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社会インフラ安全保障技術

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Academic year: 2021

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81 日立評論 2014.01-02 社会 イ ン フ ラ 安全保障技術 社会 ・ 産業 シ ス テ ム 社会安全保障のための防災管理ソリューション

1

東日本大震災の教訓を踏まえ,減災のための体制,制度, 装備・システムの整備が急務となっている。特に大規模広 域災害では,時々刻々と状況が変化する中で,国・地方公 共団体・国民が効率的に連携し,被害を軽減して復旧・復 興のスピードを速めることが肝要である。 日立グループはこれまで,中央省庁・地方公共団体向け に災害対応支援システムを提供してきた。現在,有事のオ ペレーション概念を取り入れた意思決定と広域連携,教育 訓練による意識向上を社会安全保障のあるべき姿と考え, それを実現する防災管理ソリューションの拡張を進めてい る。特に大規模広域災害時には,現場情報の不足が迅速な 意思決定を困難にする要因の

1

つとなっている。こうした

課題に対して,

SNS

Social Networking Service

)などの情 報を活用した早期状況把握など,継続的な意思決定を支援 するソリューションを提供する。 今後は,国際的な防災協力なども視野に入れながら,防 災の観点から安全・安心の実現を支援し,国・地方公共団 体・民間企業・国民が一体となった社会安全保障の確立に 寄与していく。 農業分野を支援する衛星画像ソリューション

2

世界の人口は,

2050

年をピークとして

90

億人以上に達 すると予想されている。また,今後,開発途上国でも畜産 物の消費が拡大すると考えられているが,畜産物の生産に は大量の飼料穀物を必要とする。これらを背景に,農林水

社会インフラ安全保障技術

監視 監視 ・ 異常検知 ソリューション 状況分析 ・ 予測 ソリューション 災害業務支援 ソリューション 指揮命令支援 ソリューション 衛星画像解析 情報収集 災害ロジスティクス 管理 警報システム 安否確認 インターネット監視 予測シミュレーション 国レベル 地方公共団体レベル 現場レベル 災害対策支援 対策立案支援 防災図上訓練支援 被災者管理 情報分類 ・ 融合 電力供給情報 拠点情報 人的リソース 訓練シナリオ 訓練用災害情報 (発生地点, 規模, 時刻, 気象条件, 発生イベント…) 活動計画 業務フロー 訓練ログ 被害情報 観測情報 指揮統制支援 津波 洪水 分類 ・ 融合 地震 Webページ 運転見合わせ ○○線 意思決定支援ソリューション 訓練・教育支援 ソリューション 広域連携支援 ソリューション 情勢判断 行動 意思決定 意思決定 支援情報 意思決定 支援情報 意思決定 支援情報 集約 集約 中央省庁 地方公共団体 現場対応者 インフラ企業 1 防災管理ソリューション 画像購入 計画作成 画像購入 要求 画像取得計画 画像処理・解析 収量推計 画像処理 次年度の土地の 改良などの栽培 管理や損害保険 に活用 (kg/10 a) 光学衛星による撮影 収量予測結果 画像収集 対象領域の衛星画像 対象領域の衛星画像 撮影能力や費用対効果などから 中分解能衛星画像を中心に利用 ・撮影時期の検討 ・撮影地域の選定など ・ 収量推計式の策定 ・ オルソ補正 ・ 収量推計式の適用 など 2 衛星画像を活用した水稲の収量把握

(2)

82 社会・産業システム 社会 ・ 産業 シ ス テ ム 社会 イ ン フ ラ 安全保障技術 産省は,世界の穀物需要が大幅に増加するものと予測して いる。 地球観測衛星で撮影された衛星画像により,広大な国土 のモニタリングが可能になる。また,衛星画像高次処理・ 解析技術を活用した水稲の収穫量把握により,現在の収穫 量を把握することができる。現在,そのような情報提供サー ビスの検討を進めている。それを用いて水稲の生産の増加 策を打ち出すことで,需給の不均衡が改善されると考えら れる。 今後,衛星画像ソリューションを用いて,地球規模での 食料問題の解決に貢献していく。 有機ハイドライド利用エネルギー備蓄システム

3

有機ハイドライド利用エネルギー備蓄システム(

CHES

Carbon-hydride Energy Storage System

)は,取り扱いが 難しい水素を有機ハイドライドの一種である安定した液体 のメチルシクロへキサンの形態で貯蔵することで,エネル ギー媒体である水素の長期間備蓄や輸送を容易にする技術 である。 ここでは,エネルギー備蓄時には,水素とトルエンの触 媒反応によってメチルシクロヘキサンを生成し,備蓄・輸 送のためのエネルギーキャリアとする。エネルギー利用時 には,触媒反応によってメチルシクロヘキサンを水素とト ルエンに分離し,水素をエネルギーとして利用するととも, 分離したトルエンは新たなメチルシクロヘキサンの生成に 再利用する。この結果,エネルギーを水の電気分解によっ て水素に変換し,さらにメチルシクロヘキサンにすること で,変動が大きい再生可能エネルギーの長期間・大量備蓄, 輸送,安定供給が可能になる。 この技術により,再生可能エネルギーの利用拡大,エネ ルギーの供給・輸送が割高となる離島や極地などでのエネ ルギーの自給自足,日本のエネルギー自給率向上,低炭素 社会や水素社会の実現に貢献することができる。 水資源循環シミュレーション

4

地表水と地下水を完全に一体化させて解析するシミュ レーション技術と,解析結果を高速に,かつ分かりやすく 表現する可視化技術を融合した水資源管理・水災害対策に 貢献するサービスの構築に取り組んでいる。 シミュレーション技術の特長は,地表・地下の相互作用 の考慮,汚染物質などの移動過程の解析,

PC

Personal

Computer

)クラスタを用いた高速計算ができることが挙 げられる。また,可視化技術の特長は,地表および地下の 大容量時系列データの高精度表示,シミュレーション結果 の空間的集計,表示縮尺に応じたデータの高速描画ができ ることにある。これらの特長を持ったサービスにより,水 資源・水災害についての現状把握や精度のよい将来予測を 分かりやすく表現することができる。 今後は,地球規模の課題となっている水資源確保,水災 害に関する諸問題の解決に貢献すべく,サービス提供をめ ざしていく。 水タンク MCH 水素 副生水素 トルエン 輸送 排気熱/反応熱 輸送 水素生成 風力/太陽光発電装置 系統余剰電力 鉄鋼/化学プラント 備蓄 回収 水素利用 水素添加装置 MCH タンク トルエン タンク MCH タンク トルエン タンク 水素利用 放熱 ・ 再利用 (暖房利用など) 出力電力 エネルギー 回生装置 水素 水素分離装置 水電解 装置 3 有機ハイドライド利用エネルギー備蓄システムの構成 注:略語説明 MCH(Methylcyclohexane:メチルシクロヘキサン)

Geosphere Environmental Technology Corp.

c

4 水資源循環シミュレーションシステムによる地下水流動解析(上),洪水 予測(下)

参照

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