定 建築基準法に基づく制度。地域の個別的な要求を満足させるため、住宅地としての環境、商店街としての利便を 高度に維持・増進する等建築物の利用を増進し、かつ、土地の環境を改善するために地区の住民等の合意に基づきに制定す る建築物に関する協定。 26)景観協定 景観法に基づく制度。景観計画区域内において、地区の特性にふさわしい景観の形成を目的として、地区の住民 等の合意に基づき制定する建築物の意匠やその他の事項に関する協定。

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(1)目標の達成を測定する成果指標 本計画に記載する目標や施策については、その実施状況や達成状況を定期的に検証するものと しますが、客観的かつ定量的に測定できる項目については、数値による成果指標を設定します。 目標 成果指標 内容 現状値 目標値 [目標1] 人口対策に貢献する 住まい・まちづくり [指標A] 子育て世帯の誘導居 住面積水準達成率 18 歳未満の者が含まれ る 世 帯 が 誘 導 居 住 面 積 水準(別紙3)を満たす 住宅に居住する割合 [平成 20 年] 45% [平成 32 年] 50% [目標2] すべての県民の 居住安定の確保 [指標B] 最低居住面積水準未 満率 最低居住面積水準(別紙 4)を満たす住宅に居住 していない世帯の割合 [平成 20 年] 3.8% 早期に解消 [指標C] 住宅のバリアフリー 化率 2 箇 所 以 上 の 手 す り 設 置 又 は 屋 内 の 段 差 解 消 がされた住宅戸数割合 [平成 20 年] 28% [平成 32 年] 50% [目標3] 良質な住宅ストックの 形成と有効活用 [指標D] 新築住宅における住 宅性能表示の実施率 新 設 住 宅 着 工 戸 数 に 対 す る 新 築 の 設 計 性 能 評 価書の交付戸数の割合 [平成 25 年] 17% [平成 32 年] 50% [指標E] リフォームの実施率 1 年 間 に リ フ ォ ー ム を 実施した住宅戸数割合 [平成 16~20 年] 4.1% [平成 32 年] 6% [目標4] 安全で安心できる 住まい・まちづくり [指標F] 耐震性を有する住宅 割合 新耐震基準(昭和 56 年 基準)が求める耐震性を 有する住宅戸数割合 [平成 20 年] 70% [平成 32 年] 95% [目標5] きのくにの 自然・文化を活かした 住まい・まちづくり [指標G] 新築住宅における在 来工法の木造住宅割 合 新 設 住 宅 着 工 戸 数 に お け る 在 来 工 法 の 木 造 住 宅の割合 [平成 25 年] 58% [平成 32 年] 62% (2)公営住宅の供給目標量 (住生活基本法第 17 条第2項第5号) 公営住宅は、住宅に困窮する低額所得者などに対するセーフティネットとして供給しています。 和歌山県では、県営住宅、市町村営住宅あわせて、計画期間中に下表の供給戸数を見込んでい ます。老朽住宅の建替えとともに、管理の適正化による空家募集の実施により供給を推進します。 前期2年間 (平成 26~27 年度) 後期5年間 (平成 27~32 年度) 合計7年間 (平成 26~32 年度) 公営住宅の 供給目標量 1,600 戸 3,900 戸 5,500 戸 ※「供給」とは、新築や建替えとともに、空家募集によるものも含んでいます。

5.目標の達成状況の評価

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16 (1)重点施策の実施 和歌山県下の地域課題の重要性に鑑みて、和歌山県では、部局間の連携を図りながら、計画 期間中に下記の施策を特に重点的に実施します。 ◆子育て世帯及び高齢者世帯等に対する賃貸住宅供給のための施策 子育て世帯及び高齢者世帯等の安全・安心居住を実現させ、居住継続を推進するために、 地域優良賃貸住宅など、子育て世帯及び高齢者世帯等が入居しやすい賃貸住宅の供給を促進 する施策を実施します。 ◆農山漁村における定住促進のための施策 農山漁村の活性化を図り人口対策に貢献させるため、市町村や地域住民と連携し、雇用支 援・生活支援・都市住民との交流等と空家ストックの活用等による住宅供給を一体的に実施 します。 ◆紀州材を活用した木造住宅の普及のための施策 良質な木造住宅ストックを形成するとともに、きのくにの自然・文化を活かした住まいづ くりを推進するため、紀州材を活用した木造住宅の普及のための施策を実施します。 ◆住宅の耐震診断・耐震改修の推進のための施策 住宅の耐震化を図るストック改善により安全・安心居住を実現させるため、住宅の耐震診 断・耐震改修への助成の拡大や県民に対する意識啓発などによる住宅耐震化の推進施策を実 施します。 ◆老朽化した県営住宅の建替え・改善のための施策 住宅困窮者の住宅確保、入居者の安全性・居住性向上とともに、効率的な管理を推進する ため、老朽化の著しい県営住宅の建替え・改善事業を実施します。

6.施策の推進・実現化に向けた事項

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(2)住宅施策の推進のために実施する事項 (住生活基本法第 17 条第2項第7号) 本計画において記載した施策をより効果的に推進するため、下記の事項の実施に取り組みます。 ①計画の進行管理と政策評価の実施 計画に基づく施策の実施状況や施策効果については、定期的に検証し、評価を行うことが 不可欠といえます。このため、住宅施策の実施状況を定期的に検証・評価、施策の効果的な 実施や施策効果の検証のために必要な調査等を実施しながら、計画の進行管理と政策評価を 行い、計画見直しを効果的に行います。 ②市町村における住宅計画の作成の推進、市町村との連携による施策実施 住宅施策は地域の固有の課題に対応し、きめ細かく実施することが必要であるため、住宅 施策の担い手としての市町村の役割は非常に重要です。このため、市町村による住宅・住生 活に関する総合的な計画の立案、及び地域の課題に対応した独自施策の実施を推進するとと もに、県と市町村との連携した施策を積極的に実施します。また、県及び市町村は住宅施策 について定期的に協議・情報交換を行います。 ③県民・NPO27)・民間事業者・大学等の多様な主体との協働関係の構築 住宅・住生活に関する施策は、県民のひとりひとりの生活に直接関わるものであり、多岐 にわたる分野が関係するため、県や市町村などの行政のみで取り組めることには限界があり ます。このため、住宅施策においても、県民・NPO・民間事業者・大学等との産学官民連 携の協働関係の構築を推進します。 ④県民への効果的な情報伝達 住宅施策の推進や県民の住生活の向上のためには、住宅事情、住宅施策などに関する情報 の県民に対する適切な伝達、住宅に関する相談体制の充実により、県民のより一層の意識向 上を図ることが重要です。特に、住宅困窮者等には広報誌やインターネット等の従来の方法 では伝わりにくいという現状も踏まえ、地域コミュニティや福祉の担い手を通じた伝達など、 方法を工夫しながら、効果的な情報伝達・情報提供を行います。 ⑤地域や県民の提案を住宅施策に活用する仕組みの構築 地域の風土や生活習慣に対応した住まい・まちづくりのためには、日常の生活感覚や経験 に基づく意見は非常に有効です。このため、市町村と協力しながら、地域や県民の提案を住 宅施策に活用する仕組みを構築します。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 27)NPO nonprofit organization 政府・自治体や私企業から独立した存在として,市民・民間の支援のもとで社会的な公 益活動を行う組織・団体。特定非営利活動法人。非営利組織。非営利団体。市民活動法人。市民事業体。

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18 別紙1 住宅性能水準 住宅性能水準は、居住者ニーズ及び社会的要請に応える機能・性能を有する良好な住宅ストッ クを形成するための指針となるものであり、その内容は以下のとおりとする。 1 基本的機能 (1) 居住室の構成等 ① 各居住室の構成及び規模は、個人のプライバシー、家庭の団らん、接客、余暇活動等に配 慮して、適正な水準を確保する。ただし、都市部における共同住宅等において都市における 利便性を考慮する場合は、個人のプライバシー、家庭の団らん等に配慮して、適正な水準を 確保する。 ② 専用の台所その他の家事スペース、便所(原則として水洗便所)、洗面所及び浴室を確保 する。ただし、適切な規模の共用の台所、浴室等を備えた場合は、各個室には専用のミニキ ッチン、水洗便所及び洗面所を確保すれば足りる。 ③ 世帯構成に対応した適切な収納スペースを確保する。 (2) 共同住宅における共同施設 ① 中高層住宅については、原則としてエレベーターを設置する。 ② バルコニー、玄関まわり、共用廊下等の適正な広さを確保する。 ③ 集会所、子供の遊び場等の設置及び駐車場の確保に努める。 ④ 自転車置場、ゴミ収集スペース等を確保する。 2 居住性能 (1) 耐震性等 想定される大規模地震・暴風等による加重・外力に対し、構造躯体が倒壊等に至らないよう に、耐震性能を含む構造強度について、適正な水準を確保する。 (2) 防火性 火災に対して安全であるように、延焼防止及び覚知・避難のしやすさについて、適正な水準 を確保する。 (3) 防犯性 外部からの侵入を防止するため、出入口や窓等の侵入防止対策等について、適正な水準を確 保する。 (4) 耐久性 長期の安定した居住を可能とする耐久性を有するように、構造躯体の劣化防止について、適 正な水準を確保する。 (5) 維持管理等への配慮 設備配管等の維持管理・修繕等の容易性について、適正な水準を確保する。また、増改築・ 改装及び模様替えの容易性について、適正な水準を確保する。

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(6) 断熱性等 快適な温熱環境の確保が図られるように、結露の防止等に配慮しつつ、断熱性、気密性等に ついて、適正な水準を確保する。また、住戸内の室温差が小さくなるよう、適正な水準を確保 する。 (7) 室内空気環境 清浄な空気環境を保つため、内装材等からの化学物質、石綿等の汚染物質発生防止、換気等 について、適正な水準を確保する。 (8) 採光等 窓等の外壁の開口部からの採光等について、適正な水準を確保する。 (9) 遮音性 隣接住戸、上階住戸からの音等が日常生活に支障とならないように、居室の界床及び界壁、 外壁の開口部の遮音について、適正な水準を確保する。 (10)高齢者等への配慮 加齢による一定の身体機能の低下等が生じた場合にも基本的にはそのまま住み続けることが できるように、住戸内、共同住宅の共用部分等について、段差の解消、手すりの設置、廊下幅 の確保、便所の配置等に関し、日常生活の安全性及び介助行為の容易性について、適正な水準 を確保する。 (11)その他 家具等の転倒の防止、落下物の防止、ガス漏れ・燃焼排ガスによる事故の防止、防水性、設 備等の使いやすさ等について、適正な水準を確保する。 3 外部性能 (1) 環境性能 自然エネルギーの利用、断熱性の工場やエネルギー効率の高い設備機器の使用などエネルギ ーの使用の合理化、断熱材のノンフロン化等について、適切な水準を確保する。また、建設・ 解体時の廃棄物の削減、解体処理・リサイクルの容易性、地域材・再生建材の利用、雨水・雑 排水の処理・有効利用、敷地内の緑化等について、適切な水準を確保する。 (2) 外観等 外壁、屋根、門塀等の配置及びデザインの周辺との調和について、適切な水準を確保する。

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20 別紙2 居住環境水準 居住環境水準は、地域の実情に応じた良好な居住環境の確保のための指針となるものであり、 それぞれの項目が、地域における居住環境の現状、課題等を把握し、整備、誘導等の方向性を示 すための要素となる。 居住環境水準の内容は、以下のとおりとする。 1 居住環境水準の項目 (1) 安全・安心 ① 地震・大規模な火災に対する安全性 地震による住宅の倒壊及び大規模な火災に対して安全であること。 ② 自然災害に対する安全性 津波、高潮、出水、がけの崩壊等の自然災害に対して安全であること。 ③ 日常生活の安全性 生活道路の安全な通行及び犯罪発生の防止に配慮されていること。 ④ 環境阻害の防止 騒音、振動、大気汚染、悪臭等による居住環境の阻害がないこと。 (2) 美しさ・豊かさ ① 緑 緑等の自然を確保し、自然環境に関する快適性を享受することができること。 ② 市街地の空間のゆとり・景観 住戸及び住棟の隣棟間隔、空地等を有し、日照、採光、眺望、プライバシー等が立地条件 等に応じて適切に確保されていること。また、地域の気候・風土・歴史・文化等に即して、 良好な景観を享受することができること。 (3) 持続性 ① 良好なコミュニティ及び市街地の持続性 バランスのとれた地域の良好なコミュニティの維持、住宅の適切な建替え等により良好な 居住環境が維持できること。 ② 環境負荷への配慮 環境への負荷の低減に配慮したまちの構成であること。 (4) 日常生活を支えるサービスへのアクセスのしやすさ ① 高齢者、子育て世帯等の各種生活サービスへのアクセスのしやすさ 高齢者、子育て世帯等が日常生活を支える各種サービスに容易にアクセスできること。 ② ユニバーサルデザイン 高齢者、障害者をはじめとする多様な者の円滑な移動の経路が確保されていること。

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2 居住環境水準の指標 居住環境水準の指標は、地方公共団体において住民の住生活の安定の確保及び向上の促進に関 する施策の方向性を示す基本的な計画を策定する際に、居住環境水準の項目について当該計画に おける目標として定めるための具体的な尺度となるものであり、居住環境水準の項目ごとに、次 のとおり例示する。 項 目 指 標 (1)安全・安心 ① 地震・大規模な火災に対する 安全性 ② 自然災害に対する安全性 ③ 日常生活の安全性 ④ 環境阻害の防止 ・地震時等において大規模な火災の可能性があり重点的に改善すべき密 集市街地のうち最低限の安全性が確保された市街地の割合 ・地震時において活動崩落による重大な被害の可能性がある大規模盛土 造成地の箇所数 ・土砂災害から保全される戸数 ・洪水による氾濫から守られる区域の割合 ・床上浸水を緊急に解消すべき戸数 ・津波・高潮による災害から一定の水準の安全性が確保されていない地 域の面積 ・地区内人口当たりの年間犯罪発生件数 ・大気汚染に関する環境基準の達成状況 ・悪臭に関する規制基準等に適合しない事業場等の有無 ・騒音に関する環境基準の達成状況 ・振動に関する規制基準等に適合しない事業場等の有無 (2)美しさ・豊かさ ① 緑 ② 市街地の空間のゆとり・景観 ・地区面積に対する緑に覆われた面積の比率【緑被率】 ・狭小宅地率 ・良好な景観の形成・保全、ゆとりある敷地規模の確保等良好な市街地 環境の形成を図ることを目的とした地区の指定比率 (3)持続性 ① 良好なコミュニティ及び市 街地の持続性 ② 環境負荷への配慮 ・空家率 ・地区全体の人口に対する街なか区域(地域の実情に応じて設定した中 心市街地を含む区域)内の人口比率【街なか居住比率】 ・通勤・通学における公共交通機関等利用率 (4)日常生活を支えるサービスへ のアクセスのしやすさ ① 高齢者、子育て世帯等の各種 生活サービスへのアクセスの しやすさ ② ユニバーサルデザイン ・公共交通不便地域内の住宅の戸数又は面積の割合 ・高齢者の在宅介護を支援するサービス等福祉サービスの実施体制の整 備率 ・高齢者、障害者をはじめとする多様な者が日常生活又は社会生活にお いて利用する施設相互間の生活関連経路を構成する道路におけるユ ニバーサルデザイン化の実施率

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22 別紙3 誘導居住面積水準 誘導居住面積水準は、世帯人数に応じて、豊かな住生活の実現の前提として多様なライフスタ イルに対応するために必要と考えられる住宅の面積に関する水準であり、都市の郊外及び都市部 以外の一般地域における戸建住宅居住を想定した一般型誘導居住面積水準と、都市の中心及びそ の周辺における共同住宅居住を想定した都市居住型誘導居住面積水準からなる。 その面積(住戸専用面積・壁芯)は、別紙1の住宅性能水準の基本的機能を満たすことを前提 に、以下のとおりとする。 (1) 一般型誘導居住面積水準 ① 単身者 55㎡ ② 2人以上の世帯 25㎡×世帯人数+25㎡ (2) 都市居住型誘導居住面積水準 ① 単身者 40㎡ ② 2人以上の世帯 20㎡×世帯人数+15㎡ 注1 上記の式における世帯人数は、3歳未満のものは 0.25 人、3歳以上6歳未満の者は 0.5 人、6歳以上 10 歳未満の者は 0.75 人として算定する。ただし、これらにより算定された 世帯人数が2人に満たない場合は2人とする。 2 世帯人数(注1の適用がある場合には適用後の世帯人数)が4人を超える場合は、上記 の面積から5%を控除する。 3 次の場合には、上記の面積によらないことができる。 ① 単身の場合、単身赴任者等であって比較的短期間の居住を前提とした面積が確保され ている場合 ② 適切な規模の共用の台所及び浴室があり、各個室に専用のミニキッチン、水洗便所及 び洗面所が確保され、上記の面積から共用化した機能・設備に相当する面積を減じた面 積が個室部分で確保されている場合

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別紙4 最低居住面積水準 最低居住面積水準は、世帯人数に応じて、健康で文化的な住生活を営む基礎として必要不可欠 な住宅の面積に関する水準である。 その面積(住戸専用面積・壁芯)は、住宅性能の基本的機能を満たすことを前提に、以下のと おりとする。 (1) 単身者 25 ㎡ (2) 2人以上の世帯 10 ㎡×世帯人数+10 ㎡ 注1 上記の式における世帯人数は、3歳未満のものは 0.25 人、3歳以上6歳未満の者は 0.5 人、6歳以上 10 歳未満の者は 0.75 人として算定する。ただし、これらにより算定された 世帯人数が2人に満たない場合は2人とする。 2 世帯人数(注1の適用がある場合には適用後の世帯人数)が4人を超える場合は、上記 の面積から5%を控除する。 3 次の場合には、上記の面積によらないことができる。 ① 単身の場合、単身赴任者等であって比較的短期間の居住を前提とした面積が確保され ている場合 ② 適切な規模の共用の台所及び浴室があり、各個室に専用のミニキッチン、水洗便所及 び洗面所が確保され、上記の面積から共用化した機能・設備に相当する面積を減じた面 積が個室部分で確保されている場合

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24 別紙5 公営住宅の供給の目標量の設定の考え方 地方公共団体は、常にその区域内の住宅事情に留意し、低額所得者の住宅不足を緩和するため 必要があると認めるときは、公営住宅の供給を行わなければならない。 このような考え方に立ち、計画期間内における和歌山県下における公営住宅の供給の目標量に ついては、以下の考え方によるものとする。 1 公営住宅の供給の目標量は、新規の建設及び買取りの戸数、建替えによる建替え後の戸数、民 間住宅等の借上げの戸数並びに既存公営住宅の空家募集の戸数を合計した戸数とし、居住の安定 の確保を図るべき世帯に対し必要な住宅供給を行う観点から設定する。なお、既存公営住宅の空 家募集の戸数は、既存ストックを最大限有効活用する観点から、割増家賃の徴収や明渡請求など 収入超過者・高額所得者対策の実施、世帯人数等に応じた住戸への住替えの促進、定期借家制度 (期限付き入居)の活用等、公営住宅の管理の適正化に配慮の上、設定する。 2 和歌山県下における多様な住宅困窮者の居住の状況、民間賃貸住宅の需給、家賃等の市場の状 況等の住宅事情を分析し、これを踏まえて、市場において自力では適正な水準の住宅を適正な負 担で確保することが困難と見込まれ、公的な支援により居住の安定の確保を図るべき世帯の数を 的確に把握する。その上で、当該世帯の居住の安定の確保のため必要な公営住宅の供給の目標量 を設定する。その際、公営住宅の供給を補完するため、県下に存する公営住宅以外の公的賃貸住 宅ストックの状況等を勘案し、これらの公的賃貸住宅の活用等を図る。 3 公営住宅の新規の建設及び買取り、建替え、既存ストックの改良及び民間住宅等の借上げに当 たっては、耐震性の確保はもとより、省エネルギー性能、バリアフリー対応、耐久性等の確保に 努めるとともに、世帯人数や身体状況等に応じた規模及び設備を備えた公営住宅の供給に努める。 特に、老朽化した公営住宅のストックについては、中長期的な観点を踏まえ、計画的な建替えを 行うとともに、耐震性等基本性能が確保されたものとして維持管理されるよう、個々のストック の状況に応じて、改良、修繕、維持補修等の措置を講ずる。

参照

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