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機能性分子創製に基づく生体分子の認識と捕捉の高精密化 東

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Academic year: 2022

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(1)hon p.1 [100%]. YAKUGAKU ZASSHI 127(12) 1895―1896 (2007)  2007 The Pharmaceutical Society of Japan. 1895. ―Foreword―. 機能性分子創製に基づく生体分子の認識と捕捉の高精密化 東. 達 也,,a 浜 瀬 健 司b. Highly Selective Recognition and Detection of Biomolecules Using Designed Functional Molecule Tatsuya HIGASHI,a and Kenji HAMASEb aDivision. of Pharmaceutical Sciences, Graduate School of Natural Science and Technology, Kanazawa University, Kakuma-machi, Kanazawa City 9201192, Japan and bGraduate School of Pharmaceutical Sciences, Kyushu University, 311 Maidashi, Higashi-ku, Fukuoka 8128582, Japan. 分析科学は分離科学と検出科学を両輪とする.取. いる.. り分けバイオメディカル領域におけるそれらは,複. 上述の方法論は今後も多方面で利用され,薬学研. 雑な生体マトリックス中にわずかに存在する対象分. 究に大きく貢献することは間違いないが,より精密. 子を,微小な化学構造や性質の違いを利用して他の. な分子認識や分子 1 個という超高感度検出を目指. 分子と区別して捕え,信号化するプロセスから構成. し,さらには時間的情報も加えた動的分析科学を展. される.このキーワードが「分子認識」であり,分. 開するためには,新規な方法論の開発が不可欠であ. 析科学のみならず,薬学研究全般に渡る挑戦的で魅. る.そして,その中心は従来の性能を凌駕した,あ. 力的な課題と言える.. るいは異なる特長を備えた機能性分子の創製であ. 特定分子の化学構造を精密に認識して捕捉する機. る.すなわち,新規な「機能性分子及びそれを基盤. 能性分子として,現在重用されているものの 1 つに. としたシステム」は分子認識と捕捉の高精密化を強. 抗体が挙げられる.イムノアッセイやイムノアフィ. 力に推進し,あらゆる研究領域に大きなインパクト. ニティー抽出におけるこの機能性分子は「鍵」と. を与える.このことは,優れた蛍光あるいは放射性. 「鍵穴」に例えられる高い特異性で対象分子を捕捉. プローブの開発が生物学や生化学などの基礎分野か. し,超微量分析を可能とする.一方,クロマトグラ. ら臨床診断,創薬へと展開され,新たな研究領域. フィーも今日の分析科学では不可欠な手法である. 「分子イメージング」が急速に形成されていること. が,これにおける機能性分子は分析カラムの充填剤. からも明らかである.. である.本手法ではそれぞれの分子と固定相との相. このような観点から,日本薬学会第 127 年会にお. 互作用を利用し,分子種毎にそれがわずかに違うこ. いて「機能性分子創製に基づく生体分子の認識と捕. とに基づいている.現在のカラム充填剤は精密な分. 捉の高精密化」と題するシンポジウムを開催し,本. 子認識という点においては抗体に及ばないものの,. 領域で活躍中の若手研究者に話題を提供して頂い. クロマトグラフィーでは逆にこの「ゆるい」分子認. た.本誌上シンポジウムは,当日の講演内容をまと. 識を利用して複数の対象分子の一斉分析が可能とな. めた総説 4 題からなるが,機能性分子創製としては,. る.また,異なる分離モードのカラムを組み合わせ. 1) 金属イオンの特性を利用した生体高分子の特異. た 2 次元 LC は構造類似体(代謝物など)のみなら. 的認識と検出, 2) アミノ酸,ペプチドの化学反応. ず,立体異性体などの選択的定量に威力を発揮して. 性を利用した生体高分子の選択的認識と検出, 3 ) 放射性医薬品の分子設計と開発が含まれている.1). a金沢大学大学院自然科学研究科薬学系(〒 920  1192. 金沢市角間町),b 九州大学大学院薬学研究院(〒 812  8582 福岡市東区馬出 31 1) e-mail: higashi@p.kanazawa-u.ac.jp 日本薬学会第 127 年会シンポジウム S11 序文. の話題ではプロテオーム解析の中心的課題であるリ ン酸化タンパクの定性的・定量的プロファイリング に対し,亜鉛二核錯体を認識部位とする機能性分子 (フォスタグ)の開発と応用が詳述されている.本.

(2) hon p.2 [100%]. 1896. Vol. 127 (2007). 分子は既に市販されており,クロマトグラフィー,. ジウムに組み入れ,本誌上シンポジウムの第 4 の話. 電気泳動などのアフィニティーメディアから特異的. 題としてタンパク質中の iso- 及び D- アミノ酸認識. 検出試薬に渡って応用され,多くの実績も有してい. 及びその修復酵素の機能解析を取り上げた.ここで. る.薬学発のプロテオーム解析試薬の成功例と言え. はヒトから大腸菌に至るまで生物界に広く存在する. よう. 2) については,プロテインキナーゼ活性の. 酵素で,タンパク質中のアスパラギン酸残基のわず. 蛍光検出を基盤とするキナーゼ阻害剤のスクリーニ. かな構造変化を認識して修復を促進する Protein L-. ング系の開発やペプチドタグを利用したタンパク質. isoaspartyl (D-aspartyl) methyltransferase (PIMT). の選択的蛍光標識とそのバイオイメージングの展開. について,新規活性測定法の開発と機能解析につい. に関するものである.本研究は実用化には若干の距. て報告する.先述の通り,「分子認識」は現在かつ. 離を残しているが,近い将来,創薬やプロテオーム. 今後の薬学研究の鍵であり,多くの読者にとってこ. 解析に不可欠なツールとして活躍するものと期待さ. の総説集が有益なものであると確信している.. れる. 3) ではインビボ放射性医薬品に要求される. 末筆ながら,シンポジウムにおいて貴重なご講演. 標的部位への放射能ターゲティングを実現するため. を賜りました木下英司先生,梅澤直樹先生,山内晶. の二官能性放射性医薬品設計について,腫瘍骨転移. 世先生,向. の内用放射線治療を目的とした放射性レニウム標識. この場を借りて厚く御礼申し上げます.さらにご多. 薬剤の研究成果が紹介されている.さらに生体の微. 忙の中,原稿をご執筆くださいました先生方に心よ. 小構造差識別機構の解析はより高度な機能性分子創. り御礼申し上げます.. 製につながるという視点から生物学的研究もシンポ. 高弘先生,古地壯光先生(講演順)に.

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