• 検索結果がありません。

独占禁止法の運用強化と流通機構の変革(1)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "独占禁止法の運用強化と流通機構の変革(1)"

Copied!
18
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)独占禁止法の運用強化と流通機構の変革(1) 廣. 忠. 本. 岡. はじめに 1. 日本的取引慣行の実態と問題点 2. 独占禁止法の運用強化(以上本号) 3. 運用強化上の問顕点 4. 流通機構への影智 おわりに. はじめに. 公正取引委員会は、 平成3年 7月に「流通•取引慣行に関する独占禁止法上 の指針」. (ガイドライン)を公表し、 これによって独占禁止法の運用を厳正に. 行うと共に、 独占禁止法違反行為に係わる情報収集活動を強化し、 違反行為の 排除を積極的に行うため、 審査体制の強化・拡充に努めることとなった。 この ガイドラインの公表は、1989年9 月に始まった日米構造問題協議に端を発する ものである。 1989年9月から1990年6月にかけて、 5回にわたった日米構造問 題協議は、 当初、 わが国政府関係者が理解していた日米両国間で貿易と国際収 支の調整の上で障墜となっている構造的な問願を識別し、解決していくという 主旨をはるかに凌駕したもので、 予想外の厳しいものとなった。結果的には、 習慣ないし慣行や文化特性といった日本社会の構造的な特質にまで深く立入 り、それは総じていえば、日本国民にも部分的に利益になる項目を含みつつも、 -101-.

(2) アメリカ側は日米安保条約をもちだして圧力をかけたといわれるように、 基本 的には日本の経済主権をふみにじるきわめて高圧的で内政干渉的なやり方で あったCl)と言われている。 日米構造問題協議における アメリカ側の日本に対する改善要求の内容は、 第 1回目が総論的であったものの、 第2回目以降は具体性を帯びたものとなり、 以後、 回を重ねるごとに要求のト ー ンが高まっていった。 なかでも、 大規模小 売店舗法の存廃問顕が大きな争点の1つであったが、 それと同時に アメリカ側 は独占禁止法の改正要求についても厳しい姿勢を崩さなかった。 大規模小売店 舗法の存廃問題については、 すでに私見を述べる機会に恵まれたので (2) 、 こ こでは独占禁止法の改正要求、 とりわけ、 わが国における取引慣行に対する改 善要求に関わるものを中心に述べることとする。 日米構造問題協議における アメリカ側の独占娯止法に関する改正要求は、貯 蓄•投資パタ ー ン、 上地利用、 流通、排他的取引慣行、 系列関係、 価格メカニ ズムの6分野いずれにも関連するものであるが、 とりわけ流通および排他的取 引慣行の分野において強硬姿勢を崩さず、 現行の独占禁止法が大規模小売店舗 法とともに日本市場の閉鎖性を生み出していると主張し、 罰則を伴う強化改正 を迫ってきた。 これに対して、わが国政府は、 1990年6月の最終報告において、 消費財の流通分野におけるメ ー カー 等による流通業者に対する、 および流通業 者によるメー カー 等に対するマ ー ケティング政策に関し、 独占禁止法の運用を 具体的かつ明確に示したガイドラインを作成すると回答した。 ガイドラインに 盛り込むべき行為類型として、(a)再販売価格の拘束、(b)再販売価格の拘束とな るメー カー 希望小売価格、 希望卸売価格、(c)不公正な取引方法となる非価格制 限行為、 流通業者の経営に対する関与、 リベ ー トの供与、 返品、 派遣店員、 大 規模小売業者の仕入体制のシステム化、押付販売、 協賛金の負担要請、(d)一定 の取引分野における競争を実質的に制限する場合には、 私的独占または不当な 取引制限となり、 これに至らない場合には不公正な取引方法となる競争事業者 - 102-.

(3) 独占禁止法の運用強化と流通機構の変革 や取引先事業者との共同ボイコッ ト、(e)親子会社間の取引に関する不公正な取 引方法の適用を掲げた (3) また、 排他的取引慣行の分野における改善要求に対する対応策として、 公正 取引委員会の審査体制を拡充. ・. 強化し、 違反行為を積極的に排除する、 公正取. 引行政の透明性を一脳確保する、 公正取引委員会の審査部門について予算を拡 充する、 カルテルに係わる課徴金の引き上げについて法改正を予定する、 刑事 罰の活用を図る、 独占禁止法違反行為の被害者が損害賠債請求を有効に行うこ とができるようにするなどを示した (4) 。 これにもとづいてガイドラインの公 表に至ったわけであるが、 公正取引委員会がこれを忠実に履行しなかったなら ば、アメリカは日米構造問願協議のフォロ ー. ・. アップ会合で不満の意を表明し、. 強く履行を求めてくるであろうし、 それでも決着がつかない場合、 伝家の宝刀 である包括通裔•競争力法に盛り込まれているス ー パ ー 301条を適用し、. 一. 方. 的な制裁措置を発動するおそれもある。 よって、 公正取引委員会はこのガイド ラインにそって独占禁止法の運用を厳正に行わざるを得ないだろう。 しかし、 独占禁止法の運用強化は、 メ ー カー や大規模小売業者にとって、 従前に比較し て営業活動に大きな制約を受けるばかりではなく、 ひいては、 わが国の流通機 構も少なからず変革を迫られることが必至である。 またその結果として中小・ 零細小売業者への影碧も無視することはできない。 そこで、 本稿は日本的取引慣行の実態と問題点を明らかにし、 独占禁止法の 運用強化によって流通機構にどのような変革がもたらされるかを模索せんとす るものである。. 1. 日本的取引慣行の実態と問題点. わが国独特の取引慣行は、 日米構造問題協議において、 とかくの非難を浴び たが、 それは一般に日木的取引慣行と呼ばれるもので、 リベ ー ト制度、 返品制 -103-.

(4) 度、 建値制度、 派遣店員制度、 協賛金制度などがある。 これらの制度は、 わが 国の民族、 文化、社会、 経済などの歴史的過程を通じて醸成されてきたもので あり、 取引に際して、 それらが単独で、 あるいは複合して伝統的に定着してき たものである。 これらの制度は、 人間関係を重視する風土のなかで育まれてき たものであるが、結果的には取引に不透明性や閉鎖性ないしは排他性をもたら し、 複雑で不合理な流通機構に拍車をかけ、 消費者利益を損なう面もあり、 内 外から批判のあるところである。 そこで、 これらの制度の意義、 実態および問 題点を整理してみる。 (1). リベ ー ト制度. そもそも、リベー トは商取引における価格に付随する取引条件の 1 つであり、 取引数量•取引金額の大小や取引の安定性などの事情を考慮して、 各取引毎に 支払われる報奨金ないしは戻し金であり、 販売促進と取引の継続性を期するも のである。 しかし、 わが国におけるリベー ト制度は、 半年ないしは1年間の特 定期間における総取引高に応じた「段階別リベー ト」、 販売業者の全取引高に 占める特定メ ー カー との取引高の割合による「占有率リベ ー ト」、 メー カー の マ ー ケティング政策に対する忠誠の度合に応じた「忠誠度リベー ト」などに細 分化され、 特定期間が経過した後に、 それぞれのリベ ー トの支払いがなされる ものである。 しかも、 リベ ー トの割合は、 総取引高、 占有率、 忠誠度に応じて 段階的に累進していくシステムとなっている。 したがって、 わが国のリベ ー ト 制度は、 リベ ー ト本来の目的に加えて、 販売業者をしてメー カー のマ ー ケティ ング政策に服従させる性質をもち、 しかも、 不透明で複雑な体系と種類で構成 されている。 リベー ト制度そのものは欧米諸国でも存在するが、 それはリベ ー トの本来的 目的にもとづくものであり、いわゆる数量割引や支払期日割引的な性格を有し、 透明度および公平性が高く、 購人業者すべてに平等に取り扱われ、 メ ー カー に よる流通の系列化を目的とするものではない。 しかし、 わが国のリベ ー ト制度 -104-.

(5) 独占禁止法の運用強化と流通機構の変革 は、 メー カー が販売業者を従属させ、 長期的かつ競争排除的な取引関係を作り 上げ、 関係者以外の業者の参入を阻止しようとする傾向が強く、 市場を閉鎖的 なものにしていることは否めない。 これを逆説的に捉えると、 メ ー カー は販売 業者をして自己の販売組織化、 すなわち流通の系列化を固るために、 複雑かつ 不透明な各種リベ ー ト制度で拘束しているとも言えるだろう。 (2). 返品制度. わが国の返品制度は、 諸外国に類例を見ない取引慣行で、 卸売業者や小売業 者などの販売業者に販売された商品について、相当期間が経過した後に、 販売 業者が売れ残りをメー カー や卸売業者に返品する制度である。 本来、 返品は輸 送途上 の汚損、 見本と現物の不一致、 納期遅れなど、 売手側の手落ちに起因す る場合に認められるもので、 これらは一般に「正当な返品」と言われるもので ある。 しかし、 日本的取引慣行における返品制度は、 「正当な返品」はもちろ んのこと、 買手側の責任や失敗のために生じた売れ残りを明文化された契約な しに納入 業者に返品する「不当な返品」 も含まれるのである。 否、 むしろ不当 な返品を認めることこそわが国の返品制度なのである。 わが国において、 この ような返品制度が慣行化した理由として、(1)メー カー と流通業者の利益が一致 すること、(2)卸売業が支配的地位にあるため、販売リスクを負担するようになっ た、(3)小売業の販売力およびマ ー チャンダイジング能カイサ足に加え、 メー カー や問屋の過剰売り込みがあることを指摘している (5) 。 しかし、 これだけでは ない。 納入業者は常に販売促進と取引の安定性・継続性を期するため、 デパー トや量販店に対して弱い立場に立たざるをえない。 そこで、 正当な返品は当然 のこととしても、 不当な返品の要請にも応じなければ、 販売促進と取引の安定 性・ 継続性を阻害することになりかねないのである。 すなわち、 わが国におけ る不当な返品を常態とする返品制度が慣行化したもう1つの理由として、 販売 業者による優越的権力の濫用たるバイイング・パワ ー の行使を見逃すことはで きない。. -105-.

(6) 以上のように、 返品制度はメー カー にとっても一部分において利益になる面 があること、販売業者にとってもみずからの失敗や責任による売れ残り問題か ら開放され、商品回転率を上げ、デッド・ スト ックをなくすことができるので、 常に利益が保証されることにもつながることとなる。 よって、 販売業者にとっ てこれほど有益な制度はないので、 メ ー カー がこの制度を存続させる限り、 販 売業者はメー カー に従属的となり、 究極においてメー カー による流通の系列化 に資するところ大であると言わざるを得ない。 さらに返品制度とリベ ー ト 制度が相まって、 メ ー カー が望 む価格維持効果と 販売の主導権確保にもつながるのみならず、 流通の系列化をいっそう確かなも のとするところから、 問題点があるとはいえメー カー にとっても容易に廃止す ることのできない制度である。 (3) 建値制度 建値制度は、 メー カー が小売段階における価格を希望小売価格、 あるいは標 準小売価格として設定するものである。 そもそも、 価格の決定方法は、 製辿原 価または仕入れ原価に一定率のマ ー ジンを上乗せしたものを価格とするコスト •プラス法と競争企業が設定している価格や市場価格を基準において、 総合的 な判断の上で価格を決定する市価基準法がある。 いずれの方法によるとも、 価 格の決定は、各段階において自由におこなわれるのが原則である。 この原則を 貫くと、メー カー が設定する価格は、みずからが売り渡す生産者価格のみであっ て、流通段階の価格決定にまで及ぶものではない。 しかし、 わが国においては、 メー カー が流通段階の価格を設定する建値制度の慣行が続いており、 小売業者 が自主的にその価格を決定することはほとんどない。 むしろメー カー の設定し た小売価格に従うことにより、 卸売業者や小売業者にとって価格設定基準とな り、 ひいてはこれら販売業者のマ ー ジンが保証されることとなる。 さらには、 ス ー パー ・マ ー ケットやディスカウント ・ストア ー などのディス カウントした販売を行う小売業者は、 消費者に対してメー カー が設定した希望 -106-.

(7) 独占禁止法の運用強化と流通機構の変革 小売価格と、 みずからが設定している小売価格の二重価格を販 売促進の1つの 手段としており、 その差額がディスカウン トした金額であることを消費者に明 確に納得させることができるというメリッ トもある。したがって、建値制度は、 これらの販売業者にとっても歓迎されることであり、 メー カー も価格主禅権の 堅持を望むことから、 両者の利益が一致することにもなり、 メー カー と販売業 者の癒着の産物とも読み取ることができる。 しかし、 建値制度の問題点は、 小 売価格の硬直性をもたらし、 一部の化粧品や薬品に見られるように、 その価格 設定が実際の価値より高く設定される場合がある。 このような価格設定がさま ざまな商品に波及すると、 各販売業者は一 段と高マ ー ジンに恵まれ、 リベ ー ト 制度との関連においてもいっそう流通の系列化と閉鎖性を進展させるおそれな しとしない。 (4). 派遣店員制度. 派遣店員制度は、 納入業者が自社の商品または自己が納入 した商品の販売の ために、 自己の社員ないしは店員を販売業者に派遣することである。 この制度 の発端は、 納人業者自身が百貨店に手伝店員を派遣することを条件として、 取 引の開始や継続を求めたことにある。 のちに、 これが慣行化するとともに他の タ イプの小売業者にも広まっていったものである。 派遣店員制度は、 納入業者 にとって自己の商品の販売促進につながること、 販 売業者にとって不足してい る裔品知識や販売力および労働力を補えることから、 納入業者と販売業者の利 益が一致 することにある。 しかし、 販 売業者のバイイング・パワ ー が強くなる につれ、 その要請を断ることができず常態となっていったことも見逃すことは できない。 しかし、 納入業者は、 この制度の不合理性から販売業者に自粛や廃 止を求め、 販 売業者もこれを受け入れることとなった。 ところが、 近年になっ て消費者ニ ー ズをより的確に把握するための情報収集源の1 つとして、 この制 度を希望する納入業者があり、 派遣店員制度はかかる目的にシフ トしているこ とから、 かならずしも販売業者によるバイイング・パワ ー の行使としての不当 -107-.

(8) な取引行為とは言えなくなってきている面もある。 (5). 協賛金制度. 協賛金制度は、 小売業者が納入業者 と共同して催事や広告を行う場合、 その 費用の負担を納入業者に要請するものである。 納人業者はこれを負担すること により、納入 尚品の販売促進を目指すものである。しかし、. バ イイング・パワ ー. とバーゲニング・パワ ー を十二分に有する百貨店や量販店は、 優越的地位を利 用して、 本来ならばみずからが負担しなければならない費用をも納人業者に要 請する場合がある。 たとえば、 みずからが設定した特売価格を可能にするため の援助金を納入業者に要求する特売協賛金、広告や展示会などの販売促進費の 負担を要求する販売促進協賛金、 増改築•創業記念•各種行事に際して要求す るご祝儀協賛金などがある。 協賛金制度の端緒は、 人間関係を重視する風土の なかから生まれてきたものであるが、 さらには販売業者による優越的権力の濫 用がこの制度をエスカレ ー ト させ、 リベート 制度とも関連しつつ、多種類の協 賛金と段階的な金額が設定されている。 したがって、 協賛金制度の問題点は、 納入業者と販売業者の間に長期的かつ 競争排除的な取引関係を作り上げることにつながり、結果として関係者以外の 業者の参入を阻み、 流通系列化を実現するための 1 つの手段となっていること である。 以上のように日本的取引慣行は、 人間関係を軍視する風土の中から生まれ、 わが国における固有の取引形態を形成してきた。 それは納入業者が販売の促進 を目的とすると共に、 販売業者との取引の継続性を求めることにあった。 それ は同時に納入業者と販売業者双方の利益が一致することから制度として確立さ れていったものであるが、 やがては販売業者によるバ イイング・パワ ー の行使 へと発展し、不公正な取引となる要素が拡大されていったものと言えるだろう。 しかし、 国際化が進展し、市場開放が進んでいる今日、 取引慣行は世界の市場 で普遍的に通用するものでなければならない。 わが国の取引慣行が、 いかにわ - 108-.

(9) 独占禁止法の連用 強化と流通機構の変革 が 国の民族、 文化 、 社会、 経済などの歴史的発展過程を通じて醸成され定着し てきたものであっても、 国際的に理解され通用するものでなければ、 諸外国か ら疑問 視され、 批判を浴びるのは無理からぬ こ とである。 流通経済研究所が日本および西 欧諸国 における取引慣行について、 次 のよう に国際間の比較をしている。. 商恨行の国際比較 日. 愚. 本. ア メ リ カ. 売れ残 り の返品一般 原則と し て欠損品 , 的 破損品以外な し. イ ギ リ ス 原則 と して欠損品, 破損品以外な し. フ ラ ン ス. 西 ド イ ツ. 原則 と し て欠損品 破損品以外な し. 原則と し て欠損品 , 破損品以外な し. • 数量 リ ベー ト • 数批 リ ベ ー ト ・ 数屈 リ ベー ト リ ・ 体 系, 種 類 複 雑 • リ ベ ー ト な し , ディ ス カ ウ ン ト , 支払い期 日 リ ベ ー 支払い期 日 リ ベー 支払い期 日 リ ベ ー ( 数盈 支払期 日 , ア ロ ー ワ ン ス有 卜 卜 卜 目標達成, 販促) ベ • 公開ル ー ル • 公開ル ー ル • 公開ル ー ル ・ 支 払 い 単 位 長 期 • 公開ル ー ル I (年度 , 半年毎等) ・ 支払い単位その都 ・ 支払い単位その都 ・ 支払い単位そ の都 ・ 支払い単位その都 ・ 非公開 の リ ベ ー ト 度 度 度 度 ト 有 メ ー カ ー 希望小売 • メ ー カ ー 推奨価格 原則な し 原則な し 原則な し 建 ・ 価格有 書籍 医薬品は再販 化粧品 ス キ ー 家 書籍, 新聞 ・ 雑誌は 有 電品の 一部及び贔籍 再販対象 ・ 医薬品 化粧品の 対象 一 部及び省作物は は再販対象 f11'i 再販対象 ,. 有 (家電 自動車, 化粧品). 一般的でない. 有 ( 自動車). 有 ( 自動車). 有 ( 自動車). 一般的でない. 一. � そ の. 1也. 一般的でない ・ 派遣店員 ・ 多頻度小n配送 • 長期的取引関係 • 契約関係が不明確. 般的でな い. 般的で な い. (注) 流通経済研究所 r i流通災の国際比較に関す る調脊研究J (平成 2 年 5 月 ) 経済企画庁調べ等 に よ る 。 ,. 〔出所 : 羽田昇史 『現代の流通経済』 晃洋書房 1992年. P . 227. 〕. こ れによると、 返品制度は アメリカやヨ ー ロ ッパ諸国にも存在する。 しかし 欧米 の返品 紺I)度 は、 原則として『当 な返品 に限られている。 こ れに対してわか - 109 -.

(10) 国の返 品制 度は、 正当 な返品 はもちろん、 不当な返品を常態とする制 度である から、 根本 的な相違がある。 また、 リベ ー ト制度は、 アメリカではこれに類似 したものとしてディスカウン トや アロ ー ワ ンスの制度があるが、 公開ルー ルに 基づいて支払い単 位その都度毎に適用されている。 また、 ヨ ー ロ ッパ諸国でも リベ ー ト 制 度が存在 するものの、 アメリカにおけるディスカウン ト制 度や ア ロ ー ワ ンスの制 度と同 じ く、 公開ル ー ルに基づいて支払い単位その都度毎に適 用されており、 あらゆる購買者にとって平等かつ透明度の高いものである。. 一. 方、 わが国のリベ ー ト 制 度は、 非公開で累 進的かつ多 種類のリベ ー トがあり、 取引の相手方によって支払基 準が異なるこ ともあるから透明性に欠け、 しかも 適用の対象 となる期間が半年ないし 1 年という長期に及 んでいるため 、 流通の 系列化 と取引の継続性に主眼 においたものと言えるだろう。 建値制 度については、 わが国におけるメー カー 希望小売価格に類似 したもの として、 アメリカではメー カー 推奨価格 (サ ジェ ステッド・ プライス) が存在 するが、あくまでも参考 価格であって拘束 性がないものとされている。 したがっ て、 アメリカにおいては実質的な建値制 度はとられてないし、 ヨ ー ロ ッパ諸 国 においても存在 しない。 したがって、 建値制 度はわが国固有の制 度であると言 える。 ただ、 アメリカを除く ヨ ー ロ ッパ諸 国で、 若干の品目 について再販売価 格維持の対象商品となっている点は日本と共通する面がある。 流通の系列化に 関しては、 アメリカにはなく、 ヨ ー ロ ッパ諸国では自動車業界においてのみ存 在 するが、日本のように多 くの業界において存在するものではない。 そのほか、 派遣店員制度や協賛金制度は、 いずれも欧米諸国に類 例をみないわが国独特の 制 度である。 以上のように、 わが国の取引 慣行と アメリカやヨ ー ロ ッパ諸国 のそれを比較 すると、 日 本で存在 しても欧 米諸国にはほとんど存在しないものが多 数あり、 かつ アメリカとヨ ー ロ ッパ諸国の取引慣行は、 極め て類似 している。 したがっ て、 欧米諸国における取引慣行が国際的に一般化しているということであり、 110 -.

(11) 独占禁止法の述用強化と流通機構の変革 わが国の取引慣行の異色性がきわだってくるのである。 つまると こ ろ、 日本的 取引慣行は、 まさにわが国固有の取引慣行で、 こ と ごと く国際的取引慣行 と 相 いれないものがあり、通用 しがたいものであると 言っても過言ではないだろう。 それは、 人間関係を重視する風土の中 から生まれ育 ったため、 ビ ジネ スに人間 関係を織り込む こ と に端を発 しつつも、 利益の確保を確実にする取引、 究極に おいては流通の系列化に貢献する取引 と も言 え る。 そのため、 わが国の取引慣 行は、 国際的に普遍化されている取引慣行と 大きくかけ離 れる こ と になり、 内 外から批判 されるのである。. 2 . 独 占 禁止法の運用強化. 上に述べてきたような日本的取引慣行の問題点について、 行政は こ れを放任 してきたわけではない。 たと え ば政府は、 1977年に公正且つ自 由 な競争を促進 させ、 消 費者利益の確保と 国民経済の民主的健全な発展を目的と する独占禁止 法を改正した。 それは、 こ の法律 が従来、 製造分野に対して運用されてきたき らいが強く、 流通分野への運用 が不 充 分であった面を補 充・ 強化するこ と に あった。 こ の法律を運用 する公正取引委員会は、 改正法の運用面における主要 項目と して、 流通系列化の問題、 流通過程における謀 占 化現象、 不公正な取引 慣行の問題、 流通過程における適用 除外の問題を指摘している ( 6 ) 。 1980年に は公正取引委員会の諮問機関である独占禁止法研究会が、 「 流通系列化に関す る独占 禁止法上の取扱 い」と 題した報告書 を発表し、 次 のように流通系列化の 8 つの行為類型と それに対する迩 法性 の判断基準を示している ( 7) o ①. 再 販売価格維持行為. 本質 的に競争制限的行為であるので、 その行為. それ自 体違法。 ② ー店一帳合制. 小売業者に特定の卸売業者以外のものと 取引できなく. させる制度であり、 その行為 の外形から原則 と して違法。 - 11 1-.

(12) ③. テリ トリー 制. クロ ー ズド・ テリト リー 制の如 く、 有効な顧客制限効. 果をもつものは、 行為の外形から原則 違法。 それ以外のオ ー プン ・ テリト リー 制やロ ケ ー シ ョ ン制は、 製造業者のシ ェ アが大きく、 また上位である 場合は、 公正競争阻害性 が強い。 ④. 併売店を不当な手段で専 売店に切 り 換えた場合は、 原則 違. 専 売店制. 法。 有力な製造業者の専売店制により 、 関係する流通経路の軍要な部分が 閉鎖的となった場合も原則 違法。 その公正競争阻害性を一概に論ずるこ とは不可能。. ⑤ 店会制 ⑥. 委託販売制. こ れによる価格拘束は、 相 手方が独占 の競争単位認めら. れない場合を除き、 再販と同じく違法。 ⑦. 払込制. ⑧. ー. リベ. 行為の外形から原則 違法。 ト. 極めて高 額または累進的である場合、 恣意的・ 差別的であ. る場合、 独占禁止法上迩 法と判断される目的のためにする場合、 あるいは そうした効果をもたらす場合等には、 公正競争阻害性が強い。 同 報告書では、 公正競争阻害性について、 行為類型を行為の外形すなわちー 定の形式 的な行為頬型に該 当する場合は公正競争阻害性があると判断するもの と、 行為の影密を量的 ・ 質的に評価して公正競争阻害性を判断 するものの 2 つ に分けている。 流通の系列化や不公正な取引 慣行といった問題は、 独占禁止法研究会の報告 杏より も早く、 1971年に通商産業省企業局 が『70年代における流通』 と題して、 改善すべき課題として掲げている。 これらの事情を勘案すると、 わが国におい ても、 流通の系列化や不公正な取引 慣行といった問題は是 正すべきこととして 提示されたり 、 報告されてお り 、 公正取引委員会も改善の必要性を認識しなが らも、 手ぬるい独占 禁止法の連用 を続けているこ とに対する不満のあらわれと して、 アメリカ側は日米構造問題協議において独占禁止法の強化改正を求めて きたものと 解釈できる。 その具体 的な要求項目は、 ( 1)公正取引 委員会の充実強 - 1 12-.

(13) 独占禁止法の運用 強化と流通機構の変革 化、 (2)公正取引行政の透明性確保、 (3)不公正取引のガイドライン、 (4)課徴金の 引 き上げ、 (5)刑事罰の強化などである。 正田彬教授は、 独占禁止法運用強化の動きはア メリカの要請にもとづくとい う色彩 が濃く、 わが国の実態を前提 とした理論的妥 当性を持 たない面もあるが、 現行独占禁止法の実効性および透明性の欠如 というア メリカ側の認識は、 妥 当 性をもつ面もあるとして次のように指摘 している。 日本の市場が外国に対して 閉鎖 的であ り 、 それは日 本市場における競争制限 ・ 競争阻害に対する規制 の実 効性および透明性の欠如 によるという認識から、 独禁法の運用の強化と透明 性 の確保という要請となって具体化したものといえよう。 かかる要請には、 われ われが従来から提起 してきた問題点と合致 する部分も認められ、 改めて検討を 進める契機となったことを評価すべき側面があることは否定できない。 しかし ながら、 他方では、 必ずしもわが国の実態を前提 とした理論的な妥 当性を持つ といえない部分もあり 、 ア メリカ産業界の希望・要求がそのまま日本に対する 要請とされていると思われるもの、 わが国の市場秩序 と独禁法の関係について の正確な認識を欠いたと考えられる部分もあり 、 理論的には1 つの検討材料と いうことに止まる。 しかしながら、 その契 機の如何を問 わず、 わが国の独禁法 の運用 について問題提起 が行われたことを機会に、 とくに独禁法の実効性 と透 明性を強化するための検討を行うことは、 必要かつ望ましいものということが できる ( 8 ) 0 舟田 正之教授 も「グロ ー バル 時代」 の日 本の取引 の在 り かたについて、 日本 だけに通用するロ ー カル ・. ・. ル ー ル を他国のロ ー カル・ル ー ルおよびグロ ー バル. ル ー ル とすり 合わせ、 再 構築のポ イント を提示する必要があるとして、 以下. のように指摘している。 日本 的経営、 日 本 的取引 慣行が日 本企業の会社法 • 取 引法・競争法に関する実務に影孵 をもたらし、 それがまた、 日本独特の立法 ・ 法解釈および行政運用 に独特の刻 印 を与えていることも否定できない。 近年、 日本的企業 システムが論議 の的になっているのは、 国際的に、 日本経済が世界 - 113 -.

(14) の中 で急速 に大きな地位 をしめるようになった こ と、 また国内的には、 企業の 力に比し、 消費者・従業者の意見•利益がそれへの対抗力となりえてい ない こ と、 それと関連して、 環境や社会福祉など、 市場経済の論理に乗りに く い 公共 的課題への国全体 の取り組みが不十分 であることによる社会的歪みがますます 問題になってい る こ とに起因するところが大きい 。 わが国企業の組織原理・行 動様式の見直しが、 外的圧力 や金融・証券スキャンダルを契機としてい ること は残念なことであるが、 それらの動きのなかで提起 された具体的な論点は、 わ が国の企業シ ステ ム、 あるいはより広 い 経済・社会シ ステ ムの再検討を促して い るとい う意味 で、 重要性を否定できない と思われる ( 9 ). 0. 上に述べてきたように、 独 占 禁止法改正の必要性につい て、 わが国の多 数の 学者や独占禁 止法研究会などが指摘してきたが実現に至らず、 外圧により着手 されることとなった。 正田彬教授か日米 関係の展開を契機として初 めて検討さ れるに至ったことについ ては辿憾 の意を表さざるをえない と述べてい るが ( I 0 ) ヽ まった く 同感である。 日米構造問題協議におい て、 アメリカ側 が要求してきた 独占 禁止法の改 正 要求に対する改善 策として、 公正 取引委員会の充実・強化、 公正取引行政の透明性確保、 不公正 取引のガイドライン、 課徴金の引き上 げと 刑事罰 、 独占禁止法適用除外の規定の縮小などがある。 その中で本稿に直接か かわって く るのは、 不公正取引 のガイドラインである。 こ れに関して公正取引 委 員会 は、 平成 3年7月に 「 流通 • 取引慣行に関する独占禁止法上の指 針」 (ガイドライン) を公表した。 これは、 生 産財・資本財 の生 産者と需 要者との 間の取引に関わる 「 事業者閤取引 の継続性・排他性に関 する独占 禁止法上の指 針」 、 消費財が消 費者の手元に渡るまでの流 通取引に関わる 「 流通分野におけ る取引に関する独占 禁止法 」-. の指 針 」ならびに財の性格にかかわらず国内 市場 全域 を対象とする 「総代理店 に関 する独占禁止法上の指 針」 とい う3 部構成と なってい る。 ただし、 本稿ではその目 的から「流通分野における取引に関する 独占 禁止法上 の指 針」 (以下ガイドライン第 2 部と称す) に限 定して述べるこ - 114 -.

(15) 独占禁止法の運用強化と流通機構の変革 ととする。 ガイドライン第 2 部は、 有カ メ ー カー に よるマ ー ケティングの手段として用 いられる制 度や慣行と、 大規模小売業者に よるバイイング・パワ ー の 濫用行為 に ついて、 どの ような場合に 独占禁止法上 問題となるかに ついて具体 的な事例 を示し、 1 2の違法行為の類型を掲げている ( 1. 1). (1) 再 販売価格維持行為 (2). 非価格制 限行為 1.. 流通業者の 競争品の 取扱 いに 関する制 限. 2.. 流通業者の 販売地域に 関する制 限. 3.. 流通業者の 取引先に 関する制限. 4.. 小売業者の 販 売方法 に 関する制限. (3) リベ ー トの供与 (4) 流通業者の 経営に 対する関与 (5) 小売業者に よる優越的地位の 濫用行 為 ( いわゆる「バイイング・パワ ー の 濫用」 ) 1.. 押 し付 け 販売. 2.. 返品. 3.. 従業員等の派遣の 要請. 4.. 協賛金等の 負担の 要請. 5. 多頻度小口 配送等の 要請 こ れらの違i去行 為類型 は、 原則 的 に 独 占 禁 止法違法とされる行為頬型と当該 行為が市場に おけ る競争に与える影懇を個 別具体的に 検討した上で、 独占禁止 法 に 違 法するか否かの 判断がなされる行為類型の 2 つに 分 け ている。 原則 的に 違 法とされる行為類型 と し ては、 再販売価格維持 行為、 安売 り 業者への 販売禁 止、 価格を明示する広告 を禁止する等広告・ 表 示の方法を制限することなどが あり 、 それ以外の 行為類型は後者に 属し、 市 場閉鎖効 果の有無、 価格維持効 果 - 115-.

(16) の有無、 優越的地位の濫用に該 当するか否かを基準として、 独占 禁止法に違法 するか否かが判断 される。 ( 1). 再 販売価格維持行為 再 販売価格維持行為に関しては、 メー カー がマ ー ケティ ン グの一環 とし て、 または流通業者の要請を受けて、 流通業者の販売価格を拘束すること は、 原則 として不公正な取引方法に該 当し、 違法となる。 販売価格の拘束 は文書•口 頭のいずれであろうとも、メー カー と流通業者の合意によって、 メー カー の示した価格で販売させている場合をいう。 また、 メー カー の示 した価格で販売しない場合 に、 経済 上の不利益を課す出荷停止またはその 解明、 安売り商品 の買 旨 の通知 、 示 唆 、 店頭パ トロ ー ル、 安売りル ー トの い上げなど、 何らかの人為的手段でメー カー の示した価格で販売させるよ うにさせている場合 も再販売価格の拘束 と判断 される。. (2 ). 非価格制限行為 非価格制限行為とは、 流 通業 者に対する再販売価格の拘束以外の拘束一 般をいい、 ①流通業者の競争品 の取扱 いに関する制限、 ② 流通業者の販売 地域に関する制限、 ③流通業者の取引先に関する制限、 ④ 小売業者の販売. 方法に関する制限がある。 ①はメー カー が流通業者にメー カー にとっての ラ イバルメ ー カー の製品を取り扱わ せない場合 や制限を加える場合 、 不公 正な取引方法に該 当し、 迩法となる。 ②は厳しいテリ トリー 制をしいた場 合 は、 違法とされる。 ③はメー カー が卸売業者に対して、 小売業者を特定 させ、 小売業者が特定の卸売業者としか取引できないようにしたり、 安売 りを行う小売業者への販売を禁止するなどの場合、 不公正な取引方法に該 当し、 違法とされる。 ④ はメー カー が小売業者に対 して、 P函品の説明販売 や宅配 を指示したり、 専用 の販売コー ナ ー や棚 場を設けることを指示する などの場合は、 違 法とされる。. 116-.

(17) 独占禁止法の運用 強化と流通機構の変革 (3). リベ ー トの供与 リベ ー ト の供与に 関しては、 著 しく累進的なリベ ー ト や占 有率リベ ー ト などは、 流通業者の競争 品 の取扱いに 関する制 限としての機能をもつこ と に なる場合は、 違法性 の有無 が判断される。 また、 流 通業者がメー カー の 示 した価格で販売しない こ とを理 山 として、 リベ ー ト を削減する場合も違 法性の有無 が判断される。. (4 ). 流通業者の経営に 対する関与 流通業者の経営に 対する関与は、 メ ー カー が流通業者の帳簿 を点検した り、 内政干渉をするなどの経営に対する関与が、 流通業者の販売価格や競 争品 の取扱い、 販売地域、 取引 先 などに ついて制限 を行っている場合 、 違 法性の有無が判断 される。. (5). 小売業者に よる優越的地位の濫用行為 百貨店やスー パ ー ・マ ー ケッ トなどのように 取引上優越した地位 に ある 小売業者 が、その地位を利用して、納人業者に押 し付け販売、 不当な返品、 派遣店員 の要請、 協賛金の要請、 多 頻 度小口 配送の要請などをした場合、 違法あるいはその恐れがあるとされている。. 以上のように 、 ガイドライン第2部 ではメー カー および大型小売業者に よる 取引制 度や取引慣行に ついて、 違 法行為 の類型と違法性 の判断基準を示してい る。 その II 的とすると こ ろは、 わが国の流通が公正かつ自由 な競争 のもとに 展 開される こ とに ある。 しかし、 日本的取引 慣行の実態と問題点として、 上 に 述 べたように 、 わが国の流 通• 取引慣行は、 欧米諸国のそれとは大きく異なり、 さまざまな分野 で排他的かつ不 透明な取引 慣行が定着している。 公正取引委員 会 に よる独 占禁止法違法の運用強化が徹底すると、 市場 がより開放的に なる可 能性を多分に はらんでいるものの、 卸売業者の去就に 大きな影態を与えること や、 安売り小売業者の台頭も充分に予想され、結果的に 流通 機構の変革は避け られないものとなろうが、 それらの吟味は次の機会 に譲るこ ととする。 1 17.

(18) 註 加藤義忠 「最近の流通規制緩和の展開」 『関西大学商学論集』, 第35巻第 5 号, 1 990. (1) 年 (2). P . 25。 岡本忠廣 「 日 米構造問題 協議 と 大店法」. 『近畿大学短大論集』, 第23巻第 1 · 2 号,. 1990年。 (3). 日 米構造問題協議最終報告. (4). 日 米構造問題協議最終報告. (5). 阿部真也他編 『現代流通の解明』 ミ ネ ル ヴ ァ 書房, 1 99 1年. (6). 久保村隆祐 • 田 島義博 • 森宏 『流通政策』 中央経済社 , 1 989年. (7). 久保村隆祐 • 田 島義博 · 森宏, 前掲書. (8). 正田 1 992年. (9). P . 140。 P . 1 71。. P. 1 85。. 彬 「独 占禁止法の 強化 と 公正取 引 委員会」. 『 ジ ュ リ ス ト 』 有斐閣, 1000号 ,. P . 287。. 舟田正之 「 日 本型企業 シ ス テ ム の再検討 と 私法秩序」. 『 ジ ュ リ ス ト 』 有斐閣 , 1 000. 号 , 1 992年 PP. 2 9 9 - 300。 (IQ). 正田. 彬, 前掲論文. (Iり. 山 田 昭雄 ・ 大熊 ま さ よ • 楢崎憲安 『流通 • 取引慣行に関す る 独 占禁止法ガ イ ド ラ イ ン 』 商事法務研究会. P . 287。. 1991年. P. 1 4。. 1 18.

(19)

参照

関連したドキュメント

1.4.2 流れの条件を変えるもの

断面が変化する個所には伸縮継目を設けるとともに、斜面部においては、継目部受け台とすべり止め

※ 硬化時 間につ いては 使用材 料によ って異 なるの で使用 材料の 特性を 十分熟 知する こと

および皮膚性状の変化がみられる患者においては,コ.. 動性クリーゼ補助診断に利用できると述べている。本 症 例 に お け る ChE/Alb 比 は 入 院 時 に 2.4 と 低 値

 なお、エクイティ・ファイナンスの実施に際しては、各手法について以下のように比較検討

まず表I−1のの部分は,公益産業において強制アソタソトが形成される基

ここで,図 8 において震度 5 強・5 弱について見 ると,ともに被害が生じていないことがわかる.4 章のライフライン被害の項を見ると震度 5

少子化と独立行政法人化という二つのうね りが,今,大学に大きな変革を迫ってきてい