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地域包括ケアシステムにおける薬局・薬剤師の役割に関する研究

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Academic year: 2021

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Saitama Prefectural University

地域包括ケアシステムにおける薬局・薬剤師の役割に関する研究 研究代表者 伊藤善典 所属・職位 社会福祉子ども学科・教授

[概要]

我が国では、地域包括ケアシステムの整備が急がれる一方、医師、看護師等の不足が深刻化しつつあり、医療・介護 の知識を有する薬剤師がより積極的な役割を果たしていくことが期待されている。このため、本研究は、薬局・薬剤師 が地域包括ケアシステムに参画するに当たり、地域の実情に応じて期待される具体的な取組みを整理するとともに、そ れらを推進するための条件整備のあり方について検討を行う。平成 28 年度においては、薬剤師会関係者、有識者等か らなる研究会を 6 回開催し、埼玉県内各地域の薬局薬剤師の活動状況等を踏まえ、今後、どのような取組みが求められ るかについて検討を行った。なお、本研究は、地域支援のためのプロジェクトとして、未来創研と共同で実施している。

[研究組織]

(1)共同研究機関

①未来創研主任研究員 桑原雅毅 ※未来創研は、東邦ホールディグス㈱のシンクタンク

②未来創研主任研究員 伊藤大史

(2)研究会参加者(上記(1)以外)

①日本薬剤師会理事 鵜飼典男

②東京理科大学薬学部教授 後藤惠子

③埼玉県薬剤師会 齊田征弘(㈱パル・オネスト専務取締役・薬剤師、富士見市)

④埼玉県薬剤師会 豊田和広(ひかり薬局薬剤師、羽生市)

⑤埼玉県薬剤師会 宮野廣美(伊奈オリーブ薬局薬剤師、伊奈町)

⑥埼玉県薬剤師会 山﨑あすか(くりの木薬局薬剤師、草加市)

1.研究の背景

( 1 ) 薬 局 ・ 薬 剤 師 が 地 域 包 括 ケ ア シ ス テ ム に 参 画 す る 必 要 性

① 薬 局 ・ 薬 剤 師 が 地 域 包 括 ケ ア シ ス テ ム に 参 画 す る 場 合 、 介 護 保 険 の 居 宅 療 養 管 理 指 導 を 通 じ て 在 宅 医 療 ・ 介 護 に 参 画 す る と と も に 、 地 域 に お け る 医 療 ・ 介 護 サ ー ビ ス の 窓 口 や 地 域 住 民 の 健 康 維 持 の 拠 点 と し て 機 能 す る こ と が 期 待 さ れ て い る 。

② し か し 、現 在 、薬 局 薬 剤 師 の1割 程 度 が 居 宅 療 養 管 理 指 導 費 を 算 定 し て い る に す ぎ な い 。 ま た 、 都 市 部 で は 、 ス ペ ー ス や 人 員 の 問 題 も あ り 、 地 域 住 民 に 対 す るOTC、 特 別 用 途 食 品 、 介 護 用 品 等 の 販 売 を 行 っ て お ら ず 、 調 剤 の み を 実 施 し て い る 薬 局 が 多 い 。

③ 他 方 、 地 域 包 括 ケ ア シ ス テ ム の 整 備 が 急 が れ る 中 、 医 師 、 看 護 師 、 介 護 福 祉 士 等 の 不 足 が 深 刻 化 し つ つ あ り 、 医 療 ・ 介 護 関 係 の 知 識 を 有 す る 薬 局 薬 剤 師 が よ り 積 極 的 な 役 割 を 果 た し て い く こ と が 期 待 さ れ て い る 。

( 2 ) 国 に よ る 薬 局 ビ ジ ョ ン

① 厚 生 労 働 省 で は 、 こ れ ま で 、 か か り つ け 薬 局・薬 剤 師 の 制 度 を 推 進 す る と と も に 、 将 来 の 薬 局 ビ ジ ョ ン を 示 し て き た 。

② し か し 、 国 の ビ ジ ョ ン は 、 薬 局 と し て の 一 つ の 理 想 像 を 示 し た も の で あ り 、 全 国 ど こ の 地 域 、 ど の 薬 局 で も 直 ち に 実 施 で き る よ う な も の で は な い 。 地 域 に お け る 社 会 資 源 の 状 況 、 在 宅 医 療 ・ 介 護 シ ス テ ム の 整 備 状 況 等 は 様 々 で あ り 、 地 域 の 実 情 に 応 じ た 薬 局 ・ 薬 剤 師 の 具 体 的 な 役 割 を 明 ら か に し な け れ ば 、薬 局・薬 剤 師 は 、 今 後 、 ど の よ う に 取 り 組 む べ き か 、 道 筋 が 見 え て こ な い 。

( 3 ) 本 研 究 の 意 義

こ の た め 、 本 研 究 で は 、 薬 剤 師 会 の 協 力 を 得 て 、 薬 局 ・ 薬 剤 師 が 地 域 包 括 ケ ア シ ス テ ム の 中 で 期 待 さ れ る 役 割 を 果 た す た め に は 、 地 域 の 実 情 に 応 じ 、 ど の よ う な 業 務 を ど の よ う な 手 順 で 取 り 組 ん で い け ば よ い の か 具 体 的 に 示 す と と も に 、 そ れ ら を 可 能 に す る た め の 条 件 整 備 の あ り 方 に つ い て 検 討 を 行 う 。

2.目的

本研究は、薬局・薬剤師が地域包括ケアシステ ムに参画するに当たり、地域の実情に応じた取組 みを具体的に整理するとともに、それらを推進す

■ 研究開発センターPJ C-2 ■

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(2)

るための条件整備のあり方について、実践的な観 点から検討を行うことを目的とする。

3.方法

本学、未来創研、薬剤師会関係者等からなる研 究会を開催し、現状と課題を明らかにするととも に、現地調査や文献調査により先進事例の収集を 行うことにより、地域の実情に応じた薬局・薬剤 師の役割について議論を整理する。

また、研究会委員が勤務する薬局や地域におい て実施可能な取組みを検討又は実践し、その結果 を踏まえ、地域の実情に応じた具体的な取組みの あり方について報告をまとめる。

4.進捗状況

本プロジェクトの期間は、2年である。研究会 については、第1回目を平成28年8月に開催し、

平成28年度中に計6回開催した。

研究会では、それぞれの委員から地域における 在宅医療・介護の状況、薬局薬剤師の取組みなど を報告してもらい、今後、どのような取組みを進 めていくべきか議論を行っている。

平成29年4月には、中間報告を公表する予定で あるが、中間報告では、埼玉県における地域の特 徴や地域包括ケアシステムの整備状況など地域 の実情に応じ、薬局・薬剤師が果たすべき役割と 取り組むべき業務の内容を具体的に整理して示 すこととしている。

最終報告については、平成30年3月までにとり まとめる予定である。中間報告に基づき、各地域

の薬剤師会や薬局関係者による議論・実践を行っ てもらい、その結果を踏まえて、最終報告を公表 することとしている。

〔研究会の開催経緯〕

平成28年8月4日 第1回 会議の趣旨等の確認 平成28年9月29日 第2回 委員による報告 平成28年10月19日 第3回 委員による報告 平成28年12月13日 第4回 委員による報告 平成29年2月1日 第5回 地域の実情に応じた

取組み

平成29年3月1日 第6回 中間報告(案)

5.引用文献

① 厚 生 労 働 省 健 康 情 報 拠 点 薬 局( 仮 称 )の あ り 方 に 関 す る 検 討 会 「 健 康 サ ポ ー ト 薬 局 の あ り 方 に つ い て 」 ( 平 成27924日 )

②厚生労働省「患者のための薬局ビジョン」(平 271023日)

6.研究成果の公表

(1)スケジュール

平成29年4月に中間報告を公表し、平成30年3 月までに最終報告を公表する予定である。

(2)対外的な発信

中間報告及び最終報告については、本学のウェ ブサイトで公表するほか、地域包括ケアシステム や薬局・薬剤師に関する様々なシンポジウム、関 係団体の会議等において説明していく。

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