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クリーンルームの省エネルギー対策

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Academic year: 2021

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特集

地球環境問題にこたえる空調システム

クリーンルームの省エネルギー対策

一ドライコイル空調方式とスルーザウォール空調方式一

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クリーンルーム内部 FFU(フアン付きフィルタユニット)を使用した全面一方向流方式のクリーンルームを示す。

近年,地球温暖化防止を臼的とした温室効果ガス

の抑制,省エネルギーが地球規模での課題となって

いる。わが川でも,1993年3Hに省エネルギー法が

改正されるなど,具体的な対策が打ち出されてきて

いる。

こうした巾で,半導体,液晶産業などで使用され

るクリーンルームは,空調に利用されるエネルギー

使用比率が高く,しかもパソコン(パーソナルコンピ

ュータ)や携帯電話の需要増に伴ってその需安も増

すことから,いっそうの省エネルギーが要求されて

いる。

R_JJ二製作所はこうした要求にこたえるため,室内

で発生する顕熱負荷を処理する系統と,取り込み外

気の潜熱,顕熱を処理する系統に分けて,それぞれ

に適応したi且度レベルの冷水で空調を行うドライコ

イル空調方式,および高清浄度城をできるだけ限定

し,搬送動力を低減させるスルーザウォール空調方

式などのシステム的な技術開発を行っている。また,

そこで利鞘されるFFU(フアン付きフィルタユニッ

ト)などの開発を行って地球環境の改善に,取り組ん

でいる。 *l=†二鮒乍仰望綱システム令業部 **臼、■仁製作所システム事業部 ***tl ̄在プラント建設技術本部 29

(2)

776 日立評論 〉OL.77 No.-1(1995-11)

n

はじめに 近年,温某効米ガスによる地球温暖化が仙界的な問題 となっており,わが国でも1993年3J ̄1省エネルギー法(エ ネルギーの使I-Hグ)合f酎ヒに関する法)が改jl三されるなど, 上と体的な対策が打ち出されてきている。

こうした小で半導体,液晶産業の分野で利川される「

業J ̄I ̄Jクリーンルームは,工場全体のエネルギー消費のう ち雫調に消萌されるエネルギーが4()%と,乍調エネルギ

ー消雪の割合が著しく大きい〔図1(a)参月妄り。また,パソ

コン,携帯電話の需要増によるクリーンルーム訂安の増 加,および半導体集積度の向_Lによる高清柳生クリーン ルーム詔i言要の増加によって急激に空調消雪エネルギーが

増加する傾lら=二あり,空調に対する省エネルギー対策が

強く安求されている。 ここでは,こうしたクリーンルームでの省エネルギー にこたえるシステム的なアプローチについて述べる。

クリーンルームにおける省エネルギー化

クリーンルームで乍調に使用されているエネルギーの 内訳を図1(l〕)にホす。クリーンルームの負荷は,次に述 べる特徴がある。 (1)プロセス装置から発生する顕教員荷が大きい。 (2)清浄度を確保するためにフィルタを循環する空気畏 が大きく,これに作って送風機軌力が人きくなる。 (3)プロセス装帯からの大二呈】呈二な排気拉に相当する外気の 収り込みが必紫となるため,外気負荷が大きい。 これに対する省エネルギー対策としては,(1)温度,盲占lと J史、i-il子持イ空など室内設計条件の見拍二し,(2)ポンプ,フア ンなどの搬送助力の低減,(3)冷凍機,FFUなどの機諾与の ■1tJj効率化などがある。この章では,;令i塘機の1ミ■Ti効率遵転, および搬送軌ノJの低減に人きな省エネルギー効架があ り、一拍近のクリーンルームの_-j三流になりつつあるドライ 30 D C FFU ノ / l / / CT: ̄7(…て

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24℃,湿度40% …… …… クリーンルーム … 冷凍機 (15■ニc-20二c)

8

A H ∪ 冷凍機

一← 5「C∼10℃) 外気負荷処理系統外気 注1:顕熱負荷処理系統 一--(冬期,外気温低),…‥・(夏季.外気温高) 注2:略語説明 D/C(ドライコイル),AH](エアハンドリングユニット) CT(クーリングタワー) 図2 ドライコイルーヤクーリングタワー方式 ドライコイル方式空調システムにより,冷凍機のCOP向上,クー リングタワーによる冷水製造が可能になる。 コイルノノ式乍調システムと,it■さi清i和文城の削減による搬 送勅ノJの低減について述べる。 2.1ドライコイル方式空調システム 冷凍機のCOP(Coefficie11t Of PerfornlallCe:収縮係

数)の向上,搬送勅ノJの低減をH的に考案されたノ/⊥(がド

ライコイル方式である(図2参照)。この方式は,FFUを 使榊したターミナルバイパスにドライコイルを糸Il.み込 み,外気処理系と系統を分離することにより,前者を茶

内で発生する過熱負荷を除去する系統(ドライコイル系

統)とし,後者を取り込み外気の負荷を除去する系統(外 気処理系純)として系統を分けるものである。 外気処理系統は除湿が必繋となることから,4∼50c の低氾の冷ノJくが必貸となるものの,ドライコイル系はク リーンルーム内で発生する顕熱負荷だけを除去するた め,14∼160c程度の温度レベルの高い冷水で対応でき る。これにより,ドライコイル系の冷凍機をCOl)の■で小、 状態で運転することが ̄■イ能となり,祈エネルギーを川る ことができる。 達家・照明・人員負荷 リテイ ほか クリーンルームに ムける電力消費 生産 動力 空調 設備 クリーンルームに 右ける空調負荷 外気負荷 (a) (b) 内部機器発熱負荷 FFUなど空気清浄 機器発熱負荷 図lクリーンルームのエ ネルギー消費 クリーンルームでの空調エネ ルギーの比率は,全体の40%と 著しく大きい。

(3)

クリーンルームの省エネルギー対策 777

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ルカ 高書肩浄度域 ルル川 ルカ 高‡月浄度・域 ルカ =M/ /ハし 高清浄度域 FFU FFU ルカ

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(a)全面一方向流方式 図3 高清浄度域の削減 高清浄度域削減の方式を示す。 (b)クリーントンネル方式 また,ドライコイルで使用する高い温度レベルの冷水

であれば,冬期あるいは中間期の外気温度の低いときに

は,冷凍機を運転することなくクーリングタワーだけで 冷水を製造する ̄〟は(図2参照)や,外気処理川乍調機か らH一一.た冷水をドライコイルに流す冷水のカスケード利鞘 も省エネルギー効果は大きい。 延べ向横5,0()nm2,クラス1(1m3巾に0.1ドnl以上の 粒径の粒了-が1仙以下)のクリーンルームを対象に,(1) 全品術環ノノ式(従来方式),(2)ドライコイル方式,(3)ドラ イコイル方式に低外気温時のクーリングタワーによる冷

水製造を考慮した場合のそれぞれのノブJ〔について,室内

で発生する顕熱を除去するために必繋な冷凍機の消費電 ノJ競を比較した。その結果,室内顕熱除去についてはド ライコイル方式の採用により,全量循環方式の20%のエ ネルギーの節約になり,さらに,低外気温時のクーリン グタワーだけの冷水製造を考慮する場′ナは10%の節約と なる。さらに,ドライコイル方式では,ターミナルバイ パスによって乍量循環方式に比べて循環経路内の止ノJ損

失を′トさくすることが吋能であり,搬送軌ノJの低減も担】

れるという特徴がある。搬送動力についてはドライコイ ル方式の採用により,全量循環方式の1n%程度に低i成可 能である。 ドライコイル方式は,以卜のように冷i束機の高効率運 転,搬送動力の低減を ̄ロ指巨にするとともに,クーリングタ ワー単独での冷水製造も可能にした。この方式は,省エ ネルギーを図るうえできわめて有効な空調ノブ式といえる。 2.2 高清浄度域の削減 クリーンルームの室内検左肘l数は,クリーンルームの 清浄度が高度となるにしたがって噌人し,空気の術環に

 ̄要する動力が増大する。また,乍妄もの循環に要した動力

は発熱源となり空調冷房負荷を増大させる。 クリーンルームシステムとして省エネルギー化を図る ためには,清浄度維持に要する換気量の削減を行うこと (c)スルーザウォール対応方式 注:略語説明 M/C(生産装置) が効果的であり,向一室内でも必要清浄度を細かく設左 し,高清浄度を必要とするエリアを局所化する必要が ある。 例えば,クラス1∼5(1m3中に0.1トIm以上の粒径の 粒イーが1-105個以下)程度の清浄度を必要とする一半導体 などの桁密電イ・部品製造用クリーンルームでは,全的卜一

方l乙I流方式のクリーンルーム〔図3(a)参月別

が使別され ていた。この構造のクリーンルームでは,案内全城がi‡lJi 満仲度伐となるため,室内の/ ̄ト産装置のレイアウトのl′】

由度は人きいが,クリーンルームの所要勅ノJも大きく

なる。 これに対し,室内の1三度装置のレイアウトを固定し, 高清浄度を必要としない1三産装置へのユーティリティ供 給エリアをクラス7∼8の低清浄度城とし,高清i卸安城 の向積を削減したクリーンルームシステムがク】ノーント

ンネルシステム〔図3(b)参照〕である。さらに,/卜産装

置側で装置内部に ̄高効率フィルタを設け,装置内部でil■Ji i青浄度空間を確保したり,装置内部の搬送を其乍容器小 で行うなどの改良を図り,装置据付け城は高i古浄度を必 要とせず,高清浄度城と低清浄度域を間什切る壁由に据 え付けるスルーザウォール対応型年産装置が近年多数開 発されてきている。また,年産装置間の巾間製.--,■-.の搬送 も日動搬送機を任用し,年産装置へのぞ一三慮条什指示など もコンピュータを利用し,生産ライン内を無人化した/卜 産システムが実用化しつつある。 このような/卜産システムを採用した場合,作業者から 表l 循環フアン動力の比較 スルーザウォール対応方式とすることにより,循環フアン動力を 従来の30%に低減できる。 クリーンルームの方式 循環フアンの動力比 全面 一 方 向 流 方 式 l.0 クリーントンネル方式 0.7 スルーザウォール対応方式 0.3 31

(4)

778 日立評論 VOL.77 No.11‥粥51り 0 0 (訳)煉]一尺紳航空 83 58 46 5 6 年 度(平成)

・、恥鴨鞠‰

FFUの外観 一

徹∴.

仕 様(代表例) モジュール寸法 mm 600×1,200 処理風量 m:ソmln 13 平均風速(モシュール平均) m/s 0.3 電 源 AC200V3¢50または60Hz

の発塵(じん)の影響を削減できるため,高清浄度域を各

装置への製品の搬送,および装置へのロード,アンロー ドエリアだけと縮小したスルーザウォール対応クリーン

ルームシステム〔図3(c)参照〕が実用化している。

これら3方式のクリーンルームの換気川循環フアン軌 力を,向一性能のFFUを使用して構築した場合で比較し た結果を表lに示す。 将来のクリーンルームの高清i和室城のより局所化の方 向として,生産装置間をクリーンチューブで接続し,チ ューブ内で製品を搬送する方式や,真空容器などに年産 装置内で製品を収納し,装置間を搬送する方式などが半

導体製造装置メーカーで最近検討されている。このよう

な製造装置が実現した場合,クリーンルームの高清浄度 城が現状よりさらに削減され,クリーンルームの消雪動

力がより削減される可能性もあると考える。

省エネルギー型FFU

クリーンルームでは,フィルタで除塵する効果を.Lげ るため,普通のビル空調に比べて数十倍もの空気循環を 行っている。そのため,高清浄度になるに従って清浄空

気の搬送に多くの動力が必要となる。

クリーンルームの送風システムは大別すると,(1)大型 フアンを機械室に設置して送風するセントラル ̄方式,(2) ベイ型レイアウトでサービスエリアをリターンエリアと して利用するトンネル方式,(3)天井ULPA(Ultra Low Penetration Air)フィルタ等に小型フアンを個別設置し て送風するFFU方式などがある。 FFUは,自分の持つフアンで空気をr仁送・ろ過・循環 するため,空調システムとある程度の独立性をもって FFU台数の増減ができるもので,他の2方式に比べて清 図4 FFUの消費電力推移 平成4年モデルの消費電力を 100%とした場合の各年の推移 を示す。

浄度城の局所化・生産設備レイアウトの変 ̄如などに容為

に対処でき,省エネルギー化,フレキシビリティのある

クリーンルームを構築することができる。

クリーンルームの省エネルギー化をlヌ1るうえでシステ ム的な対応のほかに,FFUの省エネルギー化を阿ること は,搬送動力の低減につながることはもちろんのこと, 発熱源の減少(空調冷ノガ負荷の低減)にもな-),省エネル ギートの効果が大きい。

臼+t製作所は,FFUの省エネルギー化をここ数年の問

に横棒的に進め,高効率ターボファンの開発,フィルタ

の低†i三損化,低損失機内構造設計などを図ってきた。近

年のFFUの消雪電ノJの推移を図4に示す。 平成4年モデルと平成7年モデルで,5,000m2のクリ

ーンルームを構成した場合の搬送勤ノJの比較を行うと,

年間で電力策は2,850MWhの低減となる。さらに,この

屯力は熱負荷となることから,同程度のアた詞冷房負荷の

低減も凶ることが吋能であり,空調機容量の低減にもつ なげることができる。上記の低減による効果は,冷凍機 容量にして93冷凍トンとなる。空調系統のロスの低減な どを加えると,さらに大きな差となる。

おわりに ここでは,最近のクリーンルームの省エネルギー手法 について述べた。 R立製作所は,今後ますます厳しくなる地球環境l壬り題 に対して,省エネルギーを基本思想とした冷i束機,FFU

など機器の開発,および純水,半導体製造装置,クリー

ンルームなどの総合エンジニアリングカによるシステム

的な省エネルギーへのアプローチを図ってゆく考えで

ある。 参考文献 1)鈴木,外:清浄度とフレキシビリティを高めた半導体・電子産業向けクリーンルーム,日_屯評論,74,12,895∼900(平4-12) 32

参照

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