ip nat outside source static コマンドを使用した 設定例
目次
はじめに 前提条件 要件
使用するコンポーネント 設定
ネットワーク図 設定
確認
トラブルシューティング 要約
関連情報
はじめに
このドキュメントには、ip nat outside source static コマンドを使用した設定例が記載されていま す。また、NAT プロセスにおいて IP パケットがどのように処理されるかについても簡単に説明 しています。 例として、このドキュメントで示されているネットワーク トポロジを取り上げます
。
前提条件
要件
この設定を- NAT 試みる前にこれらの必要条件を満たしていることを確認して下さい: ローカルお よびグローバルの定義』を参照してください。
詳細については、このドキュメントの「関連情報」のセクションを参照してください。
使用するコンポーネント
このドキュメントの情報は、Cisco IOS(R) ソフトウェア リリース 12.2(27) が稼働する Cisco 2500 シリーズ ルータに基づくものです。
本書の情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されたものです。 このドキュメン トで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。 稼働中 のネットワークで作業を行う場合、コマンドの影響について十分に理解したうえで作業してくだ さい。
設定
このセクションでは、このドキュメントで説明する機能を設定するために必要な情報について記 載しています。
注: この資料が使用するコマンドのその他の情報を見つけるのに Command Lookup Tool (登録ユ ーザのみ)を使用して下さい。
ネットワーク図
このドキュメントでは、次のネットワーク構成を使用しています。
ルータ 2514W の Loopback1 インターフェイスからルータ 2501E の Loopback0 インターフェイ スに PING を発行した際に発生する状況を次に示します。
ルータ 2514X の外部インターフェイス(S1)で、この PING パケットの Source Address(SA;
発信元アドレス)が 172.16.89.32 に、Destination Address(DA; 宛先アドレス)が 171.68.1.1 に 設定されています。 NAT により、SA が(ルータ 2514X で設定された ip nat outside source static コマンドに従って)外部ローカル アドレス 171.68.16.5 に変換されます。 ルータ 2514x は
、次にルーティング テーブルをチェックして 171.68.1.1 の経路を探します。 経路が存在しない 場合、ルータ 2514x はパケットを廃棄します。 この例の場合、ルータ 2514X には 171.68.1.0 へ のスタティック ルートを経由する 171.68.1.1 へのルートがあるので、 パケットは宛先に転送さ れます。 ルータ 2501E では、着信インターフェイス(E0)で、このパケットの SA が
171.68.16.5 に、DA が 171.68.1.1 に設定されていることが確認されます。 そして応答するため に、Internet Control Message Protocol(ICMP; インターネット制御メッセージ プロトコル)エコ ー応答を 171.68.16.5 に送信します。 ルートがない場合はパケットを廃棄します。 この例では
(デフォルト)ルートがあります。 したがって、ルータ 2514X に応答パケットが送信されます
。このパケットの SA は 171.68.1.1 に、DA は 171.68.16.5 に設定されます。 ルータ 2514x はパ ケットを受信して、171.68.16.5 アドレスへの経路をチェックします。 経路がない場合、ICMP 到達不能応答で応答します。 この例では、171.68.16.5 へのルートは存在します(スタティック ルートを使用)。 したがって、このパケットは元の 172.16.89.32 アドレスに変換されて、外部 インターフェイス(S1)に転送されます。
設定
このドキュメントでは、次の設定を使用します。
ルータ 2514w
●
ルータ 2514x
●
ルータ 2501e
●
ルータ 2514w
hostname 2514W
!
!--- Output suppressed. interface Loopback1 ip address 172.16.89.32 255.255.255.0 ! interface Ethernet1 no ip address no ip mroute-cache ! interface Serial0 ip address 172.16.191.254 255.255.255.252 no ip mroute- cache ! !--- Output suppressed. ip classless ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 172.16.191.253 !--- Default route to forward packets to 2514X. ! !--- Output suppressed.
ルータ 2514x
hostname 2514X
!
!--- Output suppressed. ip nat outside source static 172.16.89.32 171.68.16.5 !--- Outside local address. !
!--- Output suppressed. interface Ethernet1 ip address 171.68.192.202 255.255.255.0 ip nat inside !--- Defines Ethernet 1 as a NAT inside interface. no ip mroute-cache no ip route-cache ! interface Serial1 ip address 172.16.191.253 255.255.255.252 no ip route-cache ip nat outside !--- Defines Serial 1 as a NAT outside interface. clockrate 2000000 ! !--- Output suppressed. ip classless ip route 171.68.1.0
255.255.255.0 171.68.192.201 ip route 171.68.16.0 255.255.255.0 172.16.191.254 !--- Static routes for reaching the loopback interfaces !--- on 2514E and 2514W. ! !--- Output suppressed.
ルータ 2501e
hostname rp-2501E
!
!--- Output suppressed. interface Loopback0 ip address 171.68.1.1 255.255.255.0 ! interface Ethernet0 ip address 171.68.192.201 255.255.255.0 ! !--- Output suppressed. ip classless ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 171.68.192.202 !--- Default route to forward packets to 2514X. ! !--- Output suppressed.
確認
ここでは、設定が正常に動作していることを確認します。
Cisco CLI アナライザ(登録ユーザのみ) (OIT)はある種のshowコマンドをサポートします。
show コマンド出力の分析を表示するには、Cisco CLI アナライザを使用します。
変換エントリを確認するには、次の出力に示すように show ip nat translations コマンドを使用し ます。
2514X#show ip nat translations
Pro Inside global Inside local Outside local Outside global --- --- --- 171.68.16.5 172.16.89.32 2514X#
トラブルシューティング
この例では、NAT プロセスを説明するために、NAT 変換デバッグと IP パケット デバッグを使用 しています。
注: debug コマンドは大量の出力を生成するので、システムの他の機能に影響を与えないように
、IP ネットワークのトラフィック量が少ない時間帯にのみ実行してください。
注: debug コマンドを使用する前に、『debug コマンドの重要な情報』を参照してください。
この出力は、ルータ 2514W の loopback1 インターフェイスのアドレス(172.16.89.32)からル ータ 2501E の loopback0 インターフェイスのアドレス(171.68.1.1)に PING を発行し、ルータ 2514X で debug ip packet コマンドと debug ip nat コマンドを同時に実行した場合の結果です。
この出力は、ルータ 2514X の外部インターフェイスに到達した最初のパケットを示しています。
172.16.89.32 の送信元アドレスは 171.68.16.5 に変換されます。 ICMP パケットは Ethernet1 イ ンターフェイス外部の送信先に向けて転送されます。
5d17h: NAT: s=172.16.89.32->171.68.16.5, d=171.68.1.1 [171]
5d17h: IP: tableid=0, s=171.68.16.5 (Serial0), d=171.68.1.1 (Ethernet0), routed via RIB
5d17h: IP: s=171.68.16.5 (Serial0), d=171.68.1.1 (Ethernet0), g=171.68.192.201, len 100, forward
5d17h: ICMP type=8, code=0
この出力では、171.68.1.1 からのリターン パケットの宛先アドレスが 171.68.16.5 から
172.16.89.32 に変換されることが示されています。 その結果 ICMP パケットは シリアル1 インタ ーフェイス外部へ転送されます。
5d17h: IP: tableid=0, s=171.68.1.1 (Ethernet0), d=171.68.16.5 (Serial0), routed via RIB
5d17h: NAT: s=171.68.1.1, d=171.68.16.5->172.16.89.32 [171]
5d17h: IP: s=171.68.1.1 (Ethernet0), d=172.16.89.32 (Serial0), g=172.16.191.254, len 100, forward
5d17h: ICMP type=0, code=0
ICMP パケットの交換は継続されます。 このデバッグ出力の NAT プロセスは、上の出力と同じ です。
5d17h: NAT: s=172.16.89.32->171.68.16.5, d=171.68.1.1 [172]
5d17h: IP: tableid=0, s=171.68.16.5 (Serial0), d=171.68.1.1 (Ethernet0), routed via RIB
5d17h: IP: s=171.68.16.5 (Serial0), d=171.68.1.1 (Ethernet0), g=171.68.192.201, len 100, forward
5d17h: ICMP type=8, code=0
5d17h: IP: tableid=0, s=171.68.1.1 (Ethernet0), d=171.68.16.5 (Serial0), routed via RIB
5d17h: NAT: s=171.68.1.1, d=171.68.16.5->172.16.89.32 [172]
5d17h: IP: s=171.68.1.1 (Ethernet0), d=172.16.89.32 (Serial0), g=172.16.191.254, len 100, forward
5d17h: ICMP type=0, code=0
5d17h: NAT: s=172.16.89.32->171.68.16.5, d=171.68.1.1 [173]
5d17h: IP: tableid=0, s=171.68.16.5 (Serial0), d=171.68.1.1 (Ethernet0), routed via RIB
5d17h: IP: s=171.68.16.5 (Serial0), d=171.68.1.1 (Ethernet0), g=171.68.192.201, len 100, forward
5d17h: ICMP type=8, code=0
5d17h: IP: tableid=0, s=171.68.1.1 (Ethernet0), d=171.68.16.5 (Serial0), routed via RIB
5d17h: NAT: s=171.68.1.1, d=171.68.16.5->172.16.89.32 [173]
5d17h: IP: s=171.68.1.1 (Ethernet0), d=172.16.89.32 (Serial0), g=172.16.191.254, len 100, forward
5d17h: ICMP type=0, code=0
5d17h: NAT: s=172.16.89.32->171.68.16.5, d=171.68.1.1 [174]
5d17h: IP: tableid=0, s=171.68.16.5 (Serial0), d=171.68.1.1 (Ethernet0), routed via RIB
5d17h: IP: s=171.68.16.5 (Serial0), d=171.68.1.1 (Ethernet0), g=171.68.192.201, len 100, forward
5d17h: ICMP type=8, code=0
5d17h: IP: tableid=0, s=171.68.1.1 (Ethernet0), d=171.68.16.5 (Serial0), routed via RIB
5d17h: NAT: s=171.68.1.1, d=171.68.16.5->172.16.89.32 [174]
5d17h: IP: s=171.68.1.1 (Ethernet0), d=172.16.89.32 (Serial0), g=172.16.191.254, len 100, forward
5d17h: ICMP type=0, code=0
5d17h: NAT: s=172.16.89.32->171.68.16.5, d=171.68.1.1 [175]
5d17h: IP: tableid=0, s=171.68.16.5 (Serial0), d=171.68.1.1 (Ethernet0), routed via RIB
5d17h: IP: s=171.68.16.5 (Serial0), d=171.68.1.1 (Ethernet0), g=171.68.192.201, len 100, forward
5d17h: ICMP type=8, code=0
5d17h: IP: tableid=0, s=171.68.1.1 (Ethernet0), d=171.68.16.5 (Serial0), routed via RIB
5d17h: NAT: s=171.68.1.1, d=171.68.16.5->172.16.89.32 [175]
5d17h: IP: s=171.68.1.1 (Ethernet0), d=172.16.89.32 (Serial0), g=172.16.191.254, len 100, forward
5d17h: ICMP type=0, code=0
要約
パケットが外部から内部に移動する場合は、先に変換が行われてから、ルーティング テーブルで 宛先がチェックされます。 パケットが内部から外部へ移動するとき、まず送信先についてルーテ ィング テーブルをチェックしてから次に変換が行われます。 詳細については、『NAT の処理順 序』を参照してください。
このドキュメントで説明した各コマンドを使用する場合、IP パケットのどの部分が変換されるか に注意することが重要です。 次の表にガイドラインを示します。
コマンド Action ip nat outside
source static
外部から内部へ移動する IP パケッ トの発信元を変換します。
●
内部から外部へ移動する IP パケッ トの宛先を変換します。
●
ip nat inside source static
内部から外部へ移動する IP パケッ トの発信元を変換します。
●
外部から内部へ移動する IP パケッ トの宛先を変換します。
●
これらのガイドラインは、パケットの変換方法が複数あることを示しています。 実際のニーズに 応じて、NAT インターフェイスの定義方法(内部あるいは外部)と、変換前または変換後にはル ーティング テーブルにどのようなルートが含まれるべきかを決定する必要があります。 パケット のどの部分が変換されるかは、パケットの移動方向と NAT の設定によって決定されるということ を常に念頭に置いてください。
関連情報
ip nat outside source list コマンドを使用した設定例
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ネットワーク アドレス変換の設定: スタートアップ ガイド
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NAT に関するサポートページ
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テクニカル サポートとドキュメント – Cisco Systems
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