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3 年以内に辞める若者たち ~ ミスマッチを防ぐためにできること ~ 完成日 2017 年 1 月 25 日 4 年 8 組 32 番森遥香

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完成日 2017年1月25日

4年8組32番 森 遥香

3年以内に辞める若者たち

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1

目次

・はじめに ・第1章 就職活動の現状 第1節 新卒一括採用 第2節 就職活動とは 【就職活動体験記】 第3節 インターンシップ (1)インターンシップの種類 (2)インターンシップの意義 (3)インターンシップの実施状況・参加状況 (4)インターンシップの実施期間・参加期間 (5)インターンシップの実施目的・参加目的 (6)大学におけるインターンシップ実施状況 ・第2章 離職についての現状 第1節 若者の3年以内の離職率 第2節 なぜ離職してしまうのか 第3節 早期離職で生じるデメリット ・第3章 ミスマッチはなぜ起こる 第1節 ミスマッチが生じる原因 第2節 ミスマッチをなくすための取り組み (1)学生 (2)企業 (3)大学 ・第4章 新たな取り組みの提案 第1節 教育の一環としてのインターンシップ 第2節 インターンシップ必修化による効果 ・おわりに ・参考文献 ・あとがき

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はじめに

私が卒業論文としてこのテーマに取り組もうと思った理由は2つあります。 1つは2016年に開催された経営学部のゼミ対抗プレゼンテーション大会(以下「ゼミ プレ」という)でC 班として取り組んできた課題をより深く研究したいと考えたからです。 ゼミプレでは大学生の3割が3年以内に離職してしまうということに注目し、マイナスの 理由での早期離職をなくすために学生がどうすべきか、という点に重きをおいて考えまし た。この時は学生だけに焦点を絞って考えていましたが学生だけではなく企業、そして大学 にもできることがあるのではないかと思うようになり、ミスマッチ、そして早期離職を少な くしていくためには「学生」「企業」「大学」それぞれがどういった取り組みをしていくべき か、ということに興味を持ちました。 もう1つは自分自身の就職活動を通して、短い期間で自分がやりたいこと、自分に合った 職業や会社を見つけることは本当に難しいことであると感じ、もっと早くから何かしてお くべきであると考えたからです。自分がどのような仕事をしたいかが明確でない人にとっ て、学生の早いうちから将来の仕事について考える場があると良いと思い、そのために何が できるか考えてみたいと思いました。また就職活動の際、会社説明会などで人事の方の話を 聞く中でも、学生とのミスマッチをなくそうと取り組んでいる企業が多くあると感じまし た。しかし、まだまだミスマッチが原因での早期離職は多いです。 はじめに昨今の就職活動、離職についての現状を明らかにしていきます。そしてミスマッ チはなぜ起こるかということを調べ、ミスマッチをなくすために、「学生」「企業」「大学」 がどのようなことに取り組むべきか見ていきます。そして、最後にミスマッチをなくすため の新たな取り組みを提案します。

第1章 就職活動の現状

第1節 新卒一括採用

日本では、卒業後に職に就こうと考えている学生は、在学中に就職活動を行い、企業から 内定をもらい、卒業後に働くというのが一般的である。また、企業もこのような新規学卒者 によって、必要な労働力の大部分をまかなってきました。これが新卒一括採用というシステ ムです。 新規一括採用のメリットとしては、「採用の容易さ」「採用コストの低減」「将来有望な人 材の確保」などが挙げられます。反対にデメリットとしては「景気による採用の変動」「学 業への悪影響」「就職後のミスマッチのリスクの大きさ」などが挙げられます。新規一括採

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3 用には批判も多くありますが、企業側への一定のメリットがあるためこのシステムは長期 にわたって存続しています。 新規一括採用というシステムがある中で、学生たちはどのように就職活動を進めている のでしょうか。次の第2節で、最近の学生たちの就職活動の現状をみてみます。

第2節 就職活動とは

就職活動は、その後の自分の進路を左右する大切なものであり、学生たちは将来のことを 見据えて真剣に取り組みます。では、就職活動とはそもそも何をするものなのか。2017 年卒の就職活動のスケジュールを例にとって説明します。2017年卒の就職活動スケジ ュール(大学3年3月~大学4年10月)が次の通りです(図1)。 (図1) 2017 卒 就活スケジュール 出所:マイナビ 2017『新就活スケジュール早見表』(http://job.mynavi.jp/conts/2017/schedule/)を基に作成 大学3年の7月頃になると、いよいよ長く続く就職活動シーズンの到来です。夏と冬には インターンシップが実施され、学生の何割かはインターンシップに参加します。その他にも 自己分析や業界研究、企業研究などを行って3月の就職活動解禁に向けて準備します。3月 になり就職活動が解禁されると各企業にプレエントリーし、マイページに情報を登録し、そ こから今後の日程などの情報を得ます。就職活動が解禁されると様々な場所で企業説明会 が実施されます。 企業説明会には、(1)企業の担当者を学内に招いて大学主催で開催するもの、(2)就職 情報サイト運営会社が主催する合同企業説明会、(3)企業が独自に開催する会社説明会の 3種類があります1 1 森岡孝二『就職とは何か―〈まともな働き方〉の条件』岩波新書、2011 年、3 ページ

6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月

インターンシップ

自己分析

業界研究

職種・企業研究

エントリー

⑥企業説明会

ES・試験・面接

内々定

(5)

4 業界研究、企業研究、会社説明会などを経て、自分の行きたい企業にエントリーシートを 提出し、場合によっては SPI などの試験を行います。6月に面接が解禁されると、数回の 面接を経て“内々定”をもらうことができます。これはあくまで一例ですが、大まかな就職 活動の流れはこのようになっています。 エントリーから採用内定までの流れは企業ごとに異なり、エントリーシートの内容や筆 記試験の内容もそれぞれ異なるため、学生はそれに対応しなければならず受ける企業数が 増えれば増えるほど就職活動に充てる時間は多くなり忙しくなります。エントリーから内 定まで書類選考、面接しか行わない企業もあれば、筆記試験、グループディスカッション、 リクルーター面接などを行っている企業もある。筆記試験にも SPI、GAB・CAB、一般常 識・時事問題、小論文・作文などいくつかの種類がある。 SPI は、リクルートキャリア社が作成、販売している採用テストです。基礎能力検査と性 格検査で構成されており、基礎能力検査では言語、非言語などが出題されます。SPI では、 企業人として仕事を遂行する上で必要な基礎的能力を測ります。 CAB はもともと IT 業界でシステムエンジニアやプログラマーの採用に使われていたも のですが、最近はIT 業界に限らず幅広い業界で使われています。暗算・法則性・命令表・ 暗号の4種類の能力検査と性格検査で構成されており、マークシート方式です。GAB は商 社や証券会社、総合研究所などを中心に幅広く使われています。言語能力検査・計数能力検 査・性格検査の3つで構成されており、CAB と同様、回答はマークシート方式です。 一般常識・時事問題は、国語・数学・理科・社会・英語・社会常識など出題は多岐にわた ります。新聞やテレビのニュースに関心を持つことも必要になります。ここでは、社会人に 求められる一般教養や基礎学力を測ります。 小論文・作文は企業ごとにテーマは異なるが、応募者の語彙力や表現力を評価するために 使われることが多いです。 就職活動をどのように進めていくかは人それぞれです。ここで、私が就職活動をどのよう に進めたかを少し紹介します。 【就職活動体験記】 私は2016年3月に就職活動が本格的に開始されるまで、ほとんど何もしていません でした。1度だけ住宅関係の会社のインターンシップに参加しましたが、そのインターンシ ップも1日のもので、会社の説明とちょっとしたグループワークが行われるだけでした。イ ンターンシップに参加した時点で、将来自分がどんな仕事に就きたいかということは全く 決まっておらず、このインターンシップも“なんとなく”参加したようなものでした。イン ターンシップで同じグループだった人たちとも少し話をしましたが、「もともとこの仕事に 就きたいと思っていてインターンシップに参加した」という人も何人かいましたが、「周り の人がインターンシップに参加しているから、自分も参加しないといけないと思った」と言 っている人も多くいました。業界・企業研究や自己分析も3月以前はほとんど行っておらず、 3月に入っていろいろな企業にエントリーすると同時に、業界・企業研究や自己分析を始め ました。3月に入ってから始めたのでは時間もあまりなく、業界・企業研究や自己分析を十 分にすることはできませんでした。その結果、どのような仕事が自分に合っているのか、自

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5 分はどのような仕事がしたいのか、ということが全然わからないまま就職活動を進めるこ とになりました。 「金融」「食品」「商社」「住宅」「旅行」などさまざまな企業にエントリーし、ほぼ毎日の ように、エントリーした会社の説明会などに行っていました。今になって自分の就職活動を 振り返ってみると“もっと早くから準備をしておけば良かった”と思う部分もありますが、 結果として自分がどういう仕事がしたいか、またどういう働き方をしたいのかということ を見つけることができ、自分が行きたいと思う会社に内定をもらうことができました。最終 的に就職先を決めることができましたが、就職活動自体はとても大変だと感じました。 これは私の体験にすぎませんが、就職活動で苦労をした人も少なくないと思います。私の 就職活動の体験も含め、これまで述べてきたことからも就職活動が“決して簡単なものでは ない”ということが分かるでしょう。

第3節 インターンシップ

(1)インターンシップの種類 就職活動を考える中でインターンシップという言葉を一度は聞いたことがあると思いま す。インターンシップとは本来、「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した 就業体験を行うこと」であるため2、インターンシップと称して就職・採用活動そのものを 行うことはできません。つまり、インターンシップは大学教育の一環であって、就職・採用 活動ではないのです。学生や企業はインターンシップの本来の意味をしっかりと理解して いるのでしょうか。おそらく多くの学生・企業が本来の意味を理解していない、もしくは理 解してはいても本来とは違う意味でインターンシップを行っているだろう。このようにイ ンターンシップが本来の姿とは異なるものになりつつあるのが現実です。 では現在のインターンシップはどのようなものがあるのでしょうか(図2)。 2 文部科学省・厚生労働省・経済産業省『インターンシップの推進に当たっての基本的考え方』1997 年 (2014 年一部改正)、1 ページ

(7)

6 (図2) インターンシップの分類 出所:石渡嶺司、大沢仁『就活のバカヤロー 企業・大学・学生が演じる茶番劇』光文社新書、2008 年、201 ページ「インターンシップの分類」を基に作成 図2に示したのが現在行われているインターンシップをいくつかに分類したものです。 インターンシップの名前などは各企業によって違いますがここでは上の表に挙げた名前で 説明します。 まず初めに「説明会型」です。これは1日などの超短期型のインターンシップです。名前 からも分かるように主に企業の説明や簡単なグループワーク、会社によっては工場見学な どを実施します。このインターンシップでは、企業受け入れ人数を増やすことで企業名をア ピールし、多数いるインターンシップ希望者を落とさないことで、無用の恨みを買わないよ うにするなど工夫しています。 次に「採用直結型」です。このインターンシップは、一定期間に課題を付与、進行度など から採用の是非を選考します。早期から採用活動を実施することによる企業名のアピール が目的です。 「大学取りまとめ型」は1ヶ月前後のインターンシップで、各大学の就職担当部署が取り まとめて参加者を選定します。企業側は、大学との関係強化、大学・学生に対するPR 活動・ CSR(企業の社会的責任)活動の一環として行っています。大学側は、学生に対する就職支 援策の一環、受験生・保護者・高校へのPR として行っています。 「教育直結型」も「大学取りまとめ型」と似ていますが、「教育直結型」はインターンシ ップに参加することで、大学から単位が認定されます。各学部でキャリア教育の一環として これを行うことで学部の特性をアピールできます。 「仕事体験型」は2週間~半年と比較的長めのインターンシップになっています。この 「仕事体験型」が本来の意味でのインターンシップです。受け入れ人数が少なく、人気企業・ 業界だとすぐに高倍率になりがちです。このため、選考漏れの学生から無用の恨みを買いや すいという側面もあります。 最後に「アルバイト型」です。これも「仕事体験型」と同じく比較的長めのインターンシ ップです。単なるアルバイトをインターンシップと言い張って募集している場合もあり、仕 事体験とはいえ、実態は単なる雑用処理のアルバイトと変わらないことも。学生からは「ア ルバイターン」とも呼ばれています。 名前 期間 参加者の選定方法 内容 自由応募、先着順、抽選など 企業・業界説明会、社員との懇談会、 (※あまり厳密ではないし、低倍率) グループワーク、工場見学 1ヶ月前後または それ以上 各大学の就職担当部署が取りまとめ (※他大学からの応募は不可) 開講時の履修手続き(※担当する学部、 学科などが取りまとめ、単位を認定) 採用直結型 1日 説明会型 大学取りまとめ型 1ヶ月前後 教育直結型 2週間~2ヶ月 エントリーシート、面接など(※高倍率) 個人課題、グループワーク、仕事体験など グループワーク、仕事体験など グループワーク、仕事体験など 仕事体験型 2週間~半年 エントリーシート、面接など(※高倍率) 仕事体験 アルバイト型 2週間~半年 面接など 仕事体験

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7 (2)インターンシップの意義 上記で述べたようにインターンシップにはいくつかの種類があることが分かる。では次 に、インターンシップを行う意義を「学生」「企業」「大学」に分けて考えてみます(図3)。 (図3) インターンシップの意義 出所:文部科学省、厚生労働省、経済産業省『インターンシップの推進に当たっての基本的考え方』を基に作成 学生の中には、「社会を実体験することで基礎力を身に付ける」という目的でインターン シップに参加する人もいれば、「インターンシップは就活に有利だから」という半分迷信み たいなことを信じて参加する人もいる。どちらも結果的にインターンシップに参加してい るという点では相違ないが、しっかりと目的をもって臨んだほうがよりインターンシップ の効果が出るのは明らかである。インターンシップに参加することで学生は自分の職業適 性や将来について考えるようになり、主体的な職業選択や高い職業意識を育成することに つながる。またこのことにより、就職後の職場への適応力や定着率の向上につながることも 考えられます。 インターンシップを行うには、もちろんそれなりの費用もかかります。それでもインター ンシップを行う企業のメリットとは何なのでしょうか。 インターンシップによって学生が得る成果は、就職の企業等において実践的な能力とし て発揮されるものであり、インターンシップが普及することによって社会への適応能力が 高い人材の育成につながります。またインターンシップを行うことで、参加した学生が企業 に対する理解を深めたり、企業の魅力を発信したりすることもできます。このようなことが 企業のメリットとして考えられます。 ここまで、インターンシップの種類や意義を述べてきました。では、実際どれくらいの企 業がインターンシップを実施し、どれだけの学生がインターンシップに参加しているので しょうか。現在のインターンシップの実施状況と学生の参加状況をみてみましょう。 ・キャリア教育、専門教育としての意義 ・高い職業意識の育成 ・実体験を通して社会人としての基礎力の向上をはかる ・実践的な人材の育成 ・企業等に対する理解の促進、魅力発信 ・大学などと連携を強化することができる ・キャリア教育、専門教育としての意義 ・教育内容、方法の改善・充実 ・自主性、独創性のある人材の育成 学生 企業 大学

(9)

8 (3)インターンシップの実施状況・参加状況 新卒採用を実施している企業のうち、2015年度にインターンシップを実施した(予定 を含む)企業は59.5%と、2014年度の49.9%より9.6ポイント増加した。ま た、2016年度に実施予定の企業は61.1%と、2015年度よりも1.6ポイント増 加する見通しである(図4)3 (図4) インターンシップの実施(予定)状況(全体/単一回答) 出所:株式会社リクルートキャリア 就職みらい研究所『就職白書 2016-インターンシップ編-』を基に作成 この図からも分かるように年々、インターンシップを実施する企業は増えてきています。 では、企業が実施しているインターンシップにどれだけの学生が参加しているのでしょう か。学生のインターンシップへの参加状況を見てみます(図5)。 (図5) インターンシップ参加状況(学生) 出所:株式会社ディスコ『2017 年度キャリタス就活 学生モニター調査結果(2016 年 4 月発行)』を基に作成 企業のインターンシップ実施状況と同様に、学生のインターンシップへの参加も年々増 加しています。毎年半数以上の学生がインターンシップに参加しており、2017年卒の学 生では、8割近くの学生がインターンシップに参加しています。今では就職活動の前にイン ターンシップに参加することが当然のことのようになってきていることが分かるでしょう。 そして、学生のインターンシップへの参加は今後も増えていくと考えられます。 インターンシップの実施状況と学生の参加が年々増えてきていることは、上記のことか 3 株式会社リクルートキャリア 就職みらい研究所『就職白書 2016-インターンシップ編‐』 2016/2/16、3 ページ

(%)

2016年度(N=1131)

2015年度(N=1133)

2014年度(N=1129)

実施

未実施

61.1

38.9

59.5

40.5

49.9

50.1

(%)

2017年卒(N=961)

2016年卒(N=1153)

2015年卒(N=1490)

   参加した      応募したが選考にもれた      応募していない

74.6

11.2 14.2

68.6

11.4

20.0

56.9

9.7

33.4

(10)

9 ら明らかですが、インターンシップの実施期間などはどうなっているのでしょうか。 (4)インターンシップの実施期間・参加期間 まず初めに企業が実施した(予定も含む)インターンシップの期間を見てみます。これは 2014~2016年度いずれかに、インターンシップを実施した企業に対し、インターン シップの実施期間を調査したものです。2014年度では「1週間以上2週間未満」、20 15年度では「1日」、2016年度(予定)では「1日」が最も多いです(図6)4 (図6) インターンシップ実施期間(企業) 出所:株式会社リクルートキャリア 就職みらい研究所『就職白書 2016-インターンシップ編-』を基に作成 4 株式会社リクルートキャリア 就職みらい研究所『就職白書 2016-インターンシップ編-』 2016/2/16、3 ページ (%) 0 20 40 35.2 31.1 22.2 8.3 8.3 5.1 24.3 26.6 28.3 23 24.4 32.7 6.7 7.5 9.1 1.6 1.1 2 0.8 1 0.6   2016年度[予定](N=625)     2015年度[予定含む](N=624)     2014年度(N=505) 3ヶ月以上 1日 2日 3日以上1週間未満 1週間以上2週間未満 2週間以上1ヶ月未満 1ヶ月以上3ヶ月未満

(11)

10 2014年度と2016年度のインターンシップ実施期間を比べてみると、2014年 度で32.7%と最も多かった「1週間以上2週間未満」のインターンシップが2016年 度では23%にまで減り、逆に2014年度に22.2%だった「1日」のインターンシッ プは35.2%に増えました。全体的にみても、中長期的なインターンシップが減り、短期 的なインターンシップが増えてきていることが分かります。企業が実施しているインター ンシップでは「1日」が最も多いということですが、学生のインターンシップ参加期間はど うでしょう(図7)。 (図7) インターンシップ参加期間(学生) 出所:株式会社リクルートキャリア 就職みらい研究所『就職白書 2016-インターンシップ編-』を基に作成 学生のインターンシップ参加期間は、「1日」(53.2%)が最も多く、次いで「3日以 上1週間未満」(33.8%)です5。2014年卒と比べると、企業のインターンシップ実 5 株式会社リクルートキャリア 就職みらい研究所『就職白書 2016-インターンシップ編-』 2016/2/16、10 ページ (%) 0 20 40 60 53.2 23.6 24.8 17.4 7.7 8.7 33.8 35 35 15.2 27.9 19.9 8 11.1 14.7 2.9 4.9 7.1 2 3.8 6.6   2016年卒(N=856)        2015年卒(N=683)        2014年卒(N=384) 3ヶ月以上 1日 2日 3日以上1週間未満 1週間以上2週間未満 2週間以上1ヶ月未満 1ヶ月以上3ヶ月未満

(12)

11 施期間と同じように中長期的なインターンシップは減少し、短期的なインターンシップが 増えてきていることが分かります。 短期のインターンシップとは、前述の図2に挙げた中でいうと「説明会型」になります。 企業・業界説明や社員との懇談会、グループワークなどがメインになっており、実際の業務 に携わるということはほとんどないといっても過言ではありません。このような短期的な インターンシップでは実際の業務を体験することは難しく、より長期間のインターンシッ プのほうが大きな効果を得ることができることは間違いないですが、“将来やりたいことが ない”“どんな業界・職種が自分に合っているのかわからない”という人にとっては、1日 という短い期間でもその業界や企業に足を踏み入れてみるということだけでも少しは効果 があるでしょう。 実際にインターンシップに参加した学生がどのような効果を感じているのか見てみまし ょう(図8)。 (図8) インターンシップに参加して良かったと思う点(インターンシップ参加者/複数回答) 出所:株式会社リクルートキャリア 就職みらい研究所『就職白書 2016-インターンシップ編-』を基に作成 インターンシップに参加して良かったと思う点は、「仕事内容を具体的に知ることができ た」(66.1%)が最も多く、次いで「業種について具体的に知ることができた」(62. 3%)、「企業・職場の雰囲気を知ることができた」(33.8%)の順でした。また「自分 自身のキャリア観を明らかにすることができた」(14.9%)と回答した学生もいました。 この結果からもインターンシップに参加することで一定の効果が得られると考えられま す。 (5)インターンシップの実施目的・参加目的 企業がインターンシップを実施する目的としては、仕事を通じて、その業界や仕事の理解 を促進させるというものが最も多く、学生がインターンシップに参加する目的としても仕 事理解や業界理解が上位に挙げられます。企業と学生、お互いにインターンシップを行う目 的は一致していますが、「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験 (%) 0 20 40 60 80 仕事内容を具体的に知ることができた 66.1 業種について具体的に知ることができた 62.3 企業・職場の雰囲気を知ることができた 33.8 企業の事業内容を具体的に知ることができた 32.4 自分のスキルを見極めることができた 17.3 自分自身のキャリア観を明らかにすることができた 14.9 2016年卒(N=856)

(13)

12 を行うこと」6というインターンシップの本来のあるべき形というものを忘れて就職活動の 一部としてインターンシップが行われないように気をつけなくてはなりません。 ここまでインターンシップについて述べてきましたが、私が今最も必要であると思って いるのが教育の一環としてのインターンシップです。近年インターンシップが浸透してき て、良い効果も認められていることは分かりましたが、教育の一環としてのインターンシッ プはどうなっているのでしょうか。大学におけるインターンシップ実施状況を参考に見て みます。 (6)大学におけるインターンシップ実施状況 文部科学省が行った、平成26年度の大学等におけるインターンシップの実施状況の調 査によると、インターンシップ(特定の資格取得に関係するものを除く)を実施している大 学(学部)は551校(73.3%)で、前年度の531校(70.7%)と比較すると2 0校(2.6ポイント)増加しました7。7割以上の大学(学部)が単位認定を行うインタ ーンシップを実施していることが分かります。 では、この大学(学部)が実施しているインターンシップにどれだけの学生が参加してい るでしょうか。同調査によると、平成26年度の参加学生数は66,125人(2.6%) で、前年度の62,636人(2.4%)と比較すると3,489人(0.2ポイント)増 加しました(図9)8 (図9) 大学等におけるインターンシップ実施状況 出所:文部科学省『平成 26 年度 大学等におけるインターンシップ実施状況について』を基に作成 6文部科学省・厚生労働省・経済産業省『インターンシップの推進に当たっての基本的考え方』1997 年 (2004 年一部改正)、1 ページ 7 文部科学省『平成26年度 大学等におけるインターンシップ実施状況について』2016/3/15、5 ページ 8 文部科学省『平成26年度 大学等におけるインターンシップ実施状況について』2016/3/15、6 ページ

(%)

72.9

2.6

69.8

2.4

69.2

2.4

平成26年度

平成25年度

平成24年度

大学におけるインターンシップ実施率   学生の参加率

(14)

13 約7割の大学(学部)がインターンシップを実施しているにも関わらず、そのインターン シップを利用した学生はわずか2.6%です。なぜ、学生たちは大学(学部)が行っている インターンシップに参加しないのでしょうか。学生たちにその理由を聞いてみると、「そも そも大学がおこなっているインターンシップがあることを知らなかった」「参加したいと思 ったが、対象企業の中に行きたい企業がなかった」「参加する時間がなかった」「参加する意 味がないと思ったから」などといった意見がありました。次にインターンシップを実施した 学年に注目してみます(図10)。 (図10) インターンシップ実施学年 出所:文部科学省『平成 26 年度 大学等におけるインターンシップ実施状況について』を基に作成 このグラフから分かるように、インターンシップを実施した学年は圧倒的に大学3年が 多いです。就職活動が始まる前の大学3年生の時にインターンシップに参加することも効 果はありますが、私は大学生のもっと早い時期(大学1、2年)から教育の一環としてイン ターンシップを取り入れていくことが必要であると考えます。 ここまで現在の就職活動ということで、新卒一括採用やインターンシップについて述べ てきました。長く厳しい就職活動を乗り越え、社会人としての新たな道を歩み始めた人たち は、実際に働き始めてどうなったのでしょうか。次の章では、「七五三現象」なども取り上 げながら、離職についての現状、特に若者の早期離職について考えていきたいと思います。

(%)

61.2

60

40

20

0

1年

2年

3年

4年

5年

6年

(学年)

(N=66,125)

(15)

14

第2章 離職についての現状

第1節 若者の3年以内の離職率

「七五三現象」という言葉があるように、新規学卒者の就職後3年以内の離職率は中学卒 で約7割、高校卒で約5割、大学卒で約3割となっています。大学卒のここ5年間の就職後 3年以内の離職率を見ても平均して3割の若者が辞めています(図11)。 (図11) 就職後3年以内の離職率(大学卒) 出所:厚生労働省『新規学卒就職者の在籍期間別離職率の推移』を基に作成 長く厳しい就職活動を乗り越え入った会社を、若者たちはなぜすぐに辞めてしまうので しょう。次の第2節では若者たちの離職理由についてみてみます。

(%)

30

15

0

21年

22年

23年

24年

25年

(3月卒)

30.0

28.8

32.4

31.0

32.3

31.9

(16)

15

第2節 なぜ離職してしまうのか

若者たちはなぜ離職してしまうのか。離職理由として多く挙げられるものにはどのよう なものがあるのでしょうか。若者の離職理由TOP10 をみてみましょう(図12)。 (図12) 若者の離職理由 TOP10 出所:働きがい研究所 VORKERS『平成生まれの退職理由』(2015 年)を基に作成 若者の離職理由として、「キャリア成長が望めない」「残業・拘束時間の長さ」「仕事内容 とのミスマッチ」「待遇・福利厚生の悪さ」「企業の方針や組織体制・社風などとのミスマッ チ」などが多く挙げられています。これらを一言で表すと“ミスマッチ”です。ミスマッチ と一言でいっても、「就職前と就職後の学生自身の意識におけるミスマッチ」「学生と企業と のミスマッチ」など様々なものがあります。ミスマッチがなぜ起こってしまうのかというこ とについては、後の第3章で述べることにします。 若者たちは上記のような理由で、せっかく就職した会社を辞めてしまうわけですが、この ような早期離職によって生じるデメリットとしてどのようなものが挙げられるでしょうか。 次の第3節でそのデメリットを明らかにしていきます。 キャリア成長が望めない 残業・拘束時間の長さ 仕事内容とのミスマッチ 待遇・福利厚生の悪さ 休日の少なさ 社内の人間関係の悪さ 評価・人事制度に対する不満 体力が持たない 企業の方針や組織体制・ 社風などとのミスマッチ 企業・業界の将来性の なさや業績不振 25.5% 8.8% 24.4% 18.5% 10.0% 6.7% 8.3% 19.8% 14.0% 7.2%

(17)

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第3節 早期離職で生じるデメリット

この節では早期離職による若者側のデメリット、企業側のデメリットの両方についてみ ていきます。 まず、早期離職で生じる若者側のデメリットについてです。早期離職をした若者のデメリ ットとして“職を失う”ということが挙げられるでしょう。会社を辞めたのだから職を失う のは当たり前ですが、早期に離職したことにより再就職が難しくなることも考えられます。 会社を辞めた理由が何にせよ“すぐに辞めてしまう人”というレッテルを貼られてしまう可 能性もあるのです。 1回離職した後、再就職するとなれば中途採用ということになります。中途採用は新卒採 用の時とは違い、一緒に活動する仲間はいません。新卒の就職活動の時は相談を聞いてくれ たり、面接対策として模擬面接などを手伝ってくれた仲間がいたかもしれませんが、中途採 用ではそうはいきません。孤独だと感じる人もいるでしょう。中途採用で採用されたとして も、新卒採用の時のようなしっかりとした研修はないと考えられます。新卒の場合は多くの 企業で長期(数週間から週ヶ月)の研修があります。しかし、中途採用には研修はほとんど ありません。転職当日から実務につくということも十分考えられます。また、新卒採用の際 は特定の職務遂行に必要な能力や資格はあまり求められず、潜在能力や将来の可能性とい った点を重視して採用するのに対し、中途採用は「即戦力」を求められるために、その時の 能力を評価されます。最初に入った会社で、社会人としてのスキルや能力をしっかり身に付 けていないと、再就職は新卒採用よりかなり厳しくなるということです。このように若者に とって早期離職がマイナスに働くことは多いです。 次に若者が早期離職することによって生じる企業側のデメリットについてみてみます。 最初から辞めたいと思って会社に入る人がいないのと同じで、最初から辞めてほしいと思 って採用する企業はありません。しかし、長く働き続けてくれると思って採用しても一定数 の若者が辞めてしまうのが現実です。 その際生じる損失としてお金の問題が挙げられます。新卒採用の場合、採用コストはどれ くらいかかるのでしょうか。調査対象の企業によっても金額は変わってきますが、新卒採用 の場合、新人一人を採用する上でかかるコストは一般的に45万円~50万円前後と言わ れています9。平均的に見れば、このような金額ですが、求人に力を入れている企業ではさ らに採用活動にお金をかけているところもあります。企業説明会の開催や求人用のサイト を作成するのにも、それ相応の費用がかかると考えられます。若者1人が辞めることを考え た時、その1人分の労働力が失われるだけでなく、採用時にかかった費用もすべて無駄にな ってしまうのです。そして、この損失を埋める為に他の人を採用するとなると、更に時間や 費用がかかります。ここまで述べてきたことからも、早期離職が若者・企業双方にとって大 きな損失を与えるということが分かるでしょう。 この章では離職についての現状ということで、離職率や離職状況、早期離職によって生じ 9 採用サイト制作.com(http://spc-jpn.co.jp/saiyou/archives/1226『新人1人を雇うのにかかるコストは どれくらい?』(2016/12/8 アクセス)

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17 るデメリットについて述べてきました。次の章では、早期離職の主な原因がミスマッチであ るということに注目して、なぜミスマッチが生じてしまうのか、ミスマッチをなくすために はどうしたらいいのかということについて考えていきます。

第3章 ミスマッチはなぜ起こる

第1節 ミスマッチが生じる原因

前章の第2節で述べたように、早期離職の主な原因は“ミスマッチ”であると考えられま す。では、なぜミスマッチが生じてしまうのでしょうか。就職後にミスマッチが生じる原因 として考えられるのは、「学生が就職活動前に行う業界・企業研究や自己分析が不十分であ る」ということです。第2章の図12にある中で、「仕事内容とのミスマッチ」「待遇・福利 厚生の悪さ」「企業の方針や組織体制・社風などとのミスマッチ」などは、業界・企業研究 をしっかりと行うことで、就職後のミスマッチを減少させることができるはずです。 ここで、就職活動前にしっかりと業界・企業研究、自己分析をして就職活動に臨んだ人と、 研究や分析はほとんどせず、自分に何が合っているのか、将来どんな仕事がしたいのかとい うことが分からないまま就職活動に臨んだ人の違いを図にあらわして見てみましょう(図 13)。 (図13) 業界・企業研究、自己分析をした人としなかった人の違い 出所:筆者作成

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18 この図は、上が「就職活動前にしっかりと業界・企業研究、自己分析をした人」、下が「就 職活動前に業界・企業研究、自己分析をしなかった人」となっており、左が「就職活動前」、 右が「就職活動開始後」となっており、両者にどのような違いが生じるかを示したものです。 就職活動が始まる前に業界・企業研究、自己分析をした人は、自分がやりたいと思ってい る仕事をいくつかに絞ることができ、その中から行きたいと思う企業を見つけることがで きます。就職活動が始まる前に業界や企業を絞っておくことで、迷うことなくその業界や企 業について深く調べることができます。業界や企業についてより深く調べることで、本当に それが自分に合っているのかということも分かってくるでしょう。 それに対して、就職活動が始まる前に特に何もせず、実際に就職活動が始まってから業 界・企業研究、自己分析をする人は、まず“どんな業界、どんな企業があるのだろう?”と いうところから始まります。これは極端な例ではありますが、事前に調べていた人と比べる と、明らかに業界・企業研究、自己分析に充てる時間は少なく、その分業界や企業のことに ついても深く調べられなくなってしまいます。業界や企業のことについてあまり深く調べ ずに、「なんとなく良いかな」「自分に合っている気がする」といったような気持ちで入社し てしまうと、結果としてミスマッチが原因で離職してしまうことにもつながってしまいま す。 「学生が就職活動前に行う業界・企業研究や自己分析が不十分である」ということ以外に も、「企業が企業説明会などを通して学生に伝える情報が不十分である」「残業時間や待遇が 企業のHP に記載してあるものと異なる」などといった原因も挙げられます。

第2節 ミスマッチをなくすための取り組み

第1節で述べたように、様々なことが原因となりミスマッチが生じ、早期離職してしまう 若者がいるのが現状です。このようなミスマッチを防ぐためにはどうしたらいいのでしょ うか。この章では、ミスマッチをなくすための取り組みを「学生」「企業」「大学」に分けて みていきます。 (1)学生 就職後のミスマッチをなくすために学生はどんなことに取り組むべきでしょうか。やは り、業界や企業のことを知るということは必要不可欠でしょう。つまり、業界・企業研究を 行う必要があるということです。業界研究を行う際、最初はあまり絞り込まずに幅広い業界 を見てみると良いでしょう。業界研究を行う目的は3つあります。1つは「数多くの業界の 中から志望業界を絞るため」、もう1つは「自分の知らない業界を知るため」、そして最後に

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19 「自分の志望する業界の知識を得るため」です10。ここで、業界研究の仕方をいくつか紹介 したいと思います(図14)。 (図14) 業界研究の仕方 出所:坂本直文『内定者はこう選んだ!業界選び・仕事選び・自己分析・自己 PR 完全版 2018』高橋書店、14・15 ページを基に作成 図14で示した通り、「新聞・業界紙」「雑誌」「Web サイト」「店舗・展示場」「書籍」「人 に聞く」など、様々な方法があります。1つの方法で業界研究をするのではなく、Web サ イトでその企業のことを調べてから、実際にその企業で働いている人に話を聞くなど、様々 な方法で業界研究を進めていくことが大切です。 主な業界として挙げられるのは、「金融」「商社」「マスコミ」「IT・情報関連」「メーカー」 「小売・サービス」「人材」「レジャー・エンタテイメント」「エネルギー・インフラ」など です。業界研究をしっかりすることで、こういった業界の中から、自分が働きたいと思う業 界を絞ることができます。業界研究を行うと同時に職種の研究もしておくと、自分が将来ど のように働きたいかを明確にすることができるでしょう。 ではどのような職種があるのでしょうか。主な職種として、「営業」「事務」「企画」「広報」 「技術」「サービス」「制作」「情報」「教育」「専門」「公務員」などが挙げられます11。入社 してすぐにこのような職種で働けるわけではありませんが、就職活動を進めるうえで、“将 来どのような職種で働きたいか”ということを頭の中に入れておくことは重要です。 業界研究や職種研究をしたあとは、企業研究をする必要があります。同じ業界で同じよう な仕事をしていても、それぞれの企業によって社風や業績、待遇や勤務地などは全然違いま す。企業の特徴は主に、(1)各企業が用意している会社案内などの資料、(2)就職情報会 社がまとめる集合媒体、および就職情報サイト、(3)『会社四季報』などの出版物を使って 10 キャリタス就活 2017(https://job.career-tasu.jp/2017/guide/study/step/step01.html『就活成功ガイ ド 業界研究編』(2017/12/22 アクセス) 11 坂本直文『内定者はこう選んだ!業界選び・仕事選び・自己分析・自己 PR 完全版』高橋書店、54・ 55 ページ

言葉は、貴重です。ただし、聞いた相手の立場で情報が偏る場合もあります。ほかの情報源で補いましょう。

人に聞く

百貨店やスーパーなどは、実際に店舗に行ってみましょう。例えば、同じ品物でも百貨店、スーパー、コンビニでの

売られ方を比べることで、各業界の特長が見えてくるはず。メーカー主催の商品展示会も要チェックです。

店舗・展示場

「金融」「マスコミ」「食品」など、業界ごとに単行本が出版されています。また、多くの業界情報を1冊にまとめた本も

あります。業界に関するビジネスや興味がある企業の経営者が書いた本なども有効的に活用しましょう。

書籍

ビジネス誌、業界誌、就職情報誌などいろいろな雑誌があります。切り口の異なるいくつかの雑誌を読むことで、

業界の最新の話題やヒット商品はもちろん、裏話なども得られ、立体的に業界をとらえることができます。

雑誌

企業のホームページ、就職情報サイト、アナリストのレポートなど、Webサイトには業界に関する膨大な情報が

あふれています。検索エンジンを上手に使いこなせば、有益な情報が得られるでしょう。

Webサイト

その業界で常識とされている知識も身につきます。業界紙からは、特定の業界の、より深い情報が得られます。

一般紙でも、ある特定の業界をマークして読み続けていると、大まかな業界動向がわかるだけでなく、

新聞・業界紙

家族や親せき、友人や知人など、身近な社会人に聞いてみるのも手。企業で実際に働いている人物から聞ける

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20 調べることができます12。企業研究の方法としてどのようなものが挙げられるのでしょうか。 業界ごとに分けて見てみましょう(図15)。 (図15) 企業研究の方法 出所:坂本直文『内定者はこう選んだ!業界選び・仕事選び・自己分析・自己 PR 完全版 2018』高橋書店、102・103 ページを基に作成 このように企業研究の方法はさまざまですが、業界研究と同様、1つの方法にこだわるの ではなく、いろいろな方法で研究を進めていくことが重要です。 ここまで業界研究や職種研究、企業研究の重要性について述べてきましたが、ミスマッチ をなくすために学生が最もすべきことは自己分析でしょう。いくら業界・企業のことを調べ ても、自分自身のことを理解していないと、自分にとってどんな仕事が本当に合っているの 12 坂本直文『内定者はこう選んだ!業界選び・仕事選び・自己分析・自己 PR 完全版』高橋書店、102 ページ ・複数の銀行の支店に行ってみて、行員のようすやサービスを観察する。 ・保険の外交員が自宅を訪ねてきた際を利用し、社風などを聞いてみる。 ・証券各社のHPで、商品ラインナップや得意な分野を比較検討してみる。 ・ホームページなどで、取扱商品や海外拠点などを調べてみる。 ・カタログを入手し、商品ラインナップ、価格、輸入国を調べてみる。 ・アンテナショップがある場合、店員に相談を持ちかけて情報を得る。 ・自分の携帯電話とは違ったキャリアの携帯電話を持つ友人から、  基本料金や通話料、各種サービスの話を聞き、比較してみる。 ・パソコンショップなどで、パッケージソフトを比較検討してみる。 ・どんな業界の、どんな企業のシステム開発に強いか調べてみる。 ・新聞社やテレビ局には、一般を対象にした見学ツアーがある場合も。  編集部やスタジオを観察できる絶好のチャンス。 ・新聞社の社説の論調から、その社のスタンスを知ることができる。 ・出版社なら、その出版物(書籍・雑誌)で、どんな分野のものを手がけているか  調べる。同分野や競合している雑誌と誌面構成を比較するのも有効。 ・専門誌で、どの広告会社の(誰が)どんなCMを手がけているか調べてみる。 ・自動車や家電製品なら、そのユーザー(家族や親戚、自分も含む)に  使い勝手の良し悪しや故障時の対応などについて聞いてみる。 ・化粧品やアパレルなら、実際に商品を買って使ってみる。  家族や友人でも使っている人がいたらその感想も聞いてみる。 ・素材メーカーなら、最終製品が何に使われているかを調べてみる。 ・小売なら、実際に店で店員に質問し、商品知識や接客ぶりを見てみる。 ・外食なら、実際に店に行き、メニューや価格、店員のサービスを確認。  同じチェーンでも何店舗か回って調べてみる。 ・企業ホームページなどで店舗数、展開エリアなどを調べてみる。 ・教育(資格スクールなど)なら、実際に生徒として授業を受けてみる。 ・塾なら、案内書などを入手し、教室数、展開地域などを調べてみる。 ・人材派遣なら、各社のホームページで、登録スタッフ数などを比較してみる。 ・実際にレジャー施設に行って、アトラクションなどを試してみる。 ・施設内の設備・管理状況やスタッフの接客サービスなどに注目してみる。 ・実際にパック旅行に参加し、主催会社のサービスを確認してみる。 ・市民への情報提供のための施設(「電力館」など)に行ってみる。 ・複数のガソリンスタンドを利用し、各社のサービスを比較してみる。 ・工事現場へ行き、ようすを観察する。働いている人に話を聞いてみる。 金融 商社 IT・情報関連 マスコミ メーカー 小売・サービス 人材 レジャー・エンタテイメント エネルギー・インフラ

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21 か見つけることはできないでしょう。 では、自己分析とはどのようなもので、どういう風に進めていけば良いのでしょうか。就 職活動における自己分析とは、自分の特徴や長所・短所、価値観を把握・分析することで就 職活動での『強み』を見いだすことです13。自己分析を行うことで、キャリアプランを明確 にしたり、自分の長所や短所、適性を知ることができます。 このようなことを就職活動がはじまる前に知っておくことで、就職後のミスマッチを減 らすことができるでしょう。 (2)企業 ミスマッチでの早期離職をなくすために企業は何ができるでしょうか。本格的な選考が 始まる前に、内定者の方々に話を聞くことができる機会を設けたりすることも、企業が行っ ている取り組みの1つでしょう。実際に働いている人に話を聞くことで、Web サイトだけ では得られない情報を得ることができます。インターンシップを実施して、働くイメージを 付けてもらうことも効果があるでしょう。ただ単にWeb 上でエントリーして、数回の面接 を経て内定というだけでは、企業側も学生の本当の姿を理解するのは難しいと考えられま す。実際にお互い顔を合わせて話すことで分かる部分もあるでしょう。大企業ではすべての 就職希望者1人1人に対し、このような対応をすることは難しいと思いますが、少なくとも 内定者に対して、入社する前に面談を行うなどして「入社に対する不安」などを取り除くこ とが大切です。以上のように面と向かって話すことで、入社前と入社後の仕事内容に対する ミスマッチは減っていくと考えられます。これはイメージによるミスマッチをなくすため のものですが、次に自分が求める働き方とのミスマッチをなくすために、企業が取り入れて いる制度についてみてみましょう。 まず1つ目に「地域限定正社員」が挙げられます。「地域限定正社員」とは雇用形態のひ とつで、一定の地域内での配属・異動を条件に契約する正社員のことです。勤務地が通勤可 能な範囲内に限られるため、地域限定正社員には転居を伴う転勤の発令がありません。「地 域限定社員」や「エリア総合職」「エリア限定社員」とも呼ばれます14。転居を伴う転勤がな いため、地元に残って働きたいと思っている人や、家庭の事情でできれば遠く離れたところ に就職したくないといったような人たちを全国転勤がないことを前提として採用するので、 就職後に勤務地のことでミスマッチが生じる可能性をかなり減らすことができます。 2つ目に「配属予約採用」という制度が挙げられます。配属予約採用とは、配属を希望す る事業所を選択してエントリーし、招待を受けた最大3ヶ所の工場見学・面談を経て、予約 先を決め、後に試験や面接を受けた上で採用を決定するものです(三菱重工業)15。この制 13 マイナビ新卒紹介(http://shinsotsu.mynavi-agent.jp/knowhow/article/what-is-self-analysis.html 『自己分析とは』(2016/12/27 アクセス) 14 日本最大の HR ネットワーク(https://jinjibu.jp/keyword/detl/435/『日本の人事部 人事辞典 地域 限定正社員』(2016/12/28 アクセス) 15 澤田幹・平澤克彦・守屋貴司 編著『明日を生きる 人的資源管理入門』ミネルヴァ書房、2009 年、 168 ページ

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22 度を導入することで、若者の意向に沿わない部署や地域への配属を防ぐことができます。 就職する前にミスマッチをなくすための取り組みをすることはもちろん、就職後もミス マッチを減らすために面談をしたり、就職した時と状況が変わってしまった人に対して新 しい働き方の提案をするなど、工夫が必要でしょう。 (3)大学 大学は、学生と企業との間のミスマッチをなくすためのサポートができるでしょう。第1 章の第3節(6)で挙げた「大学におけるインターンシップ」はその1つです。今では、7 割以上の大学でインターンシップを実施しています。大学におけるインターンシップとは どのようなものなのでしょうか。明治大学のインターンシップを例にとってみてみます。明 治大学におけるインターンシップは大きく分けて「全学版インターンシップ」「各学部実施 型インターンシップ」「自己開拓型インターンシップ」の3つあります16。それぞれどのよ うなものなのでしょうか。まず「全学版インターンシップ」をみてみます(図16)。 (図16) 全学版インターンシップ 出所:明治大学 HP『学生の皆さんへ インターンシップの種類』を基に作成 「全学版インターンシップ」は、実働5日以上の実習、充実した事前研修、事後報告会等 により体系的に学ぶことができる明治大学生のためのプログラムです。キャリアデザイン を目的としており、原則として無報酬17。スケジュールは次の通りです(図17) 16 明治大学 HP(www.meiji.ac.jp/shushoku/intern/about/program.html『学生の皆さんへ インターン シップの種類』(2016/12/30 アクセス) 17 明治大学 HP(http://www.meiji.ac.jp/shushoku/intern/about/program.html『学生の皆さんへ イン ターンシップの種類』(2016/12/30 アクセス)

特徴

大学と受入機関の間で協定を結んだ上で実施

単位認定 原則なし

対象学年 全学年

実施時期 夏季休暇期間(8月1日~9月19日)

申込先

各キャンパスの就職キャリア支援事務室

(24)

23 (図17) 全学版インターンシップ参加の流れ 出所:明治大学 HP『全学版インターンシップ 参加の流れ(2016 年度)』を基に作成 この図のように、4月からオリエンテーションや事前研修などを行い、夏季の長期休暇を 利用してインターンシップ実習に参加します。そして実習が終わった後は、実習報告書を提 出し、その後で実習報告会を行います。事前研修や実習報告書の提出、実習報告会への参加 は必須となっています。 次に「各学部実施型インターンシップ」です(図18)。 (図18)各学部実施型インターンシップ 出所:明治大学 HP『学生の皆さんへ インターンシップの種類』を基に作成 「各学部実施型インターンシップ」は、各学部の教育内容と密接に関連するプログラムで す。単位の認定があります。(法学部を除く)インターンシップの実習先などに関しては、 任意・予約不要 任意・予約不要 任意・予約不要 服装自由 服装自由 服装自由

STEP1 STEP3 STEP4 STEP5

事前研修A 事前研修B 事前研修C 参加目的の明確化・制度理解 企業・業界研究 ~インターンシップで何を学ぶのか~ ~希望実習先の選び方~ 【4月下旬~5月上旬】 【5月中旬】 【5月中旬~5月下旬】 【5月下旬~6月上旬】 【5月下旬】 【6月上旬】 【6月上旬】 必須・要予約 服装自由 STEP2 マッチング会 Q&A会 実習先の募集要項公開 要確認 自己分析・エントリーシートの書き方 オリエンテーション 必須・各キャンパス日程注意 必須・要予約 必須・予約不要 必須・予約不要 服装自由 スーツ又はビジネスカジュアル 服装自由 スーツ又はビジネスカジュアル

STEP9 STEP10 STEP11 STEP12 STEP13

Webエントリー 事前研修D 筆記試験 ビジネスマナー& (WEBテスト) コミュニケーション講座 【6月上中旬】 【6月上中旬】 【7月上旬】 【7月中旬~8月上旬】 【8月~9月】 【9月下旬~10月上旬】 【10月上旬】 要確認 選考結果発表 実習受入先の指定に応じる インターンシップ実習 事後面談・実習報告書提出 実習報告会 応募書類提出 STEP6,7,8(順不同) 必須・期間注意

特徴

学部の授業の一環(履修登録が必要)

単位認定 あり

対象学年 3年生が中心

実施時期 夏季休暇期間(8月1日~9月19日)

申込先

各学部事務室(法学部は単位の認定なし)

(25)

24 履修登録の際、所属の学部事務室で確認する18「各学部実施型インターンシップ」は、法学 部、商学部、政治経済学部、文学部、理工学部、農学部、経営学部、情報コミュニケーショ ン学部で実施しています19 最後に「自己開拓型インターンシップ」です。「自己開拓型インターンシップ」は、大学 主催ではなく、各企業・団体が独自に実施しているプログラムです。各自で情報収集をする 必要があります。応募に際しては、大学を通じて申込む必要がある場合(大学経由応募型) と、大学を介さず直接申込む場合(直接応募型)があります20。大学経由型と直接応募型に 分けて、それぞれ見てみましょう。まず大学経由型です(図19)。 (図19) 自己開拓型インターンシップ【大学経由応募型】 出所:明治大学 HP『学生の皆さんへ インターンシップの種類』を基に作成 全学版インターンシップとは違い、大学と受入機関との間に協定はなく、各企業・団体が 独自実施しているのが特徴です。各企業・団体の独自実施ではありますが、申込は大学を通 じて行います。これに対して直接応募型はどうでしょう(図20)。 (図20) 自己開拓型インターンシップ【直接応募型】 出所:明治大学 HP『学生の皆さんへ インターンシップの種類』を基に作成 直接応募型は、企業・団体のホームページ、各種インターンシップ情報サイト等で探すこ とができます。参加にあたっては、就業内容の確認等、全て個人の責任において行う必要が あります21 18 明治大学 HP(www.meiji.ac.jp/shushoku/intern/about/program.html『学生の皆さんへ インターン シップの種類』(2016/12/30 アクセス) 19 明治大学 HP(www.meiji.ac.jp/shushoku/intern/about/program.html『学生の皆さんへ インターン シップの種類』(2016/12/30 アクセス) 20 明治大学 HP(www.meiji.ac.jp/shushoku/intern/about/program.html『学生の皆さんへ インターン シップの種類』(2016/12/30 アクセス) 21 明治大学 HP(www.meiji.ac.jp/shushoku/intern/about/program.html『学生の皆さんへ インターン シップの種類』(2016/12/30 アクセス)

特徴

各企業・団体が独自実施

単位認定 原則なし

対象学年 3年生が中心

実施時期 通年

申込先

各キャンパス就職キャリア支援事務室(大学経由応募)

特徴

各企業・団体が独自実施

単位認定

原則なし

対象学年

3年生が中心

実施時期

通年

申込先

企業・団体により異なる(直接応募)

(26)

25 大学経由応募型と直接応募型について説明しましたが、自己開拓型インターンシップの スケジュールはどうなっているのでしょうか。自己開拓型インターンシップの流れを図で 見てみましょう(図21)。 (図21) 自己開拓型インターンシップ参加の流れ 出所:明治大学 HP『学生の皆さんへ 「自己開拓型インターンシップ」スケジュール』を基に作成 細かい部分での違いはありますが、オリエンテーション、事前研修、実習、事後学習とい う大まかな流れは全学版インターンシップと同じです。 この章では就職後に起こるミスマッチを取り上げて、ミスマッチをなくすための取り組 みとして、「学生」「企業」「大学」それぞれの事例をみてきました。これらを踏まえた上で、

STEP1.オリエンテーションに参加する

 4月下旬~5月上旬、各キャンパスにてインターンシップオリエンテーションを開催します。  このオリエンテーションでは、インターンシップの種類のほか、種類別の応募方法や保険加入についてなど、  インターンシップ参加を考える皆さんへ役立つ情報を提供いたします。

STEP2.インターンシップ実習先を探す

 自己開拓型インターンシップは、原則各自で情報を収集する必要があります。企業・団体のホームページだけでなく、  幅広く企業・団体を探したい場合には、各種インターンシップ検索サイトも有効です。

STEP3.各企業・団体の募集要項を確認する

 企業・団体によって、応募方法・締切・実習内容・実習期間などが全く異なります。  公開されている募集要項をよく確認してください。

STEP4.各企業・団体へ応募する

 大学を通して申込む必要がある場合(大学経由応募)と、大学を介さず直接申込む場合(直接応募)では、  応募後の流れが全く異なります。

STEP5.インターンシップ受入可否について確認する

 《大学経由応募》受入可否について、各企業・団体より連絡があり次第、「Oh-o!Meiji」でお知らせします。  《直接応募》企業・団体により、連絡方法や時期が異なります。募集要項をよく確認してください。

STEP6.ビジネスマナー講座(全学版インターンシップ事前研修D)に参加する【要事前申込】

 基本的なビジネスマナーについて、専門の講師による指導を受けることができる講座です。  《大学経由応募》受講は必須です。  《直接応募》受講はできかねますが、動画コンテンツでご覧いただけます。

STEP7.実習スタート(実習中の注意事項)

 ■守秘義務について   インターンシップ参加学生は実習中に知り得た秘密事項について、実習先の許可なしに公表してはいけない   という守秘義務を負うことになります。情報の取り扱いには十分に注意してください。

STEP8.実習後の振り返りを行う

 インターンシップは  1.実習前のビジネスマナー講座等の「事前学習」  2.企業・団体での「インターンシップ実習」  3.報告書の作成等、実習に対する振り返りを行う「事後学習」  が一体となり成果につながるプログラムです。  全学版インターンシップとは異なり、自己開拓型インターンシップは、Oh-o!Meijiでの体験報告を除き  大学での振り返りプログラムはありませんが、各自インターンシップで学んだことなどをまとめておくとよいでしょう。  なお、実習先によっては、レポート提出が必要になる場合がありますので、実習先の指示に従ってください。

(27)

26 今後ミスマッチでの早期離職をなくすために何をすべきか。次の章で新たな取り組みの提 案をします。

第4章 新たな取り組みの提案

第1節 教育の一環としてのインターンシップ

私は、ミスマッチが原因での早期離職をなくすために「教育の一環としてのインターンシ ップ」を提案します。第1章でも述べた通り、インターンシップとは本来、「学生が在学中 に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」22です。しかし現在、大学 教育の一環であるべきインターンシップが、就職・採用活動の一部として使われている場合 も少なくありません。インターンシップ参加期間も「1日」が最も多いですが23、1日だけ のインターンシップでは教育的効果はあまり期待できません。また、インターンシップ実施 学年も大学3年生が全体の61.2%24と圧倒的に多いです。就職活動前の大学3年生の時 にインターンシップに参加することも効果はありますが、私は大学生のもっと早い時期(大 学1、2年生)から教育の一環としてインターンシップを取り入れていくことが必要である と考えます。これらを踏まえて私が提案する「教育の一環としてのインターンシップ」は次 の通りです(図22)。 (図22) 教育の一環としてのインターンシップ 年間スケジュール 出所:筆者作成 22 文部科学省・厚生労働省・経済産業省『インターンシップの推進に当たっての基本的考え方』1997 年 (2014 年一部改正)、1 ページ 23 株式会社リクルートキャリア 就職みらい研究所『就職白書 2016-インターンシップ編-』 2016/2/16、10 ページ 24 文部科学省『平成 26 年度 大学等におけるインターンシップ実施状況について』2016/3/15、7 ページ 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 一年次 二年次 春学期 夏休み 秋学期 春休み 講義① 講義② インターンシップ インターンシップ 講義③ インターンシップ 講義④ インターンシップ

参照

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