砂 丘 地 に お け る ク ロ マ ツ 林 の
物 質 生 産 力 に 関 す る 研 究
小笠原
隆
三
※
曳 地
政
雄
※※
Studues on Dry_Matter Productivity of Pine Forest
(PlilPPVS Trp"beT〃
)。 n CoastaI Sand Dunes
Ryuzo OGASAWARA※ and Masao HIKICHI※※
Summary
The dry―matter producn ty Of the ttne forest(P加 切ST/Dttb9Tg才テ)on the
sand dune was investigated,
(1)The tOtal net productiOn of the pine forest tends to increase with
increasing mean tree height.
(2)The net assimilation rate,the amounts of total nitrogen(N), total
phosphorus and Ch10rOphyll in the leaves, the amounts of total nitrOgen(N), total phosphorus and Carbon(C)in the soils and the amount Of litter onthe
grOund tend to increase, but the amount of total carbOhydrate(Ch), Ch/N
ratio in the leaves and C/N ratio in the sOils tend tO decrease with increasing mean tree height.
(3)The amounts of total nitrOgen and total phOsphorus in the pine fOrest (tree, htter and soil)tend to increase with increasing mean trec height and those materials 、vere distributed largely in the soils. The amounts of total nitrogen and carbOn in the sols of climax forest hrere several times as large as those of the pine forest.
(4)FrOn those results, it may be suggested that the dry― matter producti ty
of the pine forest on the sand dune is increased by the grolvth process and by the increase of this productivity. This shows that the pine and the envirOnment are influencing each Other in the grolvth process and the accumulation of the materials(N,P,C, ctc.), the fertility of the soil and the photosynthesis of the leaves are promoted.
※ 鳥取大学農学部森林計画学研究室;ILaboratory Of FOrest Planning.Fac.Of Agri.,TOttOri Univ。, TOttOri 680
小笠原 隆 三 ・ 曳 地 政 雄 ロ 砂 丘地 は一般 に養分条件
,水
分条件がわ るく植物の生育 に適 さな い。 従 って砂丘地 に植栽 された クロマツ林の生育 もは じめは極 めて不良である。 しか し,生
育が進 む につれて次第 に生産能力が回復 してい く。 本研究 は砂丘地 に植栽 された クロマツ林 は どの程度の生産能力 を もってい るのか,そ
れが生育がす す む につれ どのよ うに変化す るのか,ま
た,そ
の変化 を もた らす機構につ いて明 らかに し,人
為 的改 善 の手がか りを得 ることを目的 として行 った ものである。Ⅱ
材料 お よび方法
調査林分 として鳥取市の湖 山にある島大湖 山演習林 に植栽 されてい るクロマツ林 を用 いた。1,純
生 産 量 の 推 定 法 非 同化器宮であ る幹,枝 ,根
の生産量 について はす でに得 られた各器宮の現在量1)と前報1)と同 じ 方法で求 めた現存量 および生長率 とによ って求 めた。 生 長率は,幹
の場合,各
林分 の標準地調査の結果 を もとに して標準本 を数本ずつ計136本
選定 し, その樹幹析解 による幹材積生長率 を計算 し,そ
れ を用いた。 枝 の生長率の場合各林分か ら数本ずっの標準木が選定 され,そ
れぞれの標準木の上部,中
部,下
部 か ら2∼ 3本
ずつ枝 をえ らび,そ
れ を年次別 に分 けた後,断
面積生長量 を求 め,断
面積生長率 を計算 して用いた。 葉 の場合 は各林分か ら1本
計22本 の標準木 をえ らび,そ
れの全葉量に対す る1年
生葉の割合 を求 め た。 さらに各林分か ら数本ずつの標準木 をえ らび,上
部,中
部,下
部か ら枝1∼ 2本
ずつ え らび,そ
の1年
葉 の割合 を求 めた。 これ らか ら1年
葉の割合 を計算 した。 根の生 長率の測定 は困難 であ るため,ヒノキ,カンレンボクで幹の生長率 と根の生長率が同じというこ とが知 られていることか らの,本
クロマツの場合 も根の生長率 を幹の生長率 と同 じもの として計算 した。2,生
葉 の 成 分 の 定 量 法 ① 全窒素の定量 粉末試料03分
また は0.5虔 を と り,数 πιの濃硫酸 を加 えて分解 ろで分解 した。分解後放冷 し,こ
れ に水 を加 えて 100れどとした。 これ をろ過後NESSLER試
薬 による比色法で定量 した。す なわ ち,05れ
ゼ の分解液 を と り,こ
れ にlN苛
性 ソーダ液1膨
を加 えた。 これに水 30∼40犯ゼを加 えた後NESSLER試
薬2認
を加 えて発色 させ,さ
らに水 を加 えて合計50れιとした。 これ をよ くか くはん し,20∼ 25分
後 に42"%で
比 色 した。緒
常
J蒲
密
ll吊
千
ll停
均
照
り
嘉
H器
41 `奪打
輪
∫
‖
〕
‖
十
1許 ″ 々 → ︲ ︱ ︱ ︲ 郊 章 心 そ
L
︱ ︱ ︱ ﹂ 卜 膨 ド 離 F 墜 匡 ︱ ︱ ︱ ︱ ︲ ② 全燐の定量 粉末試料0.3診または 0.57を とり,数
“Mの濃硫酸を加えて分解 した。 分解後 放 冷 し,水
を加 えて 1∞れツとした。 これをろ過後GoMoRI法
で定量 した。すなわちモ リブデ ン酸,硫
酸混合液5服を,水
10 ″ゼ,試
料5れを(ま たは10れを),EЮN2肥
ιをllk々に加 え,最
後に水を加 えて合計50記とした。 これをよ くか くはん後45∼
90分
後に660η
"で
比色 した。 ① クロロフィルの定量 ク ロロフィルの定量は SMITH一BENITEZ法
に準 じて行 った。すなわ ち,薄
暗い ところで採取直後の 新鮮な葉 1解 を と り石英砂 と共 にす りつぶ し,ア
セ トンで数 回抽 出 した。 この アセ トン液 にエーテル を加 えた後,分
液 ロー トに移 し,さ らに この分液 ロー トの下端 を もう一つの水 を入れた別の分液 ロー トにそ う入 し,溶
液が少 しずつ水 中を上昇す るよ うに した。 この操作 を7∼
10回 くりか えし,ア
セ ト ンと水溶性色素 を除いた。 エーテル溶液は総量50膨 とした後,硫
酸 ナ トリウムを少量加 えて30分 以上 暗所 に放置 してか ら660物
%と 642.5η 傷で比色 した。 ④ 全炭水化物 の定量 全炭 水化物の定量はSomGI―
NELSON法
に準 じて行 った。す なわ ち,粉
末試料0.2影を と り0,7N
塩酸10 1Jlyを加 え,長
い ガ ラス管 を付 して煮沸湯煎中で150分
間加水分解 した。 力日水分解後 フラス コ にろ別 し,水
で十分洗浄 して中和 してか ら除たん ぱ く操作 を行 った。除たんぱ く後,試
料液2紀″をホ リン管 に と り,2nゼ
の銅試薬 を加 えて10分間沸騰易煎中 に入れた。 これ を流水で冷却後NELSON試
薬2膨
を加 えてよ くか くはん し,さ らに水 を加 えて25犯をとした後 よ くか くはん し520η
%で 比色 した。3.土
壌 分析 ○ 全窒素,全
燐 土壌中の全窒素,全
燐の定量は葉の場合に準 じて行 った。 ② 炭 素 炭素の定量はakJRIN法に準 じて行 った。すなわち,乾 燥土壌5∼
6夕 を圧砕 して,そ
の1量をフラ スコに郡取する。 これにN重
クロム酸カ リウム溶液10れを,濃
硫酸10れをを加えて180°Cに
加熱 してあ る油浴中に浸 して 10分 間加熱 した後,油
浴か ら取 り出して,フ
ラスコの内溶物を500 CC磁性蒸 発 皿 に移す。 フラスコ内を水で洗い流 し,洗
液を皿に移 して皿の中を約250πゼとして滴定に供する。 滴定には指示薬5∼
6滴
と燐酸溶液10 CCを加えてガラス棒で攪拌 しなが ら0.2N硫
酸第1鉄
アンモ ニウム溶液を徐々に加えて灰緑色に移 った点で終点とした。 全N,全
P,ク
ロロフィル,全
炭水化物等はすべて絶乾重量当 りに換算 して示 した。小笠原 隆 三 ・ 曳 地 政 雄
Ⅲ
結果お よび考察
砂丘地 は養分,水
分条 件等が悪 く一般 に生産能力が低い。 砂 丘地 に植栽 された クロマツ林の生産能力 は生育がすすむにつれて どのよ うに変化 してい くか をみ るた め,樹
高の異 な林分 につ いて それぞれ純生産量 を求 めた。 その結果 を示す とFig。1の
よ うであ っ た。純生産量は樹高の高い林分 になると増力口してい く。 蒲谷等3)は千剣黎剪諾ラ ロマ ツ林の生産量 を2卜23切崩α・年 とし,小
田4)も千葉県の海岸 ク ロマツ林で15.2∼17.4り
肪 。年 としている。 一般にマツ林の純生産量は 14.9倣/施
・年5)と されている。 本砂丘地の クロマツ林の場合 樹高の低い林分ではこれ らの報 告よ りかな り低い値を示 してい るが,樹
高の高い林分になると 次第に増加 していき平均樹高7.8 縮をこえると15瑚
血 。年 をこ えるよ うにな り生産能力が次第 に回復 してい く。 ton/ha 押 C Φ 〓 Φ ﹂ O C ︻ ︻ 0 っ E C O , C Φ ﹂ ﹂ っ ω ︼ 0 , 〇 時 生育がすすみ樹高の高い林分 にな ると何故純生産量が高ま っ0
てい くのであろうか。24681012m
Heon tree helght
Change OF current annual increment(dry weight)
。f pine stands in relation tO tree height 一般 に生育期 間が同 じな ら林
Fig.1
分生産量の増大す る原 因 として 林分葉量の増加 と葉の効率の増大が考 え られ る。 しか し,林
分葉量 につ いては既報1)の如 く,砂
丘 ク ロマツ林の場合閉鎖後 は林分葉量に差が少 ない ことか らみて林分葉量が純生産量の増大に大 きく原 因 して いるとは考 えに くい。 砂丘 ク ロマツ林の純 同化率 と林分の平均樹高 との関係 はFig.2のよ うで,樹
高の高い林分 にな る と 純同化率が大 きくな る。 純 同化率 は葉の効率 を示す一つの尺度 とみ られてい ることか ら、本 クロマツ林の場合樹高の高い林 分 で葉の効率が向上 して いることが考 えられ る。︱ ︱ ︱ ︱ ︱ ︱ ︱ レ 伊 ︱ l p 蒲谷等 千葉県の海岸 クロマツ林で純同化率 を
32
彰/彰
。年 とし,四
手井°はクロマツ葛歪純 同化率 を3.2 シヤ・年 と 2.3浄/影
・年 としている。一般 にマツ林 は13
∼2.9カタ竹/ι開・ 年 とみ られているの。砂丘クロマッ林の場合樹高の低い林分ではこれ らの報
告よ りもかな り低い値を示すが
,樹
高
7.8ηをこえると
2.Oι
oo/tOB・年をこえるようになる。このことから本ク
ロマツ林の場合生育がすすみ樹高の高 い林分にな ると葉 の効率が次第 に回復 して い き,純
生産量の増大 に もた ら してい る もの と考 える。 生育がすすみ樹高の高 い林分で葉の効率の高まる大 き な要因の一つ に葉 内成分の充実が考 え られ る。 葉 内成分の 中には光合成能率 に深 い関係 を有す るもの が多 く,例
えば葉 内の クロロフィルやNは
あ る濃度 まで ●. ● ・l
l
o
ー
ト
ー
5
,
︲
封
打
上
2 . ︱ . 1 . h一 Φ ゃ 0 ﹂ C 〇 一 , 0 ︻ 引E ︼∽ ∽ 0 ︺Φ Z ● ● ・ ・ は光合成能率 と正の相関 を 示 し,炭
水化物 は負の相関 を示す ことが知 られている。 砂丘 クロマツ林 につ いて 葉 内成分 と平均樹高 との関 係 を示す とFig.3の よ うで あ った。 クロロフィル,全
N,全
Pは
樹高の低 い林分では普 通林地のそれよ りかな り低 ぃが7-11)樹高が高 い林分 に な ると次第 に増加 してい く。 炭水化物 についてはは じめ は っき りしないが樹高 7.8 ηをこえる頃か ら明 らか に 減少 して い く。 また,炭
水 化物 に対す る全Nの
比率 は 次第 に低下 してい く。 坂上12)はスギの葉 内のN
濃度が高 まると光合成能力 Chlorophy,1 ● 00
・ ● ・0
i ● ●● ゛o24681012m
‖ecln tree height
Fig.2 Chalage Of net assinailatiOn
rate of pine stands in
relation tO tree height
024681012m
% 0.4 0デ∫
Totai phosphOrus 。 ・名 °・ ● Total carbohydrate Totai nitrogen ● 一 ・ .掛
︱
甘
た
Total carbchydrate ● ● ・.
・ ● °・●
0.
・
8
°
.071 11111
024681012m
024681012m
mean treeFig.3 Changes Of chemical
in relatiOn tO tree
height
constituents in pine leaves
he igllt
⑭) 小笠原 隆 三 ・ 曳 地 政 雄 が高まるとし
,河
田等のは アカマツで葉 内のN,P,K等
は樹高生長の増大 に ともない増加す るとし て い る。その他,い
くつかの針葉樹で も葉内のN,P等
が樹高生長 と正の相関 を示す ことが知 られて い る13∼19)。 川又等20jはブナで樹高の高 い ものが低い ものに くらべて クロロフ ィル含量が多 い としてい る。 一般 に砂丘 クロマツ林の葉 内のクロロフィル,全
N,全
P等
は普通林地のそれよ りかな り低 く7∼11,2つ, この よ うな不足状態 にある場合,こ
れ ら成分の増加 は葉の光合能率の向上 を もた らしやすい もの とみ られ る。 生長がすす み樹高の高 い林分 にな ると何故葉 内の全N,全
P等
の成分が増加 して い くのであろ う。 その原因の一つに林地 の肥沃化が考 え られ る。砂丘 クロマツ林地の上壌(深
さ0∼
10翻
)の
全N,
全P,C等
と林分の平均樹高 との関係 を調べ た結果 はFig.4の
よ うであ った。 樹 高の高 い林分 にな るほ ど土壌 中 % の全N,全 P,Cが
多 くな り,Cに
O.04
対す る全Nの
比率(C/N)は
低下 し て い った。0・
03 本 クロマツ林の土壌中の全N,全
Pは
普通林地のそれ よ りかな り低 い。 河 田等°は アカマツで樹高生長 とN含
量 は正の相 関を示 し,C/N比
は負の相関を示す としてい る。 一般 に針葉樹 において は土壌中のN,P含
量 と樹高生長 とは正の相関 を,C/N比
とは負の相関 を示す と い う報告が多 い6.13.1621)。Ogasawara und et22)は砂丘地 に 植栽 されて いるクロマツにつ いて施 肥 によ って樹高生長が促進 された場 合 の葉 内成分の変化は砂丘 クロマツ で樹高が高ま ってい く場合 にみ られ る葉 内成分の変化の傾 向 と一致す る こ とをみ とめた。
Cは
落葉落枝のか024681012m024681012n
Hean tree helght
Fig。4 Changes Of chemical cOnstituents in soils of
pine stands in relatiOn tO tree height
% 0.8 0.6 o 4 0.2 0 Carbon 0 ●o ・ ・ ● や ° CarbOn Total nitrOgen e
争
.. .
● ●一
工
“
・
・
た ちで林地 にか えされ森林が発達す る過程で蓄積 され,物
質循環の面で重要な役割 を果 してい る。 一般 にc/N比
は肥沃化 を示す一つの尺度 とみ られ,肥
沃地 は10∼20の
値 を示す ことが多 く,砂
丘 ク ロマツ林の場合 またかな り高い値 を示すが次第 に低下 してい ることは肥沃化の方向にあるものか と考 える。 0 2 4 6 8 10 12m ヽ 1 l ζ ︰ 雰 尊 馬 ヨ ユ せ F い 超 4 を 選 # ・ ガ 貢 召 ﹁ 獣 ・ 君 ︱ と . 為 増 姦 渤 ︲ 農 封 阜以上 の ことか ら砂丘 ク ロマツ林 は生育がすすみ樹高が高い林分 にな ると林地の肥沃化がすす み
,そ
れが葉 内成分 を充実 させ,葉
の効率 をたかめている もの と考 える。 林本 は毎 年 ほぼ一定量の葉や枝 を林床 に落す ものである。 この藩葉落枝 はやがて分解 され無機化 し 土壌 に環元 され再 び林本 に利用 され て い く。 その過程で分解 に関与す る土壌生 物 の増加 を もた らしてい くもので落 葉落枝 は森林の物質循環上大 きな意 味 を もってい る。 砂丘 ク ロマツ林の林床上の落葉落 枝量 についてはFig.5の
如 くで樹高 の高 い林分で多 くな っている。 この ことは,や
がて これ らが分解 され,ま
た溶 出な どによ って土壌中 に供給 され る養分が多 くな ってい く こ とを示 している。 砂丘地 に植 栽 された クロマツ林は 生育す る過程でNや P等
の物質が蓄 積 されて い くものである。 砂丘 クロマツ林について林 木および土壌(深
さ50飢
ま で)に含 まれ る全N,全
Pに
ついて調べてみ るとFig。6の
よ うで樹高の高い林分でその 蓄積量が大 きくな ってい く。 これ らの蓄積の分布 をみる とTable.1∼ 2の
如 くで あ っ た。全N,全
Pの
蓄積の大半 は土壌 にあ り,次
いで林木 に 多 く存在 した。 これ を褐色森 林土 に生育 しているスギ林23) と くらrミると1オ行値が/1ヽさ く , 土壌中の蓄積の比率 も小 さい。 なお,林
床植生 につ いてはあま て , な に ︱ ︱ ︲ tOn/ha 40 ﹂ Φ ″ , 一 コ 0 2 4 6 8 10 12 m ‖ecln trec heightFig.5 Change OF prOperties Of htter On ground Of
pine stands in relatiOn tO tree height
tOn/ha 3 ● ● ・ 0 2 4 6 8 10 12 m Heon tree Total ohosphoruS ● ・
OT[ 11 11 1
o 2 4 6 8 '0 12 m height Total nitrogen ● ● ●f
弥 r l い ド ー ー ー ︲ ︱ ︱ ︱ ︱ ︲H許 6蝶
:二 :i〔餌 ⅢⅢ:静
種 節 就)輩
S出
♂ Sり存在せず
,全
体か らみるとほとんど無視できる量であった。
(2) 以上の よ うに砂 丘地 に植 栽 された ク ロマツ林 は生育がすすんでい く過 程 で物質が集 積 されて い き
,自
己施 肥機能 な どの森林 として の機能 も次 第 に高 ま って い くもの とみ られ る。 また,こ
、のよ うな クロマツ林が さ らに生育がすすんで い くと広葉樹等 が まざるよ うにな り,や
がて広葉樹 を主体 とした森林に変 ってい くもの と予想 され る。 砂丘地での極相 とみ られ る広葉樹 を主体 とした原生林(白兎神社周辺) とク ロマツ林 および砂地の三者につ いて土壌中の全N,C量
を調べ た結 果 はFi g,7の
よ うであ つた。 ク ロマツ林の全N,C等
は砂地 よ りは多 い として も原生林 のそれ に く らべ ると数分の一 にす ぎず,ま
だ, か な りのへだた りのあることを示 し て い る。 砂丘地で は降雨や風化 にscnd dune
揺
護塑
i極
呵乳
亡 してしまう。
Primry fOrest
その よ うな ところヘ マツ が植栽 され ると,わ
ずか に 存在す る無機塩類 をマツが 吸収 し利用 してい く。 そ し て毎年林床 に葉 を落 してい く。それか ら溶出 された も のや分解 された ものが再 び マッによ って利用 されてい く。 しか し,は
じめの頃は 小笠原 隆 三 ・ 曳 地 政 難Table 2 Distribution of totai nitrOgen in pine forest
0 1
町
71出
協 ギ鴛誌
and brOad leaved
2 5 4 5 x
nitrogen and carbOn ih `Oils
of bare land,pine forest stand fOrest stand on coastal sand dunes
Table l, Distribution of total phosphorus in pine FOrest
lean tree height
(m) Tree
(862%)
56 5んθ (907″55 4んθ ) 200119(359の
Litter(409の
26 8 (439勢26 8 ) (142″79
) F100r plants Soil(8729の
572 0 (8654勢528 5 )(9499の
528 5 Total 655 3 (10079J 610 7 (100の 556 4 (100%)Mean tree height (“) Tree
(1627の
303 8物 (1784多2835切
)992修
(1071多) L itter 222 5 (11 91 7ol 271 9 (17■ 勢) 61 4(663の
Floor Plants SOil 1341 5(7182の
(6504勢1033 5 ) 765 5(3266の
Ъ tal (100勢1867 8 ) 1588 9 (100多) 926 1 (100の ﹁ ︱ ︲ 慰 コ . ︲卜︲ I 韻 獨 創 F , ら . 煎 .材 ∵ か ≡ ≡ , 事 剛 違 脅 現 ﹃ 堵呵 乳
Prymdry forest│
「
│
│
│
│ │ 匡 L I ト ー ー ト,他
の生育環境が不良なため マツの生長は極めて不良であるのが普通 である。 このよ うな ことを くりか えしてい くうちに林床上 の落葉落枝 も多 くな り,マ
ツ も大 きくな ってい く。 マツの生長や林床上の落葉落枝の量が増加 してい くにつれ,光 ,温
度,水
分条件 も変化 し,落
葉落 枝の分解 に関与す る土壌生物や空 中N固
定菌の よ うな もの も増加 してい く。 その結果,土
壌 中の養分 の増加な どマツの生育 に好 ま しい方 向に変 ってい く。 砂丘地 に植栽 された クロマツ林 は生育の過程で生育環境 との間で作用,反
作用 を くりか え し,相
互 に影響 し合 いなが ら変化 してい くものである。 そ うした過程で植栽 された クロマツ林 も自己施肥機能 等の森林 と しての機能が 次第 に高 ま って い くもの と考 える。 このよ うな変化 をみ る尺度 として年令 は必ず しも適当ではな く,平
均樹高 を用いる方がよ り適 当 と 思われ る。 なお,そ
れ ぞれの樹高の林分 に至 るに どれだ けの年数 を要す るか を知 るため,林
令 と平均樹高 との 関係 を調べ たが,そ
の結果 を示す とFig.8の
よ うであ った。 同 じ林令で も場所 によ り生 長に著 しい差がみ られた。林令20年 の場合 の平均樹高 は3ηか ら 10ηの 巾が あ り,平
均 は大体6η
程 で あ った。 林令30年 の場合では平均樹高は4∼12η 程の 巾 が あ り,平
均 は大体8陀
程 であ った。 砂丘地の よ うに比較的か ぎられた区域で も場 所 によ り生長 に著 しい差がみ られ ることか ら, 物質生産能力その他の変化 をみ る尺度 として年 令 よ りも,む
しろ平均樹高の方がよ り適 章であ る。 ● 。 ●∫
ゝ
︹
4
■
3L
8.
● 0 ・ , 〓 め ﹁Φ 〓 Φ Φ ﹂ , C O ф 〓V
要
旨
砂丘地に植栽 された クロマツ林の物質生産力 につ ぃて調べ た。(1)生
育がすすみ樹高の高い林分 にな ると純 生産量が増加 して い く。(2)生
育がすす み樹高の高い林分 にな ると, 10 20 30 40 year stclndggeThe relatiOn bet、 veen the standage
and the mean tree helghi
0 Fig. 8 純同化率
,葉
内の全窒素,全
燐,ク ロロフィル,土
壌 中の全窒素,全
燐,炭
素,お
よび林床上の リタ ー量が増大 してい くが,葉
内の全炭水化物 に対す る全窒素の比率や土壌中の炭素 に対す る全窒素の比 率 は低下 してい く。(3)樹
高の高 い林分 にな るにつれ林分全体(林
木,
リター,土
壌)に
存在す る全N,全
Pが
増大 し てい くが,そ
の大半は土壌中に存在す る。また,ク
ロマツ林の土壌中の全N,Cは
原生林 のそれの数小笠原 隆 三 ・ 曳 地 政 難 分 の一 にす ぎない。 律
)砂
丘地 に植栽 され た クロマツ林は生育がすすみ樹高の高 い林分 にな ると物質生産力が次第に回 復 してい く。 これは生育 の過程で マツと環境 との間で相互 に影響 し合 い,そ
の結果 として物質の集積, 土 壌の肥沃化,葉
の生産能率の向上等が もた らされ ることに大 き く原 因 している もの と考 える。1)08asawara,R.:BuH.TottOri Uhi.Forest, 11 1979
2)四
手井綱英他:ヒ ノキ林 一一 その生態 と天然更新 ―― 地球社 東京1974
3)蒲
谷肇・ 生鳴功・ 沼田真 :千 葉大文理学部銚子臨海研究分室61964
4)小
田隆則 :砂丘研究23(2)1977
5)依
田恭二 :森林の生態学 築地書店 東京1972
6)四
手井綱英編 :アカマツ林の造成 地球出版 東京1963
7)四
手井綱英・佐野宗一編 :松 と人生 明玄書房 東京1973
8)河
田 弘・ 丸山明雄・衣笠忠司:林試研報199 1967
9)塘
隆男 :林試研報137 1962
10
塘 隆男・ 原田 洸・ 及川伸夫:日林講集691959
1)小
笠原隆三:日林誌56 1974
り 坂上幸雄 :森林 と月巴培37 1965
1e
河田 弘 。衣笠忠司 :林 試研報199 1967
1つ 伊藤忠夫・植田正幸・ 宮内 宏:日林誌54 1972
19
芝本武夫・ 田島俊雄 :日林誌43 1961
10
河田 弘・西田豊昭・ 吉岡二郎i林試研報253 1973
り 中村 健i信大農紀要2 1961
10
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