• 検索結果がありません。

平成 30 年の予報 気象庁の 5 月から 7 月の 3 か月予報では 東日本の気温が高い確率は 5 月は 50%( 高い見込み ) 6 月は 40%( ほぼ平年並の見込み ) 7 月は 50% ( 高い見込み ) となっています 気温が高くなると 熱中症による救急搬送人員も増加することから 熱中症

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "平成 30 年の予報 気象庁の 5 月から 7 月の 3 か月予報では 東日本の気温が高い確率は 5 月は 50%( 高い見込み ) 6 月は 40%( ほぼ平年並の見込み ) 7 月は 50% ( 高い見込み ) となっています 気温が高くなると 熱中症による救急搬送人員も増加することから 熱中症"

Copied!
18
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

報道発表資料

東京消防庁

Tokyo Fire Department

平成30年5月18日

熱中症に注意!

夏本番前から予防対策を

~救急車を呼ぶか迷った時は#7119~

【平成29年の特徴】

■ 東京消防庁管内において、平成29年6月 1 日から9月30日までの4か

月間に、熱中症(熱

中症疑いを含む)により3,167人が救急搬送されて

います。

■ 平成28年と比べて、平成29年の救急搬送人員は約1割(348人)増

加しました。増加原因として、梅雨が明けると気温が上がる傾向にあり、平

成29年は平成28年より梅雨明けが22日早かったことから、7月に熱中

症による救急搬送人員が増加したことなどが考えられます。

■ 過去5年の月別を比較すると、平成29年8月は熱中症による救急搬送人

員が最少でしたが、6月は2番目に多い救急搬送人員となっていました。

■ 年代別には、高齢者(65歳以上)が全体の救急搬送人員の約半数(1,

534人)を占めており、そのうちの約7割(1,110人)が後期高齢者

(75歳以上)となっています。

■ 救急搬送人員の初診時程度をみると、約4割(1,259人)が入院の必要

がある中等症以上と診断され、そのうち81人が重症以上と診断されていま

す。

高齢者(65歳以上)の救急搬送人員のうち、半数以上が中等症以上と診

断されています。

■ 救急要請時の発生場所別をみると、

「住宅等居住場所」での発生が約4割(1,

187人)で最も多く、次いで「道路・交通施設」での発生が約3割(81

4人)となっています。

詳細は別添え資料をご覧ください。

※ 気温、最高気温は気象庁の気象統計情報の東京で測定した数値等を使用しています。 ※ 東京都のうち稲城市と島しょ地区を除きます。

梅雨の合間の突然気温が上昇した日や湿度の高い蒸し暑い日が発生する

6月頃から、熱中症による救急搬送が多くなることから、東京消防庁では、

熱中症に対する注意を呼びかけています。

夏本番になる前から熱中症予防対策を行うなど、熱中症に注意しましょう。

(2)

【平成30年の予報】

気象庁の5月から7月の3か月予報では、東日本の気温が高い確率は、5月

は50%(高い見込み)、6月は40%(ほぼ平年並の見込み)、7月は50%

(高い見込み)となっています。

気温が高くなると、熱中症による救急搬送人員も増加することから、熱中症

には十分注意する必要があります。

予防方法などは別添え資料をご覧ください。

問合せ先 東京消防庁 ㈹ 電話 3212‐2111 防災安全課防災安全係 内線 4206 救急医務課救急相談係 内線 4545 広報課報道係 内線 2345~2349

病院へ行く?救急車を呼ぶ?

迷ったら・・・

電話でも!

ネットでも!

#7119」

熱中症を疑う症状などで「今すぐ病院に行った方がいいのかな?」

「救急

車を呼んだ方がいいのかな?」など迷った場合は、電話で東京消防庁救急

相談センターを、ネットで東京版救急受診ガイドをご利用ください。

「#7119」東京消防庁救急相談センターは、医師、看護師、救急隊

経験者等の職員からなる救急相談医療チームが24時間、年中無休で緊急

性の判断や受診に関するアドバイス、診療可能な病院案内に対応していま

す。

質問に答えることで、ご自身の症状の緊急性などを判断できる東京版救

急受診ガイドを当庁ホームページからご利用ください。

(3)

猛暑日

真夏日

合計

平成29年

2 日

48 日

50日

平成28年

3 日

51 日

54 日

表 猛暑日・真夏日日数(各年6月~9月)

(4)

平成25年から平成29年の熱中症による救急搬送状況について

1 年別の救急搬送人員 東京消防庁管内※では過去5年間(各年6月から9月)に、19,017人が熱中症(熱 中症疑いを含む)により救急搬送されました。平成29年の熱中症による救急搬送人員は 過去5年間で平成28年に続き2番目に少ない3,167人で、平成28年と比較すると 348人(約12%)の増加となりました(図1)。

月別の救急搬送人員 過去5年の月別を比較すると、平成29年8月は救急搬送人員が最少であったが、6月 は2番目に多い救急搬送人員となっていました(図2)。 ※ 東京都のうち稲城市と島しょ地区を除きます。 別添え1 図1 過去5年間の熱中症による救急搬送人員(各年6月~9月) 図2 月別の熱中症による救急搬送人員

(5)

別添え2

平成29年の熱中症による救急搬送人員と気温の状況

平成29年6月から9月までの熱中症による救急搬送人員と気温の関係をみると、熱中症による救急搬送は、梅雨明け後の7月の気温が高くなった日に増加しました(図1)。 平成29年は関東甲信地方では6月7日ごろに梅雨入りし、7月6日ごろに梅雨明けとなりました(気象庁発表)。 ※1 東京都のうち稲城市と島しょ地区を除きます。 ※2 別添え資料中の気温、最高気温、平均気温、湿度、天気は気象庁の気象統計情報の東京で測定した数値等を使用しています。 は、6時から18時の間「快晴」または「晴」 月 区分 1日 2日 3日 4日 5日 6日 7日 8日 9日 10日 11日 12日 13日 14日 15日 16日 17日 18日 19日 20日 21日 22日 23日 24日 25日 26日 27日 28日 29日 30日 31日 計 0~64歳 4 13 9 11 2 1 1 1 4 11 6 0 0 1 8 3 7 0 4 5 0 2 9 9 4 1 3 4 3 4 130 65歳以上 9 6 6 3 3 1 1 0 4 4 2 3 0 0 6 4 6 2 6 6 0 6 11 6 3 3 2 2 4 0 109 計 13 19 15 14 5 2 2 1 8 15 8 3 0 1 14 7 13 2 10 11 0 8 20 15 7 4 5 6 7 4 239 0~64歳 1 20 28 9 15 13 19 48 31 35 24 65 35 43 43 61 46 13 20 32 35 53 9 28 40 5 3 16 18 7 40 855 65歳以上 0 13 39 16 19 11 24 41 30 38 26 63 40 43 52 62 43 31 29 33 40 29 10 31 32 9 9 19 18 10 31 891 計 1 33 67 25 34 24 43 89 61 73 50 128 75 86 95 123 89 44 49 65 75 82 19 59 72 14 12 35 36 17 71 1746 0~64歳 13 3 5 10 26 48 29 26 96 10 1 10 9 1 0 0 3 11 37 7 10 23 39 30 42 33 12 6 15 16 2 573 65歳以上 16 3 8 11 26 32 31 30 47 14 10 9 17 2 1 2 8 9 8 3 13 16 22 34 33 24 8 9 22 9 6 483 計 29 6 13 21 52 80 60 56 143 24 11 19 26 3 1 2 11 20 45 10 23 39 61 64 75 57 20 15 37 25 8 1056 0~64歳 1 0 3 1 2 0 2 2 7 11 4 0 4 1 1 0 0 15 6 0 2 0 0 3 3 6 0 0 1 0 75 65歳以上 2 0 4 1 3 0 0 1 0 11 3 0 6 1 0 1 0 9 3 0 1 2 2 0 0 0 0 1 0 0 51 計 3 0 7 2 5 0 2 3 7 22 7 0 10 2 1 1 0 24 9 0 3 2 2 3 3 6 0 1 1 0 126 8月 9月 6月 7月 図1 熱中症による救急搬送人員と気温(平成29年6月~9月)

(6)

平成29年熱中症による救急搬送状況の詳細

1 気温別の熱中症による救急搬送人員の状況

救急要請時の気温と救急搬送人員では、28℃台から32℃台では300人以上の人が 救急搬送されました(図1)。

2 救急要請時の気温と湿度の状況(平成29年6月~9月)

下の図は、平成29年6月から9月末までに熱中症で救急搬送された3,167人の救急要 請時の気温と湿度を表したもので、赤い色が濃いほど救急搬送が多くなっています。気温 34℃で湿度55%から気温25℃で湿度88%の範囲で、救急搬送人員が多く分布している ことが分かります。 また、気温が高くなくても湿度が高いと熱中症で救急搬送されていることが分かります(図 2)。 図2 救急要請時の気温と湿度(平成29年6月~9月) 図1 気温別の熱中症による救急搬送人員(平成29年6月~9月) 備考)赤色が濃いほど救急搬送人員が多い 別添え3 1

(7)

3 時間帯別の救急搬送状況

時間帯別の救急搬送状況をみると、12時台が332人と最も多く、次いで11時台が31 6人でした。特に10時台から17時台は200人以上と多くなっていました(図3)。

4 年代別の救急搬送状況

年代別の救急搬送状況をみると、80歳代が638人と最も多く、次いで70歳代が548 人となっていました。人口10万人あたりの救急搬送人員で見ると、80歳代以上になると急 激に多くなっており、60歳代以下では10歳代が最も多くなっていました(図4)。 図3 時間帯別の救急搬送人員(平成29年6月~9月) 図4 年代別の救急搬送人員(平成29年6月~9月) 2

(8)

年齢区分別の救急搬送状況をみると、65歳以上の高齢者が1,534人で全体の約半数を 占め、そのうち約7割にあたる1,110人が75歳以上の後期高齢者でした(図5)。

5 救急搬送時の初診時程度

救急搬送時の初診時程度をみると、救急搬送された3,167人のうち約4割にあたる1,2 59人が入院の必要があるとされる中等症以上と診断されています。重症以上は81人で、そ のうち17人は生命の危険が切迫しているとされる重篤と診断されています(図6-1、表1)。 また、高齢者(65歳以上)は、半数以上の51.3%が中等症以上と診断され、後期高齢 者(75歳以上)に限ると、55.4%が中等症以上と診断されています(図6-2、図6- 3、表2、表3)。 図5 年齢区分別の救急搬送人員(平成29年6月~9月) 図6-1 救急搬送時の初診時程度別の救急搬送人員(平成29年6月~9月) 軽 症:軽易で入院の必要がないもの 中等症:生命の危険はないが、入院の必要があるもの 重 症:生命の危険が強いと認められたもの 重 篤:生命の危険が切迫しているもの 3

(9)

年 代 軽 症 中等症 重 症 重 篤 合 計 中等症以上 の割合 9 歳以下 50人 5人 - - 55人 9.1% 10 歳代 261人 84人 2人 - 347人 24.8% 20 歳代 206人 81人 2人 1人 290人 29.0% 30 歳代 199人 54人 3人 2人 258人 22.9% 40 歳代 218人 80人 3人 1人 302人 27.8% 50 歳代 150人 74人 9人 4人 237人 36.7% 60 歳代 197人 129人 12人 1人 339人 41.9% 70 歳代 292人 241人 10人 5人 548人 46.7% 80 歳代 287人 327人 22人 2人 638人 55.0% 90 歳代 47人 100人 1人 1人 149人 68.5% 100 歳以上 1人 3人 - - 4人 75.0% 合 計 1,908人 1,178人 64人 17人 3,167人 39.8% 表1 年代別の救急搬送時の初診時程度と中等症以上の割合(平成29年6月~9月) 4 図6-2 年代別の救急搬送時の初診時程度と中等症以上の割合(平成29年6月~9月) n=3,167

(10)

年齢区分 軽 症 中等症 重 症 重 篤 合 計 中等症以上 の割合 5歳以下 乳幼児 18人 2人 - - 20人 10.0% 6~12 歳 小学生の年代 91人 12人 - - 103人 11.7% 13~15 歳 中学生の年代 96人 30人 1人 - 127人 24.4% 16~18 歳 高校生の年代 85人 38人 1人 - 124人 31.5% 19~64 歳 871人 354人 25人 9人 1,259人 30.8% 65 歳以上 高齢者 747人 742人 37人 8人 1,534人 51.3% 合 計 1,908人 1,178人 64人 17人 3,167人 39.8% 年 齢 軽 症 中等症 重 症 重 篤 合 計 中等症以上 の割合 65~74 歳 252人 160人 10人 2人 424人 40.6% 75 歳以上 495人 582人 27人 6人 1,110人 55.4% 合 計 747人 742人 37人 8人 1,534人 51.3% 表3 高齢者の救急搬送時の初診時程度と中等症以上の割合(平成29年6月~9月) 表2 年齢区分別の救急搬送時の初診時程度と中等症以上の割合(平成29年6月~9月) 図6-3 年齢区分別の救急搬送時の初診時程度と中等症以上の割合(平成29年6月~9月) 5

(11)

6 熱中症の発生場所

救急要請時の発生場所では、住宅等居住場所が1,187人で全体の37.5%を占め最も 多く、次いで道路・交通施設が814人で25.7%を占めていました(図7-1)。 また、年齢区分別に発生場所を見ると、乳幼児(0~5歳)、高齢者(65歳以上)は「住 宅等居住場所」が多くを占め、小学生となる6歳~12歳、中学生となる13歳~15歳、高 校生となる16歳~18歳は、いずれも「学校・児童施設等」、「公園・遊園地・運動場等」 が多く、この2つで全体の約 6 割から7割を占めていました(図7-2~7-7)。 図7-1 発生場所別の救急搬送人員(平成29年6月~9月) 図7-2 発生場所別の熱中症による救急搬送人員 0歳~5歳(平成29年6月~9月) 図7-3 発生場所別の熱中症による救急搬送人員 6歳~12歳(平成29年6月~9月) 6

(12)

7 過去5年間の年齢区分別発生状況

過去5年間の年齢区分別の救急搬送人員では、平成28年は前年に比べ、乳幼児の年代に あたる 5 歳以下は31.0%減少し、13~15歳は同件数でした。その他の年齢区分は、 いずれも増加していました(表4)。 年齢区分 平成25年 平成26 年 平成27 年 平成28 年 平成29年 前年比 5歳以下 26 人 16 人 22 人 29 人 20人 △31.0% 6~12歳 138 人 152 人 170 人 95 人 103人 8.4% 13~15歳 181 人 162 人 165 人 127 人 127人 0% 16~18歳 166 人 136 人 160 人 93 人 124人 33.3% 19~64歳 2,195 人 1,465 人 1,855 人 1,084 人 1,259人 16.1% 65歳以上 2,256 人 1,436 人 2,330 人 1,391 人 1,534人 10.3% 合計 4,962 人 3,367 人 4,702 人 2,819 人 3,167 人 12.3% 表4 過去5年間の年代別救急搬送人員(各年6月~9月) 図7-4 発生場所別の熱中症による救急搬送人員 13歳~15歳(平成29年6月~9月) 図7-6 発生場所別の熱中症による救急搬送人員 19歳~64歳(平成29年6月~9月) 図7-7 発生場所別の熱中症による救急搬送人員 65歳以上(平成29年6月~9月) 図7-5 発生場所別の熱中症による救急搬送人員 16歳~18歳(平成29年6月~9月) 7

(13)

平成29年熱中症での救急搬送事例

1 熱中症での救急搬送事例と予防のポイント

○ 車両内に子供を乗せた状態で、母親が車両のカギを車内に残した状態で子供がカギのロッ クボタンを押したため、ドアが施錠してしまったため救急要請となったもの。 【平成29年7月 男児(1歳) 熱中症疑い(軽症)気温31.3℃ 湿度61%】 ○ 男児を後部座席に乗せ、母親が運転席に乗ろうとしたところ、 何らかの原因で男児が誤って車の鍵をかけてしまい車両内に閉じ込め られたため、救急要請となったもの。 【平成29年8月 男児(1歳) 熱中症疑い(軽症) 気温26.0℃ 湿度85%】 ○ エアコンのない高温の居室内に長時間いたところ、頭痛、ふらつきの症状が出たため、救急 要請となったもの。 【平成29年7月 男性(60歳) 熱中症(中等症) 気温31.7℃ 湿度60%】 ○ デイサービス職員が傷病者宅を訪問したところ、自宅居室内で倒れており、意識障害の症状 が出ていたため、救急要請となったもの。 【平成29年7月 女性(95歳) 熱中症(中等症) 気温29.4℃ 湿度71%】 ○ 自宅居室内において、息子が仕事から帰宅した際に、父親がマットレス上に敷かれた布団上 で倒れており、いびき様の呼吸をしていたため、救急要請したもの。 【平成29年8月 男性(71歳) 熱中症(重篤) 気温31.4℃ 湿度61%】 室内で熱中症になった事例 <予防のポイント> 気温が高くなくても湿度が高いと、熱中症になることがあります。 ◇ 水分補給を計画的、かつ、こまめにしましょう。 ◇ 窓を開け風通しを良く、エアコンや扇風機等を活用し、室内温度を調整するなど、熱 気を溜めないようにしましょう。 乳幼児が、車の中で熱中症になった事例 <予防のポイント> 夏場の車内の温度は、短時間で高温になります。 ◇ 少しの間でも子供を車内に残さないようにしましょう。 ◇ 子供が、自分で内鍵をかけたり、車の鍵で遊んでいて誤って、ロックボタンを押して しまい閉じ込められる事故が発生しています。車を降りる際は、鍵を持って降りましょ う。 別添え4 1

(14)

○ 9時頃から建設現場で足場の組み立て作業をしていたところ、11時半頃に、嘔吐と全身脱 力感を訴えたため、同僚から救急要請となったもの。 【平成29年7月 男性(42歳) 熱中症(中等症) 気温31.5℃ 湿度64%】 ○ 庭で作業していた父親の様子を息子が見に行ったところ、庭で倒れているのを発見し、呼び 掛けても反応がなかったため救急要請となったもの。 【平成29年7月 男性(90歳) 熱中症(重篤) 気温30.8℃ 湿度67%】 ○ 11 時頃から、飲食店に並んでいたところ、11 時 30 分頃からめまいと吐気が生じ始め、 立っていられなくなったため、一緒にいた友人から救急要請となったもの。 【平成29年8月 女性(16歳) 熱中症(中等症) 気温32.8℃ 湿度58%】 ○ マラソン大会の参加者が10㎞地点でふらつき、座り込んでしまったところ係員が発見し、 呼びかけに反応がなく、その後全身のけいれんもあったため救急要請となったもの。 【平成29年6月 男性(35歳) 熱中症(重症) 気温26.9℃ 湿度45%】 ○ 体育館でバレーボールの練習中に頭痛、嘔気、めまい症状を発症したため、救急要請となっ たもの。 【平成29年7月 女性(17歳) 熱中症(中等症) 気温27.1℃ 湿度78%】 ○ 体育の授業中にシャトルランを実施していたところ、頭痛、めまいの症状を訴えた生徒が複 数いたため、救急要請となったもの。 【平成29年6月 14歳の男性1名・女性1名 熱中症(軽症2名) 気温22.2℃ 湿度99%】 ○ 高校野球の応援中に複数の生徒が熱中症症状を訴えたため救急要請となったもの。 【平成29年7月 15歳~17歳の女性4名 熱中症(中等症4名) 気温31.4℃ 湿度70%】 屋外で作業中に熱中症になった事例 屋外で並んでいて熱中症になった事例 <予防のポイント> クラブ活動等では、複数の生徒が熱中症で救急搬送されています。指導者等は、無理 のない活動に配意しましょう。 ◇ 水分補給を計画的、かつ、こまめにしましょう。 ◇ 屋外では帽子を使用しましょう。 ◇ 襟元を緩めたり、ゆったりした服を着るなど服装を工夫しましょう。 ◇ 指導者等が積極的、計画的に休憩をさせたり、体調の変化を見逃さないようにしま しょう。 ◇ 実施者は自分自身で体調管理を行い、体調不良の時は無理をせず休憩しましょう。 運動中に熱中症になった事例 複数の熱中症患者が発生した事例 2

(15)

2 高齢者の特徴 ⑴ 行動性体温調節の鈍化 人間が暑さにさらされ、皮膚に存在する温度センサーが暑さを感知すると、その情報は 脳の視床下部にある体温調節中枢に伝えられます。その情報に深部からの温度情報も加えて 体温調節中枢が「暑い」と判断すると、皮膚血管や汗腺に命令を出し、皮膚血流量や発汗量 を増やします(自律性体温調節)。 高齢者の特徴的な冷房の使い方は、体の冷えを嫌がったり、節電意識を理由として挙げ る人もいますが、老化に伴い皮膚の温度センサーの感度が鈍くなり、暑さを感知しにくくな るのも一因です。皮膚の温度センサーが鈍くなると、自律性体温調節の発動も遅れてきます。 この行動性と自律性の体温調節の鈍化により、体に熱がたまり、熱中症の発生へと繋がりま す。このことから、高齢者の部屋に「温湿度計」を置き、周囲の方も協力して、室内温度を こまめにチェックし、暑い日には冷房を積極的に使用して室温をほぼ28℃前後に保つよう にしましょう。 ⑵ 熱放散能力の低下 体温調節中枢が暑いと判断すると、自律性体温調節として皮膚血流量や発汗量を増加し て熱放散を促進します。老化が進むと皮膚血流量と発汗量の増加が遅れ、その後の体温の 上昇に伴う増加の程度も小さくなります。そのため、高齢者は若年者より熱放散能力が低 く、体に熱がたまりやすくなり、深部体温がより上昇しやすくなります。 暑くなると、皮膚への血流量が増加するため、心臓にもどってくる血液量が減少します。 それを補うために心拍数が増加し循環系への負担が大きくなります。このような状態にな ると、循環器系に基礎疾患がある、または疾患はなくとも機能的に低下している高齢者は、 熱中症にかかりやすくなります。このことにも十分留意する必要性があります。 ⑶ 体液量の低下 高齢者は若年者より体液量および血液量が少ないことも知られ、この減少も老化に伴う 熱放散反応の低下につながります。 参考文献:熱中症環境保健マニュアル2018(環境省)より 3

(16)

熱中症の予防と応急手当

1 熱中症の予防

(1) 暑さに身体を慣らしていく。 暑い日が続くと、体がしだいに暑さに慣れて(暑熱順化)、暑さに強くなります。 暑熱順化は、「やや暑い環境」で「ややきつい」と感じる強度で毎日30分程度の運動 (ウォーキングなど)を継続することで獲得できます。暑熱順化は運動開始数日後か ら起こり、2週間程度で完成するといわれています。そのため、日頃からウォーキン グなどで汗をかく習慣を身につけて暑熱順化していれば、夏の暑さにも対抗しやすく なり、熱中症にもかかりにくくなります。汗をかかないような季節の段階から、少し 早足でウォーキングし、汗をかく機会を増やしていれば、夏の暑さに負けない体をよ り早く準備できることになります。 (2) 高温・多湿・直射日光を避ける。 熱中症の原因の一つが、高温と多湿です。屋外では、強い日差しを避け、屋内では 風通しを良くするなど、高温環境に長時間さらされないようにしましょう。 (3) 水分補給は計画的、かつ、こまめにする。 特に高齢者はのどの渇きを感じにくくなるため、早めに水分補給をしましょう。普 段の水分補給は、健康管理上からもお茶や水がよいでしょう。水分補給目的のアルコ ールは尿の量を増やし体内の水分を排出してしまうため逆効果です。 なお、持病がある方や水分摂取を制限されている方は、夏場の水分補給等について 必ず医師に相談しましょう。 <対策例> ○ 日陰を選んで歩く ○ 涼しい場所に避難する ○ 適宜休憩する、頑張らない、無理をしない ○ 風通しを利用する…玄関に網戸、向き合う窓を開ける ○ 窓から射し込む日光を遮る …ブラインドやすだれを垂らす、日射遮断フィルムなど ○ 空調設備を利用する…我慢せずに冷房を入れる、扇風機も利用する ○ ゆったりした衣服にする。襟元をゆるめて通気する ○ 日傘や帽子を使う(帽子は時々はずして、汗の蒸発を促しましょう) <対策> ○ こまめに水分補給・のどが渇く前に水分補給

1日あたり1.2ℓの水分補給・起床時、入浴前後に水分を補給 <対策> ○ ウォーキングなど運動をすることで汗をかく習慣を身に付けるなど、暑さに強い体 をつくる。 別添え5 1

(17)

(4) 運動時などは計画的な休憩をする。 学校での体育祭の練習、部活動や試合中などの集団スポーツ中に熱中症が発生して いることから、実施する人はもちろんのこと、特に指導者等は熱中症について理解し て、計画的な休憩や水分補給など、熱中症を予防するための配慮をしましょう。 汗などで失われた水分や塩分をできるだけ早く補給するためには、水だけでなく、 スポーツドリンクなどを同時に摂取するのもよいでしょう。 また、試合の応援や観戦などでも熱中症が発生していることから、自分は体を動か していないからと言って注意を怠らないでください。 (5) 規則正しい生活をする。 夜更かし、深酒、食事を抜くなど不規則な生活により体調不良な状態では、熱中症 になる恐れがあります。 (6) 乗用車等で子供だけにしない。 車内の温度は短時間で高温になります。少しの間でも、子供を車内に残さないよう にしましょう。 (7) 子供は大人よりも高温環境にさらされています。 一般的に地面に近いほど、地面からの輻射熱は高くなります。子供は大人に比べて 身長が低いため、大人よりも、地面から受ける輻射熱は高温となります。 <対策> ○ 環境条件を把握しておきましょう ○ 状況に応じた水分補給を行いましょう ○ 暑さに徐々に慣れる ○ 個人の条件や体調を考慮する ○ 服装に気をつける <対策> ○ 規則正しい生活と十分な食事をする。 <対策> ○ 子供を車内に、絶対残さない。 <対策> ○ 子供は大人の想像以上に輻射熱等を受けていると考えましょう。 ○ 子供の体調の変化に注意しましょう。 2

(18)

熱中症を疑う症状と応急手当

※ 参考文献:熱中症環境保健マニュアル2018(環境省)

こんな症状は、「熱中症」を疑ってください。

熱中症と思われる際の応急手当

意識がある、反応が正常な時 意識がない、普段と様子が違う (反応がおかしい) 救急車を要請する 涼しい場所へ避難させる 衣服をゆるめ、体を冷やす 医療機関へ 涼しい場所へ避難させる 衣服をゆるめ、体を冷やす 水 を 自 力 で 飲 め な い 水分・塩分を補給する 症 状 が 改 善しない 意識の確認 意識あり 意識なし 症 状 が 改 善 めまい・立ちくらみ・筋肉痛・大量に汗をかく 頭痛・吐き気・体がだるい・力が入らない けいれん・体温が高い・呼びかけても反応が悪い・まっすぐ走れない、 歩けない・意識がない 軽 重 重症度 3

表  猛暑日・真夏日日数(各年6月~9月)

参照

関連したドキュメント

にて優れることが報告された 5, 6) .しかし,同症例の中 でも巨脾症例になると PLS は HALS と比較して有意に

1 月13日の試料に見られた,高い ΣDP の濃度及び低い f anti 値に対 し LRAT が関与しているのかどうかは不明である。北米と中国で生 産される DP の

この数字は 2021 年末と比較すると約 40%の減少となっています。しかしひと月当たりの攻撃 件数を見てみると、 2022 年 1 月は 149 件であったのが 2022 年 3

問 238−239 ₁₀ 月 ₁₄ 日(月曜日)に小学校において、₅₀ 名の児童が発熱・嘔吐・下痢

「必要性を感じない」も大企業と比べ 4.8 ポイント高い。中小企業からは、 「事業のほぼ 7 割が下

自閉症の人達は、「~かもしれ ない 」という予測を立てて行動 することが難しく、これから起 こる事も予測出来ず 不安で混乱

「カキが一番おいしいのは 2 月。 『海のミルク』と言われるくらい、ミネラルが豊富だか らおいしい。今年は気候の影響で 40~50kg

約3倍の数値となっていた。),平成 23 年 5 月 18 日が 4.47~5.00 (入域の目 的は同月