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情報共有の改善に関する具体化について

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令和元年7月 19 日 内閣サイバーセキュリティセンター

情報共有の改善に関する具体化について

第 18 回重要インフラ専門調査会において、情報共有体制の改善の具体策の1つとして

「重要インフラ事業者等との情報共有に関する手引書(骨子案)」 (以下、 「手引書(骨子案)」

という。) について提案したところ。

今回、 「 「重要インフラの情報セキュリティ対策に係る第4次行動計画」に基づく情報共 有の手引書(試行版)」(以下、 「手引書(試行版)」という。) 案及びその今後の活用策・改 善策について検討するとともに、NISC による情報提供の在り方及び重要インフラ事業者等 における防護の高度化の検討を行う。

1. 手引書について

1.1.

検討経緯

第 18 回重要インフラ専門調査会において、手引書(骨子案)に関する検討を行った。

重要インフラの情報セキュリティ対策に係る第4次行動計画(以下、 「行動計画」とい う。)が求める情報共有、とりわけ情報連絡については、その解説が十分になされている とは言いにくい面がみられる。こうしたことを改善するため、行動計画に基づく情報共 有の考え方、具体的な手順、報告様式、共有された情報の背景、期待する活用方策につ いての解説など、官民双方向の情報共有を効率的に行うために必須な内容を取りまとめ、

関係者間で作り上げていき、共有することが有効な手法と考えられるとしたところ。

これを受け、今回、資料6-2に示す手引書(試行版)案について、審議をいただき、

手引書(試行版)を策定することとしたい。

手引書(試行版)の策定後、今年度の分野横断的演習の準備段階から周知に活用するな どして、関係者の方々から積極的な意見・希望をいただき、それらを踏まえ、年度末に 成案を作成する。

1.2.

手引書の内容について

行動計画を基に、第 18 回重要インフラ専門調査会 資料 12「情報共有体制の改善の具 体策について」の別紙1「情報共有の対象範囲(行動計画から抜粋)」及び別紙2「サイ バーセキュリティ協議会と重要インフラ行動計画に基づく情報共有体制の関係」をはじ めとして、官民双方向の情報共有に必要な具体的手法を文書化するものとする。

1.3.

検討体制

内閣サイバーセキュリティセンター(以下、 「NISC」という。)が主体的に策定するもの とするが、実践的な手引書とするため、関係者の意見が的確に反映できる体制が適切と 考えられるため、別途検討体制を構築していく。

資料6-1

(2)

別紙1 情報共有の対象範囲(行動計画から抜粋)

P9 Ⅱ.本行動計画の要点

①「重要インフラ防護」の目的

重要インフラにおいて、機能保証の考え方を踏まえ、自然災害やサイバー攻撃等に起因する重要インフ ラサービス障害の発生を可能な限り減らすとともに、その発生時には迅速な復旧を図ることにより、国民 生活や社会経済活動に重大な影響を及ぼすことなく、重要インフラサービスの安全かつ持続的な提供を実 現することを重要インフラ防護の目的とする。

P44 別添:情報連絡・情報提供について 1.システムの不具合等に関する情報

重要インフラサービス障害を含むシステムの不具合や予兆・ヒヤリハットに関する情報(以下「システ ム(※)の不具合等に関する情報」という。) には、①重要インフラサービス障害の未然防止、②重要イン フラサービス障害の拡大防止・迅速な復旧、③重要インフラサービス障害の原因等の分析・検証による再 発防止の3つの側面が含まれ、政府機関等は重要インフラ事業者等に対し適宜・適切に提供し、また重要 インフラ事業者等間及び相互依存性のある重要インフラ分野間においてはこうした情報を共有する体制を 強化することが必要である。

なお、予兆・ヒヤリハットでは事象が顕在化していないものの、顕在化した際には複数の重要インフラ 分野や重要インフラ事業者等の重要インフラサービス障害に至ることも考えられることから、システムの 不具合と同様に、情報共有の対象とすることが必要である。

したがって、本行動計画における情報共有の範囲は、図に示すものとする。

図 情報共有の対象範囲

(※)ここでいうシステムには、いわゆる情報系システムに限らず、各重要インフラ分野のプラントやシステム監視等で も用いられる制御システムや、今後の急速な普及が見込まれるIоTシステム等も含まれることに留意。

(3)

別紙2 サイバーセキュリティ協議会と重要インフラ行動計画に基づく情報共有体制の関係

サ イ バーセキ ュリテ ィ協 議会( 事務局 : N IS C 、 政令指 定法人 JPCE R T /C C )

ンフ事業者か守秘義務く担保さる協議会対しCISTA等を相談するた報提供することも、可能。 重要ンフ事業者へ提供する情報に強い守秘義務を用する必要がる場合等に協議会構成員たる重要インフ業者にCISTA等を通さ情報提供をうことる。

平時からの情報共有情報インシデント 状態サービスレベル 低下状態等(直感的な 違和感等)原因 調査正常化 再発防止 情報インシデント状態

サービスレベル低下状態等 原因 調査正常化 再発防止

テム被害を確認した段階で 公知にてい場合(情報漏洩等) テム被害確認る前既に ている場合(サービ害等) 未然防止のための 情報共有活動 各種共助組織等)

CIS TA

重要インフラ行動計画に基づく 情報連絡・情報提供 事務局:NISC

所管省庁経由

情報システムの被害が確認された場合には、サービスレベル低下状態の対応等へ JPCERTとして、円滑な移行を支援) CISTA等を経由してJPCERT/CCに 相談・解析が可能(任意)

・各種法令に基づく報告(例:情法) ・重要イ行動計画に基づく情報連絡 政令指定法人としての JPCERT/CC

CISTA運用者としての JPCERT/CC 被害組織名等を匿名化の上、 技術的情報を共有

相談・解析依頼対策情報等

例1 例2

サービスレベル低下状態以降の段階 (直感的な 違和感等)

情報システムの被害が確認されるまでの段階 平時からの情報共有

(4)

2. NISC による情報提供と重要インフラ事業者等における防護の高度化

これまでの重要インフラ専門調査会での検討において、重要インフラ事業者等からの 情報連絡、NISC からの情報提供について、それぞれ課題を明確にし、検討の方向性を示 してきたところ。NISC においては、昨年度下半期から、以下の活動を具体化してきた。

重要インフラ専門調査会において、事業者等から寄せられた情報連絡から得られた 知見のフィードバック、重要インフラを取り巻く国内外の情勢の提供等

行動計画における情報提供において、JPCERT/CC からの協力を得つつ、情報分析を踏 まえた迅速な情報提供

2.1.

重要インフラ事業者等への情報提供の高度化の試みと課題

NISC からの情報提供は、現行では、パッチマネジメント的なもの、すなわち、機器・

システム担当者等への作業指示書的なものとなっている。

他方、年々巧妙化する攻撃者優位な状況となっていることに加え、任務保証に対する 目的に対する不確かさの程度としての「リスク」は各事業者等により異なることから、

パッチマネジメント的な注意喚起だけでは適切な対応をとれない懸念が生じる状況と なっている。

こうしたことを踏まえ、2019 年5月 27 日に情報提供した「外部に公開されたポート に対する攻撃情報に伴う注意喚起」については、公開情報を調査・分析することで得ら れた最近のサイバー攻撃の状況分析、公知となっている脆弱性、これらの組み合わせに より新たな攻撃の蓋然性が高いと判断したことから、個々の事業者等において、組織全 体を俯瞰して検討する目的で発出した。こうした注意喚起は初めての試みであった。

情報提供を行った後、当該注意喚起に示されたサイバーインシデントが発生したこと が報告された。結果的に、この判断が適切であったことが示されたことと同時に、当該 情報提供が重要インフラ事業者等内で十分に活用されなかったことになる。しかし、情 報の受け手側からは、事案を振り返れば理解できるものの、注意喚起を入手した当初は、

内容が漠然としており、どう対処してよいのか行動に結び付かなかったとの意見が寄せ られた。重要インフラ防護の高度化には、こうした課題について検討することが必要で ある。

2.2.

重要インフラ防護の高度化について

こうした課題を検討していくため、直截的には、情報提供の在り方、重要インフラ事

業者等による活用の在り方の検討が必要と思われる。しかし、その前にもっと広い視野

から、どのような方策が適切なのか検討する必要があると考えられる。図に行動計画に

おける「重要インフラ事業者等の対策例」と各施策に関連する「政府機関の施策例」を

(5)

示す。

重要インフラ事業者等の防護対策において、年々巧妙化する攻撃者優位な状況を踏ま え、重要インフラ事業者等の「任務保証」の観点から、目的に対する不確かさの程度と しての「リスク」をどのようにして、検知して対処するか、いわゆる「リスクマネジメ ント」を的確に実施できることが求められているところ。これを具体化するものとして、

CISO(最高情報セキュリティ管理者)を含めた CSIRT(コンピューターセキュリティにか かるインシデントに対処するための組織)がある。JPCERT/CC 等は、CSIRT を構築・支援 するためのガイドを発行しており、こうしたものを活用しながら、それぞれの重要イン フラ事業者において最も適切な体制を強化していくことが重要である。

他方、NISC は、行動計画に基づく、 「安全基準等の整備及び浸透」 、 「情報共有体制の 強化」 、 「障害対応体制の強化」及び「リスクマネジメント及び対処態勢の整備」の各基 本施策を踏まえつつ、どのような情報提供が適切なのか、どのような障害対応体制を重 要インフラ事業者に求めるのかを検討していく必要がある。

2.3.

当面の対応

NISC としては、上述の通り情報提供を高度化し、重要インフラ事業者等においては、

提供された情報に対して、CISO が組織全体を俯瞰して適切な指示を発することを期待す

るが、当面の策として、重要インフラ事業者等組織全体で検討する必要がある情報提供

を行う場合は、必要に応じて、名宛人を明確にし、それぞれの階層で何を行うべきなの

かを明確にすることが適切と考える。

(6)

図 行動計画における「重要インフラ事業者等の対策例」と各施策に関連する「政府機関の施策例」

Pl(準備) /予防・抑止Check(確認)・Act(是正 /確認・課題抽出Do(実働) /検知・回復

重 要 イ ン フ ラ 事 業 者 等 の 対 策 例 政 府 機 関 等 の 施 策 例

内規の策定/見直し (情報セキュリティポリシー等) BCP・コンティンジェンシープラン等 の策定/見直し 情報の取扱いについての 規定化 予算・体制の確保 人材育成・配置・ノウハウの蓄積 外部委託における対策

情報セキュリティ対策に係る ロードマップの作成/見直し 情報セキュリティ対策計画の 作成/見直し 情報セキュリティ要件の 明確化/変更 情報セキュリティ対策(技術)に 係る設計・実装/保守 情報セキュリティ対策(運用)に 係る設計・手順書化/保守

情報セキュリティ対策の運用 (監視・統括) 情報セキュリティ対策の 運用状況把握 重要インフラサービス障害 に対する防護・回復 重要インフラサービス障害対応 状況の対外説明

内部監査・外部監査を 通じた課題抽出 ITに係る環境変化の調査・分析 結果を通じた課題抽出 演習・訓練を通じた課題抽出 重要インフラサービス障害対応 (検知・回復)を通じた課題抽出

障 害 発 生 時

安全基準等の整備及び浸透 指針の継続的改善 (内閣官房/重要インフラ所管省庁安全基準等の継続的改善(内閣官房/重要インフラ所管省庁 情報共有体制の強化 官民の関係主体間の情報共有 (内閣官房/重要インフラ所管省庁

関係主体間による情報共有 障害対応体制の強化 分野横断的演習 (内閣官房/重要インフラ所管省庁 セプター訓練 (内閣官房/重要インフラ所管省庁 重要インフラ所管省庁訓練 (重要インフラ所管省庁) リスジメン及び処態の整 リスクアセスメントの浸透 内閣官房/重要インフラ所管省庁

抽出した課題に基づく リスクアセスメント 基本方針の策定/見直し 情報セキュリティ対策の運用 (攻撃傾向の把握等) 情報セキュリティ対策状況の 対外説明

情報セキュリティ対策の運用を 通じた課題抽出

安全基準等の浸透状況等に関する調査(内閣官房 防護基盤の強化 防護範囲の見直し/広報広聴活動/国際連携/セキュリティ・バイ・デザインの推進/経営層への働きかけ/人材育成等の推進/規程類の整備 内閣官房/重要インフラ所管省庁)

新たなリスク等の調査・分析 内閣官房/重要インフラ所管省庁対処態勢整備の推進 内閣官房/重要インフラ所管省庁

モニタリング及びレビューの推進 内閣官房/重要インフラ所管省庁

リスクコミュニケーション及び協議の推進内閣官房/重要インフラ所管省庁)

BCP・コンティンジェンシープラン等 の実行

図  行動計画における「重要インフラ事業者等の対策例」と各施策に関連する「政府機関の施策例」Plan(準備)/予防・抑止Check(確認)・Act(是正)/確認・課題抽出Do(実働)/検知・回復重要インフラ事業者等の対策例政府機関等の施策例内規の策定/見直し(情報セキュリティポリシー等)BCP・コンティンジェンシープラン等の策定/見直し情報の取扱いについての規定化予算・体制の確保人材育成・配置・ノウハウの蓄積外部委託における対策情報セキュリティ対策に係るロードマップの作成/見直し情報セキュリティ対策計画の作

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