3 5
研 究 論 文
A
lの溶融塩電折 による金属Nb
の表面改質 とその耐高温酸化性福 本 倫 久 ,* 良 瀧 俊 郎
, *
*原 基 *Sur f ac eI mpr ove me ntofNbbyAIMol t e nSal tEl e e t r ode pos i t i onandHi ghTe mpe r at ur e Oxi dat i onRe s i s t anc e
Mi c hi hi s aFuKUMOT O†,Tos hi r oNAGAT AKI † †andMot oiHARA†
Thes ur f ac ei mpr ove me ntofNbt oi mpr ovet hehi ght e mpe r at ur eoxi dat i onr e s i s t anc ewas c ar r i e doutbyAle l e c t r ode pos i t i onus i ngt hemol t e ns al tasane l e c t r ol yt e . El e c t r ol ys i sofAIwas c onduc t e d us i ng pot e nt i os t at i cpo l ar i z at i on me t hod a tc ons t antpot e nt i al si n an e qui mol ar NaC1 ‑ KClme l tc ont ai ni ng1 ‑5m01 %AI F 3 atl O 2 3 K . Themas sofe l e c t r ode pos i t e dAli nc r e as e d wi t h ade c r e as ei n pol ar i z at i on pot e nt i a l . De pos i t sf or me dat ‑ 1 . 3‑‑ 1 . 6V( v s .Ag/Ag十( 0.
1))c ons i s t e dofhe mi s phe r i c alAlphas eandl ame l l arNb‑ Alal l oyphas e . Theal l oyphas ec ons i s t e dof NbA
13. Ni o bi um c ove r e dbyt heNbal umi ni dewasmor er e s i s t antt hanbar eni o bi um t ohi gh t e mpe r at ur eoxi dat i onat1 2 7 3Kf or1 0. 8ksi nai r.
Ke yWo l ・ d s: e l e c t r ode pos i t i on, hi gh t e mpe r at ur e oxi dat i on, mol t e n s al t , ni o bi um al umi ni de
,al umi ni um
1 . 緒 言
金属 ニオ ブ
( Nb)
は密度( 8. 6kg/m 3)
がNi( 8. 9kg/m 3)
と同程度 でかっ融点 は
2 7 41K
と高 く,資源的に も比較的恵 ま れている。従 って,Nb
基合金 は次世代耐熱材料1)として注 目 されている。 しか し,Nb
およびNb
基合金 は耐酸化性 に劣 る とい う欠点24)
があ るため,現在,酸化雰囲気での高温構造材 料 と して実用化 の段階 には至 って いない。 これ は,Nb
酸化 物4 )
が本質的に非保護性であることに起因す る。金属
Nb
の耐酸化性 はCr,Al ,Si
の添加 によ り金属酸化物 の保護的スケールを形成す ることによって可能 となる。今 まで に, これ ら元素を単独 または複合添加する試みが行われてきた。Doyc hak
ら5)
はNbA
l。にCr
とY
を単独 または複合添加 した 合金 の耐酸化性 について調査 し,Cr
添加合金で はAI NbCr
層 が合金表面 に形成 して耐酸化性の向上 に寄与 していることを確 認 して い る。 一方, Gr abke
ら6)
はNb‑ Al ‑ Ni
系 のNbNi Al ‑ Ni Al ‑ NbA
lの3
相合金が比較的優 れた耐酸化性 を示す ことを 報告 している。 また,林 ら7)
はNbA
13へのMgO
またはMgSi 2
の添加が耐酸化性の改善 に効果的であることを明 らかに してい る。最近,村上 ら
8 )
はNb 3 A 1 2 Si 5
が優れた耐酸化性 を有す るこ とを兄 いだ し, このNb
基合金を耐熱性 コーティング皮膜 とし て被覆す ることを提案 している。金属
Nb
の耐酸化性 を向上 させ る添加元素 として,前述のよ うに,Cr,Al ,Si ,Ni
等が挙 げ られ るが, これ ら元素 を多量 平成15
年8
月15
日受付 ;平成15
年10
月1
巨]受理*秋 田大学工学資源学部
〒01 0‑ 85 02
秋 田市手形学園町1‑1
**秋 田大学大学 院生
千De p a r t me n to fMa t e r l a l sS c l e n C ea n dEn g i n e e r i n g
,Fa c u l t yo fEn g i n e e r l n ga n dRe s o u r c eS c i e n c e , Ak i t aUn i v e r s i t y
,Ak l t a 01 0‑ 85 02
千千Gr a d u a t eS t u d e n t , Ak l t aUn l V e r S l t y
に添加す ることは
,Nb
基合金の機械的特性 に対 しては望 ま し いことではない。 このため,各種元素を添加することにより耐 酸化性 を改善す るのではな く,表面処理 によ り耐酸化性を改善 す ることが検討 されている。著者 らは安価 で大 きな面積 に処理 で きる表面処理 として電析法 に注 目し,電析法 により耐高温酸 化性表面 を作製す ることを検討 している。 これまで,溶融塩を 媒体 に したAl
の電析法 によ りNi 9 ) ,Ti A
llO)およびステ ンレス鍋ll)表面 に
Al
濃度 の高 いアル ミナイ ド層 を形成す ることによ り耐酸化性が改善 され ることを報告 して きた。Nb
を基板試料 と してAl
を竃析 させ た場合 に もAl
濃度 の高 いNb
アル ミナ イ ド表面層の形成が予想 され, この層の形成 はA 1 2 0
。皮膜 の形 成を促すため耐酸化性の向上が期待 され る。以上 の背景 よ り本研究で は
,1 0 2 3K
のNaCl ‑ KCl ‑ AI F 3
i容融 塩を用 いてNb
上 にAl
の電折 を行 い,電折 と同時に進行す るNb
との合金化 によ りNb
アル ミナイ ド層 の作製 を試 みた。 と くに定電位電解 により電折を行 い,電析層形態に及ぼす分極電 位の影響 を調べた。 さらには,Nb
アル ミナイ ド層を表面層 に もつNb
試料 の耐高温酸化性を金属Nb
と比較 して評価 した。2.
実験方法カソー ド基板試料 には厚 さ
1mm
の金属Nb ( 9 9. 9mas s %)
板 を約1 0mmXI Omm
の面積 に切断 した ものを使用 した。試 料表面 はエメ リ一紙8 0 0
番 まで研磨 した後, アセ トン中で超音 波洗浄す ることによ り調整 した。Nb
試料 の上端部 には内径¢
1mm
の穴 を開 け, リー ド線 として直径¢0. 5mm
の白金線 を つないだ ものを試料極 とした。 この場合, 白金線が溶融塩 と接 す る部分 に被覆材の被覆 は行わなか った。 また,Nb
試料 に も 被覆材 を被覆せず,試料全体が溶融塩 と接す るように した。対 極 のアノー ド電極 には,直径¢6mm
,長 さ約5 0mm
の黒鉛棒 を使用 した。電解浴 には,1 ,3
.5
および5m01 %
のAI F 3
を添 加 した等 モル組成のNaC1 ‑ KC
l混合塩を使用 した。NaCl ,KCl
3 6
福本倫久 ・長瀧俊郎 ・原 基および
AI F 3
には市販 の特級試薬 を使用 し,NaC
lおよびKCl
については混合す る前 に5 4 3K
で8 6. 4ks
の真空乾燥処理を行 った。
Fi gur e
lに電解 セルの概 略図を示す。 セル容器 には内径¢ 3 5mm
,高 さ1 5 8mm
のアル ミナるつぼを使用 した。 このセル をさ らに外径¢6 3mm
,高 さ3 0 0mm
の石英製 の管 に入れ,樵 型電気炉中に設置 した。照合電極,熱電対用保護管を設置 した セル容器中に混合塩を入れ, これを昇温 した。塩が溶融 し,浴 温度が1 0 2 3K
に達 した後,実験直前 に基板の試料極 な らびに 対極を浴中に浸潰 した。水冷 キ ャップを用いて電極を固定 し, 試料極 と対極 については上下 に移動で きるように した。電解浴 の量 は,溶融後 の液面が試料極 の上端 よ り約1 0mm
高 くなる ように決定 した。電気化学測定 に際 しては,混合塩の昇温前 に, 高純度Ar
ガスをセル中に導入 し,セル中をAr
雰囲気 に した。混合塩 の昇温 中 な らびに電析実験 中には
Ar
ガスを流速3. 3×
1 0 6 m 3 ・ S
1で セル中 に流 し込 んだ。 照合電極 には, 外径¢6 mm
,長 さ5 0 0mm
のムライ ト管 ((秩) ニ ッカ トー,NC
保護 管) の中にNaC1 ‑ KCl ‑ AgCl( 4 5:4 5:1 0m0 1 %)
混合塩 を入 れ, この中にAg
線を浸漬 した ものを使用 した。カソー ド分極曲線の測定 は,基板試料の純
Nb
を試料極 とし, 電位掃 引法 によ り行 った。測定温度 は1 02 3K
と し,掃 引速度 は1 . 7× 1 0 3 v ・ S
1とした。電析実験 は, カソー ド分極曲線 よ り 明 らかにな ったAl
イオ ンの還元電位 に0. 9ks
,定電位分極す ることにより行 った。定電位分極中, カソー ド電流の時間変化 を測定 し, カソー ド反応 における電気量を測定 した。 また,竃 析物質の質量を求めるため,定電位分極後 の試料質量を測定 した 。
( Na Cト K Cト A I F 3 )
Fi gur e1 El e c t r ol yt i cc e l lf ore l e c t r ode pos i t i one xpe r i me nt .
電析実験後,電解浴か ら試料を取 り出 し,試料表面 に付着 し た塩を水洗 いにより除去 した後,試料表面,断面を走査型電子 顕微鏡
( SEM)
な らびに電子線プローブマイクロアナライザー( EPMA)
によ り観察,分析 した。 さ らに電析物 の同定を,Ⅹ
線回折法 によ り行 った。
Ⅹ線源 にはCuK α
線を使用 した。電析処理後 の試料 の耐酸化性 を評価す るため,電析処理 した
Nb
試料 と未処理 のNb
試料 の酸化増量曲線を大気 中,1 27 3K
で熱天秤を用 いて連続測定 した。3 .
結果 お よび考察3.1
カソー ド分極挙動Fi gur e2
に, 1 0 2 3K
のNaC1 ‑ KC
li容融塩 中 と これ に1 ‑5 m01 %
のAI F 3
を添加 した溶融塩中における純Nb
試料 のカソード分極 曲線 を示す
。AI F 3
を添加 していない塩 中においては,‑
1 . 8V
付近 までは電位を低下 させて もほとん どカソー ド電流 は 流れなか った。‑ 1 . 8V
以下 の電位域 で はNa‑
あ るいはK+の 還元反 応 と推定 され るカ ソー ド電流 の上昇 が観察 され る。AI F 3
を添加 した塩 で は,‑1 . 3V
付近か らカソー ド電流 の上昇 が認 め られ る。 この場合,AI F 3
の添加量 の増加 とともに分極 電位の低下 に伴 うカソー ド電流の上昇が大 きくなる。 したが っ て,AI F 3
を添加 した浴中で は,‑1 . 3V
以下 の電位域 においてAI F 3
が関与 したカソー ド還元反応が起 こって いるもの と考 えられ る。
3 .2
電析質量の分極電位 による変化3. 5m01 %
のAI F 3
を添加 した1 0 2 3K
のNaC1 ‑ KC
l溶融塩を電 析用 の浴 と し,Fi gur e2
よ りAI F 3
が関与 したカソー ド還元反 応 のみが起 こると推定 された‑1 . 3‑‑ 1 . 6V
の各電位で0. 9ks
定 電位 カソー ド分極 を行 い,Nb
試料上へのAl
の竃折 を試みた。Fi gur e3
に‑1 . 3‑‑ 1 . 6V
の各電位 に定電位分極 した ときのカ0 0 0 2 N'∈ ・
VJ \
さ!sua Q
lu
OJL n
30 0 0 0 5 0 1 ■.1.
‑ 2. 5 ‑ 20 1 1. 5 ‑ 1. 0 ‑ 0. 5
Po t e n t i a l , ど / Vv s . Ag/ Ag CK 0. 1 )
Fi gur e2 Cat hodi cpol ar i z at i onc ur v e sofNbme as ur e dat
l O2 3Ki nt heNaCLKClme l twi t houtandwi t h1
,3. 5and5m01 %AI F 3.
Al
の溶融塩竃折 による金属Nb
の表面改質 とその耐高温酸化性3 7
ソー ド電流密度 ‑時間曲線を示す。各分極電位 とも, カソー ド 電流密度 は分極の初期段階で大 きく,時間の経過 とともに減少 す るが
,0. 2 5ks
以降にはほぼ一定 となる。電着反応の電流効率の分極電位依存性 を調べ るため,各電位 における電着物の質量を電気量 に変換 した。ただ し,電着物の 質量 を電気量 に変換す る場合 には,式 (1) の
3
電子反応 により
Al
が電着す ると仮定 した。A
13+
+3 e
‑‑ Al ( 1 )
また, カソー ド反応 に費や された全電気量 を
Fi gur e3
に示 しよ り求めた
。Fi gur e 4( a)
に, このような電着Al
の質量か ら 見積 もられた電気量 とカソー ド反応 に費やされた全電気量を と もに分極電位 に対 して示す。Fi gur e4 ( b)
には,全電気量 に 対す る電着Al
の質量か ら見積 もられた電気量の比,すなわち,Al
の電着反応 における電流効率 を分極電位 に対 して示す。 こ れより,電着反応の電流効率が8 0%
以上 と高 いことがわか る。電着反応 の電流効率が
1 0 0%
にな らなか った理 由 として は,以 下の ことが考え られ る。竃析温度 の1 02 3K
で はAl
は液体であ るため,電着 したAl
は濡れ性 の悪 い箇所で一部電極か ら落下 す る。 このため実際に測定 された電着質量 は,電気量か ら見積 もられた電析質量 よ りも少 な くな り,電流効率が1 0 0%
にな ら なか ったと考え られる。3 .3
電析層の形態および組成Fi gur e5
に,各電位で分極 した後の試料の外観写真を示す。各電位 とも試料表面 に円状の凸部が分散 して観察 され る。電極 電位の低下 にともない試料表面上の凸部の面積が大 きくな って いることがわか る。後で述べ るように,円状の凸部 は電析 した
Al
である。Fi gur e6
に,‑1 . 3
‑‑1 . 6V
の各電位 に0. 9ks
定電位分極を行 っ0 0 0 ∩) 0 0 0 0 0 5 0 5 2 1 1 l [ L (
N . Lu ・ V
Jr^)!S u a 凸 l u O
JL
nU
l ‑ 1 . 6V ー
l/ ‑ . . 5V ̲ .. .V ̲ . . 3V /
i
0. 25 0. 5 0. 75 1
Ti me
,t/k s
Fi gur e3 Cur r e ntde ns i t y‑ t i mec ur v e sdur i ngpot e nt i os t at i c pol ar i z at i onofNbc at hodea tv ar i o uspot e nt i al s i nt heNaCLKClme l tc ont ai ni ng3. 5m01 %AI F 3 at l O 2 3Kf or0. 9ks ,
た試料表面 の
SEM
写真 (後方散乱電子線像 :BE
I) お よびNb
とAl
の特性 Ⅹ 線像 を示す。SEM
写真 において円状 の黒 く見 え る部分 にはAl
が多 く含 まれ,Nb
の含有が ほとん ど認 め られなか った。一方, これ以外 の部分 にはAl
とNb
両元素 の含有が認 め られた。Al
か ら構成 され る円状 の部分 はFi gur e 5
の凸部分 に対応 してお り,後述す るよ うに竃析 したAl
である。分極前 の試料表面の研磨の際に生 じた研磨傷 は観察 されな か った。
Fi gur e 7
に,Al
が多 く電析 された凸部分( l ar geA1 ‑ de po s i t par t )
とその他 のAl
とNb
の両元素 を含 む部分( s mal lA1 ‑ de pos i tpar t )
の表面近傍断面 のSEM
写真 (後方散乱電子線 倭) を示す。Al
竃析量の少 ない凸部分以外 の部分( s mal lA1 ‑ de pos i tpar t )
で は,基板Nb
上 に層状 の電析物質 の生成が認NILu ・
UVqJD(^1P!J t U a 一山 ‑ 0
^)! lu 雪 0
%(
^3uaP!)1山 lu a JJ n
U0. 6
0 . 4
0.2
0 0 0 6 4 2
T o t a l
Es . i m b
MassofDeposi t
1 1. 7 1 1. 6 ‑ 1. 5 1 1 . 4 ‑ 13 ‑ 1. 2
Potentia
I , E/
V vs.Ag/AgCl(0.1)Fi gur e4 Quant i t yofe l e c t r i c i t yf ore l e c t r o de pos i t i one s t i 一 mat e df r om t hemas sofde pos i t ,andt ot alquan‑
t i t y ofe l e c t r i c i t y pas s e ddur i ng po t e nt i os t at i c pol ar i z at i onf or0. 9ksi nt heNaCLKClme l tc o n‑
t ai ni ng3. 5m01 %AI F 3 ,( a)andc ur r e nte f f i c i e nc y f ore l e c t r ode pos i t i onr e ac t i onofal umi num,( b)
,asaf unc t i onofpol ar i z at i onpot e nt i a l .
3 8
福本倫久 ・島瀧俊郎 ・原 基notreatment
‑1.3V ‑1.5V
‑ 1 1 4V
‑1.6Vー 5mm
Fi gur e5 Sur f ac eappe ar anc eaf t e rpot e nt i os t a t i cpol ar i z a‑
t i onofNbc at hodeatvar i o uspo t e nt i al sf or0. 9ks i nt heNaCl ‑ KClme l tc ont ai ni ng3. 5m01 %A I F 3
.BEl ̲At Nb
さ>8‑㌔̲
H 200日m Fi gur e6 Sc anni ng.e l e c t r on mi c r ogr aphs ( bac ks c a t t e r e d
e l e c t r on l mage: BEI ) andc har ac t e r i s t i cX‑ r ay i mage s ofAland Nb f or Nb s ur f ac e af t e r pot e nt i os t at i cpol ar i z a t i onat ‑ 1 . 3 ,‑ i . 4 ,‑ 1 . 5and
‑ 1. 6Vf or0. 9ksi nt heNaC1 ‑ KClme l tc ont ai ni ng 3. 5m01 %A I F 3.
Ta bl e1 Che mi c alc ompos i t i onsof( a)( b‑
1),( b‑ 2 )and( C ) poi nt so n c r os s ‑ s e c t i onss hown i n Fi gur e7and phas e se s t i mat e df r om t hec he mi c alc ompos i t i ons .
Po t en t i alLo c a t i onont h e Comp Ch emi os c i t aJ i on Es t i ma t ed Cr os s ‑ s ec t i on ( mol ̲ %) Ph as e
Nb Al
‑ 1. 3V ( ( a) b ‑ 1 ) 0. 7 4. 0 5 25. 1 00. 5 0 Al Nb A l 3
( b ‑ 2) 75. 6 2 4. 4 Nb A l ,
( C ) 1 0 0. 0 0. 0 Nb
‑ 1 . 4V ( ( a) b ‑ 1 ) 0. 75. 0 5 1 2 4. 00. 5 0 Nb Al A l 3
( b ‑ 2) 75. 6 2 4
.4 Nb A l 3
( C ) 1 0 0. 0 0. 0 Nb
‑ 1. 5V ( ( a) b ‑ 1 ) 0. 73. 0 6 26. 1 0 0. 4 0 Nb Al A l 3
( b ‑ 2) 7 4. 5 25. 5 Nb A l 3
( C ) 1 0 0. 0 0. 0 Nb
‑ 1. 6V ( ( a) b ‑ 1 ) 76 0. 0
.423. 1 00. 6 0 Al Nb A l 3
( b ‑ 2) 7 4. 5 25. 5 Nb A l 3
smaHAトdeposi tpar t t ar geAトdepos叩 ar i l
ぐ つ
㍗ i 塞( こ )▲
>
l ∫ ) L i Z L J ‑ 隻 ̲I
rI O 、 ( C ) ▲ ・ = 三 一 三
H 5 i t m Fi gur e7 Bac ks c at t e r e d e l e c t r on i mage s of t he c r os s ‑
s e c t i onso fc at hode saf t e rpot e nt i os t at i cpol ar i z a‑
t i ona t ‑ 1 . 3 ,‑ 1 . 4 ,‑ 1 . 5and‑ 1 . 6V f or°. 9ksi nt he NaCl ‑ KClme l tc ont ai ni ng3. 5m01 %A I F 3
.1 Al
,●Nbal umi ni de
,▲Nb
Al
の溶融塩電折 による金属Nbの表面改質 とその耐高温酸化性 3 9
め られ る。Al
が多 く電析 した凸部分 で は,厚 いAl
層 と基板Nb
の間 に層状 の物質 が観察 され た。 この物質 の厚 さは2‑4
〟m
程度 であ り,電位低下 によ り厚 くなる傾向が認 め られた。Tabl e
lに,Fi gur e7
に示 した各電位で生成 した竃析物質中, 写真上 に示 した( a) ,( b‑
1),( b‑ 2 )
の箇所 と下地 の( C )
の箇 所 のEPM
A, エネルギー分散型分析器( EDS)
による定量分 析の結果 を示す。 また, この表 には化学組成 より推定 され る相 を合わせて示す。( b‑
1) な らびに( b‑ 2 )
に対応す る層状物質 ともAl
とNb
によ り構成 され,化学組成 よ りこれ らの層状物 質 はNbA
13であることがわか る。 また,Al
が多 く電析 された 凸部の( a)部分 は Al
により構成 されることが確認 され る。各電位 で定電位分極 した際 に生成 した竃析物質 を Ⅹ 線回折 によ り相 の同定 を行 った。結果 を
Fi gur e8
に示すo この図か ら,各電位でAl
とNbA
13が同定 される。Al
は,凸部 の( a)
部分 に対応 し,NbA
13
は( b‑
1) および( b‑ 2 )
部分の層状物質 に対応す る。これまで述べて きたよ うに
,Nb
上へのAl
電折 においては, 局部的 にAl
の析 出が認 め られ,NbA
13台金屑 の厚 さは2‑4
2
2
?
not 「 2 eat men 2 t
n W O n A k b b ̲ n N N A U 1 2 3
つ・( l !
un.qL
e)A)!Sualull
l?2 3 1 1 2 2 ̲ 1. 3 2 3V
2
l l
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.4V 2
1
32
1 ?
3 3
1
? 12 3
12 2 ‑ 1. 5V
2
l
l
?3 ‑ 1. 6V
1 2 2
l l
? 3 2
l l
? 3 2
20 o 300 400 500 60O 70o 80 0 90
oD肝r ac t i onAng一 e,20
Fi gur e8 Ⅹ‑ r aydi f f r ac t i onpr of i l e sobt ai ne df r om t hes ur ‑ f ac eo fc at hode saf t e rpot e nt i os t at i cpol ar i z at i on at‑ 1
.3 ,‑ 1
.4 ,‑ 1 . 5and‑ 1 . 6Vf orO. 9ksi nt heNaC1 ‑ KClme l tc ont ai ni ng3. 5m01 %AI FSatl O 2 3 K.
〟m
程度 と薄か った。一方, これまで報告 して きたN
i9 ) ,Fe l l )
上へのAl
竃桁 において は,電析 されたAl
がすべて合金層 を 形成 し,Al
の析出は認 め られなか った。Nb
上へのAl
の電折 において合金層厚 さが薄 く, さ らにAl
の析 出が認 め られたの は,Nb
中におけるAl
な らびに形成 されたNbA
13中におけるAl
の拡散が遅 いことに起因す ると考え られる。3.4
電析試料の耐高温酸化性Fi gur e9
に,l l . 6V
に0. 9ks
定電位分極す ることによ りNbAl 。
層 を被覆 したNb
試料 な らびにこれを被覆 していないNb
試料 を大気中,1 2 7 3K
で酸化 した時の酸化増量曲線 を示す。被覆o ・ 6 0
・40 ・ 2 N . ∈ ・ 6
WゝミV(u !
t29 S S e
m0 2. 5 5 7, 5 1 0 1 2.
Ti me . t /k s 5 Fi gur e9 Mas sgai n‑ t i mec ur ve sofNbs pe c i me nswi t hand
wi t houtNbal umi ni del aye roxi di z e dat1 2 7 3Ki n ai r.
bef or eoxi dat i on af t eroxi dat i on
⊂ 也)
≡ 一 c q) L 一 c 一
・ ■
く!■ ■
=■
⊃一
‑ ∽ 0
aむ■ 一
て〕‑<
;
壬10mm
Fi gur e1 0 Sur f ac ea ppe ar anc e sofNbaf t e roxi dat i onwi t h
andwi t houtNbal umi ni del aye roxi di z e df or
l O. 8ksat1 2 7 3Ki nai r.
4 0
福本倫久 ・長瀧俊郎 ・原 基 して いないNb
試料 に比べ被覆 したNb
試料 の酸化増量 は極 めて小 さ く
,NbA
13
層 を表面 層 と して形 成 す る ことによ り耐酸 化性が著 しく向上 した ことがわか る。Fi gur e l
Oに酸化前 と酸化後 の試料 の外観写真 を示す。 これ より未処理材では厚 い酸化物 スケールが形成 され,酸化物 スケー ルの剥離が観察 され る。一方,竃析処理 を施 した試料 で は形成(
a
)wi t h o u t
A垂 d ep o s i t は
lierFi gur el l Bac ks c at t e d e l e c t r on i mage s of t he c r os s ‑ S e c t i onsofNbwi t handwi t ho utNbal umi ni de l a ye raf t e roxi da t i onf or 1 0 . 8 ksi nai rat 1 2 7 3 K.
( a)wi t houtAl deposi tl ayer
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され る酸化物 は薄 く,酸化物 の剥離 は観察 されなか った。 また, 竃折 を施 した試料 の酸化試験前 に観察 され る
Al
部分 は酸化試 験後 に消失 して いた。 これ は, 酸化温 度 がAl
の融点( 9 3 3 . 2
K)に比べか な り高 い ことか ら,酸化試験 中 に液体化 した
Al
が蒸発 したことによると考 え られ る。Fi gur e l
lに,Fi gur e 1 0
に示 した試料 の断面写真 (後方散乱 電子線像) を示 す。 図 中( a)
はNbA
13層 を被覆 して い ないNb
試料 の結果であ り,( b)
は被覆 したNb
試料 の結果である。末被覆
Nb
試料 において は,生成 スケールは約4 4 0/ Jm
と厚 く, スケール と下地Nb
と界面近 くにおいて クラックの生成が観察 され る。 この クラックは酸化実験過程 で生 じた もので はな く, 実験終了後 の冷却過程 で酸化物 と金属Nb
の熱膨張係数 の違 い によ り生 じた もの と思われ る。一方, アル ミナイ ド層 を被覆 し た試料で は,厚 さ1pm
程度 の薄 いスケールの形成が認 め られ る。 このよ うな生成 スケールの違 いが, アル ミナイ ド層被覆試 料 と未被覆試料 の酸化増量 の違 いに対応 して いる。Fi gur e 1 2
に酸化後 の試料 の Ⅹ 線回折 の結果 を示す。未処理 材 において はNb 2
05
の回折 ピークが認 め られ,形成 した酸化 物 はNb 2 0
5で あ る ことがわか った。一方,竃析処理 を施 した 試料 で は,NbA 1 3 ,Nb
の ピー クの他 にa‑ A1 2 03
の ピークが観 察 された。 したが って,形成 された酸化物 はA
12
03
であること が確 認 され る。 また, 処理 材 にお いて は, 酸 化 前 と同様 のNbA
13の ピー クが観察 され た。 したが って,1 2 7 3K,1 0 . 8 ks
の酸化過程 においてNbA
13はAl
濃度 の低 いNbA
12やNb 3 Al
に変質 しない ことがわか った。4
4 4 4 4
( b)wi t hAl deposi tl ayer
2 1
1 1 1 3 1 23 3
1: NbAl 3 2: N b
3:α‑ Al 2 0 。
4 :Nb 2 0 5
200 300 400 500 600 7 00 800 900 Di f f r act i onAng一 e,20
Fi gur e 1 2 Ⅹ‑ r aydi f f r ac t i onpr o f i l e so bt ai ne df r om t hes ur f ac eofNbwi t h
andwi t houtNbal umi ni del aye raf t e roxi dat i onf or
10.8ksi nai r
at 1 2 7 3 K.
Al
の溶融塩竃折 による金属Nbの表面改質 とその耐高温酸化 陸 41
4 . 緒言
A I F 3
を含 むNaCl ‑ KC
l溶融塩 中,Nb
基板上 にAl
を電析 さ せ ることによ り,Nb
アル ミナイ ド表面層 の形成 を試み, さら に,その耐酸化性を調べた。得 られた結果 は以下 のとお りであ る。(1)電着 した
Al
の質量 は,分極電位 の低下 に伴 うカソー ド電 気量 の増加 とともに増加 し,電着反応の電流効率 は8 0‑9 0%
と高か った。
( 2 )
竃析後 の試料表面 には,半球状 のAl
が分散 し, このAl
層 と下地Nb
界面 に層状 の合金相 が形成 された。 合金相 はNbA
13であ り, これは基板Nb
を均一 に被覆 し,基板Nb
と の密着性 は良好であった。( 3 )NbA
13で被覆 されたNb
試料を1 2 7 3
K,大気中で酸化 した 結果, 酸化増量 は極 めて小 さか った。 この場合,NbA
13層 表面 には保護的なA 1 2 03
皮膜の形成が認 め られた。引用文献
1
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12
03
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