カドカワ株式会社
2017年3月期 通期決算
2017年3月期 通期連結業績
2
2017年3月期 通期連結業績(セグメント別)
3
2017年3月期の振り返り
4
新中期ビジョン
7
2018年3月期 通期連結業績予想
11
2018年3月期 通期連結業績予想(セグメント別)
12
2018年3月期 営業利益の考え方
13
役員の異動(予定)
14
参考資料
15
目 次
2017年3月期 通期連結業績
単位:百万円2016年3月期
通期実績
(2015年4月-2016年3月)2017年3月期
通期実績
(2016年4月-2017年3月) 2016年5月12日発表当初予想
(2016年4月-2017年3月) 2016年11月10日発表修正予想
(2016年4月-2017年3月)売上高
200,945
205,717
200,000
202,000
営業利益
9,124
8,419
3,100
6,000
経常利益
10,189
7,407
3,300
5,800
親会社株主に帰属す る当期純利益6,845
5,767
1,750
4,000
単位:百万円
2017年3月期 通期連結業績(セグメント別)
2016年3月期
通期実績
(2015年4月-2016年3月)2017年3月期
通期実績
(2016年4月-2017年3月) 2016年5月12日発表当初予想
(2016年4月-2017年3月) 2016年11月10日発表修正予想
(2016年4月-2017年3月) 売上高 営業利益 売上高 営業利益 売上高 営業利益 売上高 営業利益 連結合計 200,945 9,124 205,717 8,419 200,000 3,100 202,000 6,000 Webサービス 33,136 4,638 31,275 2,815 32,000 2,700 32,000 2,500 出版 105,199 6,282 113,012 8,342 107,000 4,400 109,000 6,900 映像・ゲーム 44,284 3,614 44,402 3,312 44,000 2,500 44,000 3,200 その他 21,340 △1,011 20,209 △1,635 20,000 △1,300 20,000 △1,600 全社・消去 △3,015 △4,399 △3,182 △4,415 △3,000 △5,200 △3,000 △5,0002017年3月期の振り返り (Webサービス事業)
・niconicoリニューアル
2016年8月18日より投稿可能な動画ファイルのサイズを最大1.5GBに拡大しました。
2016年10月27日より、新しい動画視聴ページである「HTML5版(β)」を開始し、動
画再生までの待ち時間を短縮しました。
2016年11月1日にニコニコ生放送の新しい配信機能「新配信β」を開始し、画質及び速
度は大幅に改善しています。
・ニコニコチャンネルの成長
ニコニコチャンネルアプリのリリースもあり、前年度末比で月額有料チャンネルの会員数が
大幅に増加しています。
(当年度末月額有料会員数:前年度末比+14万人の59万人)
・RPGアツマールのリリース
2016年11月のリリース後4ヶ月で300万プレイに到達しました。
niconico人気ユーザーによる公式自作ゲームのラインナップやゲームにコメントを書き込める
機能など、独自のサービスで人気を博しています。
・新バージョンniconico(く)の開発が順調に進行中
2017年10月に新バージョンniconico(く)をリリースする予定です。この中にスマホ向けの新
サービスも含まれております。
サ
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ビ
ス
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b
2017年3月期の振り返り (出版事業)
・紙書籍の各種取り組みが奏功
ワンカンパニーのKADOKAWAとして出発した成果が定着。
大ヒット作に依存せず、新刊点数を維持しながら着実に利益を上げる仕組みが確立され、
大手出版社として一つのブランドに統合したことにより流通及び版権ビジネスにおける価格
交渉力が向上しました。
また、営業と編集のスムーズな連携が可能な組織となった結果、需給予測に基づいた適量
部数の生産・出荷を行う仕組みができ、返品率の改善や在庫の削減を実現しました。
・電子書籍が引き続き順調に推移
市場の成長に加え、効率的なキャンペーンの実施等により、電子書籍・電子雑誌とも
引き続き順調に推移しました。
・雑誌の収益改善
紙雑誌のウェブメディアへの移行等、ビジネスモデルの転換を図り、収益が改善しました。
・UGC型投稿サイトの充実
「カクヨム」への作品投稿数が順調に拡大しているほか、2016年度の書籍化点数は55
点となり、想定を上回る勢いで推移しております。
出
版
2017年3月期の振り返り(映像・ゲーム事業、その他)
・教育事業が順調に推移
2016年4月に開校した「N高等学校」(学校法人角川ドワンゴ学園)では、「通学コー
ス」の開始など様々な取り組みを行い、開校2期目で2,002名の新入生を迎え、2017年
4月時点の全生徒数は3,782名となりました。当社では、双方向のネット授業を受講する
ことができるオリジナル学習アプリ「N予備校」を提供しています。
・ゲームコミュニティのユーザー獲得
ニコニコチャンネルの運営や「闘会議2017」の開催、「東京ゲームショウ2016」の特別協力
企業として生中継のサポートを行うなど、日本におけるeスポーツやゲーム実況を大きく盛り
上げ、ユーザー層の拡大を推進しました。
映
像
・
ゲ
ー
ム
・メディアミックスによる映像作品が好調
大ヒット映画「君の名は。」は、製作委員会からの収益分配以外に、出版セグメントでも、
関連書籍からの収益が寄与しています。
多くのファンを獲得している「艦隊これくしょん」の劇場版や、「文豪ストレイドッグス」、「Re:ゼ
ロから始める異世界生活」など、アニメを中心としたメディアミックス作品が好調でした。
映像配信事業者への版権ビジネスも成長しています。
・ゲームは想定よりも利益下振れ
「ダンガンロンパ」や「ウィッチャー」等のシリーズタイトル及び前年度にリリースした 「DARK
SOULSⅢ」のロイヤリティ、ダウンロードコンテンツが好調だった一方、ソーシャルゲームタイト
ルの不振等により、想定よりも利益が下振れしました。
そ
の
他
新中期ビジョン
IPの創出
ベテラン作家や多彩な新人賞から生まれる新人作家らによるリアルのIP創出経路に、ネットプ
ラットフォーム「niconico」や「カクヨム」が加わり、ネットでの購読、視聴、二次創作等のアクティ
ブユーザーの行動が時代に合った大量のIPを生み出します。
カドカワは、ネット時代の編集者、エンジニアとしてIP創出の触媒となります。
IP利用の多重化
原作IPは、カドカワに蓄積されたメディアミックスのノウハウにより、書籍、映画、アニメ、ゲーム、
グッズなど様々に形を変え、価値を増大していきます。IPの楽しみ方は、ネットによる多重化を経
て、イベントや体験などのリアルへも広がります。
カドカワは、リアルとネット、いずれの場でもユーザーニーズに応えうるIPの形を実現します。
メディアの多重化
ユーザーとIPの接点は、書店等の販売店や映画館などのリアルに加え、電子書籍、動画配信、
e-commerceなど、ネットメディアにも広がっていきます。
カドカワは、コアユーザーとの接点を広げ、収益獲得機会につなげていきます。
新中期ビジョンー具体的方策①
・新バージョンniconico(く)のサービス開始
詳細なサービス内容は開示を控えますが、世界中のストリーミングサービスの中でも例を見ない
最先端の機能が色々と搭載される予定です。
・エンタテインメントサービスの拡充
AIの活用等で高付加価値のエンタテインメントサービスを提供することによりユーザーARPUを
拡大します。
・プラットフォームの連携強化
niconicoとBOOK☆WALKER、ComicWalkerとの連携を強化します。
サ
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ビ
ス
・新刊5,000タイトルの維持継続
IP創出の原点として、文芸書やライトノベル、生活実用書、コミックなどの多様なポートフォリオを
基盤としつつ、マーケティング力を活かして新ジャンルも開拓します。
従来強みとするジャンルを含めたシェア拡大を図ります。
・新しい書籍製造・物流体制の構築
所沢の新工場の稼働に備えたテスト生産を行い、生産体制・物流拠点の最適化に着手します。
・情報誌のフルデジタル化
テレビ情報誌「ザテレビジョン」ではタレント情報データベース(DB)化を進め、地域情報誌の
「Walker」シリーズでは、蓄積された情報及びノウハウをインバウンド事業に活用するためのDB構築を
継続します。 生活情報誌「毎日が発見」では通販機能のさらなる強化を進めていきます。
出
版
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新中期ビジョンー具体的方策②
・メディアミックスの更なる強化
アニメを中心とした充実したラインナップを武器に、国内外の動画配信に加え、物販(MD)や
イベントへの二次展開を強化していきます。
実写領域では海外パートナーとの合作も進めていきます。
・ゲーム事業戦略の確立
カドカワIPをフル活用したゲームコンテンツの創出による収益力の強化と、個性あるゲーム子会社の
戦略的展開の強化を目指します。
映
像
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ム
・MD事業の強化
製販一体型の運営により収益力を強化するとともに、 ECサイトのシステム統合に着手します。
niconicoのMD機能を充実させ、収益の最大化につなげていきます。
・コンテンツとイベントの連動
コンテンツを題材にしたアニメツーリズムや、ところざわサクラタウン(仮称)におけるイベント事業の
収益化に向けて、コンテンツを利用した自社イベントの運営ノウハウを蓄積します。
そ
の
他
海
国内の強みを活かし、ライセンス販売と海外拠点売上を拡大するほか、訪日需要を刺激し、
新中期ビジョンの数値目標
事業環境・競争環境の変化に加え、2017年10月に新規
WEBサービスのリリースを予定しておりますことから、従来の中期
ビジョン
(※)
を見直しました。なお、確度をもった中期的な業績
の見通しが困難であることから、新中期ビジョンにおいては目標
数値の記載を控えさせて頂きます。
(※)2015年5月14日に発表した中期ビジョン、及び、2016年5月12日に発表した
2016年3月期通期決算説明資料記載の中期ビジョンを指します。
2018年3月期 通期連結業績予想
2017年3月期
通期実績
(2016年4月-2017年3月)2018年3月期
通期予想
(2017年4月-2018年3月)増減
増減率
売上高
205,717
212,000
6,282
3.1%
営業利益
8,419
5,800
△2,619
△31.1%
経常利益
7,407
6,200
△1,207
△16.3%
親会社株主に帰属する
当期純利益
5,767
3,500
△2,267
△39.3%
単位:百万円2018年3月期 通期連結業績予想(セグメント別)
単位:百万円2017年3月期
通期実績
(2016年4月-2017年3月)2018年3月期
通期予想
(2017年4月-2018年3月)増減
増減率売上高
営業利益
売上高
営業利益
売上高
営業利益
売上高
営業利益
連結合計
205,717
8,419
212,000
5,800
6,282
△2,619
3.1% △31.1%
Webサービス
31,275
2,815
32,000
1,600
725
△1,216
2.3% △43.2%
出版
113,012
8,342
114,400
6,100
1,387
△2,243
1.2% △26.9%
映像・ゲーム
44,402
3,312
46,500
3,700
2,097
388
4.7%
11.7%
その他
20,209
△1,635
22,300
△1,200
2,091
436
10.3%
ー
全社・消去
△3,182
△4,415
△3,200
△4,400
△18
16
ー
ー
2018年3月期 営業利益の考え方
(億円)84
58
9
17
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 2017年3月期 既存事業の 投資による影響額 2018年3月期 46 63 0 10 20 30 40 50 60 70 2017年3月期 2018年3月期 (計画)役員の異動(予定)
川 上
量 生 (代表取締役社長に就任予定)
角 川
歴 彦 (取締役会長に就任予定)
佐 藤
辰 男 (取締役相談役に就任予定)
荒 木
隆 司
松 原
眞 樹
船 津
康 次
星 野
康 二
サ
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濵 村
弘 一
夏 野
剛
小 松 百合弥
麻 生
巖
退
任
取
締
役
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取
締
役
候
補
者
(カドカワ執行役員 ゲーム情報ポータル事業本部長 兼
新規事業準備室長(仮称)に就任予定)
(ドワンゴ取締役に就任予定)
(カドカワ執行役員 管理本部長 兼
ドワンゴ取締役CFOに就任予定)
(ドワンゴ取締役(社外)就任予定)
役員の異動は、2017年6月22日に開催予定の第3回定時株主総会及び
その後の臨時取締役会において決定される予定です。
単位:百万円
Webサービス事業
四半期比較
売上高 営業利益
YoY QoQ YoY QoQ
ポータル ライブ モバイル -5%未満 -5%以上0%未満 +5%以上 0%以上+5%未満 注) 2017年3月期通期業績は監査前参考値 2016年3月期 第3四半期 (2015年10月-12月) 2016年3月期 第4四半期 (2016年1月-3月) 2017年3月期 第1四半期 (2016年4月-6月) 2017年3月期 第2四半期 (2016年7月-9月) 2017年3月期 第3四半期 (2016年10月-12月) 2017年3月期 第4四半期 (2017年1月-3月) 売上高 7,852 8,324 7,917 8,171 7,388 7,798 営業費用 6,830 7,568 7,468 6,875 6,765 7,350 営業利益 1,021 756 448 1,295 623 448 ─ 赤字継続 赤字化─
■
売上高
「闘会議2017」の貢献により、前四半期比増収
■
営業利益
「闘会議2017」の費用や、モバイルの広告宣伝費の増加により前四半期比減益
注)YoY : 2017年3月期第4四半期と2016年3月期第4四半期との比較 QoQ : 2017年3月期第4四半期と2017年3月期第3四半期との比較Webサービス事業(参考)
月額有料会員数推移
niconicoユーザ情報
※2017年3月末
ID発行数
6,430万人
プレミアム会員数
243万人
男女比
♂
66%
♀
34%
niconico利用状況
※2017年1-3月の平均値
MAU(万人)
913
(2016年10-12月の平均値)
(919)
DAU(万人)
330
(2016年10-12月の平均値)
(331)
ニコニコチャンネル
※2017年3月末
全チャンネル数
7,863
月額有料チャンネル数
1,147
月額有料会員数
59万人
年代別シェア
※2017年3月末
12.0% 40.0% 24.1% 14.9% 5.1% 3.9% 0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0% 10代 20代 30代 40代 50代 その他 0 100000 200000 300000 400000 500000 600000 700000 ▼単位:百万円
出版事業
四半期比較
売上高 営業利益
YoY QoQ YoY QoQ
書籍 電子書籍・ 電子雑誌 雑誌 赤字継続─ 赤字化─ -5%未満 -5%以上0%未満 +5%以上 0%以上+5%未満 2016年3月期 第3四半期 (2015年10月-12月) 2016年3月期 第4四半期 (2016年1月-3月) 2017年3月期 第1四半期 (2016年4月-6月) 2017年3月期 第2四半期 (2016年7月-9月) 2017年3月期 第3四半期 (2016年10月-12月) 2017年3月期 第4四半期 (2017年1月-3月) 売上高 28,499 28,268 25,952 27,791 28,835 30,433 営業費用 25,598 25,847 23,794 26,064 26,568 28,242 営業利益 2,900 2,420 2,157 1,726 2,266 2,191 注)2017年3月期通期業績は監査前参考値
■
売上高
既存のメディアミックス作品やコミックスの人気作品に加え、「幼女戦記」シリーズや「いのちの車窓から」が好調
電子書籍は「ニコニコカドカワ祭り2016」が貢献した前四半期並みを確保
■
営業利益
雑誌が赤字となったほか電子書籍プラットフォームへの投資により、前四半期比減益
注)YoY : 2017年3月期第4四半期と2016年3月期第4四半期との比較 QoQ : 2017年3月期第4四半期と2017年3月期第3四半期との比較出版事業(参考)
(百万円) (点) (百万円) 書籍、雑誌売上高 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 45,000 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 6月 9月 12月 3月 6月 9月 12月 3月 6月 9月 12月 3月 電子書籍売上高(四半期) 書籍、雑誌売上高(四半期) 電子書籍化点数(累計・右軸) 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45% 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 6月 9月 12月 3月 6月 9月 12月 3月 6月 9月 12月 3月 一般文庫 ライトノベル コミックス 一般書・新書ほか 雑誌 返品率(右軸・雑誌を除く)単位:百万円
映像・ゲーム事業
四半期比較
売上高 営業利益
YoY QoQ YoY QoQ
映像 ゲーム 赤字化─ 赤字化─ -5%未満 -5%以上0%未満 +5%以上 0%以上+5%未満 2016年3月期 第3四半期 (2015年10月-12月) 2016年3月期 第4四半期 (2016年1月-3月) 2017年3月期 第1四半期 (2016年4月-6月) 2017年3月期 第2四半期 (2016年7月-9月) 2017年3月期 第3四半期 (2016年10月-12月) 2017年3月期 第4四半期 (2017年1月-3月) 売上高 10,675 14,472 10,229 11,325 10,680 12,166 営業費用 10,553 12,430 9,176 11,066 9,320 11,526 営業利益 121 2,042 1,052 258 1,359 640 注) 2017年3月期通期業績は監査前参考値