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データの利活用に関する研究

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Academic year: 2021

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- 229 -

データの利活用に関する研究

研究分担者  森  臨太郎(国立成育医療研究センター) 

研究協力者: 

盛一享徳(国立成育医療研究センター・小児慢性 特定疾病情報室 上級研究員) 

 

A. 研究目的 

小児医療が、急性期から慢性期の疾患と優先順位 が変わる中、各年齢層別の病態に適切に対応する 小児の医療および保健の体制整備が求められてい る。小児医療提供体制へ資するデータの利活用とし て、小児慢性特定疾病データから、年齢別疾病別罹 患率の推移を算出することを目的とする。

B. 研究方法 

平成 25 年度の小児慢性特定疾病のデータを記述 的学的に、大分類ごとに、年齢別の新規・継続登 録数を算出した。同時に、登録数のピークを迎え る年齢ごとに再度分類を試みた。また腎疾患を例 にとって、2006 年から 2013 年にかけて、増加し

ているか、減少しているかなどの検証を行った。 

(倫理面の配慮)

本調査は、研究利用について同意がなされている 小児慢性特定疾病登録データを用いて行われてお り、国立成育医療研究センター倫理審査委員会によ る倫理審査(受付番号:1637)による承認済である。

C. 研究結果 

すべての大分類における年齢別疾病別罹患率をし めす。

研究要旨

小児医療が、急性期から慢性期の疾患と優先順位が変わる中、各年齢層別の病態に適切に対応す る小児の医療および保健の体制整備が求められている。小児医療提供体制へ資するデータの利活 用として、小児慢性特定疾病データから、年齢別疾病別罹患率の推移を算出することを目的とし て、平成 25 年度の小児慢性特定疾病のデータを記述疫学的に、大分類ごとに、年齢別の新規・継 続登録数を算出した。同時に、登録数のピークを迎える年齢ごとに再度分類を試みた。また腎疾患 を例にとって、2006 年から 2013 年にかけて、増加・減少などの検証を行った。年齢別疾病別罹患 率の推移を算出することで、日本における積極的予防を念頭に置いた小児期の健診制度や、発症の 詳細な疫学を基礎とするシステムに資するデータとすることが発見できた。また、さらに詳細な年 次数位を観察することで、制度変更により年次推移によって検証できない疾病や、近年増加あるい は減少傾向にある疾患が観察された。これらの情報は、小児の医療・保健提供体制の整備に資する だけではなく、疾病の病理を明らかにする端緒となる可能性も示唆された。 

平成 29 年度厚生労働行政推進調査事業費(難治性疾患等政策研究事業(難治性疾患政策研究事業)) 

「小児慢性特定疾病対策の推進に寄与する実践的基盤提供にむけた研究」  分担研究報告書

 

(2)

- 230 - 内分泌、糖尿病、成長ホルモン分泌不全に関して、

抽出した。

学齢期にピークが来ることが分かった。

次に、心疾患及び、内分泌性疾患などを除外したも のを示す。

大分類ごとの疾病構造がより明らかになった。

以上により、乳幼児期にピークが来る疾患は、下記の 図のように、慢性呼吸器疾患及び慢性心疾患であっ た。

就学前後にピークが来る疾患は、下記の図のように、

悪性新生物および神経筋疾患であった。

12 歳前後にピークが来る疾患は、内分泌疾患、先天 代謝異常、血液免疫疾患、慢性消化器疾患、成長ホ ルモン分泌不全であった。

15 歳前後にピークが来る疾患は、慢性腎疾患、膠原 病、糖尿病、血液免疫疾患であった。

次に、小児慢性特定疾病制度の慢性腎疾患上位40 疾病について、1997年から2013 年までの年次推移 を観察した。

さらに検討を加えるため、上位10疾病に限定して観 察した。

(3)

- 231 - 制度変更により、2004年までのデータと2005年以降 のデータでは比較ができないことが分かった。そこで、

2006年から2013年に限って、データを抽出し、増減 がある疾病を抽出した。

近年、発症の頻度(登録数)が増減している疾病が 整理できた。

D. 考察 

年齢別疾病別罹患率の推移を算出することで、日 本における積極的予防を念頭に置いた小児期の健 診制度や、発症の詳細な疫学を基礎とするシステム に資するデータとすることが発見できた。また、さらに 詳細な年次数位を観察することで、制度変更により 年次推移によって検証できない疾病や、近年増加あ るいは減少傾向にある疾患が観察された。これらの 情報は、小児の医療・保健提供体制の整備に資する だけではなく、疾病の病理を明らかにする端緒となる 可能性も示唆された。

E. 結論 

小児慢性特定疾病データから、年齢別疾病別罹患 率の推移や疾病ごとの年次推移を算出することは、

医療や健康増進制度の構築や整備、ならびに、新た な疾病の解明につながる可能性が示唆された。

F. 研究発表 

1. 論文発表

なし

2. 学会発表

なし

G. 知的財産権の出願・登録状況(予定を含 む。) 

1. 特許情報/実用新案登録/その他 なし/なし/なし

(4)

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