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Study on Efficient Culture of Insect Cell in Baculovirus-gene Expression System

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Academic year: 2021

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Title

Study on Efficient Culture of Insect Cell in Baculovirus-gene

Expression System( 内容の要旨 )

Author(s)

權, 美璇

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(農学) 甲第332号

Issue Date

2004-03-15

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/2673

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏 名(本掴)籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学位授与の要件 研究科及び専攻 研究指導を受けた大学 学 位 論 文 題 目 審 査 桂 美 碓 (大韓民国) 博士(農学) 農博甲第332号 平成16年3月15日 学位規則第4条第1項該当 連合農学研究科 生物資源科学専攻 静岡大学 StudyonE」阻cientCultureofInsectCeu inBaculoviruS・geneExpressionSystem、 (昆虫細胞-バキュロウイルス発現系を用いた効率 的遺伝子発現のための高濃度昆虫細胞培養に関する 研究) 主査 静岡大学 教 副査 静岡大学 教 副査・岐阜大学 教 副査 信州大学、教 沫 康 昭 郎 四 龍 清 文 博 部 木 井 朴 岡 鈴 柴 授 授 授 授 論 文 の 内 容 の

昆虫細脚ま取り扱いが動物細胞に比べて比較的に容易であり、翻訳後修飾能力を持

ち、さらに高レベルの外来遺伝子発現が可能であるので、最近組換えタンパク質生産に

広く用いられる。本研究は、昆虫細胞「バキュロウイルス遺伝子発現系に用いられる昆

虫細胞の効率的培養に関するものであり、迅速なウイルスタイター測定方法の開発、血

清に代わる代替物の検索、および昆中細胞の浮遊培養系の確立を行った。

1)昆虫細胞-バキュロウルス遺伝子発現系を用いる際、ウイルス測定方法はプラーク

アッセイに頼っており、非常に煩雑で、しかも誤差が大きく、1週間の測定時間を要す

る。そこで、バキュロウルス初期発現遺伝子の一種であるDNA・bindingprotein(DBP)

に着目し、ウイルス感染によって発現するDBPと、ローダミンを2次抗体とするDBP

抗体との免疫化学的タイタ一掬定法を開発した。シリーズ希釈法にしたがって希釈した

ウイルスをSト9細胞に感染させ、6時間後本免疫化学的タイター測定法を適用した。感 染の有無は蛍光顕微鏡下で払dを検出し判定した。その結果、全行程10時間以内に高 い精度でウイルスタイター測定が可能となった。またこの方法は、マーカー遺伝子が必 要なく、AeNPVやBmNPVウイルスに同時に使用することができる。さらに、96穴 プレートを用いるので、操作の利便性が大きな特徴である。 2)昆虫細胞-バキュロウルス遺伝子発現系を用いて異種タンパク質を効率的に生産す -92一

(3)

るためには細胞種類や培地の適切な組み合わせが必要となる。そこで、昆虫細胞Sf9、 Sf21、およびTn5B-l-4と無血清培地Sf900SFM、EX_CELL420、EX_CELL405、およ びExpress隅々¢S刑Mを用い、それぞれの組み合わせにおける基質消費速度、副産物であ る乳酸やアンモニアの生成速度、また外来遺伝子産物の生産について検討を行った。培

養は1pOml三角フラスコを用い、27℃,100叩mの条件で浮遊培養を行った。いずれの

培地においてもSfpと恥5払1ヰはS毘1より細胞濃度が高く、なかでも恥5B_1_4細胞

の増殖速度が他の細胞より2虐程高いことが分かった。遺伝子組換えタンパク質の生産

については、TmB-1・4細胞と駄pre$SFiv¢SFMの組み合わせにより他の条件よりも2_10

倍高い値を得ることができった。さらに感染時の恥5B-1-4細胞濃度ゐ影響を調べた結

果、2Ⅹ10`0011s/血の細胞にウイルスを感染した場合、β-ガラクトシダーゼ活性及び

グルコース消費速度が高く、副産物である乳酸の生成速度は低下した。

3)昆虫細胞-バキュロウイルス遺伝子発現系を用いた異種タンパク質生産において大

量タンパク質を生産するためにカイコ脇間如椚Orf)を用いることは有望である。し

かし、蚕由来の培養細胞血糊如肌靴雨は、まだ浮遊培養方法が確立されておらず、さら

に増殖のために血清を必要とする.血清の代わりに非動物性タンパク質加水分解物の検

討を行い細胞の増殖特性について調べた。2種類の昆虫細胞BmN4およびBm5、10%血

清入り培地TC-100およびIPL41、また無血清培地Sf900および駄pressFiveを用い、

100血三角フラスコに0.2mlPluronicF-68、血清あるいはタンパク質加水分解物を添加

し、'27℃、100rpmの条件で浮遊培養を行った。そこで、基質消費速度、副産物である

乳帝やアンモニアの生成速度について検討を行ったと与ろ、BmMおよびB鵬細胞は

Sf900培地に血清の代わりに植物由来のタンパク質加水分解物HyPep1510を添加する

羊とによって高濃度の培養が可能となった。代替物の添加濃度は0.5%で十分効果があ

り、、培地交換を行うことによって1.1Ⅹ10Tcell扉mlの高濃度細胞培養が可能となった。

昆虫細胞107cells加1は大腸菌に例えると1010c¢11s血1の濃度に当たり、かなり高い濃度

である。また、培地を交換しないで培養途中HyP印1510およびグルタミンを添加した

場合、8・5Ⅹ10㌦曲血1にまで増殖ができった。10%血清の代替物として0・5%のHyPep

1510を用いることにより従来の2∼3倍の高濃度細胞の培養が可能となり、培地代も従

来10%血清培地の30%程度であるので、昆虫細胞培養の実用化に大きく貢献するもの

であった。 上記の迅速なウイルスの測定法は測定時間を1週間から10時間までに短縮した画

期的な測定法である。また、血清に変わる植物由来のタンパク冥加水分解物の添加によ

り、今まで浮遊培養が困難であった点皿以イ系細胞の高濃度化が可能となったことは、

初めての結果であり、今後本研究の成果は昆虫細胞-バキュロウイルス遺伝子発現系に

よる組換えタンパク質の生産の発展に大きく貢献するものと考えられる。

審 査 結 果 の

本研究は、昆虫細胞-バキュロウイルス遺伝子発現系に用いられる昆虫細胞の効率

的培養に関するものである。昆虫細胞は取り扱いが動物細胞に比べて比較的に容易であ

り、翻訳後修飾能力を持ち、さらに高レベルの外来遺伝子発現が可能であるので、最近

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組換えタンパク質生産に広く用いられる。本研究の内容は、下記のように要約できる。= 1)昆虫細胞-バキュロウルス発現系を用いる際、ウイルス測定方法はプラークアッセ イに頼っており、非常に煩雑で、しかも誤差が大きく、1週間の測定時間を要する。そ 、こ

で、バキュロウルス初期発現遺伝子の一種であるDNA・bindingprotein(DBP)に着目し、

ウイルス感染によって発現するDBPとローダミンを2次抗体とするDBP抗体との免疫 化学的タイター測定法を開発した。感染後6時間にSf9細胞を回収し、本免疫化学的タ イター測定法を適用した結果、蛍光顕微鏡下で払eiの検出によって感染の有無を判定し た。その結果、全行程10時間以内に高い精度でウイルスタイター測定が可能となった。 またこの方法軋マーカー遺伝子が必要なく、AeNPVやBmNPVウイルスに同時に使 用することができる。 2)昆虫細胞-バキュロウルス発現系を用いて異種タンパク質を効率的に生産するため には細胞種類や培地の適切な組み合わせが必要となる。そこで、3種類の昆虫細胞株と 4種類の無血清培地を用い、100血三角フラスコ、27℃,100叩mの条件で浮遊培養を行 った。それぞれの組み合わせにおける基質消費速度、副産物である乳酸やアンモニアの 生成速度、また外来遺伝子産物の生産について検討を行ったところ、欄胞増殖速度が一 番高い細胞は血5B・1・4であった。遭伝子産物であるβ-gala血Sida馳活性については、 E叩托∬FheS剛を用いると他の条件よりも約10倍高い値を得ることができった. 3)蚕由来の昆虫細胞坤■仙加=丸まだ浮遊培養方法が確立されておらず、さらに 増殖ため血清を必要とする。そこで血清に変わる代替物の検索を行ったところ、植物由㌣ 来のタンパク冥加水分解物HyP¢p1510が且伽青細胞の増殖に有効であった。培地に 0・5%添加することによって且㈲ガ細胞の濃度が1.1Ⅹ10Teen〟mlに達し、高濃度細胞 培養が可能となった・血清の代替物としてHyP甲1510を用いるこ引こより従来の2-3倍 の高濃度細胞の培姜が可能となり、培地代も従来10%血清培地の30%■程度であるので、■ 昆虫細胞培養の実用化に大きく貢献するものであった。 こ`のような本論文の内容は、迅速なウイルスの測定法、昆虫細胞の増殖特性、および 今まで浮遊墳拳が困難であった点皿αゴ系細胞の高濃度化に関するものであり、この結 果は昆虫細胞-バキュロウイルス遺伝子発現系による外来タンパク質の生産に大きく責 献するものと評価された・本審査委員会は論文の構成、内容ならびに下記に示す学位論 文の基礎となる学術論文等について慎重に審試し、審査委員会全員一致で本論文が岐阜 大学大学院連合農学研究科の学位論文として十分価値あるものと認めた。 「基礎となる学術論文」 辿麺TID可ima・M・Tbriyama,andEnochYPark,Developmentofanandbody-based assayfordeteminationofbaculoviruStitersinlOhours,BiotechnologyProgress,18@),647 一}651,2002. hLSL&・TID頑ma,andEnochYPark,Comparadvecharacterizationofgrowth&nd recombinantproteinproductionamongthreeinsectcclllineswithfourkhdsofserumfree media,BiotechnologyandBioproccssEngineering,8(3),142∼146,2003.

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