結核年報2013(1)結核発生動向概況・外国生まれ結核Tuberculosis Annual Report 2013 ─ (1) Summary of Tuberculosis Notification Statistics and Foreign-born Tuberculosis Patients結核研究所疫学情報センターTuberculosis Surveillance Center (TSC), RIT, JATA437-443

全文

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人口10万対率 Rate per 100,000

全結核

All forms of tuberculosis

喀痰塗抹陽性肺結核 Sputum-smear positive pulmonary tuberculosis 1000 100 10 1 年 Year 65 68 71 74 77 80 83 86 89 92 95 98 01 04 07 10 13 62 塗抹陽性肺結核 Smear positive pulmonary tuberculosis *届出結核患者定義の変更,1998年 New criteria applied for notification in 1998 ★結核緊急事態宣言,1999年 “Tuberculosis emergency”declared in 1999 16.1 in 2013 6.4 in 2013 * ★ 図1 人口10万対年間新結核患者登録数(登録率)の年次推 移,1962∼2013年

Fig. 1 Annual trend of tuberculosis notifi cation rate (all forms, spu-tum-smear positive pulmonary tuberculosis) per 100,000 population in Japan, 1962_2013

結核年報 2013(1)結核発生動向概況・外国生まれ結核

結核研究所疫学情報センター

キーワーズ:結核,人口 10 万対登録者数,出生国,職業 は じ め に  結核研究所疫学情報センターは,全国保健所で入力さ れた結核登録者情報調査から,わが国の結核患者の登録 状況を集計・解析し,「結核の統計」として毎年発表し ている1)。2013 年度分については,(1)結核発生動向概 況・外国生まれ結核,(2)小児結核・高齢者結核,(3) 患者発見・診断時病状,(4)治療・治療成績,の 4 回に まとめて報告する予定である。  2012 年以降は,「結核に関する特定感染症予防指針」2) に準じた結核発病ハイリスク対策の一環として,それま での国籍情報についての入力項目が出生国(日本生まれ ・外国生まれ)に変更された。登録結核患者が外国生ま れの場合,入国時期と出生国名の情報が入力されるよう になっている。なお,4 回の本シリーズにおける新登録 結核患者数には,潜在性結核感染症(Latent Tuberculosis Infection, LTBI)患者は含めない。 結核患者発生動向 ( 1 )人口 10 万対年間新結核患者登録者数(新登録率) の年次推移(図 1 )  図 1 に,1962 年以降における全結核および喀痰塗抹陽 性肺結核の人口 10 万対年間新患者登録者数年次推移を 示す。2013 年の人口 10 万対新全結核患者登録者数(新 全結核登録率)は 16.1(患者数 20,495 人)で,前年 16.7 (患者数 21,283 人)からの減少率は 3.5% であった。2011 年から 2012 年での減少率 6.0% と比較して小さな減少率 を示した。過去 5 年間(2009 年から 2013 年)における 各前年と比較した新全結核登録率の平均年間減少率は約 3.6% であった。  人口 10 万対喀痰塗抹陽性肺結核(初回治療+再治療) 登録患者数(喀痰塗抹陽性肺結核登録率)は,2000 年以 降全結核患者登録率と同様に減少している。2012 年か ら 2013 年の同登録率は 6.5(患者数 8,237 人)から 6.4(患 者数 8,119)になり,減少率は 1.3% であった。 ( 2 )新登録結核患者数・率の性・年齢分布(図 2 ・表 1 )  図 2 は,性・ 5 歳年齢階層別の新登録結核患者数の分 布を,2003 年と 2013 年で比較したものである。2003 年 で比較的はっきりとしていた成人若年層での山は 2013 年においては低くなり,高齢者層の山はより高齢の年齢 公益財団法人結核予防会結核研究所 連絡先 : 疫学情報センター,公益財団法人結核予防会結核研究 所,〒 204 _ 8533 東京都清瀬市松山 3 _ 1 _ 24 (E-mail : tbsur@jata.or.jp)

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図2 新登録結核患者数の年齢分布,性別,2003年・2013年 Fig. 2 Age distribution of newly notifi ed tuberculosis patients by sex in Japan, in 2003 and in 2013 患者数 Number of patients 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 患者数 Number of patients 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 0_ 0_ 5_ 10_15_20_25_30_35_40_45_50_55_60_65_70_75_80_85_90+ 5_ 10_15_20_25_30_35_40_45_50_55_60_65_70_75_80_85_90+ 2013年 年齢 Age group 年齢 Age group 男 Male  女 Female 男 Male  女 Female 2003年 表1  新登録結核患者数(全結核,初回治療・再治療別,肺結核・肺外結核別) ,年齢階層別, 2011 ∼ 2013 年 Table 1  

Number of newly notifi

ed tuberculosis patients (all forms, new and re-treatment, pul

monary and extra-pulmonary), by age group, in Japan, 2011

_2013 年齢 階層 Age group 新登録全結核患者数 Tuberculosis notifi cations, all forms (*1) 新全結核患者 登録率(罹患率) Tuberculosis notifi cation rates, all forms (*2) 初回治療結核  New tuberculosis 再治療結核  Re-treatment tuberculosis 肺結核  Pulmonary tuberculosis 肺外結核 Extra-pulmonary tuberculosis 肺結核  Pulmonary tuberculosis

肺外結核 Extra- pulmonary tuberculosis

喀痰塗抹陽性 肺結核 Sputum-smear positive 喀痰塗抹陰性肺結核 Sputum-smear negative 菌検査結果 不明

Bacteriological test results

unknown 喀痰塗抹 陽性肺結核 Sputum-smear positive 喀痰塗抹陰性肺結核 Sputum-smear negative 菌検査結果 不明

Bacteriological test results

unknown その他菌陽性 肺結核 Other bacteriologically positive 喀痰塗抹陰性・ 他肺結核

Other sputum- smear negative

その他菌陽性

肺結核

Other bacteri- ologically

positive

喀痰塗抹陰性 ・他肺結核 Other sputum- smear negative

2011 2012 2013 2011 2012 2013 2011 2012 2013 2011 2012 2013 2011 2012 2013 201 1 2012 2013 2011 2012 2013 2011 2012 2013 2011 2012 2013 2011 2012 2013 2011 20 12 2013 2011 2012 2013 総数 Total 22,681 21,283 20,495 18 17 16 7,937 7,663 7,584 5,363 5,350 5,174 2,619 2,13 2 2,041 249 193 160 4,826 4,609 4,274 717 574 535 408 336 296 204 162 163 22 22 19 336 242 249 0 _ 14 15 _ 19 20 _ 29 30 _ 39 40 _ 49 50 _ 59 60 _ 69 70 _ 79 80 _ 89 90+ 84 157 1,417 1,718 1,820 2,049 3,232 4,875 5,897 1,432 63 165 1,288 1,528 1,600 1,795 3,012 4,595 5,753 1,484 66 165 1,196 1,317 1,496 1,665 2,833 4,359 5,856 1,542 0.5 2.6 10.4 9.6 10.5 12.8 17.5 36.6 82.8 99.1 0.4 2.7 9.7 8.9 9.1 11.5 16.3 33.7 77.6 97.1 0.4 2.7 9.1 7.9 8.3 10.8 15.4 31.4 76.2 95.6 5 42 347 494 592 771 1,134 1,649 2,286 617 4 38 320 423 514 631 1,083 1,657 2,339 654 0 44 345 393 495 606 1,045 1,572 2,426 658 12 49 426 427 442 472 709 1,125 1,361 340 4 40 387 439 428 462 742 1,082 1,400 366 14 37 346 379 418 429 716 1,064 1,392 379 32 35 358 408 323 296 402 402 302 61 30 46 304 310 244 239 306 333 261 59 26 45 302 261 227 207 283 340 290 60 9 8 33 27 24 38 34 40 35 1 6 4 23 19 22 23 38 33 23 2 1 4 15 17 16 15 29 30 32 1 22 15 189 270 338 344 685 1,254 1,375 334 16 23 188 258 286 323 644 1,163 1,357 351 20 21 144 200 266 270 556 1,081 1,354 362 0 3 13 26 33 48 107 168 278 41 1 2 17 25 41 49 78 144 193 24 0 5 12 19 28 57 74 110 184 46 0 0 18 20 25 35 65 103 120 22 0 5 18 19 28 28 55 80 87 16 1 1 16 13 12 34 41 75 85 18 3 2 14 12 14 25 47 52 30 5 1 4 16 14 13 21 33 27 28 5 3 5 7 15 10 18 41 29 29 6 0 2 3 1 4 3 3 5 0 1 0 2 2 2 1 3 5 5 2 0 0 1 2 1 2 3 5 4 1 0 1 1 16 33 25 17 46 77 110 10 1 1 13 19 23 16 28 71 63 7 1 2 7 19 22 26 43 54 63 12 *1 : “ All forms

” include new and re-treatment tuberculosis patients.

  *2 : 人口 10 万対率  

Rate per 100,000 population.

層へと移動する傾向を認めた。  表 1 に,新登録全結核患者数および人口 10 万対新全 結核登録者数,初回治療・再治療結核患者数,肺結核・ 肺外結核患者数について,過去 3 年間分を年齢階層別に 示す。小児(15 歳未満)の新登録全結核患者数は 2006 年以降 100 人を下回っており,2013 年は 66 人となった。 一方,患者の高齢化傾向はさらに進み,全結核登録者数 の う ち,60 歳 以 上 が 71.2%( 前 年 69.7%),70 歳 以 上 が 57.4%(前年 55.6%),80 歳以上が 36.1%(前年 34.0%)を 占めるようになっている。2011 年から 2013 年までの年 齢階層別人口 10 万対新全結核患者登録者数では,20 歳 以上 80 歳未満の各年齢階層で減少傾向を示したが,20 歳未満では横ばい,80 歳以上では増加傾向を認めた。初 回治療結核患者のうち,より感染性の強い喀痰塗抹陽性 肺結核患者数の年齢階層別推移では,80 歳以上の年齢層 での増加傾向は,前年と同様であった。2011 年から 2013 年までの再治療結核患者数の総数は減少傾向を認め,50 歳代と 90 歳以上との年齢階層を除いた 20 歳以上の各年 齢階層において減少傾向を認めた。 ( 3 )新登録潜在性結核感染症(LTBI)登録者数(表 2 )  新登録潜在性結核感染症登録者数は,2010 年 4,930 人 から 2011 年 10,046 人に著増したが,2012 年(8,771 人) 以降減少傾向を認めており,2013 年は 7,147 人で,18.5% 減少した。女性の男性に対する比が高い傾向は 2013 年 も継続し,1.3 であった。前年同様に,LTBI 登録患者に おける看護師 ・ 保健師が,全体の 17.9%(1,277 人)を占

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表 2 新登録潜在性結核感染症登録者数,性 ・ 年齢階層別,2011∼2013 年

Table 2 Newly notifi ed latent tuberculosis infection (LTBI) patients, by sex and age group, in Japan, from 2011 to 2013 年齢 Age group 2011 年 2012 年 2013 年 総数 Total 性Sex 割合 (%) 女/男 Ratio of F/M 総数 Total 性Sex 割合 (%) 女/男 Ratio of F/M 総数 Total 性Sex 割合 (%) 女/男 Ratio of F/M 男

Males Females女 Males男 Females女 Males男 Females女

総数 Total 0 _ 4 5 _ 9 10 _ 14 15 _ 19 20 _ 24 25 _ 29 30 _ 34 35 _ 39 40 _ 44 45 _ 49 50 _ 54 55 _ 59 60 _ 64 65 _ 69 70+ 10,046 542 182 233 327 864 1,080 1,084 1,152 989 923 773 683 577 269 368 3,966 251 92 97 165 257 379 408 448 374 325 278 289 279 134 190 6,080 291 90 136 162 607 701 676 704 615 598 495 394 298 135 178 100 5.4 1.8 2.3 3.3 8.6 10.8 10.8 11.5 9.8 9.2 7.7 6.8 5.7 2.7 3.7 1.5 1.2 1.0 1.4 1.0 2.4 1.8 1.7 1.6 1.6 1.8 1.8 1.4 1.1 1.0 0.9 8,771 499 219 177 276 753 879 876 893 913 768 701 621 549 256 391 3,470 230 116 90 129 211 305 311 350 315 308 251 261 256 153 184 5,301 269 103 87 147 542 574 565 543 598 460 450 360 293 103 207 100 5.7 2.5 2.0 3.1 8.6 10.0 10.0 10.2 10.4 8.8 8.0 7.1 6.3 2.9 4.5 1.5 1.2 0.9 1.0 1.1 2.6 1.9 1.8 1.6 1.9 1.5 1.8 1.4 1.1 0.7 1.1 7,147 493 163 202 188 426 621 564 638 649 637 600 573 498 321 574 3,094 246 75 97 97 147 251 218 258 259 255 222 229 250 169 321 4,053 247 88 105 91 279 370 346 380 390 382 378 344 248 152 253 100 6.9 2.3 2.8 2.6 6.0 8.7 7.9 8.9 9.1 8.9 8.4 8.0 7.0 4.5 8.0 1.3 1.0 1.2 1.1 0.9 1.9 1.5 1.6 1.5 1.5 1.5 1.7 1.5 1.0 0.9 0.8 Ratio of F/M : Ratio of female patients to male patients

% : proportion めていることが,女性/男性比が高い原因の一つと考え られる3)。2013 年の 50 歳以上における LTBI 登録者数は, 前年とあまり変わらなかったが,全体の LTBI 登録患者 数中で 50 歳以上が占める割合は,全体で 2012 年 28.7% か ら 2013 年 35.9% に,男性で 31.8% から 38.5% に,女性で 26.7% から 33.9% と増加傾向を示した。50 歳以上の年齢 階層における LTBI 登録者数割合の増加傾向は,2010 年 の「結核の接触者健康診断の手引き」改訂4)による LTBI 治療対象年齢制限の撤廃,2011 年の結核に関する特定感 染症予防指針の一部改正5)や「潜在性結核感染症治療指 針」によるより積極的な LTBI 治療の推進6)等が影響し ている可能性がある。 ( 4 )肺外結核(表 3 )  肺外結核の部位で最も多いのは結核性胸膜炎(3,634 人),次いで他のリンパ節結核(972 人)であるのは 2012 年と同様であった。重症の肺外結核である結核性髄膜炎 は 2013 年に 181 人と,前年の 152 人より増加し,粟粒結 核も 2013 年に 635 人と前年の 608 人よりも増加していた が,近年でみると横ばい傾向であった。脊椎結核は毎年 220 人前後で推移しており,はっきりとした減少傾向は 認められない。結核の活動性分類で肺結核として分類さ れている気管支結核は7),2007 年以降の増加傾向から, 2012 年(107 人)には減少に転じたが,2013 年には再度 増加した(131 人)。 外国生まれ結核 ( 1 )外国生まれ新登録結核患者数の年次推移と性・年 齢階層別分布(表 4 ・図 3 )  外国籍結核患者(1998 年∼2011 年),もしくは外国生 まれの新登録結核患者数(2012 年以降)は,1998 年の 739 人以降緩やかな増加傾向にあり,2013 年は 1,064 人 であった。保健所において結核サーベイランスに国籍に 関する情報を入力することが徹底されてきたこともあ り,国籍不明の結核患者は 1998 年以降大幅に減少して きたが,2011 年より増加に転じている。  国籍・出生国不明を除いた全患者に占める外国生まれ 結核患者の割合も増加している(1998 年 2.1% から 2013 年 5.4%)。性比に関しては大きな変化はなく,2013 年の 外国生まれ結核患者の女性/男性比は 1.3 であった。ま た年齢階層別では,1998 年以降,外国生まれ患者に占め る 20 歳代の割合が最も高い状態で推移しており,2013 年 に は そ の 割 合 は 46.4%(1,064 人 中 494 人 )で あ っ た (表に示さず)。20 歳代新登録結核患者数(出生国不明 を除く)のうち外国生まれ患者数の占める割合も増加を 続け,2013 年は 42.7%(1,157 人中 494 人)に達した。 ( 2 )入国時期別・国別外国生まれ患者数(図 4・表 5 )  2013 年の入国時期別外国生まれ患者割合を見ると, 最近 5 年以内に入国した人の割合が全年齢層で 40.6% で あるが,10 歳代では 61.5%,20 歳代では 61.3% と過半数 を占めた。この割合は,30 歳代では 27.6%,40 歳代では 10.2% と減少する。出生国別の患者数では,中国(292 人,27.4%)とフィリピン(256 人,24.1%)の 2 カ国で約 半数を占め,次いでベトナム,ネパール,韓国の順であ った。なお,2012 年度同様に 5 年以内に入国した外国人

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表 4 新登録全結核患者の発生動向年次推移,国籍または出生国別,性別,1998∼2013 年

Table 4 Annual trend of newly notifi ed tuberculosis patients by nationality or country of birth, and by sex, from 1998 to 2013

暦年 Year 新登録全結核 患者数 Number of newly notifi ed tuber-culosis patients, all forms 日本生まれ Born in Japan 外国籍もしくは 外国生まれ Foreign nationalities or foreign-borns (*1) 国籍または 出生国不明 Nationalities or country of birth unknown 外国生まれ 割合 (%) Proportion of foreign-borns (%) (*2) 性 Sex (*3) (比)女 ⁄男 Ratio of Females to Males 男 Males 女 Females 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 41,033 43,818 39,384 35,489 32,828 31,638 29,736 28,319 26,384 25,311 24,760 24,170 23,261 22,681 21,283 20,495 34,382 37,094 33,720 30,305 28,667 27,665 26,205 25,247 23,505 23,451 23,163 22,808 21,976 21,372 19,555 18,589 739 821 837 866 824 906 931 923 920 842 945 938 952 921 1,069 1,064 5,912 5,903 4,827 4,318 3,337 3,067 2,600 2,149 1,959 1,018 652 424 333 388 659 842 2.1 2.2 2.4 2.8 2.8 3.2 3.4 3.5 3.8 3.5 3.9 4.0 4.2 4.1 5.2 5.4 365 415 436 442 411 433 479 438 444 364 416 414 424 416 474 468 374 406 401 424 413 473 452 485 476 478 529 524 528 505 595 596 1.0 1.0 0.9 1.0 1.0 1.1 0.9 1.1 1.1 1.3 1.3 1.3 1.2 1.2 1.3 1.3 *1 : 2011 年までは外国籍結核患者数,2012 年以降外国生まれ結核患者数。

Number of tuberculosis patients with foreign nationalities until 2011, number of foreign-born patients afterwards.

*2 : 2011 年までは外国籍患者割合,2012 年以降外国生まれ患者割合(国籍または出生国不明を除く)。

Proportion of tuberculosis patients with foreign nationalities until 2011, proportion of foreign-born patients afterwards, excluding those of unknown nationality or country of birth.

*3 : 外国籍または外国生まれにおける性別。

Sex distribution among foreign nationalities or foreign-borns.

表 3 新登録結核患者数,結核病類別,性・年齢階層別,1998∼2013 年

Table 3 Newly notifi ed tuberculosis patients by affected organ, sex and age group, in Japan, from 1998 to 2013 性・年齢 2013 年 Sex, Age group, in 2013 全結核 Tuberculosis notifi cations, all forms 肺結核 Pulmonary

tuberculosis 肺外結核 Extra-pulmonary tuberculosis

肺 Lungs 気管支 Bronchi 咽頭・ 喉頭  Phar-ynx/ Larynx 粟粒 Miliary 胸膜炎 Pleural 膿胸 Empy-ema 肺門リ ンパ節 Hilar lymph nodes 他のリ ンパ節 Other lymph nodes 髄膜炎 Menin-ges 腸 Intes-tines 脊椎 Verte-brae 他の骨 関節 Other joints/ bones 腎・ 尿路 Kidney/ Urinary tracts 性器 Geni-tals 皮膚 Skins 眼 Eyes 耳 Ears 腹膜炎 Perito-neum 心膜炎 Pericar-dium 他の 臓器 Other organs 総数Total 男Male 女Female 0 _ 14 15 _ 19 20 _ 29 30 _ 39 40 _ 49 50 _ 59 60 _ 69 70 _ 79 80 _ 89 90+ 20,495 12,504 7,991 66 165 1,196 1,317 1,496 1,665 2,833 4,359 5,856 1,542 16,380 10,342 6,038 47 143 1,049 1,108 1,226 1,381 2,265 3,313 4,622 1,226 131 55 76 0 2 7 12 10 14 11 42 32 1 34 15 19 0 0 1 2 4 11 7 4 5 0 635 234 401 0 4 9 21 15 23 59 151 272 81 3,634 2,513 1,121 10 13 143 145 185 219 408 823 1,309 379 48 37 11 0 0 0 0 6 3 8 13 13 5 128 60 68 9 1 13 11 14 12 22 27 14 5 972 282 690 4 6 75 92 98 81 160 241 182 33 181 112 69 2 2 9 20 24 15 26 49 28 6 298 129 169 0 2 11 22 38 42 58 66 56 3 228 108 120 0 0 8 9 15 13 35 63 75 10 138 71 67 2 1 6 9 6 8 23 28 48 7 74 39 35 0 0 0 6 6 7 13 21 18 3 29 19 10 0 0 1 0 5 4 8 6 4 1 87 36 51 1 0 2 4 1 2 15 29 26 7 22 13 9 0 1 2 4 5 3 3 2 2 0 17 5 12 1 0 1 2 1 2 4 5 0 1 190 91 99 1 0 13 11 10 16 25 55 53 6 87 64 23 0 0 0 4 2 5 9 26 34 7 153 78 75 0 0 4 12 16 18 28 39 27 9 年Year 総数Total 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 41,033 43,818 39,384 35,489 32,828 31,638 29,736 28,319 26,384 25,311 24,760 24,170 23,261 22,681 21,283 20,495 33,981 36,190 32,338 28,868 26,472 25,478 23,829 22,655 20,856 20,264 19,780 19,278 18,735 17,969 16,826 16,380 − − − − − − − − − 108 117 121 127 129 107 131 − − − − − − − − − 31 43 36 53 57 46 34 505 603 597 642 626 639 617 585 616 602 570 604 598 695 608 635 5,125 5,586 5,108 4,840 4,666 4,539 4,491 4,338 4,192 4,134 4,001 3,940 3,959 3,929 3,653 3,634 251 221 202 162 152 142 125 115 97 75 78 63 48 52 63 48 136 143 123 102 84 83 70 88 79 57 68 73 74 70 134 128 1,469 1,538 1,432 1,368 1,269 1,341 1,293 1,151 1,191 1,186 1,194 1,221 1,158 1,199 1,038 972 154 163 158 177 188 149 160 180 127 153 171 162 138 156 152 181 335 345 356 275 323 276 299 296 263 328 292 321 330 317 348 298 385 334 319 276 299 268 275 233 248 232 273 241 239 250 255 228 328 300 272 274 222 223 220 201 231 190 170 182 159 145 157 138 227 179 181 172 148 144 112 130 112 108 121 100 88 83 82 74 78 96 72 72 66 47 53 37 40 34 34 23 35 22 20 29 100 94 123 104 100 87 95 98 109 92 92 121 97 89 97 87 12 13 16 11 19 15 13 11 9 19 13 26 29 27 34 22 25 28 38 25 29 28 30 33 24 18 29 22 12 21 16 17 − − − − − − − − − 92 144 168 154 173 176 190 − − − − − − − − − 61 80 88 76 89 80 87 692 684 656 619 544 570 564 536 554 281 181 179 171 187 166 153 注:結核病類は重複あり Note : Cases having multiple organs are counted independently.

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表 5 外国生まれ結核患者数および割合,出生国別,入国時期別,2013 年

Table 5 Number and proportion of foreign-born tuberculosis patients by country of birth and time of entry to Japan, in 2013

総数Total 最近 5 年以内の入国Entry within 5 years Entry more than 5 years ago, or unknown5 年以上前入国 ⁄ 時期不明

総数Total 中国China フィリピンPhilippines ベトナムVietnam ネパールNepal 韓国Republic of Korea インドネシアIndonesia タイThailand ブラジルBrazil ミャンマーMyanmar インドIndia ペルーPeru モンゴルMongolia 台湾Taiwan その他Others 国名不明Unknown 1,064 292 256 68 65 60 57 27 23 23 21 16 14 12 50 80 100% 27.4  24.1  6.4  6.1  5.6  5.4  2.5  2.2  2.2  2.0  1.5  1.3  1.1  4.7  7.5  総数Total 中国China フィリピンPhilippines ネパールNepal ベトナムVietnam インドネシアIndonesia 韓国Republic of Korea ミャンマーMyanmar その他Others 国名不明Unknown 432 157 72 43 39 36 13 13 45 14 100% 36.3  16.7  10.0  9.0  8.3  3.0  3.0  10.4  3.2  総数Total フィリピンPhilippines 中国China 韓国Republic of Korea ベトナムVietnam タイThailand ブラジルBrazil ネパールNepal インドネシアIndonesia インドIndia ペルーPeru ミャンマーMyanmar 台湾Taiwan その他Others 国名不明Unknown 632 184 135 47 29 23 22 22 21 15 13 10 10 35 66 100% 29.1  21.4  7.4  4.6  3.6  3.5  3.5  3.3  2.4  2.1  1.6  1.6  5.5  10.4  国名:10 名以上患者発生届のあった国名を掲載 Only those countries with more than ten tuberculosis cases are listed.

図 3 新登録結核患者に占める外国生まれ結核患者割合の推 移,性別・特定年齢階層別,1998∼2013 年

Fig. 3 Annual trend of proportion of foreign-borns among newly notifi ed tuberculosis patients, by sex and age group, from 1998 to 2013 割合:国籍または出生国不明を除く Those whose country of birth is unknown are excluded from the numerator.

図 4 外国生まれ結核患者の入国時期別割合,年齢階層 別,2013 年

Fig. 4 Proportion of foreign-born tuberculosis patients, by age group and time of entry to Japan, in 2013

| ■ ● 割合(%) Proportion (%) 50 40 30 20 10 0 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 20 _ 29 歳(yrs) 15 _ 19 歳(yrs) 30 _ 39 歳(yrs) 女 Females 総数 All patients 男 Males 30.0 37.0 42.7 28.8 25.4 26.3 21.1 21.2 17.8 17.3 15.9 13.5 13.4 11.7 9.4 9.1 割合(%) Proportion (%) 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 年齢 Age group Total 0− 10− 20− 30− 40− 50− 60− 70− 80− 90+ 5 年より前の入 国/時期不明 Enteted more than 5 years ago, or unknown 最近 5 年以内 の入国 Entered within 5 years 結核患者の出生国は中国(157 人,36.3%)が最も多いの に対し,5 年以上前に入国または入国時期不明の患者で はフィリピン(184 人,29.1%)が最も多かった。 ( 3 )職業分類別・年齢階層別外国生まれ患者数(表 6 )  職業分類別外国生まれ新登録結核患者総数で,最も高 い割合を占めたのは「他常用勤労者(265 人,25%)」,次 いで「生徒・学生(252 人,24%)」「無職・その他(224 人,21%)」であった。男女別では,男性は「生徒・学生」 (159 人,34%)が,女性では「無職・その他」(143 人,24 %)が最多であった。年齢階層別では,15∼29 歳で「生 徒・学生」,30∼49 歳では「他常用勤労者」が最も多く, 50 歳以上では「無職・その他」が最多であった。 お わ り に  わが国の新登録結核患者数は減少傾向にあるが,未だ 年間 20,000 人以上の結核患者が発生しており,人口 10 万対全結核登録者数も 16.1 で,世界的には依然として結 核中蔓延国とされている。結核患者は高齢者,社会的弱 者,外国人や若者の一部など,一定のグループへの偏在 化を認めているが,中でも全体の中で高齢者が占める割 合は増加傾向にあり,2013 年は全結核患者の 57.4% を 70 歳以上の高齢者が占めていた。一方,2011 年に前年から

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表 6 職業分類別外国生まれ結核患者数,性別・年齢階層別,2013 年 Table 6 Occupation of foreign-born tuberculosis patients by sex and age group, in Japan, in 2013 年齢 Age group 総数 Total 接客業 Service trade workers 医療職 Health care workers 教員・ 保育士 Teachers/ Nursery staff 乳幼児 ・児童 Infants/ Children 生徒・ 学生  Students 他常用 勤労者 Other regular employees 他臨時雇 ・日雇  Other temporary/ day laborer 他自営・ 自由業  Other self-employed 家 事 従業者 House-keepers 無職・ その他 Unemployed /Others 不明 Unknown 総数Total 男Male 女Female 0 _ 14 15 _ 19 20 _ 24 25 _ 29 30 _ 34 35 _ 39 40 _ 44 45 _ 49 50 _ 54 55 _ 59 60+ 1,064 (100) 468 (100) 596 (100) 7 (100) 48 (100) 271 (100) 223 (100) 138 (100) 87 (100) 90 (100) 57 (100) 40 (100) 25 (100) 78 (100) 60 ( 6) 16 ( 3) 44 ( 7) −    −    8 ( 3) 9 ( 4) 12 ( 9) 4 ( 5) 12 (13) 10 (18) 3 ( 8) 1 ( 4) 1 ( 1) 21 (2) 6 (1) 15 (3) −    −    1 (0) 4 (2) 4 (3) 5 (6) 2 (2) 5 (9) −    −    −    7 (1) 4 (1) 3 (1) −    −    3 (1) −    −    2 (2) −    −    2 (5) −    −    8 ( 1) 1 ( 0) 7 ( 1) 7 (100) 1 ( 2) −    −    −    −    −    −    −    −    −    252 (24) 159 (34) 93 (16) −    33 (69) 136 (50) 68 (30) 11 ( 8) 4 ( 5) −    −    −    −    −    265 (25) 137 (29) 128 (21) −    3 ( 6) 70 (26) 62 (28) 42 (30) 29 (33) 26 (29) 16 (28) 8 (20) 4 (16) 5 ( 6) 117 (11) 41 ( 9) 76 (13) −    2 ( 4) 25 ( 9) 23 (10) 19 (14) 13 (15) 17 (19) 8 (14) 1 ( 3) 4 (16) 5 ( 6) 18 (2) 8 (2) 10 (2) −   −   1 (0) 1 (0) 3 (2) 3 (3) 4 (4) 2 (4) 2 (5) 1 (4) 1 (1) 53 ( 5) −   53 ( 9) −   −   2 ( 1) 14 ( 6) 16 (12) 12 (14) 2 ( 2) 4 ( 7) 1 ( 3) −   2 ( 3) 224 (21) 81 (17) 143 (24) −    8 (17) 22 ( 8) 28 (13) 26 (19) 11 (13) 24 (27) 10 (18) 21 (53) 13 (52) 61 (78) 39 (4) 15 (3) 24 (4) −   1 (2) 3 (1) 14 (6) 5 (4) 4 (5) 3 (3) 2 (4) 2 (5) 2 (8) 3 (4) (%) 比較して著増した新登録潜在性結核感染症患者数は, 2012 年以降,減少傾向にある。  わが国の外国生まれ新登録結核患者数とその割合は共 に増加傾向にあり,特に 20 歳代においては外国生まれ の結核患者が 4 割を超えている。学生であれば学校にお ける結核検診の対象となるが,就労者,特に臨時や日雇 いの労働者の場合,結核検診へのアクセシビリティは必 ずしも保障されていない8) 9)。また,外国生まれの結核 患者は治療途中で帰国となるなど,治療中断も少なくな い10)。2014 年春より政府は,人手不足が深刻な建設業界 に限って外国人労働者の受け入れを拡大する緊急対策を 進めており,その一環として「外国人技能実習制度」の 見直しがされている11)。これによると旧制度下では滞在 期間は最長 3 年間で再入国は認められていなかったが, 見直しの結果として法相指定の在留資格「特定活動」で 2 年間の延長が認められ,また再入国も認められること となる。アジアを中心とした外国人労働者が一時的に大 きく増加する可能性があり,今後結核患者に占める高蔓 延国生まれの患者はさらに増加していくことが予想され る。早期発見,および治療中断・脱落を防ぐためのさら なる対策強化が求められる。 文   献 1 ) 結核予防会:「結核の統計 2013」, 結核予防会, 東京, 2013. 2 ) 厚生労働省:結核に関する特定感染症予防指針(平成 19 年 厚 生 労 働 省 告 示 72 号 ).(2014 年 9 月 26 日 閲 覧 ) http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/ kenkou/kekkaku-kansenshou03/dl/zenbun.pdf 3 ) 平成 25 年結核登録者情報調査年報集計結果(概況). 参考資料 5 _ 6.(2014 年 9 月30日閲覧)http://www.mhlw. go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou03/13.html 4 ) 厚生労働科学研究(新型インフルエンザ等新興・再興 感染症研究事業):罹患構造の変化に対応した結核対 策の構築に関する研究(平成 20∼22 年度)研究代表者 石川信克:「感染症法に基づく結核の接触者健康診断 の手引き」, 改訂第 4 版. 5 ) 厚生労働省:結核に関する特定感染症予防指針の一部 改正について(健感発 0516 第 1 号). 6 ) 日本結核病学会予防委員会・治療委員会:潜在性結核 感染症治療指針. 結核. 2013 ; 88 : 497 _ 512. 7 ) 厚生労働省健康局結核感染症課長通知:活動性分類等 について. 健感発 0128 第 1 号, 2010 年 1 月 28 日. 8 ) 沢田貴志:働く人と健康 診療所医師の立場から 外国 人 労 働 者 の 健 康 問 題. 公 衆 衛 生. 2010 ; 74 : 8 : 697 _ 700. 9 ) 山口綾子:結核患者を中心とした在日外国人の健康管 理の必要性と看護職の役割. 東邦大学医療短期大学紀 要. 1999 ; 13 : 71 _ 81. 10) 日本結核病学会国際交流委員会:在日外国人結核全国 実態調査 2008 年─治療途中で帰国してしまったケース を中心に. 結核. 2012 ; 87 : 591 _ 597. 11) 第 6 次出入国管理政策懇談会・外国人受入れ制度検討 分科会:技能実習制度の見直しの方向性に関する検討 結 果( 報 告 ). 平 成 26 年 6 月.(2014 年 9 月 30 日 閲 覧 ) http://www.moj.go.jp/content/000123755.pdf

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−−−−−−−−Report and Information−−−−−−−−

TUBERCULOSIS ANNUAL REPORT 2013

─ (1) Summary of Tuberculosis Notifi cation Statistics and Foreign-born Tuberculosis Patients ─

Tuberculosis Surveillance Center (TSC), RIT, JATA

Abstract This is the fi rst in a 4-series report based on the

Tuberculosis Annual Report 2013. It summarizes general tuberculosis (TB) statistics and gives an overview of foreign-born TB patients notifi ed and registered in Japan in 2013.  TB notifi cation has continued to decline since 2000, and a total of 20,495 patients with all forms of TB were notifi ed in 2013, with a rate per 100,000 population of 16.1. The age of TB patients has increased, with 57.4% of all TB patients in 2013 more than 70 years old. The number of patients with latent TB infection drastically increased from 4,930 in 2010 to 10,046 in 2011, but has been declining since.

 The number of foreign-born TB patients increased from 739 in 1998 to 1,064 in 2013; similarly, the proportion of foreign-born patients among all TB patients increased from 2.1% in 1998 to 5.4% in 2013. Foreign-born TB patients aged 20_29 years accounted for 42.7% of all new TB patients in the same age group in 2013. Among foreign-born TB patients, more than half were from China (27.4%) and the Philippines (24.1%). Younger patients were more likely to have entered Japan within the previous 5 years (61.5% and 61.3% of foreign-born patients in their teens and twenties, respectively). The largest occupational category was regular

employees (25%), which excluded service workers, health care workers, and teachers, followed by students (24%) and unemployed people (21%).

 With the government relaxing restrictions on entry of for-eign workers to cope with labor shortage in the construction industry ahead of the 2020 Tokyo Olympics, both the num-ber and proportion of foreign-born TB patients is also ex-pected to rise. Comprehensive programs are urgently required to ensure early diagnosis and treatment completion among one of the vulnerable populations in Japan.

Key words: Tuberculosis, Notifi cation rate, Country of birth,

Occupation

Research Institute of Tuberculosis (RIT), Japan Anti-Tuber-culosis Association (JATA)

Correspondence to: Tuberculosis Surveillance Center (TSC), Research Institute of Tuberculosis (RIT), JATA, 3_1_24, Matsuyama, Kiyose-shi, Tokyo 204_8533 Japan.

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参照

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