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調査の要約 2.1 売上高物流コスト比率 1) 売上高物流コスト比率および物流コストの構成比の推移次の図表 1-2は 売上高物流コスト比率の推移を示したものである 売上高物流コスト比率

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Academic year: 2021

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2012 年度 物流コスト調査報告書【概要版】

1.調査の目的

物流費の低減は、マクロ的には物価の安定に寄与するとともに、ミクロ的には企業経営 の根本課題として認識され、きわめて重要な意義をもっている。しかし、物流費の全容に 関して公にされたデータは限られており、有価証券報告書に記載された支払運賃など、物 流にかかわる費用の一部を集計しただけの、不完全な資料にとどまっているのが現状であ る。また、経済のグローバル化が進展するにともない、日本経済の高コスト構造が多方面 で指摘され、物流コストが一因であるとする議論もあることから、国際比較による検証も、 かねてより懸案となっていた。 本調査は、このような状況のもと、通商産業省(現 経済産業省)の『物流コスト算定活用 マニュアル』に準拠して物流コストの実態把握を行うとともに、文献調査や国際比較など、 多面的な調査により日本の物流コストに関する総合的な基礎データを蓄積することを目的 として実施したものである。 本調査では、下表のような調査項目を設け、2012 年 8 月から 2013 年 3 月にかけて、 アンケート調査、文献調査などを実施し、その結果を整理・集計・分析した。 また、調査の実施にあたり、学識経験者および各業界の関係者により構成される委員会 (中 光政委員長)を設置し、調査の方針と内容を検討し、全体の統合と調整、最終的な とりまとめを行った。 本報告書は、これら調査の成果をとりまとめたものである。なお、本概要版では調査の 概要のみを掲載している。 図表1-1 主な調査内容(概要版非掲載分を含む) 調査内容 概 要 ①ミ クロ 物 流コ ス ト(企業物流コスト) アンケートをベースに、回答企業の売上高物流コスト比率の平均値等 を整理したもの。主として2011年度の実績値が対象となる。 ②ミ クロ 物 流コ ス ト等 の動 向 (定 性 物流コスト等の動向(増えているか、減っているか)を簡易な質問項目 で定性調査したもの。直近(2012年度)の実績と2013年度の予測

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2.調査の要約

2.1 売上高物流コスト比率 1)売上高物流コスト比率および物流コストの構成比の推移 次の図表1-2は、売上高物流コスト比率の推移を示したものである。 売上高物流コスト比率は長期的に低下傾向にあるが、近年はおおむね 5%弱の水準 にある。2012 年度調査では 4.72%と前年度よりも下落しているが、売上高物流コ スト比率の高い業種の回答数の減少といったテクニカルな要因による影響が大きく、 実質的には横ばいと言って良い。 図表1-2 売上高物流コスト比率の推移(全業種) 2)業種小分類別 売上高物流コスト比率 次ページの図表1-3は、2012 年度調査における売上高物流コスト比率を業種小 分類別に示したものである。 製造業では、「食品(要冷)」の売上高物流コスト比率が最も高く 8.46%である。 同様に、卸売業では「卸売業(食品飲料系)」の 5.41%、小売業では「小売業(通販)」 の 11.94%が最も高い値を示している。 6.10 6.13 6.58 6.45 5.846.13 5.87 5.45 5.26 5.01 5.01 4.83 5.01 4.84 4.87 4.77 4.79 4.90 4.72 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 94 (142) 95 (195) 96 (220) 97 (288) 98 (301) 99 (303) 00 (286) 01 (217) 02 (220) 03 (190) 04 (194) 05 (225) 06 (211) 07 (210) 08 (201) 09 (201) 10 (198) 11 (198) 12年度 (185) (%) 調査年: (回答数)

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8.46 8.28 6.53 6.47 5.52 5.37 5.33 4.83 4.73 4.60 4.58 4.37 4.16 3.81 3.77 3.74 3.59 3.32 2.19 1.72 4.80 1.67 1.26 5.62 4.86 2.58 5.41 4.08 11.94 5.16 0% 2% 4% 6% 8% 10% 12% 14% ●製造業        食品(要冷) : 10 窯業・土石・ガラス・セメント : 5 紙・パルプ : 5 食品(常温) : 23 鉄鋼 : 5 その他製造業 : 4 石鹸・洗剤・塗料 : 3 金属製品 : 4 出版・印刷 : 2 非鉄金属 : 3 繊維 : 3 その他化学工業 : 10 プラスチック・ゴム : 4 化粧品 : 2 一般機器 : 11 物流用機器 : 6 輸送用機器 : 11 精密機器 : 8 電気機器 : 20 医薬品 : 2 ●卸売業        卸売業(食品飲料系) : 10 卸売業(日用雑貨系) : 2 その他卸売業 : 5 卸売業(機器系) : 2 卸売業(総合商社) : 3 ●小売業        小売業(通販) : 2 小売業(生協) : 3 その他小売業 : 3 小売業(コンビニエンスストア) : 2 小売業(量販店) : 9 図表1-3 売上高物流コスト比率(業種小分類別)

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2.2 物流コストに占めるリバース物流コストの割合 2012 年度調査の物流コストに占めるリバース物流コストの割合は、3.14%である(図 表1-4参照)。領域別にみると、回収物流費が 1.25%、返品・返送物流費が 1.09%、 廃棄物流費が 0.74%、リサイクル物流費が 0.13%である。 2001 年度から 2012 年度の推移をみると、物流コストに占めるリバース物流コストの 割合は、概ね 3.0%~4.0%のレンジで推移している。なお、09~11 年度にリバース物 流コストの比率がやや上昇しているが、回答企業の中に返品による物流コストがきわめて 高い、書籍流通業が加わったことによる影響が大きい。 図表1-4 物流コストに占めるリバース物流コストの割合 3.70 3.36 3.50 2.98 3.16 3.23 2.88 3.46 3.55 3.14 1.60 1.53 1.36 1.21 1.39 2.25 0.22 4.09 3.95 2.27 2.20 1.63 1.52 1.71 1.09 1.25 1.03 1.02 0.77 0.93 1.11 1.15 0.85 1.34 0.82 1.29 1.54 0.13 0.18 0.10 0.18 0.23 0.56 0.40 0.20 0.20 0.42 0.46 0.43 0.61 0.26 0.32 0.36 0.25 0.42 0.36 0.48 0.42 0.74 0.27 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 01年度 (N=119) 02年度 (N=127) 03年度 (N=108) 04年度 (N=81) 05年度 (N=74) 06年度 (N=78) 07年度 (N=71) 08年度 (N=59) 09年度 (N=53) 10年度 (N=54) 11年度 (N=49) 12年度 (N=40) リバース物流コスト合計 返品・返送物流費 (N=31) 回収物流費 (N=18) リサイクル物流費 (N=10) 廃棄物流費 (N=16) (%)

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2.3 物流コストの日米比較 1)ミクロ物流コストの日米比較 図表1-5は、日本とアメリカの売上高物流コスト比率を比較したものである。それぞ れ、対象企業や物流コストの範囲などの状況が相違するので、厳密な比較はむずかしいが、 大勢を観察することはできる。 日本の数値は、「物流コスト実態調査」の全業種における売上高物流コスト比率を採用 し て い る 。 一 方 、 ア メ リ カ は エ ス タ ブ リ ッ シ ュ 社 (Establish,Inc.) が 公 表 し て い る 「Logistics Cost and Service」を参照しており、この報告にある「Total Logistics Costs」の数値を採用している。 日本とアメリカの売上高物流コスト比率を比較すると、1994 年以降、アメリカが日本 より高く推移している。2011 年から 2012 年の傾向をみると、アメリカは 7.77%から 7.87%へと増加している。日本は前述のとおり近年は 5%前後で横ばいの傾向である。 図表1-5 日米における売上高物流コスト比率の推移 8.84 6.40 8.28 7.77 10.16 7.56 6.44 6.13 5.94 6.35 6.25 6.28 5.82 6.60 6.95 6.94 7.07 7.77 8.09 8.08 8.45 8.69 8.55 8.35 9.01 4.72 4.90 4.79 4.77 4.87 4.84 5.01 4.83 5.01 5.01 5.26 5.45 5.87 6.13 5.84 6.45 6.58 6.13 6.10 7.87 8.48 9.28 9.74 8.79 7.51 8.37 7.52 7.65 9.17 9.44 7.34 8.95 9.02 8.01 7.94 7.72 7.97 7.74 7.93 7.20 7.46 7.53 8.01 7.76 7.87 7.50 7.98 8.62 8.69 8.85 9.06 8.56 8.57 4.0 5.0 6.0 7.0 8.0 9.0 10.0 11.0 '65 '75 '76 '77 '78 '79 '80 '81 '82 '83 '84 '85 '86 '87 '88 '89 '90 '91 '92 '93 '94 '95 '96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08 '09 '10 '11 '12 (%) 日本(主要製造業) アメリカ(全業種) 日本(全業種)

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2)マクロ物流コストの日米比較 マクロ物流コストは、公的な統計データをもとに、国全体としての物流コストの総 額を国民経済的な視点で推計したものである。2010 年度の日本のマクロ物流コスト は 35.7 兆円である(図表1-6)。前年度から大きく減少しているが、図下段にも 注記しているとおり、主に自家用トラック輸送の調査方法の変更に起因している。一 方アメリカのマクロ物流コストは約 1 兆 2110 億ドルである。09 年度はリーマンシ ョックにより大きく低下したが、やや回復してきていることが分かる。 図表1-6 日米のマクロ物流コストの推移(上図:日本、下図:アメリカ) 注1:日本は自家用トラック輸送コストの元データの変更に伴い、2010 年度に金額が大幅に減少している。 30.1 30.4 29.331.7 31.5 31.4 29.9 29.3 29.3 27.5 27.3 27.4 28.7 26.8 28.3 28.5 27.524.8 21.6 15.8 14.5 14.2 13.6 14.1 14.6 14.3 13.2 12.4 12.3 11.8 11.5 11.613.514.4 15.6 15.6 14.4 12.6 2.2 2.1 2.0 2.1 2.1 2.2 2.1 2.0 2.0 1.9 1.8 1.8 1.9 1.8 1.4 1.6 1.7 1.7 1.8 (48.1) (47.0) (45.5) (47.4)(47.7)(48.2) (46.2) (44.5)(43.7) (41.7)(40.9) (44.5)(46.1)(44.9) (40.5) (35.7) (40.6)(42.1)(42.1) 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 年度 単位:兆円 輸送コスト 在庫コスト 管理コスト 対象年: 37.5 39.642.0 44.1 46.7 50.3 52.9 55.4 59.4 60.9 58.2 60.7 65.2 73.9 80.985.6 87.2 69.776.9 23.723.9 26.5 30.2 30.3 31.4 32.133.3 37.4 32.0 30.0 30.0 33.7 39.5 44.748.7 42.0 35.7 39.6 5.0 5.4 5.2 4.7 4.2 2.4 2.5 2.7 3.0 3.1 3.3 3.4 3.5 3.9 3.7 3.5 3.6 3.9 4.6 (118.0) (100.6) (92.2) (88.4) (85.0) (80.1) (77.3) (71.2) (66.0) (63.6) (121.1) (96.6) (91.7)(94.4) (102.8) (130.6) (139.7) (134.4) (109.5) 0 30 60 90 120 150 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10年 単位:100億ドル 輸送コスト 在庫コスト 管理コスト 対象年:

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2.4 物流コスト削減策について 下の図表1-7は、物流コスト削減策の実施状況(過去1年間に各コスト削減策を実施 した企業数)を示している。実施状況の回答のあった企業数は 182 社である。 回答の多い項目は、「23 積載率の向上」、「1 在庫削減」、「22 保管の効率化」、「10 物 流拠点の見直し」などである。 図表1-7 物流コスト削減策 (全業種) 104 39 20 51 43 23 51 45 42 94 31 56 75 11 29 55 24 45 40 33 71 102 117 86 16 19 23 55 36 22 6 36 30 30 _____________◆在庫削減・SCM 1 在庫削減 2 平準化 3 SCM的な物流管理手法の導入 4 需要予測精度の向上 5 アイテム数の整理 ◆取引条件の見直し 6 配送先数の絞り込み 7 配送頻度の見直し 8 物流サービスの適正化 9 取引単位(配送単位)の大ロット化 ◆物流システム/ネットワークの見直し 10 物流拠点の見直し(廃止・統合・新設) 11 物流拠点の共同化 12 輸配送の共同化 13 直送化 14 商物分離 ◆商品設計・包装の見直し 15 物流を考慮した商品設計 16 包装の簡素化・変更 17 パレット化 18 包装容器の再使用、通い箱の利用等 19 包装材の再資源化(リサイクル) ◆物流オペレーションの改善/保管・仕分け等 20 物流機器の導入 21 ピッキングの効率化 22 保管の効率化 ◆物流オペレーションの改善/輸配送 23 積載率の向上(混載化、帰り便の利用等) 24 輸配送経路の見直し 25 車両運行管理システムの導入 ◆新規アウトソーシング・委託先変更・料金変更等 26 輸配送のアウトソーシング 27 保管・仕分のアウトソーシング 28 アウトソーシング料金の見直し 29 アウトソーシング先の見直し ◆組織・人員の見直し 30 自社の物流部門の再編成 31 物流部門の子会社化 32 人員削減 33 契約社員、パート等の活用 ◆環境・省エネルギー 34 省エネ・低公害車両の導入 全業種(N=182)

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本報告書の詳細版は、有名書店・政府刊行物センター等で販売しております □書誌情報 判型 B5 判 約 210 ページ(今年度より判型を A4 判から変更していますが、 掲載データの種類等は変更ありません)。 ISBN 978-4-905022-04-6 価格 分類コード:C3063 定価: 本体価格 10,476 円+税 編・発行:公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会 2012 年度 物流コスト調査報告書【概要版】 2013年 3 月発行 公益社団法人 日本ロジスティクスシステム協会 編・発行 〒105-0022 東京都港区海岸 1-15-1 スズエベイディアム 電話 03-3436-3191 FAX 03-3436-3190 ホームページ http://www.logistics.or.jp/ 禁無断転載

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