フランス 旅の手引き
FRANCE
FRANCE
フランスは多様性に富んだ国です。山も海も、森も畑も、そして町 や村も、ヨーロッパの各地方が持つ特徴をその国の中にモザイクのよ うに組み合わせて持っています。そしてその上に、長い歴史と伝統か ら生まれる数多くの民俗行事や祭り、あるいは世界をリードする芸術 活動や科学技術などがあります。 フランスはまとまりのある、ほぼ六角形をした国で、ドゥース・フ ランス Douce France(優しい国フランス)という言葉があるよう に気候・風土は全体に穏やか、生活も観光も、とても快適なところで す。北東部をフランドル平原やライン川でベルギーとドイツに、東部 をジュラ山地でスイスに、アルプスでイタリアに、南部をピレネー山 脈でスペインに接し、さらに、北部が北海、西部が大西洋、南東部が 地中海にのぞむという恵まれた地形です。 フランスの面積はおよそ55万1695平方㌔(日本の約1.5倍)、人 口は約6300万です。コルシカ(フランス語ではラ・コルス La Corse)を含む本土は、96の県にわかれています。その県にはそれ ぞれ番号がついていて、郵便物に書かれる5ケタの数字のはじめが県 番号です(例、75001は75がパリ、001は1区)。これらの県は、 2∼7県が集まって地方行政圏 R´egion を構成し、ブルターニュ地方、 ローヌ・アルプ地方など現在は22の地方区分になっています。 北緯42度から52度付近にまでひろがるフランスは、日本よりず っと北に位置していますが、地中海とメキシコ海流の影響で気候は概 して温和、春分から秋分までは、日も長く、さらに夏時間の採用もあ って、夜遅くまで明るい日がつづきます。冬は地方によって差はあり ますが、日照時間は短く、夜が長くなります。しかしその分、演劇、 音楽、食事などのたのしみが充実し、アルプスやピレネーではスケー ルの大きなスキー場がにぎわいます。 パリは世界有数の文化・観光都市ですが、フランスの魅力はパリに だけあるのではありません。それぞれの地方に個性的な顔の町や田園 がひろがっています。そうした地方をめぐりながら、豊かで奥行の深 いフランスの旅をおたのしみください。
フランス
目 次
●フランス __________________________________________________________ 1 ●フランス到着 _____________________________________________________ 2 入国手続き/2 出国手続き/3 ●国内交通 __________________________________________________________ 4 鉄道/4 車の旅/11 レンタサイクル/12 空の 旅/12 ●フランスの宿____________________________________________________ 14 ●フランスでの食事 _______________________________________________ 18 ●地方の名物料理 _________________________________________________ 23 ●免税のための基礎知識 __________________________________________ 31 ●テーマ別 フランスの旅 _________________________________________ 33 *タイム・スリップ先史時代への旅/33 カルナック/レ・ゼジー・ド・タヤック *ローマ遺跡をめぐる/34 アルル/ニーム/オランジュ/ポン・デュ・ガール/ ヴェゾン・ラ・ロメーヌ *城塞都市を訪ねる旅_____________________________________________ 35 エーグ・モルト/カルカソンヌ/サン・マロ *ロマネスクの教会をめぐる/36 オーヴェルニュ地方/ブルゴーニュ地方/プロヴァン ス地方/その他の宗教建築 *ゴシックのカテドラル(大聖堂)をめぐる/39 ボーヴェ/シャルトル/ランス/ルーアン/ストラス ブール *美しい自然、海と山/41 北フランスの海岸/南フ ランスの海岸/アルプス/ピレネー/中央山地 *芸術家ゆかりの土地・歴史上 の人物にゆかりの土地/44 ●主な祭りと行事 _________ 46 ●フランス生活情報 _______ 48 *役に立つフランス語_____ 54 *覚えておくと便利な住所__ 55 ●アウトドアの楽しみ_____ 56 *フランスの地方名と主要都市 /25 ブルゴーニュ地方での葡萄収穫風景 モン・サン・ミッシェル*その他 衣服と身の回り品は、旅行者自身が使うためのもので、出国時に持 ち帰るのであれば、通常の必要量を越えていない限り無税で持ち込め ます。 <鉄道でフランス国内へ> 日本から空路でパリに着き、鉄道でフランス国内の他の都市へ行く 場合は、いったんパリ市内に入り、目的地により、パリにある六つの 鉄道駅のいずれかを利用します。シャルル・ド・ゴール空港到着の場 合は、TGV の駅が空港にあり、国内主要都市と連絡しています。 <空路でフランス国内へ> 国内線はシャルル・ド・ゴール空港発着もありますが、多くはオル リー空港に発着しています。ド・ゴール空港からオルリー空港へは、 エールフランスのバスで1時間ほどかかります。 ●出国手続き フランス国内で購入した品物は、値段の大小にかかわらず持ち出す ことができます。アルコール類やたばこなど免税品を購入するときは、 日本の税関の免税規定を確認してください。 フランスからのユーロの持ち出しは10,000ユーロまで。 ●入国手続き フランスへはパスポートがあれば入国できます。パスポートの有効 期限は、滞在日数+3ヵ月必要です。入国カードは廃止されました。 滞在が3ヵ月以内ならばビザは不要です(3ヵ月を越える滞在でビザ が必要な場合は、日本のフランス領事館にお尋ねください)。 入国審査が済んだら荷物を受け取り、税関へ。免税範囲を越える持 ち込みがなければそのまま通過、免税範囲を越えて持ち込む場合は所 定の税金を払います。 日本から無税で持ち込めるのは以下のとおり(1人につき) *たばこ(17歳以上) 紙巻きたばこ(cigarettes)200本、または葉巻(cigares)50本、 または小型葉巻(cigarillos)100本、または刻みたばこ 250g *酒類(17歳以上) ワイン4㍑、ビール16㍑、および22度を越すアルコール飲料1㍑ (22度以下の場合は2㍑) *通貨 一万ユーロ(10,000ユーロ)以上、もしくはそれに相当する外 貨、小切手、トラベラーズチェック、債権証書などを持ち込み、ある いは持ち出しする場合は申告をする必要があります。 http://www.douane.gouv.fr/data/file/3795.pdf(日本語あり) http://www.douane.gouv.fr/page.asp?id=79 *薬 滞在中使用する分量 *犬と猫 日本の獣医師による仏文または英文の、署名と発行日を記した、以 下の証明書が必要です。 ・健康証明書(EU諸国指定の用紙使用のこと)/現時点で健康である ことの証明。また、出発日からさかのぼって10日以内に発行された もの。 ・狂犬病の予防接種証明書/フランスに入国する時点で、有効期間 (接種後1ヵ月以上1年未満)内である時期に接種していなければな らない。健康証明書内への書き込みだけでも可。 またフランスでは、動物の固体標識(身体の一部に固有の識別番号 を記すこと)の設置が義務づけられています。マイクロチップを注射 で埋め込む方法と耳にタトゥ(刺青)をする方法がありますが、後者 は日本ではまだ一般化されておりません。 詳しくはフランス大使館のホームページをご覧ください。 www.ambafrance-jp.org
フランス到着
パリ・リヨン駅のTGVホーム。上は寝台車の前でEUROSTAR(ユーロスター):94年11月14日に運転開始。黄色と ブルーの車体の新幹線で、パリとロンドンを最短2時間35分で結 びます。ユーロトンネル内は時速160㎞、フランス国内は時速 300㎞で走行。実際にはパリとロンドン間は時差が1時間あるの で、パリ→ロンドンは1時間半、ロンドン→パリは3時間半、とな ります。www.eurostar.com THALYS(タリス):96年6月に開通したパリとブラッセルを1時間 25分で結ぶ新幹線。ワインレッドの車体。www.thalys.com その他の列車: フランス国内と国外を結ぶ以下の種類があります。 ※フランス国内 ・テオズ(T´eoz):TGV以外の路線で長距離都市を結ぶ高速列車 ・リュネア(Lun´ea):フランス国内の夜行列車 ・テーウーエー(TER):パリと近郊以外の地方間都市を結ぶ普通 列車 ・トランシリアン(Transilian):パリと近郊を結ぶ普通列車 ・アンテルシテ(Intercit´es):主として3時間以内の中距離都市 結ぶ高速列車 ・コライユ(Corail):主として3時間以上の長距離都市を結ぶ高 速列車 ※高速&国際列車 ・アルテジア(Artesia):パリとイタリア方面を結ぶ高速列車 ・リリア(Lyria):パリとスイス方面を結ぶ高速列車 ・エリプソス(Elipsos):フランスとスペインを結ぶ高速列車 フランスは鉄道先進国のひとつで、鉄道が大変発達しています。国鉄 はSNCF(Soci´et´e Nationale des Chemins de Fer Franc
´ais) といい、パリを中心に放射線状に通っています。地方間は意外に不便 なこともあり、パリに一度戻った方が早いこともあります。 発車時刻は正確です。ただし、発車を知らせるベルもアナウンスも無 いので注意しましょう。 フランス国鉄ホームページ http://www.voyages-sncf.com 日本語で時刻表を調べたり、パスを購入するには www.raileurope.jp <列車の種類>
TGV(テージェーヴェー):超高速列車(Train `a Grande Vitesse) の略。1981年に最初の路線が開通。最高速度は300㎞(開通当 時は270㎞)。ただし、TGV専用路線ではなく、在来線をそのま ま利用する路線も多いので、その場合はスピードはそれほど出ませ ん。 パリのド・ゴール空港にも乗り入れているので、パリの発着駅に行 かなくても利用できるようになりました。TGV 北線の場合、パリ のノール駅から乗車した場合はリール方面行きですが、ド・ゴール 空港から乗車すればブラッセルまで行くことができます。 全席指定席で予約が必要ですが、最近は予約が無くても乗ることが できる席も若干用意しているようです。
国内交通
鉄道 chemins de fer
駅の案内標識 TGV南東線の車内 TGVの乗車券自動販売機 快適・快速のTGVR´eserv´eの表示があるか空白になっているので、指定なしで乗車し ても座ることができます。 ※3ヶ月前から予約・購入可能 TGV・テオズ・リュネア・テーウーエー・アンテルシテ・タリ ス・コライユ・アルテジア ※4ヶ月前から予約・購入可能 ユーロスター <改札> 日本で見るような改札は普通ありません。ホームの入り口にあるオレ ンジ色の機械で乗車日付印を押すことが義務付けられています(コン ポスタージュ compostage と言われる)。これを怠ると、正規の切 符であっても有効になりません。ユーレイルパスやフランスレイルパ スなど、各種パス類は不要ですが、TGV などの座席指定券も日付印 が必要です。往復チケットを持っている場合は、復路でもコンポスタ ージュが必要です。 改札が無い代わりに車掌の車内検札は必ずあります。このときコンポ スタージュがないと無賃乗車扱いとなり、罰金を取られることもある ので、要注意!! <時刻表> 日本のような形式のものは一般的ではありません。駅に名刺大に折り 畳まれた路線ごとの時刻表が置いてあり、無料で持っていくことがで きますが、これだと路線と路線の繋がりはわかりにくいかもしれませ ん。より詳しい時刻表は駅のインフォメーションで直接尋ねましょう。 また、ホームや駅構内にはその駅発着の時刻が提示してあります。 <夜行を利用するとき> 近年、夜行列車(Lun´ea)は“簡易寝台クシェット”のみという車 両が増えています。近年はTGVなどの本数が増えたため、夜行列車 そのものの本数が激減しています。クシェットのうち1等は4名、2 等は6名が定員で男女一緒です。リクエストベースで、“女性専用ク シェット”の予約が可能です。シーツ、枕、毛布の他、ミネラルウオー <チケットの購入、予約、チケット発売開始日> パリやマルセイユなどからの近距離線は自動販売機で購入できます。 窓口でも購入できますが、近距離と遠距離で別の場合がありますので 注意しましょう。TGVは窓口、又は自動販売機で発車時刻直前まで 購入できます。支払いはカードでも可能です(VISA)。夏・クリスマ スのバカンス時期、春の復活祭時期などで人気観光地に行く路線以外 は、ほとんど予約の必要はありません。ただTGVは予約をしないと 乗車できません(予約料金は乗車運賃に込み。ただし、パス利用者は 予約料金を支払う)。なお、予約が必要でない列車の席は「Non パリとロンドンを結ぶユーロスター ユーロスターはヨーロッパを代表する高速列車 TGV SUD-EST(南 東線) リ ヨ ン 駅 / ド ・ ゴール空港 リヨン、グルノーブル、マ ルセイユ、ニース、ジュネ ーブ 最初に開通した路線 で、青の車体が目印 TGV ATLANTI-QUE(アトランテ ィック線) モンパルナス駅 /ド・ゴール空港 レンヌ、トゥール、ボルド ー、トゥールーズ TGV NORD EU-ROPE(北線) ノール駅 ド・ゴール空港 リール ブラッセル TGV(東線) 東駅 ランス、ストラスブール、 ミュルーズ、コルマール EUROSTAR(ユー ロスター) ノール駅 ロンドン TGV MEDITER-RANEE(地中海線) リヨン駅 マルセイユ、ニース THALYS(タリス) ノール駅 ブラッセル、アントワープ、 アムステルダム、ブリュー ジュ、ケルン パリの発着駅 方 面
より使用できないこともあります。 <料金体系> 乗車券は距離によって算出され、特急券などはありません。ただし、 座席を予約する場合は、別途予約料金が加算されます。 3歳以下は無料(座席は使用不可)、4歳から11歳は大人の半額です。 <パス> 必ず日本で購入します。 ※ユーレイル・グローバルパス:西ヨーロッパ各国の国鉄に自由に乗 ることができ、年齢や旅行形態によって各種用意されています。 ※ユーレイル・セレクトパス:購入時に使用する国、及び期間を指定 します。3∼5カ国で乗り放題になります。 ※フランス・レイルパス:フランス国鉄が運営する鉄道とバスが乗り 放題。TGV利用の場合は予約料金を追加すれば利用できます。19 時以降出発の夜行は翌日扱いになります。使用開始から1ヶ月以内 の任意の指定日数(3∼9日間)に有効で、日にちをおいても飛び 飛びでも利用可能です。 ※セーバーパス:二人以上のグループで、全員同じ行程、同じ列車を 利用する場合にお得です。 詳細はレイルヨーロッパのサイト(www.raileurope.jp)をご覧くだ さい。 <割引切符> フランスには学生割引はありませんが、日本には無いさまざまな割引 切符が発行されています。有料のものと自動的に割引が受けられるも のがあります。有料のものは有効期限が1年あり、フランスに在住し ていないと元が取りにくいでしょう。また、これらを利用するには、 以下のフランスの料金システムを理解しなければなりません。 ①TGV は、正規料金、割引料金が2種類あることがある。これは、 TGV の出発する時間・曜日によって、いずれかになる。路線・等 級によっては1種類しかない場合もある。 ター、旅行キット(耳栓、ティッシュペーパー、ウエットティッシュ、 ゴミ袋)が備え付けられています。また、“お座敷列車”のように大 きくリクライニングすることができる座席(Si`ege inclinable)を備 えた車両もあり、クシェットよりさらに安い価格設定となっています。 <子ども連れ> 4歳未満は無料ですが、座席は使用できません。列車の種類によって 子供料金システムが異なります。 ■TGV、テオズ、リュネア、アンテルシテ 4歳未満でも、「バンバン(Bambin)システム」を利用すれば、 夜行列車を除き1・2等とも一席座席を占めることができます。料 金は8.80ユーロ(予約料込み)。4歳から11歳の子供は大人料金 の半額です。 ■テーウーエー 4歳から11歳の子供は4人まで、時期によって25%の割引が受け られます。 ■タリス 4歳未満でも、子供料金を払えば一席座席を占めることができます。 4歳から11歳の子供は大人料金の半額です。 ■アルテジア(イタリア方面)・ユーロスター(イギリス方面)・エ リプソス(スペイン方面) 4歳未満でも4歳以上の子供料金を払えば一席座席を占めることが できます。4歳から11歳の子供は大人料金の半額です。 <駅のコインロッカー> エックス線で危険物のチェックを受けた荷物のみ、コインロッカーに 預けることができます。飛行機に乗るときと同じとお考えください。 パリ市内では、北駅、東駅、リヨン駅、オステルリッツ駅、モンパル ナス駅にロッカーがあります。サイズは大・中・小とあり、大ならス ーツ・ケースも入れられます。料金は4ユーロ∼9.5ユーロで、駅に より最大72時間預けることができます。小銭をご用意ください。延 長が可能かどうかは、その都度ご確認ください。また安全上の理由に ワインレッドの車体が印象的なタリス TGV南東線でストラスブールまでわずか2時間20分
フランスは左ハンドル、右側通行です。また、フランスの町は信号の 無い円形ロータリーが多いので注意しましょう。 原則として右から来る車に優先権があります。 シートベルトは常に着用(後部座席も)。子ども連れの場合、チャイ ルドシートも義務です。クラクションは緊急非常時のみ。 スピード制限は市内50㎞、主要道路80㎞、高速道路130㎞(雨天 時110㎞) 高速道路は有料です。 市内では渋滞時でもバス・レーンは走行できません。 <レンタカー> 空港や主要国鉄駅で借りられます。ただし、フランスはマニュアル車 が主流で、オートマティック車はほとんどありません。オートマティ ック車を利用したい人は前もって日本から予約しておいたほうが無難 でしょう。同じ会社の営業所があれば乗り捨ても可能です(割高にな ります)。観光地や町中で駐車するときは、車内に貴重品を残したま まにしないようにしましょう。必ずトランクなど外から見えないとこ ろに。また、夜ホテルに宿泊する際は、トランクの中のものも全て部 屋に持ち込んだ方がいいでしょう。また、借りるときは必ずクレジッ トカードが必要です。旅行小切手や現金決済だと保証金を要求されま す。料金に対人、盗難保険が組みになっているか確認しましょう。 エイビス:http://www.avis-japan.com ハーツ:http://www.hertz.fr http://japan.hertz.com Europcar:http://www.europcar-jp.net バジェット:http://www.budgetrentacar.jp 〈鉄道関係用語集〉 切符 billet(ビエ)、ticket(ティケ) 予約 r´eservation(レゼルヴァシオン)
片道/往復 aller-simple(アレ・サンプル)/ aller et retour (ア・レ・エ・ルトゥール)
日付刻印期 composteur(コンポストゥール)
窓口 guichet(ギシェ)
入り口/出口 entr´ee(アントレー)/ sortie(ソルティー)
行き先 direction(ディレクション)
1等/2等 premie`re classe(プルミエール・クラス)/
deuxie`me classe(ドゥージエーム・クラス) 喫煙席/禁煙席 fumeur/non fumeur(フュムール/ノン・フュムール) 乗り換え correspondance(コレスポンダンス) ②TGV 以外の全ての列車は、1等2等共、出発する曜日、時間によ って「予約の集中する時期」と「予約が取りやすい時期」に分けら れている。自分の利用する列車がどちらの時期に出発する列車なの かを確認しないと割引率が異なってくるか、割引が適応されない場 合もある。 ③割引適応の座席には枠があり、売り切れた場合は正規料金を払う。 有料カード 条件により、最大50%の割引を受けることができます。そのために は有料のカードを購入します。 ※ユース・カード(Carte 12-25):12歳∼25歳が対象 ※エスカパード・カード(Carte Escapade):26歳∼59歳が対象 ※シニア・カード(Carte Senior):60歳以上が対象 ※アンファン・カード+(Carte Enfant+):12歳未満の子供をつれ た大人対象のカード 無料割引 年間料金を払わなくても、一部列車について割引を受けられるシステ ムは、以下の種類があります。条件により25%程度の割引を受ける ことができます。 ※デクヴェルト12−25(D´ecouverte12−25):12歳∼25歳が 対象 ※デクヴェルト・シニア(D´ecouverte Senior):60歳以上が対象 ※プレムス(Prem's):出発90日前∼14日前までに購入する早割料 金。閑散期・時間に設定が多く、変更・払い戻し不可 ※ロワジール(Loisir):出発90日前から出発直前まで購入でき、前 日までなら無料で変更・払い戻し可能。出発当日の変更・払い戻し (列車出発前)は手数料として10ユーロの手数料が必要 ※ロワジール・ウイークエンド(Loisir Week-end):土・日を含む 中近距離の往復割引 ※往復割引:最低200km以上の距離を往復し、かつ滞在が土曜の夜 から日曜を含む 子供連れの旅も楽しい
車の旅
フランスの道路交通標識 <長距離バス> 以下の会社が長距離バスを運営、フランス全土90カ所からヨーロッ パ各地とモロッコへバスで移動することができます。 ユーロライン社Eurolines パリ市内に2ヶ所あります。
①75, bis Boulevard de Clichy 75009 Paris ②55, rue Saint Jacques 75005 Paris 10 892 89 90 91(フランス国内から) +33(0)1 49 72 51 54(フランス国外から) http://www.eurolines.fr <タクシー> 地方旅行ではタクシーの積極的な利用もおすすめです。有名観光地な のに交通が不便なところは意外に数が多いものです。タクシーの数も 日本と比較すると少ないので注意しましょう。目的地で待っていても らうことや、時間を決めて迎えに来てもらうこともできます。運賃も 日本に比べれば安めで、地方では運転手さんも親切。利用する前に大 まかな運賃は聞いておきましょう。行き先は紙に書いて渡すのが無難 です。 フランスの主な都市には空港があり、エールフランスが乗り入れてい ます。パリと1時間前後で結ばれています。
空の旅
●四ツ星 一ツ星∼三ツ星の基準のほかにさらに次の条件を満たして いること。 90%の部屋にバスまたはシャワーがあること/90%の部屋に専 用トイレがあること/2階建以上の場合エレベーターがあること/レ ストランがあること、その他。 ●五ツ星 一ツ星∼四ツ星の基準に加えて次の条件を満たすこと。 全室がバスつき/サロンにつくりかえられる寝室1∼2室を有する スイートルームがあること、その他。 ●パラス(PALACE):2010年11月創設されたフランスのホテル で最高級の格付け。すでに5ツ星を獲得しているほか、設備、サービ ス、営業年数など客観的基準について複数の審査が行われる。 以上でおわかりのように、星の差はホテルの規模と設備の違いです。ま た、同じ等級でもホテルによって差があり、パリと地方とでも違いがあり ます。荷物を運ぶポーターやドアマンがいるのは四ツ星以上で、三ツ星以 下では鍵を預かりスーツケースは自分で部屋へ持って行くのがふつうです。 なお、いままでの説明にでてきたフランス政府認定の二ツ星、三ツ 星とミシュラン・ガイドがレストランにつける星の数とはなんの関係 もありません。 *ホテルの探し方 1)情報収集 a. 市販のガイドブックで選ぶ。 b. フランス全土のホテルリストを網羅したホームページで検索 http://www.hotel-france.com 2)予約方法 a. 旅行会社に手配を依頼する。この場合、三ツ星以上になります。 b. いくつかのホテル・チェーンは日本に予約事務所があります。 c. 自分で、直接ホテルに電話、ファックス、メールで連絡をとる。宛 名をホテルのディレクターM.le Directeur、または予約係Service de R´eservationにして、宿泊希望日、人数、姓名、到着予定時刻、 こちらの fax ナンバー、支払い方法(旅行小切手、現金、カードの 別。カードの場合は、カード名と番号、有効期限を明示)を伝える faxやメールが便利です。二ツ星以上ならほとんど英語で大丈夫で す。返事をよこさないホテルもありますので、再確認してかならず 承諾の返事をもらい、その返事を持参しましょう。 d. 空港のホテル・インフォメーションや現地の観光案内所(office de Tourisme/Syndicat d'lnitiative/Accueil France と場所に よって表現が違います)に相談する。予算と希望地区を言えば手 配してくれます(手数料が若干かかります)。 e. ホテルに直接入って行って申し込むのも大丈夫。部屋を見せても らい、気に入らなかったら止めても問題ありません。 *予約と利用上の注意 a. フランス到着の夜のホテルの予約は、日本でしておきましょう。 b. 予約があって到着時刻を告げていない場合、夜8時頃までに到着 しないと予約が取り消されることがありますから、遅くなるとき は電話連絡をとりましょう。観光案内所などで紹介してもらうと 旅行者がふつうに利用するホテル(フランス語の発音はオテル)は、 規模や設備によって政府による格付けがおこなわれています。その等 級は星の数で表示され、一ツ星から五ツ星まで5階級にわかれていま す。星の数が増えるほど高級ですが、といって、一ツ星なら程度が悪 いかというと、そういうものでもなく、後でご説明するようにこの等 級は規模の目安と考えてください。この等級は、入口にかならず表示 されています。 *ホテルの等級 ホテルでは、フロントの目につく場所に部屋の料金を、また部屋の 中にはその部屋の料金を掲示することが義務づけられています。等級 条件の概略は次のとおりです。 ●一ツ星 最低7室あること/湯と水が出ること(全室の25%の部 屋に独立した洗面設備があること)/30人に一つのシャワーつき共同 バスルームがあること/トイレのない部屋10室に一つの共同トイレ (ワンフロアに最低1ヵ所)があること、その他。 ●二ツ星 一ツ星の基準にプラスの次の条件を満たすこと。 全室の40%がバスまたはシャワーつきであること/シャワーのな い部屋の宿泊客20人に1ヵ所の共同バスまたはシャワーがあるこ と/各フロアに電話ボックスが一つあること/4階建以上の場合、エ レベーターがあること/従業員が外国語をひとつ話せること/客室内 での朝食が可能なこと、その他。 ●三ツ星 部屋数が10以上あることと、一ツ星、二ツ星の基準のほ かにプラス次の条件を満たすこと。 全室に専用の洗面設備があること/70%の部屋がバスまたはトイ レつきであること/50%の部屋に専用トイレがあること/全室に電 話があること/3階建以上の場合、エレベーターがあること/従業員 がフランス語以外の言葉を二つ話せること、その他。
フランスの宿
ホテル ho
^tel
フランス・ジット協会加盟の民宿標識 Hマークに星の数がホテルの等級ているようです。 *コンドミニアム・タイプ
レジデンス R´esidence といい、長期滞在に便利。
フランス・レジデンス協会 Syndicat National des R´esidences de Tourisme http://snrt.fr/ *貸別荘 ジット・リュラル g i^te rural といって、1週間単位(土・日曜だけの 場合もある)で借りる農家の別棟のような貸別荘があります。自炊設 備やシャワー、風呂もついています。各地の観光案内所で紹介しても らうほか、次のところに紹介してください。
フランス・ジット協会 Gi^tes de France 101 49 70 75 75
http://www.gites-de-france.com *ペンション/民宿
シャンブル・ドート chambre d'ho^te といいます。中世の館や城、
大きな農家や民家の一室を借りるもので、朝食付きが基本です。連絡 先は上記ジット協会です。 その他、家庭的なおもてなしをモットーに1949年に設立され、 フランス以外もヨーロッパ6カ国(イタリア・ドイツ・リュクセンブ ルグ・ベルギー・スペイン・オランダ)に展開するロジホテルズとい うチェーンがあります。 ロジホテルズ Logishotels http://www.logishotels.com 133(0)1 45 84 83 84 そのほか各地の観光局でも相談に応じてくれます。民宿の多くは地 方の市町村、それも田園地帯にあり、自動車利用の人におすすめ。 *ユースホステル Auberge de Jeunesse 及び B&B
フランス各地にあります。所在地、連絡先その他の詳細は、下記へ。
●日本ユースホステル協会 東京都千代田区三崎町3-1-16 神田ア
メレックスビル 1(03)3288-1417 http://www.jyh.or.jp ●B&B フランス http://www.bedbreakfast.com
●Meeting the French http://www.meetingthefrench.com このほかに料金も食事も安いユース・センターがあります。 ●FUAJ http://www.fuaj.org
●Ethic Etapes http://www.ethic-etapes.fr
●Centre International de Se´jour de Paris http://www.cisp.fr *シャトー・ホテル Cha^teau-Ho^tel
旧貴族の館や古城を改造したものや、広い庭や森にかこまれた優雅なもの、 自動車利用で行かれる人に特におすすめします。日本からも予約ができます。 ●ルレ・エ・シャトー Relais & Cha^teaux
予約事務所:1(03)5472-6789 http://www.relaischateaux.com
●シャトー&ホテル・コレクション
予約事務所:1(03)5413-7045 http://www.chateauxhotels.jp ●グランド・ゼタップ・フランセーズ Grandes Etapes Franc,aises http://www.grandes-etapes-francaises.com き、到着予定時刻をきかれるのはそのためです。 c. 早朝出発の場合は、前の晩に精算をすませておきましょう。 d. 三ツ星クラス以下のホテルでは、エレベーター ascenseur(ア サンスール)を出たら廊下が真暗、ということがあります。あわ てないで周囲を見れば、ホタルの光のようなスイッチが壁にあり ますからそれを押せば電気がつきます。ミニュトリ minuterie と いう装置で、一定時間たつと自動的に電気は消えます。 e. 深夜に帰った時は、表玄関が開かないことがあります。部屋の鍵 であける方式のホテル(チェックインの時その旨説明してくれま す)と、壁ぎわのボタンを押すと当直かガードマンが出てきて開 けてくれるホテルとがあります。 *料金体系 部屋代は部屋単位で決まり、例えばツインで1泊120 という場 合は、ひとり60 となります。ふたり部屋をひとりで使用する場合 は若干安めとなります。 また、フランスでは朝食料金は宿泊料金に含まれていないのが原則 ですが、朝食・夕食付きや、3食付きで表紙されている場合もあります。 ホテルでの食事 ●朝食 原則としてコンチネンタル・スタイルです。コーヒー、紅茶など 飲み物にパン、が基本。地方などにはバイキング式のホテルなどもあり、 玉子やハムが用意されていることもありますが、一般的ではありません。 ●夕食 朝食用の食堂しかないことが多いです。ホテルにレストラン が併設されていれば、市内のレストランが休みがちの日曜・祭日など も開いていますので便利です。 *プチ・ホテル 日本でよく使われる言葉ですが、実際にはこのような名称のクラスの ホテルはありません。こぢんまりとしてしゃれたホテルのことをいっ ホテル関係フランス語 受付(フロント) r´eception(レセプシオン) 鍵 cl´e(クレ) 食堂 salle `a manger(サル・ア・マンジェ) シングル chambre `a un lit(シャンブル・ア・アン・リ) ツイン ∼ `a 2 lits( ∼ ア・ドゥー・リ) ダブル ∼ `a un grand lit( ∼ ア・アン・グラン・リ) 風呂付き ∼ avec bain(アヴェック・バン) シャワー付き ∼ avec douche(アヴェック・ドゥーシュ) 水 eau froide(オー・フロワッド) お湯 eau chaude(オー・ショード)
朝食付き petit d´ejeuner compris(プティ・デジュネ・コンプリ) 朝食・夕食付き demi-pension(ドゥミ・パンシオン)
3食付き pension comple`te(パンシオン・コンプレート) 勘定をしてください la note, s.v.p.(ラ・ノート、スィル・ヴ・プレ)
アヴェ ヴー ユンヌ シャンブル ディスポニーブル
空室ありますか? Avez-vous une chambre disponible ?
プーリエ ブー ム
明日7時にモーニングコールをお願いします。Pourriez-vous me
レヴェイエ ア セットゥール ドゥマン マタン
r´eveiller `a 7 heures demain matin?
プーリエ ブー アプレ アン タクシ
タクシーを呼んでください。Pourriez-vous appeler un taxi ?
が出ていること。それによって、料理と値段がわかりますから、食べ たいものを見つけることができます。フランス人もよくじっとメニュ ーをにらんでいます。なお、日本でいうメニュー(品書き)はラ・カ ルト la carte といい、フランス語で menu(発音はムニュ)とはコ ースになった定食のことです。 *利用上の注意 ●食事時間 地方や季節によって違いがありますが、昼食がだいたい12時∼2時、 夕食は8時∼11時がふつうです。昼は2時を過ぎるとレストランは 店を閉めてしまいます。 ●種類 レストランは昼、夜の食事時間帯しか開いていませんが、サンドイッ チやクロック・ムッシュー、オムレツなどの軽食は、カフェやブラッ スリーで時間に関係なくとることができます。 カフェもブラッスリーも、カウンターcomptoire(コントワール) で立って飲むのと椅子にすわって飲むのとでは料金が違います。 ●利用法 食べ歩きガイドブックに登場するような高級レストランは予約が必要 ですが、ふつうのレストランは予約なしで大丈夫。しかし、レストラ ンでは勝手に席につくことはできません。入口でこちらの人数をいう と適当な席に案内してくれます。 道路にはみ出してテーブルが並んでいるのは、なかなか絵になる風 景ですが、カフェやブラッスリーでもウェイターにことわるか、合図 をしてから席につくほうがよいでしょう。 ●服装 レストランの格によって決まります。三ツ星クラスならスーツ・ネク タイが当然ですが、ブラッスリーなら有名店でもそれほど窮屈ではあ りません。女性同伴の場合は、家族であっても、入口から入るのも席 につくのも女性優先です。そのほか、大きな話し声や笑い声もルール 違反、周囲に迷惑にならぬように。公共の場での喫煙は法律で禁止さ れ、レストランでは喫煙者席を別にしています。 ●注文 ウェイターは前菜、主菜の注文をまず受けます。そして必ず飲みもの
は?(Et comme boisson? エ・コム・ボワッソン?)と聞きま
すから、好みのワインなりミネラル・ウォーターを頼みます。 ●ウェイター 持ちテーブルが決まっていますから、通りかかったウェイターに声を かけても、担当でなければ振りむいてくれません。席に案内されてす わっていれば、そのうち必ず担当のウェイターが来てくれます。なお、 ウェイターをギャルソン garc,on と呼ぶいい方は、現在ではほとんど 使われません。用があって呼びかける時には、ムッシュー Monsieur というのがふつうです。ウェイトレスの場合は(あまりいませんが)、 マドモワゼル Mademoiselle またはマダム Madame です。 *食事 ラ・カルト(品書き)の中から好きなものを選ぶのをア・ラ・カルト 食べることに情熱を燃やし、そこに人生の最大の楽しみをおいてい る人がフランスにはたくさんいます。そしてフランス各地にそれぞれ 特色のある郷土料理があり、ワインがあり、フランスの旅をますます 楽しくしてくれるのです。
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カフェ
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コーヒー(caf´e カフェ)を頼むと濃いエスプレッソが出てきます。 アメリカンなどは一般的ではありません。アイスティーやアイスコー ヒーもありません。夏はオレンジやレモンの生ジュース(orange press´ee オランジュ・プレッセ、citron press´e シトロン・プレッセ)や ミント・ティー(th´e`a la menthe)などいかが。カフェではビールな どアルコール類を頼んだり、時間に関係なくサンドイッチ、オムレツ、 クロック・ムッシューなどの軽食をとったりすることもできます。●
レストラン
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*レストランの種類 レストラン Restaurants は大小、高級から一般までとたくさんあり、 よりどり見どりです。気に入った料理のあるところを探して歩くのも 旅の楽しみの一つです。 フランス料理 Restaurant franc,ais −予約が必要な高級レストラン から気軽に入れる庶民的な店まで数多くあります。 Brasserie(ブラッスリー)−ビヤホールのことですが、日本のとは かなり雰囲気が違い、レストランとカフェの中間的存在。レストラン と違い、だいたいいつでも食事がとれます。 Bistrot(ビストロ)−もとはぶどう酒を売る店のことでした。比較 的気楽なレストランといった感じのところが多いようです。 中国料理店 Restaurant chinois −フランスでは盛んで、少し大き な町ならたいていのところにあります。メニューには、漢字のものが あり、場所によっては日本語のものを用意しています。 日本料理店 Restaurant japonais − パリを除けばあまり多くあり ません。 Cre^perie(クレープリー)−クレープ専門店。クレープとは、そば粉、小 麦粉などと玉子、牛乳をまぜて薄くのばして焼きあげたもの。ブルター ニュ地方の名物です。具の種類も多く、食事としてとることもできます。 Pizzeria(ピッツェリア)−最近とても盛んになっています。手軽に 気楽に利用できます。 Buffet(ビュッフェ)−駅などにある軽食のとれるレストラン。 そのほかにセルフ・サービス Libre-servise の店や、スーパー super-marche´などで好きなものを買ってきて、公園やホテルの部屋で食べ るのもよいでしょう。 どのレストランでも共通しているのは、入口にかならず、メニューフランスでの食事
ーズを食べますが、別にまねをする必要はありません。アイスクリー ムなりコーヒーなり、お好きなものをどうぞ。
●勘定
L'addition(ラディスィオン)といいます。コーヒーが終わって落ち ついたら、L'addition, s'il vous pla i^t(ラディスィオン・スィル・ ヴ・プレ)といえば、計算してくれます。勘定はテーブルで、担当の ウェイターに払います。サービス料は含まれている(service com-pris)のがふつうですが、釣りの小銭はチップ pourboire(プールボ ワール)として残してゆく人が多いようです。 `a la carte といいます。ふつうのレストランでなら、前菜、スープ、 魚、肉と順に正式なコースで頼む必要はありません。特に少食派の多 い日本人の場合、量が多すぎて食べられなくなることがあります。前 菜と主菜一品でさしつかえありません。定食(le menu fixe とか plat du jour と書いてあります)の場合は、前菜、主菜とも何種類か 用意されている中から好みのものを一つずつ選びます。 食べ終わってナイフとフォークをそろえておけば、ウェイターが来 て、termin´e?(テルミネ?)またはfini?(フィニ?)と聞きますか らうなずけば、デザートの注文をとります。フランス人は、食後にチ 食事フランス語 < 朝 食 > L e p e t i t d´e j e u n e r (ル・プティ・デジュネ) オレンジ・ジュース jus d'orange (ジュ・ドランジュ) トマト・ジュース jus de tomate(ジ ュ・ド・トマト) カフェ・オ・レ caf´e au lait ミルク・ティー th´e au lait(テ・オ・ レ) レモン・ティー th´e au citron(テ・ オ・シトロン) パン pain クロワッサン croissant バゲット baguette バター beurre(ブール) ジャム confiture(コンフィテュール) 玉子 uf(ウフ) 半熟玉子 uf `a la coque(ウフ・ ア・ラ・コック) ゆで玉子 uf dur(ウフ・デュール) 目玉焼き uf sur le plat(ウフ・シ ュル・ル・プラ) ハム jambon(ジャンボン) <昼食> le d´ejeuner(ル・デジ ュネ) *サンドイッチ sandwich(サンドイ ッチ) ハム・サンドイッチ sandwich au jambon(サンドイッチ・オ・ジャン ボン) 野 菜 サ ン ド s a n d w i c h a u x crudit´es(サンドイッチ・オ・クリ ュディテ) フランスのサンドイッチはバゲット(棒 パン)を切ってハムなどをはさんだもの、 日本式サンドイッチ(sandwich`a l'an-glaise イギリス風サンドといいます) はほとんどありません。 クロック・ムッシュー croque-mon-sieur チーズやハムをはさんだサン ドイッチ・トースト。 *オムレツ omelette(オムレット) プ レ ー ン ・ オ ム レ ツ o m e l e t t e nature(オムレット・ナチュール) ハム・オムレツ omelette au jam-bon(オムレット・オ・ジャンボン) *サラダ salade(サラード) ミックス・サラダ salade mixte(サ ラード・ミクスト) ニース風サラダ salade nic,oise(サ ラード・ニソワーズ) トマト・サラダ salade de tomate (サラード・ド・トマト) グリーン・サラダ salade verte(サ ラード・ヴェルト) ミックス・サラダやオムレツを頼むと、 たいていパンがついてきますから、昼食 を軽くすませたいときには、ブラッスリ ーやカフェでサンドイッチやサラダにビ ールかジュースで、という方法がありま す。 <料理 la cuisine>
*前菜 les hors-d' uvre(レ・オ
ル・ドゥーブル)/entr´ee(アントレ) オードヴル盛り合わせ hors d' uvre vari´es(オルドゥーヴル・ヴァリエ) rillette(リエット)豚やガチョウの肉 を長時間煮詰めたパテ terrine 野菜や肉・魚のすり身。 *魚 les poissons(レ・ポワッソン) イワシ sardine(サルディーヌ) ニシン hareng(アラン) マグロ thon(トン) さけ saumon(ソーモン) ヒラメ sole(ソール) アンチョビ anchois(アンショワ、ひ しこイワシ) マス truite(トリュイト)
*甲殻類 les crustac´es(レ・クリュ
スタセ) カニ crabe(クラブ) 小エビ crevette(クルヴェット) ザリガニ ´ecrevisse(エクルヴィッス) カキ hu i^tre(ユイートル) ムール貝 moule ハマグリ palourde(パルールド) 伊勢エビ langouste(ラングースト) または homard(オマール) これらのいくつかを盛り合わせた料理が plateau de fruits de mer(プラトー・ ド・フリュイ・ド・メール、海の幸盛り 合わせ)です。 *野菜 les l´egumes(レ・レギューム) 温室栽培は少なくて、ほとんどが太陽の 恵みいっぱいで、日本のよりも大きく、 味も香りも濃厚。 人参 carotte(キャロット) キュウリ concombre(コンコルブル) ナス aubergine(オーベルジヌ) 赤カブ radis(ラディ) テンサイ bettrave(ベットラーヴ) キャベツ chou(シュー) レタス laitue(レテュ) 生野菜の盛り合わせは assiette de crudit´es(アシエット・ド・クリュ ディテ) *肉類 les viandes(レ・ヴィヤンド) 牛 b uf(ブフ) 仔牛 veau(ヴォー) 豚 porc(ポール) 仔羊 agneau(アニョー) 鶏類 volaille(ヴォライユ) 野鳥、ウサギなどはgibier(ジビエ) *ステーキ steak(ステック) bifteak aux pommes frites(ビフテ ク・オ・ポム・フリット)は、フレン チ・フライドポテトをつけ合わせにした ビフテキで、フランスではごくふつうの 食べもの。単に steak frites(ステッ ク・フリット)ともいいます。 Escalope(エスカロップ)とつくのは 肉の薄切りで衣をつけてカツになってい ることが多い。仔牛のカツ Escalope de veau(エスカロップ・ド・ヴォー) が一般的。entreco^te grill´e(アントル コート・グリエ)はアバラ骨つきの肉で、 網焼きにしてあります。
肉は、このように部位の名で呼ばれます が、日本語のヒレ肉はfilet(フィレ、背 の一部)がなまったものです。
その他多いのは、co^te de veau(コー
ト・ド・ヴォー)で仔牛の背の肉。 co^te d'agneau(コート・ダニョー)は 仔羊の背肉。 b uf bourguignon(ブフ・ブールギ ニョン)はブールゴーニュ風の牛肉の 意味で、シチュー状になっています。 *鳥料理 一般的なのは、 poulet roti(プーレ・ロティ、ロース トチキン) coq au vin(コッコ・ヴァン、鶏の赤 ワイン煮) 鴨 canard(カナール) *料理につく言葉 肉の焼き加減 saignant (セニャン,レアのこと) `a point(ア・ポワン、ミディアムのこと) bien cuit(ビヤン・キュイ、ウェルダ ンのこと) grill´e(グリエ) 網焼き frit(フリ)または frite(フリット) 揚げてあるもの saut´e(ソーテ) バター炒め ro^ti(ロティ) ロースト crue(クリュ) 生肉 同じステーキでも steak tartare(ステ ック・タルタル)といえば生のひき肉に 生玉子や薬味をまぜて食べるもの。 *調味料 塩 sel(セル) 砂糖 sucre(シュクル) こしょう poivre(ポワーヴル) マスタード(辛子)moutarde(ムタル ド) 酢 vinaigre(ヴィネーグル) *味 甘い sucr´e(シュクレ) 塩辛い sal´e(サレ) ぴりっと辛い piquant(ピカン) *チーズ les fromages(レ・フロマ ージュ) ワインと同様、実に種類が多く、牛、山 羊、羊と、原料もさまざま。ふつうは食 後に大きな皿に盛り合わせて持ってくる ので、好きなものを選びます。食後にパ ンとワインでチーズを楽しむようになれ ば、フランスの旅にももうすっかりなれ てきた証拠。もちろん頼まなくたって、 いっこうにかまいません。 *デザート le dessert(ル・デセー ル) ケ ー キ g a^t e a u ( ガ ト ー ) ま た は pa^tisserie(パティスリー)
カスタード・プリン cre`me caramel
(クレーム・カラメル) チョコレート・ムース mousse au chocolat(ムース・オ・ショコラ) アイスクリーム glace(グラース、バ ニラは vanille ヴァニーユ) シャーベット sorbet(ソルベ) *くだもの りんご pomme(ポンム) なし poire(ポワール) 木いちご framboise(フランボワー ズ) いちご fraise(フレーズ) グレープフルーツ pamplemousse (パンプルムース) パイナップル ananas(アナナ) プラム prune(プリューヌ) *食器 couverts(クーヴェール) ナイフ couteau(クトー) スプーン cuiller(キュイエール) フォーク fourchette(フールシェッ ト) 皿 a s s i e t t e ( ア シ エ ッ ト ) ま た は vaisselle(ヴェッセル)またはplat (プラ) カップ tasse(タッス) グラス(ワイン用) verre(ヴェール) ジョッキ(ビール) chope(ショップ) デカンター(ワイン) carafe(キャ ラフ)
あまりに種類が多いので、最もポピュラーなものをご紹介します。 ●南フランス プロヴァンス、コート・ダジュール地方では、やはりまずブイヤベ ース Bouillabaisseを。魚介類のスープで、一種の寄せ鍋です。サ フランの香りや塩味、それに潮の香豊か。ほとんどのレストランでメ ニューにありますが、残念なのは、2人前からが最低単位なこと。海 の香りが欲しければ、スープ・ド・ポワッソン soupe de poisson (魚スープ)を。魚のすり身をこしたスープで、黒くどろりとしてい ます。パンがついてきます。アイヨリ ailloli またはaioli は、にんに くにオリーヴ油を加えたマヨネーズ・ソース。 野菜と魚介類を組み合わせたサラダは、サラード・ニソワーズ salade nic,oise、日本でもよく知られているニース風サラダ。一度 は本場ものを味わってみましょう。たいてい量が多いので、昼に白ワ インといっしょにこれだけを、というのもいいでしょう。 トゥールーズの周辺では、カッスーレ Cassoulet という鍋の煮込 みが名物。隠元豆と豚肉、鳥肉などの煮込みで、ボリュームたっぷり。 ●アルプス地方 フォンデュはいかが。フォンデュ・ブルギニョンヌ Fondue bour-guignonneはブルゴーニュ地方風、フォンデュ・サヴォワイヤルド Fondue savoyarde は、サヴォワ地方風。前者は熱い油で角切りの 肉をあげ、薬味をつけて食べるもの、後者は、熱く溶かしたチーズに パンをくるめて食べる、日本でいうチーズ・フォンデュ。ラクレット Raclette は、チーズを火にかけて溶けた部分をかきとり(ラクレra-clerして)、じゃがいもにつけて食べる素朴な料理。 ●アルザス地方 なんといってもシュークルート Choucroute。酢づけキャベツで、 ドイツ語ならザウアークラウト Sauerkraut。これにソーセージとビ ールか白ワインは、アルザス地方の代表的な食事です。この地方はま た、南西部のペリゴール地方と並ぶフォワ・グラ Foie gras の名産地。 ●ノルマンディー地方 リンゴ酒シードル Cidre は、甘酸っぱく、さっぱりしています。食 後のリキュールなら、やはりリンゴからつくる強い酒カルヴァドス Calvados。鴨肉に血のソースをそえたCanard au sang(カナール・ オ・サン)もこの地方の名物。Tripes(トリップ)は臓物の煮込みです。 Boudin(ブーダン)は豚の血や脂に香辛料を加えたソーセージ。潮風 と海水に洗われた草を食べて育つ羊 Mouton de pr´e-sal´e(ムート ン・ド・プレ・サレ)も名物、独特の味で知られています。モン・サン・ ミッシェル大修道院のある島のホテルでは、大オムレツが観光的名物。 ●ブルターニュ地方 海の幸が豊富、特に寒い時期のカキ hui^tre(ユイトール)は絶品 です。生ガキが普通で、日本のようなカキフライはありません。 フランスでは、レストランの勘定もクレジットカードや小切手でで きます。カード払いの場合も別に小銭をおいて行くのが一般的なよう です。 カフェやブラッスリーの歩道の椅子の場合には、コーヒーなりビー ルなりが運ばれてきた時にすぐに支払うか、飲んでいる途中の適当な 時に支払うのが普通のようです。支払いを済ませるとウェイターは計 算書を片手で器用に破きます。支払い済み、というわけで、あとは何 分でも好きなだけすわっていてください。 *ワイン vin(ヴァン)といいます。 フランスの食事にワインは欠かせません。ラ・カルト(品書き)に も、ワインは別に記載されているか、ワイン・リスト(carte des vins)が独立しています。
赤(rouge ルージュ)、白(blanc ブラン)、ロゼ(ros´e)の3種類 があることは常識ですが、さてその内容となると、これは大変。産地 別、産地の中でも畑やメーカー別、年代別、種類、味、値段と、とて もここで説明できるはずのものではありませんから、上級レストラン なら、ワイン係(sommelier ソムリエといいます)に、希望(味、値 段)をいって選んでもらうか、ふつうのレストランなら、注文した食 事に合うものをウェイターに選んでもらうのもよい方法です。レスト ランで日常的に飲むのなら、銘柄品ではなくテーブルワイン(vin de table ヴァン・ド・ターブル、または vin ordinaire ヴァン・オルディ ネール)を頼めばよいでしょう。1本が多ければハーフ・ボトル(demi-bouteille ドゥミ・ブテイエ)を、また carafe(カラフ)で4分の1 という頼み方もできます。 辛口はセックsec、甘口はドゥーdoux、中辛はドゥミ・セック demi-sec です。 魚には白、肉には赤、という習慣も、地方によってはかならずしも そうとは限らない場合があり、ロワール地方やプロヴァンス地方には おいしいロゼがあって、魚料理にも肉料理にも合います。 ●水
ミネラル・ウォーター(eau min´erale オー・ミネラル)には炭酸入
り(gazeuse ガズーズ)と炭酸無し(non gazeuse ノン・ガズー ズまたはeau plate オー・プラット)の2種類があります。前者で一 般的なのはペリエ Perrier やバドワ Badoit。後者では、エヴィアン Evian、ヴィッテル Vittel など。ホテルなどの水道水も衛生的には 飲んでも大丈夫。店ではカラフ・ドー(carafe d' eau)と注文しま す。 ●ビール la bie`re ラ・ビエールといいますが、軽い中間の飲みもの扱い。日本 の小びんとほぼ同じ大きさのものがふつうで、日本の大びんクラスは ありません。生ビールはpression(プレッシオン)または demi (ドゥミ、半分という意味で、370cc 程度)といい、その前に、注 文の数をつけ加えればよいのです。一つなら、une pression(ユ ヌ・プレッシオン)または un demi(アン・ドゥミ)。
地方の名物料理
フランスは変化のある多様性に富む国です。それぞれの地方には強 い個性があり、独自の魅力があります。ここでは、地方別の紹介はそ れぞれのパンフレットにゆずり、フランス各地をテーマごとにご案内 します。 カルナックCarnac ブルターニュ半島南岸にひろがる謎の巨石群。紀元前4000年か ら2000年前のものとされ、墓や太陽信仰など、その巨石配列群に はいろいろな意味づけがされていますが、どれも定かではありません。 畑や牧草地、森の間に何列も延々と並ぶ石の群は神秘そのもの。ただ し現在は柵で囲まれており、中に入って見ることはできません。 <交通>パリ・モンパルナス駅から TGV 約3時間15分。オーレ Auray 下車。そこからカルナックのケルマリオ Kermario、ケルレスカ ンKerlescan、ル・メネック Le M´enecの巨石群 Les Alignements までタクシー約20分。 レ・ゼジー・ド・タヤック Les Eyzies-de-Tayac 先史時代の遺跡をたずねる旅です。まずフランス南西部のこの小さ な町へ。この町の周辺では先史時代の遺跡があちこちに見られます。 石器時代のクロマニョン人の名は、この町のはずれ、クロ・マニョン Cro-Magnonで発見されたことによるものです。いちばん知られてい るのはラスコーの洞窟Grotte de Lascaux。洞窟は保護のために立 入禁止ですが、近くに複製洞窟があります。豊かで鮮明な先史時代の 人々の生活を見ることができます。町には先史時代博物館があります。 <交通>パリ・オステルリッツ駅からレ・ゼジーまでリモージュ Limoges乗りかえ約4時間40分。ラスコーへは、パリからペリグー P´erigueuxまたはブリーヴBriveへ、そこからバスでモンティニャッ クMontignac下車。
テーマ別 フランスの旅
ブルターニュ地方カルナックの石柱列タイム・スリップ先史時代への旅
この地方はクレープ Cre^pe の本場でもあります。土地の人も旅行 者も、好みのものを種類を違えて何枚も食べています。これにシード ル(リンゴ酒)は、ブルターニュの旅の楽しい食事。●
ワイン
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フランス各地にはまた、おいしいワインがたくさん。それぞれの郷 土料理にあわせてその土地のワインを飲むのも旅のたのしみ。 ●ボルドー・ワインメドック M´edoc、ポーイヤック Pauillac、グラーヴ Graves、ソ ーテルヌ Sauternes、バルサック Barsac、サン・テミリヨン Saint-Emilion、ポムロル Pomerol など、赤白、そのどれもが銘柄品です。 近くのアルマニャック Armagnac でできるリキュールは、ボルドー に近接するコニャック Cognac のものとならんで最高のブランデー。 ●ブルゴーニュ・ワイン コート・ドール Co^te d'Or(黄金の丘)と呼ばれる丘陵一帯から生ま れるワインには、世界最高といわれる銘酒が並んでいます。コート・ ド・ニュイ Co^te de Nuits、コート・ド・ボーヌ Co^te de Beaune の二つの地域が代表です。
ブルゴーニュ地方の白はプイイ・フュイッセ Pouilly-Fuiss´e やシャ ブリ Chablis。赤もムルソーMeursault、ポマール Pommard、ボーヌ Beaune、クロ・ヴージョ Clos-Vougeot、シャンベルタン Chamber-tin など名品ぞろいです。日本でもよく知られるボージョレ Beau-jolais は、コート・デュ・ローヌとブルゴーニュにまたがった地域で 産出されています。 ●コート・デュ・ローヌ・ワイン リヨンの南、ローヌ川沿岸地方もまた銘酒の産地。シャトーヌフ・ デュ・パップ Cha^teauneuf-du-Pape は、この地方を旅したらぜひ 味わいたいもの。タヴェル Tavel はロゼの銘酒。 ●ロワール地方
サンセール Sancerre、ソーミュール Saumur、シノン Chinon、 ヴーヴレー Vouvray、ミュスカデ Muscadet など。白が多い地方 です。 ●アルザス地方 他の地方のワインが産地名で呼ばれるのに対して、この地方のものは ぶどうの品種名で呼ばれます。リースリング Riesling、ゲヴュルツ トラミネル Gewu¨rtztraminer などが代表。
フランスでも最高の見どころの一つです。 <交通>ニーム、アヴィニョンからバスまたはタクシーで約25㎞。 ヴェゾン・ラ・ロメーヌ Vaison-la-Romaine 「ローマの町ヴェゾン」というこの町の名が示すとおり、古代ロー マ遺跡の宝庫ともいえるところ。オランジュの町の東北約47㎞にあ ります。ピュイマン地区 Quartier de Puymin、ヴィアス地区 Quartier de la Villasseのどちらも、古代ローマの人々の生活を伝 える遺跡の数々で埋まっています。 <交通>前記オランジュからバスまたはタクシー、アヴィニョンから もバスがあります。 フランスには中世から近世につくられた城塞都市があります。町は 城壁に囲まれた中にあるのです。かつてはアルルやアヴィニョン、い やパリだって城壁に囲まれていたのですが、今では、昔ながらに完全 に城壁が残っている町は、数えるほどしかありません。ロワール地方 に多いシャトー(城館)とはまったく異なる、戦国の世の堅固な城塞 都市を訪ねるのは、フランスならではの楽しみです。槍や弓、鎧(よ ろい)・かぶとに身をかためた兵士たちのざわめきや、王侯貴族の生 活などの跡をめぐる旅です。 エーグ・モルト Aigues-Mortes プロヴァンス地方の町。地中海に近く、よどんだ水という名のよう に、かつては港でした。カルカソンヌが博物館的雰囲気を持つ城塞都 市とすれば、こちらは今も人々がそのままそこで生活している、生き た中世の町です。12∼13世紀のみごとな城壁に囲まれたほぼ四角 の町で、海岸線が後退し、周辺が砂で埋まって港として機能しなくな り、忘れられた町になったことがかえって幸いして、往時のままの姿 がいまに残っています。アルルやマルセイユなどから十分日帰りでき ます。すぐ近くには、広大なデルタ地帯のカマルグ Camargue や、 絵のような漁村サント・マリー・ド・ラ・メール Saintes-Maries-de-la-Mer があります。 <交通>ニームから鉄道約1時間。 カルカソンヌ Carcassonne フランス南西部、ラングドック・ルシヨン地方の町。旧市街 la cit´e 古代ローマ帝国は、フランスにも勢力をのばしていました。パリに も そ の 痕 跡 が あ り ま す ( カ ル テ ィ エ ・ ラ タ ン に あ る 共 同 浴 場 Thermesなど)が、観光的に最もみごとなのは南フランスのプロヴ ァンス地方やラングドック地方に集まっています。 アルル Arles 古代ローマ時代、この地方の首都だったところ。プロヴァンス地方 のなかでも最もローマ遺跡の豊かな町です。古代劇場 Th´ea^tre anti-que はかなり破壊されていますが、紀元75年頃完成という円形闘技 場 Are`nes は、みごとな姿を残しています。また、古代墳墓のアリス カン(レ・ザリスカン)Les Alyscamps も、遠い昔への夢を誘います。 <交通>パリ・リヨン駅から直通TGVで3時間10分、またはアヴィ ニョンAvignon 乗りかえ約4時間∼5時間。 ニーム Ni^mes 明るい南仏ラングドック・ルシヨン地方の中でもひときわ明るい 町。ここにもまたみごとな円形闘技場 Are`nes があります。アルル のものよりも古く、そのうえ保存状態もよいので、古代ローマ人たち の建築の才能を堪能できます。町中にあるメゾン・カレ Maison Carr´ee は、古代ローマの神殿。 <交通>パリ・リヨン駅から直通 TGV で3時間、リヨン乗り換えで 3時間30分∼4時間。 オランジュ Orange 古代劇場 Th´ea^tre antique は、紀元前1世紀末のもの。保存状態 もよく、同じ町に残る凱旋門 Arc de Triomphe とともに古代ローマ 帝国の栄光をしのぶことができます。夏は野外オペラの会場としても 知られています。 <交通>パリ・リヨン駅から直通TGVで約3時間15分、またはアヴ ィニョンなどで乗り換えて4時間30分。 ポン・デュ・ガール Pont du Gard ニームとアヴィニョンの間にあります。ガルドン川(ガール川とも いう)にかかる巨大な水道橋。古代ローマ人が生み出した最高傑作の 一つとされています。2000年後のいまも高さ49m、長さ142m、 3段のアーチをかけて堂々とそびえています。南フランスのみならず、
ローマ遺跡をめぐる
城塞都市を訪ねる旅
南フランス、ポン・デュ・ガール カルカソンヌの城壁前者はディジョンの西、キュール川にのぞむ丘の上の小さな町で、 そこのサント・マドレーヌ教会 Basilique Sainte-Madeleine は12 世紀建立、ロマネスクに興味のある人には必見のところです。後者は ディジョンの南西。サン・ラザール大聖堂 Cath´edrale St-Lazare もオーヴェルニュ・ロマネスク様式の特徴を持ち、必見のものです。 ディジョンの南、ぶどう畑とワインの名産地の中心マコンMa^con に近いクリュニー Cluny の修道院は、いわゆるクリュニー派の本拠 地。そこの教会もロマネスクを語るときははずせません。トゥールニ ュ Tournus ほか、この地方はロマネスク詣でにはまだたくさんの町 があります。 <交通>ヴェズレーへはパリ・リヨン駅から急行約3時間 Laroche Migennes 乗りかえで Avallon 下車、そこから19㎞(タクシー)。 オ ー タ ン へ は パ リ ・ リ ヨ ン 駅 か ら 約 4 時 間 1 5 分 ( L a r o c h e Migennes 乗りかえ)、本数は少ないが直通がある。クリュニーへは パリ・リヨン駅からTGV約2時間でMa^con-Loche、または在来線の 駅 Ma^con-Ville から鉄道約30分。 プロヴァンス地方 Provence 南国の明るいこの地方にもロマネスクの教会があります。なかでも アルルの西約18㎞、サン・ジル Saint Gilles の大修道院付属教会は 11∼12世紀の創建。 16世紀の宗教戦争とフランス大革命で破壊された部分が多いので すが、そのファサードは、南フランス・ロマネスクでは最もみごとと いわれています。 また、アルルのサン・トロフィーム大聖堂 Eglise St-Trophime もプロ ヴァンス・ロマネスクの傑作で、特に内庭回廊と柱の彫刻はみごとです。 アヴィニョンの東25㎞のセナンク大修道院 Abbaye de S´enanque も訪れたいところ。12世紀の創建、シトー会のみごとな僧院建築が みられます。夏にはラヴェンダーの花に囲まれています。 同じ南フランスでは、マルセイユあるいはトゥーロン Toulon から 近いル・トロネの大修道院 Abbaye du Thoronet はセナンクのもの よりも少し早い創建。代表的な建築です。 <交通>パリ・リヨン駅から直通TGVでアルルまで約3時間10分。 サン・ジルはアルルからタクシー、セナンクはアヴィニョンから観光 (ラ・シテ)はヨーロッパでも最も古い城壁に囲まれた町です。フラ ンスのガイドブックは「まるで妖精が魔法の杖をひと振りして中世の 姿そのままに釘付けにしたかのよう」と書いています。12世紀の建 造で、本当に何百年も前の世界に迷いこんだような感じがします。駅 を降りて新市街をぬけ、オード川を渡る橋から見るその姿は、日本に はない、全く異質のみごとな眺望です。 <交通>パリ・モンパルナス駅からTGV、トゥールーズ Toulouse 経由(乗りかえ)で約6時間30分。またはパリ・リヨン駅からTGV、 モンペリエ Montpellier 乗りかえで約7時間。 サン・マロ St-Malo ブルターニュ半島北岸の町。一つの岬がすっかり城壁に囲まれた町 になっています。堅固な城壁によって大西洋から吹き寄せる風と波か ら守られている町には、大聖堂や情緒ある町並がひろがり、17世紀 にはカナダや遠く大平洋とも交易を行なって繁栄した名残をとどめて います。外海に面する城壁に立てば、沖に浮かぶ大小の島や岩礁の雄 大な眺めと大西洋の潮風とが旅情をかきたててくれます。料理も海の 幸豊か。ロマン派の作家、シャトーブリアンはこの町の生まれ、作家 の墓は小島の一つにあります。 モン・サン・ミッシェルの見学と組み合わせるのが最上です。 <交通>パリ・モンパルナス駅から TGVで レンヌ Rennes 経由(乗 りかえ)、約3時間。モン・サン・ミッシェルへのバスは所要約1時間。 雄壮、堅固なゴシック建築よりも前の時代の、静かでやわらかいロ マネスク様式の建築群が近年は日本人旅行者の間で評価されていま す。そうした中からおすすめの場所を選んでみました。ロマネスクの 建物は概して交通の不便な地域にありますので、日程には余裕をもち、 できることなら自動車(レンタカーなど)の利用をおすすめします。 オーヴェルニュ地方 Auvergne フランス中央部、中央山地の北側にひろがる地方で、ロマネスク様 式の教会が多いところです。この地方の中心都市、クレルモン・フェ ラン Clermont-Ferrand は、哲学者パスカルの生まれた町です。ゴ シックの大聖堂もありますが、この町のノートル・ダム・デュ・ポー ル・バジリカ教会 Basilique Notre-Dame-du-Port は12世紀建立、 完成されたロマネスク建築です。この町の周辺はロマネスク様式の宝 庫。北のシャテル・モンターニュ Cha^tel-Montagne、南西のオル シヴァル Orcival、南のサン・ネクテール Saint-Nectaire、イソワ ール Issoire、ずっと南に離れてコンク Conques といった町には、 オーヴェルニュ・ロマネスクの美しい教会があります。 クレルモン・フェランを拠点にしてレンタカーかタクシーでまわる とよいでしょう。 <交通>クレルモン・フェランへはパリ・リヨン駅から急行約3時間30分。 ブルゴーニュ地方 Bourgogne この地方には、ロマネスクのきわめつけのような教会があります。 最も知られているのはヴェズレー V´ezelay とオータン Autun。