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パーキンソン病とアルツハイマー病との合併例について : パーキンソン病における痴呆の考察

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Academic year: 2021

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(1)

ミズ タニ

水 谷

医 学 博 士 乙第

7

0

6

( 5 )

トモ ヒコ

昭和

8

5

4

2

2

9

1

氏名〔生年月日〉 本 籍 学 位 の 種 類 学 位 授 与 の 番 号 学 位 授 与 の 日 付 学 位 授 与 の 要 件 学 位 論 文 題 目 学 位 規 則 第

5

条 第

2

項該当(博士の学位論文提出者〉 ノ〈ーキンソン病とアルツハイマー病との合併例について 一一ノ〈ーキンソン病における痴呆の考察一一 論 文 審 査 委 員 ( 主 査 〉 教 授 鎮 目 和 夫 ( 副 査 〉 教 授 喜 多 村 孝 一 , 教 授 滝 沢 敬 夫

論 文 内 容 の 要 旨

目的

J

e

s

a

m

n

o

s

n

i

k

r

a

P

は,

7

1

8

1

年,振戦麻癖,即ち今日 のパーキンソン病

)

P

D

(

では知能の障害を伴わないと 記載した.しかし,

PD

に痴呆がみられることもあり, これは以前より指摘されてはいたが,

PD

の重症度・擢 病 期間 と の 有意の 相関はないという考え方が一般的 で,痴呆は

PD

の重要な部分とは必ずしも考えられて いなかった.ところが最近

PD

に痴呆がしばしば合併 してみられることが注目されて来た.

PD

の痴呆の成 因に関しては,近年

r

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A

A

D

)

(

様変化,即ち, 老人斑

)

P

S

(

及 び

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h

z

l

A

原線維変化

A

T

)

(

の関 与を示唆する報告がみられるようになった.しかし,

PD

の痴呆についての臨床病理学的研究は非常に少な く,又その神経病理学的責任病巣に関しでもまだ不明 の点が多い.そこで著者は,

Lewy

小体を伴う原発性

PD(L-PD)

の痴呆の臨床病理学的研究を

AD

様変化を 中心として検討した. 対象および方法 対象は,

9

6

9

1

年より

8

7

9

1

年までのペンシルパニア大 学病院における

2

3

-

P

D

L

例の剖検例のうち,次の

2

条 件を満たす11例で、ある. 1)知的機能に関する病歴の得られる症例 2 ) 海馬回・海馬芳回を除く大脳皮質標本が3切片以 上得られる症例

L-PD

の重症度は,

r

Y

a

h

の分類に従い I 期より V 期までに分けた.痴呆の重症度の分類は,正常,軽度, 中等度,高度の 4 段階に分けた. -729

AD

の神経病理学的診断基準は,

AD

と老人性痴呆 との差異は量的なものとし,次の二つの条件の少なく とも一つを満たす症例を年齢の別なく

AD

とした. 1 )

1.33mm

2の大脳新皮質野(海馬回・海馬芳回を除 く〉において

SP

が14 個以上みられること. 2 ) 大脳新皮質野において

AT

が中等度以上みられ ること. 染色方法は,

H

&

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n

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B

n

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g

n

i

K

PAS

染色を用いた.上記大脳皮質野の各標本につき, 5 カ所ずつ任意に選び,

SP

および

AT

を数え平均し た 結 果 高度の痴呆を伴う

L-PD

3

例,中等度

1

例,軽度

3

例,正常4 例であった. 高度の痴呆3 例中 2 例は,

AD

の診断基準を満たし た.残る 1 例では,海馬芳回に

AT

が認められた以外, 大脳白質を含め著変なかった. 中等度又は軽度の痴呆4 例では,

AD

はみられず, 1 例のみ海馬回・海馬芳回に軽度の

AT

が認められた. いずれの症例も大脳白質には著変はみられなかった. 正常4例では 1例 に

AD

様変化が海馬田・海馬芳 固に稀に認められたが,他の3例では

AD

様変化は全 くみられず.大脳白質にも著変なかった. また,

PD

の重症度と痴呆の程度とは必ずしも相関 が認められなかった. 結 論 し

PD

の痴呆の一部は,

AD

v

こより惹起されるが,中

(2)

9

2

等度以上の痴呆を伴う L-PD でも AD 様変化のほとん ど,或は全くみられない例があり, L-PD の痴呆はAD 様変化のみでは説明できない. PD の重症度と痴呆の程度とは必ずしも相関しない 事とを考え合わせると, L-PD の痴呆にはdopamine 以外の神経伝達物質の関与の可能性が推察される.

論 文 審 査 の 要 旨

本 論 文 はLewy 小 体 を 伴 う 原 発 性 パ ー キ ン ソ ン 病 (L-PD) に お け る 痴 呆 とAlzheimer 病 様 変 化 と の関係を11 症例につき臨床病理学的に検索し, L-PD の 一 部 は ア ル ツ ハ イ マ ー 病 に よ り 惹 起 さ れ る が 過半数の例ではアルツハイマ一様変化は殆んど或いは全く認められず,またノ4ー キ ン ソ ン 病 の 重 症 度 と痴呆の程度とは必ずしも相関しない事を明らかにし, L-PD の 痴 呆 に は ド ー パ ミ ン 以 外 の 神 経 伝 達 物 質 が 関 与 し て い る 可 能 性 を 強 く 示 唆 し た も の で 医 学 上 価 値 あ る も の と 認 め る . 主論文公表誌 とーキンソン病とアルツハイマー病との合併例につ いて ノfーキンソン病における痴呆の考察 神 経 内 科 第

7

1

巻 第

5

3

4

4

5

-

4

5

頁(昭 和

7

5

年11 月〉 副論文公表誌 1 ) edialM lyarlduem syndrome ni a dgru rsebua (延髄内側症候群を呈した麻薬中毒者の 1 例). A r c h i v e s Neurology fo

7

3

8

2

4

-

5

2

4

1(

)

0

8

9

2 ) Cavernous hemangioma ni eht neid lonphace 〔間脳にみられた海綿状血管腫). A r c h i v e s Neurology fo

8

3

2

8

3

-

9

7

3

1(

8

9

)1 3 ) lraeberC gnitcessid aneurysm dna lamitni

-730

f i b r o e l a s t i c ginenckiht cfo larehre seiretra (脳の解離性動脈痛と脳血管内膜の線維性肥 厚). Journal fo Neurosurgery

6

5

571-576

(

1

9

8

2

)

4 ) パーキンソン病の症候学.精神症状 とくに痴 呆を中心に 治療

2

6

1

1

6

7

-

5

5

7

1

1(

)

0

8

9

5

) Parkinson esaseid , demention and merheialz c l i n i c o -p a t h o l o g i c a I snoiatlerrco

C

パーキン ソン病,痴呆とアルツハイマー病 その臨床 病理学的研究 .) Annals Neurology fo

7 329-335

1(

)

0

8

9

参照

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