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口腔機能発達の支援について

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Academic year: 2021

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The 65th Annual Meeting of the Japanese Society of Child Health 77

稿

ミニシンポジウム

1 今、求められる子どもの食の支援

MSY1-2

口腔機能発達の支援について

井上 美津子

昭和大学歯学部 小児成育歯科学講座

 子どもの「食」に関する悩みを持つ親は多くみられます。日本歯科医学会で行った2 ~ 6歳の子ど もを持つ保護者へのアンケートでは、53.8%の保護者が子どもの食事についての心配事が「ある」と 答えています。乳幼児期の食べる機能・行動の発達は、口腔の形態や機能の発達と密接に関連して います。子どもの食の支援を考えるとき、乳幼児期の歯・口の発育と口腔機能の発達をベースにし た支援が必要と思われます。

 胎児期から口の発育は目覚ましいものがあり、胎生6週頃には顎骨が形成され、7週頃から乳歯の 形成が始まります。24週頃からは吸啜の動きが出てきて、32週頃までに哺乳のための反射が獲得さ れます。胎児の健やかな発育のためにも、母体の健康維持と適切な栄養摂取が重要です。

 新生児期には反射で哺乳を行い、口腔の形態も哺乳に適した形をしていますが、乳児期前半には 顎の発育も盛んで、哺乳反射の減弱により徐々に口の随意的な動きが促されます。授乳時の母子関 係を大切にし、清潔で安全な玩具などを用意して子どもの口遊びを十分行わせることが大切でしょ う。

 離乳期に獲得される食べる機能は、「口唇で食べ物を取り込み、口を閉じて飲み込む」→「軟らか い固形食を舌で押しつぶして食べる」→「固形食を噛みつぶして食べる」の順で発達します。乳歯の 萌出や顎の成長により、唇・舌・顎の動きは分化し、固形食の処理を覚えていきます。乳歯の生え方、

口の動きなどをよく見て離乳食のステップアップをはかる対応が必要であり、食べる量より食べ方 を育てる支援が重要です。12か月頃からは手づかみ食べで自食行動を支援します。

 離乳が完了しても、乳歯が生え揃っていない1 ~ 2歳代の幼児には、うまく処理できない食品が 多いものです。噛みつぶす程度でまとまりやすい食品の選択や調理の工夫が必要です。丸く滑りや すい食品は窒息事故にも注意が必要です。様々な食品を体験しながら歯を使った咀嚼を獲得してい くこの時期には、家族で一緒に食べる(共食)などの食環境の整備も大切でしょう。

 乳歯列が完成する3歳以降は、咀嚼機能も充実してきます。噛みごたえのある食品を食事に取り 入れながら、ゆっくりよく噛んで食べる習慣づくりを支援します。通園などにより友達と一緒に食 べる機会も増えることから、楽しい雰囲気の中でおいしさを味わい、食べる意欲や食行動を育てる 支援が重要です。

Presented by Medical*Online

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