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Taro13-06 共-2-1~共2-30(10051

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第 2 章

仮 設 構 造 物

第 1 節

1 共 通 事 項 1 - 1 定 義 ( 解 説 ) 本 項 で は 山 留 工 法 を 下 記 の 如 く 分 類 す る 。 ① 親 杭 横 矢 板 工 法 土 留 め ( 陸 上 ) ② 地 中 連 続 壁 工 法 山 留 め ③ 鋼 矢 板 工 法 自 立 式 ④ 鋼 矢 板 工 法 切 梁 式 締 切 り ( 水 中 ) ⑤ 2 重 締 切 り 控 え 式 1 - 2 土 留 工 法 の 選 択 1 - 2 - 1 地 盤 条 件 の 調 査 本 節 で あ つ か う 山 留 め は 以 下 の よ う に 定 義 す る 。 山 留 め : 土 留 め と 締 切 り の 総 称 で あ る 。 土 留 め : 陸 上 で 地 下 構 造 物 を 築 造 す る と き 地 下 水 の 遮 水 及 び 土 の 崩 壊 防 止 の た め に 設 け る 仮 設 構 造 物 で あ り 、 そ の 工 法 を 土 留 工 法 と い う 。 締 切 り : 水 中 で 、 掘 削 部 分 を 完 全 に 締 切 り 、 お も に 土 圧 ま た は 水 圧 、 も し く は そ の 両 者 に 抵 抗 さ せ る 仮 設 構 造 物 で あ り 、 そ の 工 法 を 締 切 工 法 と い う 。 土 留 工 法 は 以 下 の 条 件 を 考 慮 し て 選 択 す る こ と が 望 ま し い 。 1 地 盤 条 件 2 環 境 条 件 土 留 工 法 選 定 の た め の 地 盤 条 件 の 調 査 は 以 下 の 事 項 に つ い て 行 う こ と が 望 ま し い 。 1 地 下 水 調 査

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( 解 説 ) 土 質 調 査 計 画 は 「 建 設 工 事 公 衆 災 害 防 止 対 策 要 綱 第 42( 土 質 調 査 」 に 準 じ て 立 案 す る も の) と す る 。 ① 原 則 と し て 、 掘 削 面 積2,000㎡ に つ き 1 か 所 、 各 か 所 間 の 距 離200m を こ え な い 範 囲 で ボ ー リ ン グ を 行 い 、 各 層 の 資 料 を 採 取 し て そ の 物 理 試 験 を 行 う 。 ② 河 川 の 付 近 、 旧 河 床 等 局 部 的 に 不 良 土 質 が 予 測 さ れ る 箇 所 に つ い て は : ① 以 上 に コ ア ・ ボ ー リ ン グ を 行 う 。 ③ ② に よ り コ ア ・ ボ ー リ ン グ を 行 っ た 各 地 点 の 間 は サ ウ ン デ ィ ン グ 等 に よ っ て 補 足 調 査 を 行 い 、 そ の 間 の 変 化 を 把 握 す る よ う に つ と め る 。 ④ 掘 削 予 定 箇 所 に お け る コ ア ・ ボ ー リ ン グ が 、 交 通 そ の 他 の た め に 不 可 能 な 場 合 に お い て は 、 最 も 近 い 可 能 な 場 所 で ボ ー リ ン グ を 行 い 、 掘 削 予 定 箇 所 に は サ ウ ン デ ィ ン グ 等 簡 易 な 調 査 を 行 っ て 両 者 の 関 係 を 推 測 す る 。 た だ し 、 両 地 点 に 著 し い 土 質 の 差 が あ る と 思 わ れ る 場 合 に お い て は 、 さ ら に 補 足 調 査 を 実 施 し て 、 両 地 点 間 の 変 化 を 明 ら か に す る 。 1 - 2 - 2 環 境 条 件 の 調 査 ( 解 説 ) 土 留 め ぐ い や 鋼 矢 板 は 、 構 造 物 の 基 礎 が し め る 部 分 よ り 外 側 に 打 た れ る た め 、 本 条 に 示 す 調 査 に は 仮 設 構 造 物 の 規 模 も 考 慮 す る 必 要 が あ る 。 過 去 に お い て 土 留 H ぐ い や 鋼 矢 板 の 打 込 み 時 に ガ ス 管 や 水 道 管 を 破 損 し 、 大 事 故 と な り 付 近 の 住 民 に も 被 害 を 及 ぼ し た 例 や 、 ま た 既 設 構 造 物 に 近 接 し て 土 留 H ぐ い や 鋼 矢 板 を 打 設 し た り 掘 削 し て 既 成 の 構 造 物 を 傾 斜 さ せ た り 沈 下 を 生 ぜ し め た 事 故 等 も あ り 、 こ れ ら の 事 故 を 完 全 に 防 ぐ た め に も 調 査 は 必 要 で あ る 。 こ れ ら の 調 査 は 型 式 決 定 の 前 に 埋 設 物 や 近 接 構 造 物 の 所 有 者 の 台 帳 、 並 び に 構 造 図 で 調 査 す る こ と は も ち ろ ん 、 不 明 確 な 場 合 に は 試 掘 等 の 現 地 調 査 を 行 う も の と す る 。 施 工 条 件 の 調 査 と は 、 施 工 法 に よ っ て は 騒 音 、 振 動 な ど の 規 制 に よ っ て 打 込 み 工 法 が 不 可 能 な 場 合 な ど や 工 事 周 辺 の 事 情 な ど に よ っ て 大 型 の 建 設 機 械 が 現 地 に 搬 入 出 来 な い 事 が あ る 等 、 も ろ も ろ の 施 工 条 件 を 工 法 決 定 前 に 調 査 す る こ と を い う 。 土 留 工 法 選 定 の た め の 環 境 条 件 の 調 査 は 以 下 の 事 項 に つ い て 行 う こ と が 望 ま し い 。 1 地 下 埋 設 物 調 査 2 近 接 構 造 物 調 査 3 施 工 条 件 の 調 査

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種     類 規 制 基 準 適 用 除 外 くい打機(モンケンを除く)、くい抜 機、及び、くい打、くい抜機(圧入式 を除く)を使用する作業 85デシベルをこえないこと くい打ち機をアースオーガ と併用する作業 びょう打ち機を使用する作業 さく岩機を使用する作業 1日50m以上にわたり移動 するもの 空気圧縮機(電動機以外の原動機使用 のもの定格出力15kw以上)を使用する 作業 さく岩機の動力として使用 する作業 コンクリートプラント (混合容量0.45m3以上) アスファルトプラント (混合容量2000N以上) を使用する作業 モルタル製造用コンクリート プラント ( 建 設 工 事 関 係 )

騒 音 規 制 法 抜 粋

1 目 的 建 設 工 事 に 伴 っ て 発 生 す る 相 当 範 囲 に わ た る 騒 音 に つ い て 必 要 な 規 制 を 行 い 、 生 活 環 境 の 保 全 、 国 民 の 健 康 保 護 に 資 す る 。 2 定 義 「 特 定 建 設 作 業 」 と は 、 建 設 工 事 と し て 行 わ れ る 作 業 の う ち 、 著 し い 騒 音 を 発 生 す る 作 業 で あ っ て 政 令 で 定 め る 。 3 地 域 の 指 定 都 道 府 県 知 事 は 、 住 居 が 集 合 し て い る 地 域 、 病 院 ・ 学 校 の 周 辺 等 住 民 の 生 活 環 境 を 保 全 す る 必 要 が あ る と 認 め る 地 域 を 、 特 定 建 設 作 業 に 伴 っ て 発 生 す る 騒 音 に つ い て 規 制 す る 地 域 と し て 指 定 し な け れ ば な ら な い 。 4 特 定 建 設 作 業 の 種 類 と 騒 音 規 制 の 基 準 注 ) こ の 基 準 を も と に 各 県 ・ 市町 村の 条 例 を も っ て あ て る こ と 。

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( 建 設 工 事 関 係 )

振 動 規 制 法 抜 粋

1 目 的 建 設 工 事 に 伴 っ て 発 生 す る 相 当 範 囲 に わ た る 振 動 に つ い て 必 要 な 規 制 を 行 い 、 生 活 環 境 の 保 全 、 国 民 の 健 康 保 護 に 資 す る 。 2 定 義 「 特 定 建 設 作 業 」 と は 、 建 設 工 事 と し て 行 わ れ る 作 業 の う ち 、 著 し い 振 動 を 発 生 す る 作 業 で あ っ て 政 令 で 定 め る 。 3 地 域 の 指 定 都 道 府 県 知 事 は 、 住 居 が 集 合 し て い る 地 域 、 病 院 ・ 学 校 の 周 辺 等 の 地 域 で 振 動 を 防 止 す る こ と に よ り 住 民 の 生 活 環 境 を 保 全 す る 必 要 が あ る と 認 め る 地 域 を 指 定 し な け れ ば な ら な い 。 4 特 定 建 設 作 業 の 種 類 と 振 動 規 制 の 基 準 注 ) こ の 基 準 を も と に 各 県 ・ 市町 村の 条 例 を も っ て あ て る こ と 。

種     類

規制

基準

適 用 除 外

くい打機(モンケン及び圧入式くい打機を

除く)、くい抜機(油圧式くい抜機を除く)、又

はくい打くい抜機(圧入式くい打くい抜機を除

く)を使用する作業。

75デシベル

をこえない

こと

区域により作業の出来る時

間帯、曜日、日数等が限定

されている。

鋼球を使用して建設物その他の工作物を破壊

する作業。

舗装版破砕機を使用する作業(作業地点が連続

的に移動する作業にあっては、1日における当

該作業に係る二地点間の最大距離が50mを超

えない作業に限る。)

ブレーカー(手動式のものを除く)を使用する

作業(作業地点が連続的に移動する作業にあっ

ては、1日における当該作業に係る二地点間の

最大距離が50mを超えない作業に限る。)

(7)

1 - 3 仮 設 構 造 物 設 計 に 用 い る 土 質 定 数 1 - 3 - 1 単 位 体 積 重 量 ( kN / ㎥) ( )1 現 地 土 ( kN / ㎥) 表 2 - 1 - 1 現 地 土 の 単 位 体 積 重 量 注 1 ) 地 下 水 位 以 下 に あ る 土 の 単 位 体 積 重 量 は 表 中 の 値 か ら 9.0kN / ㎥を 差 し 引 い た 値 と し て よ い 。 注 2 「 密 な も の 」 と は 以 下 を 示 す 。) 砂 質 土 N 値 ≧ 10 粘 性 土 N 値 ≧ 4 ( )2 中 詰 土 ( kN / ㎥) 表 2 - 1 - 2 中 詰 土 の 単 位 体 積 重 量 土 質 密 な も の ゆ る い も の 礫 質 土 砂 質 土 粘 性 土 20 19 18 18 17 14 土 の 種 類 空 気 中 の 単 位 体 積 重 量 γ 水 中 の 単 位 体 積 重 量 γ' 水 で 飽 和 さ れ た 空 気 中 の 単 位 体 積 重 量 γb き れ い な 砂 又 は 砂 利 18.0 10.0 20.0 シ ル ト 又 は 粘 土 を 含 む 透 水 性 の 低 い 砂 質 度 18.0 10.0 20.0 粘 土 を 多 く 含 む 砂 質 土 17.5 9.5 19.5 仮 設 構 造 物 設 計 に 用 い る 土 質 定 数 は 、 土 質 調 査 及 び 試 験 に よ っ て 求 め る こ と を 原 則 と す る が 、 十 分 な 資 料 が な い 場 合 に は 以 下 の 数 値 を 参 考 に し て よ い 。

(8)

1 - 3 - 2 内 部 摩 擦 角 ( φ ゚) ( )1 現 地 土 基 本 式 φ = 15N + 15≦ 45° ( た だ し N > 5 ) 図 2 - 1 - 1 砂 質 土 の 内 部 摩 擦 角 と N 値 の 関 係 注 ) N 値 5 以 下 の 砂 質 土 に は 、 シ ル ト 分 が 含 ま れ て い る 場 合 が 多 い た め 粘 着 力 の 評 価 も 必 要 と な る 。 従 っ て 、 砂 質 土 の 場 合 は 三 軸 試 験 に よ り C 、 φ を 求 め る こ と が 望 ま し い が 、 三 軸 試 験 を 行 わ な い 場 合 は 粘 着 力 の 評 価 を 考 慮 し 、 上 表 の 内 部 摩 擦 角 を 使 っ て も 良 い も の と す る 。 ( )2 中 詰 土 基 本 式 φ = 0.3N + 27

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1 - 3 - 3 粘 着 力 ( N / ㎥)k ( 解 説 ) 沖 積 粘 土 の 粘 着 力 は 図 2 - 1 - 3 に よ る 。 h : 土 か ぶ り 高 ( m ) γ : 単 位 重 量 ( kN / ㎥) 図 2 - 1 - 3 正 規 圧 密 荷 重 を 受 け た 沖 積 粘 土 の 粘 着 力 か た さ 非 常 に や わ ら か い や わ ら か い 中 位 の か た い 非 常 に か た い 固 結 し た N 2以下 2~4 4~8 8~15 15~30 30以上 C 12以下 12~25 25~50 50~100 100~200 200以上 N 基 本 式 C = 0.16 N : 標 準 貫 入 試 験 値 表 2 - 1 - 3 粘 性 土 の 粘 着 力 と N 値 の 関 係 正 規 圧 密 荷 重 を 受 け た 沖 積 層 粘 土 に つ い て は 下 記 の 式 を 用 い て 粘 着 力 を 算 定 し て も よ い 。 C = 0.2∑ γ h + 2Z Σ γ h : 有 効 土 か ぶ り 圧 ( kN / ㎡ ) Z : 標 準 面 か ら の 深 さ ( m )

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1 - 4 荷 重 1 - 4 - 1 荷 重 の 種 類 ( 解 説 ) ・ 水 圧 は 、 地 下 水 位 が 低 い と き 、 排 水 が 十 分 に 行 わ れ る 場 合 は 無 視 で き る 。 ・ 地 震 力 に つ い て 、 本 要 領 に お い て は こ れ を 無 視 す る 。 表 2 - 1 - 4 計 算 の 段 階 に 応 じ て 使 用 す る 荷 重 ※ 覆 工 板 が あ る 場 合 に は 無 視 し て よ い 。 1 - 4 - 2 死 荷 重 ( 解 説 ) 覆 工 板 の 単 位 重 量 と し て 、 次 の 値 を 使 用 し て よ い 。 矢 板 壁 中 間 杭 切 腹 起 し 覆 工 受 桁 桁 受 け 根 入 長 断 面 根 入 長 断 面 1 . 死 荷 重 ○ ○ ○ ○ ○ 2 . 活 荷 重 ○ ○ ○ ○ ○ 3 . 衝   撃 ○ ○ ○ ○ ○ 4 . 土   圧 ○ ○ ○ 5 . 水   圧 ○ ○ ○ 6 . 温 度 変 化  ※○ コンクリート製 5.0kN/㎡ 鋼     製 2.0kN/㎡ 土 留 め に よ る 仮 設 構 造 物 の 設 計 に あ た っ て は 以 下 の 荷 重 を 考 慮 す る 。 1 死 荷 重 2 活 荷 重 3 衝 撃 4 土 圧 5 水 圧 6 温 度 変 化 。 死 荷 重 の 算 出 に は 道 路 橋 示 方 書 ・ 同 解 説 Ⅰ 共 通 編 2.1.2の 規 定 に 示 す 単 位 重 量 を 用 い る た だ し 、 実 際 の 値 が 明 ら か な 場 合 は そ の 値 を 使 用 す る 。

(11)

部材の支間長 L(m) L≦4 L>4 係  数 1.0 L  7 32  8 1 - 4 - 3 活 荷 重 ( 解 説 ) 自 動 車 荷 重 は 図 2 - 1 - 5 に 示 す よ う に 「 道 路 橋 示 方 書 共 通 編 2 .1 .3 活 荷 重 」 に 規 定 す る T 荷 重 を 用 い る こ と と し 、 A ・ B 活 荷 重 の 適 用 に 道 路 示 方 書 に 準 拠 す る こ と を 基 本 に 存 置 期 間 中 の 大 型 車 の 交 通 状 況 等 を 考 え 、 A ・ B 活 荷 重 を そ れ ぞ れ 使 い 分 け る も の と す る 。 B 活 荷 重 を 適 用 す る 道 路 に お い て は 、 T 荷 重 に よ っ て 算 出 し た 断 面 力 等 に 表 2 - 1 - 5 に 示 す 係 数 を 乗 じ た も の を 用 い る も の と す る 。 一 方 、 A 活 荷 重 を 適 用 す る 道 路 に お い て は 、 総 重 量 245kN車 の 通 行 頻 度 が 低 い 状 況 を 想 定 し て い る こ と か ら 連 行 荷 重 を 考 慮 す る 表 2 - 1 - 5 の 係 数 は 考 慮 し な い 。 図 2 - 1 - 4 活 荷 重 の 載 荷 状 況 図 2 - 1 - 5 T 荷 重 表 2 - 1 - 5 床 組 等 の 設 計 に 用 い る 係 数 + 1 自 動 車 荷 重 は T 荷 重 を 用 い る 。 2 群 集 荷 重 は 5.0kN / ㎡ の 等 分 布 荷 重 を 載 荷 す る 。 3 仮 設 構 造 物 の 範 囲 外 に は 10kN / ㎡ の 上 載 荷 重 を 考 え る 。 た だ し 、 自 動 車 、 重 機 お よ び 建 築 物 等 が 土 留 め に 近 接 す る よ う な 場 合 で 、 明 ら か に 10kN / ㎡ で は 危 険 側 と 考 え ら れ る と き は 、 別 途 に 適 切 な 値 を 考 慮 す る 。

(12)

1 - 4 - 4 衝 撃 ( 解 説 ) 仮 設 構 造 物 で は 、 支 間 が 限 定 さ れ て い る の で 支 間 長 に 関 係 な く 定 数 を 採 用 し た 。 1 - 4 - 5 自 動 車 荷 重 の 載 荷 ( 解 説 ) B 活 荷 重 を 適 用 す る 路 線 に お い て は 、 連 行 荷 重 の 影 響 を 考 慮 す る た め T 荷 重 に よ っ て 算 出 し た 断 面 力 等 ( 曲 げ モ ー メ ン ト 、 せ ん 断 力 、 反 力 、 た わ み 等 ) に 部 材 の 支 間 長 に 応 じ て 表 。 、 。 2 - 1 - 5 に 示 す 係 数 を 乗 じ る も の と す る た だ し こ の 係 数 は 1.5を 超 え な い も の と す る ) 、 。 1 自 動 車 走 行 方 向 に 直 角 に は T 荷 重 は 2 組 を 限 度 と し 3 組 目 か ら は 1 / 2 に 低 減 す る 図 2 - 1 - 6 2 ) 自 動 車 走 行 方 向 に 平 行 な 場 合 は 1 組 の T 荷 重 を 載 荷 す る 。 自 動 車 荷 重 や 仮 設 用 重 機 に よ る 衝 撃 を 考 慮 し 、 そ の 衝 撃 係 数 は 支 間 に 関 係 な く 0.3と す る 但し、覆工板の衝撃係数は0.4とする。

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5.0m≦H a=1 5.0m>H≧3.0m a≧  (H-1) 1 - 4 - 6 土 圧 ( )1 切 梁 形 式 の 場 合 ( )砂 質 地 盤 土 圧a ( )粘 性 地 盤 土 圧b 図 2 - 1 - 7 断 面 決 定 用 土 圧 表 2 - 1 - 6 掘 削 深 さ H に よ る 係 数 1 4 表 2 - 1 - 7 地 質 に よ る 係 数 (2) 自 立 形 式 の 場 合 P = ( q + γ h ) tan ( 45゚-a 2 φ ) - 2 C tan( 45゚- φ) 2 2 P = γ h tan ( 45゚+p 2 φ) + 2 C tan( 45゚+ φ) 2 2 こ こ で P :a 主 働 土 圧 強 度 ( kN/ ㎡ ) P :p 受 働 土 圧 強 度 ( kN/ ㎡ ) q : 路 上 の 工 事 の 場 合 の 載 荷 重 量 ( 10kN/ ㎡ ) γ : 土 の 単 位 体 積 重 量 ( kN/ ㎡ ) h : 地 表 面 よ り の 深 さ ( m ) φ : 土 の 内 部 摩 擦 角 ( 度 ) C : 土 の 粘 着 力 ( kN/ ㎡ ) γ :土の単位体積重量 a b c:表2-1-6、表2-1-7, , N :地盤の平均N値 b C 砂 質 土 粘  性  土 2 N>5 4 N≦5 6

(14)

( 解 説 ) (1) 土 圧 公 式 は 次 の 分 類 に 従 っ て 適 用 す る も の と す る 。 ① 「 切 梁 形 式 の 場 合 」 の 土 圧 公 式 は 多 段 切 梁 形 式 の 部 材 断 面 計 算 に 用 い る 。 ア ー ス ア ン カ ー 等 が 多 段 で 使 用 さ れ て い る 場 合 も こ れ に よ る も の と す る 。 但 し 、 多 段 切 梁 形 式 で あ っ て も 、 第 一 段 切 梁 挿 入 前 後 の 断 面 計 算 並 び に 最 終 掘 削 時 の 土 留 め 壁 の 根 入 長 計 算 及 び 仮 想 支 持 点 の 計 算 に は (2)の 土 圧 公 式 を 用 い る 。 ② 「 自 立 形 式 の 場 合 」 の 土 圧 公 式 は 自 立 式 、 控 え 式 、 一 段 切 梁 、 一 段 ア ー ス ア ン カ ー 形 式 の 断 面 計 算 及 び 根 入 長 の 計 算 に 使 用 す る 。 な お 、 粘 土 地 盤 に お い て は (2)の 主 働 土 圧 で は 粘 着 力 の 効 果 に よ り 主 働 土 圧 が 作 用 し な い 場 合 が 生 じ る 。 従 っ て 、 粘 土 地 盤 で は 主 働 土 圧 は 下 式 と (2)式 の 大 な る 方 を 用 い る も の と す る 。 P a= 0.3γ h 図 2 - 1 - 8 粘 性 地 盤 の 下 限 土 圧 (2) 「 (1)切 梁 形 式 の 場 合 」 に つ い て こ の 設 計 用 土 圧 の も と に な っ た 土 圧 実 測 例 は あ く ま で 標 準 的 な 地 盤 、 掘 削 深 さ 、 施 工 法 に つ い て の も の で あ る の で 実 際 の 適 用 に 際 し て は 次 の 注 意 が 必 要 で あ る 。 ① 土 が 過 度 に か く 乱 さ れ た 状 態 に あ っ て は 、 土 圧 は 極 め て 大 き く な る の で 、 裏 込 め 土 、 埋 立 て 土 、 あ る い は 施 工 中 に か く 乱 さ れ る と 思 わ れ る 場 合 は 別 途 考 え る 。 ② 粘 性 土 と 砂 質 土 が 互 層 に な っ て い る 場 合 は 地 表 面 か ら 仮 想 支 持 点 ( 第 1 節 2 - 4 - 3 ) ま で の 各 層 を 砂 質 土 、 粘 性 土 ( N > 5 、 粘 性 土 ( N ≦ 5 ) の 3 種 に 類 別 し 、 そ) れ ら 各 種 の 層 厚 の 合 計 の 一 番 大 き い も の を 、 そ の 地 盤 の 土 の 種 類 と し 、 設 計 土 圧 を 求 め る 。 ③ 地 盤 の 平 均 単 位 体 積 重 量 は 、 地 表 面 か ら 仮 想 支 持 点 ま で の 間 に お け る 各 層 を 考 慮 し 、 図 2 - 1 - 9 の よ う に し て 求 め る 。 ④ 道 路 上 の 工 事 で は 、 過 載 荷 重 と し て q = 10kN/ ㎡ を 考 慮 す る が 、 最 上 層 の 土 の 単 位 重 量 γ ま た は ③ で 求 め た 平 均 単 位 体 積 重 量 γ よ り q / γ ( m ) ま た は q / γ ( m ) の 換 算 土

(15)

平 均 単 位 体 積 重 量 γ ・ℓ +γ ・ℓ +γ ・ℓ γ = 1 1 '1 2 '2 3 ℓ +ℓ +ℓ1 2 3 図 2 - 1 - 9 平 均 単 位 体 積 重 量 の 求 め 方 図 2 - 1 - 10 載 荷 重 の あ る 場 合 の 土 圧 ⑤ こ の 土 圧 算 定 式 の 適 用 範 囲 は 掘 削 深 さ H = 10m ま で と す る 。 こ れ を 超 え る 山 留 め 壁 の 設 計 に あ た っ て は 図 2 - 1 - 11に 示 す 土 圧 算 定 式 に よ る も の と す る 。 ( ) 砂 質 地 盤 土 圧a ( )粘 性 地 盤 土 圧b 図 2 - 1 - 11 土 圧 分 布

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1 - 4 - 7 水 圧 ( 解 説 ) ① 矢 板 先 端 で の つ り あ い 深 さ を モ ー メ ン ト 釣 合 法 に よ り 求 め る 場 合 の 水 圧 は 砂 質 土 、 粘 性 土 で 使 い 分 け る こ と 。 ② 自 立 形 式 の Changの 理 論 に よ る 方 法 は 矢 板 壁 後 面 に 働 く 主 働 土 圧 と 水 圧 と の 和 が 受 働 土 圧 と 等 し く な る 位 置 を 仮 想 支 持 面 と み な し 、 弾 性 梁 と し て 解 く も の で あ る こ と か ら つ り 合 い 深 さ に は 関 係 な く 、 仮 想 支 持 面 を 求 め る 際 の 水 圧 は 台 形 分 布 と す る 。 ( )砂 質 土 の 水 圧a ( )下 層 に 粘 性 土 が あ る 場 合 の 水 圧b 図 2 - 1 - 12 1 - 4 - 8 温 度 変 化 ( 解 説 ) (1) 仮 設 構 造 物 の 切 梁 反 力 の 増 加 は 、 気 温 1 ℃ 上 昇 す る の に 11~12.5kN程 度 発 生 す る と の 報 告 も あ る 。 し か し 、 夏 冬 の 温 度 差 に よ る 軸 力 増 加 は 地 盤 の ク リ ー プ に よ っ て 消 化 さ れ る と 考 え ら れ る の で 、 設 計 に 考 慮 す る 必 要 は な い 。 (2) 切 梁 を 兼 ね る 腹 起 し 部 材 に は 、 こ れ を 考 慮 す る 。 切 梁 に は 、 温 度 変 化 に よ っ て 生 じ る 軸 力 増 加 ( 150kN) を 考 慮 す る 矢 板 壁 に 作 用 す る 水 圧 は 矢 板 先 端 の 地 盤 に よ り 水 圧 分 布 は 異 な る た め 、 地 盤 の 特 性 を 考 慮 し た 水 圧 分 布 を 考 え る こ と と す る 。

(17)

許容軸方向引張応力度 210N/㎟ 許容軸方向圧縮応力度 1…部材の長さ(㎜) r…部材断面二次半径(㎜)   ≦18 210N/㎟ 18< ≦92  140-0.82( -18)×1.5N/㎟   >92       ×1.5N/㎟ 許容曲げ引張応力度 210N/㎟ 許容曲げ応力度 1…フランジ固定点   距離(㎝) b…圧縮フランジ幅(㎝) 1≦4.5 210N/㎟ 4.5<  ≦30  140-2.4(  -4.5)×1.5N/㎟ 許容せん断応力度 120N/㎟ ボルトの許容せん断応力度 135N/㎟ ボルトの許容支圧応力度 315N/㎟ 鋼矢板(SY295)曲げ応力度 引   張 270N/㎟ 圧   縮 270N/㎟ タイロッド(SS400)引張応力度 径40㎜以下 141N/㎟ 径40㎜こえるもの 125N/㎟ 1 - 5 許 容 応 力 度 1 - 5 - 1 山 留 め 用 仮 設 構 造 鋼 材 の 許 容 応 力 度 山 留 め 用 仮 設 構 造 鋼 材 の 許 容 応 力 度 は 表 2 - 1 - 8 に よ る 。 表 2 - 1 - 8 山 留 め 用 仮 設 構 造 鋼 材 許 容 応 力 度 1 r 1 1 r r 1 1,200,000 r 6,700+ ( 1 / r )2 b 1 1 b b 注 : ○ 覆 工 受 げ た の 計 算 に お い て 、 受 げ た が 覆 工 板 で 拘 束 さ れ て い る 場 合 は 、 許 容 曲 げ 圧) 縮 応 力 度 は 、 210kN / ㎟と し て よ い 。 ○ 切 梁 ・ 腹 起 し の 構 造 設 計 は 加 工 材 ( リ ー ス 材 ) に て 行 う も の と す る 。

(18)

( 解 説 ) (1) こ こ で の 許 容 応 力 度 は 新 品 材 を 考 え て い る が 鋼 材 は 使 用 頻 度 に よ っ て 、 許 容 応 力 度 が 低 下 す る の で 、 使 用 の 際 は 注 意 を 要 す る 。 図 2 - 1 - 1 3 軸 方 向 許 容 応 力 度 (2) 土 留 用 鋼 材 SS400の 許 容 応 力 度 は 一 般 に 引 張 り 、 圧 縮 と も 保 証 降 伏 強 度 の δ y = 24,000 N / ㎠を 用 い て い る 例 が あ る が 、 仮 設 鋼 材 は 使 用 頻 度 が 高 い こ と 、 断 面 欠 損 が あ る こ と 等 を 考 慮 し て 「 道 路 橋 示 方 書 ( 日 本 道 路 協 会 ) に 示 さ れ る 許 容 応 力 度 の 1.5倍 を と る 。、 」 (3) 鋼 矢 板 の 材 質 は 一 般 に 2 種 ( 保 証 降 伏 応 力 度 δ y = 30,000N / ㎠) で あ る 。 仮 設 時 の 長 期 許 容 応 力 度 ( δ a = 18,000N / ㎠) の 1.5倍 し た 値 を 許 容 応 力 度 と す る 。 (4) タ イ ロ ッ ド の 許 容 応 力 度 は S S 400材 の 保 証 降 伏 応 力 度 ( δ y = 24,000N / ㎠) の 40% を 長 期 許 容 応 力 度 と し て い る が 、 こ れ を 1.5倍 し た 値 を と る 。 し か し 、 タ イ ロ ッ ド 反 力 が 大 き く 止 む を 得 な い 場 合 は 高 張 力 タ イ ロ ッ ド を 使 用 し て よ い 。 保 証 降 伏 応 力 度 : δ y = 45,000N / ㎠ 長 期 許 容 応 力 度 : δ y = 18,000N / ㎠( 0.4δ y )

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1 - 5 - 2 軸 方 向 圧 縮 力 と 曲 げ モ ー メ ン ト を 受 け る 部 材 ( 解 説 ) 一 般 に 、 軸 方 向 圧 縮 力 と 曲 げ モ ー メ ン ト を 同 時 に 受 け る 部 材 は 、 応 力 度 の 照 査 の ほ か 、 安 定 に 対 す る 検 討 が 必 要 で あ る 。 H 形 鋼 (SS400)の 場 合 「 道 路 端 示 方 書 ・ 同 解 説 書 Ⅱ 鋼 橋 編 」 の 規 定 に 準 じ 、 以 下 の 式 に よ り 安 定 の 照 査 を 行 う も の と す る 。 照 査 式 - 1 σc σbcy σbcz ≦ 1.0 σcaz + σbagy(1-σ /σ σbao(1-σ /σ c eay c eaz 照 査 式 - 2 σbcy σbcz σ + + ≦ σ (1-σ /σ ) (1-σ /σ ) c c eay c eaz cal こ こ に 、 σ : 照 査 す る 断 面 に 作 用 す る 軸 方 向 力 に よ る 圧 縮 応 力 度 ( N / ㎟)c σbcy, σbcz: そ れ ぞ れ 強 軸 お よ び 弱 軸 ま わ り に 作 用 す る 曲 げ モ ー メ ン ト に よ る 曲 げ 圧 縮 応 力 度 ( N / ㎟) σcaz: 弱 軸 ま わ り の 許 容 軸 方 向 圧 縮 応 力 度 ( N / ㎟ ( た だ し 、 b ’ ≦ 13.1t )) ’ σbagy: 局 部 座 屈 を 考 慮 し な い 弱 軸 ま わ り の 許 容 曲 げ 圧 縮 応 力 度 ( N / ㎟) ( た だ し 、 2 A c≦ A w ) A c: 圧 縮 フ ラ ン ジ の 総 断 面 積 ( ㎠ , A w : ウ エ ブ の 総 断 面 積 ( ㎠)) σbao: 局 部 座 屈 を 考 慮 し な い 許 容 曲 げ 圧 縮 応 力 度 の 上 限 値 で 、 210N / ㎟と す る 。 σcal: 圧 縮 応 力 度 を 受 け る 自 由 突 出 板 の 局 部 座 屈 に 対 す る 許 容 応 力 度 で 、 210N/㎟ と す る 。 た だ し 、 b ’ ≦ 13.1t ’ σeay, σeaz: そ れ ぞ れ 強 軸 お よ び 弱 軸 ま わ り の オ イ ラ ー 座 屈 応 力 度 ( N / ㎟) 1 ’ σeay= 1,200,000/ 2 ry 1 ’ σeaz= 1,200,000/ 2 rz 1 : 材 料 両 端 の 支 点 条 件 に よ り 定 ま る 有 効 座 屈 長 ( ㎜ ) で 、 強 軸 お よ び 弱 軸 で’ そ れ ぞ れ 考 慮 す る 。 r 、 r : そ れ ぞ れ の 強 軸 及 び 弱 軸 ま わ り の 断 面 二 次 半 径 ( ㎜ )y z 軸 方 向 圧 縮 力 と 曲 げ モ ー メ ン ト を 同 時 に 受 け る 部 材 は 軸 方 向 圧 縮 力 と 曲 げ モ ー メ ン ト が そ れ ぞ れ 最 大 と な る 荷 重 状 態 に つ い て の 安 定 を 検 討 し な け れ ば な ら な い 。

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親 杭 横 矢 板 工 法 ( 標 準 )

2 - 1 定 義 ( 解 説 ) ・ 構 造 形 式 は 「 切 梁 形 式 」 を 対 象 と し て そ の 他 の 形 式 は 構 造 上 困 難 で あ る か ら 除 外 す る 。 2 - 2 各 部 の 名 称 仮 設 構 造 物 各 部 の 名 称 は 図 2 - 1 - 13に 示 す も の を 使 用 す る 。 図 2 - 1 - 13 各 部 の 名 称 2 - 3 材 料 親 柱と 称する H型鋼等 の杭を 所定間隔 に打設し 、その 杭間に土 留板を 落し込ん で、主 とし て土圧に抵抗させる仮設構造物である。 、 。 土 留 め の 材 料 と し て は 著 し く 損 傷 が な く 入 手 が 容 易 な も の を 使 用 す る の を 原 則 と す る a カバープレート b ブ ラ ケ ッ ト c 腰 掛 金 物 d U 型 ボ ル ト e 隅 角 部 ピ ー ス f 火 打 ピ ー ス g 裏 込 め 補 強 h 覆 工 受 桁 補 強 ① 覆工受桁 ② 腹 起 し ③ 切 梁 ④ 桁 打 ち ⑤ 火 打 ち ⑥ 水平継材 ⑦ 鉛直継材 ⑧ 綾 構

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2 - 4 土 留 杭 2 - 4 - 1 土 留 杭 の 支 持 力 ( 解 説 ) 土 留 め 壁 お よ び 中 間 杭 の 許 容 鉛 直 支 持 力 に よ り 求 め る 。 R =a 1 ( R - W ) + W - Wu s s R : 許 容 鉛 直 支 持 力 ( kN )a n : 安 全 率 ( = 2 ) R : 地 盤 か ら 決 ま る 土 留 め 壁 の 極 限 支 持 力 ( kN )u W : 土 留 め 壁 で 置 き 換 え ら れ る 部 分 の 土 の 有 効 重 量 ( kN )s た だ し 、 地 下 水 位 以 下 で の 土 の 単 位 体 積 重 量 は 、 湿 潤 重 量 か ら 9.0kN / ㎥ 差 し 引 い た も の を 用 い る 。 W : 土 留 壁 の 有 効 重 量 ( kN )s た だ し 、 地 下 水 位 以 下 で の 土 留 め 壁 の 有 効 重 量 は 、 土 留 め 壁 の 単 位 体 積 重 量 か ら 10.0kN / ㎥を 差 し 引 い た も の を 用 い る 。 極 限 支 持 力 R は 、 次 式 に よ り 求 め る 。u R = q A + U Σ 1 fu d i i q : 土 留 め 壁 先 端 地 盤 の 極 限 支 持 力 度 ( kN / ㎡ )d A : 土 留 め 壁 の 先 端 面 積 ( ㎡ ) U : 周 長 ( m ) で 土 留 め 壁 の 設 置 状 況 を 考 慮 し 、 土 と 接 す る 部 分 と す る 。 l : 周 面 摩 擦 力 を 考 慮 す る 層 の 層 厚 ( m )i f : 周 面 摩 擦 力 を 考 慮 す る 層 の 最 大 周 面 摩 擦 力 度 ( kN / ㎡ )i 土 留 め 壁 の 周 面 摩 擦 力 を 考 慮 す る 区 間 は 、 次 図 に 示 す 範 囲 と す る 。 各 種 調 査 の 結 果 か ら 、 土 留 杭 の 支 持 力 は 、 次 の よ う に 考 え る 。 ま ず 、 N 値 30以 上 の 砂 質 土 層 と 固 結 シ ル ト 層 、 及 び N 値 10以 上 の 洪 積 粘 性 土 層 に 3 m 以 上 根 入 れ さ せ れ ば 支 持 力 の 計 算 を し な く と も よ い 。 こ こ に 根 入 れ と は 、 ア ー ス オ ー ガ ー な ど で プ レ ー ボ ー リ ン グ し た も の でな く 、 打撃 に よ って 貫 入 させ た も ので あ る 。

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親 杭 お よ び 中 間 杭 の 先 端 地 盤 の 極 度 支 持 力 q ( kN / ㎡ ) お よ び 最 大 集 面 摩 擦 力 度 fd i ( kN / ㎡ ) は 以 下 の 式 に よ り 求 め る 。 q = 200・ α ・ Nd f = 2 ・ β ・ N ( 砂 質 土 )i s f = 10・ β ・ N ( N : N 値 の 場 合 , f = β ・ N ( N : 粘 着 力 c の 場 合 )i c c ) i c c ( 粘 性 土 ) α : 施 工 条 件 に よ る 先 端 支 持 力 の 係 数 ( 表 2 - 1 - 9 ) 表 2 - 1 - 9 施 工 条 件 に よ る 先 端 支 持 力 度 の 係 数 α 先 端 地 盤 の N 値 で 40を 上 ま わ る 場 合 は 40と す る 。 N + N N = 1 2 N : 杭 先 端 位 置 の N 値1 N : 杭 先 端 か ら 上 方 へ 2 m の 範 囲 に お け る 平 均 N 値2 β : 施 工 条 件 に よ る 周 囲 面 摩 擦 力 度 の 係 数 ( 表 2 - 1 - 10) 表 2 - 1 - 10 施 工 条 件 に よ る 周 面 摩 擦 力 度 の 係 数 β N : 砂 質 土 の N 値 で 50を 上 ま わ る 場 合 は 50と す る 。s 、 。 N : 粘 性 土 の N 値 ま た は 粘 着 力 c で 150kN / ㎡ を 上 ま わ る 場 合 はc 150kN / ㎡ と す る 施  工  方  法 α 打   撃   工   法 1.0 振   動   工   法 1.0 圧   入   工   法 1.0 プレボーリング工法 砂充填 0.0 打撃・振動・圧入による先端処理 1.0 施  工  方  法 β 打   撃   工   法 1.0 振   動   工   法 0.9 圧   入   工   法 1.0 プレボーリング工法 砂充填 0.5 打撃・振動・圧入による先端処理 1.0

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2 - 4 - 2 土 留 杭 に 使 用 す る 軸 方 向 鉛 直 力 2 - 4 - 3 つ り 合 い 深 さ お よ び 仮 想 支 持 点 の 求 め 方 ( 解 説 ) 図 2 - 1 - 15 最 終 掘 削 時 の 計 算 図 2 - 1 - 16 最 下 段 切 梁 設 置 時 の 計 算 ( 最 下 段 切 梁 点 で の 計 算 ) ( 最 下 段 切 梁 よ り 一 段 上 で の 計 算 ) 2 - 4 - 4 土 留 杭 の 根 入 長 ( 解 説 ) 土 質 が よ く 、 つ り 合 い 深 さ が き わ め て 小 さ い が 求 め ら れ な い 場 合 の 最 小 根 入 長 を 1.5m と し た の は 「 建 設 工 事 公 衆 災 害 防 止 対 策 要 綱 」 に よ っ た も の で あ る 。 根 入 長 は 切 り あ げ て 50 ㎝ 単 位 の 数 値 と す る 土 留 杭 に 作 用 す る 軸 方 向 鉛 直 力 は 、 覆 工 受 桁 に 載 荷 さ れ た 諸 荷 重 に よ っ て 生 ず る 最 大 反 力 で あ る 。 こ の 軸 方 向 鉛 直 力 は 2 - 4 - 1 で 求 め ら れ る 許 容 支 持 力 以 下 で な け れ ば な ら な い 。 最 下 段 切 梁 お よ び そ の 一 段 上 の 切 梁 点 に 関 す る 、 そ れ よ り 下 方 の 主 働 土 圧 に よ る 作 用 モ ー メ ン ト と 受 働 土 圧 お よ び 土 留 杭 側 面 抵 抗 に よ る 抵 抗 モ ー メ ン ト と が つ り 合 う 状 態 に な る と き の 掘 削 底 面 以 下 の 深 さ を つ り 合 い 深 さ と し 、 そ の と き の 受 働 側 の 合 力 の 作 用 点 を 仮 想 支 持 点 と す る 。 、 、 。 土 留杭 の 根 入長 は つ り 合 いの 深 さ の1.2倍と す る が 1.5m に 満た な い 時は 1.5m と する

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2 - 4 - 5 土 留 杭 の 断 面 計 算 2 - 4 - 6 土 留 杭 の 間 隔 2 - 4 - 7 土 留 杭 と 構 造 物 と の 間 隔 ( 解 説 ) フ ー チ ン グ の 型 枠 を 取 り は ず す こ と を 考 慮 し た 数 値 で あ る 。 型 枠 を 埋 殺 す る 場 合 は 別 途 考 慮 す る 。 一 般 に そ の 値 は 25㎝ で あ る 。 図 2 - 1 - 17 2 - 4 - 8 中 間 杭 土 留 杭 の 断 面 は 1 - 4 - 6 の 土 圧 分 布 を 用 い 、 土 留 杭 間 隔 分 の 土 圧 を 荷 重 と し 、 切 梁 位 置 お よ び 仮 想 支 持 点 を 支 点 と す る 単 純 梁 と し て 計 算 す る 。 ま た 軸 方 向 鉛 直 力 が 作 用 す る と き は こ れ を 考 慮 し て 計 算 し な け れ ば な ら な い 。 土 留 杭 の 中 心 間 隔 は 、 1.5m を 標 準 と す る 。 こ れ に よ ら な い 場 合 に は 1.0m 以 上 2.0m 以 下 の 範 囲 を 原 則 と す る 。 構 築 す る 構 造 物 と 土 留 杭 と の 間 隔 は 1.0m と す る の が 一 般 的 で あ る 。 な お 、 掘 削 面 に 足 場 工 を 必 要 と す る 場 合 は 、 2.2m と す る ( 数 量 算 出 要 領 よ り )。 1 ) 中 間 杭 軸 方 向 鉛 直 力 を 受 け る と き の 許 容 支 持 力 は 、 2 - 4 - 1 に よ る 。 2 ) 中 間 杭 に 作 用 す る 軸 方 向 鉛 直 力 は 、 覆 工 受 桁 に 載 荷 さ れ て 諸 荷 重 に よ っ て 生 ず る 最 大 反 力 で あ る 。 中 間 杭 が 、 適 切 な 剛 性 を 持 つ 綾 構 に よ っ て 連 結 さ れ た と き は 、 最 大 反 力 が 前 後 の 中 間 杭 に 分 配 さ れ る と 考 え る 。 3 ) 切 梁 の 座 屈 防 止 の た め に 設 け る 中 間 杭 は 、 覆 工 か ら の 荷 重 を 受 け る 中 間 杭 を 兼 ね て よ い 。 4 ) ト ン ネ ル の よ う な 連 続 し た 掘 削 で の 中 間 杭 の 間 隔 は 3 m 以 下 を 原 則 と す る 。 5 ) 軸 方 向 鉛 直 力 を 受 け る 中 間 杭 は 長 柱 と し て 計 算 す る 。 6 ) 軸 方 向 鉛 直 力 が 作 用 す る 中 間 杭 で は 、 必 要 に 応 じ て 掘 削 底 面 に お い て 、 沈 下 防 止 装

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( 解 説 ) 鉛 直 荷 重 を う け る 中 間 杭 が 長 期 に わ た っ て 使 用 さ れ る 場 合 は 、 安 全 の た め に 掘 削 底 面 に 沈 下 防 止 装 置 を 設 け る こ と が 望 ま し い 。 2 - 4 - 9 ヒ ー ビ ン グ の 検 討 ( 解 説 ) 親 杭 横 矢 板 土 留 め の 工 法 は 地 下 水 位 が 低 い と き ま た は ポ ン プ に よ る 排 水 で 十 分 で あ る と き に 採 用 さ れ る 。 従 っ て ボ イ リ ン グ の 検 討 は 省 略 で き る 。 ヒ ー ビ ン グ の 検 討 は 、 3 - 6 - 2 に よ る 。 2 - 5 土 留 板 ( 解 説 ) 土 留 板 の 板 厚 は 次 式 に よ り 求 め る 。 6 M t = b σa t : 土 留 め 板 の 板 厚 ( ㎜ ) M : 土 留 め 板 の 作 用 モ ー メ ン ト ( = w 122/ 8 ( N ・ ㎜ )) w : 土 圧 強 度 ( N ・ ㎜ ) l : 土 留 め 板 の 計 算 ス パ ン で 親 杭 の フ ラ ン ジ 間 距 離 ( ㎜ )2 b : 土 留 め 板 の 深 さ 方 向 単 位 幅 ( = 1,000㎜ ) σ : 土 留 め 板 の 許 容 曲 げ 応 力 度 ( N / ㎟ ( 表 2 - 1 - 11に よ る )a ) 尚 、 板 厚 は 30㎜ 以 上 と す る 。 土 留板 は最終 掘削深さ に応じ た板厚の ものを掘 削全面 に用い、 その両 側が4㎝ かつ板 厚以 上土留めぐいのフランジにかかる長さとする。 土 留 め に お い て は ヒ ー ビ ン グ に 対 す る 安 定 計 算 を 行 う 。 ℓ : 板 厚 以 上1 4 ㎝ 以 上

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表 2 - 1 - 11 土 留 板 の 許 容 応 力 度 標 準 と し て 最 上 段 の 数 値 を 用 い て も よ い 。 2 - 6 腹 起 し お よ び 切 梁 2 - 6 - 1 腹 起 し お よ び 切 梁 の 間 隔 2 - 6 - 2 腹 起 し 切 梁 に 作 用 す る 土 圧 ( 解 説 ) 腹 起 し 、 切 梁 に 使 用 す る 土 圧 は 図 2 - 1 - 19に よ る 。 腹 起 し お よ び 切 梁 に 作 用 す る 土 圧 は 、 最 終 堀 削 状 態 に お い て 1 - 4 - 6 の 土 圧 分 布 を 用 い 下 方 分 担 法 に よ り 求 め る 。 1 ) 腹 起 し の 垂 直 間 隔 は 3 m 程 度 と し 、 土 留 杭 頭 か ら 1 m 以 内 に 第 1 段 目 の 腹 起 し を 入 れ る こ と を 原 則 と す る 。 た だ し 、 覆 工 受 桁 の あ る 場 合 は こ の 限 り で は な い 。 2 ) 切 梁 間 隔 は 水 平 に は 5 m 以 下 、 垂 直 に は 3 m 程 度 と す る 。 3 ) 腹 起 し の 継 手 間 隔 は 6 m 以 上 と す る 。 木  材  の  種  類 許 容 応 力 度(N/㎟) 圧縮 引張りまたは曲げ せん断 針 葉 樹 あかまつ、くろまつ、からまつ、ひば、ひのき、つが、 べいまつ、べいひ 12.0 13.5 1.05 すぎ、もみ、えぞまつ、とどまつ、べいすぎ、べいつが 9.0 10.5 0.75 広 葉 樹 かし 13.5 19.5 2.1 くり、なら、ぶな、けやき 10.5 15.0 1.5 ラワン 10.5 13.5 0.9

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2 - 6 - 3 腹 起 し の 計 算 ( 解 説 ) 腹 起 し は 、 切 梁 材 芯 を 支 点 と し た 単 純 梁 と し て 設 計 を 行 う 。 そ の と き の 支 間 と し て は 、 火 打 ち を 入 れ な い 場 合 に は 図 2-1-20(a)に 示 す よ う に 切 梁 設 置 間 隔 と し 、 火 打 ち を 入 れ る 場 合 に は 図 2-1-20(b)に 示 す よ う に 火 打 ち の 形 状 や 配 置 を 考 慮 し て 設 定 す る 。 な お 、 火 打 ち ブ ロ ッ ク を 用 い る 場 合 に は 、 端 部 に ブ ロ ッ ク 高 さ の 梁 材 が あ る も の と し て 火 打 ち と 同 様 に こ の 材 芯 を 支 点 と し て も よ い 。 図 2 - 1 - 20 腹 起 し の ス パ ン 腹 起 し は 2 - 6 - 2 で 求 め ら れ た 反 力 を 荷 重 と し 、 切 梁 を 支 点 と し た 単 純 梁 と し て 計 算 す る 。 フ ー チ ン グ の よ う に 掘 削 平 面 形 状 が 長 方 形 の 場 合 で は 、 腹 起 し は 切 梁 を 兼 ね る こ と に な る の で 圧 縮 力 を 考 え る 必 要 が あ る 。

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2 - 6 - 4 切 梁 の 計 算 1 ) 切 梁 に 作 用 す る 軸 力 は 、 2 - 6 - 2 で 計 算 す る 反 力 と 切 梁 の 分 担 幅 と の 積 と し て 求 め る 。 図 2 - 1 - 21 切 梁 に 作 用 す る 土 圧 2 ) 切 梁 は 、 1 - 5 - 2 に よ り 、 切 梁 の 鉛 直 方 向 お よ び 水 平 方 向 の 安 定 が 検 討 さ れ な け れ ば な ら な い 。 3 ) 切 梁 に は 、 軸 力 の み で な く 鉛 直 荷 重 を 考 慮 す る ( W = 5.00kN / m 程 度 )。 0 ① 切 梁 の 鉛 直 方 向 の 検 討 に 対 し て (1) 中 間 杭 が な い と き は 切 梁 全 長 (2) 中 間 杭 が あ る と き は 図 2 - 1 - 22で l l l の う ち の 最 大 長1 2 3

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② 切 梁 水 平 方 向 の 検 討 に 対 し て a ) 1 方 向 に 切 梁 が 入 る と き (1) 中 間 杭 の な い 場 合 図 2 - 1 - 23で 、 水 平 継 材 に L - 130を 用 い る と き は 、 切 梁 全 長 L を と る 。1 [ - 150を 水 平 継 材 と す る と き は 、 2.5l 、 2.5l 、 2.5l の う ち 最 大 長 を と る 。1 2 3 た だ し 、 こ の 値 が 切 梁 全 長 L よ り 大 き い と き は 切 梁 全 長 L を 座 屈 長 と す る 。1 1 (2) 中 間 杭 が あ る 場 合 図 2 - 1 - 24で 、 水 平 継 材 に L - 130を 用 い れ ば 、 l + l と l の う ち 大 き4 5 6 い 方 を 座 屈 長 と す る 。 水 平 継 材 に [ - 150を 用 い れ ば 2.5l 、 2.5l ( た だ し 、 こ の 値 が ℓ + ℓ を 越4 5 4 5 え る 場 合 は 、 l + l と l の う ち 最 大 長 を 座 屈 長 と す る 。4 5 6 図 2 - 1 - 24 図 2 - 1 - 25

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b ) 2 方 向 に 切 梁 が 入 る と き (1) 切 梁 A に 対 し て ( 図 2 - 1 - 25参 照 ) l , l , l の う ち 最 大 長 を1 2 3 座 屈 長 と す る 。 (2) 切 梁 B に 対 し て 1.5l , 1.5l , 1.5l の う ち1 2 3 最 大 長 を と り 、 こ の 値 が 切 梁 B の 全 長 を 越 え る 場 合 は 切 梁 全 長 を 座 屈 長 と す る 。 (3) 切 梁 C に 対 し て 1.5l , 1.5l ( た だ し こ の 値5 6 図 2 - 1 - 25 が l + l を 越 え る と き は l +5 6 5 l と l の う ち 最 大 長 を 座 屈 長 と す る 。6 4 ③ 火 打 ち が あ る 場 合 の 座 屈 長 に つ い て 図 2 - 1 - 26の よ う に 火 打 ち が 45° に 設 置 さ れ て い る と き は 、 下 記 の ご と く 考 え て よ い 。 (1) 鉛 直 方 向 ( 面 内 ) の 検 討 l を 座 屈 長 と す る 。z (2) 水 平 方 向 ( 面 外 ) の 検 討 l を 座 屈 長 と す る 。y 図 2 - 1 - 26 2 - 6 - 5 継 材 ( 解 説 ) 切 梁 が 鉛 直 方 向 や 水 平 方 向 に 数 段 数 列 に わ た っ て 設 置 さ れ る と き 、 土 留 全 体 の 剛 性 を 増 や し 、 切 梁 の 座 屈 長 を 小 さ く す る た め 、 水 平 継 材 お よ び 鉛 直 継 材 で 切 梁 同 士 を 結 ぶ 必 要 が あ る 。 こ こ で は 、 最 小 の 剛 性 を 保 つ た め に 、 継 材 の 間 隔 を こ の よ う に 定 め た 。 継 材 は L - 130 × 130× 9 を 標 準 と す る が 、 座 屈 を 拘 束 す る た め に は 、 - 150程 度 の も の が 必 要 で あ る 。 継 材 間 隔 は 4 m 以 内 を 原 則 と す る 。

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2 - 6 - 6 火 打 ち ) 。 1 火 打 ち は 図2-1-27・28に 示 す よ う に 45° の 角 度 で 対 称 に 入 れ る こ と を 原 則 と す る 図 2 - 1 - 27 図 2 - 1 - 28 2 ) 火 打 ち に 作 用 す る 軸 方 向 は 次 式 に よ り 計 算 す る 。 R N = θ cos N : 火 打 ち に 発 生 す る 軸 力 ( N )k R : 火 打 ち が 負 担 す る 腹 起 し か ら の 荷 重 ( N )k R = b ・ w b : 分 担 幅 ( m ) w : 支 保 工 反 力 ( N / m )k : 火 打 ち の 設 置 角 度 ( 度 ) θ 3 ) 火 打 ち の 自 重 は 、 無 視 し て よ い 。 ( 解 説 ) 下 記 の 3 つ の 条 件 を 満 足 す る よ う な 土 留 に お い て は 、 火 打 ち 材 と 火 打 ち 受 け ピ ー ス が 一 体 化 さ れ た “ 火 打 ち ブ ロ ッ ク ” を 採 用 す る こ と 。 1 ) 土 留 壁 が 直 線 的 、 か つ 平 行 に 設 置 で き る こ と 。 2 ) 腹 起 し と 切 梁 が 直 角 で あ る こ と 。 3 ) 腹 起 し の 内 々 寸 法 が 概 ね 6 m 以 上 で あ る こ と 。 た だ し 、 腹 起 材 の 計 算 ス パ ン は “ 2 - 6 - 3 ” に 準 ず る も の と す る 。

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2 - 7 仮 設 用 H 形 鋼 の 断 面 性 能 、 断 面 特 性 H 形 鋼 の 断 面 性 能 等 は 、 次 表 を 標 準 と す る 。 表 2 - 1 - 12 H 形 鋼 の 断 面 性 能 、 断 面 特 性 ( 生 材 ・ 加 工 材 ) 規     格 H×B×t×t W:単位重量 孔の位置 (㎜) A (㎠) Ix (㎝4) Iy (㎝4) ix (㎝) iy (㎝) zx (㎤) zy (㎤) 備考 H200×200×8×12 生 材:  W=499N/m 加工材:  W=550N/m 生 材 L=100 63.53 51.53 4,720 3,660 1,600 919 8.62 8.43 5.02 4.22 472 366 160 92 H250×250×9×14 生 材:  W=718N/m 加工材:  W=800N/m 生 材 L=150 91.43 78.18 10,700 8,850 3,650 2,860 10.8 10.6 6.32 6.05 860 708 292 229 H300×300×10×15 生 材:  W=930N/m 加工材:  W=1000N/m 生 材 L=150 118.4 104.8 20,200 17,300 6,750 5,900 13.1 12.9 7.55 7.51 1,350 1,150 450 394 H350×350×12×19 生 材:  W=1350N/m 加工材:  W=1500N/m 生 材 L=150 171.9 154.9 39,800 35,000 13,600 12,500 15.2 15.1 8.89 8.99 2,280 2,000 776 716 H400×400×13×21 生 材:  W=1720N/m 加工材:  W=2000N/m 生 材 L=150 L=200 218.7 197.7 197.7 66,600 59,000 59,000 22,400 21,200 20,300 17.5 17.3 17.3 10.1 10.4 10.1 3,330 2,950 2,950 1,120 1,060 1,010 ♯ (注 ) 1 ボ ル ト 孔 径 は 、 25㎜ と す る 。 2 # 印 の 数 値 は 、 詳 細 設 計 時 に 使 用 の 数 値 と す る 。 3 規 格 、 孔 の 位 置 等 は 、 次 図 に よ る 。

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鋼 矢 板 工 法 ( 標 準 )

3 - 1 定 義 ( 解 説 ) 構 造 形 式 に よ る 分 類 自 立 式 鋼 矢 板 工 法 控 え 式 鋼 矢 板 工 法 切 梁 式 鋼 矢 板 工 法 3 - 2 設 計 方 法 の 分 類 表 2 - 1 - 13 土 留 め の 設 計 手 法 の 分 類 鋼矢板を打設して、土圧及び水圧に抵抗させる仮設構造物であり、根切り深さによって支 承構造が変化する。最も浅い場合には、鋼矢板の剛性のみで自立する自立式鋼矢板工法、次 に鋼矢板頭部のみを控え壁等で支承する控え式鋼矢板工法、更に掘削深さが大きい場合には 数段の腹起し切梁で支承された切梁式鋼矢板工法となる。 土 留め は支保 工の有無 により 安定機構 が異なり 、また 掘削深さ により 必要とさ れる設 計の 精度 も異な ることか ら、表 2-1- 13土留 めの設 計手法の 分類に 示すよう に支保工形式と掘 削深さに応じた設計手法を用いる。 な お、掘 削深さが 10.0mをこ える鋼矢 板壁の 場合、鋼 矢板頭部を溶接あるいはコンクリー トで鋼矢板頭部を固定して断面の有効率を上げることも検討するのがよい。 支保工形式 掘 削 深 さ 土留めの応力・変形の計算法 切ばり式 アンカー式 H≦3.0m 小規模の土留め設計法 (慣用法) 3.0m<H≦10.0m 慣用法注1) H>10.0m注2) 弾塑性法 自 立 式 H≦3.0注3) 弾性床上のはり理論 注1)慣用法では土留め壁の変形量を求めることができないため、近接構造物が存在し変形 量を求める必要がある場合は弾塑性法によるのがよい。 注2)N値が2以下もしくは粘着力が20kN/㎡(2tf/㎡)程度以下の軟弱地盤においては 掘削深さがH>8.0mに対して適用する。 注3)良質地盤においては概ね掘削深さが4m以浅に適用する。

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3 - 3 鋼 材 の 最 小 断 面 お よ び 鋼 矢 板 の 継 手 3 - 3 - 1 鋼 材 3 - 3 - 2 主 要 部 材 の 最 小 断 面 ( 解 説 ) 最 小 部 材 は 、 掘 削 深 さ 3 m 以 深 の 場 合 、 親 杭 横 矢 板 壁 は H - 300× 300、 鋼 矢 板 壁 で は Ⅲ 型 以 上 と し 、 掘 削 深 さ 3 m 以 浅 で は 最 小 部 材 の 規 定 は 設 け な い も の と す る 。 し か し 施 工 上 の 問 題 、 打 設 時 の 貫 入 抵 抗 、 市 場 性 等 か ら 、 親 杭 横 矢 板 壁 で は H - 150× 150、 鋼 矢 板 壁 で は Ⅱ 型 以 上 を 使 用 す る こ と が 望 ま し い 。 市 街 地 域 に お い て は 、 鋼 矢 板 の 変 化 が 近 接 構 造 物 等 に 有 害 な 影 響 を お よ ぼ す 危 険 性 が あ る 。 従 っ て 市 街 地 域 で は Ⅲ 型 以 上 の も の を 使 用 す る 。 但 し 、 控 え 鋼 矢 板 に つ い て は こ れ に よ ら な く て も よ い 。 3 - 3 - 3 鋼 矢 板 の 継 手 ( 解 説 ) ① 鋼 矢 板 は 一 般 の 鋼 材 に 比 べ 溶 接 性 が 悪 い た め 、 一 枚 物 を 使 用 す る こ と を 原 則 と す る 。 ② 現 場 溶 接 に は 突 合 せ 溶 接 と 添 接 板 ( 形 鋼 、 鋼 矢 板 ) 溶 接 と の 併 用 と す る 。 ③ ボ ル ト 接 合 工 法 を 用 い る 場 合 は 溶 接 と の 併 用 を し て は な ら な い 。 こ れ は 応 力 の 伝 達 法 が 全 く 異 な る た め で あ る が 、 応 力 の 伝 達 は ボ ル ト で 行 い 止 水 の 目 的 の み に 溶 接 を 併 用 す る 場 合 は こ の 限 り で な い 。 鋼 矢 板 土 留 め 工 の 鋼 材 は 著 し い 損 傷 が な く 、 入 手 が 容 易 な も の を 使 用 す る 。 鋼 矢 板 は Ⅱ 型 以 上 の も の を 使 用 す る こ と を 原 則 と す る 。 1 ) 鋼 矢 板 は 一 枚 物 を 用 い る こ と を 原 則 と す る 。 2 ) 止 む を 得 ず 現 場 継 手 を 設 け る 場 合 は 、 継 手 位 置 は で き る だ け 応 力 の 大 き い 所 を 避 け る と と も に 継 手 が 同 一 箇 所 に 集 中 す る こ と の な い よ う 隣 接 矢 板 継 手 と は 上 下 に 1 m 以 上 離 し て チ ド リ に 設 け る 。

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3 - 3 - 4 鋼 矢 板 の 断 面 性 能 ( 解 説 ) 表 2 - 1 - 14 土 留 め 壁 の 断 面 二 次 モ ー メ ン ト お よ び 断 面 係 数 の 有 効 率 表 2 - 1 - 15 土 留 め 壁 の 断 面 二 次 モ ー メ ン ト 表 2 - 1 - 16 土 留 め 壁 の 断 面 係 数 の と り 方 鋼 矢 板 の 応 力 度 と た わ み の 計 算 に 用 い る 断 面 二 次 モ ー メ ン ト 及 び 断 面 係 数 は 、 下 表 に よ る も の を 原 則 と す る 。 た だ し 、 剛 性 を 高 め ら れ る 場 合 は 、 こ の 値 を 増 や す こ と が で き る 。、 計算種別 断面性能の有効率 断面二次モーメント 根入れ長の計算(βの計算) 全断面(100%)有効 断面力、変位の計算およびこれに用いるβの計算 表2-1-15による 断  面  係  数 応力度の計算 表2-1-16による 土留め壁の種類 応力・変形計算時の断面二次モーメント 親 杭 横 矢 板 壁 H形鋼の全断面有効 鋼 矢 板 壁 全断面有効の45% ただし、鋼矢板継手部の掘削面側を鋼矢板頭部から50㎝程度溶接したり、コン クリート鋼矢板頭部から30㎝程度の深さまで連結して固定したもの等について は、断面二次モーメントを全断面有効の80%まであげることができる。 鋼 管 矢 板 壁 継手部分を除いた、鋼管部分の全断面を有効 柱 列 式 連 続 壁 芯材としての形鋼断面のみ有効 地 中 連 続 壁 コンクリート全断面を有効とした場合の60% 土留め壁の種類 断 面 係 数 の と り 方 親 杭 横 矢 板 壁 H形鋼の全断面を有効とした断面係数 鋼 矢 板 壁 全断面有効の60%の断面係数 ただし、鋼矢板継手部の掘削面側を鋼矢板頭部から50㎝程度溶接したり、コン クリート鋼矢板頭部から30㎝程度の深さまで連結して固定したもの等について は、断面係数を全断面有効の80%まで上げることができる。 鋼 管 矢 板 壁 継手部分を除いた、鋼管部分の断面係数 中詰めコンクリートを用いる場合でも、鋼管部分のみとする。 柱 列 式 連 続 壁 芯材としての形綱断面のみの断面係数 地 中 連 続 壁 鉄筋コンクリート矩形断面として、コンクリートの引張強度を無視して設計 する。

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3 - 4 自 立 式 鋼 矢 板 ( 標 準 ) 3 - 4 - 1 設 計 手 法 3 - 4 - 2 土 圧 1 ) 自 立 式 鋼 矢 板 の 作 用 す る 土 圧 は 、 図 2 - 1 - 30の 如 く と す る 。 こ こ で 、 H : 掘 削 深 さ ( m ) D : 必 要 根 入 長 ( m ) 1 - 4 - 6 に よ る P a: 主 働 土 圧 強 度 ( kN/ ㎡ ) P w: 水 圧 強 度 ( kN/ ㎡ ) 図 2 - 1 - 30 q : 過 載 荷 重 ( kN/ ㎡ 〔 必 要 に 応 じ て 考 慮 〕) 3 - 4 - 3 受 働 土 圧 に 対 す る 検 討 受 働 土 圧 は 図 2 - 1 - 31に 示 す 形 状 以 上 で あ れ ば 現 地 盤 面 よ り 考 え る も の と し 、 こ れ に よ り が た い 場 合 は 、 設 計 上 の 現 時 盤 面 を 下 げ る 等 の 考 慮 を し な け れ ば な ら な い 。 図 2 - 1 - 31 Changの 理 論 に よ る 設 計 手 法 は 、 河 川 構 造 物 に 類 す る も の で あ り 、 道 路 設 計 に 伴 う 仮 設 構 造 物 の場 合 は 「道 路 土 工・ 仮 設 構造 物 工 指針 」 に よ るも の と する 。

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( 解 説 ) 施 工 条 件 等 に よ り 、 上 記 2 式 を 満 足 す る 形 状 が 確 保 で き な い 場 合 は 、 次 の 方 法 に よ り 地 盤 面 を 下 げ る か 、 も し く は 受 働 土 圧 を 低 減 し て 設 計 を 行 う も の と す る 。 ( )1 地 盤 面 を 下 げ る 方 法 (2) 受 働 土 圧 を 低 減 す る 方 法 ・ 砂 質 地 盤 の 受 働 土 圧 P ' = W tanφp 1 ・ 粘 性 地 盤 の 受 働 土 圧 P ' = B ・ Cp 1 図 2 - 1 - 32 仮 想 地 盤 面 た だ し 、 受 働 土 圧 は い ず れ も 三 角 形 分 布 と す る 。 (1) 掘 削 面 付 近 が 砂 質 土 の 場 合 B ≧ h ・ cota1 p ① W ・ tanφ ≧ P1 p ② α : 受 働 土 圧 崩 壊 角 ( = 45° - φ / 2 ( ° )p ) W :1 1( B + B1 2)・ h ・ γ ( kN) 2 φ : 砂 の 内 部 摩 擦 角 ( ° ) P : 受 働 土 圧 ( 第 1 節p 1 - 4 - 6 (2)に よ る ) (2) 掘 削 面 付 近 が 粘 性 土 の 場 合 B ≧ h ・ cotα1 p ① B ・ C ≧ P2 p ② α : 受 働 土 圧 崩 壊 角 ( = 45° )p C : 粘 着 力 ( kN/ ㎡ )

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3 - 4 - 4 水 圧 3 - 4 - 5 鋼 矢 板 根 入 長 ( 解 説 ) 土 留 め 壁 の 根 入 れ 長 は 杭 が 半 無 限 長 と し て み な せ る 長 さ と す る こ と が 原 則 で あ り 、 そ の 長 さ は 3 / β 以 上 と い わ れ て い る 。 し か し 、 D=2.5/β と し た 場 合 と 半 無 限 長 の 杭 と し た 場 合 の 杭 頭 変 位 お よ び 曲 げ モ ー メ ン ト の 差 は 数 % で あ る こ と や 、 い た ず ら に 根 入 れ 長 を 長 く し た 場 合 、 土 留 め 壁 引 抜 に よ る 周 辺 地 盤 へ の 影 響 が 大 き く な る こ と 等 を 考 慮 し て 根 入 れ 長 は 2.5/ β と し た 。 鋼 矢 板 に 作 用 す る 水 圧 は 1 - 4 - 7 に よ る 。 鋼 矢 板 の 根 入 長 は 、 最 小 根 入 れ 長 、 掘 削 底 面 の 安 定 か ら 決 定 さ れ る 根 入 れ 長 、 お よ び 次 式 に よ り 求 め ら れ る 根 入 れ 長 を 検 討 し て 決 定 す る 。 2.5 D = β こ こ で 、 D : 根 入 れ 長 ( m ) β : 杭 の 特 性 値 ( m-1) K ・ B β =4 H 4 E I K : 水 平 方 向 地 盤 反 力 係 数 ( kN/ m ) で 、 通 常 、 1 / β の 範 囲 の3 H 平 均 値 と す る 。 B : 土 留 め 壁 の 幅 ( m ) で 親 杭 の 場 合 は 杭 幅 、 鋼 矢 板 の 場 合 は 単 位 幅 と す る 。 E : 土 留 め 壁 の ヤ ン グ 係 数 ( kN/ ㎡ ( 表 2 - 1 - 12参 照 )) ( ) 、 、 I : 土 留 め 壁 の 断 面 二 次 モ ー メ ン ト は m4 で 親 杭 の 場 合 は 1 本 鋼 矢 板 の 場 合 は 単 位 幅 の 値 と す る 。

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3 - 4 - 6 鋼 矢 板 断 面 の 応 力 計 算 鋼 矢 板 断 面 の 応 力 計 算 は 、 3 - 3 - 2 に 示 し た 土 圧 分 布 を 用 い 、 次 式 に よ り 行 う 。 ( ) 親 杭 横 矢 板 壁 の 場 合a ( ) 鋼 矢 板 壁 の 場 合b 図 2 - 1 - 33 土 圧 分 布 最 大 曲 げ モ ー メ ン ト P 1 M = ( 1 + 2 β h ) + 1 exp2 - tan-1 2β 1 + 2 β h M : 土 留 め 壁 に 発 生 す る 最 大 曲 げ モ ー メ ン ト ( kN・ m ) P : 側 圧 の 合 力 ( kN) で 親 杭 の 場 合 は 親 杭 間 隔 、 鋼 矢 板 の 場 合 は 単 位 幅 の 値 と す る 。 h : 掘 削 底 面 か ら 合 力 の 作 用 位 置 ま で の 高 さ ( m ) M o : 仮 想 地 盤 面 よ り 上 方 の 土 圧 及 び 水 圧 に よ る 仮 想 地 盤 面 で の 全 曲 げ モ ー メ ン ト ( kN・ m ) β : 杭 の 特 性 値 ( m-1) ( た だ し 、 こ こ で 用 い る 逆 三 角 関 数 の 単 位 は ( rad) で あ る )。 ( 解 説 ) (1) 横 方 向 地 盤 反 力 係 数 ( K ) に つ い てH 横 方 向 地 盤 反 力 係 数 は 横 方 向 載 荷 試 験 に よ っ て 求 め る こ と が 望 ま し い 。 横 方 向 地 盤 反 力 係 数 は 、 次 式 よ り 求 め る 。 B K = η ・ KH H0 H -3/4 0.3 KH : 水 平 方 向 地 盤 反 力 係 数 ( kN/ ㎥) η : 壁 体 形 式 に 関 わ る 関 数 連 続 し た 壁 体 の 場 合 η = 1 親 杭 横 矢 板 壁 の 場 合 η = B / B 1 , た だ し 、 η ≦ 4o f B : 親 杭 中 心 間 隔 ( m )o B : 親 杭 フ ラ ン ジ 幅 ( m )f KH0: 直 径 30㎝ の 剛 体 円 板 に よ る 平 板 載 荷 試 験 の 値 に 相 当 す る 水 平 方 向 地 盤 反 力 係 数 ( kN/ ㎥)

(40)

表 2 - 1 - 16 E と α0 な お 、 実 測 で き な い 場 合 は 表 2 - 1 -17の 値 を 用 い て 良 い 。 表 2 - 1 - 17 標 準 貫 入 試 験 値 ( N) と 横 方 向 地 盤 反 力 係 数 ( K ) と の 関 係H ( η = 1 、 B =H 10.0m で 算 定 ) (2) 材 料 の ヤ ン グ 係 数 表 2 - 1 - 18 鋼 材 の ヤ ン グ 係 数 コ ン ク リ ー ト の ヤ ン グ 係 数 1 0 . 3 次の試験方法による変形係数(kN/㎡) α ボーリンク孔内で測定した変形係数 4 供試体の一軸または三軸圧縮試験から求めた変形係数 4 標準貫入試験のN値よりE0=2,800Nで求めた変形係数 1 種    類 ヤング係数(N/㎟) 鋼および鋳鋼 PC鋼線、PC鋼より線、PC鋼棒 2.0×105 2.0×105 設計基準強度 (N/㎟) 21 24 27 30 KHO= α ・ E0 K : 水 平 方 向 地 盤 反 力 係 数 ( kN/ ㎥)H B : 換 算 載 荷 幅 ( m )H 親 杭 横 矢 板 壁 、 連 続 壁 と も に B = 10.0mH E : 表 2 - 1 - 16に 示 す 方 法 で 測 定 ま た は 推 定 し た 設 計 の 対 象 と す る 位0 置 で の 地 盤 の 変 形 係 数 ( kN/ ㎡ ) 固 結 シ ル ト の 変 形 係 数 は 、 原 則 と し て 試 験 値 を 用 い る が 、 試 験 結 果 が 得 ら れ な い 場 合 は 、 α E = 210c ( kN/ ㎡ ) で 推 定 し て よ い 。0 た だ し 、 c は 土 の 粘 着 力 ( kN/ ㎡ ) で あ る 。 α : 地 盤 反 力 係 数 の 推 定 に 用 い る 係 数 ( 表 2 - 1 - 16) N(回) KH(kN/㎥) N(回) KH(kN/㎥) N(回) KH(kN/㎥) N(回) KH(kN/㎥) 1 673 14 9,419 27 18,165 40 26,911 2 1,346 15 10,092 28 18,838 41 27,584 3 2,018 16 10,765 29 19,511 42 28,257 4 2,691 17 11,437 30 20,184 43 28,930 5 3,364 18 12,110 31 20,856 44 29,603 6 4,037 19 12,783 32 21,529 45 30,275 7 4,710 20 13,456 33 22,202 46 30,948 8 5,382 21 14,129 34 22,875 47 31,621 9 6,055 22 14,801 35 23,548 48 32,294 10 6,728 23 15,474 36 24,220 49 32,967 11 7,401 24 16,147 37 24,893 50 33,639 12 8,073 25 16,820 38 25,566 13 8,746 26 17,492 39 26,239

(41)

3 - 4 - 7 頭 部 変 位 量 の 検 討 ( ) 親 杭 横 矢 板 壁 の 場 合a ( ) 鋼 矢 板 壁 の 場 合b 図 2 - 1 - 34 自 立 式 土 留 め に 作 用 す る 土 圧 お よ び 水 圧 δ = P ’ H3 2 4 30E I P2’: モ ー メ ン ト を 等 価 と す る 三 角 形 分 布 荷 重 の 掘 削 底 面 で の 荷 重 強 度 ( kN/ m ) P ’ = 6 Σ M2 H2 Σ M : 側 面 に よ る 掘 削 底 面 回 り の モ ー メ ン ト ( kN/ m ) 図 2 - 1 - 35 モ ー メ ン ト を 等 価 と す る 三 角 形 分 布 荷 重 自 立 式 鋼 矢 板 の 許 容 変 位 量 は 、 原 則 に は 自 立 高 の 3 % と す る 。 鋼 矢 板 の 頭 部 変 位 量 は 次 式 に よ り 計 算 を 行 う 。 δ = δ + δ + δ1 2 3 δ : 土 留 め 壁 頭 部 の 変 位 量 ( m ) δ : 掘 削 底 面 で の 変 位 量 ( m )1 δ : 掘 削 底 面 で の た わ み 角 に よ る 変 位 量 ( m )2 δ : 掘 削 底 面 以 上 の 片 持 ち ば り の た わ み ( m )3 δ =1 ( 1 + β h )2 E I β3 × P o δ =2 ( 1 + 2 β h )× P o × H 2 E I β2 β : 杭 の 特 性 値 ( m-1) h : 掘 削 底 面 か ら 合 力 の 作 用 位 置 ま で の 高 さ ( m ) P : 側 圧 の 合 力 ( kN) E : 土 留 め 壁 の ヤ ン グ 係 数 ( kN/ ㎟) I : 土 留 め 壁 の 断 面 二 次 モ ー メ ン ト ( m )4 H : 掘 削 深 さ ( m )

(42)

( 解 説 )

鋼 矢 板 に は 応 力 度 の 上 で 余 裕 が あ っ て も 、 鋼 矢 板 全 体 の 変 位 を あ る 値 以 下 に お さ え て お

く こ と は 鋼 矢 板 背 面 や 前 面 の 地 盤 破 壊 を 防 ぐ 上 で 重 要 で あ る 。

但 し 、 変 位 に よ り 近 傍 民 家 や 地 盤 に 影 響 が な い 場 合 、 又 、 河 川 内 の 締 切 等 に つ い て は

(43)

3 - 5 切 梁 式 鋼 矢 板 ( 標 準 ) 3 - 5 - 1 各 部 の 名 称 ① 鋼 矢 板 ② 腹 起 し ③ 切 梁 ④ 中 間 杭 ⑤ 火 打 ち ⑥ 火 打 ち ピ ー ス ⑦ 隅 角 部 ピ ー ス 図 2 - 1 - 36 3 - 5 - 2 土 圧 3 - 5 - 3 水 圧 3 - 5 - 4 鋼 矢 板 の 根 入 長 ( 解 説 ) 根 入 れ 部 の 安 定 計 算 は 基 本 的 に は 親 杭 横 矢 板 工 法 と 同 じ で あ る 。 異 な る 点 は 鋼 矢 板 の 根 入 れ 部 が 連 続 し て い る こ と 、 一 般 に 水 圧 が か か る こ と 、 親 杭 横 矢 板 の 場 合 と 異 な る 考 え で 鋼 矢 板 根 入 れ 長 の 最 小 値 を 決 め る 必 要 が あ る こ と の 3 点 で あ る 。 ま た 、 一 般 的 に は 鋼 矢 板 に は 鉛 直 荷 重 を 支 持 さ せ な い が 、 支 持 さ せ る 場 合 は 別 途 検 討 を 行 う 必 要 が あ る 。 安 定 計 算 か ら 決 ま る 根 入 れ 長 の 最 小 値 は 3 m と し 、 最 大 値 が 掘 削 深 さ の 1.8(水 中 で は 設 計 水 位 か ら 掘 削 底 面 ま で の 深 さ )程 度 を 越 え る 場 合 は 、 原 則 と し て 、 別 途 型 式 の 検 討 が 必 要 で あ る 。 鋼 矢 板 に 作 用 す る 土 圧 は 1 - 4 - 6 に よ る 。 鋼 矢 板 に 作 用 す る 水 圧 は 1 - 4 - 7 に よ る 。 鋼 矢板 の根入 長は、モ ーメン トのつり 合いによ る根入 れ長とし 、3- 6に示す 「ヒー ビン グ」、「ボイリング」の各項を検討して決定する。

(44)

3 - 5 - 5 つ り 合 い 深 さ ( 解 説 ) つ り 合 い 深 さ の 計 算 は 、 最 下 段 切 梁 お よ び そ の 1 段 上 の 切 梁 の 両 者 に つ い て 行 う 。 つ り 合 い 深 さ は 主 働 土 圧 、 お よ び 水 圧 に よ る 作 用 モ ー メ ン ト と 受 働 土 圧 に よ る 抵 抗 モ ー メ ン ト が つ り 合 う 状 態 に な る と き の 掘 削 底 面 以 下 の 深 さ と し 、 そ の と き の 受 働 土 圧 の 合 力 の 作 用 点 を 仮 想 支 持 点 と す る 。 最 下 段 (ま た は 1 段 上 の )切 梁 図 2 - 1 - 37 つ り 合 い 深 さ 3 - 5 - 6 仮 想 支 持 点 ( 解 説 ) 仮 想 支 持 点 5 m で 打 ち 切 る 場 合 に も 、 つ り 合 い 深 さ は 計 算 に よ っ て 求 め な け れ ば な ら な い 。 こ れ は 仮 想 支 持 点 は 鋼 矢 板 断 面 の 計 算 に 用 い て 、 つ り 合 い 深 さ は 根 入 れ 長 の 計 算 に 用 い る か ら で あ る 。 3 - 5 - 7 モ ー メ ン ト の つ り あ い に よ る 鋼 矢 板 の 根 入 れ 長 ( 解 説 ) つ り 合 い 深 さ は 、 あ る 切 梁 位 置 に 関 す る 主 働 土 圧 と 水 圧 に よ る モ ー メ ン ト ( M ) と 受a 働 土 圧 に よ る モ ー メ ン ト (M ) が 等 し く な る 場 合 ( M / M = P ・ Y / P ・ Y = 1p p a p p a a の 掘 削 底 面 以 下 の 深 さ と す る 。 鋼 矢 板 断 面 計 算 に 用 い る 仮 想 支 持 点 は 、 受 働 土 圧 の 合 力 の 作 用 点 と す る 。 た だ し 、 そ の 最 大 深 さ は 掘 削 底 面 よ り 5 m と す る 。 モ ー メ ン ト の つ り あ い に よ る 鋼 矢 板 の 根 入 れ 長 は 、 つ り あ い 深 さ の 1.2倍 と す る 。

(45)

3 - 5 - 8 鋼 矢 板 断 面 の 応 力 計 算 ( 解 説 ) 鋼 矢 板 の 断 面 は 、 こ こ で 行 う 断 面 計 算 か 、 つ ぎ に 述 べ る 変 位 の 計 算 に よ っ て 決 ま る 。 親 杭 横 矢 板 工 法 と 断 面 計 算 の 異 な る 点 は 荷 重 と し て 水 圧 が 働 く こ と 、 鋼 矢 板 の 根 入 れ 部 の 土 圧 を 無 視 で き な い こ と で あ る 。 又 、 鋼 矢 板 は 、 一 般 に 曲 げ に 対 し て 設 計 さ れ る の で 曲 げ と 軸 力 は 同 時 に 考 え な い こ と で あ る 。 た だ し 、 軸 力 を 受 け る 場 合 は 別 途 検 討 す る 必 要 が あ る 。 ス パ ン は 、 掘 削 完 了 時 に お け る 最 下 段 切 梁 、 ま た 最 下 段 切 梁 設 置 前 の 1 段 上 の 切 梁 と そ れ ぞ れ の 仮 想 支 持 点 と の 間 と し 、 こ の 両 方 に つ い て 計 算 し な け れ ば な ら な い 。 荷 重 の と り 方 は 以 下 の と お り で あ る 。 図 2 - 1 - 38 鋼 矢 板 の 断 面 計 算 上 図 面 の 荷 重 状 態 よ り 腹 起 し 相 互 間 が 広 い と き は 、 腹 起 し 相 互 間 を 単 純 梁 と し て 応 力 度 の チ ェ ッ ク を 行 う 。 、 ( ) ( ) 鋼矢板の断面の応力計算は 主働側には1-4-6(1) 土圧 および1-4-7 水圧 に 示 し た 荷 重 分 布 を 用 い 、 受 働 側 に は 1 - 4 - 6 (2)の 受 働 土 圧 強 度 を 考 え る も の と し 、 切 梁位置と仮想支持点を支点とする単純梁として行う。

表 2 - 1 - 11 土 留 板 の 許 容 応 力 度 標 準 と し て 最 上 段 の 数 値 を 用 い て も よ い 。 2 - 6 腹 起 し お よ び 切 梁 2 - 6 - 1 腹 起 し お よ び 切 梁 の 間 隔 2 - 6 - 2 腹 起 し 切 梁 に 作 用 す る 土 圧 ( 解 説 ) 腹 起 し 、 切 梁 に 使 用 す る 土 圧 は 図 2 - 1 - 19 に よ る 。 腹 起 し お よ び 切 梁 に 作 用 す る 土 圧 は 、 最 終 堀 削
表 2 - 1 - 16 E と α 0 な お 、 実 測 で き な い 場 合 は 表 2 - 1 - 17 の 値 を 用 い て 良 い 。 表 2 - 1 - 17 標 準 貫 入 試 験 値 ( N) と 横 方 向 地 盤 反 力 係 数 ( K ) と の 関 係H ( η = 1 、 B =H 10.0 m で 算 定 ) (2) 材 料 の ヤ ン グ 係 数 表 2 - 1 - 18 鋼 材 の ヤ ン グ 係 数 コ ン ク リ ー ト の ヤ ン グ 係 数10
表 2 - 1 - 21 連 続 壁 工 法 一 覧 表 2  -5 9共 工     法 イコス工法 エルゼ工法 ソレタンシュ工法 R.G.パイル工法 K.C.C.工法 O.W.S工法 竹中式オーガパイル アースウォール工法 ザルツギッターリバースサーキュ レ ー シ ョ ン掘削形式パーカッションバケット  柱列、連続ショベル 連  続パーカッションバケット、ロータリーカッタ  柱列、連続オーガ 柱  列パーカッションバケット、ロータリーカッタ  柱列、連続パーカッションバケット、ロータリーカッタ  柱列
図 2 - 3 - 6 P = 1.0 × P + y × P + y × P1112 1 ( ) 2 最 大 せ ん 断 力 支 点 反 力 が 最 大 と な る よ う に 載 荷 す る 。 5 - 2 覆 工 受 桁 の た わ み 注 ) ス パ ン 10 m 以 上 は 、 た わ み 量 25 ㎜ は 考 慮 し な く て も よ い 。 5 - 3 地 下 埋 設 物 と 覆 工 受 桁 5 - 4 覆 工 受 桁 の 補 強 5 - 5 桁 受 け の 計 算 覆 工 受 桁 の 活
+5

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