420 pressure under the metatarsal head was calculated and compared to that of the normal subject. In rheumatoid arthritic patients, the peak of the pr

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慢性 関節 リウマ チに よる前足部変形 の

歩行 時 足底 圧計測

北海道大学 整形外科 門 司 順 一,木 村 敏 信,安 田 和 則 富 山 有 一,金 田 清 志 北海道大学医療短期大学部 飯 坂 英 雄 北海道整形外科記念病院 三 浪 三 千 男,柘 植 洋,計 良 基 治

Pressure

Distribution

Measurement

under

the Foot

on

Walking

in

Rheumatoid

Arthritis

Junichi MONJ I et al.

Department of Orthopedic Sargery, School of Medicine, Hokkaido University

Abstract

Foot pressure measurement under the rheumatoid arthritic foot has been performed using a

newly designed gum sensor measurement device. The sensor can pick up the pressure from changing

capacitance. The sensitivity of the sensor is below 20g/cm2 and the range is from 450g/cm2 to

2500g/cm2. The device is composed of 960 of these sensors and 8 frames/second of foot pressure

measurement can be made. The clinical measurement was made on classical rhuematoid arthritic

patients.

The pressure distributions and foot deformities could be divided into 3 types. Type 1 had

minimum foot deformity but the pressure under the toes was decreased (5 feet). Type 2 had

a moderately deformed forefoot and there was almost no pressure under the toes (6 feet). Type 3

was a markedlly deformed foot with no forefoot pressure distribution (10 feet). In Type 2 the

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pressure under the metatarsal head was calculated and compared to that of the normal subject. In

rheumatoid arthritic patients, the peak of the pressure was 2 times larger than that of normal

persons (pressure/cm2 /weight) and the location of the peak was shifted laterally. These results

suggest that sole pain in rheumatoid arthritic is related not only to static foot deformity but also to

the dynamic abnormality in walking.

は じ め に 慢 性 関 節 リウ マ チ(以 下RAと 略 す)で は 前 足 部 変形 に よ っ て 歩 行 が 障 害 され る場 合 が少 な く な い。RAに よ る前 足 部 変 形 に は一 般 に整 形 外 科 的 装 具 療 法 や 手 術 療 法 が症 例 に応 じて 選 択 さ れ るが,足 の疼 痛 の発 現 機 序 につ い て 詳 しい検 討 を加 え る こ とは,治 療 法 の 決 定 の上 で 非 常 に 大 切 で あ る。RAの 前 足 部 変 形 の 臨 床 的 評 価 法 と して は一 般 にX線 撮 影 が 用 い られ,特 に立 位 像 か ら得 られ る情 報 は 多 い もの の,静 止 立 位 の 評 価 で あ る限 界 は否 め な い。 これ に対 して歩 行 時 の足 底 圧 を計 測 し,RAの 前 足 部 変 形 と疼 痛 の 出 現 の機 序 を動 的 に評 価 す る試 み も従 来 い く つ か報 告 さ れ て い る2,5)。我 々 は独 自 に開 発 した 足 底 圧 計 測 装 置 を用 い て,RAの 歩 行 時 足 底 圧 計 測 を 試 み た ので,そ の 結 果 の 考 察 を行 う と と も に,こ の 計 測 方法 の 有 用 性 と問 題 点 につ い て 検 討 し報 告 す る。 症例 と方法 対 象 は いず れ もclassical RAで12例21足 に 歩 行 時 足 底 圧 計 測 を行 っ た。 全例 女 性 で,年 齢 は48歳 か ら79歳 平 均58歳 で あ っ た 。RA罹 病 期 間 は7年 か ら20年 平 均13年 で あ り,RA StageはIIが1例,IIIが7例,VIが4例 で あ っ た。ClassはIIが3例,IIIが9例 で あ っ た 。 こ れ らの例 を後 述 す る足 底 圧 計 測 装 置 上 を裸 足 で 自 由歩 行 させ,歩 行 時 の 足 底 圧 を計 測 した。 この 計 測 結 果 を も とに, 1)歩 行 時 の各 計 測 点 の最 大 圧 の 比 較 検 討 2)中 足 骨 頭 部 に加 わ る圧 の検 討 を行 っ た(表1)。 足底 圧計測 装置の仕様 と特性 当科 で開発 した足 底圧計測 装置 は以下 の仕様 よ りな っ て い る。 セ ンサ ー に は ゴ ム を 用 い,加 えた圧 に対 応 した セ ンサ ー の 電 気 容 量 の 変 化 を 検 出 し圧 を計 測 す る もの で あ る。 予 備 的 実 験 で 加 えた 圧 と出 力 との 間 に は 直 線 性 が 存 在 す る こ とが確 か め られ て い る(図1)。 足 底 圧 検 出 装 置 と して は この ゴ ム セ ンサ ー を1辺1cmの ピー ス と し,こ れ を960個 敷 き詰 めた もの を作 製 した。 個 々 の セ ンサ ー の 感 度 は10g単 位 で 保 証 さ れ て い る もの の,隣 接 す る セ ンサ ー 間 の干 渉 の 問 題 が あ るた め,装 置 と して は450gか ら2500g まで の 間 で20gの 精 度 を有 す る もの と な っ て い る。 足 底 圧 計 測 装 置 は この検 出 装 置 とア ン プ お よ び デ ー タ の 取 り込 み の た め の マ イ コ ン (PC9801VM2)と か らな っ て い る(図2)。 本 研 究 実 施 時 に は1秒 間 に8フ レー ム の 取 り込 み まで が 可 能 で あ り,歩 行 時 の 足 底 圧 計 測 に は こ の 速 度 を 用 いた 。 結 果 1)歩 行 時 の 足 底 最 大 圧 歩 行 時 の足 底 圧 分 布 は1立 脚 相 あ た り5な い し6フ レ ー ム計 測 さ れ た(図3ab)。 いず れ の例 で も正 常 人で み られ る踵 部 か ら足 外 縁 を通 り, 中足 骨 頭 部 へ と最 大 圧 を 受 け る部 分 が 移 動 す る 表1計 測 対象 例 全例Classical RAで 女 性 。歩 行 時足 底 圧 計 測 は一 切 無 拘 束 で 自 由歩行 に て計 測 した。

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図1足 底 圧 計測 装置 に用 い たセ ンサ ーの 基 本特 性 セ ンサ ー にはJISゴ ム硬 度50度 の ゴ ム を 用 い,加 えた圧 に よ る電 気容 量 の 変化 を検 出 す る もの で あ る。 図2足 底 圧 計 測 装 置 の 外 観 装 置 は 一 辺1cmの ゴ ム セ ン サ ー を960個 し きつ め た も の で あ り,こ れ を8KHzでScanし,1秒 間 に8フ レ ー ム の 計 測 が 可 能 で あ る 。 パ ター ン は くず れ て お り,立 脚 相 の か な り早 期 か ら足 底 全 体 を接 地 す る傾 向 が認 め られ た。 こ れ を足 各部 の 立 脚 相 で の最 大 圧 で 評 価 す る と, 外 観 状 の足 変 形 との比 較 で 以 下 の3つ の パ タ ー ン に大 き く分 類 さ れ た。 Type1:外 観 上 の 前 足 部 変 形 は 認 め られ な い か あ っ て も極 め て 軽 度 で あ る もの で,歩 行 時 足 底 圧 計 測 で は踵 部 の 圧 が 正 常 に比 べ て相 対 的 に 減 少 して お り,一 方 中 足 骨 頭 部 へ の 圧 分布 が 増 加 を 示 し,趾 へ の 圧 分 布 が減 少 して い る もの(図

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422 図3a.足 底 圧 計 測 装 置 を 用 い て の 正 常 人(♂30歳,80kg)の 計 測 結 果 図3b.RA例(53歳,♀StageIII,ClassII)に お け る 歩 行 時 足 底 圧 計 測 結 果 比 較 的 早 期 に 全 足 底 接 地 を 示 し 母 趾 を の ぞ く趾 へ の 圧 分 布 は 認 め ら れ な い 。 4a)…5足 Type2:外 観 上 軽 度 な い し 中 等 度 の 前 足 部 変 形 を 有 し,歩 行 時 足 底 圧 計 測 でType1の 傾 向 が よ り著 明 で あ り,趾 へ の 圧 分 布 が ほ とん ど 見 られ な い もの(図4b)…6足 Type3:RAの 典 型 的 前 足 部 変 形 が 見 ら れ,相 対 的 に前 足 部 へ の圧 分 布 の減 少 と踵 部 へ の 圧 分 布 の増 加 が 認 め られ る もの(図4c)…10足 2)中 足 骨 頭 部 へ の 圧 分 布 先 に 分 類 したType2の5足 に つ い て,歩 行 時 足 底 圧 の う ち中 足 骨 頭 部 に相 当す る圧 の最 大 値 を求 め,体 重 に対 す る割 合 を演 算 し正 常者 で

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の 値 と比 較 検 討 した 。 正 常 者 と し て は 足 変 形 の な い 成 人 男 子5名 を 用 い た 。 中 足 骨 頭 部 の 母 趾 側 と小 趾 側 との 幅 を100と し て,最 大 圧 の 体 重 比 を 求 め る と,正 常 者 で は 母 趾 側 か ら 約30%の と こ ろ に ピ ー ク が 存 在 し,そ こ か ら小 趾 側 に 向 か っ て な だ ら か に値 が 低 下 す る 曲 線 が 得 られ る の に 対 し,Type2のRA例 で は ピ ー ク の 位 置 が 母 趾 と 小 趾 の ほ ぼ 中 間 に 位 置 し て い た 。RAで の ピ ー ク値 は 体 重 の 約3.5%で あ り,正 常 対 照 1.8%に 比 べ て 明 らか に 高 値 を 示 し た(図5)。 考 察 RAに お け る前 足 部 変 形 は開 張 足 変 形 と称 さ れ る横 軸 扁 平 足 と外 反 母 趾 変 形,か ぎ爪 趾 変 形 とか ら な っ て い る。RAの 足 部 罹 患 の 進 展 様 式 に は個 体 に よ る違 い が あ る もの の,典 型 的 な 前 足 部 変 形 を 有 す る もの で は長 軸 扁 平 足 を呈 し, 足 根 骨 も癒 合 して い る もの が少 な くな い。 従 っ てRA前 足 部 変 形 に対 す る整 形 外 科 的 治 療 の 立 案 に 当 た っ て は,こ れ ら足 部 変 形 の 全体 に対 す 図4a.外 観 上 の 変 形 は 軽 度 で あ る が,足 底 圧 の 計 測 で 趾 へ の 圧 分 布 が 減 少 し,中 足 骨 頭 部 へ の 圧 分 布 が 上 昇 し て い る もの 。(Typel:5足) 図4b.変 形 の 進 行 と と も に 歩 行 時 足 底 圧 計 測 で は 趾 へ の 圧 分 布 が ほ と ん ど 認 め ら れ な い。(Type2:6足)

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424 図4c.変 形 が 高 度 で,足 底 圧 の 計 測 で は 趾 を 含 め た 前 足 部 の 圧 分 布 が 減 少 し,踵 部 に 相 対 的 に 大 き な 圧 分 布 を 認 め た も の 。(Type3:10足) る 治 療 が 考 慮 さ れ な け れ ば な ら な い。 一 般 に RAのStageが 進 行 した もの で は 日常 生 活 で の 活 動 性 が 全般 的 に低 下 して い る こ とか ら,前 足 部 変 形 に対 す る整 形 外科 的 治 療 は疼 痛 の除 去 が 第一 義 とな り,加 え て靴 の 装 用 を 可 能 にす る こ とが 企 図 さ れ る場 合 もあ る。 こ の う ち 疼 痛 は MP関 節 の 滑 膜 炎 に よ る もの,裸 足 歩 行時 の 主 と して 足 底 の 有痛 性 ベ ン チ に よ る もの,さ らに 靴 の 装 用 に よ り生 じ る痛 み とに臨 床上 大 別 さ れ る。 この うち有 痛 性 足 底 ベ ンチ は骨 の 配 列 の 異 常 に よ り皮 膚 に対 す る圧 迫 力 が 上 昇 した 結 果 生 じ る。 今 回 の 歩 行 時 の 足 底 圧 の計 測 に よ り以下 の 点 が 明 らか に な っ た。RAで は歩 行 速 度 が 遅 くま た 体 重 が 軽 い こ とは,足 底 圧 を減 少 さ せ る因 子 図5中 足 骨 頭部 で の足 底 圧 分 布 RAで は 体 重 が 軽 く歩 行 速 度 も遅 い の に か か わ ら ず,中 足 骨 頭 部 に加 わ る面圧 は 対 体 重 で正 常 に比 べ 明 らか に高値 を示 す。 また ピー ク は母趾 側 と小 趾側 との ほぼ 中央 に シ フ トして い る。

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と して作 用 して い る。 しか し著 明 な前 足 部 変 形 が な い もの で も趾 へ の圧 分 布 は減 少 して お り, 踵 部 に比 較 して相 対 的 に 中足 骨 頭 部 へ の圧 の 分 布 が 増 加 して い る こ とが 認 め られ た。 この 傾 向 は外 見 上 の 前 足 部 変 形 の 進 行 に伴 い 増 強 す る が,変 形 が 高 度 に な る と有 痛 性 足 底 ベ ン チ や MP関 節 の 痛 み か ら前 足 部 へ の 荷 重 を逃 避 す る もの が 大 部 分 を 占 め て い た 。但 し前 足 部 変 形 が な い か,あ っ て も軽 度 の もの で も中足 骨 頭 部 へ の圧 分 布 は相 対 的 に上 昇 して お り,こ れ はMP 関 節 に明 らか な滑 膜 炎 を有 して い る もの 以 外 に も認 め られ た。 こ の こ とはRAの 前 足 部 へ の 歩 行 時 足 底 圧 分 布 異 常 は 単 に前 足 部 変 形 の み に よっ て規 定 され て い るの で は な く,ス トライ ド が 短 く趾 に よ る床 のpush-offが ほ とん どみ られ な い こ とな ど,下 肢 全 体 の動 的 ア ラ イ メ ン トの 関 与 も考 え る 必 要 が あ り今 後 の 検 討 課 題 で あ る。 今 回 の検 討 は我 々 が 独 自 に開 発 した足 底 圧 計 測 シ ス テ ム を用 い て行 っ た 。 従 来 足 底 の 圧 分 布 を計 測 す る方 法 と して は(1)ピ ドス コー プ を用 い て の 光 学 処 理 よ り圧 を 求 め る 方 法3),(2)ス ト レ ン ゲ ー ジ を足 底 の い くつ か の 点 に置 き計 測 す る 方 法4),(3)プ レス ケ ー ル を 用 い る方 法1)な どが用 い られ て きて い る。 こ の う ち ピ ドス コー プ はガ ラ ス面 上 に ピ ラ ミッ ド状 の 突 起 を 有 す る ゴ ム マ ッ トを置 き,歩 行 時 の突 起 の つ ぶ れ を光 学 的 に計 測 し演 算 処 理 す る もの で,体 重 の 比 較 的 軽 い もの で も計 測 可 能 で あ る反 面,精 度 に問 題 を 残 しか つ 演 算 処 理 の 煩 雑 さ が あ る。 ス トレ ン ゲ ー ジ を用 い る方 法 は精 度 で は最 も信 頼 性 が あ る もの の,多 点 の 計 測 に は コ ス トお よ び ア ン プ 間 の補 正 に 問題 点 を有 して い る。 プ レ ス ケ ール は コ ス トも安 い反 面 や は り精 度 に 問題 が あ る こ とに加 え,最 大 圧 の み計 測 可 能 で か つ デ ー タ処 理 に は膨 大 な 手 間 が か か る難 点 が あ る。 これ に 対 して我 々 の足 底 圧 計 測 シ ス テ ム は,計 測 した デ ー タ を 直 ち にCRT画 面 上 で 観 察 す る こ とが 可 能 で あ り,ま た 計 測 値 の 演 算 処 理 も比 較 的 容 易 で 計 測 に要 す る時 間 も数分 で あ り,臨 床 上 十 分 用 い る こ とが 可 能 で あ る と考 え られ た 。 今 後 他 の 歩 行 解 析 方法 と組 み合 わせ る こ とに よ り, 歩 行 時 の 足 底 圧 計 測 か ら種 々 の 情 報 が 得 られ る もの と期 待 さ れ る。 ま と め 1)当 科 で 開 発 した足 底 圧 計 測 シス テ ム を用 い て,RAの 前 足 部 変 形 の 歩 行 時 足 底 圧 の 評 価 を行 っ た 。 2)外 観 上 の変 形 が 中等 度 以 下 の もの で は踵 部 の圧 の 減 少,中 足 骨 頭 部 で の 上 昇,趾 へ の 圧 分 布 の減 少 が 認 め られ た 。 3)外 観 上 の変 形 が 高 度 で 前 足 部 に疼 痛 を有 す る もの で は,前 足 部 へ の荷 重 を逃 避 して い る こ とが 認 め られ た。 この 研 究 の 一 部 は第35回 東 日本 臨 床 整 形 外 科 学 会 で 口演 発 表 した 。 研 究 は 文 部 省 科 学 研 究 一試 験 研 究 一 に よ る 文 献

1) Aritomi,H.: A simple method of measuring the footsole pressure of normal subjects using pres-cale pressure-detecting sheets. J.Biomech.,16: 157-165,1983.

2) Lord,M.: Foot pressure measurement:A review of clinical findings. J.Biomed.Eng.,8 : 283-294,1986.

3) 牧 川 方 昭,武 仲 善 孝,葦 原 滋,他:Pedobarography の 足 機 能 障 害 評 価 へ の 応 用.第8回 バ イ オ メ カ ニ ズ ム シ ン ポ ジ ウ ム:393-403 ,1983. 4) 牧 川 方 昭,七 川 歓 次,川 村 次 郎,他:携 帯 型 歩 行 分 析 装 置 の 開 発 と各 種 歩 行 に お け る 足 底 圧 分 布 の 測 定.医 用 電 子 と生 体 工 学,24:25-30,1986.

5) Minns,R.J.: Pressure under the forefoot in rheumatoid arthritis. Clin. Orthop.,187:235-242, 1984.

6) Soames,R.W.: Measurement of pressure under the foot during function. Med.& Biol.Eng.& Comput., 20:489-495,1982.

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