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すぐれた表現に着目して,物語の魅力を伝え合おう 「大造じいさんとガン」

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Academic year: 2021

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第5学年1組 国語科学習指導案

1 単元名・教材名 すぐれた表現に着目して,物語の魅力を伝え合おう 「大造じいさんとガン」(光村図書 5 年)他 2 指導観 (1)単元観 本単元では,優れた表現に着目して,心情や場面の様子を味わいながら読み,物語の魅力について考え をまとめ伝え合うことをねらいとしている。「優れた表現」とは,情景描写や比喩,色彩,擬音などの, 人物の様子・場所の様子などが目に見え耳に聞こえるように効果的に用いられている表現のことである。 また,「物語の魅力」とは,人物の魅力,表現の魅力,場面展開の魅力がある。何がどのように描かれて いるかを「優れた表現」に着目して読むことで,物語の魅力を見つけることができると考える。そこで, 本単元での,主体的・対話的で深い学びを以下のように考える。 ○主体的…子供自身が追究したいことについて,方法や計画を考えて学習を進めている姿 ○対話的…自分が思いつかなかった考えに触れ,自他の考えを比較検討し,自分の読みを再構成したり, 共に考えたりすることで読みを豊かにしている姿 ○深い学び…単元で身につけた力を使いこなして,他の本でも魅力をまとめている姿 本教材は,猟人の大造じいさんと,ガンの頭領である残雪との間に繰り広げられる激しい戦いを通して, 大造じいさんの残雪に対する心情が次第に変化していく物語である。人物相互の関係に着目することで, 人物の魅力が明確になると考える。また,情景描写や比喩,色彩,擬音などの作者の表現の工夫に着目す ることで,直接表現されていない内面にある深い心情を,想像を広げながら読むことができたり,人物や 場面の様子がありありと目に浮かぶように想像できたりするという表現の魅力がある。そして,激しい戦 いの様子が場面ごとに描かれることで,結末での清々しい気持ちがうまれるなど場面展開の魅力がある。 優れた表現に着目して物語の魅力をまとめるのに適した教材である。 (2)児童観 本学級の子供たちは,登場人物の会話や行動から,人物の性格や考え方を捉え,それらを登場人物の相 互関係や物語の展開と結び付けることで人物像を想像することができるようになってきている。また,考 えの交流を通して,一人一人の感じ方の違いに気づいたり,自分の読みを振り返ったりすることができる ようになってきている。しかし,情景描写に人物の心情が暗示されていることや,物語を俯瞰して作者の 表現の工夫に気づいたり,物語の全体像を捉えたりはできていない。さらに,読書が好きな児童は多いが, 一人で読むことが好きな児童が多く,感じたことを伝えたり,本を紹介したりする姿はあまり見られない。 国語科の学習中は,自分の考えを意欲的に話したり聞いたりする姿が見られるようになってきたが,実際 の読書生活の中には活きていないことが伺える。本教材において,心情や場面の様子を味わいながら読み, 友だちと交流して読みを深めていく活動と,展開や人物設定が似ている物語を読み広げていく活動を並行 して行うことで,動物物語を読む良さに気づき,将来にわたって読書が好きな子供を育てる上で意義深い と考える。 (3)指導観 本単元の指導にあたっては,「人間と動物の関わり」を描いた物語を読み,一人一人の感じ方に違いが あることに気づいた子供たちが「すぐれた表現に着目し,物語の魅力を伝え合おう」という読みのめあ てを設定する。優れた表現に着目することで物語の世界をより豊かに想像するとともに,表現の効果に 気づき,自分の言葉で物語の魅力をまとめることができるようにする。そのために,本時指導にあたっ ては,まず導入段階では,前時に作った各グループの考えを交流し,物語の魅力を見つけたいという意 欲をもたせる。次に展開前段では,人物の魅力・表現の魅力・場面展開の魅力に分かれ,各グループが どこに魅力を感じているのかを聞き合う活動を行う。そして,他のグループの考えを聞き,考えの良さ や伝え方の良さについて交流する。最後に,終末段階では,自分の考えを再構成し,自分の考えの変容 と印象に残る友だちの意見や伝え方を書くことで,本時学習の有用感を味わわせる。 3 目標 (1) 物語の魅力を見つけるために,自分たちの追究したいことについて方法や計画を立て,友達と話し合っ てより良い考えを創り出そうとすることができる。 (主体的に学習に取り組む態度) (2) 魅力に感じるところがどのように描かれているか,情景描写や比喩,色彩,擬音などの表現の工夫に着 目してその効果を考えることができる。 (知・技ク) (3) 人物の変容や人物像の魅力,表現の魅力,場面展開の魅力など,物語の全体像をとらえて,物語の魅力 をまとめることができる。 (思・判・表 C エ)

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2 4 単元計画(10 時間) 段 階 配時 主な学習活動・内容 指導上の留意点 評価規準・評価方法 導 入 展 開 1 課 外 1 1 1 1 単元全体の学習課題を作るとともに, その課題に向かって,どんな方法で読ん でいくのか見通す。 (1)物語の「魅力」について共通の認識をも つとともに,読みのめあてを考える。 (2)「おおかみ王ロボ」(シートン動物記) 「サンドヒルのおじか」(シートン動物 記)の読書会を行うことで,「人間と動 物の関わり」を描いた物語に興味をも つとともに,魅力について学ぶ。 <関連させて読む本のブックトーク> 展開や人物設定が似ている物語 「月の輪グマ」「片耳の大鹿」(椋鳩十) (3)「大造じいさんとガン」を読み初発の感想 を書く。 (4)物語の全体像をつかみ,各グループの学習 課題を考える。 魅力 課題の例 人物 (大造じいさん班) 大造じいさんはどこでどのよう に変化するのか (残雪班) 残雪のどんな姿が大造じいさん を変化させたのか 表現 どんな表現の効果があるのか 展開 なぜ残雪を生かしたのか 2「大造じいさんとガン」の魅力を見つける。 (1)人物(大造じいさん・残雪),表現,展開 に分かれて,学習の計画を立てる。 ○アニメの好きなところを 出 し 合 い 分 類 す る こ と で,物語の魅力には,人物 の魅力・表現の魅力・展開 の魅力があることに気づ かせる。 ○動物に対するイメージや 表現のよさ,結末に対す る感想など,自由に話す 時間を設けることで,考 え方の違いの面白さに気 づかせる。 ○ 他 の 本 に 興 味 を も た せ る。 ○表現の工夫に気づかせな がら範読を行う。 ○書くことが苦手な児童に は,いいなと思うところ とその理由を書かせる。 ○自分や普通,他の本と比 べることで,理由を書け るようにする。 ○中心人物(変化した人), 対人物(変化させた人)を 確認しながら,物語のあ らすじをつかむ。 ○表現についての感想を意 図的に取り上げ,表現の 効果に目を向けさせる。 ○一番いいなと思うところ を交流することで,感じ 方の違いに気づく。 ○一番いいなと思うところ から,「人物の魅力」と「表 現の魅力」「展開の魅力」 グループを作る。 ○それぞれのグループで, 学習課題に対する予想を 話し合い,それを上手く 伝えるための計画を考え させる。 ○魅力をより確かな考えに していくために,友達と 考えを交流することでさ らに考えを深めていく見 通しをもたせる。 ○魅力の観点に気づ くことができる。 ○物語の世界を想像 しながら,自他の 考えの違いを楽し むことができる。 ○意欲的に本を選び 読 む こ と が で き る。 ○魅力に感じるとこ ろとその理由を自 分なりの言葉で書 くことができる。 ○全体の構造と内容 をつかむことがで きる。 ○一番いいなと思う ところと理由を伝 え,友達の考えに 興味をもって聞く ことができる。 ○魅力をまとめてい くために,より詳 しく物語の世界を 想像する必然性を 感じ,意欲をもつ ことができる。 <読みのめあて> すぐれた表現に着目して,物語の魅力を 伝え合おう 初発の感想の例 ・残雪がかっこいい (賢い・勇敢・仲間を思う・頭領としての行動) ・大造じいさんがかっこいい (心の変化・器が大きい・優しい) ・最後の清々しい感じがいい ・続きが気になる展開

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3 終 末 1 1 1 本 時 1 1 (2)自分の考えを作る。(一人読み) (3)同じグループごとに考えを交流する。 (4)それぞれの魅力を交流することで,多面 的に魅力を考える。 (5)物語の魅力を見つけるために役に立った 方法を交流し,価値づけを行う 3 椋鳩十シリーズを読み,物語の魅力をま とめる。 (1)同じ本を選んだ子共同士で魅力を話し 合う。 (2)椋鳩十の他の本の魅力を交流する。 ○心情や場面の様子を詳し く想像していることを価 値づけし,自分の考えに 自信をもたせる。 ○一人読みで作った考えを 相手のグループに分かり やすく伝えるための方法 を考え,必要な資料(図・ 絵・問い・ランキングな ど)を作成する。 ○考えを聞いてみたいとこ ろへ聞きに行けるように 場の設定を工夫する。 ○他のグループの考えや伝 え方を見て,印象に残る 意見や伝え方の良さを自 分の言葉でまとめる。 ○今回の学習で良かった方 法について交流し,教師 の価値づけを行うこと, 次の活動で活用できるよ うにする。 ○同じ本を選んだ子供同士 で,物語の魅力について 話し合うことで,考えを 確かにさせる。 ○他の本の魅力を交流する ことで,動物物語を読む 良さを実感させる。 ○みんなが納得する 解にするために, 複数の叙述をもと に心情の変化や人 物像を捉えたり, 具体的に想像した 姿を絵や図,問い などを使って,相 手に伝えようとい う計画を立てるこ とができる。 ○心情や場面の様子 を詳しく想像し自 分の考えを書くこ とができる。 ○物語の多面的にと らえて,魅力をま とめることができ る。 ○魅力を見つけるた めに有効だった方 法を交流し,それ を使って,他の本 の魅力を見つけた いと意欲をもつこ とができる。 ○他の本でも,優れ た表現に着目し, そこから読み取っ た様子や心情をも とに物語の魅力を まとめることがで きる。 ○他の動物物語を読 んでみたいと意欲 をもつことができ る。 5 本時 平成 30 年 10 月 3 日(水曜日)第 5 校時 14:15~15:00 5 年 1 組教室において (1) 本時目標・主眼 ○ 自分たちが考える物語の魅力について,多様な考えの友達と交流することを通して,物語を多面的 (人物・表現・展開)に捉えることができる。 人物の魅力(残雪班) 理由:「いきなり敵にぶつかっていきました」 「力いっぱいなぐりつけました」の文から,仲 間を守りたい必死さが伝わってくる。残雪は, 自分の身が危険でも仲間を助けた。自分だった ら,ここまではできない。 ・大造じいさん班が心情グラフを使っていて分 かりやすかった。 ・大造じいさんの気持ちが情景描写に表れてい ることを初めて知った。 ・それぞれの考えをまとめると,魅力がレベル アップしそうだ。 人物の魅力(大造じいさん班) 大造じいさんの気持ちの変化が分かるように 心情グラフを使ってみよう。 人物の魅力(残雪班) 残雪の行動のすごさはたくさんある。相手のグ ループに伝わりやすいように,ランキングにし てみよう。 ・「月の輪グマ」は母の愛が魅力です。 ・「片耳の大鹿」は人間も同じ動物だと感じる ところが魅力です。 など →動物も人間のように母の愛や仲間を思う気 持ちがあるんだな。他の動物物語も読んでみ たいな。 魅力の見つけ方 ○情景描写などの表現の工夫に目をつける ○共通点でグルーピング→まとめる言葉を使う ○目的に合わせてランキング

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4 (2) 準備 流れ図,各グループの問いを書いた紙 (3) 展開 段 階 配 時 主な学習活動・内容 形 態 指導上の留意点 評価規準・評価方法 導 入 展 開 終 末 5 分 25 分 3 分 7 分 5 分 1 これまでの学習を振り返り,本 時学習のめあてと見通しをもつ。 ・友達の考えを聞きたいな 2 各グループの考えを交流し,互 いの考えの良さに気づく。 3.本時を振り返り,考えの変容を 自覚し,次時への意欲をもつ。 (1) 他のグループの考えを聞いて 感想を交流する。 (2) 魅力をまとめる。 (3) 本時のめあてが達成できたか を振り返り,次時への意欲を高 める。 全 班 班 個 全 ○終末段階での自分の姿をとら えさせる。 ○自分たちの考えとのつながり を意識させて聞かせる。 ○自分たちの班と比べて,他の 班の伝え方の良さや印象に残 る考えについて交流させる。 ○印象に残るグループの伝え方 や考え,自分の考える魅力が どう変化したかを書かせる。 ○大造じいさん(水色)・残雪(オ レンジ)・表現(ピンク)・展開 (緑)の付箋を自分のノート にはることで,魅力を多面的 にとらえていることを実感さ せるとともに,有効だった方 法を次時で見つけようと意欲 をもたせる。 ○ 物 語 の 魅 力 を 見 つ けるために,互いの 考 え を 交 流 し よ う と い う 意 欲 を も っ ている。【観察】 ○ 自 分 の 考 え を 相 手 の 反 応 を 見 な が ら 話したり,つながり を 意 識 し て 聞 い た りしている。【観察】 ○ 本 時 の 学 び を 振 り 返り,自分の考えが ど う 変 化 し た か ま と め る こ と が で き る。【ノート】 ○ 椋 鳩 十 の 作 品 を 読 ん で 魅 力 を ま と め ていくために,魅力 を 見 つ け る 方 法 に つ い て ま と め よ う と い う 意 欲 を も つ ことができる。【観 察】 子供のまとめの例 ・印象に残る友達の意見は,大造じいさんの気持ちが「あかつきの空が真っ赤に燃えて…」の文に表れているこ とです。残雪の勇敢で仲間を思う行動が魅力だと思っていたけど,大造じいさんの気持ちの変化が色々な文から わかることも魅力だと感じました。あと,「真のライバルは生き方を変える」という意見も納得できました。伝え 方でよかった班は,残雪班です。ランキングにしていたのは分かりやすかったです。 めあて 各グループの考えを交流し,物語の魅力を レベルアップさせよう。 大造じいさん班・このグラフを見てください。大造じいさんの考え方が大きく変化 していることがこの物語の魅力です。初めは,残雪のことを「たかが鳥」と思っ ていたけど,最後には,残雪のことを尊敬するようになります。それが分かる表 現は,「らんまんとさいたすももの花が…」の文で… 残雪班・大造じいさんの気持ちを一番変化させたのは何かランキングを作ってみま した。みなさんは,どう考えますか?僕たちは…。1位は,仲間おもい。2 位は, 頭領としての姿…です。 ・私は,表現グループと大造じいさん 班が気持ちの変化をよく表していた と思う。 ・色のイメージを想像したら,もっと 詳しく物語が分かったよ。 ふり返り いろいろな視点から魅力を見つけることができた。

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5 6 板書計画等 す ぐ れ た 表 現 に 着 目 し て 、 物 語 の み り ょ く を 伝 え 合 お う

ふ り 返 り

見 通 し 大 造 じ い さ ん 班 残 雪 班 表 現 班 大 造 じ い さ ん 班 二 人 の 関 係 ( 大 造 じ い さ ん と 残 雪 ) 班 ・ 自 分 た ち の 考 え の つ な が り を 考 え な が ら 聞 く ( 確 認 ・ 質 問 ) セッション1 セッション2 他 の グ ル ー プ の 考 え を 聞 い て ど う だ っ た か ・ 印 象 の 残 る 考 え は 、 ・ 伝 え 方 の 良 か っ た と こ ろ は 、 展 開 班

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